説明

汎用型ヘッド媒体評価装置

【課題】人手や時間をかけないと、常に良好な評価ができないし、測定の信頼性を向上させることができなかった。
【解決手段】UDTの信号伝達系を構成するUDT要素毎の周波数特性を、該UDT要素毎に記憶しておく不揮発性メモリ18を備えると共に、システム制御部12は、不揮発性メモリ18からUDT要素毎に周波数特性を読み出して、システム全体の周波数特性を求め、システム全体の周波数特性を基に、与えられたアルゴリズムに従って測定限界を設定し、画面に表示してオペレータ等に提示する機能を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ディスク装置等において、情報の書込み/読込みを行うために使用される各種のヘッドと媒体(ディスク)の特性を、設計及び製造過程で評価する汎用型ヘッド媒体評価装置に関する。近年、汎用型ヘッド媒体評価装置(以下「UDT」とも記す)が使われているが、この装置に対し、次のようなことが要望されていた。
【0002】
1.UDTにおいて、UDT機種間、又は同一機種の号機間でのシステム全体の周波数特性のバラツキに応じて、測定限界をオペレータが把握できるようにすることが望まれている。この場合、UDT要素は、通常、回路素子としてのバラツキを持っている。回路の限界を目指す現状では、回路のバラツキを調整し、UDT間で特性を合わせることは難しい。
【0003】
また、測定目的により、頻繁にシステムの一部(例えば、ヘッドIC)を交換する場合があり、その都度、再調整を行うことは時間の浪費を招く。従って、システムを構成するUDT要素に応じた測定限界が、構成を変更した際にオペレータに明確に示されるUDTが望まれていた。
【0004】
2.UDT間の周波数特性のバラツキに応じてUDT間で測定結果に違いが生じさせないことが望まれている。この場合、UDTのシステム構成や号機間で、UDT要素の周波数特性に差異があっても、システム全体が同じ周波数特性による測定結果となることが望まれていた。
【0005】
3.UDTでは、測定媒体の寸法に応じて、媒体取り付けハブを交換する必要があるが、交換に際し、スピンドルスタンドのマスバランスが崩れてしまう可能性がある。マスバランスの測定と調整は手間が掛かるので、測定器なしで、マスバランスが許容レベル以内かを簡単に判断できるようにすることが望まれていた(判断結果が悪い場合に限り、マスバランス調整を行う)。
【0006】
4.:UDTは、精密モータで、ヘッド/アームを支える移動ステージ全体を微小ピッチで移動させる。精密モータには、超音波モータや、エアー浮上型モータ等の、移動後は駆動力を切ることで、駆動力による振動を除去するシステムを用いることが多い。これらのモータは、位置決め精度が劣化してもリトライにより目標位置に到達すれば測定精度は保たれる。
【0007】
しかし、評価における移動ステージの移動頻度が高いため、モータへの負荷が大きくなり、性能劣化を招きやすい。従って、経時変化に応じて制御方式を変化させる必要がある。また、精密位置決めによる測定のため、たまたま発生する位置誤差を効率良く処理するリトライ制御が望まれていた。
【0008】
5.:MRヘッドでは、本来磁化状態が特定の方向に揃っていなければならない層の磁化方向が反転する現象(以下、「ピン層反転」と記す)がある。測定時にピン層反転が生じていると、正確な測定が行なえず、ピン層反転を認識する機能が望まれていた。
【背景技術】
【0009】
(従来の技術)
以下、従来例を説明する。
【0010】
§1:従来例の説明(その1)
図5は従来例の説明図である。従来、磁気ディスク装置には情報を記録するための磁気ディスク(以下「媒体」と記す)や、前記媒体に対して情報の書込み/読込み(ライト/リード)を行うための書込み/読込みヘッド(ライト/リードヘッド)等が設けられていた。このようなヘッドや媒体は、その性能等を磁気ディスク装置の設計、および製造過程で評価する必要があり、そのため、汎用型ヘッド媒体評価装置(以下「UDT」と記す)が使用されていた。
【0011】
このUDT(UDT:Universal Disk Tester )による評価において、ヘッドと媒体を別々に評価したのでは、実際の磁気ディスク装置に搭載した場合と異なる評価結果となるため、ヘッドと媒体を一組にして(以下、ヘッドと媒体を一組としたものを「ヘッド媒体」と記す)評価していた。
【0012】
前記UDTは、図5に示したように、スピンドル機構1と、該スピンドル機構1に取り付けられた媒体2と、ヘッド3と、前記ヘッド3を取り付けたスライダ4と、前記スライダ4を取り付け、移動可能に構成された移動ステージ5と、制御装置6を備えている。
【0013】
スピンドル機構1は制御装置6の制御により駆動され、媒体2を回転駆動するものである。また、移動ステージ5は制御装置6の制御により移動可能に構成され、この移動ステージ5の移動によりヘッド3を移動させるものである。ヘッド3は、前記移動ステージ5の移動により媒体2上の指定されたトラックへ位置づけされ、媒体2に対して、情報の書込み/読込み(ライト/リード)を行うものである。
【0014】
制御装置6は移動ステージ5の移動制御を行い、ヘッド3を介して媒体2に対し、情報の書込み/読込みの制御を行うと共に、前記書込み/読込みにより得られたデータを基にヘッド媒体の評価を行うものである。この場合、UDTは、汎用性と評価設備の性格上、各種の評価対象に対し、装置実装状態以上の評価能力を要求され、それを満足するように設計、製造されている。
【0015】
ヘッド媒体の評価を行う場合、ヘッド3と媒体2を交換しながら(取り外し自在である)、UDTにより順次試験を行い、ヘッド媒体の特性の評価を行う。この場合、制御装置6の制御により移動ステージ5を移動させてヘッド3の位置決め制御を行うが、制御装置6の位置決め制御はオープン制御であり、クローズ制御は行わない。
【0016】
そして、制御装置6の制御により媒体2に対し、ヘッド3を介して情報の書込み/読込みを行い、評価時のデータを取得する。そして、制御装置6において、前記得られたデータを基にヘッド媒体の評価を行う。
【0017】
§2:従来例の説明(その2)
以下、前記UDTにおける評価の具体例を説明する。
【0018】
(a) :予め、UDT号機間のシステム全体の周波数特性を評価して、測定条件を決めている。この場合、システム全体の周波数特性を再評価する手間を無くすため、初回のシステム全体の評価結果を基に、回路のバラツキを見越してマージンを持たせた測定条件を決めており、ヘッドIC等のUDT要素を交換する際に再度周波数特性を評価することは行わない。
【0019】
この場合、周波数特性に関する再評価は行なわないが、システムゲインの調整は行い、測定精度を維持している。但し、UDTの測定能力の上限まで使用して測定を行う必要があれば、手間がかかっても交換するUDT要素に応じてシステム全体の周波数特性を評価して、測定条件を決めている。
【0020】
(b) :UDTの周波数特性に応じて測定結果を補正することは行っていない。UDTの周波数特性に従って測定し、その制限範囲以内での測定を行うのみである。
【0021】
(c) :スピンドル機構1の振動評価は、マスバランス測定器を使用している。位置決め精度が悪化するなど、スピンドルの振動が原因と考えられる状態を発現した際、マスバランス測定器を設置し、評価と再調整を行っている。
【0022】
(d) :移動ステージ5のリトライ条件は、一律の設定を適用している。位置誤差が所定の許容誤差を超えた場合リトライを行っている。
【0023】
(e) :MRヘッドにおけるピン層反転は、測定結果のダイビット波形を人が観測して判断を行っている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
前記のような従来のものにおいては、次のような課題があった。
【0025】
(1) :前記(a) に関しては、現在、測定限界まで使用して測定を行うことが必要となっている。そのため、ヘッドIC等のUDT要素を交換、又は変更する際、再度システム全体の評価を行う必要があるが、これらの一連の作業は手間と時間がかかる。他方、回路のバラツキを完全に無くすことはできない。すなわち、複数の調整手段を設けることで、バラツキを減らすことは可能であるが、その調整に要する手間と時間がかかり過ぎるため、実用的とは言えない。
【0026】
(2) :前記(b) に関しては、前記(a) と同様に、UDT要素の周波数特性を動的に把握する手段と、その情報によりシステム全体の周波数特性を把握する手段を設け、その周波数特性を基に、測定値に補正をかける手段が必要である。従って、手間と時間がかかり過ぎるため、実用的とは言えない。
【0027】
(3) :前記(c) に関しては、マスバランスの測定と調整を行うことは、手間と時間がかかる。すなわち、マスバランスの測定と調整は、マスバランスが崩れた場合に必要となるもので、簡単な方法でマスバランスが崩れたか否かを判断する手段が望まれている(マスバランスが崩れていると判断された場合に限り、マスバランスの再測定と再調整を行う)が、実現できていない。
【0028】
なお、マスバランス測定器を使用せず、現状の機能を拡張する程度(制御ソフトウェアの改造程度)で、スピンドルの振動状態を把握することが必要であるが、実現は難しい。
【0029】
(4) :前記(d) に関しては、システムが最適なリトライ条件を選択できる手段が必要であり、且つ、システムに不具合があっても、リトライ条件を動的に変化させて、システム劣化をある程度まで許容して、UDTを使用可能な状態に維持する手段が必要であるが、このような手段は提供されていない。
【0030】
(5) :前記(e) に関しては、ピン層反転を自動検出して、正確なデータのみ測定できる手段が必要であるが、このような手段は提供されていない。
【0031】
本発明は、このような従来の課題を解決し、人手や時間をかけずに、常に良好な評価ができるようにし、測定の信頼性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0032】
本発明は前記の目的を達成するため、次のように構成した。図1は本発明の原理説明図である。以下、図1に基づいて本発明の構成を説明する。
【0033】
(1) :媒体2を回転させるスピンドル機構1と、前記媒体2に対して情報の書込み、読込みを行うヘッドを移動させる移動ステージ5と、各種のヘッド媒体に対し、情報の書込み/読込み制御を行い、その際得られたデータに基づきヘッド媒体の特性を評価する制御装置6を備えた汎用型ヘッド媒体評価装置において、ダイビット波形の書込みに際し、書込み波形の正のピークの時間位置に「1」、負のピークの時間位置に「−1」、その他をゼロとしたウインドウ関数を作り、波形を読む際に、波形に前記ウインドウ関数を時間方向に走査しながら掛け合わせて求めた最大値と、前記ウインドウ関数に「−1」を掛けたウインドウ関数を同様に波形に掛け合わせて求めた最大値を比較し、後者が大きい場合はピン層反転と判定するピン層反転検出手段(制御装置6の一部)を備えている。
【0034】
(作用)
前記構成に基づく本発明の作用を説明する。
【0035】
(a) :前記(1) では、ピン層反転検出手段は、ダイビット波形の書込みに際し、書込み波形の正のピークの時間位置に「1」、負のピークの時間位置に「−1」、その他をゼロとしたウインドウ関数を作り、波形を読む際に、波形に前記ウインドウ関数を時間方向に走査しながら掛け合わせて求めた最大値と、前記ウインドウ関数に「−1」を掛けたウインドウ関数を同様に波形に掛け合わせて求めた最大値を比較し、後者が大きい場合はピン反転と判定する。このように、ピン層反転を検出する手段を設けることで、間違った測定を避け、測定の信頼性を向上できる。
【発明の効果】
【0036】
以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
【0037】
(1) :請求項1では、ピン層反転検出手段は、ダイビット波形の書込みに際し、書込み波形の正のピークの時間位置に「1」、負のピークの時間位置に「−1」、その他をゼロとしたウインドウ関数を作り、波形を読む際に、波形に前記ウインドウ関数を時間方向に走査しながら掛け合わせて求めた最大値と、前記ウインドウ関数に「−1」を掛けたウインドウ関数を同様に波形に掛け合わせて求めた最大値を比較し、後者が大きい場合はピン反転と判定する。このように、ピン層反転を検出する手段を設けることで、間違った測定を避け、測定の信頼性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0039】
§1:UDTの説明
(1) :システム全体の説明
図2はUDTの外観図である。以下、図2に基づいてUDTの構成を説明する。図2に示したように、UDT(汎用型ヘッド媒体評価装置)は、媒体(磁気ディスク)2を取り付けて回転させるスピンドル機構1と、ヘッド(書込み/読込みヘッド)3を有するスライダ4を取り付け、移動可能に構成された移動ステージ5と、制御装置6を備えている。この場合、ヘッド3と媒体2は取り外し自在となっており、該ヘッド3と媒体2を交換しながら各種のヘッド媒体について評価ができるように構成されている。
【0040】
制御装置6には、制御回路10と、評価回路11と、システム制御部12と、不揮発性メモリ18を備え、ヘッド媒体の評価を行うように構成されている。そして、制御回路10には、媒体2に対する信号書込み制御を行う信号書込み制御部13と、媒体2に対する信号読込み制御を行う信号読込み制御部14と、移動ステージ5に対する移動制御を行うステージ移動制御部15と、スピンドル機構1に対する回転制御を行うスピンドル回転制御部16が設けてある。
【0041】
評価回路11は、例えば、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)を備え、このDSPにより、制御回路10の制御で、ヘッド3を介して媒体2に信号を書込んだり、読込んだデータからヘッド媒体の評価を行うものである。
【0042】
システム制御部12は、パーソナルコンピュータ、或いはワークステーション等のコンピュータ等により構成され、システム全体の制御を行うものである。この場合、システム制御部12は、制御回路10、評価回路11、不揮発性メモリ18に対する各種の制御を行うものである。
【0043】
スピンドル機構1は、制御回路10からの制御信号に基づき、媒体2を指示された通りに回転駆動するものである。移動ステージ5は、制御装置6からの制御信号により移動可能に構成され、この移動ステージ5の移動によりヘッド3の位置決めを行うものである。ヘッド3は、移動ステージ5の移動により媒体2上の指定されたトラックへ位置づけされ、媒体2に対して、信号の書込み/読込み(ライト/リード)を行うものである。
【0044】
前記構成のUDTは、汎用性と評価設備の性格上、各種の評価対象に対し、装置実装状態以上の評価能力を要求され、それを満足するように設計、製造されている。前記UDTでヘッド媒体の評価を行うには、制御回路10の制御により、移動ステージ5を移動させてヘッド3の位置決め制御を行う。この時、制御回路10の制御はオープン制御であり、クローズ制御は行わない。
【0045】
そして、制御回路10の制御により媒体2に対し、ヘッド3を介して情報の書込み/読込み(ライト/リード)を行い、評価時のデータを取得する。そして、評価回路11において前記得られたデータを基に、ヘッド媒体の特性の評価を行う。なお、評価情報の一部はディジタル化されてシステム制御部12にて処理する。また、読み出されたヘッド信号等は、ディジタル化されてシステム制御部12に転送され、該システム制御部12上で評価される。
【0046】
(2) :信号読み取り側の説明
図3はUDTのリード系ブロック図である。前記UDTの信号読み取り側には、ヘッド3に接続されたヘッドIC21と、前記ヘッドIC21の出力を増幅するプリアンプ22と、前記プリアンプ22の出力を増幅するメインアンプ23と、前記メインアンプ23の出力をディジタル信号に変換するADC(アナログ/ディジタルコンバータ)24等が設けてあり、該ADC24でディジタル化した信号をシステム制御部12に取り込むように構成されている。なお、前記ヘッドIC21、プリアンプ22、メインアンプ23、ADC24は、UDT要素である。
【0047】
§2:UDTの評価の概要説明
前記UDTの評価の概要は次の通りである。
【0048】
(1) :UDTには、UDTの信号伝達系を構成するUDT要素毎の周波数特性を、前記UDT要素毎に記憶しておく不揮発性の記憶手段(フラッシュメモリや電池でバックアップしたRAM等の不揮発性メモリ18、ハードディスク装置等)を備えると共に、前記記憶手段から前記UDT要素毎に周波数特性を読み出して、システム全体の周波数特性を求める手段と、システム全体の周波数特性を基に、与えられたアルゴリズムに従って測定限界を設定し、オペレータ等に提示する手段を備える。
【0049】
例えば、システム制御部(例えば、パーソナルコンピュータ)12が、前記記憶手段からUDT要素毎の周波数特性を読み出し、その個々の周波数特性の情報より、UDTシステム全体の周波数特性を演算して求める。そして、UDTシステム全体の周波数特性より、オペレータから与えられたアルゴリズムに従って、測定限界を設定し、オペレータに明示できるようにする。
【0050】
この場合、前記UDT要素毎の周波数特性の情報は、計算式(近似式)又は、スペクトラム情報(ゲインと位相、又は複素系フーリエ係数)又は、帯域制限情報、例えば、フラットネス帯域、通常の帯域(例えば、−3dBダウン)で保持する。また、システム全体の周波数特性から求めたフラットネス帯域を、測定する信号書込み周波数の上限とする。更に、前記システム全体の周波数特性から求めた帯域を、ノイズ測定帯域の上限とする。
【0051】
このようにすれば、UDT要素を交換する等、システム条件(周波数特性)が変化しても、それに応じた測定限界を提示できるので、適しない測定範囲での測定は避けられ、測定の信頼性を向上できる。
【0052】
(2) :UDTに、UDTの信号伝達系を構成する要素毎の周波数特性を、前記要素毎に記憶しておく不揮発性の記憶手段を備えると共に、前記記憶手段から前記要素毎に周波数特性を読み出して、システム全体の周波数特性を求め、前記システム全体の周波数特性から補正データを求め、この補正データを用いて、システム全体の周波数特性がフラットになるように補正する手段を備える。
【0053】
この場合、周波数特性の補正処理はシステム制御部12が行うが、この処理では、信号波形をA/D変換器でディジタル信号に変換してシステム制御部12に取り込んだ測定値(時間領域のディジタル値)に、離散フーリエ変換を行い周波数領域に変換する。次に、周波数領域で周波数特性の補正計算を行なった後、その結果に離散逆フーリエ変換を行なって時間領域に再生した信号波形より測定項目を算出する。また、前記周波数特性の補正を行う周波数領域の範囲を、書込み信号上限、又は、ノイズ測定上限に限定する。
【0054】
このようにすれば、UDTのシステム条件(周波数特性)が変化しても、それに依存しない測定条件で測定できる。従って、常に同一条件での測定が行え、測定の信頼性を向上できる。
【0055】
(3) :UDTに、スピンドル機構1の回転速度と移動ステージ5の位置決め精度の関係を評価して、全回転速度で位置決め精度が目標値以下になるように、スピンドル機構1のマスバランスを調整し、スピンドル機構1の振動を全回転速度で減少させると共に、前記位置決め精度が目標値を超えた場合を、スピンドル機構1のマスバランス再調整の指標とする手段を備える。
【0056】
すなわち、マスバランスが崩れるとスピンドル機構1が振動する。スピンドル機構1が振動すると、ヘッド/アームの移動ステージ5はメカ共振を起こし、位置決め精度を悪化させる。このため、移動ステージ5の位置決め精度の評価からスピンドル機構1の振動を間接的に評価する手段を設ける。
【0057】
また、メカ共振が最大となる周波数(スピンドル機構1の回転速度)では、位置決め誤差の振れ幅は大きくなり、スピンドル機構1の振動が検知し易くなることから、メカ共振が最大となるスピンドル回転速度でマスバランスの調整を行う手段を設ける。このようにすれば、現状のUDTシステムで簡単にスピンドル機構1の振動を評価できるので、安心して測定を行え、測定の信頼性を向上できる。
【0058】
この場合、移動ステージ5の機構部に共振を起こさせるスピンドル回転速度にて、位置決め精度が目標値以下になるように、スピンドル機構5のマスバランスの調整を行うことにより、感度良くマスバランスの調整を行うことができる。なお、マスバランスは、スピンドル機構5の振動をハウジングを介して測定し、その振動の加速度を二重積分して求めた変位の変化分がゼロになるように調整する。
【0059】
また、前記の場合、移動ステージ5の機構部に共振を起こさせるスピンドル回転速度の内、共振による位置決め精度の劣化が最大のスピンドル回転速度でマスバランス調整を行う。
【0060】
(4) :UDTに、移動ステージ5の位置決め精度に応じたリトライ条件を、リトライ回転数に応じて動的に変化させることで、位置決め精度を維持する手段を備える。すなわち、移動ステージ5のリトライ条件を動的に変化させて、システム全体の状態悪化にある程度応じられる手段を設ける。この場合、リトライ回数に応じて許容誤差を変化させる手段を設ける。このようにすれば、システムのメカ系が多少劣化しても、リトライ条件の動的変更により、位置決め精度を好状態に保てるので、測定の信頼性を向上できる。
【0061】
なお、前記リトライ条件とは、位置決め動作を終了するか、再度、位置決めを行うかを判定するための位置誤差の許容値等の条件である。例えば、位置をディジタル値で発生する位置センサを用いたフィードバック制御を行う方式の場合は、位置センサの分解能(ステップ)の整数倍で位置決め許容誤差を設定し、且つ、許容誤差を超えた場合にリトライを発生させる。そして、指定した回数(ゼロ設定回数)までは、許容誤差をゼロに設定し、その回数以降は、許容誤差をゼロ以外に設定する。
【0062】
更に、リトライ回数が所定の回数(エラー設定回数)を超えたら移動エラーを発生させる。なお、前記ゼロ設定回数は、1、又は2、又はエラー設定回数の比例回数(1/2倍、1倍など)を移動ステージ5の位置決め精度より選択する。また、システムの現在の位置決め精度の能力に応じて、ゼロ設定回数を、位置決め精度が良好な状態から1を選択し、次に2を選択し、移動ステージ5に不具合があっても、UDTを起動させなければならない場合比例回数を設定する。
【0063】
また、経年変化(寿命)に伴う移動ステージ5の位置決め精度の劣化に応じて、ゼロ設定回数を1→2→比例回数と変化させる。劣化の判定は、リトライ発生回数をモニタして、その頻度を判定することで行う。
【0064】
(5) :UDTに、ダイビット波形の書込みに際し、書込み波形の正のピークの時間位置に「1」、負のピークの時間位置に「−1」、その他をゼロとしたウインドウ関数を作り、波形を読む際に、波形に前記ウインドウ関数を時間方向に走査しながら掛け合わせて求めた最大値と、前記ウインドウ関数に「−1」を掛けたウインドウ関数を同様に波形に掛け合わせて求めた最大値を比較し、後者が大きい場合はピン層反転と判定する手段を備える。
【0065】
すなわち、MRヘッドを使用した場合におけるピン層反転により生じるダイビット波形の極性反転を、パターンマッチングで検出する手段を設ける。このようにピン層反転を検出する手段を設けることで、間違った測定を避け、測定の信頼性を向上できる。
【0066】
§3:具体的な評価処理の説明
以下、各例毎の具体的な評価処理を説明する。
【0067】
(例1)
例1は、システム全体の周波数特性から測定限界を設定し、制限する例である。図3に示したように、周波数特性に関わる回路ブロックをUDT要素単位(ヘッドIC21、プリアンプ22、メインアンプ23、ADC24)で分け、予め、UDT要素毎に周波数特性を測定し、その周波数特性の情報をUDT要素毎に区別して不揮発性メモリ18に記憶しておく。
【0068】
この場合、UDT要素毎の周波数特性は、UDTではなく、他の測定器を使用して測定し、その測定データを、要素毎に区別して不揮発性メモリ18に記憶させておく。なお、前記不揮発性メモリ18を配する余地が得られない場合は、前記不揮発性メモリ18の代わりに、情報ファイル(例えば、システム制御部12に設けたハードディスク装置の記憶媒体上のファイル)を用いる。
【0069】
システム制御部12は、不揮発性メモリ18(又は、システム制御部12に設けたハードディスク装置)から、各UDT要素の周波数特性を読取り、演算して(掛け算)して、システム全体の周波数特性を算出する。この周波数特性を基に、測定限界を設定する。例えば、図3のUDT要素の周波数特性をそれぞれ、
【0070】
【数1】

【0071】
とすれば、システム全体の周波数特性は、
【0072】
【数2】

【0073】
として求められる。
【0074】
通常では、評価信号を書込んで測定する場合は、システム全体の周波数特性のフラットネスが成り立つ範囲で信号を書込むようにする。つまり、フラットネスの上限を測定信号の上限とする。また、ノイズ測定は、その測定上限をシステム帯域(−3dBダウン)までとする。なお、これらの設定は一例であり、オペレータの評価基準に応じて任意に決定しても構わない。
【0075】
(例2)
例2は、システム全体の周波数特性からフラットネスを補正する例である。前述と同様にして、システム全体の周波数特性を算出し、それより、補正用周波数特性を算出する。この補正用周波数特性は、前記システム全体の周波数特性の逆特性、又は、フラットネス或いは帯域まで等範囲を限定した領域での前記システム全体の周波数特性の逆特性として求める。すなわち、
【0076】
【数3】

【0077】
帯域制限を行う場合には、
【0078】
【数4】

【0079】
測定に際し、測定結果と補正用周波数特性を離散フーリエ変換して周波数領域に変換し、周波数領域で測定結果と掛けて周波数特性の補正を行ない、更に、離散逆フーリエ変換を行なって、元の時間領域の信号波形に戻す。この際、測定に不要な高域成分などは、周波数領域の計算の際に除去する。この場合、必要な周波数帯域までのスペクトル成分(フーリエ変換値)で計算を実施するが、除去すべき周波数成分に対応するフーリエ係数はゼロにすれば良い。
【0080】
補正後の信号波形を用いて、従来と同様の評価を行う。帯域制限フィルタは、
【数5】

【0081】
のフーリエ係数をX(i)(但し、i=0 to N)とすると、帯域がFcの時、サンプリングをFsとすれば、帯域制限の上限Ncは、Nc=N×Fc/Fsと表され、X(i)=1(但し、i=0 to Nc)、X(i)=0(i=Nc+1 to N)で示すことができる。なお、求める結果がスペクトラムの場合は、周波数領域で求めた結果をそのまま使用し、時間領域に戻す必要はない。なお、前記フーリエ変換に使用する計算式は次の通りである。
【0082】
【数6】

【0083】
【数7】

【0084】
(例3)
例3は、スピンドル機構1の振動状態を移動ステージ5の位置決め精度で評価する例である。スピンドル機構1にアンバランス等が生じるとスピンドル機構1は振動する。移動ステージ5は、スピンドル機構1の振動を受けて、位置決め精度が劣化する。特に、スピンドル機構1と移動ステージ5がメカ共振を起こすと位置決め精度は大幅に劣化する。従って、位置決め精度を評価することで間接的にスピンドル機構1の振動を評価できる。
【0085】
また、スピンドル機構1の回転速度を変化させてメカ共振が顕著な周波数で評価することで、メカ共振が無い場合に比べて評価値が拡大され評価し易くなる。すなわち、測定ゲインが上がったように見える。位置決め精度を評価することにより、スピンドル機構1の振動を間接的に把握できる。但し、位置決め精度からスピンドル機構1の振動の大きさの絶対値を把握するのは容易ではない。
【0086】
従って、位置決め精度が所定のレベル以内であれば、正常と判断してヘッド媒体の測定を行ない、所定のレベル以上であれば、異常と判断して、スピンドル機構1のマスバランスの再調整を行う。再調整を行なっても位置決め精度が向上しない場合は、スピンドル機構1の振動以外の原因(移動ステージ5のモータの故障)と判断できる。なお、前記所定のレベルについては、ヘッド媒体の測定に支障の無い位置決め精度、或いは、移動ステージ5が保証する位置決め精度を満たしていれば良い。
【0087】
測定方法としては、先ず、スピンドル機構1の回転速度を変えながら、位置決め精度を測定するためのプログラムを作成し、このプログラムにより測定を行う。一般に、UDTのシステム制御部12では、スピンドル機構1の回転速度を設定したり、位置誤差情報を把握するように構成されているので、現行のソフトウェアを改造するだけで対処できる。なお、通常は、ハードウェアの改造は不要となり、簡単に本発明を適用できる。
【0088】
次に、スピンドル機構1の回転速度を変えながら、位置決め精度を評価し、位置決め精度が最大に劣化する回転速度を求め、その回転速度でスピンドル機構1のアンバランス調整を行い、振動の減少を図る。メカ共振により振動が強調されるので評価し易い。
【0089】
一方、回転速度に依存せず、位置決め精度が良好であれば、安心してそのUDTを評価に使用すれば良い。なお、システムの使用条件が限られる場合(特定の回転速度しか使用しない場合)は、その条件で位置決め精度が良ければ使用可能であるので、特定の回転速度で位置決め精度を評価しても構わない。但し、アンバランス調整はメカ共振を起こす回転速度で行うのが、より測定精度向上につながる。
【0090】
(例4)
例4は、移動ステージ5の状態に応じて、リトライ条件を変えて位置決め精度を維持する例である。目標位置への移動終了時の位置決め誤差で再調整(リトライ)操作を行う制御系にて、リトライ条件を動的に切り換えて移動ステージ5を制御する。
【0091】
位置誤差に対する許容値(許容誤差)を設定し、(位置誤差)>(許容誤差)の場合リトライを行う。通常許容誤差は一回の目標位置への移動動作では固定(リトライ毎に同じ値を適用)であるが、本発明では、動的に変化(リトライ回数に応じて値を変化)させて、移動効率と位置決め制御の向上を両立させる。
【0092】
なお、UDTなどの評価システムに用いる移動ステージ5で、移動中は駆動機構(駆動回路)を稼働し、移動後は駆動部の駆動力をカットする超音波モータなどを想定している。これらのモータは、目標位置へ移動終了すれば、その位置(位置決め精度)が保持されるため、リトライなどで目標位置へ到達できれば良い。
【0093】
位置決め精度が良好なシステムでは、初回のみ許容誤差を0(ゼロ)にする。2回目以降は許容誤差≠0とする。良好なシステムでは、通常1回目で目標位置に到達するが、外乱などが発生して目標を逸れた場合、位置決め精度を保証するために初回のみ許容誤差を0(ゼロ)とする。なお、2回目以降は、許容誤差≠0とするのは、ステージ移動モータの劣化などシステムに不具合が生じた場合、リトライ制御が抜け出さなくなるのを防ぐ目的と、多少の劣化の場合、位置決め制限を少し甘くして測定を続けるためである。
【0094】
システムの不具合程度を位置決め精度で評価して、リトライ発生頻度が増加する場合は、更に、許容誤差≠0とする回数を増やす。例えば、リトライ回数が4回を超えた場合、エラー終了と設定していた場合、正常でリトライ回数が1回程度で済んでいた移動ステージ5が劣化して、常時、リトライ回数が4回を超えるようになった場合、リトライ回数を6回程度に設定することで、エラー終了がなくなる。
【0095】
この場合、当然、リトライにより移動ステージ5の設定時間は増すが、製造ラインで使用するなど移動ステージ5の修理交換よりヘッド媒体の評価を優先しなければならない場合などに有効である。これにより、リトライ回数は増加するが、リトライ操作により目標位置に到達する確率が増大する、つまり、システムの不具合に対して、移動時間と位置決め精度のトレードオフを行う。
【0096】
また、他の方法としては、リトライ回数が増える程、許容誤差を大きくする。例えば、位置決め精度の許容値の最大をPとした場合、リトライ回数=0〜n1まで許容誤差=0、リトライ回数=n1+1〜n2まで許容誤差=P/2、リトライ回数=n2+1〜n3まで許容誤差=Pとする。
【0097】
モータが正常なら、n1回目までに移動を終了するが、モータが劣化すると小さい許容誤差では止まれず、大きな許容誤差で止まることになる。最小の許容誤差で止まることが理想であるが、実情によりヘッド媒体の評価を進める必要がある場合、位置決め精度を落として評価を継続できるメリットがある。
【0098】
システムの不具合として経年変化による劣化が考えられる。その度合いに応じて許容誤差=0の回数を1回、2回、それ以上と動的に変化させる。正常なシステムであれば、1回乃至2回目には目標位置に達する。それ以上必要な場合は、システムの改善が必要な状態と考えられる。しかし、測定優先の暫定処置(修理待ち)のため、位置決め精度を維持するため、リトライ回数を増やして目標位置へ到達させる。
【0099】
そのために、許容誤差=0の設定回数を動的に増加させる。設定回数を多くする場合は、きめ細かい段階分けは不要である。それ以上の回数の目安は、システムで設定したリトライ回数制限(これ以上リトライした場合はエラーとする)の1/2倍、1倍など比例値で設定すれば良い。例えば、リトライ上限が8回の場合、許容誤差=0のリトライ回数を、1、2、4、8などと増加させる。
【0100】
なお、システムの経年変化は、現在の設定リトライ回数をモニタして、増加した場合、次の段階に移行すれば良い。或いは、移動エラーの頻度を評価して設定回数を変更する。
【0101】
(例5)
例5は、MRヘッドのピン層反転を検出する例である。ダイビット波形の書込み波形パターンの正のピークの時間位置に「1」、負のピークの時間位置に「−1」、その他を0としたウインドウ関数を作り、波形を読込む際に波形に前記ウインドウ関数を時間方向に操作しながら掛け合わせて求めた最大値と、前記ウインドウ関数に「−1」を掛けたウインドウ関数(前記ウインドウ関数の符号を反転したウインドウ関数)を同様に波形に掛け合わせて求めた最大値を比較し、後者の方が大きい場合はピン層反転が生じたと判定する。
【0102】
図4は処理説明図であり、(1A)は正常出力波形、(1B)は異常出力波形(ピン層反転)、(2A)は正常出力波形と一致する窓関数パターン、(2B)は反転出力波形と一致する窓関数パターン(2Bの逆極性)を示す。
【0103】
図4に示したように、(1A)、(1B)の波形に(2A)、(2B)の窓関数を掛け合わせて評価する。出力波形のピークをVopとすると(簡単にするため、正負同じレベルで説明する)、(2A)、(2B)の波形の時間軸(図の横方向)をずらしながら掛け合わせた結果のデータ列から最大値を求めると、次のようになる。
【0104】
すなわち、正常出力波形の場合、(1A)×(2A)=4Vop(Vop:ピーク値)、(1A)×(2B)=2Vopとなる。また、異常出力波形の場合、(1B)×(2A)=2Vopとなり、ピン層反転の場合、(1B)×(2B)=4Vopとなる。
【0105】
正常出力波形では、正常出力波形と一致するパターンと掛け合わせた方が結果は大きくなるが、異常出力波形では異常出力波形と一致するパターンと掛け合わせた方が結果は大きくなる。これより、ピン層反転の有無が確認できる。
【0106】
§4:記録媒体とプログラムの説明
前記UDTが行う評価処理は、システム制御部(例えば、パーソナルコンピュータ)12のハードディスク装置に、予め、前記評価処理に必要なプログラムを格納しておき、該システム制御部12のCPUが、前記ハードディスク装置のプログラムを実行することにより行う。しかし、本発明はこのような例に限らず、前記ハードディスク装置に、次のようにしてプログラムを格納しても実現可能である。
【0107】
(a) :リムーバブルディスクに格納されているプログラム(他の装置で作成したプログラム)を、システム制御部12のリムーバブルディスクドライブにより読み取り、前記ハードディスク装置の記録媒体(ハードディスク)に格納する。なお、前記リムーバブルディスクには、CD−ROM等の光ディスク、光磁気ディスク、フロッピィディスク等が含まれる。
【0108】
(b) :LAN等の通信回線を介して他の装置から伝送されたプログラムを、システム制御部12の通信制御部を介して受信し、そのデータを前記ハードディスク装置の記録媒体(ハードディスク)に格納する。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるUDTの外観図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるUDTのリード系ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態における処理説明図である。
【図5】従来例の説明図である。
【符号の説明】
【0110】
1 スピンドル機構
2 媒体
3 ヘッド
4 スライダ
5 移動ステージ
6 制御装置
10 制御回路
11 評価回路
12 システム制御部
13 信号書込み制御部
14 信号読込み制御部
15 ステージ移動制御部
16 スピンドル回転制御部
21 ヘッドIC
22 プリアンプ
23 メインアンプ
24 ADC(アナログ/ディジタルコンバータ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を回転させるスピンドル機構と、前記媒体に対して情報の書込み、読込みを行うヘッドを移動させる移動ステージと、各種のヘッド媒体に対し、情報の書込み/読込み制御を行い、その際得られたデータに基づきヘッド媒体の特性を評価する制御装置を備えた汎用型ヘッド媒体評価装置において、
ダイビット波形の書込みに際し、書込み波形の正のピークの時間位置に「1」、負のピークの時間位置に「−1」、その他をゼロとしたウインドウ関数を作り、波形を読む際に、波形に前記ウインドウ関数を時間方向に走査しながら掛け合わせて求めた最大値と、前記ウインドウ関数に「−1」を掛けたウインドウ関数を同様に波形に掛け合わせて求めた最大値を比較し、後者が大きい場合はピン層反転と判定するピン層反転検出手段を備えていることを特徴とする汎用型ヘッド媒体評価装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−34099(P2008−34099A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−248372(P2007−248372)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【分割の表示】特願2000−79427(P2000−79427)の分割
【原出願日】平成12年3月22日(2000.3.22)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】