説明

汚泥消化装置

【課題】 消化槽内の汚泥を効率よく確実に循環させ、嫌気性消化の処理機能を向上させ、各種機器を保全すると共に良好な運転を確保して汚泥の嫌気性消化処理を安定して行え、維持管理や修理修繕が容易な汚泥消化装置を提供することにある。
【解決手段】 造流機4が、嫌気性消化槽2の上部からドラフトチューブ3内へ延伸する回転軸41および回転軸41を回転させる駆動機46を有し、その回転軸41には、スプレーディスク42、上部回転羽根43および下部回転羽根44が設けられていると共に、先端に棒状スタビライザー45が取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、汚泥消化槽内の汚泥をドラフトチューブおよび造流機を用いて、循環(撹拌)して嫌気性消化処理する、維持管理や修理修繕が容易な汚泥消化装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下水処理場などの水処理施設、汚泥の集約処理施設、し尿などの有機性廃棄物処理施設などには、汚泥の減量化や安定化を図るため、有機性汚泥を嫌気性消化処理する嫌気性消化槽が設置されている。この嫌気性消化槽には汚泥を撹拌するための撹拌装置が備えられている。
この撹拌装置には、ガス撹拌方式または機械撹拌方式が採用され、機械撹拌方式には2段パドル低速撹拌機や低速撹拌機などが使用されている。例えば、ガス撹拌方式は、ドラフトチューブ内に消化槽内の消化ガスを吸い込み、エアリフト効果によって消化槽内に上向流を発生させる方式であり、他方、機械撹拌方式の2段パドル低速撹拌機は、ドラフトチューブを設けずに大型の2段パドルによって汚泥を低速度で撹拌し、嫌気性消化槽内に循環流を発生させるものである。
【0003】
従来の汚泥消化装置の消化槽は、大型である場合が多く、その縦断面形状は亀甲形または卵形などが採用され、一般にその高さは数十メートルにも及んでいる。
消化槽内では、微生物による嫌気性消化(嫌気性菌であるメタン生成菌を用いたメタン発酵)によって汚泥が処理されるが、消化槽内の汚泥を効率的に処理する(消化効率を向上させる)には、消化槽内の汚泥を一定温度(中温消化や高温消化)に保つと共に、消化槽内の汚泥同士の接触促進や砂を含む汚泥の消化槽底部への堆積防止を図るため、消化槽内で十分に汚泥を循環させなければならない。通常、消化槽内での汚泥の循環は、亀甲形ではガス撹拌方式が採用され、卵形の消化槽では機械撹拌方式が採用されている。
【0004】
ガス撹拌方式が採用されている消化槽には、消化槽内の消化ガスを消化槽外に抜き出すためのガス抜出し管、このガス抜出し管からの消化ガスを昇圧させるためのブロワ、このブロワで昇圧させた消化ガスを汚泥中に吹き込むためのガス吹込み管などが備えられ、ガス吹込み管の下端は消化槽内の底部に位置付けられている。
そして、ガス吹込み管から消化ガスが汚泥中に吹き込まれると、消化槽内に上下方向の循環流が形成され、汚泥が撹拌される。
【0005】
他方、機械撹拌方式が採用されている比較的新しい消化槽としては、例えば、以下の特許文献1に開示されている汚泥処理システムの汚泥消化槽が知られている。
この汚泥消化槽の断面形状は亀甲形とされ、汚泥消化槽の内部にはドラフトチューブが設けられている。このドラフトチューブは、汚泥消化槽の内壁下部から支持脚を介して垂直状態に支持されている。
ドラフトチューブは、下方に配置されている比較的細い内外径の小径管部と、上方に配置されている小径管部よりも内外径の大きい大径管部と、これらの小径管部と大径管部とを接続する中間管部とで構成されている。
上方に配置されている大径管部の上端部は、点検口の上面にある蓋体の貫通孔に至るまで延設されている。
【0006】
前記ドラフトチューブの内部には、汚泥消化槽内の汚泥を撹拌するための撹拌機が挿抜可能に設置されている。この撹拌機は、モータと、このモータの回転軸に取り付けられた回転自在のスクリューによって構成されている。また、撹拌機の上部ケーシングの上部外側には、中間管部に取り付けられた凹テーパリングに嵌合する凸テーパリングが取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−71498号公報(第3頁左欄第9行〜同・第14行および同・第34行〜40行、ならびに図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の汚泥消化装置は以上のように構成されているが、下記の(1)〜(8)に示すような課題があった。
(1)ガス撹拌方式の消化槽では、ブロワによって昇圧させた消化ガスを汚泥中に吹き込んで汚泥を循環させるが、循環力(撹拌力)が弱いため、消化槽内で汚泥を十分に循環することができず、汚泥が消化槽の底部に堆積したり、嫌気性消化に支障をきたしたりして、消化槽の機能を発揮できないことがある(機能不全に陥ることがある)。
(2)近年、機械濃縮により消化槽に投入される汚泥が高濃度化しているため、さらに消化槽内での汚泥の循環が難しくなっている。
【0009】
(3)上記の理由から、ガス撹拌方式を採用している消化槽にも機械撹拌方式を導入する傾向にある。
しかし、例えば、水中型の機械撹拌方式を導入した場合には、消化槽内で汚泥を確実に上下方向に循環させることができるが、十分な循環流を得るためには大きな循環設備(撹拌機やモータなど)が必要となり、建設コストや運転コストを増大させてしまうことになる。
上記の特許文献1に開示されている装置は、この循環設備をドラフトチューブ内(水面下)に設置しているが、消化槽内やドラフトチューブ内での汚泥の循環流を妨げてしまうばかりか、循環設備の維持管理が困難であり、安定した嫌気性消化処理に支障をきたしてしまうことになる。仮に、循環設備の保守点検や修理修繕を行う場合には、それらの機器を消化槽から取り出すため大掛かりな作業を要し、状況によっては消化槽を空にする作業も必要となり、これにより過大な費用がかかると共に、嫌気性消化処理が行えず、汚泥を別途処理処分しなければならなくなる。
【0010】
(4)上記の特許文献1に開示されている装置は、消化槽内の下方には複数の「汚泥流入出用開口」が設けられているため、大きな設備(撹拌機やモータなど)が設けられようとも、それぞれの開口での吐出量(力)や吸引量(力)は少なく(弱く)、特に消化槽底部では十分な循環流が得られず、消化槽の底部に汚泥が堆積したり、嫌気性消化処理の効率が悪化したりしてしまうことがある。
さらに、ドラフトチューブの上方に位置する「汚泥流入出用開口15」付近では、大きな設備(撹拌機やモータなど)が設けられていることもあって、汚泥の流入や流出がスムーズに行えない可能性もあり、加えて消化槽内の上方(水面付近)にスカムが発生し、このスカムが固化積層した場合には、「汚泥流入出用開口15」を詰まらせ、または閉塞させてしまい、汚泥の循環が停止し、嫌気性消化処理に重大な支障を生じさせてしまうことになる。
【0011】
(5)機械撹拌方式において、撹拌機の回転軸が消化槽の上方から下方まで延伸させる場合、回転速度や回転軸の太さなどにより、振動(共振)や回転ブレが生じることがあり、安定した汚泥の循環流を形成できなくなる。振動(共振)や回転ブレが大きい場合には、機器が損傷したり、破壊したりしてしまうため、回転を停止して点検や修理をしなければならなくなる。特に、水中型の機械撹拌方式において、ドラフトチューブ内に回転軸を長く延伸させる場合、振動(共振)や回転ブレが生じて機器が損傷すると、ドラフトチューブも損傷してしまい、汚泥の嫌気性消化処理ができなくなってしまうことがある。
(6)消化槽内の上方から下方まで垂直に延在するドラフトチューブは、元来不安定であり、撹拌機の回転軸の振動(共振)や回転ブレだけでなく、循環流や汚泥の質などの影響を受けて振動したり揺動したりする。ドラフトチューブの振動や揺動が大きくなると、適正な汚泥の循環流に影響を及ぼすだけでなく、ドラフトチューブ内にある撹拌機の回転軸や回転羽根と接触して相互に損傷してしまうことがある。
【0012】
(7)汚泥処理施設において、汚泥が発生する排水処理施設に流入する排水の質により、処理する汚泥にはマグネシウム(Mg)が多く含まれ、このマグネシウム(Mg)が、汚泥に元来含まれているリン(P)やアンモニア(NH3)と反応して、不溶性のリン酸マグネシウムアンモニウム(通称:ストラバイト(MAP))が生成される。このようなことは、し尿(Mg、P、NH3を多く含有する)など有機性廃棄物の処理施設でも同様である。このストラバイトは、配管の内壁や回転軸などに付着して成長(肥厚)し、配管内の流れを阻害したり、機器の運転を妨げたりする。消化槽内でもストラバイトが生成されて、ドラフトチューブや循環設備など汚泥と接する部分に付着して肥厚し、循環設備の不具合や汚泥の循環流の阻害などが発生することがある。
(8)消化槽では、嫌気性消化処理の開始当初や、消化処理が順調でないときは、発泡しやすく、消化槽外へ泡が流出することもある。そのような場合には、たとえ撹拌機の駆動機(モータ)を消化槽外に設置したとしても、泡がモータ内に侵入して不具合が発生し、汚泥の循環流を形成できなくなることがある。
【0013】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、消化槽内の汚泥を効率よく確実に循環させ、嫌気性消化の処理機能を向上させ、各種機器を保全すると共に良好な運転を確保して汚泥の嫌気性消化処理を安定して行え、維持管理や修理修繕が容易な汚泥消化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明に係る汚泥消化装置は、汚泥を嫌気性消化する嫌気性消化槽、該嫌気性消化槽内に立設され、上端および下端に開口を有するドラフトチューブ、および前記ドラフトチューブ内に上向流または下降流を発生させる造流機を備えたものであって、前記造流機は、前記嫌気性消化槽の上部から前記ドラフトチューブ内へ延伸する回転軸および該回転軸を回転させる駆動機を有し、前記回転軸には、スプレーディスク、上部回転羽根および下部回転羽根が設けられていると共に、先端に棒状スタビライザーが取り付けられているものである。
【0015】
この発明に係る汚泥消化装置は、前記ドラフトチューブの上部に前記嫌気性消化槽の内壁に固定されたタイロッドが取り付けられていて、前記ドラフトチューブの下部に前記嫌気性消化槽の内壁に固定された支持架台が取り付けられているものである。
【0016】
この発明に係る汚泥消化装置は、前記ドラフトチューブの上部、前記スプレーディスク、前記上部回転羽根および前記下部回転羽根のうち一つまたは二つ以上は、表面加工が施されているものである。
【0017】
この発明に係る汚泥消化装置は、前記駆動機に密閉型の軸受が設けられているものである。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、回転軸にスプレーディスク、上部回転羽根および下部回転羽根が設けられていると共に、先端に棒状スタビライザーが取り付けられていて、ドラフトチューブ内に上向流または下降流を発生させる造流機を備えるように構成したので、亀甲型や卵形などの水深の深い嫌気性消化槽においても、また、汚泥が高濃度化しても、汚泥を確実に上下方向に循環(撹拌)させることができると共に、汚泥の嫌気性消化槽底部での堆積を防止でき、効率よく安定して嫌気性消化処理を行うことができる効果がある。
【0019】
特に、スプレーディスクで上昇してくる汚泥を均一に水平方向へ拡散させることができると共に、上方への噴出しを防止することができ、また、上部回転羽根で水面に生成されて積層するスカムを破壊して閉塞を防止できると共に、上下方向の循環流を形成・維持でき、さらに、下部回転羽根でドラフトチューブ内に上向流または下降流を確実に且つ安定して発生させることができる。加えて、棒状スタビライザーを回転軸の先端に取り付けることにより、回転軸を安定して回転させることができると共に、固有回転数における共振を防止して機器類の損傷を抑止することができる効果がある。
【0020】
この発明によれば、ドラフトチューブと造流機で循環流を形成するので、構造が簡素であり、循環流を妨げになることもなく、スムーズに嫌気性消化槽内で上下方向の循環流を形成し維持することができると共に、建設コストや運転コストも低減することができる。また、ドラフトチューブの上端および下端の開口で、確実に汚泥を吸引または吐出できるので、嫌気性消化槽の底部でも十分に循環流が得られ、汚泥の堆積を防止して、効率よく安定して嫌気性消化処理を行うことができる効果がある。
【0021】
この発明によれば、構造が簡素であり、また、造流機の回転軸はドラフトチューブ内に挿入されている長さが「ドラフトチューブの全長の4分の1」以内であるため、維持管理や保守点検が容易であり、仮に機器が故障したり不具合が生じたりしても、大掛かりな作業を要せず対処でき、費用や作業を軽減できる効果がある。
【0022】
この発明によれば、ドラフトチューブが嫌気性消化槽の内壁に固定されたタイロッドおよび支持架台で固定されているので、造流機の回転軸の回転や循環流などによる振動や揺動を防止でき、効率よく安定して汚泥の循環流を形成・維持することができる効果がある。
【0023】
この発明によれば、ドラフトチューブの上部(ラッパ状部など内壁や外壁)、スプレーディスク、上部回転羽根および下部回転羽根に対して表面加工(研磨やライニング)を施すことにより、ストラバイド(MAP)の固着および成長を抑制できると共に、異物の付着を防止することができるため、安定して造流機を運転でき、余分な抵抗を受けずに効率よく循環流を形成・維持できると共に、ドラフトチューブなどの閉塞を抑止することができる効果がある。
【0024】
この発明によれば、造流機の駆動機に密閉型の軸受を設けたので、嫌気性消化槽で発生する腐食性のガスや汚泥粒子を含む泡の侵入を防止でき、駆動機や軸受の故障や損傷を防いで保全でき、安定して良好に造流機を運転することができる。特に軸受に複数のオイルシールを配設することにより、軸受内部へのガスや泡の侵入を遮断することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の実施の形態1による汚泥消化装置の構成を示す断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1による汚泥処消化装置の造流機を示す側面図である。
【図3】この発明の実施の形態1による汚泥処消化装置の造流機の別の形態を示す側面図である。
【図4】この発明の実施の形態2による汚泥消化装置の構成を示す断面図である。
【図5】この発明の実施の形態4による汚泥消化装置の造流機の軸受を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による汚泥消化装置の構成を示す断面図であり、図2はこの発明の実施の形態1による汚泥処消化装置の造流機を示す側面図である。
この実施の形態1の汚泥消化装置1は、嫌気性消化槽2、ドラフトチューブ3および造流機4を含んで構成されている。
嫌気性消化槽2は下水処理施設等から発生する汚泥を嫌気性処理によって減容し、同時に消化ガスを回収するものである。
ドラフトチューブ3は上端開口31および下端開口32を有し、造流機4により作られる流れを嫌気性消化槽内2の上部あるいは下部へ集中させることで流れを一定方向に制御し、流れ同士の衝突のない効率良い攪拌状態を作るものである。
造流機4は、嫌気性消化槽に投入され汚泥(槽内汚泥)が嫌気状態や温度など均一な状態を保つために、ドラフトチューブ3内に上向流または下降流を発生させることで、嫌気性消化槽2内に必要な流れを作るものである。
【0027】
以下、嫌気性消化槽2、ドラフトチューブ3および造流機4の構成を具体的に説明する。
図1の例では、嫌気性消化槽2は略卵形をしており、嫌気性消化槽2内の槽内汚泥が、内部の中心部に配設されているドラフトチューブ3から発生する流れの方向によって上向流あるいは下降流となる構造になっている。
ドラフトチューブ3内の槽内汚泥の流れが下降流となる場合、その槽内汚泥が嫌気性消化槽2の底部に吹きつけられるため、その槽内汚泥が嫌気性消化槽2の底部に反射して分散し、嫌気性消化槽2の内壁を介して、上方に向かって均一に流れるようになる。嫌気性消化槽2内の液面付近では、造流機4によって槽内汚泥がドラフトチューブ3内に吸い込まれる形の流れとなる。
一方、ドラフトチューブ3内の槽内汚泥の流れが上向流となる場合、嫌気性消化槽2の底部から吸い上げられた槽内汚泥が槽上部に持ち上げられ、ドラフトチューブ3の上端開口31から溢れた槽内汚泥が、ドラフトチューブ3の外側を下降する流れとなる。
したがって、嫌気性消化槽2内の槽内汚泥の流れは、ドラフトチューブ3を中心にして、均一な上方あるいは下方への流れの輪となる。
【0028】
図1の例では、上述のように嫌気性消化槽2の形状は略卵形であるが、嫌気性消化槽2の形状はこれに限るものではなく、例えば、球形、円筒形、亀甲型(図4を参照)、直方体などであってもよく、その形状は問わない。ただし、ドラフトチューブ3を中心として、横断面、縦断面ともに、それぞれが対称形であることが好ましい。
【0029】
ドラフトチューブ3は長い筒状の部材であり、タイロッド21および支持架台22によって支持されて、嫌気性消化槽2内の中心に立設されている。
ドラフトチューブ3の上部には上端開口31が設けられ、下部には下端開口32が設けられており、ドラフトチューブ3の上端開口31および下端開口32は槽内汚泥が通過する際の流れ方向を均一に分散するため、ラッパ状(トランペット等のベル状)に広がりがある構造をしている。
なお、ドラフトチューブ3は、全体が液面下に沈められている状態にある。ドラフトチューブ3の上部では、造流機4からドラフトチューブ3内に延伸する回転軸41に配設された螺旋状の下部回転羽根44が回転することで、ドラフトチューブ3内に流れを起こす構造になっている。
このため、ドラフトチューブ3の内径は、造流機4の下部回転羽根44の回転を妨げない寸法になっている。
【0030】
図1の例では、ドラフトチューブ3の上端開口31および下端開口32がラッパ状に広がりがある構造になっているが、上端開口31および下端開口32を通過する際の槽内汚泥の流れ方向を均一に分散させることができれば、ラッパ状に限るものではなく、例えば、漏斗状でもよいし直管でもよい。
【0031】
造流機4は、嫌気性消化槽2の上部からドラフトチューブ3内へ延伸する構造になっており(図2を参照)、スプレーディスク42、上部回転羽根43、下部回転羽根44および棒状スタビライザー45を備える回転軸41と、回転軸41を回転させる駆動機46と、回転軸41を支持する軸受47とから構成されている。
造流機4の回転軸41は、一端が駆動機46に連結され、他端がドラフトチューブ3内に延伸(挿入)されており、駆動機46によって回転する部材である。
【0032】
スプレーディスク42はドーナッツ形状の円盤であり、中心部の穴に回転軸41が挿通されることで、ドラフトチューブ3より上側の位置に配設されている。
なお、スプレーディスク42の下部側は、中心部が、下方から上方の円盤に向って徐々に径大になる(拡がる)形状になっている。このため、上部回転羽根43によって押し上げられた槽内汚泥が、スプレーディスク42の下部に当たると、その槽内汚泥は、スプレーディスク4の上記の表面形状に沿って嫌気性消化槽2の液面に対して水平方向へ均一に案内され、分散することになる。
【0033】
上部回転羽根43は、ドラフトチューブ3より上側の位置、かつ、スプレーディスク42より下側の位置で、回転軸41の周囲に螺旋状に形成されており、回転軸41の回転に伴って回転することで、嫌気性消化槽2内の液面付近の槽内汚泥を上方向あるいは下方向に流動させる部材である。
下部回転羽根44は、ドラフトチューブ3内に延伸されている部分の回転軸41の周囲に螺旋状に形成されており、回転軸41の回転に伴って回転することで、ドラフトチューブ3内の槽内汚泥を上方向あるいは下方向に流動させる部材である。
【0034】
棒状スタビライザー45は回転軸41の先端に配設されており、回転軸41の安定的な回転状態を維持する目的で、その長さを調整することが可能である。
【0035】
駆動機46は、回転軸41を回転させるモータやエンジンなどの原動機であり、この駆動機46は嫌気性消化槽2の外部に設置されている。
軸受47は、駆動機46に隣接して嫌気性消化槽2の上部に設置され、ベアリング61を内蔵し回転軸41を支えるものである。
【0036】
次に、汚泥消化装置1による処理を説明する。
まず、駆動機46が回転軸41を回転させると、回転軸41に固定されている上部回転羽根43および下部回転羽根44が回転して、嫌気性消化槽2内の液面付近の槽内汚泥およびドラフトチューブ3内の槽内汚泥が上方向あるいは下方向に流動する(下部回転羽根44は、ドラフトチューブ3内にあるため、ドラフトチューブ3内の槽内汚泥は確実に上方向あるいは下方向に流動する)。
【0037】
このとき、回転軸41の回転方向が、下部回転羽根44がドラフトチューブ3内の槽内汚泥を下方向に流動される方向である場合、上部回転羽根43は、嫌気性消化槽2内の液面付近の槽内汚泥をドラフトチューブ3の上端開口31に押し込むように流動させるため、下部回転羽根44によって造流されるドラフトチューブ3内での下方向への槽内汚泥の流れが増強されることになる。
一方、回転軸41の回転方向が、下部回転羽根44がドラフトチューブ3内の槽内汚泥を上方向に流動される方向である場合、上部回転羽根43は、ドラフトチューブ3の上端開口31から湧き出した槽内汚泥をスプレーディスク42に向けて流動させる。
【0038】
即ち、上部回転羽根43と下部回転羽根44は、同じ方向にピッチが切られているため、ドラフトチューブ3内に下降流を造流する際には、上部回転羽根43がドラフトチューブ3の上端開口31の方向に槽内汚泥を押下げる流れを作り、ドラフトチューブ3内の下部回転羽根44が、ドラフトチューブ3の上端開口31からドラフトチューブ3内に流れ込んだ槽内汚泥に対して、更なる下方向への流速を加える。
これにより、ドラフトチューブ3内の槽内汚泥は、下端開口32から嫌気性消化槽2の底部に均一に吹きつけられて分散され、嫌気性消化槽2の縦方向の流速が均一になる。
【0039】
一方、ドラフトチューブ3内に上向流を造流する際には、駆動機46が下降流を造流する場合と逆の方向に回転軸41を回転させ、下部回転羽根44がドラフトチューブ3内の槽内汚泥の流れを上方向に造流し、上部回転羽根43がドラフトチューブ3の上端開口31から湧き出た槽内汚泥に対して、更なる上方向への流速を加える。
これにより、ドラフトチューブ3の上端開口31から湧き出た槽内汚泥は、スプレーディスク42に吹きつけられて分散される。
【0040】
スプレーディスク42は、ドラフトチューブ3内で上向流の造流が作られている場合、ドラフトチューブ3の上端開口31から湧き出た槽内汚泥が下部に当たるが、上述したように、槽内汚泥はスプレーディスク42の下部表面に沿って移動するので、上部回転羽根43によって押し上げられた槽内汚泥を嫌気性消化槽2の液面に対して水平方向へ均一に分散させることになる。
このように、スプレーディスク42は、槽内汚泥を水平方向へ均一に分散することを目的に配設されているが、スプレーディスク42が配設されていることで、上部回転羽根43によって押し上げられた槽内汚泥が造流機4の軸受47等に直接、吹きつけられなくなり、造流機4の軸受47などに槽内汚泥が浸入するのを抑制できる。
このように、粘性の高い槽内汚泥が均一に分散されることで、いわゆる「水みち」や「汚泥溜り」がなくなるため、嫌気性消化槽2の縦方向の流速が均一になり、良好な攪拌状態を維持することができる。
【0041】
この実施の形態1の汚泥消化装置1は、機械撹拌方式を採用しているが、上述したように、撹拌機の回転軸が消化槽の上方から下方まで延伸させる場合、回転速度や回転軸の太さなどにより、振動(共振)や回転ブレが生じることがあり、安定した槽内汚泥の循環流を形成できなくなることがある。また、振動(共振)や回転ブレが大きい場合には、機器が損傷したり、破壊したりしてしまうため、回転を停止して点検や修理をしなければならなくなる。特に、ドラフトチューブ3内に回転軸41を長く延伸させる場合、振動(共振)や回転ブレが生じて機器が損傷すると、ドラフトチューブ3も損傷してしまい、槽内汚泥の嫌気性消化処理ができなくなってしまうことがある。
そこで、この実施の形態1では、回転軸41の先端に棒状スタビライザー45を配設している。
【0042】
この棒状スタビライザー45の長さの調整または交換により、スプレーディスク45、上部回転羽根43および下部回転羽根44が設けられた回転軸41が共振を起こす回転速度(固有回転数)を回転軸41の常用回転数から外すように調整し、回転軸41を安定した回転状態に維持することが可能である。
また、経年によって生じる回転軸41、スプレーディスク42、上部回転羽根43および下部回転羽根44のバランスのずれによる固有回転数の変化に対しても、棒状スタビライザー45を調整したり、交換したりすることによって対応することができる。
【0043】
なお、棒状スタビライザー45は、回転軸41と別個の部品として設計されるため、固有振動数の移動が可能で、攪拌力を広範囲で調整することが可能となり、使用条件(回転数)に最適な装置を容易に製作することができる。
例えば、棒状スタビライザー45の長さを調整することで、回転軸41が共振を起こす回転速度を調整することができるため、棒状スタビライザー45が、長さが調整自在な構造(例えば、回転軸41と棒状スタビライザー45がねじ構造で結合される構造とすれば、ねじ込み具合を変化させることで、棒状スタビライザー45の長さを調整することが可能となる)を備えていてもよい。
因みに、棒状スタビライザー45の先端の形状を半球状にすることで、回転軸41の周囲の流れを整流する効果が生じ、ドラフトチューブ3内での閉塞や回転軸41および下部回転羽根44への夾雑物の絡み付き、並びに圧力損失の低減が可能になる。
【0044】
図1では、上部回転羽根43および下部回転羽根44のピッチが1ピッチである例を示しているが、図3に示すように、2ピッチ以上であってもよい。この場合、固有回転数の変化については、棒状スタビライザー45の長さを調節することで対応することが可能である。また、上部回転羽根43と下部回転羽根44の羽根径や1ピッチの幅は同じでなくても良い。
【0045】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、槽内汚泥を嫌気性消化する嫌気性消化槽2と、嫌気性消化槽2内に立設され、上端および下端に開口を有するドラフトチューブ3と、このドラフトチューブ3内に上向流または下降流を発生させる造流機4を備えたものであって、その造流機4が、嫌気性消化槽2の上部からドラフトチューブ3内へ延伸する回転軸41および回転軸41を回転させる駆動機46を有し、その回転軸41には、スプレーディスク42、上部回転羽根43および下部回転羽根44が設けられていると共に、先端に棒状スタビライザー45が取り付けられているように構成したので、嫌気性消化槽2内の槽内汚泥を効率よく確実に循環(撹拌)させ、嫌気性消化の処理機能を向上させ、各種機器を保全すると共に良好な運転を確保して槽内汚泥の嫌気性消化処理を安定して行え、維持管理や修理修繕が容易な汚泥消化装置1を提供することができる効果が得られる。
【0046】
具体的には、以下の効果を奏することができる。
この実施の形態1によれば、回転軸41にスプレーディスク42、上部回転羽根43および下部回転羽根44が設けられていると共に、回転軸41の先端に棒状スタビライザー45が取り付けられていて、ドラフトチューブ3内に上向流または下降流を発生させる造流機4を備えるように構成したので、亀甲型や卵形などの水深の深い嫌気性消化槽2においても、また、槽内汚泥が高濃度化しても、槽内汚泥を確実に上下方向に循環(撹拌)させることができると共に、槽内汚泥の嫌気性消化槽2の底部での堆積を防止でき、効率よく安定して嫌気性消化処理を行うことができる効果を奏する。
【0047】
特に、スプレーディスク42で、上昇してくる槽内汚泥を均一に水平方向へ拡散させることができると共に、上方への噴出し軸受47への槽内汚泥の侵入を防止することができ、また、上部回転羽根43で水面に生成されて積層するスカムを破壊して閉塞を防止できると共に、上下方向の循環流を形成・維持でき、さらに、下部回転羽根44でドラフトチューブ3内に上向流または下降流を確実に且つ安定して発生させることができる。加えて、棒状スタビライザー45を回転軸41の先端に取り付けることにより、回転軸41を安定して回転させることができると共に、固有回転数における共振を防止して機器類の損傷を抑止することができる効果を奏する。
【0048】
この実施の形態1によれば、ドラフトチューブ3と造流機4で循環流を形成するので、構造が簡素であり、循環流を妨げになることもなく、スムーズに嫌気性消化槽2内で上下方向の循環流を形成し維持することができると共に、建設コストや運転コストも低減することができる。また、ドラフトチューブ3の上端開口31と下端開口32で、確実に槽内汚泥を吸引または吐出できるので、嫌気性消化槽2の底部でも十分に循環流が得られ、槽内汚泥の堆積を防止して、効率よく安定して嫌気性消化処理を行うことができる効果を奏する。
【0049】
この実施の形態1によれば、構造が簡素であり、また、造流機4の回転軸41はドラフトチューブ3内に挿入されている長さが短いため(ドラフトチューブ3の全長の4分の1以内)、維持管理や保守点検が容易であり、仮に機器が故障したり不具合が生じたりしても、大掛かりな作業を要せず対処でき、費用や作業を軽減できる効果を奏する。
【0050】
この実施の形態1によれば、ドラフトチューブ3が嫌気性消化槽2の内壁に固定されたタイロッド21および支持架台22で固定されているので、循環流や造流機4の回転軸41の回転などによる振動や揺動を防止でき、効率よく安定して槽内汚泥の循環流を形成・維持することができる効果を奏する。
【0051】
実施の形態2.
この実施の形態2でも、上記実施の形態1と同様に、タイロッド21および支持架台22によって、ドラフトチューブ3が支持されるものを示すが、以下、具体例を説明する。
ドラフトチューブ3は、その形態が長い筒状であることから、それぞれ異なる位置(高さ)において流動している槽内汚泥による様々な応力を受ける。このため、ドラフトチューブ3の上部はタイロッド21で支持し、ドラフトチューブ3の下部は支持架台22で支持され、これらの一端はドラフトチューブ3に接合され、他端は嫌気性消化槽2の内壁に固定されている。
【0052】
図4はこの発明の実施の形態2による汚泥消化装置の構成を示す断面図である。
図4の例では、ドラフトチューブ3の上部には、90度毎に4本のタイロッド21が水平方向に配設されている(例えば、4本のタイロッド21は、時計の短針の12時の方向、3時の方向、6時の方向、9時の位置)。このタイロッド21は、引張材として機能する棒状のつなぎ材であって、ドラフトチューブ3の上部を、嫌気性消化槽2上部の内壁に支持させるものであり、ドラフトチューブ3が4本のタイロッド21を介して嫌気性消化槽2の内壁に、10000N〜20000N(Nはニュートン)の範囲の初期張力で固定されている。
【0053】
他方、ドラフトチューブ3の下部を固定する支持架台22は、嫌気性消化槽2の底部の内壁から斜交いにドラフトチューブ3を支える3本の支柱23と、各支柱23の中間部から水平方向にドラフトチューブ3へ向けて配設する横柱24からなる。このようなドラフトチューブ3、支柱23および横柱24で形成される三角構造により、ドラフトチューブ3の位置がずれにくい堅固な架台となっている。
上記のように、ドラフトチューブ3は、タイロッド21および支持架台22によって、その上下において安定的に支えられているので、回転軸41の振動(共振)や回転ブレの発生が抑制され、また安定した回転を確保することができる。
【0054】
この実施の形態2では、4本のタイロッド21を配設している例を示したが、タイロッド21はドラフトチューブ3を固定できれば何本でもよく、例えば、3本でもよいし、5本以上でもよい。
支柱23についても、ドラフトチューブ3を支えられれば何本でもよく、例えば、2本でもよいし、4本以上でもよい。
【0055】
実施の形態3.
この実施の形態3の汚泥消化装置1では、回転軸41、スプレーディスク42、上部回転羽根43、下部回転羽根44およびドラフトチューブ3の上部の各々に対して、表面加工を施している。
表面加工としては、#320のバフ研磨で表面を平滑に仕上げる例が考えられる。
【0056】
嫌気性消化槽2の液面付近に配設された回転軸41、スプレーディスク42、上部回転羽根43、下部回転羽根44およびドラフトチューブの上部の各々は、リンを含んだ嫌気消化槽脱離液に接触するので、これらの表面にストラバイト(MAP)が発生しやすい。これが付着成長すると回転体の機能に不具合を生じることがある。
そこで、この実施の形態3では、部材表面をバフで仕上げることにより、部材表面の微細な凹凸をなくして、ストラバイトの付着を抑制している。
【0057】
この実施の形態3は、部材の表面を#320のバフ研磨で仕上げているが、#280〜#1000のバフ研磨で仕上げてもよい。また、表面粗さがRa(中心線の平均粗さ)1.6a〜0.013aの範囲で仕上げられれば、研磨手段はバフ研磨でなくともよい。
【0058】
この実施の形態3は、表面加工として、バフ研磨で仕上げる例を示したが、上述のように、部材表面の微細な凹凸をなくしてストラバイトの付着を防止できれば、バフ研磨で仕上げるものに限るものではなく、例えば、回転軸41、スプレーディスク42、上部回転羽根43、下部回転羽根44およびドラフトチューブ3の上部に耐食性の塗料で塗装を施すようにしてもよい。なお、この塗装は、部材表面を研磨した上で施すものであってもよい。
【0059】
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、ドラフトチューブ3の上部(内壁や外壁)、スプレーディスク42、上部回転羽根43および下部回転羽根44に対して表面加工(研磨やライニング)を施すものである。これにより、ストラバイドの固着および成長を抑制できると共に、異物の付着を防止することができるため、安定して造流機を運転でき、余分な抵抗を受けずに効率よく循環流を形成・維持できると共に、ドラフトチューブ3などの閉塞を抑止することができる効果を奏する。
【0060】
実施の形態4.
この実施の形態4は、図5に示すように、回転軸41を受ける軸受47を槽内汚泥など異物の混入を防ぐオイルシール62を用いて密閉したものである。
嫌気性消化槽2内では、槽内汚泥の状態によって大量の槽内汚泥の泡が発生したり、回転軸41の回転方向によって上方向への槽内汚泥の流れが造流されたりすることで、軸受47に槽内汚泥が混入し、ベアリング61に傷がついたり、腐食したりして不具合を生じることがあった。
【0061】
また、嫌気性消化槽2内では消化ガスが発生し、槽内気圧は常に正圧となっているが、この消化ガスには硫化水素や有機酸など腐食性の成分が含まれているため、これらが軸受47に侵入し、ベアリング61や関連機器が腐食することがあった。
【0062】
そこで、この実施の形態4では、図5に示すように、軸受47のベアリング61が設置されている位置よりも外側の位置にオイルシール62を四重に配設している。
このように、軸受47を嫌気性消化槽2内の気圧に影響を受けない密閉型とすることで、槽内汚泥や消化ガスなどの侵入を防止し、ベアリング61の損傷や腐食を防止している。なお、オイルシール62は、例えば、金属リングと合成ゴムを組合せた環状のものを使用することができ、その設置数は状況によって変えることが可能である。
【0063】
以上の説明で明らかなように、この実施の形態4によれば、造流機4の駆動機46に密閉型の軸受47を設けたので、嫌気性消化槽2で発生する腐食性のガスや汚泥粒子を含む泡の侵入を防止でき、駆動機46や軸受47の故障や損傷を防ぐことができ、造流機4を、安定した良好な運転状態に維持することができる。
【符号の説明】
【0064】
1 汚泥消化装置、2 嫌気性消化槽、3 ドラフトチューブ、4 造流機、21 タイロッド、22 支持架台、23 支柱、24 横柱、31 上端開口、32 下端開口、41 回転軸、42 スプレーディスク、43 上部回転羽根、44 下部回転羽根、45 棒状スタビライザー、46 駆動機、47 軸受、61 ベアリング、62 オイルシール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚泥を嫌気性消化する嫌気性消化槽、
該嫌気性消化槽内に立設され、上端および下端に開口を有するドラフトチューブ、
および
前記ドラフトチューブ内に上向流または下降流を発生させる造流機
を備えた汚泥消化装置において、
前記造流機は、
前記嫌気性消化槽の上部から前記ドラフトチューブ内へ延伸する回転軸および該回転軸を回転させる駆動機を有し、
前記回転軸には、
スプレーディスク、上部回転羽根および下部回転羽根が設けられていると共に、
先端に棒状スタビライザーが取り付けられている
ことを特徴とする汚泥消化装置。
【請求項2】
前記ドラフトチューブの上部には、
前記嫌気性消化槽の内壁に固定されたタイロッドが取り付けられていて、
前記ドラフトチューブの下部には、
前記嫌気性消化槽の内壁に固定された支持架台が取り付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の汚泥消化装置。
【請求項3】
前記ドラフトチューブの上部、前記スプレーディスク、前記上部回転羽根および前記下部回転羽根のうち一つまたは二つ以上は、表面加工が施されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の汚泥消化装置。
【請求項4】
前記駆動機には、
密閉型の軸受が設けられている
ことを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の汚泥消化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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