説明

決済システム及び決済方法

【課題】遊技店の会員が複数枚の銀行カードを所持する場合であっても適正な利用制限を掛け、もって遊技への過度なのめり込みを防止することができる決済システム及び決済方法を提供することを課題とする。
【解決手段】会員管理T/C60に会員番号ごとに所定期間内のデビット利用額及びデビット利用累計額を記憶したデビット利用管理テーブル64b並びにデビット利用制限額64cを会員管理T/C60に記憶しておき、会員によりデビット端末40を用いてデビット決済要求がなされた場合に、当該会員による決済要求額と過去のデビット利用累計額の合計が会員管理T/C60によりデビット利用制限額64cを超過しているか否かをチェックし、利用制限額64cを超過する場合には、デビット端末40からデビット情報処理センタ70に対してデビット決済要求を行わない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の金融機関のセンタ若しくはその代行センタに対する決済要求に応答して決済された決済額を前記遊技店で利用可能にする決済システム及び決済方法に関し、特に、遊技店の会員が複数枚の銀行カードを所持する場合であっても適正な利用制限を掛け、もって遊技への過度なのめり込みを防止することができる決済システム及び決済方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ台で使用する玉やパチスロ機で使用するメダル等の遊技媒体をデビット決済により貸し出す技術が知られている。例えば、特許文献1には、デビット端末をプリペイドカードシステムのカード発行機と接続し、銀行のキャッシュカード(以下「デビットカード」と言う)をデビット端末が受け入れてデビット決済によるカード発行を行う技術が開示されている。
【0003】
かかる特許文献1を用いると、遊技客が現金を使い果たしたとしても金融機関の預金残高の範囲内で遊技を継続することができるため、パチンコ遊技やパチスロ遊技に過剰な投資をする事態を招いてしまう。
【0004】
このため、デビット決済を行う際の窓口となるデビット情報処理センタにデビットカードごとの利用制限額を登録しておき、この利用制限額を超過する場合には決済を認めないよう構成することも考えられる。例えば、デビット決済による一日の利用制限額(上限額)が3万円である場合には、手数料を含めて3万円以内のデビット決済は口座残高がある限り認められるが、たとえ口座残高があっても3万円を超えるデビット決済は認められないことになる。
【0005】
【特許文献1】特開2003−144737号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、デビット情報処理センタに利用制限額を設けたとしても、各遊技客が複数枚のデビットカードを所持する場合には、遊技者は利用制限額(例えば3万円)×所持カード枚数分のデビット利用が可能となるため、複数枚のカード所持者には上述したような利用制限(例えば、1日3万円)を掛けることができず、過剰なのめり込みを確実には防止できないという問題がある。
【0007】
また、1枚のデビットカードしか所持しない遊技客には厳格に利用制限を課し、複数枚のデビットカードを所持する遊技客には利用制限額を緩和することとしたのでは、各遊技客への公平なサービスを提供することができないため、問題が生ずる。
【0008】
さらに、現実問題としては「何らかの形で会員サービスを強化して会員への入会意欲を高めることにより、固定客の囲い込みを図りたい」という遊技店のホールニーズが存在するため、この会員サービスの一環としてデビット利用を位置づけ、適切な利用制限を掛け得るデビット利用サービスを会員に提供し、もって会員加入のインセンティブを高めることも望まれている。
【0009】
これらのことから、遊技店の会員が複数枚のデビットカードを所持する場合であっても適正な利用制限を掛け、もって遊技への過度なのめり込みを防止することができる決済システムをいかにして実現するかが重要な課題となっている。なお、かかる課題は、デビット決済システムのみならずマルチペイメントネットワーク(以下「MPN」と言う)等の他の決済システムを用いた場合にも同様に生ずる課題である。
【0010】
この発明は、上記課題(問題点)に鑑みてなされたものであり、遊技店の会員が複数枚の銀行カードを所持する場合であっても適正な利用制限を掛け、もって遊技への過度なのめり込みを防止することができる決済システム及び決済方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するため、本発明は、所定の金融機関のセンタ若しくはその代行センタに対する決済要求に応答して決済された決済額を遊技店で利用可能にする決済システムであって、各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに前記所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を記憶する記憶手段と、所定の遊技客により新たに決済要求された決済要求額と前記記憶手段に記憶された当該遊技客の累計決済額との和を前記記憶手段に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定する決済可否判定手段と、前記決済可否判定手段により決済可能と判定された場合には前記決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能と判定された場合には前記決済要求を行わないよう制御する制御手段と、決済終了後に当該決済額をもとに前記記憶手段に記憶した前記累計決済額を更新する更新手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、遊技店に会員登録された会員に係る情報を管理する会員管理サーバと、銀行カードを用いた決済要求を行う端末装置とを有する決済システムであって、前記端末装置は、所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該遊技客による決済要求の可否を前記会員管理サーバに判定依頼する判定依頼手段と、前記判定依頼手段による判定依頼に応答して前記会員管理サーバから決済可能との判定結果を受け付けた場合には前記決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能との判定結果を受け付けた場合には前記決済要求を行わないよう制御する制御手段とを備え、前記会員管理サーバは、各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに前記所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を記憶する記憶手段と、前記端末装置から所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該決済要求額と前記記憶手段に記憶された当該遊技客の累計決済額との和を前記記憶手段に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定する決済可否判定手段と、前記決済可否判定手段による判定結果を前記端末装置に通知する判定結果通知手段と、前記端末装置による決済終了後に当該決済額をもとに前記記憶手段に記憶した前記累計決済額を更新する更新手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、遊技店に会員登録された会員に係る情報を管理する会員管理サーバと、銀行カードを用いた決済要求を行う端末装置とを有する決済システムであって、前記端末装置は、所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該遊技客による決済要求の可否を前記会員管理サーバに判定依頼する判定依頼手段を備え、前記会員管理サーバは、各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに前記所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を記憶する記憶手段と、前記端末装置から所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該決済要求額と前記記憶手段に記憶された当該遊技客の累計決済額との和を前記記憶手段に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定する決済可否判定手段と、前記決済可否判定手段により決済可能と判定された場合には前記決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能と判定された場合には前記決済要求を行わないよう制御する制御手段と、決済終了後に当該決済額をもとに前記記憶手段に記憶した前記累計決済額を更新する更新手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、前記記憶手段は、前記遊技店に会員登録された会員が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各会員の識別情報ごとに累計した累計決済額と前記決済制限額を記憶し、前記決済可否判定手段は、所定の会員により新たに決済要求された決済要求額と前記記憶手段に記憶された当該会員の識別情報に対応する累計決済額との和を前記記憶手段に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記発明において、前記記憶手段は、前記遊技店に会員登録された会員が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額の履歴及びその累計決済額を当該会員の識別情報に対応付けて登録したテーブルを記憶し、前記決済可否判定手段は、所定の会員により新たに決済要求された際に、該会員の識別情報に対応する累計決済額を前記テーブルから取り出し、取り出した累計決済額と新たに決済要求された決済要求額との和を前記記憶手段に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記発明において、前記制御手段は、前記決済可否判定手段により決済可能と判定された場合には前記決済要求額の決済要求をデビット情報処理センタに対して行うことを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、所定の金融機関のセンタ若しくはその代行センタに対する決済要求に応答して決済された決済額を前記遊技店で利用可能にする決済方法であって、各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに前記所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を所定の記憶部に格納する格納工程と、所定の遊技客により新たに決済要求された決済要求額と前記記憶部に記憶された当該遊技客の累計決済額との和を前記記憶部に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定する決済可否判定工程と、前記決済可否判定工程により決済可能と判定された場合には前記決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能と判定された場合には前記決済要求を行わないよう制御する制御工程と、決済終了後に当該決済額をもとに前記記憶手段に記憶した前記累計決済額を更新する更新工程とを含んだことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を記憶しておき、所定の遊技客により新たに決済要求された決済要求額と記憶された当該遊技客の累計決済額との和を決済制限額と比較して決済要求額が決済可能であるか否かを判定し、決済可能と判定された場合には決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能と判定された場合には決済要求を行わないよう制御するとともに、決済終了後に当該決済額をもとに記憶した累計決済額を更新するよう構成したので、遊技客が複数枚の銀行カードを所持する場合であっても適正な利用制限を掛け、もって遊技への過度なのめり込みを防止することができる。
【0019】
また、本発明によれば、会員管理サーバは、各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を記憶しておき、端末装置が、所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該遊技客による決済要求の可否を会員管理サーバに判定依頼し、会員管理サーバは、端末装置から所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該決済要求額と記憶した当該遊技客の累計決済額との和を決済制限額と比較して決済要求額が決済可能であるか否かを判定してその判定結果を端末装置に通知し、端末装置は、会員管理サーバから決済可能との判定結果を受け付けた場合には決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能との判定結果を受け付けた場合には決済要求を行わないよう制御し、会員管理サーバは、端末装置による決済終了後に当該決済額をもとに累計決済額を更新するよう構成したので、端末装置から決済要求を行う場合に、遊技客が複数枚の銀行カードを所持する場合の適正な利用制限を実現し、もって遊技への過度なのめり込みを防止することができる。
【0020】
また、本発明によれば、会員管理サーバは、各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに前記所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を記憶しておき、端末装置は、所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該遊技客による決済要求の可否を会員管理サーバに判定依頼し、会員管理サーバは、端末装置から所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該決済要求額と記憶した当該遊技客の累計決済額との和を決済制限額と比較して決済要求額が決済可能であるか否かを判定し、決済可能と判定された場合には決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能と判定された場合には決済要求を行わないよう制御するとともに、決済終了後に当該決済額をもとに累計決済額を更新するよう構成したので、会員管理サーバから直接決済要求を行う場合であっても、遊技客が複数枚の銀行カードを所持する場合の適正な利用制限を実現し、もって遊技への過度なのめり込みを防止することができる。
【0021】
また、本発明によれば、遊技店に会員登録された会員が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各会員の識別情報ごとに累計した累計決済額と決済制限額を記憶しておき、所定の会員により新たに決済要求された決済要求額と記憶した当該会員の識別情報に対応する累計決済額との和を決済制限額と比較して決済要求額が決済可能であるか否かを判定するよう構成したので、複数枚の銀行カードを所持する場合に適正な利用制限を掛けるカードサービスを遊技店の会員サービスとして提供し、もって会員が遊技へ過度にのめり込み事態を低減することができる。
【0022】
また、本発明によれば、遊技店に会員登録された会員が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額の履歴及びその累計決済額を当該会員の識別情報に対応付けて登録したテーブルを記憶しておき、所定の会員により新たに決済要求された際に、該会員の識別情報に対応する累計決済額をテーブルから取り出し、取り出した累計決済額と新たに決済要求された決済要求額との和を決済制限額と比較して決済要求額が決済可能であるか否かを判定するよう構成したので、遊技店の会員が所持する銀行カードに係るデータが効率的に一括管理されるとともに、このテーブルさえ厳密に管理すれば個人情報を適正に管理できるという効果を生ずる。
【0023】
また、本発明によれば、決済可能と判定された場合には決済要求額の決済要求をデビット情報処理センタに対して行うよう構成したので、本来銀行カード毎にしか制限を掛けるのが難しいデビット決済システムであっても、複数枚の銀行カードを所持する場合の適正な利用制限を実現することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る決済システム及び決済方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、ここでは本発明をデビット決済システムに適用し、デビット端末からデビット情報処理センタに対してデビット決済要求を行う場合を中心に説明することとする。
【実施例1】
【0025】
図1は、本実施例に係るデビット決済システムの概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施例に係わるデビット決済システムは、パチンコ店内に設置される遊技システムと、デビット情報処理センタ70、CAFIS(Credit and Finance Information System)ネットワーク80、デビットカード発行銀行90、加盟店銀行100等からなるネットワークとを接続したシステム構成となる。
【0026】
この遊技システムは、パチンコ機10、カード処理ユニット20、島コントローラ30、デビット端末40、ターミナルコントローラ(T/C)50及び会員管理T/C60等により形成される。
【0027】
パチンコ機10は、パチンコ玉を遊技領域に発射して遊技客が遊技を行う装置であり、カード処理ユニット20は、会員カードに関連付けられた度数の残数(以下「残度数」と言う)を上限とするパチンコ玉の貸し出し処理を主機能とするものである。なお、本実施例では会員カードに価値付けた度数を用いてパチンコ玉を貸し出す場合について説明するが、このカード処理ユニット20はプリペイドカードの残度数に基づいてパチンコ玉を貸し出すこともできる。更には、現金を受け付けて、その価値に基づいてパチンコ玉を貸し出す機能も有している。また、かかるカード処理ユニット20は、パチンコ店に設置された複数のパチンコ機10それぞれに対して1台ずつペアとなるように用意され、パチンコ機10の相互間に挟まれる形で設置してある。島コントローラ30は、各島に配設されたパチンコ機10及びカード処理ユニット20及びデビット端末40等を管理する装置であり、各装置とT/C50との間のデータ中継を行う。
【0028】
デビット端末40は、デビットカード(銀行カード)及び暗証番号を受け付けて希望額のデビット決済要求をデビット情報処理センタ70に対して行う端末装置である。ただし、このデビット端末40は、遊技客がデビット要求操作を行った場合に、直ちにデビット情報処理センタ70に対してデビット決済要求を行うのではなく、会員管理T/C60に事前に決済可否判定依頼を行い、決済可能との判定結果を受け付けた後にデビット情報処理センタ70に対してデビット決済要求を行う。
【0029】
T/C50は、パチンコ店に少なくとも1台設置してあり、設置したパチンコ店の統括管理、例えばカード管理、売上管理等を行うと共に、プリペイドカードや会員カードの有価価値に関する情報を記憶管理する装置である。
【0030】
会員管理T/C60は、パチンコ店に登録した会員に関する情報を管理する管理装置であり、デビット利用制限額の観点から見てデビット決済要求が可能であるか否かの判定(決済可否判定処理)をも行う。
【0031】
具体的には、この会員管理T/C60は、デビット決済額を各会員ごとに累計したデビット利用累計額と所定期間内に認める決済額の上限を示すデビット利用制限額(例えば3万円/日)を記憶しておき、デビット端末40から会員によるデビット決済要求依頼を受け付けたならば、当該会員による所定の期間内のデビット利用累計額と今回のデビット決済要求額との合計額がデビット決済制限額を超過するか否かを調べ、超過しない場合には決済可能と判定し、超過する場合には決済不能と判定する。
【0032】
すなわち、かかる会員管理T/C60では、単にデビットカードごとに決済制限チェックを行っているのではなく、会員ごとに決済制限チェックを行うこととしているので、会員が複数枚のデビットカードを所持する場合であっても有効に決済制限を掛け、もって過度なのめり込みを防止している。
【0033】
デビット情報処理センタ70は、デビット端末40からのデビット決済要求を受け付ける窓口であり、かかるデビット決済要求を受け付けたならば、CAFISネットワーク80を介して遊技客の銀行口座が設けられているデビット発行銀行90に対して残高問い合わせを行い、決済要求額以上の口座残高がある場合には決済処理を行う。この決済処理に応答して、デビットカード発行銀行90の遊技客の銀行口座から決済要求額が引き落とされる。
【0034】
次に、本実施例に係るデビット決済システムの概念について図2を用いて説明する。図2は、本実施例に係るデビット決済システムの概念を説明するための説明図である。同図に示すように、会員管理T/C60には、会員番号ごとに所定期間内のデビット利用額及びデビット利用累計額を記憶したデビット利用管理テーブル64bが記憶されている。
【0035】
ここでは、会員番号「1010」の会員がカード番号「××××」のデビットカードを用いて「10000円」の決済をし、その後カード番号「○○○○」のデビットカードを用いて「5000円」の決済をし、その後カード番号「××××」のデビットカードを用いて「10000円」の決済をし、現時点で25000円の累計利用をした状況を示している。なお、ここでは所定の期間が一日であるものとする。
【0036】
かかる状況下で、会員番号1010の会員が、会員カードとカード番号「××××」のデビットカードをデビット端末40に挿入して10000円のデビット決済要求を行うと、このデビット端末40から会員管理T/C60に対して決済可否判定依頼が行われる。
【0037】
この決済可否判定依頼を受け付けた会員管理T/C60は、デビット利用管理テーブル64bから当該会員番号のデビット利用累計額B(25000円)を取り出し、決済要求額A(10000円)との合計(35000円)をデビット利用制限額C(30000円)と比較して、決済可能であるか否かを判定する。具体的には、A+B≦Cであれば決済可能であると判定し、A+B>Cであれば決済不可(=NG)であると判定する。ここでは、A+B>Cであるので、決済不可(=NG)と判定されその旨がデビット端末40に通知されている。
【0038】
したがって、かかる判定結果を受け取ったデビット端末40は、決済不可である旨を表示部に表示して会員カード及びデビットカードを返却処理するとともに、デビット情報処理センタ70に対してはデビット決済要求を行わない。なお、このデビット端末40が会員管理T/C60から決済可能との判定結果を得た場合には、この判定結果を受け次第直ちにデビット情報処理センタ70に対してデビット決済要求を行うことになる。
【0039】
このように、本実施例では、会員が一枚のデビットカードしか保有しない場合だけではなく、複数枚のデビットカード(図2中に示す会員番号「××××」及び「○○○○」のデビットカード)を保有する場合であっても、各会員一律に利用制限を掛けることができるため、会員の過度なのめり込み防止を図ることが可能となる。なお、所定期間(ここでは一日)を経過したならば、デビット利用管理テーブル64bの内容はクリアされる。
【0040】
次に、図1に示したデビット端末40の外観構成について説明する。図3は、図1に示したデビット端末40の外観構成を示す正面図である。同図に示すように、このデビット端末40は、操作メニューや取引状況などを表示する液晶パネル等の表示デバイスからなる表示部41と、暗証番号の入力や決済希望額の選択入力を行うテンキー42と、デビットカードを挿入するデビットカード挿入口43と、会員カードを挿入する会員カード挿入口44と、決済後のレシートを排出するご利用控え排出口45とが設けられている。
【0041】
会員がデビット決済を行う場合には、デビットカード挿入口43のデビットカードを挿入するとともに会員カード挿入口44に会員カードを挿入して、デビットカードの暗証番号並びに決済希望額をテンキー42を用いて入力する。そして、決済不可である場合には表示部41にその旨が表示され、決済可能である場合にはその旨が表示部41に表示されるとともにご利用控え排出口45からレシート(ご利用控え)が発行されることになる。
【0042】
次に、図1に示したデビット端末40の内部構成について説明する。図4は、図1に示したデビット端末40の内部構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、このデビット端末40は、表示部41、テンキー42、デビットカード用のカードリーダ40a、記憶部40b、レシート発行部40c、決済可否判定依頼処理部40d、決済処理部40e、制御部40f及び会員カード用のカードリーダ40gを有する。
【0043】
カードリーダ40aは、デビットカード挿入口43に挿入されたデビットカードに記録されたデータを読み取るリーダであり、具体的には、かかるデビットカードに記録された会員番号データや口座番号のデータを読み取る。一方、カードリーダ40gは、会員カード挿入口44に挿入された会員カードに記録されたデータを読み取るリーダであり、具体的には、かかる会員カードに記録された会員番号データや口座番号のデータを読み取る。
【0044】
記憶部40bは、デビット端末40としてコンピュータが機能するためのデビット制御プログラム等を記録するほか、会員管理T/C60に決済可否判定依頼中のデビット決済要求や過去ログ等を記憶する。レシート発行部40cは、デビット決済を完了した場合に、会員番号、デビットカード番号、決済日時及び決済額等を印字したレシートを発行してご利用控え排出口45から排出する処理部である。
【0045】
決済可否判定依頼処理部40dは、会員によって上記デビット決済要求操作がなされた場合に、会員管理T/C60に対して決済可否判定依頼を行うとともに、この会員管理T/C60から判定結果を受け付け、決済不可(NG)の場合の表示処理等を行う処理部である。なお、決済可能である場合には、制御部40fを通じて決済処理部40eに決済開始指示を行う。
【0046】
決済処理部40eは、制御部40fを通じて決済可否判定依頼処理部40dからの決済開始指示を受け付けた場合にデビット決済処理を行う処理部であり、具体的には、デビット情報処理センタ70に対してデビットカード番号、暗証番号及び決済要求額を送信する。
【0047】
そして、デビット決済を完了した場合には、デビット決済額に対応する度数を会員カードに価値付けるとともに、表示部41にその旨を表示してレシート発行部40cにレシート発行を指示し、会員管理T/C60に対して決済完了通知を行うよう決済可否判定依頼処理部40dに指示する。一方、デビット情報処理センタ70にデビット決済要求を行ったもののデビット決済ができなかったような場合には、表示部41にその旨を表示する。
【0048】
制御部40fは、デビット端末42の全体制御を行う制御部であり、具体的には表示部41の表示制御、テンキー42の入力制御、カードリーダ40a及びカードリーダ40gの読み取り制御、決済可否判定依頼処理部40d又は決済処理部40eへの動作指示など各種制御を行う。
【0049】
次に、図1に示した会員管理T/C60の内部構成について説明する。図5は、図1に示した会員管理T/C60の内部構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この会員管理T/C60は、インターフェース部61、入力部62、表示部63、記憶部64、会員管理部65、決済可否判定部66及び制御部67を有する。
【0050】
インターフェース部61はデビット端末40やT/C50とデータ通信するためのインターフェースであり、入力部62はキーボード等の入力デバイスであり、表示部63はCRT等の表示デバイスである。
【0051】
記憶部64は、コンピュータが会員管理T/C60として機能するための会員管理プログラムを格納するほか、図示した会員データ64a、デビット利用管理テーブル64b及びデビット利用制限額64cを記憶する。会員データ64aは、パチンコ店に登録した会員の住所、氏名、電話番号、メールアドレス等の会員に係わる情報を会員番号に対応付けて格納したデータである。
【0052】
デビット利用管理テーブル64bは、パチンコ店に登録した各会員のデビット利用履歴を管理するテーブルであり、具体的には、図6に示すようにカード種別、デビット利用額、デビット利用累計額を各会員番号に対応付けて記憶させたテーブルである。ここでは、会員番号「1010」の会員がカード番号「1234567」のデビットカードを用いて10000円のデビット利用を行った後、カード番号「1111111」のデビットカードを用いて5000円のデビット利用を行い、さらにカード番号「1234567」のデビットカードを用いて10000円のデビット利用を行った場合を示している。この場合、25000円のデビット利用累計額がデビット利用管理テーブル64bに記憶される。デビット利用制限額64cは、所定期間あたりのデビット利用の制限額であり、例えば「1日あたり30000円」という上限値が格納される。
【0053】
会員管理部65は、記憶部64に記憶した会員データ64aを用いてパチンコ店に登録した会員を管理する管理部である。この会員管理部65は、来店ポイント等の各会員に付与したポイント等を管理することもできる。
【0054】
決済可否判定部66は、デビット端末40からある会員の決済可否判定依頼を受け付けた場合に、当該会員のデビット決済要求に含まれるデビット決済額がデビット利用制限額を超えているか否かをチェックする処理部である。具体的には、当該会員の会員番号のデビット利用累計額Bと決済要求額Aとの合計をデビット利用制限額Cと比較して、A+B≧Cであれば決済可能であると判定し、A+B<Cであれば決済不可(=NG)であると判定する。
【0055】
制御部67は、会員管理T/C60の全体制御を行う制御部であり、具体的には、インターフェース部61を介したデータ送受信制御、入力部62からの入力制御、表示部63の表示制御、記憶部64に対するデータのリード/ライト、会員管理部65及び決済可否判定部66への動作指示等の各種制御を行う。
【0056】
次に、図1に示したデビット端末40からデビット決済要求を行う場合の処理手順について説明する。図7は、図1に示したデビット端末40からデビット決済要求を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、デビット利用管理テーブル64b及びデビット利用制限額64cが会員管理T/C60の記憶部64に格納されているものとする。
【0057】
同図に示すように、まずデビット端末40は、会員カード挿入口44から会員カードを受け付けるとともに(ステップS101)、デビットカード挿入口43からデビットカードを受け付けた後に(ステップS102)、このデビットカードの暗証番号と決済要求額Aを受け付けると(ステップS103〜S104)、会員管理T/C60に対して決済可否判定依頼を行う(ステップS105)。なお、この決済可否判定依頼には、会員番号、デビットカード番号及び決済要求額が少なくとも含まれる。
【0058】
この決済可否判定依頼を受け付けた会員管理T/C60は、デビット利用管理テーブル64bから当該会員番号に対応するデビット利用累計額Bを検索するとともに(ステップS106)、デビット利用制限額Cを記憶部64から取得する(ステップS107)。
【0059】
そして、決済要求額Aとデビット利用累計額Bとの合計をデビット利用制限額Cと比較してA+B≦Cであるか否かを調べ(ステップS108)、A+B≦Cが成立する場合には(ステップS108肯定)決済可能であると判定し(ステップS109)、A+B≦Cが成立しない場合には(ステップS108否定)決済不能(NG)と判定し(ステップS110)、それぞれ判定結果をデビット端末40に対して通知する(ステップS111)。
【0060】
この判定結果を受け取ったデビット端末40は、この判定結果が決済不能(NG)である場合には(ステップS112否定)その旨を表示部41に表示する(ステップS113)。一方、この判定結果が決済可能である場合には(ステップS112肯定)、デビット情報処理センタ70に対してデビット決済要求を行い、決済完了後に会員カードに度数加算するデビット決済処理を行った後に(ステップS114)、会員管理T/C60に対して更新依頼を行い(ステップS115)、この更新依頼に応答して会員管理T/C60がデビット利用管理テーブル64bを更新する(ステップS116)。そして、デビット端末40からデビットカードを返却し(ステップS117)、会員カードを返却する(ステップS118)。
【0061】
閉店処理時、あるいは翌日の開店処理時に、会員管理T/C60の記憶部に記憶される「デビット利用累計額B」は「0」に戻される。
【0062】
上述してきたように、本実施例では、会員管理T/C60に会員番号ごとに所定期間内のデビット利用額及びデビット利用累計額を記憶したデビット利用管理テーブル64b並びにデビット利用制限額64cを会員管理T/C60に記憶しておき、会員によりデビット端末40を用いてデビット決済要求がなされた場合に、当該会員による決済要求額と過去のデビット利用累計額の合計が会員管理T/C60によりデビット利用制限額64cを超過しているか否かをチェックし、利用制限額64cを超過する場合には、デビット端末40からデビット情報処理センタ70に対してデビット決済要求を行わないこととしたので、各会員が複数枚のデビットカードを保有する場合であっても、効率良く利用制限を掛けることができる。
【0063】
会員カードが無ければデビット端末40を利用できないため、デビット決済を用いた遊技は会員のみに認められる特典となる。会員でない遊技客(非会員)が遊技する場合や、会員であってもデビット決済を利用しない場合は、手持ちの現金をカード処理ユニットに挿入して、その金額の範囲内で遊技を行う。
【実施例2】
【0064】
ところで、上記実施例では、デビット端末40からデビット情報処理センタ70に対してデビット決済要求を行う場合を示したが、本発明はかかるシステム構成に限定されるものではなく、図8に示したように、会員管理T/C60からデビット情報処理センタ70に対してデビット決済要求を行う場合に適用することもできる。
【0065】
かかるシステム構成を採用する場合には、図7に示したフローチャートにおいてデビット情報処理センタ70が決済可能と判定した場合に(ステップS109)、デビット端末40に判定結果を送信するのではなく、そのままデビット情報処理センタ70に対してデビット決済要求を行い、決済結果をデビット端末40に通知して会員カードに決済金額分の度数を価値付けることになる。
【0066】
また、上記実施例では、本発明をデビットカードシステムを適用した場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、マルチペイメントネットワーク(以下「MPN」と言う)等の他の決済システムに適用することもできる。
【0067】
図9は、本発明をデビットカードシステムを適用した場合の概念を示す図であり、同図に示すように、この場合には、会員がカード発行機に会員カードを挿入するとともにキャッシュカードを挿入して(ステップS201)10000円を選択すると(ステップS202)、会員管理T/Cに決済可否の問い合わせがなされ(ステップS203)、決済可否が判定される(ステップS204)。かかる決済可否判定の具体的な内容は上記実施例と同様の処理となる。
【0068】
その後、会員管理T/C60からカード発行機に対して決済可否が通知されるとともに(ステップS205)、購入金額分の請求がなされ(ステップS206)、パチンコ店(収納機関)のサーバに対して請求情報が通知される(ステップS207)。
【0069】
ここで、会員があらためてキャッシュカードをデビット端末に挿入して(ステップS208)、暗証番号を入力すると(ステップS209)、新決済センタに対して決済要求がなされ(ステップS210)、当該キャッシュカードの銀行(銀行サーバ)に対して支払い指示が行われる(ステップS211)。この支払い指示を受けた銀行は、残高を確認した後に決済完了通知を新決済センタに対して行い(ステップS212)、この決済完了通知がデビット端末に対して転送される。銀行は、収納機関であるパチンコ店に対して消込依頼を行い(ステップS213)、パチンコ店は銀行に対して消込完了通知を行う(ステップS214)。
【0070】
このように、たとえ本発明をMPNに適用した場合であっても、遊技客が複数枚のキャッシュカードを保持するケースに対応して上記実施例に示したものと同様に利用制限を掛けることができる。
【0071】
なお、上記実施例では、当日分の利用制限を対象とする場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一週間や一ヶ月等の所定の期間内の利用制限を行う場合にも同様に適用することができる。
【0072】
また、上記実施例では、決済要求額Aとデビット利用累計額Bとの合計をデビット利用制限額Cと比較して、A+B≧Cであるか否かによって決済可否を判定することとしたが、デビット手数料Dを考慮してA+B+D≧Cを決済可否の判定基準とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、パチンコ店の会員が複数枚の銀行カードを所持する場合であっても適正な利用制限を掛け、もって遊技への過度なのめり込みを防止する場合に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本実施例に係るデビット決済システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例に係るデビット決済システムの概念を説明するための説明図である。
【図3】図1に示したデビット端末の外観構成を示す正面図である。
【図4】図1に示したデビット端末の内部構成を示す機能ブロック図である。
【図5】図1に示した会員管理T/Cの内部構成を示す機能ブロック図である。
【図6】図5に示したデビット利用管理テーブルの一例を示す図である。
【図7】図1に示したデビット端末からデビット決済要求を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】会員管理T/Cからデビット情報処理センタに対してデビット決済要求を行う場合のシステム構成を示す図である。
【図9】本発明をデビットカードシステムを適用した場合の概念を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
10 パチンコ機
20 カード処理ユニット
30 島コントローラ
40 デビット端末
41 表示部
42 テンキー
43 デビットカード挿入口
44 会員カード挿入口
45 ご利用控え排出口
40a カードリーダ(デビットカード用)
40b 記憶部
40c レシート発行部
40d 決済可否判定依頼処理部
40e 決済処理部
40f 制御部
40g カードリーダ(会員カード用)
50 T/C
60 会員管理T/C
61 インターフェース部
62 入力部
63 表示部
64 記憶部
64a 会員データ
64b デビット利用管理テーブル
64c デビット利用制限額
65 会員管理部
66 決済可否判定部
67 制御部
70 デビット情報処理センタ
80 CAFISネットワーク
90 デビットカード発行銀行
100 加盟店銀行

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の金融機関のセンタ若しくはその代行センタに対する決済要求に応答して決済された決済額を遊技店で利用可能にする決済システムであって、
各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに前記所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を記憶する記憶手段と、
所定の遊技客により新たに決済要求された決済要求額と前記記憶手段に記憶された当該遊技客の累計決済額との和を前記記憶手段に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定する決済可否判定手段と、
前記決済可否判定手段により決済可能と判定された場合には前記決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能と判定された場合には前記決済要求を行わないよう制御する制御手段と、
決済終了後に当該決済額をもとに前記記憶手段に記憶した前記累計決済額を更新する更新手段と
を備えたことを特徴とする決済システム。
【請求項2】
遊技店に会員登録された会員に係る情報を管理する会員管理サーバと、銀行カードを用いた決済要求を行う端末装置とを有する決済システムであって、
前記端末装置は、
所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該遊技客による決済要求の可否を前記会員管理サーバに判定依頼する判定依頼手段と、
前記判定依頼手段による判定依頼に応答して前記会員管理サーバから決済可能との判定結果を受け付けた場合には前記決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能との判定結果を受け付けた場合には前記決済要求を行わないよう制御する制御手段とを備え、
前記会員管理サーバは、
各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに前記所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を記憶する記憶手段と、
前記端末装置から所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該決済要求額と前記記憶手段に記憶された当該遊技客の累計決済額との和を前記記憶手段に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定する決済可否判定手段と、
前記決済可否判定手段による判定結果を前記端末装置に通知する判定結果通知手段と、
前記端末装置による決済終了後に当該決済額をもとに前記記憶手段に記憶した前記累計決済額を更新する更新手段と
を備えたことを特徴とする決済システム。
【請求項3】
遊技店に会員登録された会員に係る情報を管理する会員管理サーバと、銀行カードを用いた決済要求を行う端末装置とを有する決済システムであって、
前記端末装置は、
所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該遊技客による決済要求の可否を前記会員管理サーバに判定依頼する判定依頼手段を備え、
前記会員管理サーバは、
各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに前記所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を記憶する記憶手段と、
前記端末装置から所定の遊技客による新たな決済要求を受け付けた場合に、該決済要求額と前記記憶手段に記憶された当該遊技客の累計決済額との和を前記記憶手段に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定する決済可否判定手段と、
前記決済可否判定手段により決済可能と判定された場合には前記決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能と判定された場合には前記決済要求を行わないよう制御する制御手段と、
決済終了後に当該決済額をもとに前記記憶手段に記憶した前記累計決済額を更新する更新手段と
を備えたことを特徴とする決済システム。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記遊技店に会員登録された会員が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各会員の識別情報ごとに累計した累計決済額と前記決済制限額を記憶し、前記決済可否判定手段は、所定の会員により新たに決済要求された決済要求額と前記記憶手段に記憶された当該会員の識別情報に対応する累計決済額との和を前記記憶手段に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の決済システム。
【請求項5】
前記記憶手段は、前記遊技店に会員登録された会員が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額の履歴及びその累計決済額を当該会員の識別情報に対応付けて登録したテーブルを記憶し、前記決済可否判定手段は、所定の会員により新たに決済要求された際に、該会員の識別情報に対応する累計決済額を前記テーブルから取り出し、取り出した累計決済額と新たに決済要求された決済要求額との和を前記記憶手段に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の決済システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記決済可否判定手段により決済可能と判定された場合には前記決済要求額の決済要求をデビット情報処理センタに対して行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の決済システム。
【請求項7】
所定の金融機関のセンタ若しくはその代行センタに対する決済要求に応答して決済された決済額を前記遊技店で利用可能にする決済方法であって、
各遊技客が所持する一又は複数の銀行カードを用いて所定の期間内に決済された決済額を各遊技客ごとに累計した累計決済額並びに前記所定の期間内で認める決済額の上限を示す決済制限額を所定の記憶部に格納する格納工程と、
所定の遊技客により新たに決済要求された決済要求額と前記記憶部に記憶された当該遊技客の累計決済額との和を前記記憶部に記憶した決済制限額と比較して前記決済要求額が決済可能であるか否かを判定する決済可否判定工程と、
前記決済可否判定工程により決済可能と判定された場合には前記決済要求額の決済要求処理を行い、決済不能と判定された場合には前記決済要求を行わないよう制御する制御工程と、
決済終了後に当該決済額をもとに前記記憶手段に記憶した前記累計決済額を更新する更新工程と
を含んだことを特徴とする決済方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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