説明

沈降炭酸カルシウムの製造方法および装置

沈降炭酸カルシウムを製造するための方法が、一つの実施形態において、95%を超える石灰粒子が約45ミクロンまたはそれより微細である石灰粒子からなるハイドレートまたはオキシドを形成すること、並びにそのハイドレートまたはオキシドを炭酸化して94以上の明度を有する沈降炭酸カルシウムを形成することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、沈降炭酸カルシウムの製造、そしてさらに詳細には、沈降炭酸カルシウムを形成するための高度に精製された石灰の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
沈降炭酸カルシウム(PCC)を製造する公知の方法には、攪拌下でそして消石灰(slaked lime)を製造するための温度下で水および石灰が混合される消化(slaking)プロセスにより、石灰、例えば生石灰(quicklime)(CaO)から消石灰(Ca(OH)2)を形成する工程が含まれる。生石灰中の不純物、例えば、クレー、ケイ酸塩粒子、および燃料関連不純物は、また、消石灰中に存在し、通常、消石灰スラリーを炭酸化する前に篩い分け(screening)プロセスにより除去されることが必要である。篩い分けプロセスがすべての不純物を完全には排除しないので、クレーおよびケイ酸塩の微粒子が消石灰に付随してPCC反応器中に入る。仕上がったPCCスラリーは、次に、これらの不純物を除去することを試みるために再度篩いにかけられる。この篩い分けプロセスは、また、PCCの一部を除去し得る。
【0003】
PCCの品質は、PCCを製造するために用いられる原料の品質に応じて決まる。特に、生石灰中の不純物の量、消石灰中に残留する不純物の量、および消石灰の品質である。消石灰の品質に影響を及ぼし得る消化プロセスにおける多くの変数、例えば、消化温度、石灰対水の比、消化の間の攪拌量、スラリーの粘度、消化時間、水の温度、水中での可溶性塩の量、および消化空気量がある。消石灰に影響を与えるこれらの多くの変数の故に、消化プロセスはPCC製造プロセスの複雑部分である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一つの側面において、沈降炭酸カルシウムを製造するための方法が提供される。本方法は、95%を超える石灰粒子が約45ミクロンまたはそれよりも微細である石灰粒子からなるライムハイドレート(lime hydrate)およびライムオキシド(lime oxide)の少なくとも一つを形成すること、並びにそのライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化して、TAPPI法T646om−94により測定する場合に94以上のTAPPI明度(brightness)を有する沈降炭酸カルシウムを形成することを含む。
【0005】
別の側面において、TAPPI法T646om−94により測定されて94以上のTAPPI明度を有する沈降炭酸カルシウムが提供される。沈降炭酸カルシウムは、95%を超える石灰粒子が45ミクロン以下の寸法を有する石灰粒子からなるライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを形成する工程、並びにそのライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化する工程を含む方法により製造される。
【0006】
別の側面において、沈降炭酸カルシウムを製造するためのシステムが提供される。本システムは、95%を超える石灰粒子が45ミクロン以下の寸法を有する石灰粒子からスラリーを形成するためのスラリーメークダウン・サブシステム、およびスラリーを炭酸化するためのスラリーメークダウン・サブシステムと連通する少なくとも一つの炭酸化器(carbonator)を含む。
【0007】
別の側面において、沈降炭酸カルシウムを製造するための方法が提供される。本方法は、約95%を超える石灰粒子が約45ミクロン以下であるライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つからなる石灰粒子の水性スラリーを形成すること、並びに石灰粒子を炭酸化してTAPPI法T646om−94により測定される94以上のTAPPI明度を有する沈降炭酸カルシウムを形成することを含む。
【0008】
本発明の詳細な説明
高度に精製された石灰粒子を用いて沈降炭酸カルシウム(PCC)を製造するためのシステムおよび方法が、以下に詳細に記載される。高度に精製された石灰粒子は水と混合されて、二酸化炭素と共に炭酸化器に方向付けられるスラリーを形成する。高度に精製された石灰粒子のスラリーと二酸化炭素間の反応は、炭酸カルシウム沈殿物を形成する。スラリーは消化機(slaker)または篩い分けを用いることなく炭酸化器に送達される。任意に、スラリーは炭酸化器に入る前に冷却される。以下に記載されるPCCを製造するためのシステムおよび方法は、消化システム、消化後スクリーンおよびグリット(grit)除去システム、消石灰冷却システムおよび公知のPCC製造システムのPCCスクリーニングおよびグリット除去システムを削除する。
【0009】
図面を参照して、図1Aおよび1BはPCCを製造するための公知のシステム10を示す。システム10は、石灰消化およびグリット除去サブシステム12、ガス圧縮サブシステム14、炭酸化サブシステム16、および炭酸塩調整サブシステム18を含む。
【0010】
石灰消化およびグリット除去サブシステム12は、生石灰(CaO)22を保存するための石灰保存サイロ20を含む。保存サイロ20は、生石灰22が処理用の消化機24中に供給できるように消化機24に結合される。水タンク26は、水供給ライン28およびポンプ30により消化機24に接続される。水タンク26は、それぞれ供給ライン36および38によりプロセス水供給32および蒸気供給34に接続される。水および蒸気は水貯蔵タンク中で混合されて、消化機24中で生石灰22を消化するための望ましい水温度を提供される。消化機24は、消化工程の間生石灰と水混合物を攪拌するための混合攪拌機40を含む。ポンプ42は、消石灰から大きすぎる粒子、またはグリット46を除去するために、ライン43を通して消石灰をスクリーン44にポンプ注入する。グリット46は、スクリーン44により捕捉され、スクリュー・コンベヤ48を介してグリット置き場50に送られる。篩い分けされた消石灰は、ライン54を通してサージ・タンク52に向けられる。サージ・タンク52は、消石灰を攪拌下に保持するための混合機56を含む。ポンプ58は、熱交換器60を通して消石灰を貯蔵タンク62にポンプ注入する。プロセス水32は、冷却媒体として用いられて熱交換器60中で消石灰の温度を下げる。供給ライン64は消石灰貯蔵タンク62を炭酸化サブシステム16に接続する。
【0011】
ガス圧縮サブシステム14は、二酸化炭素源としての燃焼排ガス供給70を含む。燃焼排ガス供給70は、冷却水供給74と共にガス洗浄器72に接続される。ガス洗浄器72は燃焼排ガスを洗浄し冷却する。冷却ガスは、ライン76を介してガス流の圧力を上げる圧縮機78に流れ込み、こうして炭酸化システム16に供給される二酸化炭素の分圧を増大させる。圧縮ガス流80は、任意に、排水86に戻される水流84によるガス流の冷却のための熱交換器82に送られる。圧縮ガス流の任意の冷却は、望ましい結晶タイプに応じて決まる。加圧下の二酸化炭素を含有する冷却され圧縮されたガスは、ガスライン88を通して炭酸化サブシステム16に送られる。
【0012】
炭酸化サブシステム16はバッチ炭酸化器90を含む。炭酸化器90は、PCCが形成される炭酸化工程の間攪拌下で消石灰と二酸化炭素混合物を保持するための混合機92を含む。圧縮ガス流ライン88は炭酸化器90に接続され、供給ライン64は消石灰貯蔵タンク62を炭酸化器90に接続する。供給ライン64中のポンプ94は、消石灰を炭酸化器90に送入することを容易にする。冷却器96は炭酸化器90中の消石灰スラリーの温度を制御するために用いられる。石灰のミルク(milk)の適切な温度は、得られるPCC結晶のタイプおよびサイズに影響を与えることができる変数である。30°F(−1.1℃)〜60°F(16℃)の開始温度は菱面体晶に有利に働き、60°F(16℃)〜95°F(35℃)の温度はスカレノヘドラル(schalenohedral)に有利に働き、95°F(35℃)を超える温度はアラゴナイト(aragonite)に有利に働く。
【0013】
二酸化炭素と石灰間の炭酸化反応は、炭酸化器90中加圧下で行われる。反応はPCCを形成し、以下の式により特徴付けることができる:
Ca(OH)2+CO2→CaCO3+H2
【0014】
炭酸化器90中の圧力は、大気圧を越える圧力から約100psigまでの範囲にあることができる。一般的に、炭酸化器90中の圧力は大気圧に維持される。圧力炭酸化器中で、圧力は、一般的に、約30psigに維持される。炭酸化器90中で利用されなかった不活性ガスおよびあらゆる残留二酸化炭素は大気に排出される。
【0015】
炭酸化器90中で形成されるPCCは、ポンプ98により攪拌機102を含む貯蔵タンク100に送入される。吐出ポンプ104は、ライン106を通してPCCを炭酸塩調整サブシステム18に移す。
【0016】
炭酸塩調整システム18は、PCCからあらゆる大きすぎる材料を除去するスクリーン108を含む。吐出ライン106はPCC貯蔵タンク100をスクリーン108に接続する。スクリーン108により除去される大きすぎる材料またはグリット110は、グリットスクリューコンベヤ114によりグリット置き場112に向けられる。篩い分けされたPCCはライン118によりタンク116中に向けられる。入力ライン120は、化学薬品タンク122から追加の選択材料、例えば酸を、定量ポンプ124を介してタンク116に供給して、あらゆるpH上昇および製品の関連損失を最小化する。篩い分けされ調整されたPCCは、タンク126中に貯蔵され、ポンプ130を介して次の濾過、濾過/乾燥または工場、例えば、製紙工場に送られる前に、攪拌機128により混合される。
【0017】
図2Aおよび2Bは、本発明の代表的な実施形態による沈降炭酸カルシウムを製造するためのシステム150を示す。システム150は、石灰スラリーメークダウン・サブシステム152、ガス圧縮サブシステム154、および炭酸化サブシステム156を含む。
【0018】
石灰スラリーメークダウン・サブシステム152は、高度に精製された水和石灰(hydrated lime)160を保存するための保存サイロ158を含む。高度に精製された水和石灰は、95%を超える高度に精製された石灰粒子が約45ミクロンまたはそれより微細であるように微粉化されている水和石灰として定義される。微粉化水和石灰は、米国ミズーリ州サンジュヌビエーブ(St.Genevieve)のミシシッピー・ライム社(Mississippi Lime Company)から商品名MICRO・CAL−Hで市販されている。代替の実施態様において、高度に精製されたライムオキシド(lime oxide)を用いることができる。微粉化ライムオキシドは、ミシシッピー・ライム社から商品名MICRO・CAL−Oで市販されている。別の実施態様において、高度に精製されたハイドレート(hydrate)および高度に精製されたオキシド(oxide)の混合物を用いることができる。望ましい開始温度を与える混合比の変動は、決定することができる。貯蔵サイロ158は、フィードライン164によりスラリーメークダウン・タンク162に接続される。スラリーメークダウン・タンク162は、高度に精製された石灰160を水貯蔵タンク168からの水と混合するための混合攪拌機166を含む。フィードライン170は、水タンク168をスラリーメークダウン・タンク162に接続する。水タンク168は、それぞれ供給ライン176および178によりプロセス水供給172および蒸気供給174に接続される。水および蒸気は水貯蔵タンク168中で混合されて、石灰スラリーを形成するための望ましい水の温度を提供する。ポンプ180は、石灰スラリー貯蔵タンク184に接続されるライン182を通して石灰スラリーを送り込む。貯蔵タンク168からの水は、ライン186を通して石灰スラリーに添加されて、石灰スラリーの粘度および/または濃度を調整することができる。ポンプ188は、炭酸化器192に接続される吐出ライン190を通して石灰スラリーを送りだす。
【0019】
ガス圧縮サブシステム154は、上述のガス圧縮サブシステム14に類似であり、二酸化炭素源として燃焼排ガス供給194を含む。燃焼排ガス供給194は、冷却水供給198と共にガス洗浄器196に接続される。ガス洗浄器196は燃焼排ガスを洗浄し冷却する。冷却されたガスは、ライン200を介してガス流の圧力を上げる圧縮機202に流れ込み、その結果、炭酸化器192に供給される二酸化炭素の分圧を増大させる。圧縮ガス流204は、排水210に戻される水流208によるガス流の冷却のための任意の熱交換器206に送られる。圧縮ガス流の任意の冷却は、望ましい結晶タイプに応じて決まる。加圧下の二酸化炭素を含有する冷却され圧縮されたガスは、ガスライン212を通して炭酸化器192に送られる。
【0020】
炭酸化サブシステム156はバッチ炭酸化器192を含む。炭酸化器192は、PCCが形成される一方で、炭酸化工程の間攪拌下で石灰スラリーと二酸化炭素混合物を保持するための混合機214を含む。ガスライン212は炭酸化器192に接続され、石灰スラリー吐出ライン190も炭酸化器192に接続される。
【0021】
二酸化炭素と高度に精製された石灰スラリー間の炭酸化反応は、炭酸化器192中で行われる。反応は、公知のシステムにおいて形成されるPCCよりも改善されたPCCを形成する。詳細には、システム150において形成されるPCCは、TAPPI明度法T646om−94「クレーおよび他の鉱物顔料の明度(45°/0°)」により測定される94以上のTAPPI明度を有する。
【0022】
炭酸化器192中に形成されるPCCは、貯蔵タンク220に接続される吐出ライン218を通してポンプ216により送り出される。PCCは、ポンプ224により次の濾過、濾過/乾燥または工場、例えば、製紙工場に送られる前に、攪拌機222により混合される。
【0023】
運転において、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、または二つの混合物の形態をとる高度に精製された石灰は、フィードライン164を通して貯蔵サイロ158からスラリーメークダウン・タンク162中に移され、水貯蔵タンク168からの水と混合される。得られる石灰スラリーは、次に、スラリーの粘度および/または濃度が貯蔵タンク168からの水の添加により調整される貯蔵タンク184にライン182を通して送り出される。スラリーは、次に、吐出ライン190を通して炭酸化器192に送り出される。ガス圧縮サブシステム154からの二酸化炭素は、ガスライン212を通して炭酸化器192に添加される。石灰スラリーと二酸化炭素の混合物は、炭酸化工程の間に混合機214により攪拌される。得られるPCCは、次の濾過、濾過/乾燥または工場、例えば、製紙工場にPCCが送り出される前に、炭酸化器192から攪拌機222により混合される貯蔵タンク222にポンプ送入される。
【0024】
上述のシステム150は、高度に精製されたライムハイドレートおよび/またはライムオキシドを利用してPCCを形成する。高度に精製されたライムハイドレートは、325メッシュスクリーンを通して篩い分けされる場合に、0.1重量%未満のごく微量の残留物のみを含むと共に、結果として、高度に精製された石灰により形成されるスラリーは篩い分けをする必要がない。少ない量の汚染物質のせいで、スラリーから形成された得られるPCCはTAPPI明度を増大させた。さらに、高度に精製されたライムハイドレートおよび/またはオキシドの使用は、石灰消化機およびスクリーニングプロセスに対する必要性を削除し、それによって、コストおよび廃棄物生成を低下させ、システムの複雑さを低減する。
【0025】
図3Aおよび3Bは、本発明の別の代表的な実施態様による沈降炭酸カルシウムを製造するためのシステム250を示す。システム250は上述のシステム150に類似であり、石灰スラリーメークダウン・サブシステム252、ガス圧縮サブシステム254、および炭酸化サブシステム256を含む。
【0026】
石灰スラリーメークダウン・サブシステム252およびガス圧縮サブシステム254は、上述の石灰スラリーメークダウン・サブシステム152およびガス圧縮サブシステム154に同一である。
【0027】
炭酸化サブシステム256は、上述のようなバッチ炭酸化器192ではなく連続炭酸化器258を含む。連続炭酸化器258は、吐出ライン190により石灰スラリーメークダウン・サブシステム252に、およびガスライン212によりガス圧縮サブシステム254に接続される。石灰スラリーおよび二酸化炭素の連続流は、それぞれ吐出ライン190およびガスライン212を通して連続炭酸化器258に入る。石灰スラリーおよび二酸化炭素が炭酸化器258を貫流する際に、上述の炭酸化反応が起こり、吐出ライン218を通して炭酸化器258から出て貯蔵タンク220に流れるPCCを形成する。PCCは、工場、例えば、製紙工場にポンプ224により送られる前に、攪拌機222により混合される。
【0028】
図4は、本発明の別の代表的な実施態様による沈降炭酸カルシウムを製造するためのシステム350を示す。システム350は、上述のシステム150に類似であり、石灰スラリーメークダウン・サブシステム352、ガス圧縮サブシステム354、および現場での炭酸化サブシステム356を含む。
【0029】
石灰スラリーメークダウン・サブシステム352およびガス圧縮サブシステム354は、上述の石灰スラリーメークダウン・サブシステム152およびガス圧縮サブシステム154に同一である。
【0030】
原位置炭酸化サブシステム356は、吐出ライン190により石灰スラリーメークダウン・サブシステム352に、およびガスライン212によりガス圧縮サブシステム254に接続される。現場での炭酸化サブシステム356は、PCCが用いられようとする工場またはプラントのプロセス中に置かれる。例えば、製紙工場において、石灰スラリー吐出ライン190および二酸化炭素ガスライン212は、直接、製紙処理装置および炭酸化工程に接続されると共に、PCCの形成は、紙が製造されている際に製紙装置中で起こる。詳細には、製紙処理装置において、パルプスラリーライン358はパルプスラリーをサブシステム356中に供給し、吐出ライン380はサブシステム356からパルプ繊維上のPCCを搬送する。
【0031】
本発明は種々の特定実施態様の観点から記載されてきたが、一方で、当業者は、本発明が特許請求の範囲の精神および範囲内の修正により実行することができることを認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1A】沈降炭酸カルシウムを製造するための公知のシステムを示す。
【図1B】沈降炭酸カルシウムを製造するための公知のシステムを示す。
【図2A】本発明の実施態様による沈降炭酸カルシウム製造のためのシステムを示す。
【図2B】本発明の実施態様による沈降炭酸カルシウム製造のためのシステムを示す。
【図3A】本発明の別の実施態様による沈降炭酸カルシウム製造のためのシステムを示す。
【図3B】本発明の別の実施態様による沈降炭酸カルシウム製造のためのシステムを示す。
【図4】本発明の別の実施態様による沈降炭酸カルシウム製造のためのシステムを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約95%を超える石灰粒子が約45ミクロンまたはそれよりも微細である石灰粒子からなるライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを形成すること、および
該ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化して、TAPPI法T646om−94により測定される94以上のTAPPI明度を有する沈降炭酸カルシウムを形成すること、
を含む、沈降炭酸カルシウムを製造するための方法。
【請求項2】
さらに、水と前記石灰粒子を混合することにより石灰粒子の水性スラリーを形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化することが、前記水性スラリーをバッチ炭酸化槽中で二酸化炭素と混合することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化することが、前記水性スラリーを連続炭酸化槽中で二酸化炭素と混合することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化することが、製造プロセスプラントでの成分として沈降炭酸カルシウムを用いる該製造プロセスプラント中の現場で前記水性スラリーを二酸化炭素と混合することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化することが、約1気圧〜約100psiの圧力で該ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
約95%を超える石灰粒子が約45ミクロンまたはそれよりも微細である石灰粒子からなるライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを形成する工程、および
該ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化してTAPPI法T646om−94により測定される94以上のTAPPI明度を有する沈降炭酸カルシウムを形成する工程、
を含むプロセスにより製造される、TAPPI法T646om−94により測定されて94以上のTAPPI明度を有する、沈降炭酸カルシウム。
【請求項8】
前記プロセスが、さらに、水と前記石灰粒子を混合することにより石灰粒子の水性スラリーを形成することを含む、請求項7に記載の沈降炭酸カルシウム。
【請求項9】
前記ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化する前記工程が、前記水性スラリーをバッチ炭酸化槽中で二酸化炭素と混合することを含む、請求項8に記載の沈降炭酸カルシウム。
【請求項10】
前記ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化する前記工程が、前記水性スラリーを連続炭酸化槽中で二酸化炭素と混合することを含む、請求項8に記載の沈降炭酸カルシウム。
【請求項11】
前記ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化する前記工程が、製造プロセスプラントでの成分として沈降炭酸カルシウムを用いる該製造プロセスプラント中の現場で前記水性スラリーを二酸化炭素と混合することを含む、請求項8に記載の沈降炭酸カルシウム。
【請求項12】
前記ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化する前記工程が、約1気圧〜約100psiの圧力で該ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを炭酸化することを含む、請求項8に記載の沈降炭酸カルシウム。
【請求項13】
95%を超える石灰粒子が約45ミクロン以下の寸法を有する石灰粒子のスラリーを形成するためのスラリーメークダウン・サブシステム、および
該スラリーを炭酸化するための前記スラリーメークダウン・サブシステムと連通する少なくとも一つの炭酸化器、
を含む、沈降炭酸カルシウムを製造するためのシステム。
【請求項14】
前記少なくとも一つの炭酸化器に結合される圧縮二酸化炭素サブシステムをさらに含む、請求項13に記載の沈降炭酸カルシウムを製造するためのシステム。
【請求項15】
前記スラリーメークダウン・サブシステムが、
約95%を超える石灰粒子が約45ミクロンまたはそれよりも微細である石灰粒子からなるライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つを含む貯蔵タンク、
フィードラインにより前記貯蔵タンクに接続されるスラリーメークダウン・タンク、および
前記スラリーメークダウン・タンクに接続される水フィードライン、
を含む、請求項13に記載の沈降炭酸カルシウムを製造するためのシステム。
【請求項16】
前記少なくとも一つの炭酸化器がバッチ炭酸化器を含む、請求項13に記載の沈降炭酸カルシウムを製造するためのシステム。
【請求項17】
前記少なくとも一つの炭酸化器が連続炭酸化器を含む、請求項13に記載の沈降炭酸カルシウムを製造するためのシステム。
【請求項18】
前記少なくとも一つの炭酸化器が現場での炭酸化器を含む、請求項13に記載の沈降炭酸カルシウムを製造するためのシステム。
【請求項19】
約95%を超える石灰粒子が約45ミクロン以下である、ライムハイドレートおよびライムオキシドの少なくとも一つからなる石灰粒子の水性スラリーを形成すること、および
該石灰粒子を炭酸化して、TAPPI法T646om−94により測定される94以上のTAPPI明度を有する沈降炭酸カルシウムを形成すること、
を含む、沈降炭酸カルシウムを製造するための方法。
【請求項20】
前記石灰粒子を炭酸化することが、前記水性スラリーをバッチ炭酸化槽中で二酸化炭素と混合することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記石灰粒子を炭酸化することが、前記水性スラリーを連続炭酸化槽中で二酸化炭素と混合することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記石灰粒子を炭酸化することが、製造プロセスプラントでの成分として沈降炭酸カルシウムを用いる該製造プロセスプラント中の現場で前記水性スラリーを二酸化炭素と混合することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記石灰粒子を炭酸化することが、約1気圧〜約100psiの圧力で前記石灰粒子を炭酸化することを含む、請求項19に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−522060(P2007−522060A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538237(P2006−538237)
【出願日】平成16年10月26日(2004.10.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/035771
【国際公開番号】WO2005/044728
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(506145533)ミシシッピ ライム カンパニー (1)
【Fターム(参考)】