説明

油入変圧器コンサベータ用複合膜

【課題】 高い耐空気透過性を得ることができ、かつ変形に対する追随性に優れている油入変圧器コンサベータ用複合膜を提供する。
【解決手段】 油入変圧器に用いられるコンサベータ用複合膜1は、ガスバリア性に優れるEVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂)等による中間層2の両面にナイロン布による内層3A,3Bを接着し、内層3A,3Bのそれぞれの表面にニトリルゴムによる外層4A,4Bを設けて構成されており、中間層2は、室温(20〜25℃)、湿度0%において3.5cm/m・24h・atm以下、50℃、湿度0%において30cm/m・24h・atm以下の酸素透過率を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油入変圧器コンサベータ用複合膜に関し、特に、高い耐空気透過性を得ることができ、かつ変形に対する追随性に優れている油入変圧器コンサベータ用複合膜に関する。
【背景技術】
【0002】
図3は、油入変圧器の構成例を示す。この油入変圧器10は、鉄心、一次巻線、および二次巻線等からなる変圧器本体11と、密閉構造を有すると共に変圧器本体11が内蔵されるタンク12と、絶縁耐力および冷却効果を上げるためにタンク12に封入される絶縁油13と、タンク12の天井面に取り付けられた複数の碍子14と、タンク12の上部に配設され、連結管15を介してタンク12に連結されたコンサベータ(Conservator)16と、連結管17を介してコンサベータ16に連結された吸湿呼吸器18とを備える。
【0003】
変圧器本体11は、鉄心、一次巻線、および二次巻線等を備え、交流の入力電圧を降圧して出力する。タンク12は、放熱性に優れる金属を用いて、高い放熱性が得られ、かつ変圧器本体11との絶縁を考慮した構造に作られている。碍子14は、タンク12に絶縁させて取り付けられ、送電線や配電線と変圧器本体11の一次巻線および二次巻線に接続される。
【0004】
コンサベータ16は、内部に、油入変圧器10の絶縁油13と外気を分離して絶縁油13の酸化劣化を防止するとともに、絶縁油13の膨張および収縮を吸収するための耐油性の油入変圧器コンサベータ用複合膜(以下、コンサベータ用複合膜という。)20が設けられている。
【0005】
吸湿呼吸器18は、コンサベータ16に導入される空気を除湿するための乾燥剤、例えば、シリカゲルを収納している。
【0006】
図4は、コンサベータ用複合膜20の構成を示す。このコンサベータ用複合膜20は、ガスバリア性を備える中間層としてのビニロンフィルム(PVA)21と、このPVA層21の両面に設けられた内層としての一対のナイロン布層22A,22Bと、ナイロン布22A,22Bのそれぞれの表面に外層として設けられたニトリルゴム膜層23A,23Bとを備える。なお、各層の相互間は、接着剤により接着されている。また、PVA層21に換えて、外層と同じニトリルゴム膜を中間層として使用したコンサベータ用複合膜もある。
【0007】
変圧器本体11は、運転にともなって鉄心および各巻線の温度が上昇する。変圧器本体11の温度が上昇すると、絶縁油13の温度が上昇し、膨張する。また、変圧器本体11が運転を停止し、或いは軽負荷で動作するようになったときには、絶縁油13の温度が下がり、収縮する。この絶縁油13の膨張および収縮を吸収するためにコンサベータ16が設けられている。
【0008】
コンサベータ用複合膜20は、その片面に吸湿呼吸器18からの空気(酸素)が接触し、他方の面にタンク12からの絶縁油13が接触しており、タンク12内の絶縁油13の膨張または収縮に応じてコンサベータ用複合膜20が上下動し、絶縁油13の膨張/収縮を吸収する。
【0009】
したがって、コンサベータ用複合膜20には、絶縁油13の劣化防止のため耐空気(酸素)透過性に優れていること、変形に対する追随性に優れていること、層間の剥離強度が高いこと等が要求される。
【0010】
他の材料を用いたコンサベータ用複合膜として、例えば、特許文献1に示される絶縁油遮蔽体がある。この絶縁油遮蔽体は、熱可塑性ポリウレタンを含む接着剤をナイロン織布に塗布して接着剤層を形成し、この接着剤層の表面に熱可塑性ポリ炭酸型ポリウレタンを圧延展着し、更に加熱処理して熱可塑性ポリ炭酸型ポリウレタン層を形成し、総厚みが0.6mmの熱可塑性ポリ炭酸型ポリウレタン積層布を作成し、この熱可塑性ポリ炭酸型ポリウレタン積層布を構成材として熱融着加工を行うことにより作成される。
【特許文献1】特開2001−297920号公報([0014]、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、PVA層21は、ナイロン布層22A,22Bとの接着性が極めて低い(0.1kg/cm)ため剥離が生じやすく耐久性が低い。
【0012】
また、PVAに換えてニトリルゴム膜を用いた場合には、ニトリルゴム膜は、高い空気透過性を有するため、酸化による絶縁油13の劣化が懸念される。
【0013】
また、特許文献1によるコンサベータ用複合膜にしても、耐空気(酸素)透過性の点で十分な特性を有するとは言い難い。
【0014】
従って、本発明の目的は、高い耐空気透過性を得ることができ、かつ変形に対する追随性に優れている油入変圧器コンサベータ用複合膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、上記目的を達成するため、酸素ガスバリア性を有する高分子材料による中間層の両面に補強材による内層を設け、前記内層のそれぞれの表面に耐油物質による外層を設けた油入変圧器コンサベータ用複合膜において、前記中間層は、室温(20〜25℃)、湿度0%で酸素透過率が、3.5cm/m・24h・atm以下、50℃、湿度0%で酸素透過率が、30cm/m・24h・atm以下の前記高分子材料であることを特徴とする油入変圧器コンサベータ用複合膜を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の油入変圧器コンサベータ用複合膜によれば、耐空気透過性が向上し、変圧器内の絶縁油等の酸化劣化を抑制することができる。また、変形に対する追随性に優れているため、層間の剥離が起きにくく、耐久性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明の実施の形態に係る油入変圧器コンサベータ用複合膜を示す。この油入変圧器コンサベータ用複合膜(以下、コンサベータ用複合膜という。)1は、酸素ガスバリア性を備える酸化防止用の高分子材料を用いた中間層2と、この中間層2の両面に設けられたナイロン布等の補強材による一対の内層3A,3Bと、内層3A,3Bのそれぞれの表面に設けられたニトリルゴム等の耐油物質による一対の外層4A,4Bとを備える。
【0018】
中間層2には、酸素ガスバリア性、すなわち耐空気透過性に優れた高分子材料を用いる。具体的には、室温(20〜25℃)、湿度0%で酸素透過率が、3.5cm/m・24h・atm以下、50℃、湿度0%において30cm/m・24h・atm以下である高分子材料を好適に用いることができる。より好ましくは、室温(20〜25℃)、湿度0%で酸素透過率が、2.0cm/m・24h・atm以下、50℃、湿度0%において25cm/m・24h・atm以下である。さらに好ましくは、室温(20〜25℃)、湿度0%で酸素透過率が、1.0cm/m・24h・atm以下、50℃、湿度0%において21cm/m・24h・atm以下である。
【0019】
このような中間層2として、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、延伸ポリビニルアルコール(延伸PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等のフィルムを好適に用いることができる。
【0020】
また、中間層2は、さらに好ましくは以下の条件も満たす高分子材料を用いる。すなわち、35℃、湿度75%で酸素透過率が、6.0cm/m・24h・atm以下、より好ましくは、5.0cm/m・24h・atm以下、さらに好ましくは、4.0cm/m・24h・atm以下である。
【0021】
また、水分の透過を防止することが望ましいことから、中間層2は、さらに好ましくは以下の条件も満たす高分子材料を用いる。すなわち、室温(20〜25℃)における水蒸気透過率が、1000g/m・24h以下、50℃において5000g/m・24h以下である。より好ましくは、室温(20〜25℃)における水蒸気透過率が、950g/m・24h以下、50℃において5000g/m・24h以下である。
【0022】
中間層2として、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)を用いる場合には、エチレン共重合比率が20〜45mol%のものを用いることが好ましく、より好ましくは、25〜35mol%であり、さらに好ましくは、29〜31mol%である。
【0023】
EVOHの厚みは、10〜30μmが好ましく、より好ましくは12〜25μmであり、さらに好ましくは14〜20μmである。
【0024】
中間層2として、延伸ポリビニルアルコール(延伸PVA)を用いる場合には、二軸延伸PVAを用いることが好ましい。また、延伸PVAは、耐水蒸気透過に優れているとは言えないため、乾燥剤等を併用することが好ましい。
【0025】
延伸PVAの厚みは、8〜30μmが好ましく、より好ましくは10〜25μmであり、さらに好ましくは12〜20μmである。
【0026】
中間層2として、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)を用いる場合には、厚めのフィルムを使用するか、複数層貼り合わせて使用するか、強度の点からほかの材料を張り合わせて使用することが好ましい。
【0027】
PVDCの厚みは、14〜55(27ミクロン×2枚を想定)μmが好ましく、より好ましくは18〜40μmであり、さらに好ましくは20〜35μmである。
【0028】
中間層2と内層3A,3Bは、接着剤により接着されている。この接着剤としては、有機溶剤系ゴム糊やシリル基含有ポリマー等が好ましい。これにより大きな剥離強度が得られるため耐久性が良好となる。なお、接着剤は、特に限定されるものではなく、適切な剥離力が得られる接着剤であれば用いることができる。
【0029】
内層3A,3Bの厚みは、従来と同様に、70〜150(設計値としては100)μm、外層4A,4Bの厚みは、従来と同様に、150〜300(設計値として230)μmとすることができる。内層3A,3Bと外層4A,4Bの間は、加硫融着(加硫接合)等の接着法により接着できる。
【0030】
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明はそれらによって限定されるものではない。
【実施例】
【0031】
〔実施例1〜3、比較例1〜5〕
(酸素透過率および水蒸気透過率の測定)
中間層2として以下の8つの材料について酸素透過率および水蒸気透過率を測定して適性評価を行った。
【0032】
実施例1の材料としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)である、クラレ株式会社製の商品名「エバール(登録商標)EF−XL」を用いた。実施例2の材料としては、延伸ポリビニルアルコール(延伸PVA)である、日本合成化学工業株式会社製の商品名「ボブロン」(二軸延伸PVA)を用いた。また、実施例3の材料としては、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)である、旭化成株式会社製の商品名「サラン(登録商標)UB」(PVDC単層)を用いた。
【0033】
比較例1の材料としては、芳香族系ナイロン樹脂である、三菱樹脂株式会社製の商品名「スーパーニール(登録商標)」(二軸延伸ナイロン)を用いた。比較例2の材料としては、二軸延伸ナイロンフィルムをPVDCコートした東洋紡績株式会社製の商品名「N8110AE」を用いた。比較例3の材料としては、二軸延伸ナイロンフィルムにセラミック(シリカとアルミナの二元)蒸着した東洋紡績株式会社製の商品名「エコシアール(登録商標)VN200」を用いた。比較例4の材料としては、従来より用いられているポリビニルアルコール(PVA)である、クラレ株式会社製の商品名「ビニロンVF−L#3000」を用いた。比較例5の材料としては、従来より用いられているニトリルゴムである、日本工営パワーシステムズ株式会社製の商品名「0.8D」を用いた。
【0034】
酸素透過率の測定は、酸素透過度測定JIS K−7126B法(等圧法)を用いて行った。すなわち、測定する温度および湿度の雰囲気に制御した透過セル内に、上記の実施例および比較例(以下、これらを試料ということがある。)を設置し、セル上部から試料に酸素を供給し、試料を透過した酸素はキャリアガス(窒素)を用いて酸素検知器(ガスクロマトグラフィーを使用)に導き、酸素検知器により酸素透過度を測定した。23℃ドライ、50℃ドライ、35℃75%RHの各条件にて測定を行った。
【0035】
また、水蒸気透過率の測定は、水蒸気透過度測定JIS K−7129B法(赤外センサー法)を用いて行った。すなわち、測定する温度に制御した透過セルの下部に試料の下面側を水蒸気飽和させた状態で試料を設置し、試料を通過した水蒸気をキャリアガス(窒素)を用いて検知器へ導き、赤外センサーにより透過水蒸気量を測定した。25℃、50℃の各条件にて測定を行った。
【0036】
結果を表1に示す。なお、表中の「判定」の欄においては、中間層2としての適性良好であるものを○、やや難があるものを△、適用不可なものを×で示している。
【0037】
【表1】

【0038】
表1から明らかなように、実施例1,3は、いずれも酸素透過率および水蒸気透過率の両方に好結果を示し、特に、実施例1は、性能のバランスが最も良好であり、中間層2として最適である。実施例3は、酸素透過率において実施例1よりも高温特性がやや劣るが、中間層2として好適な範囲内にある。また、実施例2は良好な酸素ガスバリア性が得られているが、水蒸気透過率について実施例1,3に比べて良い結果が得られなかった。しかし、水蒸気透過率は、例えば、乾燥剤を併用するなどにより改善できるので、使用に際して問題はない。以上より、実施例1〜3は、中間層2として良好な特性が得られていることが分かる。
【0039】
これに対し、比較例1は、酸素ガスバリア性、すなわち耐空気透過性が悪く、また、比較例2は、酸素ガスバリア性についての高温特性に問題があり、いずれも中間層2には適用不可である。比較例3は、水蒸気透過率が悪いほか、コスト高となるため中間層2には適用不可である。また、比較例4は水蒸気透過率が悪く、中間層2には適用不可である。比較例5は、現在実機に使用されているものであり、すべての層が同一材質で、全厚みが820ミクロンであるニトリルゴム複合層であるが、結果は、実施例1〜3の30倍以上の厚さを持っているにもかかわらず、ガスバリア性能は過去に実機に使用されていた比較例4より1000倍程度酸素を透過させやすいものであった。従って、設計膜厚150μmとした場合には、さらに酸素を透過させるものと考えられ、中間層2に適用するには問題がある。
【0040】
(ゴム膜変形時の追随性の評価)
上記の実施例1〜3、および比較例1〜5について、温度を制御した条件で周期的な歪みを加えて弾性率(動的複素弾性率E)を測定し、引張力を求めて適性評価を行った。引張力は、引張応力(σ)=引張力/断面積(S)=弾性率(E)×歪み(γ)から求めることができる。
【0041】
図2は、上記実施例および比較例の引張力と温度の関係を示す図であり、それぞれの厚みをもつ試料に1%の歪み(γ=1%)を周期的に加えたときに発生する引張力(E×S×γ)の温度依存性を示している。
【0042】
図2において、外層4A,4Bとして使用されているニトリルゴム(比較例5)と特性が近ければ、伸張時のフィルム追随性が良いので剥離が起きにくくなるため、図2よりゴム膜変形時の追随性を評価することができる。
【0043】
図2から明らかなように、実施例1〜3および比較例1〜4は、いずれも比較例5のニトリルゴムをガスバリア層に使用した複合膜に比べ、変形時に発生する引張力は小さく、変形時における外層ニトリルゴム膜への追随性に良好な特性が得られている。特に、実施例1,2および比較例1〜3はニトリルゴムの曲線と近似しており良好である。また、コンサベータの温度環境を−20℃〜+80℃とすると、この範囲において実施例1〜3、特に実施例1,2は好適に使用できることが分かる。
【0044】
(接着剤の検討試験)
上記の実施例1〜3を用いて、内層3A,3Bとして使用するナイロン布との接着性について、剥離接着強さ試験により各種接着剤の評価を行った。
【0045】
剥離接着強さ試験は、JIS K6854−3による方法により行った。すなわち、実施例1〜3の試料とナイロン布とを接着剤で貼り合わせ、25mm×150mmの短冊状に切り出した各サンプルを引張試験機に取り付け、剥離強度(kgf/cm)を測定した。結果を表2に示す。
【0046】
【表2】

【0047】
表2から明らかなように、有機溶媒系ゴム糊およびシリル基含有ポリマーが実施例1〜3の試料とナイロン布との接着剤として好適であることが分かった。
【0048】
〔他の実施の形態〕
本発明は、上記各実施の形態に限定されず、その要旨を変更しない範囲内で種々な変形が可能である。例えば、実施例1〜3に示した高分子材料の複数種を複数枚組み合わせる構成であってもよい。
【0049】
また、コンサベータ用複合膜1は、いわゆる隔膜型に限らず、いわゆる袋型に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態に係る油入変圧器コンサベータ用複合膜の断面図である。
【図2】実施例および比較例の引張力と温度の関係を示す図である。
【図3】油入変圧器の構成例を示す構成図である。
【図4】図3に示したコンサベータ用複合膜の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1 コンサベータ用複合膜
2 中間層
3A,3B 内層
4A,4B 外層
10 油入変圧器
11 変圧器本体
12 タンク
13 絶縁油
14 碍子
15 連結管
16 コンサベータ
17 連結管
18 吸湿呼吸器
20 コンサベータ用複合膜
21 PVA
22A,22B ナイロン布
23A,23B ニトリルゴム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素ガスバリア性を有する高分子材料による中間層の両面に補強材による内層を設け、前記内層のそれぞれの表面に耐油物質による外層を設けた油入変圧器コンサベータ用複合膜において、
前記中間層は、室温(20〜25℃)、湿度0%で酸素透過率が、3.5cm/m・24h・atm以下、50℃、湿度0%で酸素透過率が、30cm/m・24h・atm以下の前記高分子材料であることを特徴とする油入変圧器コンサベータ用複合膜。
【請求項2】
前記補強材は、ナイロン布であり、前記耐油物質は、ニトリルゴムであることを特徴とする請求項1記載の油入変圧器コンサベータ用複合膜。
【請求項3】
前記高分子材料は、35℃、湿度75%で酸素透過率が、6.0cm/m・24h・atm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の油入変圧器コンサベータ用複合膜。
【請求項4】
前記高分子材料は、室温(20〜25℃)における水蒸気透過率が、1000g/m・24h以下、50℃における水蒸気透過率が、5000g/m・24h以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の油入変圧器コンサベータ用複合膜。
【請求項5】
前記高分子材料は、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、延伸ポリビニルアルコール(延伸PVA)、又はポリ塩化ビニリデン(PVDC)であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の油入変圧器コンサベータ用複合膜。
【請求項6】
前記中間層は、有機溶剤系ゴム糊またはシリル基含有ポリマーを用いて前記内層に接着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の油入変圧器コンサベータ用複合膜。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−237531(P2006−237531A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−53961(P2005−53961)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】