説明

法枠構築用養生装置及び法枠構築における養生方法

【課題】作業員の負担を軽減し、施工の迅速化を図る。
【解決手段】モルタル類を吹き付けて法枠Xを構築するにあたり、吹付前に法枠Xで囲まれる領域に設置するものであって、前記領域内に設置される剛性を有する支持体10と、この上に配置され前記支持体10に支持され、前記モルタル類を実質的に透過しない可撓性シート20とを有し、前記支持体10には、これを吊り上げる際の吊持部30が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、法枠構築用養生装置及び法枠構築における養生方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
法枠構築による法面保護工事においては、法枠で囲まれる領域にコンクリ−トやモルタルのリバウンドロスが飛散する。これを放置すると、前記領域内の植生に影響がある。また、前記領域内をモルタル類をベタ吹きする場合にも、リバウンドロスが異物となる。
そこで、従来、予め、法枠で囲まれる部分にブルーシートを被せ、たとえば法枠で囲まれた部分に張られたラス網に止め付け、リバウンドロスをブルーシート上に受け止め、吹付作業後にブルーシートをリバウンドロスと共に除去し、リバウンドロスを廃棄するようにしていた。
このための手段として、特許文献1及び2のものが提案されている。
しかし、ブルーシートをリバウンドロスと共に除去する場合、重量的に作業員の負担が大きく、特に急斜面の場合にその負担が大きく、また、ブルーシートが可撓性であるために、除去作業中に法枠を踏みつけたりする可能性がある。
【特許文献1】特開平8−326059号公報
【特許文献2】特許第3182380号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明が解決しようとする主たる課題は、作業員の負担を軽減し、施工の迅速化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
モルタル類を吹き付けて法枠を構築するにあたり、吹付前に法枠で囲まれる領域に設置するものであって、
前記領域内に設置される剛性を有する支持体を有し、
前記支持体にはモルタル類吹付時のリバウンドロスを受ける受部が形成され、
前記支持体には、これを吊り上げる際の吊持部が形成されていることを特徴とする法枠構築用養生装置。
【0005】
(作用効果)
本発明によれば、モルタルやコンクリート(「モルタル類」という。)の飛散物(リバウンドロス)を受部に受け止める。しかるに、剛性を有する支持体には、これを吊り上げる際の吊持部(作業員が人手により把持して吊り上げる部位も含む)が形成されているので、吊持部を介してたとえばクレーンにより、吊り上げれば、法枠で囲まれる領域内から容易に撤去できる。クレーンなどの機械的手段を使用すると、作業員の手間や負担が軽減し、作業性も向上する。
【0006】
〔請求項2記載の発明〕
モルタル類を吹き付けて法枠を構築するにあたり、吹付前に法枠で囲まれる領域に設置するものであって、
前記領域内に設置される剛性を有する支持体と、この上に配置され前記支持体に支持され、前記モルタル類吹付時のリバウンドロスを受け止める可撓性シートとを有し、
前記支持体には、これを吊り上げる際の吊持部が形成されていることを特徴とする法枠構築用養生装置。
【0007】
(作用効果)
この態様においては、リバウンドロスを可撓性シート上に受け止める。しかるに、可撓性シートは剛性を有する支持体に設置され、支持体には、これを吊り上げる際の吊持部が形成されているので、吊持部を介してたとえばクレーンにより吊り上げれば、法枠で囲まれる領域内から容易に撤去できる。その結果、作業員の手間や負担が軽減し、作業性も向上する。そして、廃棄場所において、たとえば可撓性シートのみを傾けるなどしてリバウンドロスを廃棄できる。また、リバウンドロスを直接的に支持体で受ける場合には、その材質として、鋼材や木材などを使用して剛性をもたせることが必要となるが、これらの材質ではモルタル類が付着し易い。しかるに、可撓性シートとして、たとえばプラスチックシートなどのモルタル類が付着し難いものを用意することで、モルタル類の付着を防止又は抑制できるので有利である。
【0008】
〔請求項3記載の発明〕
前記支持体の少なくとも法尻側には立ち上がり壁部が形成されている請求項1または2記載の法枠構築用養生装置。
【0009】
(作用効果)
受部または可撓性シート上に受け止めたリバウンドロスは法尻側に流れる場合がある。そこで、仮にリバウンドロスは法尻側に流れたとしても、予め、法尻側に設けた立ち上がり壁部によって堰き止めることができる。
【0010】
〔請求項4記載の発明〕
前記支持体の法尻側及び両側部に立ち上がり壁部が形成され、法肩部には立ち上がり壁部が形成されておらず、さらに、前記両側部の立ち上がり壁部に関し、その上縁が法尻側から法肩側に低くなるように形成されているか、あるいは、実質的に法肩側端部において前記立ち上がり壁部形成されていない請求項1または2記載の法枠構築用養生装置。
【0011】
(作用効果)
請求項3に記載の作用効果のほか、両側部に立ち上がり壁部が形成されていると、側部から流出しようとする場合において堰き止めることができる。他方、法枠の横梁は、水平面に対して傾斜している。したがって、支持体をそのまま真上に引き上げると、法肩側の法枠に引っかかり成形した法枠を傷つける虞がある。そこで、本発明の構成とすることで、支持体を吊持する際に法肩側の法枠に引っかかることを防止できる。なお、少なくとも法肩側の吊持部は支持体の法肩縁より法尻側に偏位しているのが望ましい。
【0012】
〔請求項5記載の発明〕
前記支持体は、下面に脚部を有している請求項1〜3のいずれか1項に記載の法枠構築用養生装置。
【0013】
(作用効果)
法面には不陸がある。支持体の下面に脚部を有していると、脚部が法面上に当たり、本体面を直接法面上に設置する場合における不安定性を回避できる。
【0014】
〔請求項6記載の発明〕
前記支持体は、下面に脚部を有し、その脚部は突出高さが調整自在に構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の法枠構築用養生装置。
【0015】
(作用効果)
脚部は、突出高さが調整自在に構成されていると、より安定して法面上に支持体を設置できる。
【0016】
〔請求項7記載の発明〕
前記支持体は、法尻と法肩とを結ぶ方向にスライド自在に構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の法枠構築用養生装置。
【0017】
(作用効果)
法枠の横梁は、水平面に対して傾斜している。したがって、支持体をそのまま真上に引き上げると、法肩側の法枠に引っかかり成形した法枠を傷つける虞がある。そこで、法尻と法肩とを結ぶ方向にスライド自在に構成しておけば、引き上げ前に法尻と法肩とを結ぶ方向に短縮することで、支持体を仮に真上に引き上げたとしても、法肩側の法枠に引っかかり成形した法枠を傷つけることを防止できる。また、法枠の構築に際し、表面(上面及び両側面)を整形するためにコテ仕上げが必要となる。本形態によれば、法枠から支持体の外縁を離間させておくことにより、コテ仕上げの邪魔にならないものとなる。
【0018】
〔請求項8記載の発明〕
前記支持体は、法尻と法肩とを結ぶ方向に折り畳み自在に構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の法枠構築用養生装置。
【0019】
(作用効果)
撤去に先立ち、法尻と法肩とを結ぶ方向の一方に折り畳むことで支持体長さを短縮しておけば、支持体を仮に真上に引き上げたとしても、法肩側の法枠に引っかかり成形した法枠を傷つけることを防止できる。本形態においても、法枠から支持体の外縁を離間させておくことにより、コテ仕上げの邪魔にならないものとなる。
【0020】
〔請求項9記載の発明〕
リバウンドロスを受ける前記受部に、リバウンドロスの収集部が形成されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の法枠構築用養生装置。
【0021】
(作用効果)
リバウンドロスを受ける受部(支持体に直接的に受部を形成する場合と、可撓性シートを受部としてその可撓性シートに受部を形成する場合との両者を含む。)に、リバウンドロスの収集部が形成されていると、適宜の時点(たとえば吹付作業終了時)において、リバウンドロスを収集しておけば、その後に、法枠で囲まれる領域から支持体を撤去し廃棄するまでの作業の際に、リバウンドロスを飛散させることを防止できる。
【0022】
〔請求項10記載の発明〕
モルタル類を吹き付けて法枠を構築するにあたり、吹付前に法枠で囲まれる領域内に剛性を有する支持体を設置し、前記領域内に設置される剛性を有し、受部が形成された支持体を有し、
モルタル類吹付時に前記受部によりリバウンドロスを受け、前記周囲の法枠の吹付作業後に、前記支持体を吊り上げて、可撓性シートと共に前記領域から除去することを特徴とする法枠構築における養生方法。
【0023】
(作用効果)
請求項1で述べたと同様な作用効果を奏する。
【0024】
〔請求項11記載の発明〕
前記支持体は、下面に脚部を有し、その脚部は突出高さが調整自在に構成され、前記支持体の設置の際に、前記領域の不陸に応じて突出高さを調整する請求項10記載の法枠構築における養生方法。
【0025】
(作用効果)
請求項6で述べたと同様な作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、要すれば、作業員の負担を軽減し、施工の迅速化を図ることができる利点をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は第1の実施の形態を示したもので、モルタル類を吹き付けて法枠Xを構築するにあたり、吹付前に法枠X(図示では構築後のものを図示してある)で囲まれる領域に設置するものであり、前記領域内に設置される剛性を有する支持体10と、この上に配置され前記支持体10に支持され、モルタル類を実質的に透過しない可撓性シート20とを有し、支持体10には、これを吊り上げる際の吊持部30が形成されている。
【0028】
支持体10としては、軽量で剛性を有する観点から溶接金網11またはパンチングメタルなどで所定の形状(図示例では箱状)に形成したものである。
この支持体10内に、モルタル類を実質的に透過しない可撓性シート20、たとえば通称ブルーシートを設けておく。可撓性シート20は、その周囲部を、四周の立ち上がり壁や、必要により設ける支柱12に対し適宜手段により固定しておくのが望ましい。
支柱12には、一体化されたまたは図示のように吊持金具31を螺合しておき、吊持部30を形成する。この吊持部30は吊り上げ時までに形成されていればよいものである。
【0029】
このように構成された法枠構築用養生装置は、次のように使用される。
すなわち、吹付前に法枠Xで囲まれる領域に設置する。その後にモルタル類の吹き付けが行われる場合に発生する飛散物(リバウンドロス)を可撓性シート20上に受け止める。しかるに、通常は、法枠構築用養生装置の四周の法枠Xの構築が完了した時点などにおいて、ワイヤー32を吊持部30(31)に引っかけて、たとえばクレーンにより吊り上げて、法枠Xで囲まれる領域内から撤去する。この撤去作業によれば、作業員の手間や負担が軽減し、作業性も向上する。
【0030】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態の支持体10は四周に立ち上がり壁を有するが、リバウンドロスが法面勾配に沿って流れ、これを堰き止めるために、少なくとも法尻側には立ち上がり壁部を形成しておくのが望ましい。したがって、図3に示すように、必ずしも堰き止めの必要のない法肩側及び又は側方立ち上がり壁部を形成しておくことが必須ではない。
【0031】
(第3の実施の形態)
法面には不陸がある。そこで、支持体10の下面に脚部を有していると、脚部が法面上に当たり、本体面(床面)を直接法面上に設置する場合における不安定性を回避できる。図1の例では、支柱12を床面より突出させて脚部12Aとしてあるが、図2の例では、その脚部を、支柱12内に螺合するネジ脚12Bを設け、螺合度合いにより突出高さを調整自在に構成している。突出高さが調整自在に構成されていると、より安定して、及び法面とほぼ平行に支持体10を設置できる。
【0032】
(第4の実施の形態)
法枠Xの横梁は、図6に示すように、水平面に対して傾斜して構築されることが多い。したがって、支持体10をそのまま真上に引き上げると、法肩側の法枠Xに引っかかり成形した法枠Xを傷つける虞がある。そこで、図4に示すように、支持体10を法尻と法肩とを結ぶ方向にスライド自在に構成しておく。図4の例では、支持体10を下支持体10Aと上支持体10Bとの分割体とし、それぞれの支柱12及び脚部12Aを設けておく。
この形態によれば、引き上げ前に法尻と法肩とを結ぶ方向に短縮する、好意には、上支持体10Bを法尻側にスライドさせた後、支持体10を仮に真上に引き上げたとしても、法肩側の法枠Xに引っかかり成形した法枠を傷つけることを防止できる。
図4では、立ち上がり壁部の図示を省略し、支持体10を概念的図示してある。
【0033】
(第5の実施の形態)
図5に示すように、支持体10は、法尻と法肩とを結ぶ方向に折り畳み自在に構成することができる。
図示例では、下支持体10Aと上支持体10Bを丁番15で連結し、撤去に先立ち、上支持体10Bを下支持体10A上に折り畳むことで、支持体10の長さを短縮させるようにする。かかる形態によれば、支持体10を仮に真上に引き上げたとしても、法肩側の法枠Xに引っかかり成形した法枠Xを傷つけることを防止できる。
【0034】
(第6の実施の形態)
図7及び図8は、可撓性シート20にロス収集部21を設けた例を示す。図示例では、床部の適宜の位置に、ロス収集部21を形成しておき、支持体10及び可撓性シート20を撤去後に、可撓性シート20の四隅を持ち上げ、ロスを口孔からロス収集部21内に収集した後、ロス収集部21の下部に形成した開閉孔(図示せず)を開けて廃棄に供することができる。22はロス収集部21の口部形状を保持する口輪である。
【0035】
(第7の実施の形態)
上記例では、可撓性シート20を受部としたが、図9に示すように、可撓性シート20を使用することなく、支持体100自体に受部101を形成することもできる。
図9の例では、剛性を有する板を有底箱状に形成したものであり、その底板を受部101とし、この受部101によりモルタル類吹付時のリバウンドロスを受けるようにしたものである。受部101の適宜の位置に、段差をもって有底のリバウンドロスの収集部(図示せず)を形成することもできる。
さらに、この例では、たとえば4隅の底部に脚部102を設けてあるが、その脚部102の位置は、支持体100を吊り上げるときに法枠Xとの間で邪魔にならないように、角部を避けて内側に設けてある。
また、法肩側に立ち上がり壁101Aは丁番15により折り畳み自在に形成してある。さらに、支持体100を、作業員が人手により把持して吊り持ち上げるために、適宜の位置に把持部103が固定されている。
第7の実施の形態の構成は、先の第1〜第6の実施の形態と組み合わせることができる。
【0036】
(第8の実施の形態)
図10及び図11に示すように、支持体10の法尻側及び両側部に立ち上がり壁部10W1、10W2、10W2が形成され、法肩部には立ち上がり壁部が形成されていない形態が提案される。
さらに、図10及び図11に示す形態にいずれも、前記両側部の立ち上がり壁部10W2、10W2に関し、その上縁が法尻側から法肩側に低くなるように形成されている。この場合、前記上縁が、図10のように、法肩まで延在していてもよいし、図11のように、法尻側と法肩側に中間で終端を迎えるようにしてもよい。図11の形態は、実質的に法肩側端部において前記立ち上がり壁部形成されていないものでもある。
第8の実施の形態では、前述のように、支持体を吊持する際に法肩側の法枠に引っかかることを防止できる。
【0037】
(その他の形態)
支持体10としては、鋼管などを使用した方形フレーム(図示せず)と支柱12と格子状に配置した床梁(図示せず)を一体化して剛性をもたせ、床梁上及び四周の立ち上がり壁の内面にラス網を設置し、箱状の支持体10を構成することもできる。
本発明における吊持部としては、先行する例においては、吊持金具31を使用しているが、要は、支持体10をワイヤーやロープなどを介して吊り上げ可能が部位そのものであってもよい。たとえば、溶接金網11やパンチングメタル、あるいは前述のフレームや支柱12を吊持部とし、これにワイヤーやロープを引っかけて吊り上げるようにすることもできる。
支持体10は、床梁13を省略するなど適宜の変形が可能である。
【0038】
支持体10又は100、あるいは可撓性シート20としては、その材質や大きさ、形状など適宜選択できるものである。支持体としては、金属板、木製板、プラスチック板、ゴム板、パンチングメタルまたは溶接金網などを使用することができる。可撓性シート20を使用することなく、支持体100自体の底部を受部とする場合、金属板、木製板などの剛性のある材料を使用することができる。支持体として、リバウンドロスが透過する可能性があるパンチングメタルまたは溶接金網などを使用する場合には、可撓性シート20や金属板、木製板、プラスチック板、ゴム板を設けて、底板とすることができる。底板にリバウンドロスが付着し問題となる場合には、シリコーンやフッ素加工などにより表面処理したものを使用するのが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第1の実施の形態の概要斜視図である。
【図2】第1の実施の形態の概要縦断面図である。
【図3】第2の実施の形態の概要斜視図である。
【図4】第4の実施の形態の概要斜視図である。
【図5】第5の実施の形態の概要斜視図である。
【図6】法枠内に構築用養生装置を設置した状態の概要縦断面図である。
【図7】第6の実施の形態の概要斜視図である。
【図8】第6の実施の形態の可撓性シートの要部断面図である。
【図9】第7の実施の形態の概要斜視図である。
【図10】第8の実施の形態の第1例の概要斜視図である。
【図11】第8の実施の形態の第2例の概要斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
10…支持体、10A…下支持体、10B…上支持体、10W1、10W2、10W2…立ち上がり壁部、11…溶接金網、12…支柱、15…丁番、20…可撓性シート、21…ロス収集部、30…吊持部、31…吊持金具、100…支持体、X…法枠。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モルタル類を吹き付けて法枠を構築するにあたり、吹付前に法枠で囲まれる領域に設置するものであって、
前記領域内に設置される剛性を有する支持体を有し、
前記支持体にはモルタル類吹付時のリバウンドロスを受ける受部が形成され、
前記支持体には、これを吊り上げる際の吊持部が形成されていることを特徴とする法枠構築用養生装置。
【請求項2】
モルタル類を吹き付けて法枠を構築するにあたり、吹付前に法枠で囲まれる領域に設置するものであって、
前記領域内に設置される剛性を有する支持体と、この上に配置され前記支持体に支持され、前記モルタル類吹付時のリバウンドロスを受け止める可撓性シートとを有し、
前記支持体には、これを吊り上げる際の吊持部が形成されていることを特徴とする法枠構築用養生装置。
【請求項3】
前記支持体の少なくとも法尻側には立ち上がり壁部が形成されている請求項1または2記載の法枠構築用養生装置。
【請求項4】
前記支持体の法尻側及び両側部に立ち上がり壁部が形成され、法肩部には立ち上がり壁部が形成されておらず、さらに、前記両側部の立ち上がり壁部に関し、その上縁が法尻側から法肩側に低くなるように形成されているか、あるいは、実質的に法肩側端部において前記立ち上がり壁部形成されていない請求項1または2記載の法枠構築用養生装置。
【請求項5】
前記支持体は、下面に脚部を有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の法枠構築用養生装置。
【請求項6】
前記支持体は、下面に脚部を有し、その脚部は突出高さが調整自在に構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の法枠構築用養生装置。
【請求項7】
前記支持体は、法尻と法肩とを結ぶ方向にスライド自在に構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の法枠構築用養生装置。
【請求項8】
前記支持体は、法尻と法肩とを結ぶ方向に折り畳み自在に構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の法枠構築用養生装置。
【請求項9】
リバウンドロスを受ける前記受部に、リバウンドロスの収集部が形成されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の法枠構築用養生装置。
【請求項10】
モルタル類を吹き付けて法枠を構築するにあたり、吹付前に法枠で囲まれる領域内に剛性を有する支持体を設置し、前記領域内に設置される剛性を有し、受部が形成された支持体を有し、
モルタル類吹付時に前記受部によりリバウンドロスを受け、前記周囲の法枠の吹付作業後に、前記支持体を吊り上げて、可撓性シートと共に前記領域から除去することを特徴とする法枠構築における養生方法。
【請求項11】
前記支持体は、下面に脚部を有し、その脚部は突出高さが調整自在に構成され、前記支持体の設置の際に、前記領域の不陸に応じて突出高さを調整する請求項10記載の法枠構築における養生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−261119(P2008−261119A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−103560(P2007−103560)
【出願日】平成19年4月11日(2007.4.11)
【出願人】(000115463)ライト工業株式会社 (137)
【Fターム(参考)】