説明

洗浄と吸引の装置および方法

洗浄および吸引のシステムを開示する。システムは、吸引および洗浄を、単独で、連続して、または同時にするように構成されることができる。システムは、鼻腔を吸引および洗浄するように構成されることができる。システムは、手動で制御することができる。システムは、吸引物および洗浄剤のための、取り外し可能で容易に清掃可能な貯留部を有することができる。吸引物および洗浄剤の送達は、両方とも、同じノズルから出ることができる。吸引および洗浄は、人間工学的に設計された二重機能スイッチによって作動させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本出願は、米国仮特許出願第60/857,457号(2006年11月6日出願)、および同第60/944,079号(2007年6月14日出願)に基づく優先権を主張するものであり、両出願は、その全体を参考として本明細書に援用される。
【0002】
(1.発明の分野)
本発明は、医学分野に関し、具体的には、病院および家庭で実行されるような、鼻の吸引および洗浄に関する。特に、装置は、1つのノズルを通して同時に吸引と洗浄とをすることが可能であってもよい。両方の作用は、1つの二重機能スイッチによって制御することができる。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の説明)
鼻詰まりは、小児および成人における普遍的な問題である。毎年約1億人のアメリカ人におけるウイルス性疾患および環境アレルギーは、鼻詰まり、鼻漏、および副鼻腔閉塞を引き起こし、それらは、鼻炎(すなわち、鼻の炎症)を含む無数の症状を引き起こす。このことは、副鼻腔炎を起こし得るが、より一般的には、乳児の不眠および食欲不振、ならびに成人の一般的な不快感および倦怠感を引き起こす、刺激、疼痛、および鼻腔閉塞の原因となり得る。医学的治療が利用可能であるが、本質的に副作用とコストを伴う。鼻詰まりの緩和は、鼻をかむことによって満たすことができるが、それは結局、成人にとってはいらいらさせるものであり、小児または乳児にとっては困難または不可能なものである。
【0004】
生理食塩水による洗浄後の鼻吸入が、鼻炎の症状および兆候を緩和する効果的な方法であることが示されている。鼻吸入は、薬剤の副作用、および鼻をかむことの刺激または不可能を回避することができる。このために、手動の吸引器が乳児で長年使用されている。しかし、それらは十分に強力な真空も適正な排出時間も提供しない。結果として、それらは可変的に有効であり、使いにくく、もどかしくなり得る。副鼻腔炎の成人に対して設計されている典型的な副鼻腔洗浄器は、苦痛を伴う排出または吹込の問題を回避しない。
【0005】
その上、ウイルス性の呼吸器感染症からの鼻詰まりは、乳児が鼻呼吸を行うため、乳児の睡眠および摂食の困難を引き起こす。これは、小児の健康および家族の機能の両方を乱す、栄養不足および不穏状態につながる。乳児のウイルス症候群の一部としての、さらに悪化した未解決の鼻詰まりは、酸素補給、常習的な吸入、または非経口的栄養法のための救急科の受診または入院につながり得る。
【0006】
鼻詰まりを解決するために、いくつかの方策が使用される。いくつかの研究は、症状を緩和する際の風邪薬の無益性を実証しており、ほとんどの親は、鼻洗浄および吸入が最良の選択肢であると知っている。日常的な鼻洗浄は、慢性鼻副鼻腔炎の成人、ならびにアレルギー性の鼻炎の小児における症状を改善する。加えて、いくつかの研究は、生理食塩水による洗浄が、鼻の繊毛運動を改善することを示している。生理食塩水が粘膜下および外膜空間から流体を引き出し、気道浮腫を減少させて粘液を軟化し、より容易な吸入を可能にすると考えられる。加えて、生理食塩水は、細胞膜中のチャネルを刺激すると考えられ、それが細胞の機能を改善する。
【0007】
生理食塩水による洗浄および吸入のそのような組み合わせは、特に細気管支炎の乳児に対して、証明された有益性を有する。鼻吸入を評価するほとんどの研究は、病院の中心的な「壁掛け(wall)」吸入を使用し、一部の研究は、深い鼻咽頭吸入さえ使用したが、いずれも家庭での使用に対しては、日常的に利用することが可能ではない。研究は、適切な吸入が、噴霧療法、酸素補給、および入院等のさらなる介入の必要性を低減することを実証している。
【0008】
病院の壁掛け吸入とは対照的に、手動の鼻吸引器が、家庭での使用に対して利用可能である。それらの最大の陰圧および流量は低く、鼻を往復する繰り返しの動きを必要とする。両方のパラメータが不完全な質の原因であること、すなわち、より大きな圧力(80〜100mmHg)が最適であることが示されており、それらの作用の短い継続時間が前後に繰り返す試行を必要として、扱いが困難になる。
【0009】
典型的なバルブ吸入シリンジは、何らかの吸入を提供するが、短時間で不十分な圧力は、その実用性を制限し得る。加えて、細くて長い柄は、粘膜損傷の可能性ならびに鼻孔における不十分な密封をもたらす。一部の手動吸引器は、改善した密封および安全性を有する、より良好な鼻側の先端を開発することによって、その問題を回避している。
【0010】
既存の手動装置は、薬剤を逐次的に(同時ではなく)送達することができ、それに続いて、薬剤および開口部の内容物の吸引を行う。それは、電動式装置を用いる場合と同様に、両方の機能の同時の作動も、さらに高い真空/流動をも可能にしていない。
【0011】
さらに他の装置は、鼻腔に対して設計されておらず、全内蔵型ではないものの、二重作用を有する。例えば、外科的な吸引および洗浄のために、ハンドピースが存在する。それは、外科的目的(腹腔鏡検査)のためであって、家庭用装置ではない。それは、真空および洗浄剤の両方の外部の供給源を必要とし、一度に1つの作用しか行うことができない。
【0012】
別の装置は、外科創傷を洗浄および吸引するためのシステムをいう。それは、我々のノズルヘッド構成とは対照的に、細長い可撓性の吸入および洗浄先端から成る。可撓性シャフトは、洗浄管腔の隣または内側に、吸入管腔を有する。トリガは、外部の供給源が一定であって断続的ではない吸入を提供する間に、洗浄機構のみを制御する。
【0013】
特許文献1は、同様に外科的目的のみの手持ち式排出器および洗浄装置である。その真空および洗浄剤供給源もまた、筐体の外側にあり、2つの機能を操作するために2つのボタンを必要とする。2つの機能はまた、1つではなく、2つの異なるポートによって送達される。
【0014】
特許文献2は、ノズル内の噴霧チャンバおよびチャンバの近位にある吸引物を収集するためのチャンバを有する、鼻清掃装置を開示する。吸引物および洗浄剤は、ノズル内で混合し得る。これは、鼻に送達される不衛生な洗浄剤をもたらし得る。
【0015】
最後に、特許文献3は、外科創傷を浄化することによって、術後疼痛に特異的に対処する外科手技にも使用される、統合注入吸引装置である。それは、任意の体内創傷に対する、創傷部位の同時的な洗浄および吸引を可能にする。それもまた、真空および洗浄剤の外部の供給源に依存する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国特許第4,776,840号明細書
【特許文献2】米国特許第5,649,530号明細書
【特許文献3】米国特許第6,893,414号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0017】
連続的または断続的な吸入、および鼻道への連続的または断続的なオンデマンド洗浄剤送達を提供する、内蔵型電動式装置を開示する。吸入および洗浄剤送達は、両方とも、同じノズルによって行うことができる。吸入および洗浄は、人間工学的に設計された二重機能スイッチによって作動させることができる。装置は、取り外し可能な洗浄剤および/または吸入モジュールを有することができる。
【0018】
生物組織および/または分泌物を洗浄および吸引するための装置を開示する。装置は、本体、本体に関節運動可能に接続されるノズル、電子駆動流体制御システム、および手動制御装置を有する。手動制御装置は、流体制御システムを制御するように構成することができる。流体制御システムは、本体に包含することができる。流体制御システムは、洗浄圧力において洗浄し、吸引圧力において吸引するように構成することができる。
【0019】
装置はまた、本体に関節運動可能に接続されるヘッドを有することもできる。ノズルは、ヘッド上にあり得る。ヘッドは、本体に取り付けることができる。流体制御システムは、同時に洗浄および吸引するように構成することができる。流体制御システムは、2つ以上の非ゼロの圧力において洗浄圧力を変えるように構成することができる。流体制御システムは、2つ以上の非ゼロの圧力において吸引の圧力を変えるように構成することができる。
【0020】
手動制御装置は、洗浄および吸引を制御することができる。手動制御装置は、1本の指(例えば、手指または親指)で使用可能となるように構成することができる。装置全体は手持ち式となり得る。本体は、電源を有することができる。本体は、第1のモータを有することができる。
【0021】
装置は、ポンプを有することができる。ポンプは、ピストン、送風機、タービン,ファン、1つ以上のダイアフラム、ベローズ、またはそれらの組み合わせを有することができる。ポンプは、電動となり得る。ポンプは、DCポンプとなり得る。
【0022】
流体制御システムは、第1の貯留部容積を有する、第1の貯留部を有することができる。第1の貯留部は、本体に取り外し可能に取り付けることができる。第1の貯留部は、洗浄剤を有することができる。流体制御システムは、第2の貯留部容積を有する、第2の貯留部を有することができる。第2の貯留部は、本体に取り外し可能に取り付けることができる。第2の貯留部は、吸引物を有することができる。第2の貯留部容積は、第1の貯留部容積と同じ、それより小さい、またはそれより大きいサイズとなり得る。
【0023】
制御装置は、ボタンを有することができる。ボタンは、2つ以上の次元で平行移動可能となり得る。ボタンは、スライドを有することができる。ボタンは、ロッカースイッチを有することができる。ボタンは、ホイールを有することができる。ボタンは、押圧可能となり得る。ボタンは、吸引および洗浄制御を提供するように構成することができる。
【0024】
装置は、吸引導管、および吸引導管と流体連通している吸引ポートを有することができる。吸引ポートは、ヘッドの上または中にあり得る。
【0025】
装置は、洗浄導管、および洗浄導管と流体連通している洗浄ポートを有することができる。洗浄ポートは、ヘッドの上または中にあり得る。
【0026】
鼻を洗浄および吸引するための方法も開示する。方法は、同時に、装置により鼻の内側を洗浄圧力において洗浄し、装置により鼻の内側を吸引圧力において吸引するステップを含むことができる。方法はまた、ボタンで洗浄および吸引を別々に制御するステップも含むことができる。
【0027】
別々に制御するステップは、指を使用するステップを含むことができる。同時に洗浄および吸引するステップは、非ゼロの洗浄圧力の間で洗浄圧力を変えるステップを含むことができる。同時に洗浄および吸引するステップは、非ゼロの吸引圧力の間で吸引圧力を変えるステップを含むことができる。
【0028】
装置は、ヘッドに接続される本体を有することができ、方法は、本体に対してヘッドを関節運動させるステップを含むことができる。方法は、手で装置全体を保持するステップを含むことができる。
【0029】
方法はまた、洗浄される流体を装置に格納するステップも含むことができる。方法はまた、鼻から吸引される流体を装置に格納するステップも含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、洗浄および吸引装置の変化型を図示する。
【図2】図2は、洗浄および吸引装置の変化型の断面概略図である。
【図3】図3は、ヘッドの変化型の断面図である。
【図4】図4は、ヘッドの変化型の部分透視図である。
【図5】図5は、図4のヘッドの変化型の部分透視断面図である。
【図6】図6は、ヘッドの変化型の断面図である。
【図7】図7は、ヘッドの変化型の断面図である。
【図8】図8は、図7のヘッドの変化型の拡大断面図である。
【図9】図9は、洗浄および噴霧導管の変化型の拡大端面斜視図である。
【図10】図10は、ヘッドおよび洗浄導管の変化型の斜視部分透視図である。
【図11】図11は、図10のヘッドおよび洗浄導管の前四分体の部分透視図である。
【図12】図12は、それぞれ、図10のヘッドの側面および中心を外れた正面の部分透視図である。
【図13】図13は、それぞれ、図10のヘッドの側面および中心を外れた正面の部分透視図である。
【図14】図14は、ヘッドの変化型の端面斜視図を図示する。
【図15】図15は、ヘッド変化型を図示する。
【図16】図16は、ヘッド変化型を図示する。
【図17】図17は、それぞれ、第1のおよび第2の構成における、ヘッドの変化型の断面図である。
【図18】図18は、それぞれ、第1のおよび第2の構成における、ヘッドの変化型の断面図である。
【図19】図19は、ヘッドの変化型の断面図である。
【図20】図20は、洗浄および吸引装置の変化型の断面図である。
【図21】図21は、洗浄および吸引装置の変化型の部分透視図である。
【図22】図22は、洗浄および吸引装置の吸引構成要素の変化型の断面図である。
【図23】図23は、洗浄および吸引装置の変化型の等角および側面部分断面図である。
【図24】図24は、洗浄および吸引装置の変化型の等角および側面部分断面図である。
【図25】図25は、図23および24の洗浄および吸引装置の側面図および正面図である。
【図26】図26は、図23および24の洗浄および吸引装置の側面図および正面図である。
【図27】図27は、洗浄および吸引装置を洗浄剤で充填するための種々の方法を図示する。
【図28】図28は、洗浄および吸引装置を洗浄剤で充填するための種々の方法を図示する。
【図29】図29は、洗浄および吸引装置の変化型の断面図である。
【図30】図30は、洗浄および吸引装置の変化型の部分断面図および部分概略図である。
【図31】図31は、洗浄および吸引装置の変化型の部分断面図および部分概略図である。
【図32】図32は、洗浄および吸引装置の変化型の部分断面図、部分透視図、および部分概略図である。
【図33】図33は、洗浄および吸引装置の変化型を図示する。
【図34】図34a−cは、それぞれ、二重ダイアフラムポンプの変化型の等角図、上面図、および側面図である。
【図35】図35は、洗浄および吸引装置の変化型を使用する方法の変化型を図示する。
【図36】図36は、洗浄および吸引装置の変化型を使用する方法の変化型を図示する。
【図37】図37は、洗浄および吸引装置の変化型を使用する方法の変化型を図示する。
【図38】図38は、洗浄および吸引装置の変化型を使用する方法の変化型を図示する。
【図39】図39は、種々の構成における洗浄および吸引装置の変化型の概略図である。
【図40】図40は、種々の構成における洗浄および吸引装置の変化型の概略図である。
【図41】図41は、種々の構成における洗浄および吸引装置の変化型の概略図である。
【図42】図42は、それぞれ、第1および第2の構成における、図41の第1の弁および周辺チャネルの変化型の概略図である。
【図43】図43は、それぞれ、第1および第2の構成における、図41の第1の弁および周辺チャネルの変化型の概略図である。
【図44】図44は、種々の構成における洗浄および吸引装置の変化型の概略図である。
【図45】図45は、種々の構成における関節運動ネックを示す、洗浄および吸引装置の変化型の遠位部分を図示する。
【図46】図46は、種々の構成における関節運動ネックを示す、洗浄および吸引装置の変化型の遠位部分を図示する。
【図47】図47は、種々の構成における関節運動ネックを示す、洗浄および吸引装置の変化型の遠位部分を図示する。
【図48】図48は、関節運動ネックを伴う洗浄および吸引装置の変化型を使用する方法の変化型を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1および2は、生物の組織または体液の洗浄および/または吸引のための清浄装置またはシステムを図示する。装置は、鼻腔、口および/または喉、耳、目、皮膚のひだ、へそ、創傷、またはそれらの組み合わせ等の体腔で使用することができる。装置は、生来の身体開口部(すなわち、喉、食道、胃、および肺へのアクセスを含む、鼻孔、口、外耳道、目、へそ、直腸、尿道、膣、あるいは脂肪または脂質のひだ等の通常の生理的開口部)創傷、外科装置(例えば、手術ポート)、またはそれらの組み合わせに挿入することができる。装置は、連続して、または同時に、吸引および/または洗浄を行うように構成することができる。吸引は、吸入を含むことができる。装置は、同時に洗浄し、吸引するように構成することができる。装置は、自動で駆動される真空および手動で作動される洗浄を有することができ、その両方は同時に動作することができる。
【0032】
装置は、本体を有することができる。本体は、電源または電力供給源を包含することができる。本体は、外部電源(例えば、電源コードを介して)に接続することができる。本体は、流体制御システムを有することができる。流体制御システムは、駆動モータを有することができる。流体制御システムは、ポンプを有することができる。ポンプは、手動または自動(例えば、ACまたはDC電動)となり得る。ポンプは、ピストンポンプ、送風機、タービン、ファン、ダイアフラムポンプ、またはそれらの組み合わせとなるか、または有することができる。モータは、ポンプの一部となり得る。流体制御システムは、流体制御システム内の流体の流動を制御するように構成することができる弁を、有することができる。
【0033】
本体の外壁ならびに内部の部分は、プラスチック、例えば、ABS、ポリカーボネート、またはそれらの組み合わせから作製することができる。本体の外壁ならびに内部の部分は、射出成形によって、例えば、半分を射出成形して組み立てることによって、作製することができる。
【0034】
本体は、ネックに取り付けるか、または一体化することができる。ネックは、ヘッドに取り付けるか、または一体化することができる。ネックは、ネックコネクタにおいて本体に取り付けることができる。ネックコネクタは、ネジ、スナップ、圧入コネクタ、またはそれらの組み合わせとなり得る。ネックは、ヘッドと本体との間の可撓性または剛性の接続となり得る。
【0035】
ヘッドは、直接、またはネックを介して、本体に取り付けるか、または一体化することができる。ヘッドは、本体に対して様々な角度で配置することができる。ヘッドは、本体(例えば、ハンドル)に対して自由に関節運動することができる。本体は、ユーザの手で保持することができる。本体へのヘッドの接続は、ヘッドが、枢動またはヘッドの周辺から平行移動するように、柔軟かつ可撓性となり得る(これは例示目的のみで記述され、複数の機械的解決法がある)。
【0036】
ネックは、関節運動可能(例えば、枢動可能、あるいは回転可能、平行移動可能)となり得る。ネックは、自由に関節運動可能となり得て、固定した角、段階的な角度、またはそれらの組み合わせにおいて関節運動することができる。例えば、ネックは、ヘッドが本体に対して回転することを可能にするように構成される、ガセットまたはリブを有することができる。
【0037】
ネック内の構成要素は、ネックとともに回転するように構成することができる。例えば、図2に示されるように、吸引物圧力管路、噴霧チャネル(または噴霧化チャネル)、および洗浄剤圧力管路は、可撓性および伸長性であり得る。洗浄剤チャネル(例えば、洗浄剤圧力管路における)、噴霧化チャネル、および吸引物チャネル(例えば、吸引物圧力管路における)は、その中に再取付可能な区分または分割を有することができる。再取付可能な区分は、ネジ嵌合、スナップ嵌合、圧入嵌合、またはそれらの組み合わせ等の、雄雌方式で接続することができる。再取付可能な区分は、例えば、ヘッドとともにチャネルの一部を除去しながら、および本体に取り付けられた、または一体化したチャネルの残りの部分を残しながら、ヘッドが本体から除去されることを可能にすることができる。再取付可能な区分または分割は、ヘッドと本体との間のチャネルに沿った回転および平行移動も可能である。
【0038】
本体は、グリップパッドを有することができる。グリップパッドは、軟質ゴムを有することができる。グリップパッドは、本体に取り付けるか、および/または一体化することができる。グリップパッドは、本体の周囲に人間工学的に配置されることができる。グリップパッドは、使用中にユーザ(例えば、ユーザの掌)が自然に本体に圧力を加える場所の全てまたは一部に配置されるように構成することができる。
【0039】
本体は、例えば、ユーザの操作目的および/または娯楽のために、種々の色、透明、半透明、および/または不透明の材料、および/またはライトを有することができる。
【0040】
装置は、電源を有することができる。電源は、収納部、例えば、バッテリ収納部に完全または部分的に格納することができる。バッテリ収納部は、本体の中にあり得る。電源は、1つ以上の電池(例えば、1つ以上のバッテリ)を有することができる。電源は、例えば、4つのAAアルカリバッテリを直列に有することができる。電源は、6ボルトおよび約2,000mAhを発生させることができる。電源は、電気の外部供給(例えば、120Vの電気の壁コンセント)に接続することができる。バッテリ収納部は、バッテリ収納部ドアを通して本体の外側からアクセス可能となり得る。バッテリ収納部ドアは、本体に取り外し可能に取り付けることができる。バッテリ収納部ドアは、本体にヒンジ連結で取り付けることができる。
【0041】
本体は、電源ライト(例えば、LED)を有することができる。
【0042】
1つ以上のポンプおよび弁は、吸引物圧力管路、および/または噴霧チャネル、および/または洗浄剤圧力管路と流体連通することができる。制御装置は、どの弁が開閉しているか、および/または弁がどのように開閉しているか、および/またはどのポンプがオンまたはオフであるか、および/またはどの速度(例えば、流量および/または圧力)でどのポンプが動作するかを管理するように構成することができる。ポンプおよび弁は、吸引物圧力管路、および/または噴霧チャネル、および/または洗浄剤圧力管路中の陽圧および/または陰圧を生成することができる。吸引物圧力管路、および/または噴霧チャネル、および/または洗浄剤圧力管路は、ポンプおよび弁の中への個別の流入および流出のサブチャネルを有することができる。
【0043】
装置は、制御装置を有することができる。制御装置は、複数の機能を提供するように構成することができる。制御装置は、ユーザ誘導の、装置の自動作動を可能にすることができる。例えば、制御装置は、二重機能スイッチ、または1つ以上の多機能スイッチ、または1つ以上の単一機能スイッチ、またはそれらの組み合わせを有することができる。スイッチは、ボタンを有することができる。スイッチは、本体、ヘッド、ネック、またはそれらの組み合わせに取り付けられるか、または一体化することができる。
【0044】
制御装置は、電源からポンプおよび弁へ電力を伝送することができる。制御装置は、1つ以上のスイッチ(例えば、ボタン)から入力を受け取るように構成することができる。制御装置は、電源からポンプおよび弁への電力送達(例えば、電気)を制御することができる。制御装置は、第1の入力、例えば、ボタンの摺動平行移動またはボタンの押込平行移動を受け取ることができる。制御装置は、第2の入力、例えば、第1の入力ではない、ボタンの摺動平行移動またはボタンの押込平行移動のうちの他方を受け取ることができる。第1の入力は、吸引、例えば、吸引がオンまたはオフであるかどうか、および/または圧力の強度、および/または吸引の流速を制御することができる。第2の入力は、洗浄、例えば、洗浄がオンまたはオフであるかどうか、および/または圧力の強度、および/または洗浄の流量を制御することができる。
【0045】
スイッチは、単一の摺動ボタンを有することができる。スイッチは、1本の指(例えば、手指または親指)によって操作することができる。1つ以上のスイッチは、1本の指(例えば、手指または親指)で吸引(すなわち、吸入)および洗浄を制御することができる。スイッチは、複数の入力信号(例えば、ユーザから)を受信するように構成することができる。スイッチは、1つ、2つ、またはそれ以上の自由度を有することができる。例えば、ボタンは、矢印によって示されるような押込平行移動、および矢印によって示されるような摺動平行移動を受け取ることができる。複数の入力信号(例えば、押込および摺動)を介した制御装置は、吸引および洗浄を別々に制御するように構成することができる(例えば、バイナリ/2状態制御(オン/オフ)、および/または徐々に増加または減少させるための電力の大きさの可変制御)。例えば、1つの入力信号(例えば、摺動)は、吸引を制御することができ、別の入力信号(例えば、押込)は、洗浄を制御することができる。摺動は、本体、ヘッド、またはネックの長手軸に沿うことができる。押込は、摺動に対して直角となり得る。
【0046】
スイッチは、二機能性となり得る。スイッチは、可変速度スイッチを包含することができるロッカープラットフォームを有することができる。スイッチは、プラットフォームに沿ってスイッチを摺動することによって、オフ設定から最大速度(および/または、オン/オフ)設定へ移動させることができる。プラットフォームは、装置筐体と同一平面、その内側、またはその外側にあり得る。プラットフォームは、第1の端においてヒンジ連結され、第2の端において自由となり得る。プラットフォームは、装置の残りの部分に向かって、例えば、平衡スプリングの上方で、弾性的に押すことができる。プラットフォームを手動で押すと、洗浄の自動作動を起動させるか、または有効化することができる。
【0047】
枢動スイッチ筐体を押すと、洗浄(すなわち、噴射)および/または吸引を自動的に作動させることができる。例えば、スイッチを押すと、制御装置を始動させて、ポンプおよび弁からの圧力が、例えば、ポンプの排出(すなわち、高圧)側を介して、洗浄チャネル(すなわち、放出管)、およびその結果として、噴霧化ポート(例えば、噴射ノズル)へ方向付けられることを可能にすることができる。
【0048】
装置は、例えば、ポンプおよび弁を介して、吸引チャネル内の圧力を制御するように構成される、第1のスイッチを有することができる。装置は、例えば、スプレーガン機構と図式的に類似して、ポンプを手動で作動させて洗浄チャネルおよび噴霧化チャネル(すなわち、噴射機構)に圧力を送達するように構成される、第2のスイッチを有することができる。第1のスイッチは、第1の指(例えば、親指)によって作動させることができる。第2のスイッチは、例えば、スプレーガンのトリガと図式的および/または人間工学的に類似して、第2の指(例えば、人差し指)によって作動させることができる。
【0049】
制御装置および/またはポンプは、手動で(例えば、ユーザ誘導で)または自動的に(例えば、電気的に)作動させる、および/または電力供給する、および/あるいは制御することができる。スイッチを含む制御装置は、使用が簡単および直観的である。
【0050】
ヘッドは、1つ以上の洗浄ポートを有することができる。洗浄ポートは、洗浄流体を分注あるいは放出するように構成することができる。洗浄ポートは、噴霧ポートに隣接するか、またはその内側にあることができる。噴霧ポートは、例えば、洗浄流体(例えば、液体状態である)を噴霧ガスと混合することによって、噴霧化した構成の洗浄流体を分注あるいは放出するように構成することができる。噴霧化チャネルは、噴霧化貯留部または外部源(例えば、外気に向かって開いた取込ポート)において入力を有することができる。
【0051】
ヘッドは、洗浄および吸引される生体開口部または表面に隣接して配置されるか、またはそれに挿入されるように構成される、終端を有することができる。例えば、ヘッドの終端は、鼻孔に嵌合するように構成することができる。ヘッドの終端は、尖頭円錐、丸形円錐、乳頭状、またはくびれ構成、あるいはそれらの組み合わせを有することができる。
【0052】
本体は、片手で人間工学的に保持されるように構成することができる。本体は、把持された時に掌および手指に嵌合する外形を有することができる。充填した洗浄剤貯留部および/または吸引物貯留部および本体内電源(例えば、1つ以上の電池を含有する)とともに、装置は、約5.0kg(11lbs.)以下、より範囲を狭めて、約2.0kg(4.4lbs.)未満、例えば、約0.45kg(1.0lbs.)の重さがあり得る。洗浄剤および/または吸引物の貯留部は、例えば、ユーザが、洗浄剤を交換する、および/または吸引物を捨てる、および/または装置の清浄度および/または動作をチェックする時を識別することを可能にするように、半透明および/または透明となり得る。
【0053】
洗浄剤および/または吸引物貯留部は、清掃可能、例えば、食器洗浄機に対応可能(safe)(例えば、大幅に目立つ変形、劣化、または他の損傷を伴わずに、少なくとも約50℃、より範囲を狭めて、約75℃で、約15分間耐える能力、ならびに、水および典型的な食器洗浄機用洗剤への同様の長期間暴露による大幅な劣化または他の大幅な損傷がないこと)であり得る。
【0054】
ヘッドは、ヘッドの端またはその近傍にノズルを有することができる。ノズルは、ヘッドの先端となり得る。ノズルは、洗浄および/または吸引ポートとなり得る。
【0055】
吸入のための吸引チャネル(例えば、真空管腔)は、主要筐体上のノズルの吸引ポート(例えば、真空入口)を介して接続することができる。吸引チャネルは、吸引物(例えば、粘液)収集のための吸引物貯留部(例えば、収集チャンバ)に通じることができる。
【0056】
装置は、例えば、目詰まりを抑制するために、複数の分岐吸引チャネルを有することができる。吸引チャネルは、例えば、目詰まりを抑制するために、最小の、または厳密な半径が全くない湾曲を有することができる(例えば、吸引チャネルは、実質的に直線となり得る)。吸引チャネルは、取り外し可能に取り付けられたフィルタを有することができる。
【0057】
吸引物貯留部は、本体、および/またはネック、および/またはヘッドの中にあり得る。吸引物貯留部は、吸引チャネルおよび/または1つ以上の吸引ポートを通して吸引物を受け取るように構成することができる。吸引物貯留部は、装置の残りの部分に一体化するか、あるいは、固定して、または取り外し可能に取り付けることができる。吸引物貯留部は、交換可能なカートリッジまたはアンプルとなり得る。吸引物貯留部は、吸引物を保持することができる。吸引物は、生体の分泌液および組織、および/または以前に分注した洗浄剤を含むことができる。吸引物貯留部容積は、例えば、約5mLとなり得る。
【0058】
本体は、取り外し可能な洗浄剤貯留部のために、筐体中に空洞または陥凹領域を有することができる。本体は、一体化した、または取り付けられた洗浄剤貯留部を有することができる。
【0059】
洗浄剤貯留部は、本体、および/またはネック、および/またはヘッドの中にあり得る。洗浄剤貯留部は、洗浄または洗浄剤チャネルおよび/または1つ以上の洗浄ポートを介して洗浄剤を保持および分注するように構成することができる。洗浄剤貯留部容積は、例えば、約5mLとなり得る。
【0060】
洗浄剤貯留部からの流動は、洗浄剤チャネルおよび/または洗浄ポートに進入する前に、洗浄剤貯留部弁を通過することができる。洗浄剤貯留部弁は、逆止弁(すなわち、洗浄剤貯留部内への逆流を実質的または完全に防止する)となり得る。例えば、洗浄剤貯留部弁は、ボール弁、スイング弁、クラッパ弁、アンブレラ弁、二重逆止弁、図示されるようなダックビル(duckbill)弁、またはそれらの組み合わせとなり得る。
【0061】
洗浄剤貯留部は、装置の残りの部分に一体化するか、あるいは、固定して、または取り外し可能に取り付けることができる。洗浄剤貯留部は、洗浄剤を保持することができる。洗浄剤貯留部は、交換可能なカートリッジまたはアンプルとなり得る。洗浄剤貯留部は、使い捨て、交換可能、再利用可能、またはそれらの組み合わせとなり得る。洗浄剤貯留部は、洗浄剤をあらかじめ充填することができるか、洗浄剤の全体または1つの構成要素(例えば、水)を加える準備ができた状態にある。洗浄剤貯留部は、複数の副次的貯留部に分けることができる。例えば、1つの副次的貯留部は、塩を有することができ、別の洗浄剤貯留部は、水を有することができる。副次的貯留部の内容物は、洗浄剤が分注されるときに、混合することができる(例えば、生理食塩水を作成する)。
【0062】
洗浄剤貯留部は、吸引物貯留部と同じ容積、それよりも大きい容積、またはそれよりも小さい容積となり得る。例えば、吸引物貯留部容積は、洗浄剤貯留部容積よりも約100倍以下の大きさ、またはより範囲を狭めて、洗浄剤貯留部容積よりも約20倍以下の大きさ、またはより範囲を狭めて、洗浄剤貯留部容積よりも約7倍以下の大きさ、またはより範囲を狭めて、洗浄剤貯留部容積よりも約3倍以下の大きさ、またはより範囲を狭めて、洗浄剤貯留部容積よりも約1.5倍以下の大きさとなり得て、例えば、吸引物貯留部容積は、洗浄剤貯留部容積の約1.25倍となり得る。
【0063】
洗浄剤貯留部は、第1の色(例えば、青)となり得て、吸引物貯留部は、第1の色または第2の色(例えば、黄または赤)となり得る。洗浄剤貯留部および/または吸引物貯留部は、透明、半透明、または不透明となり得る。洗浄剤貯留部は、吸引物貯留部とは異なる構成で装置の中に設置することができる。例えば、洗浄剤貯留部、吸引物貯留部、および装置の残りの部分は、吸引物貯留部の代わりに洗浄剤貯留部を装置に挿入すること、および/またはその逆も同様に可能となるように構成することができる。
【0064】
洗浄液または洗浄剤は、水、生理食塩水、亜鉛溶液(例えば、硫酸亜鉛溶液)、アルコール、麻酔薬、鎮痛薬、解熱薬、非ステロイド性抗炎症薬等の抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、アスピリン、サリチル酸、COX02阻害剤、COX−3阻害剤)、アセトアミノフェン、弱毒化生インフルエンザワクチン、抗ヒスタミン剤(例えば、塩酸アゼラスチン)、コルチコステロイド(例えば、プロピオン酸フルチカゾン)、局所充血除去剤(塩酸オキシメタゾリン)、ビタミン(例えば、ビタミンC、アスコルビン酸)、ニコチン、他の治療または診断用薬、またはそれらの組み合わせを有することができるか、またはそれとなり得る。
【0065】
洗浄剤は、噴霧ポートにおいて噴霧ガスと組み合わさることができる。噴霧ポートは、洗浄剤を噴霧化するように構成されるノズルとなり得る。
【0066】
噴霧ガスは、空気、二酸化炭素、酸素、窒素、亜酸化窒素、別の麻酔薬、またはそれらの組み合わせを有することができるか、またはそれとなり得る。
【0067】
図3は、洗浄剤および吸引物の流動を伴うヘッドの変化型を図示する。矢印によって示されるような洗浄剤圧力を、洗浄剤貯留部に加えることができる。洗浄剤圧力は、洗浄チャネルを通して洗浄剤貯留部から洗浄剤を押し進めることができる。
【0068】
矢印によって示されるような噴霧圧力を、噴霧チャネルに加えることができる。噴霧圧力は、噴霧チャネルを通して噴霧ガスを押し進めることができる。
【0069】
ノズルは、噴霧ポートにおいて洗浄剤および噴霧ガスを混合するように構成することができる。ノズルは、洗浄剤が噴霧ポートから流出するにつれて、噴霧ガスで洗浄剤を霧状にするか、または噴霧化するように構成することができる。噴霧化した洗浄剤は、ノズルから離れるように流れることができる。
【0070】
噴霧化した洗浄剤は、噴霧化ポートから出る時に、約0.1μm(0.004mil)から約100μm(4mil)の直径を有する粒子を含むことができる。噴霧化した洗浄剤粒子は、高い移動性を有することができ、標的部位、組織、および流体を実質的に均一に被覆し、それらに付着し、およびそれらと相互作用することができる。
【0071】
洗浄剤は、噴霧ガスとの混合がない、1つ以上の噴霧化していない流動(すなわち、シャワーのような)として送達することができる。例えば、装置は、噴霧化チャネルを持たないことが可能である。
【0072】
ノズルは、噴霧化ポート(例えば、他の噴霧化要素)を持たないことによって、流動状態(stream)または氾濫状態(flood)の(例えば、噴霧化していない)洗浄剤を送達するように構成することができる。
【0073】
負の吸引物圧力を吸引物貯留部に加えることができる。吸引物は、矢印によって示されるように、吸引ポートを通って吸引物貯留部の中へ流れることができる。吸引物は、吸引貯留部中に集まることができる。
【0074】
洗浄剤ポートおよび噴霧ポートは、ヘッドの終端の半径方向中心となり得る。吸引物ポートは、半径方向に中心を外れるか、またはヘッド上の洗浄剤ポートおよび噴霧ポートから離れることができる。
【0075】
吸入装置の内側のスプレーガンに類似した、手動/自動作動時に生理食塩水の噴射を送達する、ノズルの内管腔(洗浄管腔)があり、それは、中心にあるか、または偏心しているかのいずれかである。ノズルのこの部分は、主要筐体上のノズル基部の吸引入口に対応する。
【0076】
制御装置、ポンプ、およびヘッドは、種々の洗浄流動特性を提供するように構成することができる。例えば、装置は、洗浄特性を氾濫状態にする(例えば、途切れがない非中空の流動、例えば、実質的に円筒形の流動)、および/または噴霧化する、および/または円錐体化する(例えば、中空または非中空の円錐形の流動)ように構成することができる。流動特性は、自動または手動で調整することができる。ノズルまたはヘッドは、洗浄特性を変更するように、異なる構成のノズルまたはヘッドと手動で交換することができる。
【0077】
図4および5は、吸引ポートが、吸引チャネルまたは貯留部からの吸引物の逆流を実質的にまたは完全に防止するように構成される、流入に対する流入逆止弁(すなわち、一方向)弁を有することができることを図示する。流入逆止弁は、ボール弁、スイング弁、クラッパ弁、アンブレラ弁、二重逆止弁、図示されるようなダックビル弁、またはそれらの組み合わせとなるか、または有することができる。流入逆止弁は、吸引ポートおよび/または吸引チャネルおよび/または吸引物貯留部に一体化するか、あるいは、固定して、または取り外し可能に取り付けることができる。吸引ポートは、ヘッドの終端の半径方向中心となり得る。洗浄チャネルは、半径方向中心を外れるか、あるいはヘッド上の吸引物ポートから離れることができる。
【0078】
ヘッドは、ヘッドの内側または外側に取付リングを有することができる。取付リングは、ネックおよび/または本体に付着するように構成することができる。
【0079】
図6は、吸引チャネルまたは吸引物貯留部が排出トラップを有することができることを図示する。排出トラップは、トラップ弁を有することができる。トラップ弁は、弾性フラップとなり得る。トラップ弁は、吸引物貯留部および/または吸引物チャネルから排出トラップの中へ過剰圧力を解放するように構成される、逆止弁となり得る。例えば、吸引物貯留部または吸引チャネル中の過剰圧力は、トラップ弁と比較的硬いトラップフランジとの間に流体(すなわち、吸引物貯留部または吸引チャネル中の吸引物またはガス)を圧入することができる。トラップ弁およびトラップフランジの接触領域は、トラップ取込密封(trap intake seal)となり得る。
【0080】
吸引ポートから吸引物貯留部内への吸引物の流動中に、低い圧力がトラップ取込密封の吸引チャネル側および/または吸引物貯留部側で自然に発生させられるように、トラップフランジおよび/または吸引チャネルは、トラップ取込密封に隣接する吸引ポートからの吸引物の流入を方向付けることができる。
【0081】
排出トラップは、排出トラップポートを通して、装置の外側へ、または別個の越流排出貯留部(図示せず)へ徐々に排出することができる。排出トラップポートは、開いていることができるか、あるいは、手動または自動の圧力解放弁、例えば、逆止弁を有することができる。装置は、排出トラップおよび排出トラップポートを通して吸引物貯留部から吸引物を徐々に排出する(例えば、受動的に、または適用圧力下で)ように構成することができる。
【0082】
排出トラップは、トラップ越流密封を有することができる。トラップ越流密封は、排出トラップから吸引チャネルおよび/または吸引物貯留部の中へ過剰圧力を解放するように構成される、逆止弁となり得る。トラップ越流密封は、トラップ弁の一部および吸引チャネルまたは吸引物貯留部の外壁から作製することができる。
【0083】
吸引弁は、吸引弁ガスケットに一体化するか、または取り付けることができる。吸引弁および/または吸引弁ガスケットは、スナップ嵌合する(示されるように、延在リングまたはカラー構成の周囲で)、圧入嵌合する、接着剤で取り付ける、あるいは吸引ポートに取り付けることができる。
【0084】
洗浄チャネルは、洗浄剤貯留部の中に位置することができる。
【0085】
図7および8は、洗浄チャネルが噴霧チャネルと同心状になり得ることを図示する。洗浄チャネルは、洗浄導管の中にあり得る。噴霧チャネルは、噴霧導管の中にあり得る。洗浄導管は、噴霧導管と同心状になり得る。洗浄チャネルは、噴霧導管の内側にあり得る。
【0086】
吸引弁は、噴霧ポートおよび/または洗浄ポートと同心状の逆止弁となり得る。吸引弁は、吸引および/または洗浄導管に対して吸引密封を形成することができる。
【0087】
図9は、洗浄導管が、第1、第2、第3、およびそれ以上の噴霧羽根を有することができることを図示する。羽根は、洗浄導管の中心から半径方向に延在するように構成することができる。羽根は、洗浄導管の全体または一部に沿って、長手方向に延在することができる。羽根および噴霧導管は、噴霧チャネル内で第1、第2、第3、およびそれ以上の噴霧サブチャネルを形成することができる。噴霧サブチャネルは、ベンチュリとなり得る。羽根の縁は、例えば、羽根の縁の周囲で乱流を誘発するように鋭くされることができる。
【0088】
同心管設計(すなわち、各ポートの近位にある同心状の吸引チャネル内部に洗浄チャネルを伴う)は、外管(例えば、噴霧化チャネル)を内管(例えば、洗浄チャネル)よりも短くすることができる。噴霧化および洗浄チャネルの長さの差異は、加圧洗浄剤が、貯留部から充填することができる中心管(例えば、洗浄チャネル)を上方へと通る時に、洗浄剤が噴霧化されることを可能にし、加圧空気が外管(例えば、吸引チャネル)を通過することができる。
【0089】
同心管設計は、上記の構成に対して逆にすることができる。例えば、洗浄剤貯留部を逆にすることができ、噴霧化チャネルは、同心洗浄チャネルの中心となり得る。ノズルは、外管(すなわち、洗浄剤チャネル)を加圧洗浄剤で、内管(例えば、噴霧化チャネル)を加圧空気または他のガスで充填することによって、洗浄剤を噴射するように「氾濫状」にすることができる。例えば、乳児は、横になって洗浄剤の液滴を受けることができ、幼児は、座って噴霧化した洗浄剤を受けることができる。
【0090】
図10および11は、洗浄導管がヘッドに一体化するか、または取り付けることができることを図示する。ヘッドは、洗浄導管ポートを有することができる。洗浄導管ポートは、洗浄導管を受け取ることができる。
【0091】
図10から13は、ヘッドが第1、第2、およびそれ以上の噴霧チャネルを有することができることを図示する。噴霧チャネルは、ヘッドの外面上にあり得る。噴霧チャネルは、ベンチュリを有することができる。
【0092】
ヘッドの洗浄チャネルは、洗浄導管ポートから洗浄ポート(図示しないが、ヘッドの内側、かつ噴霧ポートに隣接して、またはその中に位置することができる)へ延在することができる。第1および第2の吸引チャネルは、統合することができる。第1および第2の吸引チャネルは、洗浄ポートに隣接して統合することができる。第1および第2の吸引チャネルは、吸引ポートに隣接して統合することができる。
【0093】
噴霧化ガスは、ヘッドの外側から、例えば、装置の外側から、または洗浄導管内にある、それに取り付けられた、またはそれに隣接する噴霧化導管から、流れることができる。
【0094】
図14は、洗浄ポートが吸引ポートに隣接して位置することができることを図示する。洗浄ポートは、吸引ポートによって完全または部分的に取り囲むことができる。吸引ポートは、洗浄ポートによって完全または部分的に取り囲むことができる。洗浄導管は、吸引導管の内側にあり得る。洗浄導管は、吸引導管と非同心状になり得る。洗浄ポートは、吸引導管の一側面上で同一平面となり得る。
図15は、ヘッドが1つ以上のポート(洗浄および/または吸引および/または噴霧化ポートを表す)を有することができることを図示する。ヘッドは、球状物として構成することができる。ヘッドの長手方向軸に沿った、斜行していない整列(non−skewed alignment)は、ユーザおよび/または患者に二次的な課題を提示する。図16は、ヘッドの終端を乳頭状として構成できることを図示する。ヘッドの終端は、隆起またはくびれさせることができる。ヘッドの終端は、例えば、生来の身体開口部内へのヘッドの過剰挿入を防止するように、ポートの遠位により大きい半径を有することができる。
【0095】
ヘッドの終端は、洗浄および吸引の部位(例えば、鼻孔)との確固とした密封を生成するように構成することができる。ヘッドは、玉継ぎ手と類似して、および/または入れ子管と同様に、洗浄および吸引部位に密封することができる。ヘッドの終端は、ヘッドの長手方向軸の周りで回転対称となり得る。回転の整列は、密封機能性から分離されることができ、例えば、ユーザに対してもう1つの自由度を可能にする。
【0096】
ヘッドの終端またはヘッドの全体は、シリコーンゴムまたはフォーム等の柔軟材料から作製する、および/またはそれで覆う、またはそれで被覆することができる。ヘッドの終端またはヘッドの全体は、異なる形状の鼻孔への密封を可能にするように、柔軟となり得る。ヘッドの終端またはヘッドの全体は、吸引の陰圧に対して変形しないように十分に剛性となり得る。
【0097】
ヘッドは、洗浄構成要素および吸引構成要素を有することができる。図17は、洗浄構成要素がシリンダ内にピストンを有することができることを図示する。ピストンは、1つ以上のガスケットを有することができる。ガスケットは、ピストンとシリンダとの間で流体密封することができる。ピストンは、ピストンの終端においてノズルを有することができる。ピストンは、噴霧チャネルおよび洗浄剤チャネルに一体化するか、または取り付けることができる。
【0098】
洗浄構成要素は、弾性弁または密封、例えば、エラストマー密封を有することができる。エラストマー密封は、例えば、装置が後退した(例えば、洗浄しない)構成であるときには、ヘッドの外側(例えば、使用中に鼻腔)からノズルを流体分離することができる。
【0099】
シリンダは、容積に基づいて剛性または順応的(例えば、過剰圧力に適応するように拡張することが所望である場合に)となり得る。シリンダは、シリンダ上部およびシリンダ底部を有することができる。シリンダ上部は、シリンダ底部の容積からピストンによって密封される容積流体となり得る。噴霧チャネルは、シリンダ上部および/またはシリンダ底部内への1つ以上のシリンダポートを有することができる。シリンダポートは、能動または受動弁を有することができる。
【0100】
図18は、矢印によって示されるように、高圧流体(例えば、噴霧ガス)を噴霧圧力下で噴霧チャネルに導入できることを図示する。噴霧圧力は、シリンダ底部または上部(例示目的で、シリンダ底部として示される)に進入することができる。噴霧圧力からの力および/または別の力(例えば、図示されないモータから)は、矢印によって示されるように、エラストマー密封に向かってピストンを平行移動させることができる。
【0101】
ノズルは、エラストマー密封に向かって、かつそこから出て平行移動させられることができる。ノズルの平行移動は、矢印によって示されるように、密封を回転開放させることができる。回転開放したエラストマー密封は、例えば、直接、または1つ以上のガスケットを介して、ノズルに対して流体密封することができる。
【0102】
噴霧化ポートは、矢印によって示されるように、エラストマー密封から外へ平行移動することができる。洗浄剤は、例えば、エラストマー密封によって妨害されていない流動退出噴霧ポートにより、洗浄ポートを介して送達することができる。
【0103】
ピストン配備洗浄構成要素の代わりに、またはそれと組み合わせて、装置は、図17および18に示されるピストン配備洗浄構成要素と同様な、往復および/またはシリンジ配備洗浄構成要素を有することができる。
【0104】
図19は、ヘッドが、吸引および洗浄のための単一複合ポートを有することができることを図示する。吸引は、洗浄と同時に、またはその後に生じることができる。吸引チャネルは、複合ポートの周辺に隣接して吸引の吸入圧力を方向付けるように構成することができる。洗浄チャネルは、洗浄をポートの中心に方向付けるように構成することができる。
【0105】
洗浄チャネルは、洗浄チャネル裏層を有することができる。洗浄チャネル裏層は、能動的(例えば、電気活性ポリマー表皮等、移動可能となり得る)または受動的(例えば、チャネル裏層の形状によって)に、洗浄剤の退出する流動を集中させることができる。洗浄チャネル裏層は、洗浄チャネルにベンチュリを形成することができる。洗浄チャネル裏層は、洗浄チャネルに一体化するか、あるいは、固定して、または取り外し可能に取り付けることができる。
【0106】
洗浄チャネルは、洗浄チャネル途絶部を有することができる。洗浄チャネル途絶部は、ベンチュリの役割を果たすように構成することができる。洗浄チャネル途絶部は、洗浄チャネルを通る洗浄剤の流動の乱流を増加させるように構成することができる。
【0107】
図20は、洗浄構成要素が、洗浄剤貯留部または洗浄剤チャネルを部分的または完全に円周方向に取り囲む、噴霧貯留部または噴霧チャネル(例示目的で貯留部として標識される)を有することができることを図示する。噴霧貯留部は、洗浄構成要素の壁に、例えば、洗浄剤貯留部の壁またはケースに埋め込むことができる。洗浄構成要素は、弾力的に可撓性となり得る。吸引物および洗浄剤は、洗浄構成要素を圧搾することによって送達することができる。
【0108】
洗浄導管は、洗浄構成要素の壁に成形することができる。
【0109】
洗浄チャネルは、ベンチュリを形成することができる。洗浄チャネルは、洗浄チャネル直径を有することができる。洗浄チャネル直径は、洗浄チャネルの最小内径となり得る。洗浄チャネル直径は、約1cm(0.4in.)未満、より範囲を狭めて、約2mm(0.8in.)未満、例えば、約0.7mm(0.03in.)となり得る。
【0110】
図21は、吸引貯留部がエラストマー球状体等の弾性容器となり得ることを図示する。吸引貯留部は、排出導管を有することができる。排出導管は、吸引貯留部と流体連通することができる。排出導管は、排出弁および排出ポートを有することができる。排出弁は、吸引貯留部から離れる方向に流れるように構成される、逆止弁となり得る。
【0111】
ノズルは、吸引貯留部に一体化するか、取り外し可能に取り付けることができる。吸引ポートノズルまたは吸引貯留部は、吸引弁を有することができる。吸引弁は、逆止弁、例えば、アンブレラ逆止弁等の、本明細書に記述される任意の逆止弁となり得る。
【0112】
洗浄構成要素は、洗浄トリガを有することができる。洗浄トリガは、1本の指によって操作することができる。洗浄トリガが引張られると、洗浄構成要素は、洗浄剤を分注することができる。
【0113】
吸引貯留部が圧搾されると、吸引弁は閉じることができ、排出弁は開くことができる。吸引貯留部中の吸引物は、排出導管および排出ポートの外へ押し進められることができる。排出弁は、ダックビル弁となり得る。前に圧搾された吸引貯留部が弛緩されると、排出弁は閉じることができ、吸引弁は開くことができる。次いで、吸引ポートにおいて吸入が起こることができ、吸引物は、吸引貯留部の中へ引き込まれることができる。
【0114】
図22は、吸引弁がダックビル弁となり得ることを図示する(洗浄構成要素は示されていない)。吸引構成要素および/または装置は、基部を有することができる。基部は、装置が平面(例えば、テーブル)に立つことを可能にするように構成して、例えば、吸引および噴霧化および/または洗浄ポートを平面から離した状態にすることができる。
【0115】
図23および24は、洗浄ポートが、実質的に円形である吸引ポート内において中央に位置できることを図示する。吸引ポートおよび洗浄ポートは、ヘッドの外面にあり得て、および/または、吸引ポートおよび/または洗浄ポートは、ヘッド内で陥凹状となり得る。
【0116】
ヘッドは、吸引貯留部および洗浄貯留部を有することができる。吸引貯留部は、吸引ポートと直接的に流体連通することができる。
【0117】
装置は、洗浄送達圧力および/または吸引吸入圧力を制御するように構成される、1つ以上の弁を有することができる。弁は、示されるように、押込ボタン等の1つ以上のボタンによって作動させることができる。弁は、ポンプ、および洗浄剤圧力管路、吸引物圧力管路、および噴霧チャネル、ならびに排出ポートおよび取込ポートと流体連通することができる。閉鎖位置において、弁は、排出ポートに圧力を放出または解放する、および/または取込ポートを通して吸入することができる。開放位置において、弁は、ポンプから洗浄剤圧力管路および噴霧チャネルに陽圧を、ポンプから吸引物圧力管路に陰圧を送達することができる。
【0118】
ポンプは、図23および24に示されるような二重ダイアフラムポンプ等の、ピストンおよび/またはダイアフラムポンプとなり得る。
【0119】
吸引物貯留部および/または洗浄剤貯留部は、ヘッドの中にあり得る。吸引物貯留部および/または洗浄剤貯留部は、吸引ポートおよび/または洗浄ポートとそれぞれ、直接的に流体連通することができる(例えば、別個のチャネルを介さずに)。吸引物および/または洗浄貯留部、ならびに吸引ポートおよび/または洗浄ポートをそれぞれ接続する別個のチャネルがないことは、別個のチャネルを清掃する必要性をあらかじめ回避する。
【0120】
装置は、図23および24に示されるように、バッテリなどの携帯型電源を有することができる。例えば、装置は、1つ、2つ、3つ、または4つの単3電池を有することができる。電池は、装置の底部のバッテリドアを通して挿入することができる。
【0121】
ポンプは、モータ等の制御装置または制御器に接続することができる。制御装置は、モータ速度を調整して洗浄剤送達圧力および/または吸引物吸入圧力を制御するように構成される、マイクロプロセッサを有することができる。吸引物吸入圧力は、例えば、約80mmHg(1.5psi)から約120mmHg(2.32psi)までとなり得る。制御装置は、ボタンから入力を受け取ることができる。マイクロプロセッサは、ボタン位置を分析して、モータ速度および/または弁位置を制御することができる。
【0122】
図25および26は、本体の正面および背部にグリップパッドを人間工学的に配置できることを図示する。グリップパッドは、突起部またはテクスチャリングを有することができる。グリップパッドは、金属、軟質プラスチック、またはゴムから作製することができる。ヘッドは、不透明、透明および/または半透明となり得る。ヘッドは、ネックに取り外し可能に取り付けることができ、および/またはネックは、本体の残りの部分に取り外し可能に取り付けることができる。
【0123】
図27は、洗浄剤を充填できることを図示する。洗浄剤貯留部は、洗浄剤貯留部の外壁に対する洗浄剤貯留部密封を有することができる。例えば、洗浄剤貯留部密封は、プラスチックとなり得る。洗浄剤貯留部密封は、自己密封式となるか、および/または開閉するように手動で制御することができる。
【0124】
外部洗浄剤容器は、新鮮な洗浄剤を有することができる。外部洗浄剤容器は、洗浄剤貯留部密封を通って洗浄剤貯留部に挿入するように構成される、容器口を有することができる。外部洗浄剤容器は、矢印によって示されるように、洗浄剤貯留部の中へ前進させることができる。次いで、外部洗浄剤容器の内容物は、例えば、外部洗浄剤容器を圧搾することによって、および/または外部洗浄剤容器上の圧力解放ポート(図示せず)を開放することによって、洗浄剤貯留部の中へ入れることができる。次いで、外部洗浄剤容器中の洗浄剤は、洗浄剤貯留部の中へ移動させることができる。次いで、外部洗浄剤容器は、洗浄剤貯留部密封から除去されることができ、洗浄剤貯留部密封は、閉じられることができる。
【0125】
図28は、ヘッドが、洗浄剤カートリッジに取り外し可能に取り付けられるように構成される、カートリッジを有することができることを図示する。カートリッジレセプタクルは、洗浄剤カートリッジ上の同レセプタクルに取り外し可能に取り付けることができる、ポート、フック、ラッチ、ペグ、またはそれらの組み合わせを有することができる。洗浄剤カートリッジが取り付けられていないとき、カートリッジレセプタクルは、洗浄剤カートリッジの構成に実質的に同等の空所を画定する。
【0126】
洗浄剤カートリッジは、洗浄剤を含有する洗浄剤貯留部を有することができる。洗浄剤カートリッジは、矢印によって示されるように、洗浄剤レセプタクルに挿入することができる。洗浄剤カートリッジは、洗浄剤カートリッジがカートリッジレセプタクルに取り付けられると、洗浄剤圧力管路および/または洗浄剤チャネルに係合することができる、1つ以上のポート(図示せず)を有することができる。洗浄剤カートリッジ上のポートは、洗浄剤カートリッジがカートリッジレセプタクルの中にないときに、例えば、接着アルミホイルによって閉鎖するか、または覆うことができる。例えば、カートリッジレセプタクルは、洗浄剤カートリッジを貫通し(例えば、ホイルまたは密封を通って)、かつ洗浄剤カートリッジの内部と流体連通して、洗浄剤カートリッジを加圧または減圧する、および/または洗浄剤カートリッジから洗浄剤を引き抜くように構成される、1つ以上の牙状部または管を有することができる。
【0127】
第1の洗浄剤カートリッジは、例えば、第1の洗浄剤カートリッジが空であるときに、洗浄剤レセプタクルから除去され、第2の洗浄剤カートリッジと交換されることができる。
【0128】
別の変化型では、洗浄剤貯留部が空である、および/または吸引物貯留部が充満しているか、あるいは、中身を空にする、または清掃する必要があるときに、ヘッド全体をネックから除去し、洗浄剤貯留部の中により多くの洗浄剤を含有する第2のヘッドと交換することができる。同様に、吸引物貯留部を除去することができる(洗浄剤カートリッジの単独除去と同様に)。ヘッドおよび/または洗浄剤貯留部および/または吸引物貯留部および/または装置は、例えば、手で、および/または食器洗浄機で、洗うことができる。本体および/または装置は、耐水性となり得る。
【0129】
図29は、吸引貯留部が、弾力性のある真空球状体の中にあり得ることを図示する。真空球状体は、エラストマーであり得る。吸引貯留部は、例えば、洗浄・吸引ポートを介して、洗浄貯留部と流体連通することができる。洗浄−吸引ポートは、吸引物貯留部の吸引物流体レベルから離れるように構成される。
【0130】
洗浄−吸引弁は、吸引貯留部および洗浄貯留部と流体連通することができる。洗浄−吸引弁は、逆止弁となり得る。洗浄−吸引弁は、吸引貯留部から洗浄貯留部への流動のみを可能にし、洗浄貯留部から吸引貯留部への流動を防止する、弁となり得る。
【0131】
吸引弁は、吸引貯留部内への流動を可能にする、一方向逆止弁となり得る。
【0132】
洗浄貯留部は、洗浄容器の中にあり得る。洗浄容器は、剛性の、例えば、プラスチックのボトルとなり得る。洗浄容器は、取付可能な貯留部接合部において、装置の残りの部分に一体化するか、または取り外し可能に取付可能となり得る。噴霧化流体貯留部は、洗浄剤のレベルの上方にある、洗浄貯留部の上部であり得る。
【0133】
基部は、貯留部容器から延在することができる。基部は、装置の残りの部分の最大幅部分よりも広くなり得る。
【0134】
真空球状体を圧搾すると、噴霧化ポートから洗浄剤を噴霧化し、噴出することができる。例えば、真空球状体が圧搾されると、洗浄−吸引弁は、開くことができ、洗浄貯留部は、洗浄−吸引ポートを介して加圧することができる。洗浄貯留部中の増加した圧力は、洗浄チャネルを通って洗浄剤を流れさせることができる。洗浄貯留部中の増加した圧力はまた、噴霧化チャネルを通って洗浄貯留部中(例えば、洗浄剤の上側)のガスを押し進めることもできる。
【0135】
前に圧搾した洗浄−吸引弁を弛緩させると、吸引貯留部に吸引物を吸入する。例えば、洗浄−吸引弁は、閉じられることができる。吸引貯留部中の陰圧は、吸引ポートの吸引密封を開放することによって、吸引物を引き込むことができる。
【0136】
図30は、1つ以上のカバーを、吸引および/または洗浄および/または噴霧化ポートを覆って嵌合するように構成できることを図示する。
【0137】
装置は、手動または自動の制御可能な二重排出弁を有することができる。二重排出弁は、受動または能動となり得る。二重排出弁は、吸引貯留部および/または洗浄剤貯留部から排出導管への過剰な流体圧力を調節することができる。過剰な流体圧力は、矢印によって示されるように、排出流として排出導管から出ることができる。
【0138】
洗浄弁は、洗浄剤貯留部から洗浄ポートへの流動を調節することができる。洗浄弁は、過剰圧力で洗浄剤が洗浄ポートから出ることを防止するように構成することができる。洗浄剤流動の速度は、過度な速度で装置から出ないようにすることができる。
【0139】
図31および32は、吸引物貯留部が、内側の洗浄剤貯留部壁の中にあり得ることを図示する。洗浄剤貯留部は、内側の洗浄剤貯留部壁と外側の洗浄剤貯留部壁との間にあり得る。内側の洗浄剤貯留部壁および外側の洗浄剤貯留部壁は、剛性、弾力性、または変形可能であり得る。
【0140】
装置は、装置の外側表面上に噴霧化取込ポートを有することができる。噴霧化取込ポートは、噴霧化流体貯留部と流体連通することができる。噴霧化取込ポートは、噴霧化取込ポートから噴霧化流体貯留部への一方向流れを可能にするように構成される、逆止弁を有することができる。
【0141】
噴霧化弁は、洗浄剤貯留部から噴霧化チャネルの間の流動を調節することができる。噴霧化チャネルは、洗浄ポートに隣接するベンチュリ構成を有することができる。ベンチュリは、洗浄剤を噴霧化し、および/または噴霧化ガスの速度を増加させることができる。
【0142】
洗浄剤弁は、洗浄剤貯留部と洗浄剤チャネルとの間の流動を調節することができる。洗浄剤弁は、逆止弁となり得る。洗浄剤弁は、洗浄剤チャネルから洗浄剤貯留部への流動を防止することができる。洗浄剤弁は、洗浄剤貯留部から洗浄剤チャネルへの実質的に自由な流動を可能にすることができる。洗浄剤弁は、高い圧力差、例えば、約25mmHg(0.5psi)よりも大きい圧力差、より範囲を狭めて、約100mmHg(2psi)よりも大きい圧力差、より範囲を狭めて、約260mmHg(5psi)よりも大きい圧力差、より範囲を狭めて、約760mmHg(14.7psi)よりも大きい圧力差、例えば、1600mmHg(30psi)よりも大きい圧力差の下を除いて、洗浄剤貯留部から洗浄剤チャネルへの流動を制限することができる。
【0143】
洗浄剤取込ポートは、洗浄剤貯留部と流体連通することができる。洗浄剤取込ポートは、洗浄剤取込ポートから洗浄剤貯留部への一方向流れを可能にするように構成される、逆止弁を有することができる。洗浄剤貯留部は、洗浄剤取込ポートを通って洗浄剤を導入することによって、充填することができる。
【0144】
吸引チャネルは、弁移行領域を有することができる。弁移行領域は、吸引チャネルの内壁から吸引物弁の内壁への平滑な移行として構成することができる。
【0145】
排出弁は、吸引物貯留部および排出ポートとの間の流動を調節することができる。排出ポートは、使用中にユーザによって(例えば、親指等の指によって)覆うこと、および覆いを外すことができる。排出物は、矢印によって示されるように、吸引物貯留部から流れ、かつ排出ポートの外へ流れることができる。
【0146】
図31および32に示される装置は、洗浄剤を送達するように圧搾することができる。圧搾した構成から装置を解放すると、吸引することができる。
【0147】
図32は、洗浄剤および噴霧化流体を混合弁において混合することができることを示す。混合弁は、噴霧化ポートから上流にあり得る。
【0148】
図33は、装置が、リードによってヘッドに取り付けることができる本体を有することができることを図示する。リードは、洗浄剤圧力管路および/または洗浄剤チャネル、吸引物圧力管路および/または吸引物チャネル、噴霧化チャネル、またはそれらの組み合わせを携えることができる。リードは、可撓性となり得る。リードは、例えば、ばね式の引込機構により、本体内に引込可能となり得る。リードは、コイル状となり得る。ヘッドは、取り外し可能に取り付けられた吸引物貯留部および/または洗浄剤貯留部(別々に図示せず)を有することができる。
【0149】
本体は、平坦な基部を有することができる。本体は、例えば、ネジ、釘、無頭釘、ボルト、またはそれらの組み合わせにより、平面(例えば、床、テーブル、ベビーベッド)等の表面に取り付けることができる。本体は、バラストで重くされ、および/または、クランプを有することができる(例えば、安定化するように)。
【0150】
図34aから34cは、流体制御およびポンプが、第1および/または第2のダイアフラムに取り付けられるモータを有することができることを図示する。ポンプは、ピストンまたはダイアフラムポンプ(すなわち、膜ポンプ、容積型ポンプ)となり得る。ポンプは、少なくとも2つの反対向きの発振シャフト、棒、または膜を有する、ボクサー(boxer)ポンプとなり得る。ポンプは、圧縮ガスを制御可能に解放するように構成することができる、圧縮ガス(例えば、空気、二酸化炭素、窒素)キャニスタとなるか、または有することができる。
【0151】
ポンプは、2つの折り曲げたダイアフラムを有することができる。ポンプは、電源によって駆動することができる、モータによって駆動することができる。装置は、少なくとも約9,000cc/m、より範囲を狭めて、少なくとも約12,000cc/m、さらに範囲を狭めて、少なくとも約15,000cc/mの最大の洗浄剤体積流量を産出することができる。参照することにより、その全体が本願に組み込まれる、米国特許第6,520,931号に開示されている、ポンプおよび他の特徴をここで使用することができる。
【0152】
ポンプは、1つ以上の送風機、タービン、ファン、ダイアフラム、ベローズ、またはそれらの組み合わせを有することができる。ポンプは、手動および/または電動式となり得る。ポンプは、ACまたはDC駆動のモータに取り付けることができる。
【0153】
図35は、ユーザが本体を片手で人間工学的に保持できることを図示する。ユーザは、ボタンに親指などの指を置くことができる。掌および/または他の手指は、グリップパッドに実質的または完全に置くことができる。
【0154】
図36は、矢印によって示されるように、親指がボタンを摺動可能に平行移動させることができることを図示する。ボタンの摺動可能な平行移動は、洗浄または吸引を制御することができる。示されるように、例えば、ボタンを摺動すると、装置を作動させて、矢印によって示されるような吸引物の流動をもたらす吸入を生成することができる。ボタンが摺動可能に平行移動される距離は、吸引または洗浄の圧力に直接相関することができる。
【0155】
図37は、矢印によって示されるように、親指がボタンを摺動可能に平行移動させ、同時に、矢印によって示されるように、押圧して平行移動させることができることを図示する。押圧平行移動は、摺動平行移動によって制御されない、洗浄または吸引の他方を制御することができる。ボタンを摺動および押圧すると、装置を作動させて、矢印によって示されるような吸引物の流動をもたらし、かつ矢印によって示されるような洗浄剤の流動をもたらす加圧流体送達をもたらす、吸入を生成することができる。
【0156】
図38は、例えば、1つ以上の指(例えば、人差し指および/または中指)で、ヒンジ上のトリガを回転させることによって、洗浄するように図21に示される変化型等の装置を作動させることができることを図示する。吸引物貯留部は、矢印によって示されるように、例えば、親指、薬指、小指、および掌で、吸引物貯留部を圧縮することによって、完全または部分的に中身を空にすることができる。吸引物は、圧縮した吸引物貯留部を解放することによって、吸引ポートに引き込むことができる。
【0157】
図29から32に示されるもの等の装置変化型は、バルブ等の、装置の弾力性部分の全体または一部を圧搾し(例えば、洗浄のために)、解放する(例えば、吸引のために)ことによって、作動させることができる。
【0158】
図39は、ポンプが吸引物貯留部から空気を引き出すことができることを図示する。得られた真空は、矢印によって示されるように、吸引ポートを通って吸引物の流動を引き出すことができる。洗浄剤圧力管路は、過流ポートを有することができる。過流ポートは、排出流として洗浄剤圧力管路から過剰圧力を出すことができる。
【0159】
装置は、洗浄剤圧力管路と流体連通している制御排出管路において、第1の弁を有することができる。第1の弁は、ボタンによって作動させることができる。ボタンは、吸引を生じるが洗浄を生じないように構成される位置にあり得る。ポンプからの排出圧力の全体または一部は、矢印によって示されるように、排出流として装置から流出することができる。ポンプからの排出圧力の全体または一部は、噴霧化チャネルを通って噴霧化ポートから出すことができる。矢印によって示されるような、噴霧化ポートを通る流動は、例えば、吸引物が噴霧化ポートへ受動的に流入するのを防止することができる。洗浄圧力管路は、制御排出管路よりも有意に小さくなり得る。例えば、制御排出管路が開いている間に、洗浄剤圧力管路において、流動を、全くまたはほとんど生じさせることができない。
【0160】
図40は、矢印によって示されるように、吸引および洗浄を生じさせる構成にボタンを平行移動できることを図示する。ボタンは、直接的(示されるように)または間接的(例えば、サーボモータに取り付けられる弁等の制御機構を介して)に、制御排出管路を閉じることができる。実質的な陽圧を洗浄剤圧力管路を通って送ることができることを除いて、流動は図31に示されるものと同じとなり得る。洗浄剤は、洗浄剤チャネルを通って噴霧化ポートの中へ押し進められ、噴霧化ガスと混合して、噴霧化した洗浄剤として噴射することができる。洗浄剤圧力管路中の過剰圧力は、矢印によって示されるように、排出流として解放されることができる。
【0161】
装置は、洗浄剤貯留部からの洗浄剤が、吸引物圧力管路または吸引物チャネル中の圧力の付加のみによって流れることを、防止するように構成することができる。例えば、洗浄剤貯留部は、装置が洗浄しないように構成されている(例えば、洗浄制御が「オフ」に設定されている)ときに、係止弁(例えば、ピストンまたはシリンジ)によって係止閉鎖することができる。装置が洗浄しないように構成されているとき、吸引物圧力管路および/または吸引物チャネルおよび/またはポンプの陰圧側からの過剰圧力は、装置から排出することができる。
【0162】
図41は、装置が第1の弁および/または第2の弁を有することができることを図示する。第1の弁は、ポンプと、噴霧化チャネルおよび/または洗浄剤圧力管路および排出ポートとの間にあり得る。第2の弁は、ポンプと、吸引物圧力管路および取込ポートとの間にあり得る。第1および第2の弁は、同じ筐体または別個の筐体の中にあり得る。弁は、ポンプを往復して空気圧を送るためのスイッチの役割を果たすことができる。ボタンおよび弁スプリングは、弁チャネルの位置を制御することができる。
【0163】
図42は、第1の弁が、ポンプから排出ポートへの流動を方向付け、かつポンプから噴霧化チャネルおよび/または洗浄剤圧力管路への流動を妨害するように、第1の構成となり得ることを図示する。ボタンは、上に向かうことができ、弁スプリングは、拡張することができる。ポンプから排出ポートへの流動は、弁チャネルを通って流れることができる。ポンプから噴霧化チャネルおよび/または洗浄剤圧力管路への流動は、第1の弁によって遮断することができる。洗浄剤送達圧力は、完全または部分的に止めることができる。
【0164】
図43は、第1の弁が、ポンプから噴霧化チャネルへの流動を方向付け、かつポンプから排出ポートへの流動を妨害するように、第2の構成となり得ることを図示する。ボタンは、下に向かうことができ、弁スプリングは、圧縮することができる。ポンプから噴霧化チャネルおよび/または洗浄剤圧力管路への流動は、弁チャネルを通って流れることができる。ポンプから排出ポートへの流動は、第1の弁によって遮断することができる。洗浄剤送達圧力は、完全または部分的にオンにすることができる。洗浄剤送達圧力は、例えば、約80mmHg(1.5psi)から約120mmHg(2.32psi)となり得る。
【0165】
第2の弁は、図42および43の第1の弁について示される第1および第2の構成と同様に、複数の構成を有することができる。例えば、第2の弁は、ポンプから吸引物圧力管路へ、またはポンプから取込ポートへの流動を方向付けるように、第1の構成を有することができる。
【0166】
第1の弁および/または第2の弁は、手動または自動で制御することができる。第1のおよび/または第2の弁は、バイモーダル(例えば、オンまたはオフ位置のみ)、マルチモーダル(例えば、固定した有限の弁調整)、アナログ(例えば、弁調整の実質的に無限の可変性)、またはそれらの組み合わせとなり得る。
【0167】
図44は、装置が第1のポンプおよび第2のポンプを有することができることを図示する。第1のポンプおよび/または第2のポンプは、手動また自動(例えば、電気モータによって駆動される)となり得る。例えば、示されるように、第1のポンプは、自動となり得て、第2のポンプは、一方向弁を伴う手動のばね式ピストンポンプとなり得る。第1のポンプは、吸引物吸入圧力を吸引物圧力管路に提供することができる。第1のポンプからの送出圧力は、排出ポートを通って排出することができる。
【0168】
第2のポンプは、洗浄剤チャネルの中にあり得る。第2のポンプは、洗浄剤チャネル中の洗浄剤を加圧することができる。第2のポンプは、例えば、手で(例えば、ボタンの上の親指で)、矢印によって示されるように上下運動させることができる。第2のポンプは、装置の本体上のボタンの上の親指によって、作動させることができる。洗浄剤は、示されるように、噴霧化ポートを退出する際に噴霧化することができる。洗浄剤は、噴霧化していない流動または噴射でノズルから送達することができる。
【0169】
ポンプは、ベローズを有することができる。
【0170】
第1のポンプは、第2のポンプとは異なる、または同じ流量および/または圧力を生じることができる。
【0171】
図45は、ヘッドが、長手方向のヘッド軸を有することができることを図示する。本体は、本体のヘッド端と整合する長手方向の本体軸を有することができる。ヘッド軸は、例えば、ヘッドが弛緩構成であるときに、および/またはネックが弛緩構成であるときに、本体軸と整合することができる。
【0172】
図46は、非ゼロかつ正のヘッド角度にヘッドを回転させることができることを図示する。ヘッド角度は、本体軸からヘッド軸までの角度となり得る。ヘッド軸と本体軸との間のヘッド角度は、約−180°から約+180°(例えば、ヘッドは、一平面内で約360°の回転運動を有することができる)、例えば、約+35°、または0°、または−35°(例えば、ヘッドは、一平面内で約70°の回転運動を有することができる)となり得る。ネックは、回転ヘッド角度に変形するように構成することができる。ネックは、ヘッドにかかる回転力が除去されたときに、事前設定したヘッド角度(例えば、0°)に弾力的に復帰することができる。
【0173】
図47は、負のヘッド角度にヘッドを回転させることができることを図示する。
【0174】
図48は、矢印によって示されるように、ヘッドが本体の周りを回転できることを図示する。例えば、ヘッド軸は、本体軸の周りを回転することができる。ネックは、本体の周りにヘッドを回転させることができる。
【0175】
装置の発振または振動(例えば、ポンプモータ、往復ソレノイド、圧電変換器による)を弱めることができる。アクチュエータ、ポンプ、弁、および他の可動部は、軟質ゴムまたはワッシャ等のダンパを使用して、本体、ネック、またはヘッドに搭載することができる。過剰な圧力およびポンプ排出は、例えば、排出導管またはポート中で制限プレートを使用して、抑制されることができる。装置の壁は、肥厚され、かつ層状および/または積層材料から作製されることができる。そうでなければ、装置の壁は、防音にされることができる。例えば、全ての支持力が所与の瞬間に合計ゼロとなる、および/または装置が能動的な雑音消去を有することができるように、装置の可動部は、動的に平衡を保たれることができる。(例えば、ポンプ中の)モータは、釣り合い重りを有することができる。複数のモータは、動的な力に対抗するように構成することができる。
【0176】
本明細書中の弁のうちのいずれもが、逆止弁等のフローダイオードであり得る。本明細書中の弁のうちのいずれもが、ボール弁、スイング弁、クラッパ弁、アンブレラ弁、二重逆止弁、ダックビル弁、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0177】
装置は、全出力において、例えば、流量制限のない最大約20,000cc/分(1,220in/分)の空気まで吸引するように構成することができる。装置は、全出力において、例えば、最大約100mmHg(2psi)で、流動を伴わずに吸引吸入を生じさせるように構成することができる。装置は、全出力において、例えば、流量制限のない最大約1.5cc/分(9.2in/分)の洗浄剤までで洗浄するように構成することができる。
【0178】
装置は、携帯型となるように構成することができる。例えば、装置は、任意の外部装置(例えば、壁または床に据え付けられたコンセント、あるいは、電力、圧力、洗浄剤、または吸引物貯留部の供給源)に取り付けることができる。
【0179】
装置は、手持ち式となるように構成することができる。例えば、装置は、約5.0kg(11lbs.)未満、より範囲を狭めて、約2.0kg(4.4lbs.)未満、より範囲を狭めて、約1.0kg(2.2lbs.)の重さがあり得る。装置は、約41cm(16in.)未満、より範囲を狭めて、約30cm(12in.)未満、さらに範囲を狭めて、約25cm(10in.)の全最大直径を有することができる。
【0180】
装置は、治療薬、および/または生理食塩水、および/または診断用薬、および/または消毒薬を送達するために、使用されることができる。装置は、肺に薬剤を送達するために使用されることができる。
【0181】
装置は、吸引物吸入圧力および/または洗浄剤送達圧力を制御するように、1つ、2つ、またはそれ以上のボタン、ロッカースイッチ、または他の要素を有することができる。ボタン(または他の要素)は、電子機器(例えば、ポンプモータ、マイクロプロセッサ)、弁、手動ポンプ、またはそれらの組み合わせを有効化するために使用されることができる。
【0182】
吸引および吸引物という用語は、要素(例えば、吸引貯留部および吸引物貯留部)に対する記述子として使用されるときに、本明細書では互換的に使用される。洗浄および洗浄剤という用語は、要素にする記述子として使用されるときに、本明細書では互換的に使用される。噴霧および噴霧化という用語は、要素にする記述子として使用されるときに、本明細書では互換的に使用される。
【0183】
単数として本明細書に記載されるいずれの要素も、複数形にすることができる(すなわち、「1つの」として記載されるどんなものでも、2つ以上となり得る)。属要素のいずれの種要素も、その属の他の種の特性または要素を有することができる。上記の構成、要素、または全体アセンブリ、ならびに本発明および本発明の側面の変化型を実行するための方法およびそれらの要素は、任意の組み合わせで、互いに組み合わせて、修正することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄剤で洗浄し、かつ、生物の組織および/または分泌物を吸引するための携帯型の手持ち式装置であって、
本体と、
該本体に接続されるヘッドと、
該ヘッドの第1のポートであって、該ヘッドの外側に洗浄剤を送達するように構成される、第1のポートと、
該ヘッドの第2のポートであって、該ヘッドの外側から吸引物を受け取るように構成され、該ヘッドは、該第2のポートと直接的に流体連通している吸引物貯留部を備える、第2のポートと、
ポンプを備える流体制御システムであって、該ヘッドの外側における該洗浄剤の洗浄送達圧力を制御するように構成される、流体制御システムと
を備える、装置。
【請求項2】
前記ヘッドは、前記本体に関節運動可能に接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記吸引物貯留部は、前記ヘッドの残りの部分に取り外し可能に取り付けることができる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記吸引物貯留部は、食器洗浄機対応である、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ヘッドは、該ヘッド内で関節運動可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記ヘッドは、前記洗浄剤を備える洗浄剤貯留部をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記洗浄剤貯留部は、前記ヘッドから取り外し可能である、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記洗浄剤貯留部は、前記装置の中にある間に、外部源からの前記洗浄剤で補充されるように構成される、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記ヘッドは、生来の身体開口部内への該ヘッドの過剰挿入を防止するために、前記第1のポートおよび前記第2のポートの遠位のより大きい半径を伴って構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記流体制御システムは、前記ヘッド内への前記吸引物の吸引物吸入圧力を制御するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記流体制御システムは、同時に洗浄および吸引するように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記流体制御システムは、電気的に駆動される、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記流体制御システムを制御するように構成される、手動制御装置をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記流体制御システムは、前記吸引吸入圧力を制御するように構成される、第2の弁を備える、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記流体制御システムは、前記洗浄送達圧力を制御するように構成される第1の弁を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記ポンプは、ダイアフラムポンプを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記ダイアフラムポンプは、二重ダイアフラムポンプを備える、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記ポンプは、ピストンを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記流体制御システムは、第1のモータを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記本体は、電源を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記ヘッドは、前記本体に取り外し可能に取り付けることができる、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
ユーザが生来の身体開口部を洗浄および吸引する方法であって、
ユーザの手に装置全体を保持することであって、該装置は、携帯型である、ことと、
同時に、装置によって鼻の内側を洗浄圧力において洗浄し、かつ、該装置によって該鼻の内側を吸引圧力において吸引することであって、該装置は、本体と、該本体に接続されるヘッドと、洗浄剤貯留部と、吸引物貯留部と、該洗浄剤貯留部と流体連通している該ヘッドの第1のポートと、該吸引物貯留部と直接的に流体連通している該ヘッドの第2のポートとを備える、ことと
を含み、
洗浄することは、洗浄圧力によって、該洗浄剤貯留部から該第1のポートを通って該生来の身体開口部の中へ、洗浄剤を送達することを含み、
吸引することは、吸引圧力によって、該生来の身体開口部から該第2のポートを通って直接的に該吸引物貯留部の中へ、吸引物を受け取ることを含む、方法
【請求項23】
前記本体に対して前記ヘッドを関節運動させることをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記同時に洗浄および吸引することは、非ゼロの洗浄圧力の間において前記洗浄圧力を変えることを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記同時に洗浄および吸引することは、非ゼロの吸引圧力の間において前記吸引圧力を変えることを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記洗浄圧力および前記吸引圧力を電気的に制御することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記洗浄剤を前記装置に格納することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記吸引した吸引物を前記装置に格納することをさらに含む、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【公表番号】特表2010−527636(P2010−527636A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536451(P2009−536451)
【出願日】平成19年11月6日(2007.11.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/083837
【国際公開番号】WO2008/058160
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(509127239)アードバーク メディカル, エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】