説明

洗浄具

【課題】 ブラシをU字型にした洗浄具は内側に芯が必要なので、作成に手間がかかり、その分コストがかかる。
【解決手段】 樹脂又は金属製の平板がU字型に折り曲げられたフレーム1と、フレーム1の対向する二つの押さえ部11、12のそれぞれの内側面に固着された各マジックテープ(登録商標)3、3と、各マジックテープ3、3に貼り付けられ、互いに対向して接触あるいは近接している二つのスポンジ2、4とを備え、フレーム1は、押さえ部11、12に外部から力がわることで内側に弾力的に変形可能であることを特徴とする洗浄具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キッチンのコップ、皿などの、洗浄具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種食器等の容器の洗浄や、コップ洗いの両方に用いることができるスポンジたわしが知られている。すなわち、スポンジ製のたわし本体にコップの筒状部が差し込み可能のコップ洗い用の切り込みを備える構成を有し、たわし本体には、切り込みを挟むように配置されるU字状の補強部材が設けられている(登録実用新案第3072397号文献参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述のように、台所の、皿、コップを効率良く洗浄する方法の1つ形態として、スポンジやブラシをU字型の形状にしたものがあげられる。中心部にU字形の芯があり、その周囲をスポンジで覆うか、ブラシになっていて、U字形状の真ん中のスリットにコップの側面、あるいは皿の洗浄部分を挟み込んで使用する。表面、裏面、を同時に洗え、箸も洗うのにも便利である。
【0004】
しかし、スポンジ、ブラシの内側に芯が必要なので、作成に手間がかかり、その分コストがかかり、又、スポンジやブラシ部分が古くなると、それで使用出来なくなってしまい、シャフト部分が無駄になっていた。
【0005】
本発明は、このような従来公知の洗浄具の課題を考慮し、作成に手間がかからず、その分コストが安く、又、スポンジが古くなると、交換出来るので、フレームの部分が無駄にならない長所を有する洗浄具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の本発明は、樹脂又は金属製の平板がU字型に折り曲げられたフレームと、
前記フレームの、対向する二つの押さえ部のそれぞれの内側面に固着された各マジックテープ(登録商標。以下省略)とを備え、
前記フレームは、前記押さえ部に外部から力が加わることで内側に弾力的に変形可能であることを特徴とする洗浄具である。
【0007】
第2の本発明は、前記各マジックテープに貼り付けられ、互いに対向して、接触あるいは近接している二つのスポンジをさらに備えたことを特徴とする、第1の本発明の洗浄具である。
【0008】
第3の本発明は、前記フレームは、前記U字型の底部において、塑性を有し、種々の形状を実現できる、第1又は2の本発明の洗浄具。
【0009】
より詳しくは、本発明は、例えば、板状の金属あるいはプラスチックを、2つの端部の間隔を広めにしたU字型の形状にし、そのU字の間隔内の内側側面にマジックテープを貼り付け、そのマジックテープ面に市販のスポンジをU字のそれぞれの面に貼り付ける。
【0010】
市販のスポンジは、表面に糸状のケバ立ちがあるので、マジックテープにしっかりと貼りつく。U字部の2つの端部の間隔を調整することにより、2つのスポンジ面が、ぴったりと隙間の無い状態に出来る。
【0011】
金属あるいはプラスチックで出来たU字部は、両側から指で押すと狭まり、力を緩めると元に戻る弾力性があり、又、棒状の芯だと狭い範囲にしか力がかけられないが、平板状の素材をU字形状しているので、平面を利用して力を洗浄物に平均的に掛けることが出来る。
【0012】
金属フレームの場合はその形状も塑性変形可能な固さにして、皿やコップの形状に合わせて変更可能にできる。
【0013】
フレームを上述した形状にし、そのU字の隙間にコップの側面あるいは皿の平面を挟むことにより、コップ、皿の表面裏面を同時に洗浄出来きる。又、フレームの形状をコップの側面、皿の平面に合わせて変更すれば、U字部に圧力をかければ洗浄面に圧力を掛けて洗浄することが出来る。
【0014】
又、スポンジが古くなった場合は、スポンジを変更すれば良く、シャフトを無駄にせず、それだけ安価に制作できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の洗浄具は、作成に手間がかからず、その分コストが安く、又、スポンジが古くなると、交換出来るので、フレームの部分が無駄にならない長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の洗浄具の実施の形態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図。
【図2】本発明の洗浄具の実施の形態の斜視図。
【図3】本発明の洗浄具のフレームとマジックテープを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、そして(d)は右側面図。
【図4】本発明の洗浄具を用いて、ガラスコップを洗浄する様子を示す図。
【図5】本発明の洗浄具を用いて、ガラスコップを洗浄する様子を示す図。
【図6】本発明の洗浄具の変形例を示す図。
【図7】図6の洗浄具を用いて、ガラスコップを洗浄する様子を示す図。
【図8】本発明の洗浄具の他の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の洗浄具を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、そして、(d)は右側面図である。図2は、本発明の洗浄具の斜視図である。図3はフレームとマジックテープを示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、そして(d)は右側面図である。
【0018】
ここで、フレーム1は、金属製あるいは樹脂製の帯状平板をU字型に折り曲げて形成している部材である。
【0019】
そのU字型の底部10から左右に伸びる2つの両端部はそれぞれ押さえ部11と押さえ部12を構成している。この押さえ部11、12は指で外側から力を加えると弾力的に変形できる。さらに、底部10は塑性も有し、強い力を加えることによって、より開いた状態や、より閉じた状態の形状に変形させるなど、自由に形状を変えることも可能である。
【0020】
その2つの押さえ部11、12の内側面には、それぞれマジックテープ3、3が接着剤で固着している。さらに、底部10の外側面にも、マジックテープ3が接着剤で固着している。
【0021】
さらに、押さえ部11、12の内側のそれぞれのマジックテープ3、3にはそれぞれスポンジ2、4が連結している。市販のスポンジ2、4の一面には毛羽だった繊維面部21、21があり、その繊維面部21、21がマジックテープ3に脱着可能に連結出来る。
【0022】
これら2つのスポンジ2、4の内側の面は互いに密着あるいは密接あるいは近接状態になっている。また、密着するように、フレーム1に力を加えて、より閉じるように塑性変形させてもよい。
【0023】
このスポンジ2、4の対向する面同士の間に、スポンジ間スリット5が形成され、このスポンジ間スリット5の間に、洗浄しようとするコップの側壁が差し込まれる。
【0024】
次に、本発明の洗浄具を用いてコップを洗う方法を説明する。
【0025】
図4に示すように、ガラスコップ7の側壁をスポンジ間スリット5へ滑り込ませる。一方のスポンジ2のスポンジ面部22はガラスコップ7の内側側面71に当接し、他方のスポンジ4のスポンジ面部22はガラスコップ7の外側側面72に当接する。
【0026】
そこで、図5に示すように、フレーム1の押さえ部11、12を指で押すと、スポンジ2、4が収縮しつつ、Mで示す部分に力が加わるので、上下に移動させて洗浄することが出来る。なお、スポンジ2、4が密に収縮しているのでMで示す部分は結構広い範囲である。また、フレーム1の押さえ部11、12は押さえたままで、ガラスコップ7や皿の方を動かして洗うことも勿論可能で在る。
【0027】
また、スポンジ先端面6を用いて、皿などの平面部分を洗うことも可能で在る。
【0028】
さらに、図6に示すように、フレーム1の底部10に、折れ部Nを設けておいてもよい。この場合は、押さえ部11、12は通常開き気味となっている。このようなフレーム1をPやQの点に力を加えることによって、図7に示すように、ガラスコップ7の側壁に、スポンジ2、4の対向面を広範囲に亘って密着させることが可能となり、より均一に力を加えることが出来、一層洗浄力が増す。
【0029】
図8は別の変形例であって、折れ部Nを鋭角に塑性変形することで、手の小さな人にとって扱い安くできる例である。
【0030】
なお、フレーム1の底部10の外側に設けられたマジックテープ3は、この洗浄具を台所の壁に固定する場合などに使うことが出来る。
【0031】
また、スポンジ2、4が古くなった場合は、マジックテープから外して、新しいスポンジと交換出来るので、エコにもなる。
【0032】
なおまた、本発明はスポンジを除く、フレームとマジックテープでもあり得る。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の洗浄具は、U字型のフレームに、キッチン洗浄用スポンジを向かい合わせにセットすることにより、その隙間にコップの側面、皿の表面を挟んで洗浄することが出来、しかも表面,裏面を同時に洗浄出来る。
【0034】
フレームはU字型で弾力性のあるものにしたので、外側からフレームに力を加えて、スポンジ、即ち洗浄面に力を加えることが出来る。又、そのフレーム自体の形状も変えることができ、洗浄面にあった形状に変更可能で、より洗浄がし易い。
【0035】
又、スポンジの固定は、マジックテープによる固定方式であるので、スポンジが古くなったら、スポンジだけを交換すればよく、フレームを無駄にすることが無い。また、フレーム自体も単純な構造、少量の素材ですので、エコであり、安価に利用できる。
【符号の説明】
【0036】
1 フレーム
2、4 スポンジ
3 マジックテープ
5 スポンジ間スリット
6 スポンジ先端面
7 ガラスコップ
10 底部
11、12 押さえ部
N 折れ部
P、Q 力を加える場所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂又は金属製の平板がU字型に折り曲げられたフレームと、
前記フレームの、対向する二つの押さえ部のそれぞれの内側面に固着された各マジックテープ(登録商標)とを備え、
前記フレームは、前記押さえ部に外部から力が加わることで内側に弾力的に変形可能であることを特徴とする洗浄具。
【請求項2】
前記各マジックテープに貼り付けられ、互いに対向して、接触あるいは近接している二つのスポンジをさらに備えたことを特徴とする、請求項1記載の洗浄具。
【請求項3】
前記フレームは、前記U字型の底部において、塑性を有し、種々の形状を実現できる、請求項1又は2記載の洗浄具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−187372(P2012−187372A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−76532(P2011−76532)
【出願日】平成23年3月12日(2011.3.12)
【出願人】(504465882)
【Fターム(参考)】