説明

洗浄剤の組成物およびその製造方法

【課題】洗浄剤の組成物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
本発明の洗浄剤の組成物およびその製造方法は、廃棄されたビール廃液を前処理の主体にして、人体や家庭の洗浄剤に適用することである。ビール廃液は濾過、除菌およびpH調整の三つのステップで処理を完成する。また、添加剤の混入によって、人体や家庭の洗浄剤に適用する。本発明は廃棄されたビール廃液による環境問題を解決すると伴に環境にやさしく石油系の物質を含まない天然洗浄剤を製造することである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄剤の組成物およびその製造方法に関し、特に、廃棄されたビール廃液を無害液体に転換することである。添加剤の混入によって、人体や家庭用の抗菌洗浄剤の製造ができる。
【背景技術】
【0002】
ビールは大麦芽と水を原料にして、ホップを香料にして、出芽、糖化、発酵のステップを経て作られた低アルコール含量2〜5%の酒である。その発酵の過程に高温殺菌処理できないため、保存期限が短く、賞味期限が切れる問題がある。また、ビールは季節性の商品であり、熱い天気にはよく売られるが、寒い天気にはなかなか売られない。しかし、一般のビール工場は生産ラインの人力と機械効率を維持するために、ある程度の産能を継続しなければならない。したがって、販売の季節性によって、無駄に大量なビール廃液が増え、また、機械休止や洗浄するときに、大量なビール廃液が生産線路のパイプやタンクに残る。本技術はそれによって生じた環境問題を有効に解決すると伴に季節性の産能利用率を向上することができる。
【0003】
廃棄されたビール廃液は黴菌の侵入によって二次発酵が発生し、酸化や変質の問題になる。しかしながら、除菌、濾過およびpH調整等の前処理によって、そのビール廃液は人体や家庭に適用する洗浄剤の主体材料として利用することができる。その中に含まれたアルコールは一般に広く使われている溶剤であり、天然椰子油系の陰イオンと非イオン界面活性剤にとられる汚れを溶解することができ、洗浄の目的を達する。現在、アルコールは洗浄剤の組成物として、その技術も既に知られており、広く応用されている。
【0004】
また、ビール粕から精製されたホップは細菌の抑制効果がある。ホップ(Humulus lupulus L.)はクワ科多年性草本植物であり、その細菌の抑制効果が科学文献に多く記載されている。
【特許文献1】特開2000−169891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、廃棄されたビール廃液を人体や家庭に適用する洗浄剤に転換する必要な処理方法を提提供することである。ビールの組成物、ビール粕から精製されたホップおよび天然椰子油系の陰イオンと非イオン界面活性剤を用いて、処理したビール廃液に加えて洗浄剤を製造する。この洗浄剤の製造技術は従来の製造技術より安く、ビール廃液を処理する人力やコストも大幅に低下し、廃液による環境問題も解決できるようになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、ビール廃液の再利用することであり、ビール廃液を処理する人力やコストを低下させ、廃液による環境問題の解決をできる製造方法を提供することである。本発明のもう一つ目的はビール廃液を主体材料にして、人体や家庭用の洗浄剤を提供することである。
【0007】
上記の目的に基づき、この洗浄剤はビールのアルコール成分の清潔効果および副産品のビール粕から精製されたホップの天然抗菌効果がある。また、ビールの多種アミノ酸やビタミンは肌に潤い成分を提供し、廃棄ビール廃液にとって、新しいメリットが発見される。最後に、他の企業の連携から多元化の経営で利益が上回る見込みもある。
【発明の効果】
【0008】
本発明は処理されたビール廃液を主体にして抗菌洗浄剤組成物を製造する。ビール廃液は濾過、除菌、pH調整3つの技術を処理した後に適切な天然椰子油系陰イオンと非イオン界面活性剤を混入し、目的による添加剤を加え、洗浄剤を製造する。濾過の処置によってビール廃液の雑質を除去し、除菌の処置によってビール廃液の細菌を抑制し、pH調整の処置によってビール廃液の酸度を改善する。それによって廃棄されたビール廃液は再利用できるようになる。添加する有効な抗菌剤は3つの成分、ブロノポール(Bronopol)(2-Bromo-2-Nitropropane-1,3-Diol)、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(Iodopropynyl Butylcarbamate)およびメチルクロロイソチアゾリノン・メチルイソチアゾリノン(Methylchloroisothiazolinone & Methylisothiazolinone)(防腐剤)がある。また、pH値は4.5〜8.5の範囲で調整し、ビール廃液の酸度を維持する。
【0009】
本発明の特徴は、前述の処理した液体で製造された洗浄剤(人体用や家庭用)はビール元のアルコールを利用し、他の工業用エタノールの添加が無しで天然の清潔効果を果たす。以上のよって、ビール廃液から製造された洗浄剤は毒性物質が入ってなく、洗浄後の残留もないと考えられる。
また、本発明のもう一つの特徴は、ビール粕から精製されたホップは抗菌効果があり、洗浄後に細菌の繁殖を抑える。
本発明のあと一つの特徴は、廃液されたビール廃液の処理以外に、ビール生産ラインの生産調整することができる。
【0010】
本発明で使用する天然椰子油系界面活性剤は天然原料系であり、石油系の物質により優れた溶解度、発泡性、広域な温度範囲および高イオン濃度がある。それによって、本組成の洗浄剤は肌にやさしく良い生物分解性があり、毒性なしにいい洗浄力と汚れの分解力がある。ビールは多種のアミノ酸とビタミンがあって、肌を健やかにし、栄養を補給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1に示したように、本発明の実施方法はまず廃棄されたビール廃液10を転換して人体や家庭に適用する抗菌洗浄剤の処理技術である。洗浄剤を製造するビール廃液の前処理20の順番は、濾過21、除菌22、pH調整23である。濾過21でのアミ目は1μm〜10μmの間にする、除菌22で使う抗菌剤はブロノポール(Bronopol;2-Bromo-2-Nitropropane-1,3-Diol)、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(Iodopropynyl Butylcarbamate)及びメチルクロロイソチアゾリノン・メチルイソチアゾリノン(Methylchloroisothiazolinone Methylisothiazolinone)を含む、最後にpH調整23は4.5〜8.5の間にしてビール廃液の酸化を改善する。以上で前処理20のステップを完成する。
【0012】
前述のビール廃液は前処理20で雑質を除去して反応槽30に入れて撹拌し、次に天然椰子油系の陰イオンと非イオン界面活性剤40を混入して撹拌する。その天然界面活性剤の配量は15〜25重量%の天然椰子油系の陰イオン界面活性剤、2〜8重量%の天然椰子油系の非イオン界面活性剤、1〜5重量%のパーライザーおよび0.5〜3重量%のシリコンオイルを用いて、前処理したビール廃液と合わせて合計100重量%の材料で反応する。一つの特徴としては、ビール廃液に1〜5重量%の天然ホップがあり、中和反応50、pH値調整60、粘度調整70、重量バランス80、再濾過90、転送Aと包装Bのステップによって、本発明の洗浄剤の実施例を完成し、特に人体に適用することを考えられる。
【0013】
また、本発明は家庭用の洗浄剤にも適用できる。前処理20を完成したビール廃液を用いて反応槽30に入れて撹拌し、次に天然界面活性剤40を混入して撹拌する。その天然界面活性剤の配量は15〜25重量%の天然椰子油系の陰イオン界面活性剤、2〜8重量%の天然椰子油系の非イオン界面活性剤および70〜80重量%の処理したビール廃液であり、他の原料は0.2〜8重量%にする。それから、中和反応(撹拌)50、pH値調整60、粘度調整70、重量バランス80、再濾過90、転送Aと包装Bのステップで、本発明の家庭に適用する洗浄剤の実施例を完成する。
【0014】
前述によって、本発明の特徴は、濾過21の操作でビール廃液の雑質を除去し、除菌22の操作でビール廃液の細菌を抑え、また、pH調整23の操作でビール廃液の酸化を改善することによって、廃棄されたビールは(人体用や家庭用)洗浄剤に製造できるように目的とする。
また、ビール廃液には天然アルコールが含まれており、他の工業用エタノールを使わなく、毒性物質の残留もなく、清潔の効果を果たす。ビール粕から精製されたホップは天然の抗菌剤であり、洗浄した後に細菌の繁殖を抑えることができる。
【0015】
なお、本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない均等の範囲内で各種の変動や潤色を加えるこフローチャート勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の洗浄剤の製造方法のフローチャート図である。
【符号の説明】
【0017】
10 廃棄されたビール廃液
20 前処理
21 濾過
22 除菌
23 pH調整
30 反応槽に入れ(攪拌)
40 天然界面活性剤(攪拌)
50 中和反応(攪拌)
60 pH値調整
70 粘度調整
80 重量バランス
90 再濾過
A 転送
B 包装

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビール廃液の前処理、反応槽での攪拌、天然界面活性剤の混合、中和反応、pH値の調整、粘度調整、重量バランスの調整、再濾過、のステップを含み、
であって、
前記前処理は以下の操作を含むことを特徴とする洗浄剤の製造方法。
(a)濾過:網目は1μm〜10μmにする。
(b)除菌:除菌剤を用いて除菌し、その除菌剤の成分は以下の通りにする。
ブロノポール(Bronopol)(2-Bromo-2-Nitropropane-1,3-Diol):濃度は0.5%〜1.0%にする。ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(Iodopropynyl Butylcarbamate):濃度は0.3% 〜0.6%にする。
メチルクロロイソチアゾリノン・メチルイソチアゾリノン(Methylchloroisothiazolinone Methylisothiazolinone):濃度は0.1%〜0.3%にする。
(c)pH調整:pH値は4.5〜8.5にする。
【請求項2】
前記ビール廃液の前処理において、ビール廃液配量は70重量%〜80重量%である請求項1記載の洗浄剤の製造方法。
【請求項3】
前記天然界面活性剤の混合ステップにおいて該天然界面活性剤が、
15重量%〜20重量%の天然椰子油系陰イオン界面活性剤、
2重量%〜5重量%の天然椰子油系非イオン界面活性剤、
1重量%〜3重量%のパーライザー、
0.5重量%〜1.5重量%のシリコンオイルを含む請求項1記載の洗浄剤の製造方法。
【請求項4】
前記天然界面活性剤の混合ステップにおいて該天然界面活性剤が、
15重量%〜20重量%の天然椰子油系陰イオン界面活性剤、
2重量%〜5重量%の天然椰子油系非イオン界面活性剤、
0.1重量%〜1重量% pH調整剤、
0.1重量%〜1重量%天然電解質を含む請求項1記載の洗浄剤の製造方法。
【請求項5】
請求項1記載の製造方法で製造され、ビール廃液及び天然界面活性剤を含むことを特徴とする洗浄剤組成物。
【請求項6】
前記該ビール廃液配量は70重量%〜80重量%である請求項5記載の洗浄剤組成物。
【請求項7】
前記該天然界面活性剤が、
15重量%〜20重量%の天然椰子油系陰イオン界面活性剤、
2重量%〜5重量%の天然椰子油系非イオン界面活性剤、
1重量%〜3重量%のパーライザー、
0.5重量%〜1.5重量%のシリコンオイルを含む請求項5記載の洗浄剤組成物。
【請求項8】
前記該天然界面活性剤が、
15重量%〜20重量%の天然椰子油系陰イオン界面活性剤、
2重量%〜5重量%の天然椰子油系非イオン界面活性剤、
0.1重量%〜1重量%のpH調整剤、
0.1重量%〜1重量%の天然電解質を含む請求項5記載の洗浄剤組成物。

【図1】
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【公開番号】特開2009−298895(P2009−298895A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−153896(P2008−153896)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(508177688)
【Fターム(参考)】