説明

洗浄器具

本発明は、好ましくは厚さが少なくとも約5mmで香料源を有するメラミン発泡体を含む洗浄器具、洗浄器具の製造プロセス及び洗浄器具の使用方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、洗浄器具の分野に関するものであって、特に、香り付けされたメラミン発泡体洗浄器具、器具の使用、及び、器具の製造プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
メラミン発泡体が、硬い表面の洗浄に使用可能であることが、最近発見された。メラミン発泡体の切断された又は成形された片から作製される洗浄器具は、硬い表面から汚れ及びシミを除去するよく知られた手段である。メラミン発泡体スポンジは、商品名ミスター・クリーン・マジック・イレイサー(Mr.Clean Magic Eraser)(登録商標)として、現在市販されている。硬い表面に使用する場合、特にそれが水道水などの適当な溶媒によって湿潤される場合、メラミン発泡体は、汚れ及び/又はシミの優れた除去性能を示すことが判明した。例えばPCT国際特許公開WO06/017298号を参照のこと。いかなる理論にも縛られることなく、メラミン発泡体の硬い表面洗浄器具は、一般に繰り返し使用され、メラミン発泡体の一部は繰り返し湿潤される。それらは洗浄器具として、高性能洗浄を達成するための別個の洗浄補助剤の使用を必要としないので人気が高い。メラミン発泡体洗浄器具が使用される特色のある方法及びそれらが食品又は飲料から生じる汚れを除去するためにしばしば使用されるという事実により、汚れによる、又はメラミン発泡体を繰り返し湿潤することによる、悪臭の増加が無いことを確実にする必要性がある。特開昭63−196699号公報は、発泡体及び任意に香料、染料及び他の添加剤のセルに含浸される洗浄石鹸を有する合成樹脂発泡体を開示する。合成樹脂としては、フェノールの熱硬化性樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド(alkide)樹脂及びポリイスコシアネート(polyiscocyanate)樹脂が挙げられるが、柔軟なポリウレタンフォームが好ましい。スポンジは、使用の前に湿潤される。米国特許公開2005/0202232号は、全厚が5mm未満で、厚さ1mm未満のメラミン発泡体を含む洗浄ウェットティッシュの製造方法を開示する。ウェットティッシュは不織布強化性層を含んでもよく、湿潤溶液、石鹸、防臭剤、香料、メイク除去組成物、皮膚軟化剤、軟膏、防腐剤、過酸化水素水(water hydrogen peroxide solution)又はこれらの混合物から選択される液体組成物を染み込ませてもよい。しかし、洗浄用ウェットティッシュは、不均一な表面上の乾燥した除去が困難な汚れに適していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、このような洗浄器具の可使時間を高め、それらが悪臭発生のリスクが無く、繰り返し使用されることができることを確実にすることが必要である。本発明は、改良されたメラミン発泡体の硬質表面洗浄器具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様において、メラミン発泡体及び香料源を含む洗浄器具が提供される。好ましくは、メラミン発泡体は、少なくとも5mm、好ましくは10mm〜100mm、好ましくは少なくとも15mm、より好ましくは15mm〜50mm、さらに好ましくは20mm〜40mmの厚さを有する。厚さが少なくとも5mmで、香料源を含むメラミン発泡体を備える洗浄器具は、悪臭の恐れなしで繰り返し使用及び貯蔵されることも可能な一方で、追加の洗浄補助剤を必要とせずに、硬い表面の優れた洗浄を提供する効果を有する。洗浄器具は、また、洗浄される表面上に望ましい匂いを付与するために使用されることができる。
【0005】
本発明の好ましい実施形態において、香料源は、香料カプセル化物、香料が充填された担体粒子、複合型香料送達組成物、ナノラテックス香料送達システム、マトリックスポリマー補助型送達組成物、香り付けされたポリマー及びこれらの組み合わせから成る群から選択される。いくつかの実施形態において、香料源は香油であってもよい。十分に特徴付けされるので、これらのタイプの香料源は特に好まれ、メラミン発泡体及び支持材料と適合性を有し、それらの多くは、香料の送達をより制御することを可能にする。本発明のさらに好ましい実施形態において、洗浄器具は、少なくともメラミン発泡体の実質的に全てが使用されるまで、使用中に香料を送達可能である。「実質的に全てのメラミン発泡体が使用される」は、メラミン発泡体の重量の好ましくは少なくともメラミン発泡体の50%、より好ましくはメラミン発泡体の75%、さらに好ましくはメラミン発泡体の90%、更に好ましくは95%、及び、最も好ましくはメラミン発泡体の100%が使用されることを意味する。好ましくは、香料源は複数の別個の使用の間に、より好ましくは各使用中に、香料を送達可能である。匂いが消費者に対する製品性能の重要な指標であるため、香料の匂いの変化は望ましくない。香料の匂いの減少が、製品が使用にもはや適していないこと、適切に製品を使用していないこと、又は製品が所望のように作用しないことを誤って消費者に知らせる可能性がある。したがって、本発明において、ユーザーに明瞭かつ一貫したメッセージを提供することは、消費者の受容の鍵となり、本発明の重要な効果である。
【0006】
本発明の好ましい実施形態において、洗浄器具は、支持材料の少なくとも1つの層も含む。支持材料は、好ましくは発泡体、不織布繊維、編まれた繊維、フィルム、スクリム、グリッド、又は、メラミン発泡体に機械的支持を提供するあらゆる他の適切な手段から成る群から選択され、発泡体及び不織布が好ましく、発泡体が最も好ましい。支持材料は、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、セルロース発泡体スポンジ、連続気泡ポリエステル発泡体、架橋ポリエチレン、ポリイミド、これらのコポリマー、これらの同族体、天然の海綿、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される材料を含むことが好ましい。一般に、支持材料は、使用中のあらゆる余剰水を吸収し、及び/又はより除去しにくい汚れの崩壊を補助することが可能な構造的支持を提供する。別の好ましい実施形態において、洗浄器具は、メラミン発泡体の少なくとも2つの層を含み、メラミン発泡体の各層が支持材料の少なくとも1つの層によってメラミン発泡体の次の層から分離されてもよい。別の好ましい実施形態において、洗浄器具は、支持材料なしでメラミン発泡体の2つ以上の層を含むことができる。メラミン発泡体及び支持材料の多数の層を使用することは、通常、洗浄器具の機能性をよりうまく制御することを可能にする。例えば、メラミン発泡体の2つの層を分離する支持材料の中央層を有する洗浄器具は、支持材料により提供される構造支持体、並びに露出された縁部を使用して得られるあらゆる追加的なざらつきから利益を得て、メラミン発泡体の単一層及び同じ厚さの支持材料のみを含むシステムと比較して、メラミン発泡体のはるかに大きな領域を有する。
【0007】
本発明の別の実施形態において、香料源は前記メラミン発泡体全体にわたって配置されることが好ましい。メラミン発泡体は、その体積の全体にわたって配置される香料源を実質的に同じ濃度で有することが好ましい。好ましくは、香料源は、前記発泡体のあらゆる片の体積が1cm3、より好ましくは0.5cm3、さらに好ましくは0.1cm3、最も好ましくは0.01cm3であり、これらが、メラミン発泡体の全体にわたって香料源の平均濃度と実質的に同様である濃度、すなわちメラミン発泡体の単位体積当たりの香料源の質量で、香料源を含むように分配される。好ましくは、あらゆるそのような体積は、25%未満、好ましくは15%未満及び更に好ましくは10%未満の香料源の平均濃度との相違点を有する香料源の濃度を含む。前記発泡体内の香料源の濃度は、公知技術のあらゆる手段、特に重量分析又はクロマトグラフィーを使用することにより測定できる。メラミン発泡体の全体にわたって香料源を配置することによって、洗浄器具は、使用中にどれだけメラミン発泡体が消費されても、使用可能な残存するメラミン発泡体が存在する場合、使用後に香料を送達するという効果を有する。本発明の別の実施形態において、香料源は、メラミン発泡体に材料の少なくとも1つの平面を形成することができる。材料の平面は、メラミン発泡体全体にわたって交差し、発泡体の他の2つと平行に伸びると共に1つの軸と交差する香料源の層を意味すると理解される。好ましくは、立方体様の洗浄器具の場合、材料の平面は厚さを交差させ、メラミン発泡体の幅及び長さに対して平行に伸びる。この割り振りによって提供される効果は、それが発泡体内で香料源の良好な分配を確実にし、このことにより、使用中にメラミン発泡体が消費されても送達を確実にすることである。本発明の別の実施形態において、支持材料が使用される場合、好ましくは香料源は支持材料内に配置されてもよい。香料源のための位置としての支持材料には、製品の使用中に消費されないという効果があり、このことにより、香料源はメラミン発泡体の寿命を過ぎても香料を送達できる。好ましくは、香料源は、支持材料内の濃縮した体積において、薄い層、或いは支持材料の厚さ、長さ及び/又は横幅を交差する複数の層、或いはこれらの混合体として、実質的に支持材料全体に配置されてもよい。好ましくは、香料源は、支持材料に結合されてもよく、及び/又は、支持材料の範囲内で自由に配置されてもよく、及び/又は支持材料に吸収されてもよい。支持材料の香料源を有する別の効果は、支持材料がさらなる研磨性を提供するために使用される所で、香料は、支持材料内に残される汚れに伴うあらゆる匂いも隠すことができる点である。
【0008】
本発明の好ましい実施形態において、洗浄器具がメラミン発泡体及び支持材料(多数の交互の層又はそれぞれの1つの層)を含む場合、香料源はメラミン発泡体と支持材料との間に界面に沿って配置されてもよい。香料源は、好ましくは少なくとも一部の界面、最も好ましくは界面全体を覆う。さらに、メラミン発泡体と支持材料との間の界面が典型的に洗浄器具の使用中に消費されないので、香料源は、少なくとも製品の寿命のある間は利用できる。本発明の別の実施形態において、香料源は、少なくとも1つの別個の(discreet)体積の香料源、好ましくは複数の別個の体積の香料源として、メラミン発泡体及び/又は支持材料に配置される。好ましくは、別個の(discreet)体積は、0.1のmm3〜5cm3の体積、より好ましくは1mm3〜1cm3の体積、又は、更に好ましくは1mm3〜0.1cm3の体積である。好ましくは、香料源はマトリックスポリマー補助型送達組成物であり、より好ましくは、マトリックスポリマー補助型送達組成物がホットメルトの形で供給され、更に好ましくは、100℃より低い融点を有し、好ましくは70℃より低い融点を有する。香料源の別個の(discreet)体積は、メラミン発泡体及び/又は支持材料へ溶融した香料マトリックスを送達することにより、好ましくは注入することにより、形成され、その中で固まるようにするのが好ましい。マトリックスポリマー補助型送達組成物がメラミン発泡体又は支持材料に送達、好ましくは注入されると、その中で固定され、マトリックスによって補助された送達組成物がメラミン発泡体又は支持材料の表面を破壊しないことを確実にするのは可能である。
【0009】
本発明のさらに好ましい実施形態において、洗浄器具がメラミン発泡体の多数の層を、又はメラミン発泡体及び支持材料の多数の層を含む場合、発泡体及び/又は支持材料の隣接した層は、恒久的付着で接合される。好ましくは、恒久的付着は、2つの層を互いに発泡体−フレーム積層(foam-flame laminating)すること、恒久的接着剤を使用すること、2つの層を互いに縫合すること、2つの層を互いにニードルパンチングすること、支持材料がある場合に、メラミン発泡体を形成すること、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される。これは、構造的に洗浄器具を改良するという利点だけではなく、特定の実施形態で香料が配置される層の間に界面を提供するという効果も有する。特に本発明の好ましい実施形態では、恒久的付着は恒久的接着剤であり、この恒久的接着剤は香料源を含む。好ましくは、香料源は接着剤の内部又は頂部に配置される。好ましくは、香料源は、適用される前に接着剤と混合される。これは、付着された材料の間で界面全体に香料が十分に分配されることを確実にするという効果を有する。接着剤はまたメラミン発泡体又は支持材料のいずれか1つを適用してもよく、その後、接着剤が第1の発泡体を第2の材料に固着するために使用される前に、少なくともその表面の一部にわたって配置される香料源を有する。好ましくは、前記接着剤の頂部又は内部に組み込まれる香料源は、ポリマー香料カプセル化物である。好ましくは、香料の放出を制御するために、ポリマーカプセル化物の寸法が使用される。メラミン又は支持材料の孔の寸法より小さい、好ましくは約100ミクロン未満、より好ましくは約5〜約50ミクロンの香料カプセル化物を有することによって、香料は表面に急速に放出されることができる。メラミン又は支持材料の孔の直径よりも大きい又はほぼ同様の直径を有する香料カプセル化物を有することによって、一旦洗浄器具のその領域が露出されると、香料はただ放出される。この場合、ポリマーカプセル化物は、好ましくは約200ミクロン超、好ましくは約150ミクロン〜約400ミクロンの直径を有する。好ましくは、より大きい香料カプセル化物とより小さな香料カプセル化物の両方の組み合わせは、組み合わせて使用可能である。好ましくは、異なる又は同一の香料は、より大きい又はより小さいポリマーカプセル化物においてカプセル化されてもよい。香料源自体も、好ましくは接着剤を形成してもよい。好ましくは、香料源がマトリックスポリマー補助型送達組成物である際に、このようなケースになる。
【0010】
本発明の好ましい実施形態において、香料源からの香料の送達は、水分、圧力、pH、イオン強度、温度又はこれらの組み合わせによって誘発される。典型的には、水分は洗浄器具が使用される際に適用され、及び/又は、水が湿気の結果として周囲環境に存在する水を含むと理解される。香料が送達される時が制御されることを意味するので、外部刺激の結果として香料を放出する香料源を有することが好ましい。本発明の好ましい実施形態において、香料源は、香料が充填された担体粒子又は香料カプセル化物から成る群から選択され、香料源が発泡体であるときに、この香料源はメラミン発泡体の内部又はメラミン発泡体全体にわたって、及び/又は支持材料内に配置され、香料源は接着剤によって結合される、或いは寸法によって物理的にその中で保持される。好ましくは、香料がメラミン発泡体又は支持材料に付着される場合、香料は接着剤と組み合わせた発泡体に、好ましくは噴霧されて、導入され、これにより、香料源をメラミン発泡体又は支持材料に固着することにより、付着される。好ましくは、香料源が発泡体である時、香料源がメラミン発泡体又は支持材料内で物理的に保持される場合、香料源は膨潤性ポリマーでコーティングされる。好ましくは、膨潤前のコーティングされた香料源は、メラミン発泡体又は支持発泡体の孔の直径より小さい直径を有する。一旦コーティングされた香料源がメラミン又は支持発泡体内でその所望の位置に置かれると、外的刺激により膨潤性コーティングの寸法が膨潤し、発泡体内で香料源の動く能力を抑制するか又は有意に制限する。好ましくは、膨潤したコーティングされた香料源は、メラミン又は支持発泡体の孔よりも大きいか等しいかほぼ同様の寸法を有する。好ましくは、膨潤性コーティングの膨潤は、水分、pH又はこれらの組み合わせによって誘発される。特に好ましい実施形態において、膨潤性コーティングは、水膨潤性ポリマーを含み、好ましくはポリアクリレート、ポリビニルピロリドン、多糖類、ポリビニルアルコール、ポリアルギン酸塩、これらの同族体及びこれらのコポリマーから成る群から選択される。好ましくは、コーティングされた香料源は、膨潤前に、100ミクロン未満、好ましくは、75ミクロン未満又は更に好ましくは50ミクロン未満の直径を有する。好ましくは、コーティングされた香料源は、膨潤後に、150ミクロンより大きな、より好ましくは200ミクロンより大きな、更に好ましくは250ミクロンより大きな直径を有する。これは、メラミン又は支持材料内で香料源を係止することが可能であるため、発泡体のその特定の部分が露出される又は使用されるまで、香料の送達は遅延可能であることを確実にする、特に効果的な実施形態を提供する。好ましくは、コーティングそのものが付着性でもよく、すなわち、メラミン発泡体又は支持材料にコーティングされた香料源を付着できる。好ましくは、コーティング材料も可溶性のポリマー又は化合物であってもよく、より好ましくは、コーティング材料が複数の使用を通じて序々に溶解するような溶解度特性を有し、それにより、製品の寿命を通じての放出を確実にするポリマー又は化合物であってもよい。本発明のさらに好ましい実施形態において、同一の香料源は、洗浄器具内で少なくとも2つの位置で使用される。これは、使用中である洗浄器具の一部から独立している、一貫性のある洗浄信号を提供する効果を有する。本発明の別の好ましい実施形態において、異なる香料源は、洗浄器具内で少なくとも2つの位置で使用される。これは、異なる機能を示すために、又は、保管及び洗浄の間などの異なる操作の間、異なる香料を提供するために、使用されてもよい。
【0011】
本発明の別の実施形態において、洗浄器具は香気制御剤を更に含む。好ましい臭気制御剤は、非錯体化型シクロデキストリン、フラバノイド(flavanoid)、ゼオライト、活性炭及びこれらの混合物から成る群から選択されてもよい。好ましくは、臭気制御剤も、メラミンと支持材料との間の界面又はこれらの組み合わせに沿って、メラミン発泡体全体又は支持材料内のいずれかに配置されてもよい。好ましくは、臭気制御剤は、メラミン発泡体及び/又は支持材料の上又は内部に噴霧されてもよい。臭気制御剤が存在する場合、使用される香料源及び香料は、臭気制御剤と適合性を有さなければならない。臭気制御剤を含む洗浄器具は、悪臭を隠すために香料のみに依存するよりもむしろ、あらゆる悪臭を除去するという効果を有する。本発明は、洗浄器具を湿潤し、好ましくは洗浄が必要な表面に湿潤された器具を接触させることを含む表面洗浄方法にも関する。好ましくは、あらゆる余剰水を吸収するために支持材料を用いてもよい。本発明は、厚さが少なくとも5mmで、硬い表面を洗浄し、該表面に香料を付与するための香料源を有するメラミン発泡体を含む洗浄器具の使用にも関する。本発明は、好ましくは少なくとも5mmの厚さを有するメラミン発泡体及び香料源を含む洗浄器具の製造プロセス及び方法にも関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、好ましくは厚さが少なくとも5mmで香料源を有するメラミン発泡体を含む洗浄器具、洗浄器具の製造プロセス及び該洗浄器具を使用する方法を示す。洗浄器具は、これらの寿命全体及び多数の使用の間にわたって、快い匂いを放出しながら優れた洗浄を提供する。好ましくは、この洗浄器具は本質的に石鹸又は界面活性剤を使用しない。香料は、当該技術分野においてその通常及び一般的な意味を有すると理解され、典型的には、その匂いのために所望の香り又は芳香を提供するのに使用される化合物又は組成物と理解される。香料材料は、多くの香料成分の沸点が「香料及び香味料の化学物質(Perfume and Flavours Chemicals(Perfume Flavours and Chemicals))」(S.アークタンダー(S. Arctander)、ニュージャージー州、オーサー・モントクレア(Author Montclair))第1巻及び第2巻、並びに、「メルクインデックス(Merck Index)」第8版(メルク&カンパニー・インコーポレイテッド(Merck & Co. Inc.)、ニュージャージー州、ラスウェイ(Rahway))に、より詳細に記載されている。特に好ましい香料は、米国特許第6869923号に記載されている。香料源は、香料が生じうる組成物、化学物質又は他のいかなる好適な手段を意味すると理解され、好ましくは香料自体を含む。好ましくは、香料源は、メラミン又は支持材料に結合されてもよく、メラミン又は支持材料が作られるポリマーに吸収されてもよく、或いは非結合、すなわち、メラミン又は支持材料に結合されなくてもよく、又は、その中で吸収されなくてもよい。
【0013】
典型的には、香り付けされたポリマーは、香料を長期にわたって放出できるように、香料が吸収されるか又は溶解されたポリマーである。香り付けされたポリマーは、支持材料を形成してもよく、又は、洗浄器具内で粒子として存在してもよい。香料を吸収し、徐々に放出する能力のため、支持材料として使用することが好まれるポリマーは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリエステル、前記ポリマーのモノマーのいずれかを含むコポリマー、特にブロック・コポリマー、及びこれらの組み合わせである。典型的に使用可能な他のポリマーとしては、セルロース及びポリウレタン発泡体が挙げられる。香料を吸収するという支持材料のポリマーの能力を改良するために支持材料を形成する場合、香料吸収性ポリマーは、支持材料ポリマーと混合されてもよい。好ましくは、香料は、香油の形で、支持材料上に噴霧され、その後、材料によって吸収される。支持材料自体が、効果的に香料源となる。香り付けされたポリマーはまた、乾燥し、溶融された、分散性又は乳化された粒子の形で、メラミン発泡体又は支持材料に導入されてもよく、こうした粒子は、好ましくは接着剤と連動して噴霧することによって、メラミン発泡体又は支持材料に噴霧され、その中に組み込まれることができる。
【0014】
或いは、香料源は、マトリックスポリマー補助型送達組成物内に組み込まれる香料であってもよい。典型的には、マトリックスポリマー補助型送達組成物は、香料がポリマー系に吸収され、ポリマー及び香料の極性がぴったりと適合し、それにより、香料が長期間にわたって生じることができる、あらゆる組成物を意味すると理解される。好ましいマトリックスポリマー補助型送達組成物は、ヘテロ原子、ヘテロ原子を含む10%超の、可塑剤又は可塑剤のブレンド、を含む少なくとも別のモノマーを有するエチレンのコポリマーを含むポリマー組成物を含む。このような組成物は、ホットメルト接着剤、エマルション及び分散剤として、並びに溶媒との結合体としても、適用されることができ、大部分の基材に驚くほど良好な付着を有する。理論に束縛されるものではないが、揮発性の材料の良好な組み込み及び持続的な供給を提供するために、可塑化されたポリマーマトリックスと香料との間で極性を適合させることが必要であると考えられる。したがって、ポリマー組成物のコポリマー及び可塑剤は、好ましくは、可塑化されたマトリックスの極性は香料の極性と実質的に適合するように選択される。極性は、オクタノール/水分配係数を計算することによって評価されることができる。用語「少なくともヘテロ原子を含むモノマー」は、少なくとも分子中にC−X結合を含む全てのそれらのモノマーを含み、式中XはC又はHではない。前記C−X結合は、極性結合である。好ましくは炭素原子はN、S、F、Cl、又はO原子に結合されている。より好ましくは、極性結合はカルボニル基、より好ましくはエステル基の一部である。少なくともヘテロ原子を含む好ましいモノマーは、ビニルアセテート、ビニルアルコール、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸及びそれから形成される塩、メタクリル酸及びそれから形成される塩、メタクリル酸及びそれから形成される塩、無水マレイン酸、メタクリル酸グリシジル及び一酸化炭素である。好適なコポリマーは、ブロック又は非ブロックコポリマー、グラフトコポリマー、側鎖又は架橋を有するコポリマー、及び、エチレンモノマーが少なくともヘテロ原子を含むモノマーとランダムに共重合されるコポリマーであり得る。本発明に適したエチレンの好適なコポリマーは、例えば、エチレン−ビニルエステルコポリマー、エチレン−アクリル酸エステルコポリマー、エチレンメタクリル酸エステルコポリマー、エチレン−アクリル酸コポリマー及びこれらの塩、エチレンメタクリル酸コポリマー及びこれらの塩、エチレン−ビニルエステル−無水マレイン酸コポリマー、エチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸コポリマー、エチレン−ビニルエステル−グリシジルメタクリレートコポリマー、エチレン−アクリル酸エステル−グリシジルメタクリレートコポリマー、エチレン−無水マレイン酸コポリマー、エチレン−グリシジルメタクリレートコポリマーである。本発明に好適なコポリマー内にある、少なくともヘテロ原子を含むモノマーは、好ましくはコポリマーの総重量の10%〜90%、より好ましくは少なくとも14%、及び最も好ましくは少なくとも18%を表す。本発明の特に好ましいコポリマーは、デュポン(Dupont)から商標名エルバックス(Elvax)(登録商標)、アトフィナ(Atofina)からエヴァサン(Evathane)(登録商標)、エクソン(Exxon)からエスコレン(Escorene)(登録商標)及びベイヤー(Bayer)からレヴァプレン(Levapren)(登録商標)及びレヴァメルト(Levamelt)(登録商標)といった商標名で市販されているエチレン−ビニルアセテート・コポリマー、及び、アトフィナ(Atofina)からレオトリル(Lotryl)(登録商標)及びBASFからアクロナル(Acronal)(登録商標)といった商標名で市販されているエチレン−アクリル酸エステルコポリマーである。ポリマー組成物内の第2の成分は、好ましくは少なくとも1つのヘテロ原子を含む可塑剤又は可塑剤のブレンドであり、可塑剤は、少なくともヘテロ原子を含む少なくとも1つのモノマーを有するエチレンのコポリマーと適合性を有する。用語「少なくともヘテロ原子を含む可塑剤」は、少なくともC−X結合を含む全てのこれらの可塑剤を含むと理解され、式中、XはC又はHではない。好ましくは、前記結合は、極性結合である。好ましくは炭素原子はN、S、F、Cl、又はO原子に結合されている。より好ましくは前記極性結合はカルボニル基の、より好ましくはエステル基の一部である。好適な可塑剤としては、クエン酸エステル、低分子量のポリエステル、ポリエーテル、液体ロジンエステル、芳香族スルホンアミド、フタレート、ベンゾエート、ショ糖エステル、多官能アルコールの誘導体(多官能性とは2つ以上のヒドロキシル基を有することを意味する)、アジピン酸塩、酒石酸塩、セバシン酸塩、リン酸エステル、脂肪酸及び二塩基酸、脂肪族アルコール及びジオール、エポキシド化された植物油等及びこれらの混合物が挙げられる。すでに前述したように、異なる適合性(当業者にとって公知のあらゆる方法で測定可能のもの、例えば水/オクタノール分配係数)の可塑剤の異なる極性は、香料の極性とのより良い適合を提供するために、ポリマーマトリックスの極性を調整するために使用できる。好ましくは本発明で使用されるポリマー組成物は、ポリマー組成物の5重量%〜重量75%、より好ましくは10重量%〜50重量%の、少なくともヘテロ原子を含む少なくとも別のモノマーを有するエチレンのコポリマーと、ポリマー組成物の10重量%〜60重量%、好ましくは15重量%〜40重量%の、適合性を有し、少なくとも1つのヘテロ原子を含む可塑剤又は可塑剤のブレンドと、10%超の、好ましくは20%超の、より好ましくは30%超の、香料と、を含み、この香料は、好ましくは最大パーセントで、ポリマー組成物の90重量%まで含まれる。典型的には、ポリマー組成物は、また、さらに組成物の加工性、機械的特徴、並びに、このようなポリマー組成物から形成される物体の、粘着性、光・酸素・熱による経時変化に対する耐性、視覚的な外観等を含む他の特性を改良するために、追加的な任意の成分を含んでもよい。さらに任意の成分としては、他のポリマー又はコポリマー、充填剤、架橋剤、顔料、染料、抗酸化剤及び他の安定剤が挙げられる。典型的には、ポリマー組成物として、好ましくは増粘剤が挙げられる。増粘剤樹脂又は粘着付与樹脂という別の言い方で公知の増粘剤はそのようにして市販されている材料であり、材料の接着性を改良するためにホットメルト接着剤において使用される。良好な増粘剤はコポリマーと適合性を有し、そのコポリマーに対して低い分子量と、そのコポリマーより高いTgとを有し、そのため、ポリマー組成物に導入される場合には前記組成物のTgが増加する。本明細書に用いるのに好ましい増粘剤は、典型的には、200℃で安定し、室温で無定形のガラス状となり、50℃より高い温度、好ましくは80℃〜125℃でTgを有する熱可塑性材料である。本明細書に用いるのに好ましい増粘剤は、830ヨクトグラム(yg)(500ダルトン)〜3321yg(2000ダルトン)の間の分子量を含む。増粘剤は、一般に多環式構造を有する有機化合物であり、好ましくは非脂肪族炭化水素である。酸素原子を含む芳香族増粘剤及び増粘剤は、より好ましい。最も好適な増粘剤は、室温で固体であるロジン及びその誘導体である。組成物中に存在する場合、増粘剤は好ましくは、コポリマーの10重量%〜60重量%、より好ましくは15重量%〜40重量%を示す。ポリマー組成物は、熱可塑性ポリマー組成物の製造のためのあらゆる周知のプロセスを用いて製造されてもよく、典型的には、ポリマーを溶融する工程、続いて、存在する場合は可塑剤、存在する場合は増粘剤、及び香料を均一に混合して均質の塊を形成する工程を含み、この塊はその後、ポリマー組成物を得るために冷却される。これらの熱可塑性プラスチックの組成物の中で好ましいのは、低い溶融温度及び粘性を有し、それゆえにホットメルトとして使用するのに好適なものである。これらの系内では、ブレンド時のみならず、その後の溶融状態での適用時にも揮発性材料の損失が最小限度に抑えられる。ポリマー組成物はまた、中間工程又は最終工程のどちらにおいてもポリマー溶液を使用して調製されてもよい。このタイプの調製は、当該技術分野において周知であり、典型的には、ポリマー、増粘剤及び/又は可塑剤及び効果的な溶媒中の香料を溶解すること、及び、必要に応じて、溶液又はゲルを調製するために加熱することを含む。溶媒は、その後、蒸発によって除去することができる。或いは、ポリマー組成物は、水性エマルション又は分散剤の形で調製されてもよい。
【0015】
ポリテトラメチレングリコール(PTMG)又はその誘導体が、マトリックスポリマー補助型送達組成物を形成するためのヘテロ原子を含む少なくとも別のモノマーを有するエチレンのコポリマーの代わりに使用されてもよい。PTMG又はその誘導体は、いかなる分子量でも使用されることができ、好ましくは500〜3000の分子量であり、より好ましくは1500〜300の分子量である。一般に、より高い分子PTMGは、低分子量PTMGによって提供されるものより厚い組成物を提供する。このような誘導体は、構成単位としてPTMGを含むコポリマー及び例えば欧州特許第1531169号に記載されているようなエーテル基を含まないモノマーを排除する。PTMG誘導体も好適である。本明細書においてPTMG誘導体は、PTMG自体が分子の総重量の70重量%超、好ましくは80重量%超、より好ましくは90重量%超を構成している分子として定義される。一般には、PTMGの誘導体ではなくPTMGを使用するのが好ましい。好ましくは、PTMG又はPTMG誘導体を含む組成物において、PTMG又は誘導体と揮発性の材料との比率は、1:10〜10:1、好ましくは1:3〜3:1、より好ましくは1:2〜2:1である。典型的なプロセスは、約50℃の温度でPTMG(又はその誘導体)を溶解する工程と、続いて、香料及び他の任意成分を均一に混合して均質の塊を形成する工程を含み、この塊は組成物を得るために冷却される。
【0016】
エーテル基を含む少なくとも1つのモノマーから得られるコポリマー及びエーテル基を含まない少なくとも1つのモノマーは、ヘテロ原子を含む別のモノマーを少なくとも有するエチレンのコポリマーの代わりに使用することができる。「エーテル基を含むモノマー」という用語には、少なくとも1個の酸素原子が、別の酸素原子と結合していない2個の異なる炭素原子に結合しているモノマー全てが含まれ、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及びテトラメチレンオキシドなどの環式エポキシド構造内に酸素原子が含まれるものが挙げられる。用語「エーテル基を含むモノマー」も、分子内部にエーテル基を含み、さらに重合化され得る、分子、オリゴマー又はポリマーを含む。ほとんどの場合、コポリマーは、ポリエーテル基及び非ポリエーテル基を含む。このようなコポリマーは、ブロック及び非ブロックコポリマーでありえて、また、ポリマー構造上へポリエーテル基のグラフトによって形成されるコポリマー、ポリエーテル基が側鎖又は架橋において存在するコポリマー、及びエーテルモノマーがランダムに非エーテルモノマーと共重合化されるコポリマーは本発明に好適なコポリマーである。エーテル基を含む少なくとも1つのモノマーとエーテル基を含まない少なくとも1つのモノマーとから得られる好ましいコポリマーの中で、本発明に好適であるものは、例えば、ポリエーテルアミドコポリマー、ポリエーテルエステルコポリマー、ポリエーテルウレタン、スルホン化されたポリエーテルエステルコポリマー、ポリエーテルエステルアミドコポリマー、ポリエーテルエステルアミドコポリマー、及び他のアクリルモノマー/オリゴマーを有するポリエーテルアクリレートの重合によって形成されるコポリマーである。ポリエーテル基がコポリマーに存在する場合、好ましいポリエーテル基は、2つよりも多い炭素原子を含むモノマーを有するものであり、より好ましいのは3つよりも多い炭素原子を含むモノマーを有するものである。最も好ましいポリエーテル含有基は、ポリプロピレングリコールであり、更に好ましくはポリテトラメチレングリコールである。コポリマー内にある、エーテル基を含むモノマーは、コポリマーの総重量の少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、更に好ましくは少なくとも15%を示す。好適なコポリマーは、ポリ−エーテル−アミドブロックコポリマー(例えば、ペバックス(Pebax)(登録商標))、ポリ−エーテル−エステル−アミドブロックコポリマー、ポリエーテルポリエステルブロックコポリマー(例えば、ハイトレル(Hytrel)(登録商標))、及びポリエーテルブロックを含むポリウレタンコポリマー(例えば、ノベオン(Noveon)からのエスタン(Estane)(登録商標)、サンキュア(Sancure)(登録商標)、BASFからのアスタシン(Astacin)(登録商標))及びポリ−エーテル−ビニルアセテート又は、これらの組み合わせである。このタイプの様々なコポリマーの中では、上記に記載したような好ましいポリエーテル基を有するものが、最も好ましい。したがって、最も好ましいコポリマーは、ポリエーテル基がポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールであるものである。驚いたことに、これらの組成物は、典型的には100℃未満、場合によっては必要に応じて70℃にもなる非常に低い適用温度を典型的に有するホットメルトとして配合できる。これは、低濃度の可塑剤を有することにより、又は可塑剤を全く有しないことにより、達成できる。これは、増粘剤の特定の選択、及び組成物の成分の特定の組み合わせによると考えられる。これは、どちらも一般的に溶融状態において生じる製造かそれに続く適用のどちらかの間に香料の実質的な損失を生じることなく、処理することを可能にするため、組成物の特に望ましい性質である。また、ポリマー組成物の極性は、香料の極性とぴったり適合する。これには、香料のオクタノール/水分配係数に適合させることを含む、当該技術分野において既知のあらゆる手段を使用してもよい。
【0017】
上述したマトリックスポリマー補助型送達組成物の全てにおいて、長期にわたる香料の供給は、分子レベルでの香料とポリマー組成物との間の相互作用の結果であると考えられる。したがって、香料は、化学的に修飾されていない香油の形でポリマー組成物に存在し、香料が可塑化されたポリマーマトリックスに化学的に溶解されることを妨げる形ではないことが好ましい。特に、香料が不揮発性分子に共有結合的に結合される、香料カプセル化物及び香料は好ましくない。マトリックスポリマー補助型送達組成物がホットメルト、エマルション、分散剤又は溶液として適用される場合、好ましくは、マトリックスポリマー補助型送達組成物は、典型的に、発泡体の多数の層を互いに接着するのに使用されてもよい。これは製造を単純化するため、特に効果的である。マトリックスポリマー補助型送達組成物は、メラミン発泡体全体又は支持材料内に存在する場合、噴霧、スロットコーティング、ロールコーティング等を含む上記に記載の技術のいずれかを使用して適用されてもよい。マトリックスポリマー補助型送達組成物は、メラミン又は支持材料内に別個の体積として存在する場合、それは、注入又は他のあらゆる適切な手段により導入されてもよい。
【0018】
当該技術分野において言及される場合もある香料カプセル化物又はマイクロカプセルは、典型的には、マイクロカプセル内に含まれる活性物質の制御放出を提供する。典型的には、マイクロカプセルは、本発明の香料源として使用される場合、香料を含むあらゆる破裂可能なカプセル又は、内部にカプセル化された香料によって制御自在に浸透可能なカプセルである可能性がある。好ましくは、マイクロカプセルの破裂強度は、破裂することなく取り扱いに耐えることができ、しかしながら正しい外部刺激に露出される際には破裂することができる範囲内であるべきである。好ましくは、前記刺激は、圧力、水分、pH、温度、イオン強度又はこれらの組み合わせから成る群から選択されることができる。マイクロカプセルのシェルは、広範囲にわたる材料から作製できる。このような材料は、典型的にポリマーである。好ましくは、非限定的な例として、本明細書におけるマイクロカプセルのシェルの製造に適した材料には、デンプン、キトサン、アルギネート、ユリアホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド、フェノール−ホルムアルデヒド、ゼラチン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリメタクリレート、ポリエポキシド、酢酸セルロース、硝酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、エチルセルロースポリエステル、ポリクロロトリフルオロエチレン、酢酸エチル/酢酸ビニル、サラン、ポリスチレン、ゼイン、パラフィンワックス、動物性ワックス、植物性ワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス等が挙げられる。メラミンマイクロカプセルは、マイクロカプセルが破裂する前に、香料を殆ど又は全く放出しないので特に好ましい。一般に、マイクロカプセルは、平均直径0.001〜1000ミクロン、好ましくは1〜500ミクロン、及び更に好ましくは10〜250ミクロンを有する。当該技術分野において既知の様々なプロセスは、マイクロカプセルを作製するために使用できる。マイクロカプセルの製造プロセスの例としては、米国特許第2,800,458号、米国特許第3,159,585号、米国特許第3,516,846号、米国特許第3,516,941号、米国特許第3,533,958号、米国特許第3,697,47号、米国特許第3,778,383号、米国特許第3,888,689号、米国特許第3,965,033号、米国特許第3,996,156号、米国特許第4,010,038号、米国特許第4,016,098号、米国特許第4,087,376号、米国特許第4,089,802号、米国特許第4,100,103号、米国特許第4,251,386号、米国特許第4,269,729号、米国特許第4,303,548号、米国特許第4,460,722号、及び米国特許第4,610,927号、英国特許第1,156,725号、英国特許第1,483,542号、英国特許第2,041,319号及び英国特許第2,048,206号、及び「マイクロカプセル化:方法と工業的適用(Microencapsulation: Methods and Industrial Application)」(ベニータ、サイモン(Benita, Simon)(編集)、1996年、マーシャル・デッカー・インコーポレイション(Marcel Dekker, Inc.))に記載されている。好ましくは香料などの、活性物質を含み、本発明に好適なマイクロカプセルは、例えば、米国特許第3,888,689号、米国特許第4,520,142号、米国特許第5,126,061号、及び米国特許第5,591,146号に詳細が記載されている。本発明における使用に好適な香料を含むマイクロカプセルは、米国特許公開第2005/0153135号、欧州特許第1304044号、米国特許第6645479号、米国特許公開第2004/00771742号、PCT国際特許公開WO02/074430号、米国特許公開第2004/0115091号に見出される。
【0019】
香料はまた、担体粒子上へ吸着又は吸収されてもよい。典型的には、担体粒子は、香料を吸収又は吸着でき、それに続き、長期間にわたって及び/又は外部刺激の結果として前記香料を放出する多孔性粒子を意味すると理解される。好ましくは、前記刺激は圧力、水分、pH、温度、イオン強度又はこれらの混合体から成る群から選択され得る。好ましくは担体粒子は、無定形珪酸塩、結晶性の非層状珪酸塩、層状珪酸塩、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム/炭酸ナトリウム複塩、炭酸ナトリウム、粘土、金属酸化物(例えばアルミナ、アルミン酸塩、アルミノ珪酸塩)、ゼオライト、方ソーダ石、アルカリ金属リン酸塩、マクロ孔質ゼオライト、キチンマイクロビーズ、カルボキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルスターチ、多孔性デンプン、化学変性デンプン、デンプン誘導体、低分子量及び高分子量の糖、及び糖誘導体、放出され沈殿するシリカ、及びこれらの組み合わせから成る群から選択された材料を含んでもよい。ゼオライトは特に好ましい。本明細書で有用なゼオライトは、米国特許第5,955,419号に開示される。本明細書で有用な香料を充填されたゼオライト及びこれらの製造方法もPCT国際特許公開WO02/089862号に開示される。好ましくは、香料担体の直径は、100ミクロン未満、好ましくは70ミクロン未満、好ましくは40ミクロン未満、より好ましくは30ミクロン未満及び更に好ましくは5ミクロン未満である。好ましくは、ゼオライト粒子の直径は0.01ミクロンより大きい。別の好ましい実施形態において、担体粒子はそれ自身がカプセル化されてもよい。好ましい例は、香料を充填されたゼオライト粒子を、デンプンでカプセル化することを含む。カプセル化は、使用前の保護の向上を提供する。周囲湿度の結果として香料の放出を減らす又は防ぐために、また、洗浄器具の使用中に湿潤されるまで香料が放出されないことを確実にするために、香料を充填された担体粒子は、好ましくは、吸湿性又は融解性を有する組成物でコーティングされてもよい。水供給材料は、また、湿潤前に背景の匂いを促進するために組み込まれることができる。吸湿性材料又は融解性材料と水供給材料との組み合わせは、周囲湿度に関係なく、水に露出して香料の破裂を提供しながら、湿潤前に所望の量が放出されるように香料の放出を調整するために使用され得る。
【0020】
香料源は、また、複合型香料送達組成物であってもよく、すなわち、香料が別の分子または複数の分子と複合される組成物であってもよい。香料複合体は、洗浄器具又は香料に添加する前に形成されてもよく、複合化剤は別途添加されてもよく、このことにより、一旦洗浄器具に配置される複合体を形成する。本発明の香料源として好適な複合型香料送達組成物の例としては、シクロデキストリン−香料複合体組成物及びアミン補助型送達組成物が挙げられる。香料源は、アミン補助型送達組成物であってもよい。典型的には、アミン補助型送達システム組成物はアミン化合物及び香料を含む。好ましくは、それらが発泡体に位置する前に、これらの成分間の反応が無いことである。好適なアミン化合物としては、アミノ基の少なくとも10%が一級アミノ基である場合に限り、モノアミン及びポリアミンが挙げられる。好ましくは、アミン化合物はポリアミンであり、そのアミノ基の15〜80%は一級アミノ基である。典型的には、香料は、香料ケトン又は香料アルデヒドの形及びこれらの混合物でなければならない。さらに、香料アルデヒド材料は、典型的には比較的高い分子量を有し、比較的高い沸点を有する。本発明の目的のために、高沸点の香料アルデヒドは、225℃より高い沸点を有する。本発明の目的のために、高分子量の香料アルデヒドは、150より高い分子量を有する。アミン補助型香料送達技術の例は、当該技術分野において既知であり、PCT国際特許公開WO2005/003434号に見出しうる。ケトン又はアルデヒド香料有益剤は、好ましくはポリマーカプセル化物内に含まれる。香料源は、シクロデキストリン−香料複合体の形であってもよい。本明細書で使用する時、用語「シクロデキストリン」は、特に、α−、β−、γ−シクロデキストリン及びこれらの混合物、及び/又はこれらの誘導体、及び/又は、これらの混合物といった、香料成分を有する包接複合体を形成可能な、6〜12個のグルコース単位を含む非置換シクロデキストリンなどの、あらゆる既知のシクロデキストリンを含む。α−、β−及びγ−シクロデキストリンは、特に、アメリカン・メイズ・プロダクツ・カンパニー(American Maize-Products Company)(アマイゾ(Amaizo))及びロクセット・コーポレイション(Roquette Corporation)から入手可能である。既知であるシクロデキストリンの多くの誘導体がある。代表的な誘導体は、米国特許第3,426,011号、米国特許第3,453,257号、米国特許第3,453,258号、米国特許第3,453,259号、及び米国特許第3,453,260号、米国特許第3,565,887号、米国特許第4,616,008号、米国特許第4,746,734号、及び米国特許第4,678,598号に開示されるものである。本明細書に用いるのに好適なシクロデキストリン誘導体の例としては、アマイゾ(Amaizo)及びアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company)から入手可能な、置換の程度の異なる、メチル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン及びヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンがある。水溶性誘導体も非常に望ましい。各シクロデキストリンはオリゴマー、コオリゴマー、ポリマー、コポリマー等を使用して互いに結合することもできる。このような材料は、例えば、アマイゾ(Amaizo)及びオールドリッチ・ケミカルカンパニー(Aldrich Chemical Company)から入手可能である(例えばβ−シクロデキストリン/エピクロロヒドリンコポリマー)。複合体の混合物を提供するために、シクロデキストリン及び/又は前駆体化合物の混合物を使用することは望ましい。シクロデキストリン及び香料は、洗浄器具に適用される前又は一旦洗浄器具上に置かれてから、複合されてもよい。シクロデキストリン−香料複合体組成物は、一旦香料がシクロデキストリンから放出されると、シクロデキストリンは、臭気制御剤として自由に作用することができ、接触するあらゆる悪臭を吸収するという更なる効果を有する。シクロデキストリン−香料複合体組成物に用いられるのに好適な香料は、PCT国際特許公開WO91/17300号に記載される。
【0021】
香料源はまた、香料の形でナノラテックスに吸収されてもよい。ナノラテックス香料送達システムは、100nm〜50μmの寸法を有するポリマー粒子を含み、この香料は前記ナノラテックス粒子が形成されるポリマーに化学的に結合されず、好ましくは前記ナノラテックス粒子が形成されるポリマーの極性及び香料は密接に適合する。一般に、ポリマー粒子は不溶解性の水であってもよい。ポリマー粒子は好ましくは、カチオンモノマー、非カチオンモノマー及びこれらの混合物から成る群から選択されるモノマーを含む。ポリマー粒子は、50重量%〜99.9重量%、好ましくは60重量%〜95重量%、の非カチオンモノマー;0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜10重量%、のカチオンモノマー;及び、0重量%〜25重量%、好ましくは1重量%〜10重量%の架橋モノマーを好ましくは含む。好ましくは、モノマー混合物内の、非カチオンモノマーと、カチオンモノマーと、架橋モノマーの重量比は、約10:0.02:0〜5:2.5:1である。好ましくは、カチオンモノマーがカチオン単位を含む。一般に、カチオン単位は、ポリマー粒子の構造に組み込まれるときに、2〜8のpH範囲内でカチオン電荷を維持できる部分を意味すると理解されるカチオン単位は、2〜8の範囲内の各pH値でプロトン化されることを必要としない。好適なカチオンモノマーとしては、ジメチルアミノアルキルアクリレート、特にジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾイル、ジアルキルアミノ基を有するビニルエーテル、ビニルピリジン、アルキルアクリルアミド、ジアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、及びアミノアルキルアシルアミドを含む。非カチオン性モノマーは疎水性基含有モノマーであってよい。疎水性基の例としては、アルキル、シクロアルキル(cylcoalkyls)、アリール、アルカリール、アラルキル及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されるものではない。好適な非カチオン−モノマーの例としては、メチルメタクリレート、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、アクリル酸n−ブチル、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、メタクリル酸、アクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシエチルメタクリレート(hyroxyethyl methacrylate)、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、フェニール・メタクリルアミド、t−ブチルメタクリルアミド、p−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアセテート、ビニルフェノール、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホネート、プロピオン酸ビニル、メチルアリルスルホン酸(methylallysulfonic acid)、N−ビニルホルムアミド及びN‐ビニルピロリドンが挙げられる。好ましくはポリマー粒子は架橋モノマーも含む。適切な架橋モノマーの非限定的な例としては、ジアクリレート、ジメチルアクリレート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル、エチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ポリアリルスクロース(polallyl sucrose)、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン、トリビニルトルエン、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチルエングリコールジメタクリレート、アリルメタクリラート、ジアリルマレアート、トリアリルマレアート、及び、1,4−ブタンジオールジアクリレート(triallylmaleate 1,2-ethanediol diacrylate)、トリアリルマレアート1,2−エタンジオールジアクリラート、1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジビニルベンゼン、及びエチレングリコールジアクリレートを含む。ナノラテックス粒子が作られるポリマーは、好ましくは重量平均分子量、1.66ゼプトグラム(zg)(1000ダルトン)〜3321zg(2000000ダルトン)、好ましくは16.6zg(10000ダルトン)〜1245zg(750000ダルトン)、最も好ましくは33zg(20000ダルトン)〜830zg(500000ダルトン)の重量を有する。)分子量は、従来の手段、例えばゲル浸透クロマトグラフィーで測定されてもよい。香料と親和性を有するように、ポリマー粒子のモノマーは選択されてもよい。好ましくは、香料は、1700未満のコバッツインデックス(Kovats Index)、200未満の分子量、1.3未満のClogP及び/又は250℃未満の沸点のうちの少なくとも1つの性質を有する。「香料及び香味料の化学物質(香料)(Perfume and Flavor Chemicals(Aroma Chemicals))」(ステフェン・アークタンダー(Steffen Arctander)著、1969年、著者により出版)の中で報告される。一方、それらは当該技術分野において既知のあらゆる手段を使用して得られることができる。材料のオクタノール/水分配係数は、オクタノール及び水の平衡濃度間の比率である。オクタノール/水分配係数は、あるいは、10を基準とした(base 10)対数目盛ではlogPとして報告され、その計算値が報告される場合は、ClogPとして報告される。本発明への使用に好適な香料原料は、典型的には3未満のlogPを有する。多数の香料成分のlogPが報告されていて、例えばデイライト・ケミカル・インフォメーション・システムズ・インコーポレイテッド(Daylight Chemical Information Systems, Inc.)(以後「デイライトCIS」と呼ぶ)(カリフォルニア州、アーヴィン(Irvine))から入手可能なポモナ92データベース(the Pmona92 database)は、オリジナル文献に対する引用と一緒に、多くを収録する。しかしながらlogP値は、これもデイライトCISから入手可能な「CLOGP」プログラムにより最も便利に算定される。このプログラムは、ポモナ92データベース(the Pomona92 database)で利用可能である際の実験値も列挙する。「算定logP(calculated logP)(ClogP)」は、ハンシェ(Hansch)とレオ(Leo)のフラグメントアプローチにより確定される(「総合医薬化学(Comprehensive Medicinal Chemistry)」(C.ハンシェ、P.G.サメンス(P.G. Sammens)、J.B.テイラー(J.B.Taylor)、及びC.A.ランダムソン(C.A.Ramsden)編集、1990年、パーガモン・プレス(Pergamon Press))第4巻、295頁所収のレオの記載を参照のこと)。このフラグメント手法は、各香料成分の化学構造に基づき、そして原子の数と種類、原子の連結性、及び化学結合を考慮に入れる。生理化学的な性質のために最も信頼性が高く広く使われている推定値であるClogP値は、好ましくは、本発明において有用な香料成分の選択において実験logP値の代わりに使用される。コバッツリテンションインデックス(Kovats Retention Index)は、研究室間の物質同定のためのガスクロモグラフ(GC)データを報告する正確な方法である。それは、保持時間とCGによる化学的同定との間の相関における装置パラメータの影響を排除するために使用される。多くの香料成分のコバッツインデックス(I又はKI)値は報告されている。未知の物質のコバッツインデックス値は、当該技術分野において既知のn式から計算されることができる。
【0022】
洗浄器具は、好ましくは封止又再封止可能な容器に貯蔵され、消費者に呈される。典型的には、これは保管の間、いかなる遊離香料の損失をも防ぐ。
【0023】
本明細書において、洗浄器具は、好ましくは少なくとも5mmの厚さを有するメラミン発泡体の層を含む。好ましくは、洗浄器具は立方体形状である。本明細書において、洗浄器具のメラミン発泡体の層の全体積は、好ましくは50cm3〜400cm3、より好ましくは80cm3〜300cm3、更に好ましくは150cm3〜275cm3、及び最も好ましくは200cm3〜250cm3である。厚さは、メラミン発泡体層の他の側面(メラミン発泡体層の高さ)と比較して最も小さい延長部を有する側面のmm単位の長さであると理解される。洗浄器具が直方形状に基づいており、メラミン発泡体層が、その形状の最大表面積を有する側面(x軸およびy軸への伸展)に平行に延びる場合、厚さは、y軸方向への伸展と称することができる。洗浄器具が不規則な形状に基づいており、及び/またはメラミン発泡体層の厚さの伸展が変わる(即ち、層が、器具のある部分では他に比べて厚い)場合、少なくとも一度、メラミン発泡体層の厚さが本明細書で求められる厚さを超えて延びれば十分である。本発明の好ましい実施形態では、メラミン発泡体はメラミンホルムアルデヒド樹脂発泡体である。メラミンホルムアルデヒド樹脂発泡体原材料は周知であり、例えばBASFから商標名バソテクト(Basotect)(登録商標)として市販されている。支持材料は、典型的には、非メラミン材料、好ましくは、機械的支持を提供し、余剰水を吸収し、又は改良された研磨性を提供し、又はこれらの組み合わせを提供するために使用される、発泡体、不織繊維、編まれた繊維、フィルム、スクリム、グリッドを意味する。支持材料は、存在する場合、硬い表面の洗浄において有用な化学物質又は組成物を含むことができる。これらの化学物質又は組成物は、存在する場合、メラミン発泡体において使用されるあらゆるものと同じ又は異なってもよい。異なる場合、メラミン発泡体に存在する化学物質又は組成物と不適合である、或いはメラミン発泡体自体と不適合である、硬い表面の洗浄に使用するのに好適な担体化学物質又は組成物に、支持スポンジは使用されてもよい。好ましくは、香料源は、メラミン発泡体又は支持材料に存在する化学物質又は組成物の相似性又は相違を示すために使用されてもよい。好ましくは、香料源もまた、前記化学物質又は組成物に伴うあらゆる望ましくない匂いを隠すために使用されうる。洗浄器具がメラミン発泡体及び支持材料の一連の交互の層を含む場合、メラミン層及び支持材料層は、洗浄プロセスを補助するために化学物質又は組成物を運ぶのに再び使用されることができる。メラミンの異なる層は、同じ又は異なる化学物質又は組成物を含んでもよく、支持材料は代わりに、メラミン発泡体層の各々又は両方に同じ又は異なる化学物質又は組成物を含んでもよい。さらに、あらゆる個々の層は、洗浄プロセスを補助するためにいかなる化学物質又は組成物も支持し得ない。このような化学物質又は組成物の有無は、好ましくは香料源を用いて示されてもよい。好ましくは支持材料又はメラミン発泡体に存在し得る化学物質又は化合物の例としては、臭気制御剤、酵素、界面活性剤、キレート剤、消泡剤、漂白、ビルダー、漂白活性剤、漂白触媒、殺生物剤、添加剤を減らしたライムスケール及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されない。香料源がメラミン発泡体の全体にわたって又は支持材料内に配置される場合、香料源は、液滴又は固体粒子の形で発泡体の少なくとも一方の側へ噴霧することにより分配されることが好ましい。噴霧はメラミン発泡体と支持発泡体又はメラミン発泡体の多数の層との間の界面になるものの上に香料源を分配するために使用されてもよい。ネブライザ及びアトマイザ、或いは液滴又は微粒子を生成するあらゆる他の手段が特に好まれる。好ましくは、一連の噴霧源が発泡体全体に香料源の一連の列を噴霧するために使用される。香料源が液体であるとき、又は、香料源が溶媒を使用して適用されるときに、好ましくは、香料源の液滴が、それらが噴霧された発泡体の孔の直径より小さな直径を有する。同様に、香料源は例えば、香料カプセル化物又は香料を充填した多孔性担体粒子であり、好ましくは微粒子は発泡体の孔より小さい固体粒子である。理論に束縛されるものではないが、メラミン発泡体の孔は典型的には直径50〜400ミクロン、好ましくは200ミクロンと考えられる。したがって、発泡体の全体にわたって浸透するようにするために、150ミクロン未満の直径、更に好ましくは100ミクロン未満の直径、更により好ましくは50ミクロン未満の直径を有する液滴又は微粒子を使用することが好ましい。好ましくは、発泡体全体にわたる香料源の浸透が、香料源が適用された発泡体の反対側で真空を使用することで促進される。香料源もまた、一度に1つよりも多い側面、好ましくは発泡体の厚さに対して垂直な2つの対向する側面から発泡体を噴霧することによって適用されてもよい。対向する側面に沿ってプロセスを繰り返す前に、片側に沿って発泡体を噴霧することによって、香料源も発泡体全体にわたって分配されることができる。好ましくは、2つの対向する側面は発泡体の厚さに対して垂直である。別の方法としては、香料源が液体であるか、或いは液体に分散されている場合、香料源又は香料源を含む溶液にメラミン発泡体又は支持材料を浸すことによって、香料源は、典型的には、メラミン発泡体又は支持材料の全体にわたって分配されてもよい。その後、余剰の香料溶液は圧搾されてもよく、及び/又は、洗浄器具は乾燥したままであってもよい。香料源が香料源の少なくとも1つの別個の体積の形でメラミン発泡体、支持材料又はその両方の内に配置される場合、好ましくは、マトリックスポリマー補助型送達組成物を溶融するまで最初に加熱し、メラミン発泡体又は支持材料又はその両方の内部の溶融されたマトリックスポリマー補助型送達組成物を注入し、それによってマトリックスの少なくとも1つの別個の体積を形成することにより、マトリックスポリマー補助型送達組成物が使用され、かつ、メラミン発泡体、支持材料又はその両方に導入される。マトリックスが冷却するにつれて、別個の体積は凝固し、メラミン発泡体又は支持材料内で固定されたままである。注入は、香料源をメラミン発泡体又は支持材料に導入するためのあらゆる手段を含むことを意味し、装置、典型的には注射器は、洗浄器具の外面より下の点で香料源を導入するために使用される。マトリックスポリマー補助型送達組成物がメラミン発泡体又は支持材料に注入され、その中で固定されると、マトリックス補助型送達システムがメラミン発泡体又は支持材料の表面を破らないことを確実にできる。好ましくは、マトリックスポリマー補助型送達組成物はホットメルトの形で送達される。更に好ましくは、マトリックスポリマー補助型送達システムは100℃未満、好ましくは70℃未満の融点を有する。好ましくは本発明は、臭気制御剤も含むことができる。本発明の臭気制御剤としての使用に適した非複合型シクロデキストリンは好ましくは、6〜12のグルコースユニットを含む非置換のシクロデキストリンなどの、非複合の形で既知であるあらゆるシクロデキストリン、特に、α−シクロデキストリン、βシクロデキストリン、γ−シクロデキストリン及びそれらの誘導体及びこれらの組み合わせを含む。α−シクロデキストリンは、6つのグルコース単位から成り、β−シクロデキストリンは、7つのグルコース単位から成り、γ−シクロデキストリンは、ドーナツ状の環に配置される8つのグルコース単位から成る。シクロデキストリンが存在する場合、抗菌剤を含むことも好ましい。本明細書に用いるのに好適な好ましい水溶性のシクロデキストリン誘導体の例は、ヒドロキシプロピルα−シクロデキストリン、メチル化α−シクロデキストリン、メチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチルβ−シクロデキストリン及びヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンである。既知のメチル化β−シクロデキストリンは、各グルコース単位が14の置換度の約2メチル基を有する、一般にDIMEBとして知られる、へプタキス−2,6−ジ−O−メチル−β−シクロデキストリンである。より好ましい市販のメチル化β−シクロデキストリンは、通常約12.6の異なる置換度を有する、RAMEBとして知られる、ランダムにメチル化されたβ−シクロデキストリンである。好ましいシクロデキストリンは、例えば、セレスターUSAインコーポレイテッド(Cerestar USA Inc.)及びワッカー・ケミカルズ・インコーポレイテッド(Wacker Chemicals)(米国)から例えば入手可能である。異なるシクロデキストリンの混合物を使用することが好ましい。臭気制御剤としてフラバノイド(flavanoid)も使用できる。フラバノイドはC636フラバンスケルトン(flavan skeleton)に基づく化合物である。フラバノイド類は、典型的な精油中に見つけることができる。このような油としては、スギ、ヒノキ、ユーカリ、アカマツ、タンポポ、クマザサ及びクレインズビルなどの、針葉樹及び草から乾留することにより抽出される精油が挙げられ、テルペンの材料、例えばα‐ピネン、β−ピネン、ミルセン、フェンコン(phencone)及びカンフェンを含むことができる。茶葉からの抽出物も含まれる。このような材料の記述は、特開平04−030855号及び特開平02−284997号に見出される。臭気制御剤はゼオライトでもよい。ゼオライトの好ましいクラスは、約2〜約10の範囲のSiO2/AlO2によって特徴付けられる、中程度のゼオライトである。中程度のゼオライトは、アミン型の匂いと高い親和性を有し、より高いゼオライトと比較して水分許容的であるため、好ましい。本明細書に用いるのに好適な様々な中程度のゼオライトは、PQコーポレイション(PQ corporation)からヴァルフォー(Vlafor)(登録商標)CP301−68、ヴァルフォー(Valfor)(登録商標)306−63、ヴァルフォー(Valfor)(登録商標)CP300−35及びヴァルフォー(Valfor)(登録商標)CP300−56、コンテカ(Conteka)からCBV100(登録商標)シリーズのゼオライトなどとして、市販されている。活性炭は、洗浄器具における組み込みのための適切な別の臭気制御剤である。活性炭又は活性チャコールは、時折参照されるように、有機分子の吸収剤として及び/又は空気浄化目的のために、商習慣では周知である。このような炭素は、商業的供給源から商標名カルゴンタイプCPG(Calgon-Type CPG)(登録商標)、タイプPCB(Type PCB)(登録商標)、タイプSGL(Type SGL)(登録商標)、タイプCAL(Type CAL)(登録商標)、タイプOL(Type OL)(登録商標)及びセントアー(Centaur)(登録商標)として入手可能である。好適なシリカゲルは、グレース(Grace)から入手可能である。
【0024】
本発明の別の態様において、硬い表面から汚れを取り除くための前記洗浄器具を使用する方法が提供される。好ましくはこの方法は、洗浄器具を湿潤するステップと、その後、洗浄を必要とする表面を湿潤された器具と接触させるステップを含む。典型的には、接触させることは、ふき取る、打ちつける、こする、軽くたたくこと等を含む。典型的には、湿潤することは、水道水などのあらゆる適切な溶媒による湿潤を包含する。好ましくは、支持材料は、表面からあらゆる余剰水又はあらゆるメラミン発泡体微粒子を取り除く又は吸収する更なる方法のステップにおいて使用してもよい。好ましくは、支持材料はまた、追加的な方法のステップとして、あらゆる頑固な汚れ、すなわち溶けにくい汚れを研磨又は除去するために使用されてもよい。好ましくは、メラミン発泡体の体積が使用され、その結果汚される場合に、それは破裂し、汚れていない発泡体を露出して、未使用のメラミン発泡体の汚染を防ぐ。
【実施例】
【0025】
各例において、特に明記しない限り、発泡体のシート又は積層体は、120mmの長さ及び60mmの幅を有する洗浄器具へ切断された。各例におけるこれらの厚さは、各例で使用される層に依存した。
【0026】
(実施例1) 総重量の30重量%のエルバックス250(Elvax 250)と、総重量の15重量%のフォラリン5020F(Foralyn 5020F)と、総重量の5重量%のクリスタレックスF85(Kristalex F85)と、総重量の10重量%のアセチルトリブチルシトレートと、総重量の40重量%のリキブル4香料(Liquiblu 4 perfume)(プロクターアンドギャンブル(Procter & Gamble)とを含む低融点ホットメルト・マトリックス・ポリマー補助型送達組成物が調製された。その後、溶融槽内で70℃で完全に溶融されるまで組成物は加熱され、スロットコーティングノズル(ノードソン(Nordson)(登録商標))を有するホットメルトポンプが、一連の特徴的なレーンにおいて、メラミン発泡体シート(BASFからのバソテクト(Basotect)(登録商標))の表面上に発泡体表面1m2あたり125gで組成物をスロットコーティングするために使用された。メラミン発泡体シートは厚さ15mmを有する。6mmの厚さを有する連続気泡ポリウレタン発泡体(レクティセル(Recticel)(登録商標)によるスウィータン(Sweetane)(登録商標)シリーズ)は、マトリックスポリマー補助型送達組成物でコーティングされる表面に沿ってメラミン発泡体に付着される。
【0027】
(実施例2) 総重量の25重量%のぺバックス2533(Pebax 2533)と、総重量の15重量%のアセチルトリブチルシトレートと、総重量の60重量%のIFFからの香料ユートピアMODM1(Perfume Utopia MOD M1)とを含む低融点ポリマーマトリックス組成物は、完全に溶けるまで加熱された(80℃)。その後、噴霧ノズルを有するノードソン(登録商標)ホットメルトポンプを使用して、発泡体1m2あたり40gのポリマーマトリックス組成物が、10mmの厚さを有するメラミン発泡体シート(BASFからのバソテクト(Basotect)(登録商標))の表面全体に噴霧された。その後、10mmの厚さを有する閉塞気泡ポリプロピレン発泡体(ゾテフォーム(Zotefoam)(登録商標))が、マトリックスコーティングされたメラミン発泡体の2つのシートに挟持された。その後、3層の積層体は、メラミン及びポリプロピレン発泡体へのホットメルトの浸透を可能にするために圧縮された。
【0028】
(実施例3) 破壊可能な香料マイクロカプセルを含む水性スラリーは、発泡体1m2あたり70gで、厚さ14mmのメラミン発泡体シート(BASFからのバソテック(Basotec)(登録商標))の最も大きな領域の2つの面のうちの1つ全体に均一に配置された。その後、メラミン発泡体の第2のシートは、マイクロカプセルが2層間の界面に沿って配置されるような割り振りで、接着剤を使用して第1のシートに積層された。香料マイクロカプセルの寸法配分は、少なくともマイクロカプセルの50%が、直径100ミクロンを超えるようになされた。スラリーは、プロクターアンドギャンブルによるリリアル(Lillial)、シクラセット(Cyclacet)又はレモンヴァート(Lemonvert)から選択される、カプセル化された香料を総重量の30重量%含んだ。香料マイクロカプセルは、メラミンホルムアルデヒド樹脂と架橋されたアクリルアミド−アクリルコポリマー架橋から作製された。
【0029】
(実施例4) スラリー1m2あたり70gの破壊可能な香料マイクロカプセルが、厚さ10mmのメラミン発泡体シート(BASFからのバソテック(Basotec)(登録商標))の表面に配置された。その後、5mmの厚さを有する閉塞気泡ポリプロピレン発泡体(ゾテフォーム(登録商標))は、コーティングされたメラミン発泡体の2つのシートの間で積層された。マイクロカプセルの直径は、5ミクロン〜50ミクロンであった。香料マイクロカプセルスラリーは、プロクターアンドギャンブル(Procter & Gamble)によるダウニー(Downy)又はレモンヴァート(Lemonvert)香料から選択されるカプセル化された香料を総重量の20重量%、又は、総重量の5重量%のアリルアミルグリコレートと、総重量の5重量%のシトラルジエチルアセタールと、総重量の30重量%のリナロールと、総重量の30重量%の酢酸リナリルと、総重量の30重量%のオレンジ油との香料混合物を、含んだ。マイクロカプセルシェルは、カチオン加工デンプン(ロケット(Roquette)(登録商標)からのHI−CAT CWS)からなる25重量%のスラリー又はグアーガム(ロディア(Rhodia)によるルグアーC−162(Luguar C-162))でコーティングされるアミノプラストメラミンを含んだ。
【0030】
(実施例5) 実施例4に記載したように、0.2gの香料マイクロカプセルスラリーが総重量の35重量%のエタノール及び総重量の65重量%の水を含む5mLの溶媒と混合された。その後、分散型マイクロカプセルは、メラミン発泡体(BASFからのバソテクト(Basotect)(登録商標))の28mm×120mm×60mmの寸法を有する1ブロックに噴霧された。
【0031】
(実施例6) 3gの150ミクロン超の直径を有するβシクロデキストリン粒子(ワッカー(Wacker)から)を、50mLの水及び1gのダウニー又はレモンヴァート香料(ともにプロクターアンドギャンブル(Procter & Gamble)から)とともに約1時間撹拌し、シクロデキストリン及び香料を複合した。その後、懸濁液は、発泡体1m2あたり40gの濃度で、14mmの厚さを有するメラミン発泡体シート(BASFからのバソテクト(Basotect)(登録商標))の表面全体に噴霧された。その後、メラミン発泡体シートは、接着剤を使用して、等しい厚さのメラミン発泡体の第2の層に積層された。
【0032】
(実施例7) 総重量の50重量%のゼオライトAと、総重量の50重量%のメソ細孔性シリカZSM−5との、150ミクロン超の粒子寸法を有する組成物が、発泡体1m2あたり約40gの濃度で、厚さ14mmのメラミン発泡体シート(BASFからのバソテクト(Basotect)(登録商標))の2つの大きな表面のうちの1つ全体に配置された。プロクターアンドギャンブル(Procter & Gamble)によるリリアル(Lillial)、シクラセット(Cyclacet)、ダウニー(Downy)又はレモンヴァート(Lemonvert)の香料から選択される香料原料又は、5重量%のアリルアミルグリコレートと、総重量の5重量%のシトラルジエチルアセタールと、総重量の30重量%のリナロールと、総重量の30重量%のリナリルアセテートと、総重量の30重量%のオレンジ油との香料混合物が、その後、発泡体1m2あたり16gの濃度でメラミン発泡体の表面を被覆するゼオライト/シリカ粒子上へ噴霧された。その後、等しい厚さのメラミン発泡体の第2のシートは、2つの層の間の界面に配置される香料を充填された多孔性担体粒子を有する2層の積層体を形成するために、第1のメラミン発泡体に付着された。
【0033】
(実施例8) 実施例1〜7は繰り返されたが、この時、150ミクロン超の粒子寸法を有する未複合型シクロデキストリン粉体(ワッカーからのβシクロデキストリン)は、仕上げられた洗浄器具の表面全体に、発泡体1m2あたり70gの濃度で噴霧された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも約5mmの厚さを有するメラミン発泡体及び香料源を備え、前記香料源が香料カプセル化物、香料が充填された担体粒子、複合型香料送達組成物、ナノラテックス香料送達システム、マトリックスポリマー補助型送達組成物、香り付けされたポリマー及びこれらの組み合わせから成る群から選択される、洗浄器具。
【請求項2】
前記洗浄器具は、使用中に、少なくとも実質的に全ての前記メラミン発泡体が消費されるまで、香料を送達できる、請求項1に記載の洗浄器具。
【請求項3】
支持材料の少なくとも1つの層、又は、メラミン発泡体の少なくとも2つの層、又は、これらの組み合わせを備える、請求項1又は2に記載の洗浄器具。
【請求項4】
メラミン発泡体の少なくとも2つの層を含み、メラミン発泡体の各層が前記支持材料の少なくとも1つの層によってメラミン発泡体の次の層から分離される、請求項3に記載の洗浄器具。
【請求項5】
前記香料源は、前記メラミン発泡体内の少なくとも1つの個別の体積として、又は、前記メラミン発泡体を介した材料の少なくとも1つの平面として、前記メラミン発泡体全体に存在する、請求項1〜4に記載の洗浄器具。
【請求項6】
前記香料源が、
a.前記支持材料内で、又は、
b.前記メラミン発泡体と前記支持材料との間の界面に沿って、又は、
c.これらの組み合わせ、のいずれかに配置される、請求項3又は4に記載の洗浄器具。
【請求項7】
2つの層を互いに積層する発泡体フレーム、恒久的接着剤の使用、前記層を互いに縫合すること、前記層を互いにニードルパンチングすること、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される恒久的付着によって任意の隣接した層が接合される、請求項3、4、5又は6に記載の洗浄器具。
【請求項8】
前記恒久的な付着が恒久的接着剤であり、前記恒久的接着剤が前記香料源を含む、請求項7に記載の洗浄器具。
【請求項9】
メラミン発泡体及び支持材料の前記層は、前記香料源を含む恒久的接着剤により永久に付着され、
前記香料源は、香料カプセル化物又は香料が充填された担体粒子から成る群から選択され、
前記香料カプセル化物又は前記香料が充填された前記担体粒子は、メラミン発泡体の孔の直径よりも大きく、好ましくは少なくとも約200ミクロンの、直径を有する、請求項3又は4に記載の洗浄器具。
【請求項10】
前記香料源からの前記香料の前記送達は、水分、圧力、pH、イオン強度、温度又はこれらの組み合わせによって誘発される、請求項8に記載の洗浄器具。
【請求項11】
前記香料源は、香料が充填された担体粒子又は香料カプセル化物から成る群から選択され、
前記香料源は、前記メラミン発泡体及び/又は支持発泡体の全体に配置され、
前記香料源は、接着剤によってその中に結合されるか、又は、その大きさによって物理的にその中で保持される、請求項1〜7に記載の洗浄器具。
【請求項12】
同一の又は異なる香料源は、前記洗浄器具内で少なくとも2つの位置で使用される、請求項3〜11に記載の洗浄器具。
【請求項13】
前記洗浄器具は臭気制御剤を更に含む、請求項1〜12に記載の洗浄器具。
【請求項14】
前記メラミン発泡体は、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂発泡体である、請求項1〜13に記載の洗浄器具。
【請求項15】
前記用具を湿潤し、その後、洗浄を必要とする表面を前記湿潤した用具と接触させることを含む請求項1〜14記載の前記洗浄器具を使用した表面の洗浄方法。

【公表番号】特表2009−522077(P2009−522077A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549967(P2008−549967)
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【国際出願番号】PCT/IB2007/050100
【国際公開番号】WO2007/080552
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】