説明

洗濯機

【課題】 循環経路に設けられた糸屑フィルタの目詰まり状態を正確に判定することができる洗濯機を提供する。
【解決手段】 本発明の洗濯機は、各工程において補注水動作が行われた後の撹拌動作時に、フィルタチェックを行う。フィルタチェックは、循環ポンプ及びモータの両方が停止しているときの水位センサの出力及びモータが停止した状態で循環ポンプが駆動しているときの水位センサの出力を読み込み、両者の差の値に基づき行われる。これにより、フィルタが目詰まりしていないか、半閉状態であるか、全閉状態であるかが判定される

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯槽内の水を循環させる循環ポンプを備えた洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の洗濯機は、洗濯槽の排水経路の途中部に糸屑フィルタを設けて、糸屑が洗濯水と共に排出されることを防止している。この場合、糸屑フィルタが目詰まりしていると排水時間が長くなることから、排水時間に基づき糸屑フィルタの目詰まり状態を判定し、目詰まりしている場合には、その旨を報知するようにしている。
【0003】
ところが、糸屑フィルタ以外の例えば排水口にゴミ等が詰まった場合にも排水時間は長くなる。従って、排水時間だけでは、糸屑フィルタの目詰まり状態を正確に判定することができないという事情があった。
【0004】
一方、洗濯機には、循環ポンプによって洗濯槽の底部に設けられた入口から洗濯槽内の水を吸い込み、洗濯槽の上部に設けられた出口から吐出することにより、洗濯槽内の水を強制的に循環させて、洗浄効果を高めるようにしたものが提供されている。上記構成の洗濯機では、洗濯水を循環させる経路に糸屑フィルタを設けて、洗濯水に含まれる糸屑を捕集するようにしている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3548094号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この場合、糸屑フィルタが目詰まりすると洗濯水の循環量が減少して洗浄効果が低下するだけでなく、循環ポンプが過負荷状態となる。このため、糸屑フィルタの目詰まり状態を正確に判定する必要があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、循環経路に設けられた糸屑フィルタの目詰まり状態を正確に判定することができる洗濯機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の洗濯機は、洗濯槽と、両端部が前記洗濯槽に接続され、途中部に配置された循環ポンプにより前記洗濯槽内の水を循環させる循環経路と、前記循環経路のうち前記循環ポンプよりも上流部に設けられた糸屑フィルタと、前記洗濯槽内に水流を生成するための水流生成用モータと、前記循環ポンプ及び前記水流生成用モータの駆動を制御することにより洗濯運転を実行する洗濯手段と、洗濯運転の初期に前記洗濯槽内に給水する動作と、洗濯運転の途中に前記洗濯槽内に追加給水する動作を実行する給水手段と、前記追加給水動作の後の前記循環ポンプ停止時における前記洗濯槽内の水位と前記循環ポンプ動作時の前記洗濯槽内の水位との差に基づき前記糸屑フィルタが目詰まりしているか否を判定する目詰まり判定手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
通常は、循環ポンプが駆動されると循環経路に洗濯槽内の水が満たされるため、循環ポンプ停止時よりも洗濯槽内の水位が低下する。ところが、糸屑フィルタが目詰まりすると、循環経路のうち前記糸屑フィルタよりも下流側に洗濯槽内の水が流れ込み難くなるため、循環ポンプ動作時の水位の低下量が小さくなる。本発明は、このような現象を利用したものであり、糸屑フィルタが目詰まりしているか否かを正確に判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明をドラム式洗濯機に適用したいくつかの実施例について説明する。
図1ないし図6は、本発明の一実施例を示している。図1に示すように、本実施例に係るドラム式洗濯機は、矩形板状の台板1及び略矩形箱状の外箱2から成る洗濯機本体3と、前記洗濯機本体3内に配置された洗濯槽4とを備えている。前記外箱2の前面上部には操作スイッチ5や表示部6(いずれも図3参照)を備えた操作パネル7が配設されている。また、前記外箱2の前面中央には洗濯物投入口8及び前記投入口8を開閉するドア9が設けられている。
【0010】
前記洗濯槽4は、水槽10及び水槽10内に配置された回転槽11から構成されている。水槽10及び回転槽11は、その中心軸が後下がりに傾斜するように配置されており、その前面には前記洗濯物投入口8と対向する開口12,13がそれぞれ設けられている。水槽10はサスペンション14を介して台板1に弾性支持されている。前記回転槽11は、水槽10の後面に配置されたモータ15(水流生成用モータに相当)により回転駆動されるようになっている。回転槽11の周壁部には通気孔及び通水孔として機能する多数の孔16が形成されている。
【0011】
図1及び図2に示すように、洗濯機本体3内の底部には循環ポンプ17が配置されている。前記循環ポンプ17は、内部にインペラ(図示せず)が配置されたポンプ室18と、前記インペラを回転するポンプモータ19とを備えている。前記循環ポンプ17はポンプ室18が左側に位置するように台板1上の左前部に固定されている。
【0012】
前記台板1上のうち前記循環ポンプ17の左部にはフィルタケース20が配置されている。前記フィルタケース20の内部には着脱可能な糸屑フィルタ21が収容されている。前記フィルタケース20は1個の給水口と2個の排水口とを備えており、前記給水口には水槽10の後下部から延びる排水ダクト22が接続されている。また、フィルタケース20の排水口のうちの一方は前記ポンプ室18の吸入口に連結されており、他方の排水口には排水管23、排水弁24を介して排水ホース25が接続されている。
【0013】
前記ポンプ室18の吐出口18aには、循環ダクト26が接続されている。前記循環ダクト26は水槽10の前面に沿って上方に延び、前記水槽10の前部の上部において前記水槽10に接続されている。排水ダクト22、フィルタケース20、ポンプ室18、循環ダクト26から循環経路が構成される。また、排水管23は本発明の分岐路に相当し、排水ダクト22、フィルタケース20、排水管23、排水ホース25から排水経路が構成される。
前記外箱2内のうち前記水槽10の上部には給水装置27が配置されている。前記給水装置27は、給水口28、給水弁29(図3参照)、注水ケース30を備えている。前記注水ケース20は、図示しない給水管を介して水槽10に接続されており、給水口28から注水ケース20に流入した水は、給水管から水槽10内に供給される。
【0014】
図3は、本実施例に係る洗濯機の電気的構成を示すブロック図である。図3において、制御手段としての制御装置31は、洗濯機の運転全般を制御するものであり、マイクロコンピュータを主体に構成されている。前記制御装置31には、操作スイッチ5、表示部6、ブザー32、排水弁24、ドアロック33、ポンプモータ19、給水弁29、モータ15、回転センサ34、水位センサ35、ドアスイッチ36等が接続されている。
【0015】
前記回転センサ34は、モータ15の回転位置を検出するものである。ドアロック33は、ドア9の閉鎖状態を保持するものである。ドアドアスイッチ36は、ドア9の開閉状態を検知するものである。前記水位センサ35は外箱2内の上部に配置されており、エアチューブ(図示せず)を介して水槽10の下部に接続されている。前記水位センサ35は、水槽10内の水位変化に応じた圧力の変化を発振周波数の変化として出力するものである。
【0016】
本実施例では、前記制御装置31及び水位センサ35から目詰まり判定手段が構成される。また、制御装置31及び排水弁24から排水手段が構成され、制御装置31及び給水弁29から給水手段が構成される。更に、制御装置31及び表示部6並びにブザー32から報知手段が構成される。また、制御装置31は洗濯手段として機能する。
【0017】
次に、上記構成の作用を説明する。上記制御装置31は、操作スイッチ5が操作されて洗濯運転コースが設定され、運転の開始が指示されると、設定されたコースに応じた洗濯運転を実行する。洗濯運転コースは、洗い工程、すすぎ工程から構成されており、各工程が終了すると、制御装置31は排水弁24を開放して洗濯槽4内の水を排出する排水動作及び排水弁24を開放したまま回転槽11を高速で回転させる脱水動作を実行する。各工程の実行時間やすすぎ工程の実行回数は、運転コースに応じて予め設定されている。
【0018】
図4の(a)〜(c)は、標準的な洗濯運転コース(以下、標準コース)の工程及び各工程における給水弁29、循環ポンプ17、モータ15、排水弁24の動作タイミングを示す図である。標準コースは、洗い工程,第1すすぎ工程,第2すすぎ工程から構成されており、図4の(a)は洗い工程、(b)は第1すすぎ工程、(c)は第2すすぎ工程を、各工程の後に行われる排水動作及び脱水動作と共に示している。図4の(a)〜(c)に示すように、各工程では、それぞれ給水動作、第1撹拌動作、水位検知動作、補注水動作、第2撹拌動作が順に行われる。以下、各動作の内容について説明する。
【0019】
給水動作では、制御装置31は、給水弁29を開放すると共にモータ15を間欠的に駆動して回転槽11を正逆方向に低速で回転させる。また、給水動作の開始後、所定時間が経過すると、制御装置31は循環ポンプ17を間欠的に動作させる。これにより、水槽10内の水は排水ダクト22からフィルタケース20を経由してポンプ室18に吸い込まれた後、循環ダクト26を経て水槽10内に戻るという循環動作が間欠的に行われる。このように、給水動作時に回転槽11を回転させると共に循環ポンプ17を動作させることにより、回転槽10内の洗濯物全体が速やかに水と接触し、湿潤状態となる。給水動作は、水位センサ35からの入力に基づき、水槽10内の水位が第1目標水位に達したことが検出されるまで行われる。第1目標水位は洗濯物量に応じた実際の目標水位(以下、第2目標水位)よりも若干低水位に設定されている。
【0020】
第1撹拌動作では、制御装置31は、給水弁29を閉鎖した状態でモータ15を間欠的に駆動すると共に循環ポンプ17を連続的に動作させる。これにより、回転槽11が正逆方向に低速で回転すると共に水槽10内の水が排水ダクト22からフィルタケース20を経由してポンプ室18に吸い込まれた後、循環ダクト26を経て水槽10内に戻るという循環動作が繰り返される。第1撹拌動作により、回転槽11内の洗濯物の全体に洗濯水が十分にしみ込んだ状態となり、この結果、水槽内の水位が若干低下する。
【0021】
そこで、制御装置31は、水位センサ35からの入力に基づき水槽10内の水位を検出し(水位検知動作)、給水弁29を開放して検出水位と第2目標水位との差分に相当する水を水槽10内に追加供給する(補注水)。このような構成により、洗濯物量に応じた適切な水位(第2目標水位)に修正した後、次の第2撹拌動作に移行することができる。
【0022】
第2撹拌動作では、制御装置31は、循環ポンプ17及びモータ15を間欠的に駆動する。これにより、回転槽11が正逆方向に低速で回転すると共に水槽10内の水が排水ダクト22、フィルタケース20、ポンプ室18、循環ダクト26を通して循環する動作が間欠的に繰り返される。また、第2撹拌動作では、フィルタ21の目詰まり状態を判定するために、制御装置31は水位センサ35の出力をチェックする動作(以下、「フィルタチェック」とする)を開始する。循環ポンプ17とモータ15の駆動周期は異なっており、制御装置31は、循環ポンプ17及びモータ15の両方が停止しているときの水位センサ35の出力及びモータ15が停止した状態で循環ポンプ17が駆動しているときの水位センサ35の出力を読み込む。
【0023】
循環ポンプ17が動作すると排水ダクト22、フィルタケース20、ポンプ室18、循環ダクト26からなる循環経路に洗濯水が満たされるため、水槽10内の水位が循環ポンプ17の停止時よりも低下する。ところが、フィルタ21が目詰まりしていると、循環経路のうちフィルタ21よりも下流側に洗濯水が流れ込み難くなるため、水位の低下量が小さくなる。そこで、制御装置31は、第2撹拌動作の終了時に循環ポンプ17の動作時における水位センサ35の出力の平均値と、循環ポンプ17の停止時における水位センサ35の出力の平均値を算出すると共に両者の差を算出する。そして、両者の差の値に基づきフィルタ21の目詰まり状態を判定する。
【0024】
具体的には、循環ポンプ17の動作時及び停止時の水位センサ35の出力の平均値の差の値に応じてフィルタ21が「目詰まりしていない」(目詰まりの程度が「小」に相当)、「やや目詰まりしている(半閉)」(目詰まりの程度が「中」に相当)、「ほぼ完全に目詰まりしている(全閉)」(目詰まりの程度が「大」に相当)のいずれの状態であるかを判定する。また、循環ポンプ17の動作時及び停止時の水位センサ35の出力の平均値の差が無いとき、即ち、両者の値がほぼ同じであるときは、循環ポンプ17の動作状態が異常であると判定する。
【0025】
図5は、フィルタ21の目詰まり状態を判定するときの閾値の例を示している。即ち、制御装置31は、例えば洗濯物の容量が「大」のとき、水位センサ35の出力が0.40kHz以下であれば「全閉状態」と判定し、0.40〜0.55kHzであれば「半閉状態」と判定する。また、水位センサ35の出力値が0.55kHzよりも大きいときはフィルタ21が目詰まりしていないと判定する。判定結果は制御装置31に記憶される。
【0026】
尚、洗い工程では、フィルタチェックは補注水の終了後、1分経過した時点で開始される。一方、第1及び第2すすぎ工程では、補注水が終了すると直ぐにフィルタチェックが開始される。これは、洗い工程では、補注水によって洗濯物に水がしみ込むことにより、水位が低下する場合があるためである。そこで、水位が安定するまで、フィルタチェックを行わないようにしている。一方、第1及び第2すすぎ工程では、既に洗濯物に水がしみ込んだ状態であるため、補注水の終了直後からフィルタチェック動作を行うものである。このような構成により、フィルタ21の目詰まり状態を誤判定することを避けることができる。
【0027】
第2撹拌動作が終了すると、制御装置31は排水動作を実行する。上述したように、排水動作時には、制御装置31は排水弁24を開放して水槽10内の水を排出する。このとき、制御装置31は、水位センサ35の出力に基づき制御装置31がリセット水位(水槽10内の水が殆どなくなったときの水位)を検出してから所定の待機時間が経過するまで排水弁24を開放した状態を継続する。
【0028】
この場合、制御装置31は、フィルタ21が目詰まり状態(半閉状態或いは全閉状態)にあると判定したときは前記待機時間を延長する。図6は、洗い工程の後の排水動作時における待機時間(T1)、第1及び第2すすぎ工程の後の排水動作時における待機時間(T2)を示している。図6に示すように、いずれの待機時間も、目詰まり状態であると判定したときは、通常(目詰まりなしと判定されたとき)よりも120秒間延長される。
【0029】
また、制御装置31は、フィルタ21が全閉状態であると判定したとき及び循環ポンプ17の動作状態が異常であると判定したときは、その工程の直後に行われる排水動作の終了時にブザー32を鳴らすと共に表示部6にその旨を表示する。従って、使用者はフィルタ21が完全に目詰まりしているため交換する必要があること、或いは、循環ポンプ17の動作状態が異常であるため修理する必要があることを認識することができる。また、排水動作が終了してからブザー32等が鳴る構成であるため、洗濯物が水に浸った状態でフィルタ21の交換作業が行われることを避けることができる。
【0030】
一方、制御装置31は、フィルタ21が半閉状態であると判定したときは、洗濯運転の全ての工程が終了した時にその旨を表示部6に表示する。従って、使用者は、フィルタ21の交換時期が近いことを認識することができる。
【0031】
更に、フィルタ21が全閉状態であると判定したとき及び循環ポンプ17の動作状態が異常であると判定したときは、制御装置31は、循環ポンプ17を停止させると共に水槽10内の水位を上げて残りの工程を実行する。つまり、循環ポンプ17を動作させても十分な量の洗濯水を循環させることができないため、水位を上げた洗濯運転に切り換える。このような構成により、洗浄効果の低下を抑えることができる。
【0032】
上記構成によれば、次の効果が得られる。
循環ポンプ17の動作時及び停止時における水槽10内の水位の差に基づき糸屑フィルタ21の目詰まり状態を判定するように構成した。特に、本実施例では、モータ15が停止しているときの水槽10内の水位を検出し、その検出値を糸屑フィルタ21の目詰まり状態の判定に用いた。従って、モータ15により回転槽11が回転されることによる水位の変動の影響を取り除くことができ、糸屑フィルタ21が目詰まりしているか否かをより正確に判定することができる。
【0033】
循環ポンプ17の動作時及び停止時における水槽10内の水位の差が無いときは循環ポンプ17の動作状態が異常であると判定した。従って、循環ポンプ17の動作状態が異常であることと、糸屑フィルタ21が目詰まりしていることとを混同してしまうことがない。
糸屑フィルタ21が目詰まりしていると判定されたときは、排水時間を延長するように構成した。従って、糸屑フィルタ21が目詰まりしている場合であっても、水槽10内の水を十分排出することができる。
補注水の後の撹拌動作時に糸屑フィルタ21の目詰まり状態の判定を行うように構成した。つまり、洗濯物に水が十分にしみ込み、水槽10内の水位が安定した状態で糸屑フィルタ21の目詰まり状態の判定が行われるため、この点からも判定の精度が向上する。
【0034】
尚、第1の実施例では、リセット水位を検出してから所定の待機時間が経過するまで、排水動作を実行するように構成したが、予め設定された時間だけ排水動作を実行するようにしても良い。例えば図7は、洗い工程の後の排水動作時間(T1´)、第1及び第2すすぎ工程の後の排水動作時間(T2´)の例を示している。この場合も、目詰まり状態が「全閉」或いは「半閉」であると判定したときは、通常(目詰まりなしと判定されたとき)よりも120秒間延長される。
【0035】
また、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような変形が可能である。
制御装置31は、フィルタ21が半閉状態であると判定したときも、循環ポンプ17を停止させると共に水槽10内の水位を上げて残りの工程を実行するように構成しても良い。
本発明は、軸回りに回転する回転槽を備えた所謂ドラム式洗濯機に限定されるものではなく、縦軸回りに回転する回転槽を備えた洗濯機にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施例を示す洗濯機の縦断即面図
【図2】台板の周辺部分の斜視図
【図3】洗濯機の概略的な電気的構成を示すブロック図
【図4】標準コースの洗い工程(a)、第1すすぎ工程(b)、第2すすぎ工程(c)の各動作時における給水弁,循環ポンプ、モータ、排水弁の動作タイミングを示す図
【図5】フィルタチェックの閾値の一例を示す図
【図6】排水動作の待機時間の一例を示す図
【図7】本発明の変形例を示す排水動作時間の一例を示す図
【符号の説明】
【0037】
図面中、3は洗濯機本体、4は洗濯槽、6は表示部(報知手段)、15はモータ(水流生成用モータ)、17は循環ポンプ、21は糸屑フィルタ、24は排水弁(排水手段)、29は給水弁(給水手段)、31は制御装置(制御手段、給水手段、洗濯手段、目詰まり判定手段、排水手段、報知手段)、32はブザー(報知手段)、35は水位センサ(目詰まり判定手段)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯槽と、
両端部が前記洗濯槽に接続され、途中部に配置された循環ポンプにより前記洗濯槽内の水を循環させる循環経路と、
前記循環経路のうち前記循環ポンプよりも上流部に設けられた糸屑フィルタと、
前記洗濯槽内に水流を生成するための水流生成用モータと、
前記循環ポンプ及び前記水流生成用モータの駆動を制御することにより洗濯運転を実行する洗濯手段と、
洗濯運転の初期に前記洗濯槽内に給水する動作と、洗濯運転の途中に前記洗濯槽内に追加給水する動作を実行する給水手段と、
前記追加給水動作の後の前記循環ポンプ停止時における前記洗濯槽内の水位と前記循環ポンプ動作時の前記洗濯槽内の水位との差に基づき前記糸屑フィルタが目詰まりしているか否を判定する目詰まり判定手段とを備えることを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
目詰まり判定手段は、追加給水動作の後の循環ポンプ停止時における洗濯槽内の水位と前記循環ポンプ動作時における洗濯槽内の水位とが同じときは、前記循環ポンプの動作状態が異常であると判定することを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
【請求項3】
循環経路のうち糸屑フィルタと循環ポンプとの間から分岐する分岐路と、
洗濯運転の終了後に前記循環経路及び前記分岐路を通って洗濯槽内の水を排出する排水手段とを備え、
前記排水手段は、目詰まり判定手段により糸屑フィルタが目詰まりしていると判定されたときは排水時間を延長することを特徴とする請求項1または2記載の洗濯機。
【請求項4】
洗濯運転は洗い工程及びすすぎ工程から構成され、
給水手段は各工程の初期に洗濯槽に給水する動作及び各工程の途中に前記洗濯槽内に追加給水する動作を実行するように構成されていると共に各工程の後に洗濯槽内の水を排出する排水手段を備え、
目詰まり判定手段は、各工程において前記追加給水動作が行われた後の前記循環ポンプ停止時における前記洗濯槽内の水位と前記循環ポンプ動作時の前記洗濯槽内の水位との差に基づき前記糸屑フィルタの目詰まりの程度が「大」、「中」、「小」のいずれであるかを判定するように構成され、
しているか否を判定すると共に目詰まりしていると判定したときはその程度が大きいか小さいかを判定するように構成され、
前記目詰まり判定手段により目詰まりの程度が「大」と判定されたときは判定動作が行われた工程の後の排水動作が終了したときにその旨を報知し、目詰まりの程度が「中」と判定されたときは洗濯運転が全て終了したときにその旨を報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
【請求項5】
目詰まり判定手段により糸屑フィルタが目詰まりしていると判定されたときは、洗濯手段は循環ポンプを停止すると共に洗濯槽内の水位を上げて洗濯運転を実行することを特徴とする請求項1記載の洗濯機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−204718(P2006−204718A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−23361(P2005−23361)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューママーケティング株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝家電製造株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】