説明

洗車機用洗浄ブラシのブラシ片及び洗車機用洗浄ブラシ及び洗車機

【課題】被洗浄面である車体に強固に付着している汚れを除去することができる高い洗浄性を有すると共に、洗車時にブラシ片が車体に当接する際の接触音を低減させることができる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片、及びそれを用いた洗車機用洗浄ブラシ、及びその洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機を提供する。
【解決手段】自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に使用する洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片は少なくとも一箇所以上の中空部が形成されてあるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に使用する洗浄ブラシのブラシ片、及びそれを用いた洗車機用洗浄ブラシ、及びその洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に使用する洗浄ブラシのブラシ片、及びそれを用いた洗浄ブラシ、及びその洗浄ブラシを搭載した洗車機に関しては、使用目的に応じて、さまざまな改良がなされ、例えば、無数の独立気泡を有する合成樹脂発泡体よりなるブロックをスライスして形成した複数のシート状洗浄体の基端部が回転体の外周にその回転軸線に略沿うようにそれぞれ取付けられていて、その各洗浄体の自由端側が該回転体の略放射方向に延びており、前記各洗浄体の自由端部には、それを複数のスリットにより細分化して、互いに平行に並ぶ横断面方形状の複数のブラシ毛が形成されており、その各ブラシ毛の、前記ブロックのスライス面で形成される平坦な側面が、該各ブラシ毛の先端側から見て前記回転体の回転軸線に対し傾斜するように、前記各洗浄体基端部の前記回転体に対する取付位置が設定されていることを特徴とする洗車機が、特開2002−316622号公報に開示されてある。
【0003】
また、付属のブラシ毛を潤滑および洗浄するための手段を含む車洗浄ブラシであって、長く延びた管状本体を備え、この管状本体が、複数の様々に分布したブラシ毛を支持し、前記管状本体を回転駆動すべくモータ減速ユニットに結合でき、前記ブラシが、前記管状本体に対応して、流体を搬送する複数のチャネルを備え、前記チャネルが、前記ブラシの内側から外側に向かって前記ブラシ毛に流体を噴霧するための、関連する複数のノズルを備え、前記チャネルが前記ブラシの前記押出成形された管状本体と一体に製造されることを特徴とする車洗浄ブラシが、特表2003−525728号公報に開示されてある。
【0004】
【特許文献1】特開2002−316622号公報
【特許文献2】特表2003−525728号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片、及びそれを用いた洗浄ブラシ、及びその洗浄ブラシを搭載した洗車機は、例えば、上記の如くの特徴を有する技術が開示されてあるが、特開2002−316622号に開示されてある技術においては、洗浄体を構成するブラシ毛は、平坦な側面が徐々に車体に当接する構造である為、ブラシ毛が車体に当接する際の接触音を低減させることは可能であるが、車体表面に強固に付着している汚れを除去することは困難であり、洗浄性が劣るという課題を有していた。
【0006】
また、特表2003−525728号に開示されてある技術においては、管状本体に設けられたノズルからブラシ毛に流体を噴霧する為、ブラシ毛による洗浄効果は発揮できるものの、車体にたいして、直接、流体が当らないので、流体噴霧に伴う水圧やエアー圧により、車体に堆積している砂塵等の汚れを吹き飛ばす効果は発揮されず、飛躍的な洗浄効果の向上を図ることが難しいという課題を有していた。
【0007】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、被洗浄面である車体に強固に付着している汚れを除去することができる高い洗浄性を有すると共に、洗車時にブラシ片が車体に当接する際の接触音を低減させることができる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片、及びそれを用いた洗車機用洗浄ブラシ、及びその洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記従来の課題を解決する為に、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片は、自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に使用する洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片は少なくとも一箇所以上の中空部が形成されてあるもので、ブラシ片は被洗浄面である車体に当接すると、中空部が車体からブラシ片に加えられた衝撃力により変形し、車体にたいする接触面積が、衝撃力に応じて適時徐変する為、ブラシ片は車体に強固に付着している水垢等の汚れを擦り取るように除去する。また、ブラシ片の中空部が、車体からブラシ片に加えられた衝撃力を吸収するので、洗車時のブラシ片の接触音が低減される。
【0009】
また、本発明の洗車機用洗浄ブラシは、請求項1記載の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片の前記中空部を、軸体部から洗浄水、洗浄剤、風を被洗浄面に吹き付ける為の連絡通路としたもので、ブラシ片の中空部から洗浄剤、洗浄水、風等の流体が、直接、被洗浄面である車体にたいして噴霧される為、流体噴霧に伴う水圧やエアー圧により、車体表面の砂塵等の汚れが吹き飛ばされると共に、ブラシ片による水垢等の汚れの除去性能も発揮される。
【0010】
さらに、本発明の洗車機は、駆動源と、被洗浄面に散布する洗浄剤及び洗浄水を噴出させるノズルと、洗浄後の被洗浄面を乾燥させる乾燥手段を備えると共に、請求項1から3記載の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を有する洗車機用洗浄ブラシを搭載したもので、高い洗浄性を有する洗車機用洗浄ブラシが搭載されてある。その為、洗車機は、駆動源により洗車機用洗浄ブラシを高速回転に設定すると共に、洗浄時間を短時間に設定した場合においても、洗浄残りの無い高い洗浄性が発揮される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片は、中空部が形成されてあるので、被洗浄面から加えられた衝撃力により、被洗浄面にたいする接触面積が適時徐変し、車体に強固に付着している汚れを除去することができると共に、被洗浄面からの衝撃力を吸収し、洗車時の接触音の低減を図ることができる為、高い洗浄性と静音性を兼ね備えた非常に優れたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
第1の発明は、自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に使用する洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片は少なくとも一箇所以上の中空部が形成されてあるもので、ブラシ片は被洗浄面である車体に当接すると、中空部が車体からブラシ片に加えられた衝撃力により変形し、車体にたいする接触面積が、衝撃力に応じて適時徐変する為、ブラシ片は車体に強固に付着している水垢等の汚れを擦り取るように除去する。その為、ブラシ片は、高い洗浄性を発揮することができる。
【0013】
また、中空部が、車体からブラシ片に加えられた衝撃力を吸収する為、洗車時に、ブラシ片が車体に当接する際の接触音が低減するので、高い静音性が発揮される。
【0014】
第2の発明は、第1の発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片の前記中空部を、軸体部から洗浄水、洗浄剤、風を被洗浄面に吹き付ける為の連絡通路とした洗車機用洗浄ブラシとしたもので、ブラシ片の中空部から洗浄剤、洗浄水、風等の流体が、直接、被洗浄面である車体にたいして噴霧される為、流体噴霧に伴う水圧やエアー圧により、車体表面の砂塵等の汚れが吹き飛ばされると共に、ブラシ片による水垢等の汚れの除去性能も発揮される。その為、洗浄性が飛躍的に向上する。
【0015】
また、洗車後、ブラシ片の中空部から温風が噴き出される場合、洗車中に洗浄水等で濡れたブラシ片を乾かすことができるので、冬季におけるブラシ片の凍結防止につながる。
【0016】
第3の発明は、特に、第1の発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片の材質に、合成樹脂発泡体が使用されてあるもので、合成樹脂発泡体は高い弾力性を有している。その為、ブラシ片は、洗車中に折れや切れ等の発生が無く、高い耐久性を発揮することができる。
【0017】
第4の発明は、駆動源と、被洗浄面に散布する洗浄剤及び洗浄水を噴出させるノズルと、洗浄後の被洗浄面を乾燥させる乾燥手段を備えると共に、第1の発明から第3の発明に記載の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を有する洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機としたもので、高い洗浄性を有する洗車機用洗浄ブラシが搭載されてある。その為、洗車機は、駆動源により洗車機用洗浄ブラシを高速回転に設定すると共に、洗浄時間を短時間に設定した場合においても、洗浄残りの無い高い洗浄性を発揮することができる。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
【0019】
(実施例1)
図1(A)は、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図、図1(B)は、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図、図2は、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシを前面側から見た斜視図、図3は、図2の部分拡大断面図、図4(A)は、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図、図4(B)は、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図、図5は、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシが搭載されてある洗車機の正面図である。
【0020】
図1(A)において、ブラシ片1は、概丸形断面の中空部3を4箇所有する概長板形状の合成樹脂発泡体2にて形成されてあり、長手方向の表面、及び裏面には溝部4を有する。ブラシ片1に形成される中空部3の数については、特に限定されるものではなく、上記4箇所以外にも、使用目的に応じて、適時、設定することができる。例えば、図4(A)の如く、概丸形断面の中空部33を有する略円筒形状の合成樹脂発泡体32にて形成されてあるブラシ片31等を用いることができる。
【0021】
次に、ブラシ片1、31の製造方法について説明する。ブラシ片1、31は、エチレン酢酸ビニル樹脂を型発泡すると共に、発泡の際に、発泡剤に架橋剤を添加して、エチレン酢酸ビニル樹脂の分子間に共有架橋構造が形成された弾力性を有する合成樹脂発泡体2、32にて構成されてある。前記の如く、エチレン酢酸ビニル樹脂等の樹脂の分子間に共有架橋構造が形成された弾力性を有する合成樹脂発泡体2、32は、一般的には架橋発泡体と呼ばれている。合成樹脂発泡体2、32の発泡倍率は、被洗浄面に傷を付けないという観点より、2倍から15倍が好ましく、2.5倍から12倍にて調整されるのがより一層好ましい。発泡倍率が2倍未満の場合には、硬すぎて被洗浄面に傷を付けることになり、15倍より大の場合には、摩擦抵抗が大きくなり、洗車時の接触音が大きくなると共に、被洗浄面にたいして傷を付けやすくなる。なお、合成樹脂発泡体2、32に用いられる材質としては、前記エチレン酢酸ビニル樹脂の他、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレンメチルアクリレート樹脂、エチレンエチルアクリレート樹脂、エチレンブチルアクリレート樹脂等のポリオレフィン系樹脂を使用することもでき、前記の如くの材質は、単独で用いられても併用されても良い。
【0022】
また、前記発泡剤としては、従来から合成樹脂発泡体2、32の製造に用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等の熱分解型発泡剤が好適に用いられ、前記材質は単独で用いられても併用されても構わない。
【0023】
また、前記架橋剤としては、従来から合成樹脂発泡体2、32に弾力性を付与する目的で製造に用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス−ターシャリーブチルパーオキシヘキセン、1,3−ビス−ターシャリーパーオキシイソプロピルベンゼン等の有機過酸化物が好適に用いられ、前記材質は単独で用いられても併用されても差し支えない。
【0024】
本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片1の動作、作用は下記の通りである。
【0025】
ブラシ片1は、4箇所の中空部3が形成されてあるので、被洗浄面である車体に当接すると、中空部3が車体からブラシ片1に加えられた衝撃力により変形し、車体にたいする接触面積が、衝撃力に応じて適時徐変する為、ブラシ片1は車体に強固に付着している水垢等の汚れを擦り取るように除去する。また、洗車中に溝部4に洗浄水等を、一時、溜めることができるので、保水性が高まり、ブラシ片1は、高い洗浄性を発揮することができる。
【0026】
また、中空部3が、車体からブラシ片1に加えられた衝撃力を吸収する為、洗車時に、ブラシ片1が車体に当接する際の接触音が低減するので、高い静音性が発揮される。
【0027】
さらに、ブラシ片1は、共有架橋構造を有する合成樹脂発泡体2にて形成されてあるので、高い弾力性を有している。その為、ブラシ片1は、洗車中に屈曲変形して車体に当接し、車体から離れると、元の形状に復元することができるので、屈曲変形した部分から折れや切れ等が発生することが無く、高い耐久性を発揮することができる。
【0028】
また、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片31の動作、作用は下記の通りである。
【0029】
前記ブラシ片1同様に、高い静音性と耐久性を具備すると共に、略円筒形状にて形成されてある為、洗車の際、ブラシ片31の自由端側が、前記ブラシ片1に比べて柔軟に車体に当接すると共に、車体の細かな凹凸部分にたいしても当接するので、洗浄性の一層の向上につながる。
【0030】
次に、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片11、41について説明する。
【0031】
図1(B)において、ブラシ片11は、概長板形状の布帛2を長手方向の中央部にて二つ折りし、縫製による4箇所の接合部14にて、4箇所の中空部13を形成するよう構成されてある。ブラシ片11に形成される中空部13の数については、特に限定されるものではなく、上記4箇所以外にも、使用目的に応じて、適時、設定することができる。例えば、図4(B)の如く、布帛42を二つ折りし、端部を縫製により接合された接合部44にて形成し、中空部43を有するブラシ片41等を用いることができる。
【0032】
布帛2、42は、ポリエステル繊維を平織した織布にて形成されてある。なお、布帛2、42は、ポリエステル繊維を綾織により織布として形成して用いることもできる。さらに、布帛2、42は、ポリエステル繊維を水流絡合、熱圧着、ケミカルバインダー接着等の方法により不織布として形成しても良いし、ポリエステル繊維を編んで編布として形成して使用することもできる。また、繊維は前記ポリエステル以外にも、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の合成樹脂繊維、綿、レーヨン、絹等の天然繊維を単独、あるいは併用して用いても何ら支障は無い。
【0033】
また、接合部14、44の形成方法は、前記縫製以外にも、液状のエポキシ接着剤、フィルム状のホットメルト接着剤を熱圧着させることによる接着、あるいは超音波溶着、熱溶着、レーザー波溶着等による溶着を用いて形成しても構わない。
【0034】
本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片11、41の動作、作用は下記の通りである。
【0035】
ブラシ片11、41は、中空部13、43を有する布帛12、42にて形成されてあるので、前記ブラシ片1、31同様、高い静音性を有すると共に、布帛2、42は、洗車中に、ポリエステル繊維の繊維間の空隙に洗浄水等を一時、溜めることができるので、保水性を高めることが可能であると同時に、被洗浄面である車体に密着して、車体に付着している汚れを拭き取ることができる為、極めて優れた洗浄性を発揮することができる。
【0036】
また、ブラシ片41は、接合部44が1箇所であり、前記ブラシ片11に比べて生産が容易であり、製造コストの低減につながる。
【0037】
次に、図2、及び図3を用いて、洗車機用洗浄ブラシ20について説明する。
【0038】
図2において、洗車機用洗浄ブラシ20は、ブラシ片1、及びアルミニウム等の金属材料からなる略円筒形状の軸体部21からなり、軸体部21には穴部22が形成されてある。
【0039】
また、図3の如く、軸体部21の外周面には、穴部22に連通し、横断面形状が概丸形の突起状の継ぎ手23が形成されてあり、前記継ぎ手23は、アルミニウム等の金属材料からなり、軸体部21と溶接により接合されてある。ブラシ片1は、中空部3の一方の端部の内周面が、継ぎ手23の外周面に接するよう勘合挿入され、接着等の方法により継ぎ手23と固定され、軸体部21に組み付けられてある。
【0040】
本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片1を配した洗車機用洗浄ブラシ20の動作、作用は下記の通りである。
【0041】
洗車機用洗浄ブラシ20は、ブラシ片1の中空部3を、軸体部21から洗浄水、洗浄剤、風等の流体を被洗浄面に吹き付ける為の連絡通路としたもので、軸体部21の穴部22から前記流体を通すと、流体は継ぎ手23の孔部24を通り、ブラシ片1の中空部3から直接、被洗浄面である車体に噴霧される。その為、前記流体の噴霧に伴う水圧やエアー圧により、車体表面の砂塵等の汚れが吹き飛ばされると共に、ブラシ片1による水垢等の汚れの除去性能も発揮されるので、洗浄性が飛躍的に向上する。
【0042】
また、洗車後、ブラシ片1の中空部3から温風が噴き出される場合、洗車中に洗浄水等で濡れたブラシ片1を乾かすことができるので、冬季におけるブラシ片1の凍結防止につながる。
【0043】
次に、図5を用いて洗車機50について説明する。
【0044】
図5において、洗車機50は、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片1を配した洗車機用洗浄ブラシ20が搭載されてあり、前記洗車機用洗浄ブラシ20は駆動源52により回転駆動される。ノズル53からは、被洗浄面である車体にたいして、洗浄剤、及び洗浄水等が散布され、洗車機用洗浄ブラシ20に組み付けられてあるブラシ片1により、車体に強固に付着している水垢等の汚れが除去され、洗浄後は洗車機50の乾燥手段である乾燥機54により車体が乾燥される。また、洗車機用洗浄ブラシ20に組み付けられてあるブラシ片1の中空部3から直接、車体にたいして、洗浄剤、洗浄水、風等の流体が噴霧され、前記流体の噴霧に伴う水圧やエアー圧により、砂塵等の汚れが吹き飛ばされる。
【0045】
本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片1を配した洗車機用洗浄ブラシ20が搭載されてある洗車機50の動作、作用は下記の通りである。
【0046】
洗車機50は、高い洗浄性を有する洗車機用洗浄ブラシ20が搭載されてある。その為、洗車機50は、駆動源52により洗車機用洗浄ブラシ20を高速回転に設定すると共に、洗浄時間を短時間に設定した場合においても、洗浄残りの無い高い洗浄性を発揮することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片は、主に、自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に搭載する洗車機用洗浄ブラシのブラシ片として使用する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】(A)本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図、(B)本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図
【図2】本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシを前面側から見た斜視図
【図3】図2の部分拡大断面図
【図4】(A)本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図、(B)本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図
【図5】本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシが搭載されてある洗車機の正面図
【符号の説明】
【0049】
1、11、31、41 ブラシ片
2、32 合成樹脂発泡体
3、13、33、43 中空部
4 溝部
12、42 布帛
14、44 接合部
20 洗車機用洗浄ブラシ
21 軸体部
22 穴部
23 継ぎ手
24 孔部
50 洗車機
52 駆動源
53 ノズル
54 乾燥機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に使用する洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片は少なくとも一箇所以上の中空部が形成されてあることを特徴とする洗車機用洗浄ブラシのブラシ片。
【請求項2】
請求項1記載の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片の前記中空部を、軸体部から洗浄水、洗浄剤、風を被洗浄面に吹き付ける為の連絡通路とした洗車機用洗浄ブラシ。
【請求項3】
請求項1記載の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片の材質に、合成樹脂発泡体が使用されてあることを特徴とする洗車機用洗浄ブラシのブラシ片。
【請求項4】
駆動源と、被洗浄面に散布する洗浄剤及び洗浄水を噴出させるノズルと、洗浄後の被洗浄面を乾燥させる乾燥手段を備えると共に、請求項1から3記載の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を有する洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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