説明

活動型オストミーバッグ

【課題】オストミー受容バッグ中の収集容量が少ない場合にバッグをコンパクトに折り畳んだり、長時間の使用の場合には、伸びた状態にすることにより、バッグの収集容量を使用状況に応じて簡便に調整できるようにしたオストミー受容バッグの提供。
【解決手段】前壁及び後壁を含み且つ上端及び底端を有するオストミー受容バッグであって、該後壁の上端が入口を備え、一方の壁が固定具対の少なくとも1つの第1半固定具(at least one first half of a fixation pair)を備え、ここで、前記固定具対の少なくとも第1半固定具は、前記受容バッグの上部に置かれており、そして同壁が固定具対の少なくとも1つの第2半固定具(at least one second half of a fixation pair)を備え、かくして該固定具対の第1半固定具と第2半固定具が付着される時に該受容バッグの嵩が低減されるようにされているオストミー受容バッグ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体又は排泄物を収集するために患者の腹に又は身体側オストミー部材に固着されるべき収集バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、腹ストーマから出てくる流体又は排泄物を収集するために患者の腹に又は身体側オストミー部材に固着されるべき収集バッグに関する。
【0003】
胃腸管又は尿路における多数の病気についての手術と関連して、多くの場合において結腸、回腸又は尿管が手術で露出されそして患者に腹ストーマが残される、あるいは腎造瘻術又は尿管造瘻術において尿管又はカテーテルが背中又は胸領域若しくは腹領域において露出されるという結果になり、そしてこれらの器官を通じて運ばれるところの体の流出物又は廃生成物は人工オリフィス又は開口を通じて排出されそして収集バッグ中に収集され、しかして該収集バッグは、通常、ストーマ/尿管/カテーテルを適応させるための入口開口を有する接着ウェハー又は板により皮膚に接着される。フィステルと関連しても、患者は、かかる開口から出てくる体物質を収集するべき装具に頼らねばならないことになる。
【0004】
オストミー装具はよく知られている。かかる装具は、ツーピース型又はワンピース型装具であり得る。両タイプの装具において、接着バリア部材(又は基板)が着用者の腹/背中/胸に付着される。ワンピース型装具の場合において、受容部材又はバッグが基板に付着される。ツーピース型装具の場合において、接着バリア部材は身体側部材の一部を成し、そして受容部材又はバッグが、ストーマからの滲出物を受容するために身体側オストミー部材に剥離可能に付着される。
【0005】
ワンピース型装具を用いる場合、該装具を皮膚に固着する接着皮膚バリアを含む全体の装具が、通常、取り外されそして新しい装具により取り替えられる。ツーピース型装具を用いる場合、身体側オストミー部材は数日まで適所に置いておかれ、そして身体側部材に付着された受容部材又はバッグのみが取り替えられる。オストミー受容バッグを付着させるための付着手段は本質的に知られたシステムであり得、しかして整合カップリングリング又は身体側部材のフランジ域と係合する及びシールする整合フランジ及び接着剤表面を含む。
【0006】
オストミー受容バッグは、使用者の収集容量についての異なるニーズ(異なる使用者間の相違並びにまた実際の状況及び食事による個々の使用者についての相違)に配慮するために、様々な大きさにて利用可能である。これらの異なる大きさはまた、使用者が端正さのために小さいバッグ又はカップを用いる(たとえば、外出する又は公開の会合に出席する場合に)ことを可能にし得る。
【0007】
しかしながら、ストーマからの滲出物の分泌は意のままに調節され得ないので、比較的慎み深い収集バッグの実際の大きさは十分でない状況がしばしば起こり、しかしてこれは使用者にとってひどいきまり悪さを引き起こし得る。
【0008】
かくして、非常に慎み深い収集バッグであって、しかもかかる収集具のより大きい容量の強い要求に対する解決策を与える収集バッグについてニーズがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、オストミーバッグを折り畳むべきシステムであって、それにより嵩を低減する及びかかる折畳み姿勢を留め手段すなわち固定具対によって維持するシステムを開示する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かくして、本発明は、前壁及び後壁を含み且つ上端及び底端を有するオストミー受容バッグであって、
− 該後壁の上端が入口を備え、
− 一方の壁が固定具対の少なくとも1つの第1半固定具を備え、そして
− 該バッグの閉鎖(利用可能であるならば)後の同じ有効壁が固定具対の少なくとも1つの第2半固定具を備え、
かくして該固定具対の第1半固定具と第2半固定具が付着される時に該受容バッグの嵩が低減されるようにされているオストミー受容バッグに関する。このシステムは、空の(又はほぼ空の)パウチ(バッグ)の嵩を低減することによって追加的端正さの可能性を使用者に与える。それでも、このバッグは、必要とされる場合に容易に膨張可能である。このシステムを用いると、折畳みバッグは使用中つぶれる傾向にないことが保証される。
【0011】
かくして、本発明の一つの確認は、オストミー受容バッグであって、該受容バッグの底端が折り返され、そして少なくとも2つの固定具対が付着されるオストミー受容バッグに関する。この確認は、かかる製品が顧客に届けられる時及び顧客が該バッグをちょうど空にした場合に好ましい。
【0012】
本発明によるオストミー受容バッグは、オストミー身体側部材と一緒に用いる(ツーピース型装具)ために適応され得、しかして該受容バッグは、オストミー身体側部材上に置かれた整合カップリング手段に剥離可能に固着するためのカップリング手段を備え、そして入口開口は、ストーマを受容するためのオストミー身体側部材の穴とのアラインメントのために適応される。
【0013】
本発明によるオストミー受容バッグは、その代わりに、直接的に用いる(ワンピース型装具)ために適応され得、しかしてこの場合において、該バッグは、使用者の皮膚に該受容バッグを固着するための接着ウェハーを備え、そして該バッグ及び該ウェハーは、ストーマを受容するための入口開口を有する。
【0014】
典型的にはリムに沿って一緒にシールされた前壁及び後壁を含み且つ入口開口を備えた受容バッグそれ自体は、オストミー装具の製造のために慣用的に用いられる材料から且つ類似して作られ得る。
【0015】
本発明によるオストミー受容バッグと一緒に用いるためのオストミー身体側部材は、使い捨てのオストミー装具、創傷装具及び失禁装具の製造のために通常用いられる標準的材料から製造され得る。かくして、身体側部材のための又は本発明によるワンピース型オストミー装具バッグの接着ウェハーは、たとえば米国特許第4,367,732号明細書、第5,051,259号明細書又は第5,714,225号明細書に開示されている系統的記述のようなものにおいて知られた医用等級のバリア接着材から作られ得る。本発明によるツーピース型オストミー装具については、身体側部材及び受容バッグは整合カップリング手段を備える。
【0016】
かかる製造について典型的には、本発明によるオストミー受容バッグは、前壁及び後壁がそれらのリムに沿って一緒にシールされるように製造される。
【0017】
本発明と関連して用いるためのカップリング手段は、オストミー収集バッグへのオストミー基板のカップリングのために本質的に知られたいかなる適当なカップリング手段でもあり得、たとえば国際公開第93/18725号パンフレット若しくは国際公開第94/18919号パンフレットに開示されたカップリングリングのような整合カップリングリング又は米国特許第5,800,415号明細書に開示されたタイプの接着連結用整合フランジのような機械的カップリング手段であり得る。
【0018】
オストミーバッグをワンピース型及びツーピース型バッグに分けることは別として、これらの両方共、いわゆる「開放式」及び「密閉式」バッグとして存在する。本発明における密閉式バッグは、前壁及び後壁を含み且つ上端及び底端を有するオストミー受容バッグの形態をとり、そして
− 該後壁の上端が入口を備え、
− 一方の壁が固定具対の少なくとも1つの第1半固定具を備え、そして
− 同じ壁が固定具対の少なくとも1つの第2半固定具を備え、
かくして該固定具対の第1半固定具と第2半固定具が付着される時に該受容バッグの嵩が低減されるようにされている。
【0019】
しかしながら、一つの具体的態様において、本発明は、開放式バッグに関する。開放式オストミーバッグは、受容バッグの底端において閉鎖可能な出口を含み、それにより使用者からバッグを取り外すことなく過剰の半流動体物質が排出され得る。
【0020】
従って、本発明の一つの具体的態様において、開放式バッグが全く折り畳まれていない配置にある場合、固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が固定具対の少なくとも1つの第1半固定具とは反対の壁上に置かれているが、しかし開放式バッグの閉鎖により固定具対のこれらの二つの半固定具がオストミーバッグの同じ側にあることになる。
【0021】
多くの種類の固定具対が存在し、そして当業者に知られている。一つの具体的態様において、固定具対はフック−フックである。別の具体的態様において、固定具対はフック−ループである。更に別の具体的態様において、固定具対はベルクロ(登録商標)である。更に別の具体的態様において、固定具対は不粘着性接着剤表面である。更に別の具体的態様において、固定具対はプレススタッドである。更に別の具体的態様において、固定具対はスナップファスナーである。更に別の具体的態様において、固定具対はポッパーである。更に別の具体的態様において、固定具対はニカワである。更に別の具体的態様において、固定具対は感圧接着剤(PSA)である。更に別の具体的態様において、固定具対はテープである。更に別の具体的態様において、固定具対はスナップロックである。更に別の具体的態様において、固定具対はボタンコンビネーションである。更に別の具体的態様において、固定具対はクリップである。更に別の具体的態様において、固定具対はジッパーである。更に別の具体的態様において、固定具対は紐である。更に別の具体的態様において、固定具対はマイクロボタンコンビネーションである。更に別の具体的態様において、固定具対はインターロック折りである。更に別の具体的態様において、固定具対はマグネットコンビネーションである。
【0022】
本発明の一つの特に好ましい具体的態様において、固定具対と同じ壁上において、受容バッグは更に、少なくとも、受容バッグの上端に最も近い固定具対の半固定具を覆うシート材料のカバーの広がりを含み、それにより固定具対の第1半固定具及び第2半固定具の安定な固定が更に保証される。
【0023】
しかしながら、当業者によく知られるように、オストミー受容バッグは、好ましくは、一方又は両方の壁を覆うシート材料のカバーを備える。これは、受容バッグ中が見えるのを制限するためである。
【0024】
一つの具体的態様において、固定具対と同じ壁におけるカバーシートは、対応する壁の一部のみを覆うカバーの部分を画定する切り口を備え、しかも前壁及び後壁のシールリム上に重ねられるリムの部分に沿ってのみ壁に固着される。
【0025】
切断カバーシートが対応する表面を部分的にのみ覆うところの本発明の一つの具体的態様は、バッグを折り畳みそしてその折畳み部分をカバーシートの下に置くという選択肢を与える。この折畳みはバッグの大きさを低減し且つ折畳み端をカバーシートの下に慎み深く隠されたままにし、そしてかくして端正さを確実にする。更に、トイレの利用が困難であるか又はできない状況においてより大きい収集容積が突然必要とされる場合、それは単にカバーシートの下からバッグの端を引き出すことによりバッグの活動容積の容易な拡大を可能にする。
【0026】
前壁のカバーシートが前壁の最長寸法に垂直な線に沿って切断される場合、バッグの端は、カバーシートの裏側に挿入する及び引き出すのが容易である。かくして、一つの具体的態様は、オストミー受容バッグであって、固定具対と同じ壁のカバーシートが前壁の最長寸法に垂直な線に沿って切断されているオストミー受容バッグに関する。
【0027】
前壁の上端に重なる前壁のカバーシートがポケットを形成することが好ましく、しかしてこれはカバーシートの上部の折れを生じさせないことになる。
【0028】
従って、本発明の一つの具体的態様は、オストミー受容バッグであって、固定具対と同じ壁のカバーシートが該壁の上端に重なっており且つポケットを形成しているオストミー受容バッグに関する。
【0029】
前壁のカバーシートの長さが前壁の最長寸法の25から100%である場合に適当であることが分かり、しかしてこれはバッグの嵩のかなりの一時的低減を依然として可能にし、また原料の使用量を低減する。かくして、カバーシートは、前壁の一部を覆うバンドの形態にあり得る、ということが予想される。
【0030】
前壁のカバーシートの切り口が、前壁の最長寸法の50から75%の長さにて置かれる、ということが好ましい。本発明の別の具体的態様において、切断されるカバーシートは対応する壁の表面のすべてを覆い、そして各々がバッグの端部を覆う2つのポケットを画定するスリットを残すように、前壁及び後壁のシールリム上に重ねられるリムの部分に沿って壁に固着される。
【0031】
かくして、嵩が低減された配置において、本発明の一つの具体的態様は、オストミー受容バッグであって、該受容バッグの底端が折り返されておりそして固定具対と同じ壁のカバーシートの下に伸びているオストミー受容バッグに関する。
【0032】
本発明の一つの具体的態様において、固定具対を備えた壁は前壁である。これは、使用者が容易なやり方で外方に(使用者から向こうへ)広げ得るので好ましい。しかしながら、本発明の別の具体的態様において、固定具対を備えた壁は後壁である。これにより、折畳みは使用者の衣服に触れるようにならないということが成し遂げられる。また、固定具対は、付着されていようと付着されていまいと、使用者の布地中に入り込むようにならない。衣服にくっつくのが回避されるのみならず、衣服が嵩低減配置における受容バッグの底端を引っ掛けそしてそれを固定具対から引き剥がし、これにより受容バッグを偶然に広げる傾向も緩和される。
【0033】
カバーシートは多孔質材料のものであることが好ましく、何故ならかかる材料はバッグからの騒音を低減し得、またバッグにより覆われた皮膚の「呼吸」を改善し得るからである。本発明の目的のためにカバーとして用いるのに適当な多孔質材料は織又は不織シート材料であり、そしてこれらのシート材料は耐湿性であり、またポリエチレン、ポリプロピレン又はポリエステルの不織材料のようなオストミー装具の製造において慣用的に用いられる材料と合体され得る。
【0034】
本発明の更なる好ましい具体的態様において、上端と反対のバッグの端は底端から延在する材料のストリップを備え、しかして該ストリップはカバーシートの裏側からバッグの折畳み端をつかみそして引き出すのをより容易にする。
【0035】
更に、容易な除去を可能にする態様でストリップを固着することが好ましく、その結果ストリップはたとえば、折り畳まれていない状態においてパウチの下方から伸びるストリップによるいかなる不快感も低減するために、バッグの膨張又は広がり後に引きちぎられ得る(もちろん、パウチの溶接部を損傷する(漏洩に通じ得る)危険性を伴うことなく)。かくして、パウチに固着されている域におけるストリップの極限強さは、パウチのリムの溶接部の引裂き強さより低い、ということが好ましい。
【0036】
これは、パウチのリムの溶接部より弱い及びまたストリップそれ自体の極限強さより弱い溶接部を用いて、ストリップをバッグのリムに固着することにより達成され得る。その代わりに、ストリップは、それがパウチに固着される域の近くに、この域における極限強さがパウチのリムの溶接部の引裂き強さより低くなるのを確実にするように、1つ又はそれ以上の切込み又は孔を備え得る。ストリップは、カバーシートと相溶性であり且つ上記の要件を満たすいかなる適当な材料のものでもあり得る。
【0037】
ストリップの長さが折畳み状態のバッグの底端からカバーシートの切断線までの距離より長いことが特に好ましく、何故ならその場合にはストリップの端はカバーシートの裏側から突出しそしてかくしてつかむのがより容易になるからである。
【0038】
固定具対の半固定具の配置及びそれらの対の形状が、様々な折畳みを得ることを可能にする。本発明の一つの典型的具体的態様において、固定具対の少なくとも1つの第1半固定具は、受容バッグの上部に置かれる。これにより、高度の嵩低減が確実にされることになる。
【0039】
別の具体的態様において、固定具対の少なくとも1つの第2半固定具は、受容バッグの底部に置かれる。固定具対の第1半固定具が受容バッグの上部に置かれる具体的態様と組み合わされるならば、受容バッグは半分に折り畳まれ得、しかして嵩を50%低減しそしてバッグの長さを同様におおよそ50%低減する。
【0040】
更に別の具体的態様において、固定具対の少なくとも1つの第1半固定具は、受容バッグの上部から受容バッグのだいたい中央まで伸びる。これにより、使用者が受容バッグを約50%低減から25%低減の調節可能な大きさ及び嵩でもって着用することが可能にされることになる。
【0041】
別の具体的態様において、固定具対の少なくとも1つの第2半固定具は、受容バッグの底部から受容バッグのだいたい中央まで伸びる。固定具対のこれらの位置は、嵩について約50%から底部がZ折り(すなわち、二重折り)に付着される場合に67%低減をもたらすことになるところの調節可能な大きさを可能にすることになる。
【0042】
最少の手段及び使用者にとって最小の努力でもっての最大嵩低減は、固定具対の少なくとも1つの第1半固定具が受容バッグの上部に置かれそして固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が受容バッグの下方約2/3に置かれる場合に得られる、ということが現在のところ推測される。2つの固定具対の間においてバッグを折り畳みそしてその後にこれらの固定具対を互いに付着させると、固定具対の最も底の半固定具及び受容バッグの底のちょうど「下方」にて重力介在折畳みがもたらされることになる。このZ折りは嵩について67%低減を与えることになり、そしてそれは折り畳まれていない受容バッグの空間の33%しか占めないことになる。
【0043】
当業者に明白であるように、固定具対の半固定具の上記に挙げられた配置の組合わせが行われ得る。たとえば、多セットの固定具対が受容バッグの長手に沿って置かれ、しかして多重折りを可能にし、そして受容バッグを丸めるという感じを使用者に与え、また使用者のニーズに合うように様々な程度の折畳みが得られ得る。
【0044】
無論、単純な好ましい変型において、1セットの固定具対が受容バッグ上に置かれる。
【0045】
好ましい具体的態様において、オストミー受容バッグは1つの固定具対を含み、該固定具対の少なくとも1つの第1半固定具は該受容バッグの上部に置かれそして該固定具対の少なくとも1つの第2半固定具は該受容バッグの底部に置かれ、該固定具対を備えた壁は前壁であり、該オストミー受容バッグは開放式バッグであり、そして該固定具対はベルクロ(登録商標)である。
【0046】
図1は、開放式バッグの折り畳まれていない具体的態様を示す。この場合において、一片のベルクロ(登録商標)(固定具対の半固定具)が文字Aで印されているように置かれ、そして第2片のベルクロ(登録商標)(固定具対の第2半固定具)が文字Bで印されているように置かれる。この開放式バッグが使用中閉鎖される時、固定具対の第2半固定具は、この場合の前壁上における第1半固定具と同じ側にある。
【0047】
図2は、本発明のオストミー受容バッグの更なる具体的態様を示す。この場合において、前壁(2)のカバーシートは前壁の最長寸法の25から80%の長さにて切断され、そして前壁の一部を覆うバンド(9)の形態にある。折り返されそして前壁(2)のカバーシート(9)の下に伸びる底端(B)及びシート材料のストリップ(6)の端は、カバーシートの上方において及び下方において見える。
【0048】
図3は、使用者から向うに面する表面から見られた場合の、折り畳まれていない状態での図2の具体的態様を示す。この図は、前壁(2)、カバーシート(5)及び底端から延在するストリップ(6)を示し、また裏壁上に位置する接着ウェハーを指摘する。
以下に本願発明に関連する発明の実施形態について列挙する。
[実施形態1]
前壁及び後壁を含み且つ上端及び底端を有するオストミー受容バッグであって、
− 該後壁の上端が入口を備え、
− 一方の壁が固定具対の少なくとも1つの第1半固定具を備え、そして
− 該バッグの閉鎖(利用可能であるならば)後の同じ有効壁が固定具対の少なくとも1つの第2半固定具を備え、
かくして該固定具対の第1半固定具と第2半固定具が付着される時に該受容バッグの嵩が低減されるようにされているオストミー受容バッグ。
[実施形態2]
受容バッグの底端が折り返され、そして少なくとも2つの固定具対が付着される、請求項1に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態3]
前壁及び後壁を含み且つ上端及び底端を有するオストミー受容バッグであって、
− 該後壁の上端が入口を備え、
− 一方の壁が固定具対の少なくとも1つの第1半固定具を備え、そして
− 同じ壁が固定具対の少なくとも1つの第2半固定具を備え、
かくして該固定具対の第1半固定具と第2半固定具が付着される時に該受容バッグの嵩が低減されるようにされているオストミー受容バッグ。
[実施形態4]
受容バッグが開放式バッグである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態5]
固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が固定具対の少なくとも1つの第1半固定具とは反対の壁上に置かれているが、しかし開放式バッグの閉鎖により固定具対のこれらの二つの半固定具がオストミーバッグの同じ側にあることになる、請求項4に記載の開放式オストミー受容バッグ。
[実施形態6]
固定具対がフック−フックである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態7]
固定具対がフック−ループである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態8]
固定具対がベルクロ(登録商標)である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態9]
固定具対が不粘着性接着剤表面である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態10]
固定具対がプレススタッドである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態11]
固定具対がスナップファスナーである、請求項1〜10のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態12]
固定具対がポッパーである、請求項1〜11のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態13]
固定具対がニカワである、請求項1〜12のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態14]
固定具対が感圧接着剤(PSA)である、請求項1〜13のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態15]
固定具対がテープである、請求項1〜14のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態16]
固定具対がスナップロックである、請求項1〜15のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態17]
固定具対がボタンコンビネーションである、請求項1〜16のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態18]
固定具対がクリップである、請求項1〜17のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態19]
固定具対がジッパーである、請求項1〜18のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態20]
固定具対が紐である、請求項1〜19のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態21]
固定具対がマイクロボタンコンビネーションである、請求項1〜20のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態22]
固定具対がインターロック折りである、請求項1〜21のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態23]
固定具対がマグネットコンビネーションである、請求項1〜22のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態24]
固定具対と同じ壁上において、受容バッグが更に、少なくとも、受容バッグの上端に最も近い固定具対の半固定具を覆うシート材料のカバーの広がりを含み、それにより固定具対の第1半固定具及び第2半固定具の安定な固定が更に保証されている、請求項1〜23のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態25]
受容バッグが、一方又は両方の壁を覆うシート材料のカバーを備える、請求項1〜24のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態26]
固定具対と同じ壁におけるカバーシートが、対応する壁の一部のみを覆うカバーの部分を画定する切り口を備え、しかも前壁及び後壁のシールリム上に重ねられるリムの部分に沿ってのみ壁に固着されている、請求項1〜25のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態27]
固定具対と同じ壁のカバーシートが、前壁の最長寸法に垂直な線に沿って切断されている、請求項1〜26のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態28]
固定具対と同じ壁のカバーシートが、該壁の上端に重なっており且つポケットを形成している、請求項1〜27のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態29]
固定具対と同じ壁のカバーシートが、該壁の最長寸法の25%から100%の長さを有する、請求項1〜28のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態30]
固定具対と同じ壁のカバーシートが、該壁の最長寸法の50%から75%の長さを有する、請求項1〜29のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態31]
受容バッグの底端が、折り返されそして固定具対と同じ壁のカバーシートの下に伸びる、請求項1〜30のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態32]
前壁及び後壁が、それらのリムに沿って一緒にシールされている、請求項1〜31のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態33]
固定具対を備えた壁が前壁である、請求項1〜32のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態34]
固定具対を備えた壁が後壁である、請求項1〜33のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態35]
カバーシートが、多孔質材料のものである、請求項1〜34のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態36]
底端が、底端から延在する材料のストリップを備える、請求項1〜35のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態37]
パウチに固着されている域におけるストリップの極限強さが、パウチのリムの溶接部の引裂き強さより低い、請求項1〜36のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態38]
ストリップの長さが、折畳み状態のバッグの底端からカバーシートの切断線までの距離より長い、請求項1〜37のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態39]
固定具対の少なくとも1つの第1半固定具が、受容バッグの上部に置かれている、請求項1〜38のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態40]
固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が、受容バッグの底部に置かれている、請求項1〜39のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態41]
固定具対の少なくとも1つの第1半固定具が、受容バッグの上部から受容バッグのだいたい中央まで伸びている、請求項1〜40のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態42]
固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が、受容バッグの底部から受容バッグのだいたい中央まで伸びている、請求項1〜41のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態43]
固定具対の少なくとも1つの第1半固定具が受容バッグの上部に置かれており、そして固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が受容バッグの下方約2/3に置かれている、請求項1〜42のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態44]
多セットの固定具対が受容バッグの長手に沿って置かれていて、多重折りを可能にする、請求項1〜43のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態45]
1セットの固定具対が受容バッグ上に置かれている、請求項1〜44のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
[実施形態46]
オストミー受容バッグが1つの固定具対を含み、該固定具対の少なくとも1つの第1半固定具が該受容バッグの上部に置かれておりそして該固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が該受容バッグの底部に置かれており、該固定具対を備えた壁が前壁であり、該オストミー受容バッグが開放式バッグであり、そして該固定具対がベルクロ(登録商標)である、請求項1〜45のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】この図は、開放式バッグの折り畳まれていない具体的態様を示す。
【図2】この図は、本発明によるオストミー受容バッグの更なる具体的態様を示す。
【図3】この図は、使用者から向こうに面する表面から見られた場合の、折り畳まれていない状態での図2の具体的態様を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前壁及び後壁を含み且つ上端及び底端を有するオストミー受容バッグであって、
− 該後壁の上端が入口を備え、
− 一方の壁が固定具対の少なくとも1つの第1半固定具(at least one first half of a fixation pair)を備え、ここで、前記固定具対の少なくとも第1半固定具は、前記受容バッグの上部に置かれており、そして
− 同壁が固定具対の少なくとも1つの第2半固定具(at least one second half of a fixation pair)を備え、
かくして該固定具対の第1半固定具と第2半固定具が付着される時に該受容バッグの嵩が低減されるようにされているオストミー受容バッグ。
【請求項2】
受容バッグが開放式バッグである、請求項1に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項3】
固定具対がフック−フック、フック−ループ、ベルクロ(登録商標)、不粘着性接着剤表面、プレススタッド、スナップファスナー、ポッパー、ニカワ、感圧接着剤(PSA)、テープ、スナップロック、ボタンコンビネーション、クリップ、ジッパー、紐、マイクロボタンコンビネーション、インターロック折り、又はマグネットコンビネーションである、請求項1又は2に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項4】
固定具対と同じ壁上において、受容バッグが更に、少なくとも、受容バッグの上部に最も近い固定具対の半固定具を覆うシート材料のカバーの広がりを含み、それにより固定具対の第1半固定具及び第2半固定具の安定な固定が更に保証されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項5】
受容バッグが、一方又は両方の壁を覆うシート材料のカバーを備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項6】
固定具対と同じ壁におけるカバーシートが、対応する壁の一部のみを覆うカバーの部分を画定する切り口を備え、しかも前壁及び後壁のシールリム上に重ねられるリムの部分に沿ってのみ壁に固着されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項7】
固定具対と同じ壁のカバーシートが、前壁の最長寸法に垂直な線に沿って切断されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項8】
固定具対と同じ壁のカバーシートが、該壁の上部に重なっており且つポケットを形成している、請求項1〜7のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項9】
固定具対と同じ壁のカバーシートが、該壁の最長寸法の25%から100%の長さを有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項10】
受容バッグの底端が、折り返されそして固定具対と同じ壁のカバーシートの下に伸びる、請求項1〜9のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項11】
前壁及び後壁が、それらのリムに沿って一緒にシールされている、請求項1〜10のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項12】
固定具対を備えた壁が前壁又は後壁である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項13】
カバーシートが、多孔質材料のものである、請求項1〜12のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項14】
底端が、底端から延在する材料のストリップを備える、請求項1〜13のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項15】
パウチに固着されている域におけるストリップの極限強さが、パウチのリムの溶接部の引裂き強さより低い、請求項1〜14のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項16】
ストリップの長さが、折畳み状態のバッグの底端からカバーシートの切断線までの距離より長い、請求項1〜15のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項17】
固定具対の少なくとも1つの第1半固定具が、受容バッグの上部に置かれている、請求項1〜16のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項18】
固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が、受容バッグの底部に置かれている、請求項1〜17のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項19】
固定具対の少なくとも1つの第1半固定具が、受容バッグの上部から受容バッグのだいたい中央まで伸びている、請求項1〜18のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項20】
固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が、受容バッグの底部から受容バッグのだいたい中央まで伸びている、請求項1〜19のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項21】
固定具対の少なくとも1つの第1半固定具が受容バッグの上部に置かれており、そして固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が受容バッグの下方2/3に置かれている、請求項1〜20のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項22】
多セットの固定具対が受容バッグの長手に沿って置かれていて、多重折りを可能にする、請求項1〜21のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項23】
1セットの固定具対が受容バッグ上に置かれている、請求項1〜22のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。
【請求項24】
オストミー受容バッグが1つの固定具対を含み、該固定具対の少なくとも1つの第1半固定具が該受容バッグの上部に置かれておりそして該固定具対の少なくとも1つの第2半固定具が該受容バッグの底部に置かれており、該固定具対を備えた壁が前壁であり、該オストミー受容バッグが開放式バッグであり、そして該固定具対がベルクロ(登録商標)である、請求項1〜23のいずれか一項に記載のオストミー受容バッグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−62556(P2011−62556A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291154(P2010−291154)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【分割の表示】特願2007−529318(P2007−529318)の分割
【原出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願人】(500085884)コロプラスト アクティーゼルスカブ (153)
【Fターム(参考)】