説明

流体撮影装置

【課題】 演算処理の複雑さを回避して高速な演算、処理の迅速化を図ることを可能とし、高性能なコンピュータを使わずにリアルタイム処理にて流速測定を可能とする。
【解決手段】 遠方の流体(40)を被写体とし、当該流体(40)中のトレーサ(41)を画像として捉えることが可能な望遠鏡(11)と、その捉えた画像を平行射影とする平行光学系と、その光軸に対して面を傾けて配置したポルカドット(15)と、そのポルカドット(15)の透過部(17)を通過した画像を連続撮影する第一カメラ(21)と、前記ポルカドット(15)の反射部(18)で反射された画像を撮影する第二カメラ(22)と、その第二カメラ(22)および前記第一カメラ(21)にて撮影された画像から被測定流体(40)の流速を算出する演算手段(33)と、を備えている。前記ポルカドット(15)は、画像を透過する透過部(17)と、前記画像を反射する反射部(18)とで交互に組み合わせたパターン(19)を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、流体撮影装置に関する。更に詳しくは、流体に混在したトレーサの流れを撮影した画像によって当該流体の流速を測定するための流体撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、空気などの気体、水などの液体の流体にトレーサを混在し、そのトレーサの流れを撮影した画像によって当該流体の流速を測定する流体測定装置がある。
【0003】
その流体の流速の計測には、超音波流速計、PTV法などがある。例えば、特許文献1では、トレーサのパターンの変化を撮影し、所定間隔離れた時刻の2つの画像における対応部位をパターンマッチングにより求めることにより、流れの各点での流速ベクトルを求める方法において、そのパターンマッチング処理の精度を向上するための工夫が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−221201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、PTV法は、例えば、カメラでトレーサに対して1秒間に30〜50回を繰り返して撮影する。そして、その撮影した画像に基づいて時刻間で対応付けされた同一の粒子や画素について、複数(たいてい2台)のカメラで行う場合はステレオペアマッチングにて一致する粒子や画素に対して三次元における速度の情報に変換し、三次元の軌跡を求めるものである。1台のカメラで行う場合は、そのカメラで撮影した画像に基づいてトレーサの二次元像の位置座標を追跡し、速度および軌跡を測定するものである。
【0006】
すなわち、多数の粒子の中で、時刻間において同一の粒子であることの対応付け(マッチング)をする必要があるが、例えば順列組み合わせで対応付けを確認するアルゴリズムなどが採用されて、計算が行われていた。このとき、3つないしは5つの時刻間で対応付けが検証されていた。その対応付けられた3つないしは5つの時刻間の粒子により、その粒子の三次元速度ベクトル、あるいは二次元速度ベクトルが算出される。
【0007】
上述したことから分かるように、粒子の対応付けが絶対に間違いがないことを確証するためのアルゴリズムによる計算手法では、画像中のトレーサの対応付けには、膨大な演算量が必要となる。そのため、リアルタイム処理が困難になる、ハードウェアコストが掛かる、等の問題があった。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、演算処理の複雑さを回避して高速な演算、処理の迅速化を図ることを可能とし、高性能なコンピュータを使わなくてもリアルタイム処理を実行して流体の流速測定を可能とする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(第一の発明)
本願における第一の発明は、 遠方の流体(40)を被写体とする流体撮影装置(10)に係る。 すなわち、当該流体(40)中のトレーサ(41)を画像として捉えることが可能な望遠鏡(11)と、 その望遠鏡(11)で捉えた画像を平行射影とする平行光学系と、 その平行光学系および前記望遠鏡のなす光軸に対して面を傾けて配置したポルカドット(15)とを備える。 そのポルカドット(15)は、画像を透過する透過部(17)と、前記画像を反射する反射部(18)とで上下および左右の交互に組み合わせたパターン(19)を形成した平面状をなし、 そのポルカドット(15)の透過部(17)を通過した画像を連続撮影する第一カメラ(21)と、 前記ポルカドット(15)の反射部(18)で反射された画像を撮影する第二カメラ(22)と、 その第二カメラ(22)および前記第一カメラ(21)にて撮影された画像(24),(25)のいずれか一方または双方から被測定流体(40)の流速を算出する演算手段(33)と、を備えた流体撮影装置(10)に係る。
【0010】
(用語説明)
「トレーサ」とは、流体が移動する軌跡をとらえるために撮影装置の被写体となるものである。後述する実施形態では流体が水であり、その水の流れに乗って移動する気泡が用いられている。本願では、各気泡に該当する個々の粒子を「トレーサ粒子」と称する。
「ポルカドット」は、「ポルカドットビームスプリッタ」とも呼ばれる。
【0011】
(作用)
ポルカドット(15)を通過した画像(24),(25)は、トレーサ粒子(42)が例えば黒の画像(26)で表示される場合、反射部(18)で形成されるドット部(27)を通過する時の黒の画像(26)の数を数えることによって、連続撮影による各画像間の黒の画像(26)の数の変化により、トレーサ粒子(42)の速度が分かる。しかも、トレーサ粒子(42)の動きは隣り合うドット部(27)間での動きにより、時刻間での対応付けを明確に行うことができる。
したがって、従来のような複雑な演算を行うことなく、各画像(24),(25)に基づく時刻間でのトレーサ粒子(42)の対応付けを容易に行うことができる。
【0012】
(第一の発明のバリエーション1)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、 前記演算手段(33)が算出した流速を表示する出力手段(32)を備えることもできる。 出力手段(32)を備えることによって、操作者や関係者における情報共有が簡便化する。
【0013】
(第一の発明のバリエーション2)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、 前記望遠鏡(11)には、前記流体(40)までの距離を計測するレーザ距離計(12)を備えることとしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本願における第一の発明によれば、演算処理の複雑さを回避して高速な演算、処理の迅速化を図ることを可能とし、高性能なコンピュータを使わなくてもリアルタイム処理を実行して流体の流速測定を可能とする流体撮影装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態の流体撮影装置を示す概略的な斜視図である。
【図2】図1のポルカドット、第一カメラおよび第二カメラを拡大した斜視図である。
【図3】(a)は第一カメラで撮影した画像で、(b)は(a)のΔt秒後に第一カメラで撮影した画像である。
【図4】(a)は図3(a)と同じトレーサ粒子を第二カメラで撮影した画像で、(b)は(a)のΔt秒後に第二カメラで撮影した画像である。
【図5】図3および図4とは別の例で、(a)は第二カメラで撮影した画像で、(b)は(a)のΔt秒後に第二カメラで撮影した画像である。
【図6】(a)〜(c)はポルカドットの他の例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1および図2を用いて説明する。この実施の形態に係る流体撮影装置10は、遠方の高速流体40を被写体とするものである。例えば流体40にはトレーサ41を混在させる。なお、流体40は高速流体でなくても適用される。
【0017】
トレーサ41とは、流体40が移動する軌跡をとらえるために流体撮影装置10の被写体となるもので、本実施形態では流体40が水であり、その水の流れに乗って移動する気泡がトレーサ41として用いられている。本願では、トレーサ41を構成する各気泡に該当する個々の粒子を「トレーサ粒子42」と称する。
流体40が液体の場合は、トレーサ粒子42としては、気泡の他に染料なども用いることができる。また、流体40が気体の場合は、例えば煙の粒子、空中の粉塵などが用いられるので、特に限定されない。
【0018】
その流体40を遠方から撮影するために、当該流体40中のトレーサ41を画像として捉えることが可能な望遠レンズを備えた望遠鏡11が用いられる。本実施形態にかかる流体撮影装置10にて算出される被測定流体40の流速は、撮影手段20にて撮影された画像24,25それぞれの全体における平均値をあらわす。このため、望遠鏡11を用いて、流体40の測定領域を小さくすることにより、測定の精度を高めることができる。また、後述する反射部18の数が少ない場合は、望遠鏡11で測定領域を拡大して撮影画像24,25内のドット部27の数を相対的に多くすることにより、測定精度を高めることができる。
【0019】
望遠鏡11には流体40との距離を計測するためのレーザ距離計12が備えられており、そのレーザ距離計12は制御装置30に接続されている。本実施形態では投光したレーザ光13が流体40で反射し、その反射レーザ光13を受光し、このときのデータが制御装置30に送信されて距離が計算される。
【0020】
前記望遠鏡11の設置場所が限りなく遠いならば、その画像を捉えた光は平行光となるが、そのような測定条件は現実的ではない。そこで、その望遠鏡11の後方側には当該望遠鏡11で捉えた画像を平行射影とする平行光学系機器14(平行光学系)が備えられる。平行光学系を備えることにより、被測定流体40の流速の算出において、余計な補正などを不要にできる。
【0021】
平行光学系機器14の後方側には、ポルカドット15が上記の平行光学系機器14および前記望遠鏡11のなす光軸に対して面を傾けて配置される。そのポルカドット15の傾き角度は、図1に示すように、モータ等の回転駆動部16により回転して調整自在に構成されている。当該ポルカドット15は、平行射影画像を透過する透過部17と、前記画像を反射する反射部18とで交互に組み合わせたパターン19を形成した平面状をなしている。
【0022】
前記透過部17としては、例えば光を透過する平面状のガラス体17aで構成される。一方、前記反射部18としては、例えば複数の矩形状のミラー片18aが前記ガラス体17aの表面にドット状に、図1および図2では、縦方向と横方向に列状をなすように整然と配列されたパターン19aを形成して貼り付けられている。
【0023】
なお、そのパターン19は、「画像を透過する透過部と、前記画像を反射する反射部とで上下および左右の交互に組み合わせたパターン」であればよい。例えば、図6(a)、(b)、(c)に示すように、種々の形状をなす複数のミラー片をガラス体17aの表面に配列することができ、特に限定されない。
図6(a)では複数の細かい矩形状のミラー片18bが、特に横方向に狭い間隔で配列されたパターン19bを形成している。図6(b)では複数の円形状のミラー片18cが縦方向と横方向にほぼ均等の間隔で整然と配列されたパターン19cを形成している。図6(c)では、例えば2mm幅でドーナツ状をなすミラー片18dが、例えば2.5mmの等間隔で同心円上に配列されたパターン19dを形成している。
【0024】
なお、本実施形態では、上述した複数のミラー片18a〜18dを配置した箇所が第一カメラ21で撮影された画像24の空白の部分、並びに第二カメラ22で撮影された画像25の画像部分を、単に「ドット部27」と称する。
【0025】
また、前記ポルカドット15の後方側には、撮像手段20が配置されている。すなわち、そのポルカドット15の透過部17を通過した平行射影画像を連続撮影する第一カメラ21が配置されている。その第一カメラ21は画像処理装置23を経て制御装置30に接続されている。
【0026】
一方、前記ポルカドット15の表面の反射部18が光を反射する側には、そのポルカドット15の反射部18で反射された平行射影画像を前記第一カメラ21と同期して連続撮影する第二カメラ22が配置されている。その第二カメラ22は画像処理装置23を経て制御装置30に接続されている。
【0027】
制御装置30には、図示を省略したCPU(中央演算処理装置)に、種々のデータを入力するための入力装置31と画像やデータ等を表示するための出力手段(表示装置)32が接続されている。また、前記第一カメラ21および第二カメラ22にて撮影された画像24、25から被測定流体40の流速を算出する演算手段33が備えられている。
【0028】
出力手段(表示装置)32は、その演算手段33が算出した流速を表示する。出力手段32には、必要に応じて紙媒体に印刷する印刷装置も含む。
【0029】
上記構成により、水の流体40にはトレーサ41となる気泡が混在している。流体40から遠方に設置した望遠鏡11により、前記水の流体40のトレーサ41が画像として捉えられる。その画像は、平行光学系機器14により平行光とされて平行射影が後方側のポルカドット15を経て、第一カメラ21および第二カメラ22で撮影される。
【0030】
その平行射影画像は、第一カメラ21の側では、ポルカドット15の透過部17のガラス体17aを透過するが、反射部18の各ミラー片18aでは反射されるために、ミラー片18aの部分を除く画像24を撮影することになる。その画像24は、図2にイメージ的な模式図として示す。
一方、第二カメラ22の側では、反射部18の各ミラー片18aで反射される部分だけの画像25を撮影することになる。その画像25は、図2にイメージ的な模式図として示す。
【0031】
流体40とトレーサ41は輝度が異なるので、流体40中のトレーサ41の画像を捉えることができる。例えば、図2に示されているように、トレーサ粒子42は黒の画像26で捉えられる。動画であれば、黒の画像26の動きが連続的に刻々と線の状態で変化するので、同一のトレーサ粒子42を追いかけることができる。
したがって、シャッタスピードを遅くするか、あるいは高速連写することによって可能となる。例えば、高速連写の場合、トレーサ41に対してカメラで1秒間に30〜50回を繰り返して撮影する。
【0032】
PTV法では、その撮影した各画像はトレーサ41の動きによる時刻間の変化があるので、それらの画像間で黒の画像26が同一のトレーサ粒子42であることの対応付けをする必要がある。
しかしながら、従来では、その対応付けが容易ではなく複雑で膨大な計算を行う必要がある。また、トレーサ41の先頭と後ろを探す必要があるがそれも難しい。
【0033】
本願の場合は、ポルカドット15を通過した画像24、25は、トレーサ粒子42が例えば黒の画像26で表示される場合、反射部18の各ミラー片18aで形成される矩形状のドット部27を通過する時の黒の画像26の数を数えることによって、連続撮影による各画像間の黒の画像26の数の変化により、トレーサ粒子42の速度を把握できる。つまり、トレーサ粒子42の動きが速ければ前記黒の画像26のあるドット部27の数が多くなるが、遅ければ少なくなる。
しかも、トレーサ粒子42の動きは隣り合う矩形状のドット部27間での動きにより、明確に対応付けをすることができる。したがって、各画像24、25に基づく時刻間でのトレーサ粒子42の対応付けが容易であるため、トレーサ粒子の対応付けに膨大な演算処理を実行していた従来の演算が不要となる。したがって、演算処理を実行するコンピュータの性能も高度なモノでなくて良く、測定に必要な設備を簡素化できる。
【0034】
一例として、図3(a),(b)は、第一カメラ21で撮影した画像24であり、ドット部27は空白となるが、透過部17を透過した黒の画像26の領域内にあるドット部27の数を数えることで、トレーサ粒子42が通過する時のドット部27の数とその位置をデータとして捉えることができる。
したがって、図3(a)の黒の画像26と、そのΔt秒後の図3(b)の黒の画像26を比較すると、同一のトレーサ粒子42が移動していることは明らかである。
【0035】
一方、図4(a),(b)は、上記の図3(a),(b)を撮影した時に、第二カメラ22で撮影した画像25である。つまり、図4(a)は図3(a)と同じ時に撮影したもので、図4(b)は図3(b)と同じ時に撮影したものである。
したがって、図3の場合と同様に、黒の画像26のあるドット部27の数を数えることで、トレーサ粒子42が通過する時のドット部27の数とその位置をデータとして捉えることができる。図4(a)の黒の画像26と、そのΔt秒後の図4(b)の黒の画像26を比較しても、同一のトレーサ粒子42が移動していることが明らかとなる。
【0036】
さらに、図3(a),(b)および図4(a),(b)には、それぞれの画像24、25の下側に、矩形状のドット部27の間隔で段付きのグラフを図示し、トレーサ粒子42が通過している流れ方向の位置を実線で示している。各ドット部27およびその間隔の寸法は予め分かっているので、その段付きのグラフからも、Δt秒後のトレーサ粒子42の位置が分かることから、トレーサ粒子42の速度は演算手段33で容易に計算することができる。
【0037】
第一カメラ21で撮影した画像24に基づいて計算したトレーサ粒子42の速度V1と、第二カメラ22で撮影した画像25に基づいて計算したトレーサ粒子42の速度V2とを比較することにより、トレーサ粒子42の速度を検証することができる。
たとえば、速度V1と速度V2との平均値を最終的な流体速度としてもよい。また、一方のカメラによる撮影画像が不鮮明であるような場合には、もう一方による速度算出が可能である。
【0038】
また、他の例として、図5(a),(b)は、第二カメラ22で撮影した画像25であり、図5(a)の黒の画像26と、そのΔt秒後の図5(b)の黒の画像26を比較すると、同一のトレーサ粒子42が移動していることは明らかである。しかも、トレーサ粒子42の動く方向が分かる。すなわち、図5(a),(b)のそれぞれの画像25における黒の画像26が通過する時のドット部27の数とその位置をデータとして捉え、そのデータに基づいてトレーサ粒子42の速度と方向を演算手段33で容易に計算することができる。
【0039】
以上のことから、演算処理の複雑さを回避して高速な演算、処理の迅速化を図ることが可能となる。その結果、高性能なコンピュータを使わなくてもリアルタイム処理を実行して流体の流速測定を可能とする流体撮影装置10を提供することとなる。
【0040】
前述した図6(a)、(b)、(c)のようなポルカドットもまた、前述した図2のポルカドット15を用いた場合と同様の作用、効果を得ることができる。流体の性質によって、適切なポルカドットを選択すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、流体の計測技術を必要とする流体計測器の製造業、流体計測技術を用いる環境調査などの公共事業などにおいて、利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0042】
10 流体撮影装置 11 望遠鏡
12 レーザ距離計 13 レーザ光
14 平行光学系機器 15 ポルカドット
16 回転駆動部 17 透過部
17a ガラス体 18 反射部
18a〜18d ミラー片 19、19a〜19d パターン
20 撮影手段 21 第一カメラ
22 第二カメラ 23 画像処理装置
24 画像(第一カメラによる)
25 画像(第二カメラによる)
26 黒の画像(トレーサ粒子42による)
27 ドット部
30 制御装置 31 入力装置
32 出力手段(表示装置) 33 演算手段
40 流体 41 トレーサ
42 トレーサ粒子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠方の流体を被写体とする流体撮影装置であって、
当該流体中のトレーサを画像として捉えることが可能な望遠鏡と、
その望遠鏡で捉えた画像を平行射影とする平行光学系と、
その平行光学系および前記望遠鏡のなす光軸に対して面を傾けて配置したポルカドットと、を備え、
そのポルカドットは、画像を透過する透過部と、前記画像を反射する反射部とで上下および左右の交互に組み合わせたパターンを形成した平面状をなし、
更に、前記ポルカドットの透過部を通過した画像を連続撮影する第一カメラと、
前記ポルカドットの反射部で反射された画像を撮影する第二カメラと、
その第二カメラおよび前記第一カメラのいずれか一方または双方にて撮影された画像から被測定流体の流速を算出する演算手段と、を備えた流体撮影装置。
【請求項2】
前記演算手段が算出した流速を表示する出力手段を備えた請求項1に記載の流体撮影装置。
【請求項3】
前記望遠鏡には、前記流体までの距離を計測するレーザ距離計を備えた請求項1または請求項2のいずれかに記載の流体撮影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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