説明

流体攪拌装置

【課題】インペラを用いて材料を内部に強力に吸引できると共に吐出流体に対して強力な放出エネルギを与え攪拌槽内に強力な上下方向流を形成でき、攪拌槽全体に亘ってベントナイトと水の均一な混合攪拌を行う流体攪拌装置を提供する。
【解決手段】流体攪拌装置11は、下面に吸引口16を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口17を設けたインペラケーシング18と、インペラケーシング18内に回転自在に配設されたインペラと、インペラケーシング18に連設されインペラを回転可能な回転モータを備えた流体攪拌ポンプからなる下部攪拌機構13と、攪拌槽10の上部に配設し、上面に吸引口19を設け周辺部に放射状に吐出口20を設けたインペラケーシング21と、インペラケーシング21内に回転自在に配設されたインペラと、インペラケーシング21に連設されインペラを回転可能な回転モータを具備する流体攪拌ポンプからなる上部吸引攪拌機構14とから構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流体攪拌装置に関し、特に土木工事の連続隔壁工事に使用するベントナイト安定液の製造、廃液汚泥の攪拌、ベントナイト消火液を用いた消火等に使用可能な流体攪拌装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上記した使用目的に供される流体攪拌装置の一形態として、特許文献1に記載されているように、攪拌槽内に設置した駆動モータの上下端から上下方向に伸延する一対の出力軸に、それぞれプロペラからなる上下回転羽根を同軸的に取り付け、上下回転羽根を相互に逆向きに形成し、出力軸が回転した際、上下回転羽根によって、それぞれ中央から外部に向けて放射状に流すと共に、先部同士が相互に衝突する下方向流と上方向流とを発生可能とした流体攪拌装置が知られている。
上記した構成によって、下回転羽根によって上方向流を発生させて、例えば、ベントナイトが水槽の底面上に沈殿又は堆積するのを防止することができると共に、上下方向流の先部を相互に衝突させることによって、水とベントナイトの混合攪拌を促進することができる。
【特許文献1】特開平10−66851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記した流体攪拌装置は、未だ、以下の解決すべき課題を有していた。即ち、プロペラからなる上下回転羽根は、全半径方向に均一に流体を放出するので、それぞれの方向に放出される単位流体の放出エネルギが小さい。従って、攪拌槽内の容積が広い場合、放出エネルギが上下回転羽根から遠い箇所までは到達できず、攪拌槽の全体にわたってベントナイトと水を均一に混合攪拌することができなかった。
また、攪拌槽の全体にわたってベントナイトと水の均一な混合攪拌を図る上で、攪拌槽内に上下旋回流を生じさせることは有効であるが、プロペラからなる上下回転羽根は、プロペラ羽根角度を調整したとしても、効果的に上下方向流を形成することは困難である。
さらに、上回転羽根はプロペラから形成されているため、例えば、攪拌槽の上部から水中に投入されるベントナイトを半径方向に放出することはできても、上回転羽根は、投入されたベントナイトを吸引する作用は殆ど生じず、従って、投入されたベントナイトの一部は攪拌槽の上部を浮遊することになり、この面からも、攪拌槽の全体にわたってベントナイトと水を均一に混合攪拌することができなかった。
【0004】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、攪拌槽の上部で流体中に材料を強力に吸引すると共に攪拌槽の上下部でインペラを用いて吐出流体に対して強力な放出エネルギを付与でき、攪拌槽の全体にわたってベントナイトと水の均一な混合攪拌等を行うことができる流体攪拌装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的に沿う請求項1記載の流体攪拌装置は、攪拌槽の底部に設置し、下面に吸引口を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口を設けたインペラケーシングと、インペラケーシング内に回転自在に配設されたインペラと、インペラケーシングに連設されインペラを回転可能な回転モータとを具備する流体攪拌ポンプから構成した下部攪拌機構と、攪拌槽の上部に配設し、上面に吸引口を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口を設けたインペラケーシングと、インペラケーシング内に回転自在に配設されたインペラと、インペラケーシングに連設されインペラを回転可能な回転モータとを具備する流体攪拌ポンプから構成した上部吸引攪拌機構とから構成し、かつ、下部攪拌機構の前記回転モータと上部吸引攪拌機構のモータとを共通の回転モータによって形成したことを特徴とする。
【0006】
前記目的に沿う請求項2記載の流体攪拌装置は 攪拌槽の底部に設置し、下面に吸引口を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口を設けたインペラケーシングと、インペラケーシング内に回転自在に配設されたインペラと、インペラケーシングに連設されインペラを回転可能な回転モータとを具備する流体攪拌ポンプから構成した下部攪拌機構と、攪拌槽の上部に配設し、上面に吸引口を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口を設けたインペラケーシングと、インペラケーシング内に回転自在に配設されたインペラと、インペラケーシングに連設されインペラを回転可能な回転モータと、下端を前記吸引口に連通連結し、上端を前記攪拌槽の上部に設けた材料投入口に連通連結し、かつ、少なくとも下端の上方の周面に液流入孔を設けた材料導入筒とを具備する流体攪拌ポンプから構成した上部吸引攪拌機構とを具備し、下部攪拌機構の回転モータと上部吸引攪拌機構のモータとを共通の回転モータによって形成したことを特徴とする。
【0007】
前記目的に沿う請求項3記載の流体攪拌装置は、請求項1又は2記載の流体攪拌装置において、上部吸引攪拌機構のインペラケーシングに設けた吐出口を攪拌槽の下方に向けて指向させたことを特徴とする。
前記目的に沿う請求項4記載の流体攪拌装置は、請求項1又は2記載の流体攪拌装置において、下部攪拌機構のインペラケーシングに設けた吐出口を攪拌槽の上方に向けて指向させたことを特徴とする。
前記目的に沿う請求項5記載の流体攪拌装置は、請求項1又は2記載の流体攪拌装置において、上部吸引攪拌機構のインペラケーシングに設けた吐出口を攪拌槽の下方に向けて指向させると共に、下部攪拌機構のインペラケーシングに設けた吐出口を攪拌槽の上方に向けて指向させたことを特徴とする。
前記目的に沿う請求項6記載の流体攪拌装置は、請求項1〜5のうちいずれかに記載の流体攪拌装置において、下部攪拌機構のインペラケーシングに設けた前記複数の吐出口のうち一つの吐出口を移送管に連通連結したことを特徴とする。
前記目的に沿う請求項7記載の流体攪拌装置は、請求項1〜3のうちいずれかに記載の流体攪拌装置において、下部攪拌機構を、流体攪拌ポンプに代えて、プロペラ羽根から形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上記した構成によって、本発明に係る流体攪拌装置は、上部吸引攪拌機構と下部攪拌機構を、共に、インペラを用いて複数の吐出口から流体を強力に放射状に吐出可能な流体攪拌ポンプより形成したので、攪拌槽の上部で流体中に材料を強力に吸引すると共に攪拌槽の上下部でインペラを用いて吐出流体に対して強力な放出エネルギを付与でき、攪拌槽の全体にわたってベントナイトと水の均一な混合攪拌等を行うことができる。
また、上部吸引攪拌機構のインペラケーシングに設けた吐出口を下方に指向させたり、下部攪拌機構のインペラケーシングに設けた吐出口を攪拌槽の上方に向けて指向させたりすることによって、上下旋回流を容易に形成することができ、例えば、ベントナイトと水の均一な混合攪拌等をより効果的に行うことができる。
さらに、材料投入口を上部吸引攪拌機構と材料導入筒を介して一体的に連通連結することによって、攪拌槽内に投入される、例えば、ベントナイト等からなる粉塵の発生を確実に防止することができると共に、例えば、ベントナイトを安定液中に確実かつ迅速に分散攪拌することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
続いて、添付した図面を参照して、本発明に係る実施例を説明する。
(第1実施例)
本実施例は、本発明に係る流体攪拌装置を土木工事の連続隔壁工事に使用するベントナイト安定液の製造装置に適用した場合である。
図1及び図2に示すように、安定液製造槽10は箱型形状を有しており、その底部に水中攪拌ポンプからなる流体攪拌装置11を設置している。また、安定液製造槽10は、その上部にベントナイトを投入するための材料投入口12を設け、その一側壁には、安定液製造槽10内に水を供給するための水供給配管12aが連通連結されている。
本実施例では、流体攪拌装置11を、安定液製造槽10の底部に設置した下部攪拌機構13と、安定液製造槽10の上部に配設した上部吸引攪拌機構14とから構成し、下部攪拌機構13と上部吸引攪拌機構14とを単一の回転モータ15によって駆動可能にしている。
【0010】
下部攪拌機構13は、本実施例では、安定液製造槽10の底部に設置し、下面に吸引口16を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口17を設けたインペラケーシング18と、インペラケーシング18内に回転自在に配設されたインペラ(図示せず)と、インペラケーシング18に連設されインペラを回転可能な回転モータ15とを具備する流体攪拌ポンプから構成している。上記構成において、吐出口17は、安定液を安定液製造槽10の上方に向けて放出可能に形成されている。従って、下部攪拌機構13の駆動によるインペラの回転によって発生する強力な吸引力を利用して、安定液製造槽10の底部に沈降しようとするベントナイトを含む安定液を下部攪拌機構13の内部に強力に吸引し、その後、矢印で示すように容易かつ確実に安定液を上方に向けて放出することができる。
【0011】
一方、上部吸引攪拌機構14は、本実施例では、上面に吸引口19を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口20を設けたインペラケーシング21と、インペラケーシング21内に回転自在に配設されたインペラ(図示せず)と、インペラケーシング21に連設されインペラを回転可能な回転モータ15とを具備する流体攪拌ポンプから構成している。また、本実施例では、吐出口20は安定液製造槽10の下方に向けて安定液を吐出可能に形成されている。従って、上部吸引攪拌機構14の駆動によるインペラの回転によって発生する強力な吸引力を利用して、安定液製造槽10内に上方から投入されるベントナイトを周囲の安定液と共に上部攪拌機構14の内部に強力に吸引し、その後、安定液を矢印で示すように容易かつ確実に下方に向けて放出することができ、上記した下部攪拌機構13による上方流と共に、安定液製造槽10に垂直方向の対流を形成することができ、水とベントナイトとの混合攪拌を促進することができる。
【0012】
また、本実施例では、下部攪拌機構13と上部吸引攪拌機構14は同一軸線上に配置されており、かつ、単一の回転モータ15を共有している。従って、流体攪拌装置11をコンパクトな構成とすることができる。
さらに、本実施例では、インペラケーシング18から下方に突出するモータ軸には攪拌羽根24が固着されており、下部攪拌機構13の1つの吐出口17には、ベントナイト安定液を外部に取り出すための移送管である安定液取出管25が連通連結されている。安定液取出管25の中途には遮断弁26が取り付けられている。
【0013】
次に、上記した構成を有する流体攪拌装置11を用いたベントナイト安定液の製造方法を説明する。
回転モータ15の駆動によって、それぞれ流体攪拌ポンプから構成される上部吸引攪拌機構14及び下部攪拌機構13を作動すると、上述したように、上部吸引攪拌機構14がベントナイトを上部吸引攪拌機構14内に強力に吸引すると共に、上部吸引攪拌機構14及び下部攪拌機構13が、強力な上下旋回流を安定液製造槽10の内部全体にわたって発生する。この強力な上下旋回流によって、水とベントナイトが、安定液製造槽10の内部全体にわたって強力に混合攪拌されるので、均一組成の安定液を容易かつ確実に製造することができる。
【0014】
(第2実施例)
本発明は、本発明に係る流体攪拌装置を消防車100に適用した場合を示す。
まず、図3〜図5を参照して、本発明に係る消火方法に用いる消防車100の構成を説明する。
図示するように、消防車100は、全体として、火災発生現場まで走行可能な車両本体30と、同車両本体30の上面に搭載し、内部に流体攪拌装置31を具備し、水とベントナイトとを混合攪拌して消火液を製造可能な消火液製造槽22と、車両本体30の上面に搭載し、消火液製造槽22から供給された消火液を貯留可能な消火液貯留槽33と、消火液貯留槽33内の消火液を建築物34の表面35に圧送可能な消火液圧送装置36とを具備する。
【0015】
図示するように、消火液製造槽32は箱型形状を有しており、その底部に流体攪拌ポンプからなる流体攪拌装置31を設置すると共に、その上部にベントナイトを投入するための材料投入口37を設けている。
本実施例では、流体攪拌装置31を、消火液製造槽32の底部に設置した下部攪拌機構38と、消火液製造槽32の上部に配設した上部吸引攪拌機構39とから構成し、下部攪拌機構38と上部吸引攪拌機構39とを単一の回転モータ40によって駆動可能にしている。
【0016】
下部攪拌機構38は、本実施例では、消火液製造槽32の底部に設置し、下面に吸引口41を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口42を設けたインペラケーシング43と、インペラケーシング43内に回転自在に配設されたインペラ(図示せず)と、インペラケーシング43に連設されインペラを回転可能な回転モータ40とを具備する流体攪拌ポンプから構成している。上記構成において、吐出口42は、消火液を消火液製造槽32の上方に向けて吐出可能に形成されている。従って、下部攪拌機構38の駆動によって、安定液製造槽32の底部に沈降しようとするベントナイトを含む消火液を矢印で示すように容易かつ確実に上方に向けて放出することができる。
【0017】
一方、上部吸引攪拌機構39は、本実施例では、上面に吸引口43を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口44を設けたインペラケーシング45と、インペラケーシング45内に回転自在に配設されたインペラ(図示せず)と、インペラケーシング45に連設されインペラを回転可能な回転モータ40と、下端を吸引口43に連通連結し、上端を消火液製造槽32の上部に設けた材料投入口37に連通連結し、かつ、少なくとも下端の上方の周面に多数の液流入孔46を設けた材料導入筒47とを具備する流体攪拌ポンプから構成している。上記構成において、吐出口44は、消火液を消火液製造槽32の下方に向けて吐出可能に形成されている。従って、上部吸引攪拌機構39の駆動によって、消火液製造槽32内に投入されたベントナイトを、消火液製造槽32の上方に存在するベントナイトを含む消火液と共に、上部吸引攪拌機構39内に強力に吸引することができる。また、上部吸引攪拌機構39は、消火液を矢印で示すように容易かつ確実に下方に向けて放出することができ、上記した下部攪拌機構38による上方流と共に、消火液製造槽32に垂直方向の対流を形成することができ、水とベントナイトとの混合攪拌を促進することができる。なお、材料導入筒47の上端には篩48が取り付けられている。
【0018】
また、本実施例では、下部攪拌機構38と上部吸引攪拌機構39は、単一の回転モータ40を共有している。従って、流体攪拌装置31をコンパクトな構成とすることができる。
また、インペラケーシング43から下方に突出するモータ軸には攪拌羽根49が固着されており、消火液製造槽32の一側壁には、消火液製造槽32内に水を供給するための水供給配管50が連通連結されている。
さらに、上記構成において、好ましくは、材料投入口37と、材料導入筒47と、上部吸引攪拌機構39と、下部攪拌機構38とは同一軸線上に配置されている。
【0019】
上記した構成によって、水供給配管50を介して消火液製造槽32内に貯留された水中にベントナイトを投入し、下部攪拌機構38と上部吸引攪拌機構39を用いて水とベントナイトを強力に混合攪拌することによって消火液を製造することができる。
即ち、材料投入口37を介して材料導入筒47内に投入されたベントナイトは、材料導入筒47内に液流入孔46を通して流入した消火液(当初は水のみ)に混合され、その後、上部吸引攪拌機構39の吐出口44より消火液製造槽32の下方に向けて吐出されることになる。一方、下部攪拌機構38の駆動によって、消火液製造槽32の底部に沈降しようとするベントナイトを含む消火液は、矢印で示すように上方に向けて流れる。従って、上記したように、消火液製造槽32に垂直方向の対流を形成することができ、水とベントナイトとの混合攪拌を促進することができ、均一組成の消火液を製造することができる。さらに、材料投入口37は材料導入筒47と一体的に連通連結されているので、粉塵の発生を確実に防止することができると共に、ベントナイトを消火液中に迅速に分散攪拌できる。
【0020】
その後、消火液製造槽32で製造した均一組成の消火液を移送管55を通して消火液貯留槽33に移送すると共に、消火液貯留槽33内に一旦貯留し、消火液圧送ポンプ51、固定圧送配管52、消火液圧送ホース53及び放出ノズル54を通して消火液貯留槽33から消火液を火災下にある建築物34まで圧送し、建築物34の表面35に吹き付け、火災熱によってベントナイトからなる延焼防止膜56を建築物34の表面35に形成し、同表面35の空気との接触を遮断し消火を行う。
【0021】
以上、本発明に係る流体攪拌装置を、ベントナイトの製造装置に用いた場合、及び、消防車100に用いた場合について説明してきたが、本発明は何らこれらの用途に限定されるものではなく、廃液汚泥の攪拌等他の用途にも適用できるものであることはいうまでもない。また、下部攪拌機構を、上記した流体攪拌ポンプに代えて、プロペラ羽根から形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施例に係る流体攪拌装置を具備するベントナイト安定液製造装置の構成を示す平面図である。
【図2】第1実施例に係る流体攪拌装置を具備するベントナイト安定液製造装置の構成を示す側面図である。
【図3】第2実施例に係る流体攪拌装置を具備する消防車を用いた消火方法の説明図である。
【図4】第2実施例に係る消防車の要部の構成を示す側面図である。
【図5】第2実施例に係る消防車の要部の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0023】
10:安定液製造槽
11:流体攪拌装置
12:ベントナイト投入口
13:下部攪拌機構
14:上部吸引攪拌機構
15:回転モータ
16:吸引口
17:吐出口
18:インペラケーシング
19:吸引口
20:吐出口
21:インペラケーシング
30:車両本体
31:流体攪拌装置
32:消火液製造槽
33:消火液貯留槽
37:材料投入口
38:下部攪拌機構
39:上部吸引攪拌機構
40:回転モータ
41:吸引口
42:吐出口
43:インペラケーシング
43a:吸引口
44:吐出口
45:インペラケーシング
46:液流入孔
47:材料導入筒
100:消防車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
攪拌槽の底部に設置し、下面に吸引口を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口を設けたインペラケーシングと、前記インペラケーシング内に回転自在に配設されたインペラと、前記インペラケーシングに連設され前記インペラを回転可能な回転モータとを具備する流体攪拌ポンプから構成した下部攪拌機構と、
前記攪拌槽の上部に配設し、上面に吸引口を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口を設けたインペラケーシングと、前記インペラケーシング内に回転自在に配設されたインペラと、前記インペラケーシングに連設され前記インペラを回転可能な回転モータとを具備する流体攪拌ポンプから構成した上部吸引攪拌機構とから構成し、かつ、
前記下部攪拌機構の前記回転モータと前記上部吸引攪拌機構の前記モータとを共通の回転モータによって形成したことを特徴とする流体攪拌装置。
【請求項2】
攪拌槽の底部に設置し、下面に吸引口を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口を設けたインペラケーシングと、前記インペラケーシング内に回転自在に配設されたインペラと、前記インペラケーシングに連設され前記インペラを回転可能な回転モータとを具備する流体攪拌ポンプから構成した下部攪拌機構と、
前記攪拌槽の上部に配設し、上面に吸引口を設けると共に周辺部に放射状に複数の吐出口を設けたインペラケーシングと、前記インペラケーシング内に回転自在に配設されたインペラと、前記インペラケーシングに連設され前記インペラを回転可能な回転モータと、下端を前記吸引口に連通連結し、上端を前記攪拌槽の上部に設けた材料投入口に連通連結し、かつ、少なくとも前記下端の上方の周面に液流入孔を設けた材料導入筒とを具備する流体攪拌ポンプから構成した上部吸引攪拌機構とを具備し、
前記下部攪拌機構の前記回転モータと前記上部吸引攪拌機構の前記モータとを共通の回転モータによって形成したことを特徴とする流体攪拌装置。
【請求項3】
前記上部吸引攪拌機構のインペラケーシングに設けた前記吐出口を前記攪拌槽の下方に向けて指向させたことを特徴とする請求項1又は2記載の流体攪拌装置。
【請求項4】
前記下部攪拌機構のインペラケーシングに設けた前記吐出口を前記攪拌槽の上方に向けて指向させたことを特徴とする請求項1又は2記載の流体攪拌装置。
【請求項5】
前記上部吸引攪拌機構のインペラケーシングに設けた前記吐出口を前記攪拌槽の下方に向けて指向させると共に、前記下部攪拌機構のインペラケーシングに設けた前記吐出口を前記攪拌槽の上方に向けて指向させたことを特徴とする請求項1又は2記載の流体攪拌装置。
【請求項6】
前記下部攪拌機構のインペラケーシングに設けた前記複数の吐出口のうち一つの吐出口を移送管に連通連結したことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれかに記載の流体攪拌装置。
【請求項7】
前記下部攪拌機構を、前記流体攪拌ポンプに代えて、プロペラ羽根から形成したことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれかに記載の流体攪拌装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−45598(P2009−45598A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−216532(P2007−216532)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【出願人】(591013388)株式会社東洋電機工業所 (11)
【Fターム(参考)】