説明

流路内蔵型台座及びその製造方法

【課題】 耐食性を有し、しかも、低コストで製造可能であり、且つ、機械的強度も確保することができる流路内蔵型台座及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 上プレート22として耐食性材料からなるものを用い、下プレート23として金属材料からなるものを用いて、上下プレート22,23の間に上下プレート22,23よりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シート25を介設した状態で加圧及び加熱をすることにより、接着保護シート25を溶融して、上下プレート22,23を接着保護シート25によって接着する。また、2枚の上プレートを、下プレートを挟んで対向した状態で重ね合わせることにより多段化した構成として、各上プレートと下プレートとの間にそれぞれ接着保護シートを介設するようにしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流路内蔵型台座及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
流路内蔵型台座は、例えば家庭用等の固定式もしくは車載用等の可動式の燃料電池発電システムや、列車のエアブレーキシステム等の流体制システムなどの各種の産業分野における各種のシステムに適用されている。即ち、流路内蔵型台座は、これらのシステムを構成する部品や装置などの各種機器を台座表面に取り付けること、前記機器を連結する複雑な配管に代えて内蔵流路(溝)を設けること(内蔵流路を前記配管として機能させること)、更には電気配線なども内蔵することにより、コンパクトに一体化した家庭用の燃料電池発電ユニットなどの固定式ユニットや、車載用の燃料電池発電ユニットなどの可動式ユニットの実現に供されている。
【0003】
流路内蔵型台座の具体的な構成例としては、既に様々なものが提案されているが、例えば下記の[特許文献1]で開示されたものを挙げることができる。ここでは、図6〜図8に基づき、従来の流路内蔵型台座の構成例について説明する。図6は従来の流路内蔵型台座の構成を示す断面図(図7のA−A線矢視断面図)、図7は図6のB方向矢視の平面図、図8は図6のC−C線矢視の断面図である。
【0004】
図6、図7及び図8に示すように、流路内蔵型台座1は上プレート2と、下プレート3とを公知の摩擦攪拌溶接又は適当な接合剤4によって接合してなるものであり、上プレート2の表面2aに適当に配置された例えば燃料電池発電システムや流体制御システムなどを構成する部品や装置などの各種の機器5が、上下プレート2,3に形成されたボルト孔2b,3aに挿通されたボルト6と、このボルト6に螺合するナット7とによって上下プレート2,3とともに一体的に締め付けられて固定されている。即ち、流路内蔵型台座1は機器5を取り付けるための台座として機能している。
【0005】
下プレート3の接合面3bには溝7が形成されている。溝7は一般に複数本形成され、それぞれ所定の断面積を有し、且つ、適当な長さと方向に形成されている。そして、この下プレート3に形成された溝7を覆うようにして(溝7に蓋をするようにして)、上プレート2が、下プレート3に接合されている。かくして、流路内蔵型台座1の内部には、溝7からなる流体の流路が形成される。
【0006】
また、上プレート2には連通孔9が形成されており、溝8は、これらの連通孔9を介して機器5に連通されている。即ち、流路内蔵型台座1には溝8が流体の流路として内蔵されており、これらの内蔵流路(溝8)が、機器5同士を連結する配管としての機能を担っている。つまり、流路内蔵型台座1は、集積配管としての機能も果たしている。各溝8(内蔵流路)の断面積は、各溝8内を流動する流体の性状、流速及び圧力損失などから決定され、各溝8(内蔵流路)の長さや方向は、各機器5の配置などによって決定される。
【0007】
また、上下プレート2,3の材料としては、その軽量さ、強度、加工の容易さからアルミニウム板が最も多く用いられるが、これ以外にも鋼板などの金属材料や鋳造品等の金属材料も多く用いられている。
【0008】
そして、従来、溝8及び連通孔9を流動する流体が、上下プレート2,3を構成する金属材料に対し、腐食性流体である場合、又は、局部電池作用等によって前記金属材料を腐食させる可能性がある場合には、流体と接触する溝8や連通孔9の表面に対して、酸化アルミニウム皮膜(アルマイト)処理や、四フッ化エチレン樹脂(PTFE:テフロン(登録商標))コーティング等の防食処理を施したり、上プレート2及び下プレート3全体を腐食性のない合成樹脂等によって製造することで対応していた。
【0009】
【特許文献1】特開2002−305010号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、防食処理を行う場合には、製造工程が複雑になり、処理に長時間を要し、また、製造設備の投資も大きいため、コスト高となる。また、上下プレート2,3全体を腐食性のない合成樹脂製にすることも、一般的に上下プレート2,3の変形が大きく、機械的強度が低いため、何らかの補強が必要であったり、溝8を流動する流体の圧力が低い場合に限定される等の問題が残されていた。
【0011】
従って本発明は上記の事情に鑑み、耐食性を有し、しかも、低コストで製造可能であり、且つ、機械的強度も確保することができる流路内蔵型台座及びその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決する第1発明の流路内蔵型台座は、第1プレートと第2プレートとを接合してなるものであり、前記第1プレートの接合面に形成した溝を流体の流路として内蔵し、且つ、前記第1プレートに形成した連通孔を介して前記溝と前記第1プレートの表面に配置した機器とを連通した流路内蔵型台座において、
前記第1プレートは耐食性材料からなるものであること、
前記第2プレートは金属材料からなるものであること、
前記第1プレートと前記第2プレートは、前記第1プレートと前記第2プレートとの間に介設した前記第1プレート及び前記第2プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シートによって接着されていることを特徴とする。
【0013】
また、第2発明の流路内蔵型台座は、第1プレートと第3プレートとの間に第2プレートを挟んだ状態でこれらの第1,第2及び第3プレートを接合してなるものであり、前記第1プレートの接合面に形成した第1の溝と前記第3プレートの接合面に形成した第2の溝とを流体の流路として内蔵し、且つ、前記第1プレートに形成した第1連通孔を介して前記第1の溝と前記第1プレートの表面に配置した機器とを連通し、前記第3プレートに形成した第2連通孔を介して前記第2の溝と前記第3プレートの表面に配置した機器とを連通した流路内蔵型台座において、
前記第1プレート及び前記第3プレートは耐食性材料からなるものであること、
前記第2プレートは金属材料からなるものであること、
前記第1プレートと前記第2プレートは前記第1プレートと前記第2プレートとの間に介設した前記第1プレート、前記第2プレート及び前記第3プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の第1接着保護シートによって接合され、前記第3プレートと前記第2プレートは前記第3プレートと前記第2プレートとの間に介設した前記第1プレート、前記第2プレート及び前記第3プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の第1接着保護シートによって接着されていることを特徴とする。
【0014】
また、第3発明の流路内蔵型台座の製造方法は、第1プレートと第2プレートとを接合してなるものであり、前記第1プレートの接合面に形成した溝を流体の流路として内蔵し、且つ、前記第1プレートに形成した連通孔を介して前記溝と前記第1プレートの表面に配置した機器とを連通した流路内蔵型台座の製造の製造方法であって、
前記第1プレートとして耐食性材料からなるものを用いること、
前記第2プレートとして金属材料からなるものを用いること、
前記第1プレートと前記第2プレートとの間に前記第1プレート及び前記第2プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シートを介設した状態で加圧及び加熱をすることにより、前記接着保護シートを溶融して、前記第1プレートと前記第2プレートとを前記接着保護シートによって接着することを特徴とする。
【0015】
また、第4発明の流路内蔵型台座の製造方法は、第1プレートと第3プレートとの間に第2プレートを挟んだ状態でこれらの第1,第2及び第3プレートを接合してなるものであり、前記第1プレートの接合面に形成した第1の溝と前記第3プレートの接合面に形成した第2の溝とを流体の流路として内蔵し、且つ、前記第1プレートに形成した第1連通孔を介して前記第1の溝と前記第1プレートの表面に配置した機器とを連通し、前記第3プレートに形成した第2連通孔を介して前記第2の溝と前記第3プレートの表面に配置した機器とを連通した流路内蔵型台座の製造方法であって、
前記第1プレート及び前記第3プレートとして耐食性材料からなるものを用いること、
前記第2プレートとして金属材料からなるものを用いること、
前記第1プレートと前記第2プレートとの間に前記第1プレート、前記第2プレート及び前記第3プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の第1接着保護シートを介設し、且つ、前記第3プレートと前記第2プレートとの間に前記第1プレート、前記第2プレート及び前記第3プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の第2接着保護シートを介設した状態で加圧及び加熱をすることにより、前記第1接着保護シート及び前記第2接着保護シートを溶融して、前記第1プレートと前記第2プレートとを前記第1接着保護シートによって接着し、且つ、前記第3プレートと前記第2プレートとを前記第2接着保護シートによって接着することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
第1発明の流路内蔵型台座又は第3発明の流路内蔵型台座の製造方法によれば、溝と連通孔が形成された第1プレートは耐食性材料からなるものであり、金属材料からなる第2プレートは耐食性の接着保護シートによって保護されるため、溝を流れる腐食性流体などに対して耐食性を有する。しかも、第2プレートは金属材料からなるものであるため、この第2プレートによって流路内蔵型台座の機械的強度を確保することもできる。また、更に強度が必要な場合にも、第2プレートの肉厚を増すだけで簡単に対応することができる。また、当て金を介してボルトとナットで締結することによっても簡単に強度を補強することができる。
【0017】
また、接着保護シートによって第1プレートと第2プレートとを接着するだけで簡単に防食処理を行うことができる。例えば第2プレートは最も単純な平面であるため、接着保護シートに適当な加圧力と加熱温度を加えることのみで、簡単に良好な接着力と防食性能を確保することができる。このため、従来のような酸化アルミニウム皮膜処理などの防食処理を行う場合に比べて、容易に耐食性のある流路内蔵型台座を製造することができ、コストの低減を図ることができる。なお、第1プレートの材料にPTFE等の合成樹脂を用いる場合には、溝や連通孔を機械加工によって形成する他、射出成形やダイキャスト法などによって容易に製造することができるため、更にコストの低減することができる。
【0018】
また、第2発明の流路内蔵型台座又は第4発明の流路内蔵型台座の製造方法によれば、溝と連通孔が形成された第1プレートと第3プレートは耐食性材料からなるものであり、金属材料からなる第2プレートは耐食性の第1及び第2接着保護シートによって保護されるため、溝を流れる腐食性流体などに対して耐食性を有する。しかも、第2プレートは金属材料からなるものであるため、この第2プレートによって流路内蔵型台座の機械的強度を確保することもできる。また、更に強度が必要な場合にも、第2プレートの肉厚を増すだけで簡単に対応することができる。また、当て金を介してボルトとナットで締結することによっても簡単に強度を補強することができる。
【0019】
また、第1及び第2接着保護シートによって第1,第2及び第3プレートを接着するだけで簡単に防食処理を行うことができる。例えば第2プレートは最も単純な平面であるため、第1及び第2接着保護シートに適当な加圧力と加熱温度を加えることのみで、簡単に良好な接着力と防食性能を確保することができる。このため、従来のような酸化アルミニウム皮膜処理などの防食処理を行う場合に比べて、容易に耐食性のある流路内蔵型台座を製造することができ、コストの低減を図ることができる。なお、第2プレートの材料にPTFE等の合成樹脂を用いる場合には、溝や連通孔を機械加工によって形成する他、射出成形やダイキャスト法などによって容易に製造することができるため、更にコストの低減することができる。また、コンパクトで軽量化した多段化流路内蔵型台座を製作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づき詳細に説明する。
【0021】
<実施の形態例1>
図1は本発明の実施の形態例1に係る流路内蔵型台座の製造方法の構成を示す断面図(図2のD−D線矢視断面図)、図2は図1のE方向矢視の平面図、図3は図1のF−F線矢視断面図である。
【0022】
図1、図2及び図3に示すように、流路内蔵型台座21は第1プレートとしての上プレート22と、第2プレートとしての下プレート23とを接合してなるものである。そして、上プレート22と下プレート23との間には接着保護シート25が介設されている。上プレート22の表面22cには例えば燃料電池発電システムや流体制御システムなどを構成する部品や装置などの各種の機器24が配置されている。これらの機器24は、上下プレート22,23及び接着保護シート25に形成されたボルト孔22a,23a,25aに挿通されたボルト26と、このボルト26に螺合するナット27とによって上下プレート2,3とともに一体的に締め付けられて固定されている。即ち、流路内蔵型台座1は機器5を取り付けるための台座として機能している。
【0023】
上プレート22の接合面22bには、機械加工、射出成形、ダイキャストなどの適宜の手段によって溝28が形成されている。溝28は一般に複数本形成され、それぞれ所定の断面積(幅と深さ)を有し、且つ、適当な長さと方向に形成されている。そして、この上プレート22に形成された溝28を覆うようにして下プレート23が、接着保護シート25を介して上プレート22に接合されている。かくして、流路内蔵型台座21の内部には、溝28からなる流体の流路が形成される。
【0024】
また、上プレート22には上プレート22上に配置された機器24の直下に機械加工、射出成形、ダイキャストなどの適宜の手段によって連通孔29が形成されており、溝28は、これらの連通孔29を介して機器24に連通されている。即ち、流路内蔵型台座21には溝28が流体の流路として内蔵されており、これらの内蔵流路(溝28)が、機器24同士を連結する配管としての機能を担っている。従って、流路内蔵型台座21は、集積配管としての機能も果たしている。各溝28(内蔵流路)の断面積は、各溝28内を流動する流体の性状、流速及び圧力損失などから決定され、各溝28(内蔵流路)の長さや方向は、各機器24の配置などによって決定される。連通孔29と機器24との間はOリング31によってシールされている。
【0025】
そして、上プレート22は耐食性を有する非金属材料からなるものであり、下プレート23は金属材料からなるものである。前記耐食性材料の具体例としては、例えば四フッ化エチレン樹脂(PTFE:テフロン)等のフッ素樹脂板などの腐食性のない合成樹脂などが挙げられる。前記金属材料の具体例としては、アルミニウム板や鋼板などを挙げることができる。なお、下プレート23の厚さは必要な機械的強度に応じた適宜の厚さとする。
【0026】
また、接着保護シート25は熱可塑性で且つ耐食性のものである。接着保護シート25は、公知の市販のものを用いることができ、上プレート22と同系統の材質で、適当な厚みを有し、且つ、下プレート23の接合面23bとのなじみ及び接着性のよい熱可塑性の合成樹脂等からなるシート状のものが選定される。更に、接着保護シート25は上プレート22及び下プレート23よりも低融点のものでなければならない。例えば下プレート23の材料がアルミニウム、上プレート22の材料がPTFEである場合、接着保護シート25はPTFEの融点(327℃)よりも低融点のものを選択する必要がある。
【0027】
ここで製造方法について説明すると、まず、接着保護シート25を上プレート22と下プレート23との間に上下プレート22,23の全面にわたって挟む(介設する)。その後、この状態で図示しないクランプ装置で上下プレート22,23をクランプすることや上下プレート22,23上に重量物を載置することなどの適宜の加圧手段(押圧手段)により、上下プレート22,23とともに接着保護シート25を適当な加圧力で加圧(押圧)し、且つ、焼成炉(加熱炉)などの加熱手段により、上下プレート22,23とともに接着保護シート25を接着保護シート25が溶融して接着する適当な温度となるまで加熱する。なお、このときの加圧力及び加熱温度は接着保護シート25の種類によって異なるが、例えば加熱温度は通常数百度である。
【0028】
その結果、上プレート22と下プレート23とが、接着保護シート25によって接着される。
【0029】
具体的には、上下プレート22,23の接合部分、即ち、接着保護シート25と上プレート22の接合面22b及び下プレート23の接合面23bとが接している部分(上プレート22に形成された溝28に対応する部分以外の部分)では、上下プレート22,23が接着保護シート25によって接着される。そして、上下プレート22,23の非接合部分、即ち、上プレート22に形成された溝28に対応する部分では、下プレート23の接合面23bに接着保護シート25が溶着して、接合面23aをコーティング又はライニングした状態となることにより、接着保護シート25が下プレート23の当該部分を、溝28内を流動する腐食性流体から保護する。
【0030】
その後、上プレート22上に機器24を配置し、これらをボルト26とナット27とで締め付けて固定すれば十分な接着面の強度を確保することができる。更に、溝28内を流動する流体が高圧であるため、上下プレート22,23間の接着強度を更に補強する必要がある場合には、上プレート22上に配設した適当な当て金30を介して、ボルト26及びナット27で上下プレート22,23及び接着保護シート25を締結して補強してもよい。この場合、ボルト孔22a,23a,25aが溝28にかかないようにすることが肝要である。
【0031】
ここで、市販の接着保護シート25について例示すると、例えば上プレート22がPTFEで形成されているとき、このPTFEと同系統の材料からなる接着保護シートであるダイキン工業(株)製の”RAP”(商品名)を用い、加熱温度約300℃で加圧接着したところ、良好な接着強度及び防食効果が得られた。
【0032】
以上のように、本実施の形態例1の流路内蔵型台座21は、上プレート22と下プレート23とを接合してなるものであり、上プレート22の接合面22bに形成した溝28を流体の流路として内蔵し、且つ、上プレート22に形成した連通孔29を介して溝28と上プレート22の表面22cに配置した機器24とを連通した流路内蔵型台座であって、上プレート22は耐食性材料からなるものであること、下プレート23は金属材料からなるものであること、上プレート22と下プレート23は、上プレート22と下プレート23との間に介設した上プレート22及び下プレート23よりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シート25によって接着されていることを特徴としている。
【0033】
また、本実施の形態例1の流路内蔵型台座21の製造方法は、上プレート22と下プレート23とを接合してなるものであり、上プレート22の接合面22bに形成した溝28を流体の流路として内蔵し、且つ、上プレート22に形成した連通孔29を介して溝28と上プレート22の表面22cに配置した機器24とを連通した流路内蔵型台座の製造方法であって、上プレート22として耐食性材料からなるものを用いること、下プレート23として金属材料からなるものを用いること、上プレート22と下プレート23との間に上プレート22及び下プレート23よりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シート25を介設した状態で加圧及び加熱をすることにより、接着保護シート25を溶融して、上プレート22と下プレート23とを接着保護シート25によって接着することを特徴としている。
【0034】
このため、本実施の形態例1によれば、溝28と連通孔29が形成された上プレート22は耐食性材料からなるものであり、金属材料からなる下プレート23は耐食性の接着保護シート25によって保護されるため、溝28を流れる腐食性流体などに対して耐食性を有する。しかも、下プレート23は金属材料からなるものであるため、この下プレート23によって流路内蔵型台座21の機械的強度を確保することもできる。また、更に強度が必要な場合にも、下プレート23の肉厚を増すだけで簡単に対応することができる。また、当て金30を介してボルト26とナット27で締結することによっても簡単に強度を補強することができる。
【0035】
また、接着保護シート25によって上下プレート22,23を接着するだけで簡単に防食処理を行うことができる。例えば下プレート23は最も単純な平面であるため、接着保護シート25に適当な加圧力と加熱温度を加えることのみで、簡単に良好な接着力と防食性能を確保することができる。このため、従来のような酸化アルミニウム皮膜処理などの防食処理を行う場合に比べて、容易に耐食性のある流路内蔵型台座21を製造することができ、コストの低減を図ることができる。なお、上プレート22の材料にPTFE等の合成樹脂を用いる場合には、溝28や連通孔29を機械加工によって形成する他、射出成形やダイキャスト法などによって容易に製造することができるため、更にコストの低減することができる。
【0036】
<実施の形態例2>
図4は本発明の実施の形態例2に係る流路内蔵型台座の製造方法の構成を示す断面図、図5は図4のG−G線矢視断面図である。
【0037】
図1、図2及び図3に示すように、流路内蔵型台座41は第1プレートとしての上プレート42と第3プレートとしての上プレート43との間に第2プレートとしての下プレート44を挟んだ状態で、これらの上下プレート42,43,44を接合してなるものである。即ち、2枚の上プレート42,43を、下プレート44を挟んで対向した状態で重ね合わせることにより、多段化した構成となっている。そして、上プレート42と下プレート44との間には接着保護シート45が介設され、上プレート43と下プレート44との間には接着保護シート46が介設されている。
【0038】
上プレート42の表面42aと、上プレート43の表面43aには、それぞれ例えば燃料電池発電システムや流体制御システムなどを構成する部品や装置などの各種の機器47が配置されている。上下の配置が一致している機器47は、上下プレート42,43,44及び接着保護シート45,46に形成されたボルト孔42b,43b,44a,45a,46aに挿通されたボルト48と、このボルト48に螺合されたナット49とによって上下プレート42,43,44とともに一体的に締め付けられて固定されている。また、上下の配置が一致しない機器47は、下プレート44に植え込まれてボルト孔45a,42b又はボルト孔46a,43bに挿通された植え込みボルト50と、この植え込みボルト50に螺合されたナット51とによって上下プレート42,44又は上下プレート43,44とともに一体的に締め付けられて固定されている。即ち、流路内蔵型台座41は機器47を取り付けるための台座として機能している。
【0039】
上プレート42の接合面42cと、上プレート43の接合面43cには、機械加工、射出成形、ダイキャストなどの適宜の手段によってそれぞれ溝52が形成されている。溝52は一般に複数本形成され、それぞれ所定の断面積(幅と深さ)を有し、且つ、適当な長さと方向に形成されている。そして、この上プレート42に形成された第1の溝としての溝52と、上プレート43に形成された第2の溝としての溝52とをそれぞれ覆うようにして下プレート44が、接着保護シート45,46を介して上プレート42と下プレート43とにそれぞれ接合されている。かくして、流路内蔵型台座41の内部には、溝52からなる流体の流路が形成される。
【0040】
また、上プレート42,43には上下プレート42,43上に配置された機器47の直下に機械加工、射出成形、ダイキャストなどの適宜の手段によってそれぞれ連通孔53が形成されており、上プレート42の溝52は上プレート42の連通孔53を介して上プレート42上の機器47に連通され、上プレート43の溝52は上プレート43の連通孔53を介して上プレート43上の機器47に連通されている。即ち、流路内蔵型台座41には溝52が流体の流路として内蔵されており、これらの内蔵流路(溝52)が、機器47同士を連結する配管としての機能を担っている。従って、流路内蔵型台座41は、集積配管としての機能も果たしている。各溝52(内蔵流路)の断面積は、各溝52内を流動する流体の性状、流速及び圧力損失などから決定され、各溝52(内蔵流路)の長さや方向は、各機器47の配置などによって決定される。連通孔53と機器47との間はOリング55によってシールされている。
【0041】
そして、上プレート42,43は耐食性を有する非金属材料からなるものであり、下プレート44は金属材料からなるものである。前記耐食性材料の具体例としては、例えば四フッ化エチレン樹脂(PTFE:テフロン)等のフッ素樹脂板などの腐食性のない合成樹脂などが挙げられる。前記金属材料の具体例としては、アルミニウム板や鋼板などを挙げることができる。なお、下プレート44の厚さは必要な機械的強度に応じた適宜の厚さとする。
【0042】
また、接着保護シート45,46は熱可塑性で且つ耐食性のものである。接着保護シート45,46は、公知の市販のものを用いることができ、上プレート42,43と同系統の材質で、適当な厚みを有し、且つ、下プレート44の接合面44b,44cとのなじみ及び接着性のよい熱可塑性の合成樹脂等からなるシート状のものが選定される。更に、接着保護シート45,46は上プレート42,43及び下プレート44よりも低融点のものでなければならない。例えば下プレート44の材料がアルミニウム、上プレート42,43の材料がPTFEである場合、接着保護シート45,46はPTFEの融点(327℃)よりも低融点のものを選択する必要がある。
【0043】
ここで製造方法について説明すると、まず、接着保護シート45を上プレート42と下プレート44との間に上下プレート42,44の全面にわたって挟み(介設し)、且つ、接着保護シート46を上プレート43と下プレート44との間に上下プレート43,44の全面にわたって挟む(介設する)。その後、この状態で図示しないクランプ装置で上下プレート42,43,44をクランプすることや上下プレート42,43,44上に重量物を載置することなどの適宜の加圧手段(押圧手段)により、上下プレート42,43,44とともに接着保護シート45,45を適当な加圧力で加圧(押圧)し、且つ、焼成炉(加熱炉)などの加熱手段により、上下プレート42,43,44とともに接着保護シート45,46を接着保護シート45,46が溶融して接着する適当な温度となるまで加熱する。なお、このときの加圧力及び加熱温度は接着保護シート45,46の種類によって異なるが、例えば加熱温度は通常数百度である。
【0044】
その結果、上プレート42と下プレート44とが、接着保護シート45によって接着され、且つ、上プレート43と下プレート44とが、接着保護シート46によって接着される。
【0045】
具体的には、上下プレート42,44の接合部分、即ち、接着保護シート45と上プレート42の接合面42c及び下プレート44の接合面44bとが接している部分(上プレート42に形成された溝52に対応する部分以外の部分)では、上下プレート42,44が接着保護シート45によって接着される。そして、上下プレート42,44の非接合部分、即ち、上プレート42に形成された溝52に対応する部分では、下プレート44の接合面44bに接着保護シート45が溶着して、接合面44bをコーティング又はライニングした状態となることにより、接着保護シート45が下プレート44の当該部分を、溝52内を流動する腐食性流体から保護する。
【0046】
同様に、上下プレート43,44の接合部分、即ち、接着保護シート46と上プレート43の接合面43c及び下プレート44の接合面44cとが接している部分(上プレート43に形成された溝52に対応する部分以外の部分)では、上下プレート43,44が接着保護シート46によって接着される。そして、上下プレート43,44の非接合部分、即ち、上プレート43に形成された溝52に対応する部分では、下プレート44の接合面44cに接着保護シート46が溶着して、接合面44cをコーティング又はライニングした状態となることにより、接着保護シート46が下プレート44の当該部分を、溝52内を流動する腐食性流体から保護する。
【0047】
その後、上プレート42,43上にそれぞれ機器47を配置し、これらをボルト48,50とナット49,51とで締め付けて固定すれば十分な接着面の強度を確保することができる。更に、溝52内を流動する流体が高圧であるため、上プレート42,43と下プレート44との間の接着強度を更に補強する必要がある場合には、上プレート42,43上に配設した適当な当て金54を介して、ボルト48及びナット49で上下プレート42,43,44及び接着保護シート45,46を締結して補強してもよい。この場合、ボルト孔42b,43b,45a,46aが溝52にかかないようにすることが肝要である。
【0048】
以上のように、本実施の形態例2の流路内蔵型台座41は、上プレート42,43の間に下プレート44を挟んだ状態でこれらの上下プレート42,43,44を接合してなるものであり、上プレート42,43の接合面42c,43cに形成した溝52を流体の流路として内蔵し、且つ、上プレート42に形成した連通孔53を介して上プレート42の溝52と上プレート42の表面42aに配置した機器47とを連通し、上プレート43に形成した連通孔53を介して上プレート43の溝52と上プレート43の表面43aに配置した機器47とを連通した流路内蔵型台座であって、上プレート42,43は耐食性材料からなるものであること、下プレート44は金属材料からなるものであること、上プレート42と下プレート44はこれらの上下プレート42,44間に介設した上下プレート42,43,44よりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シート45によって接合され、上プレート43と下プレート44はこれらの上下プレート43,44間に介設した上下プレート42,43,44よりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シート46によって接着されていることを特徴としている。
【0049】
また、本実施の形態例2の流路内蔵型台座41の製造方法は、上プレート42,43の間に下プレート44を挟んだ状態でこれらの上下プレート42,43,44を接合してなるものであり、上プレート42,43の接合面42c,43cに形成した溝52を流体の流路として内蔵し、且つ、上プレート42に形成した連通孔53を介して上プレート42の溝52と上プレート42の表面42aに配置した機器47とを連通し、上プレート43に形成した連通孔53を介して上プレート43の溝52と上プレート43の表面43aに配置した機器47とを連通した流路内蔵型台座の製造方法であって、上プレート42,43として耐食性材料からなるものを用いること、下プレート44として金属材料からなるものを用いること、上プレート42と下プレート44との間に上下プレート42,43,44よりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シート45を介設し、且つ、上プレート43と下プレート44との間に上下プレート42,43,44よりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シート46を介設した状態で加圧及び加熱をすることにより、接着保護シート45,46を溶融して、上プレート42と下プレート44とを接着保護シート45によって接着し、且つ、上プレート43と下プレート44とを接着保護シート46によって接着することを特徴としている。
【0050】
このため、本実施の形態例2によれば、溝52と連通孔53が形成された上プレート42,43は耐食性材料からなるものであり、金属材料からなる下プレート44は耐食性の接着保護シート45,46によって保護されるため、溝52を流れる腐食性流体などに対して耐食性を有する。しかも、下プレート44は金属材料からなるものであるため、この下プレート44によって流路内蔵型台座41の機械的強度を確保することもできる。また、更に強度が必要な場合にも、下プレート44の肉厚を増すだけで簡単に対応することができる。また、当て金54を介してボルト48とナット49で締結することによっても簡単に強度を補強することができる。
【0051】
また、接着保護シート45,46によって上下プレート42,43,44を接着するだけで簡単に防食処理を行うことができる。例えば下プレート44は最も単純な平面であるため、接着保護シート45,46に適当な加圧力と加熱温度を加えることのみで、簡単に良好な接着力と防食性能を確保することができる。このため、従来のような酸化アルミニウム皮膜処理などの防食処理を行う場合に比べて、容易に耐食性のある流路内蔵型台座41を製造することができ、コストの低減を図ることができる。なお、上プレート42の材料にPTFE等の合成樹脂を用いる場合には、溝52や連通孔53を機械加工によって形成する他、射出成形やダイキャスト法などによって容易に製造することができるため、更にコストの低減することができる。また、コンパクトで軽量化した多段化流路内蔵型台座を製作することができる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は流路内蔵型台座に関し、溝の周りを囲む溶接線にクラックが生じることや溶接線が腐食することを防止して溶接線のシール機能を維持する場合に適用して有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態例1に係る流路内蔵型台座の製造方法の構成を示す断面図(図2のD−D線矢視断面図)である。
【図2】図1のE方向矢視の平面図、図3は図1のF−F線矢視断面図である。
【図3】図1のF−F線矢視断面図である。
【図4】本発明の実施の形態例2に係る流路内蔵型台座の製造方法の構成を示す断面図である。
【図5】図4のG−G線矢視断面図である。
【図6】従来の流路内蔵型台座の構成を示す断面図(図7のA−A線矢視断面図)である。
【図7】図6のB方向矢視の平面図である。
【図8】図6のC−C線矢視の断面図である。
【符号の説明】
【0054】
21 流路内蔵型台座
22 上プレート
22a ボルト孔
22b 接合面
22c 表面
23 下プレート
23a ボルト孔
23b 接合面
24 機器
25 接着保護シート
25a ボルト孔
26 ボルト
27 ナット
28 溝
29 連通孔
30 当て金
31 Oリング
32 スポット溶接部
41 流路内蔵型台座
42 上プレート
42a 表面
42b ボルト孔
42c 接合面
43 上プレート
43a 表面
43b ボルト孔
43c 接合面
44 下プレート
44a ボルト孔
44b,44c 接合面
45 接着保護シート
45a ボルト孔
46 接着保護シート
46a ボルト孔
47 機器
48 ボルト
49 ナット
50 植え込みボルト
51 ナット
52 溝
53 連通孔
54 当て金
55 Oリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1プレートと第2プレートとを接合してなるものであり、前記第1プレートの接合面に形成した溝を流体の流路として内蔵し、且つ、前記第1プレートに形成した連通孔を介して前記溝と前記第1プレートの表面に配置した機器とを連通した流路内蔵型台座において、
前記第1プレートは耐食性材料からなるものであること、
前記第2プレートは金属材料からなるものであること、
前記第1プレートと前記第2プレートは、前記第1プレートと前記第2プレートとの間に介設した前記第1プレート及び前記第2プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シートによって接着されていることを特徴とする流路内蔵型台座。
【請求項2】
第1プレートと第3プレートとの間に第2プレートを挟んだ状態でこれらの第1,第2及び第3プレートを接合してなるものであり、前記第1プレートの接合面に形成した第1の溝と前記第3プレートの接合面に形成した第2の溝とを流体の流路として内蔵し、且つ、前記第1プレートに形成した第1連通孔を介して前記第1の溝と前記第1プレートの表面に配置した機器とを連通し、前記第3プレートに形成した第2連通孔を介して前記第2の溝と前記第3プレートの表面に配置した機器とを連通した流路内蔵型台座において、
前記第1プレート及び前記第3プレートは耐食性材料からなるものであること、
前記第2プレートは金属材料からなるものであること、
前記第1プレートと前記第2プレートは前記第1プレートと前記第2プレートとの間に介設した前記第1プレート、前記第2プレート及び前記第3プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の第1接着保護シートによって接合され、前記第3プレートと前記第2プレートは前記第3プレートと前記第2プレートとの間に介設した前記第1プレート、前記第2プレート及び前記第3プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の第1接着保護シートによって接着されていることを特徴とする流路内蔵型台座。
【請求項3】
第1プレートと第2プレートとを接合してなるものであり、前記第1プレートの接合面に形成した溝を流体の流路として内蔵し、且つ、前記第1プレートに形成した連通孔を介して前記溝と前記第1プレートの表面に配置した機器とを連通した流路内蔵型台座の製造の製造方法であって、
前記第1プレートとして耐食性材料からなるものを用いること、
前記第2プレートとして金属材料からなるものを用いること、
前記第1プレートと前記第2プレートとの間に前記第1プレート及び前記第2プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の接着保護シートを介設した状態で加圧及び加熱をすることにより、前記接着保護シートを溶融して、前記第1プレートと前記第2プレートとを前記接着保護シートによって接着することを特徴とする流路内蔵型台座の製造方法。
【請求項4】
第1プレートと第3プレートとの間に第2プレートを挟んだ状態でこれらの第1,第2及び第3プレートを接合してなるものであり、前記第1プレートの接合面に形成した第1の溝と前記第3プレートの接合面に形成した第2の溝とを流体の流路として内蔵し、且つ、前記第1プレートに形成した第1連通孔を介して前記第1の溝と前記第1プレートの表面に配置した機器とを連通し、前記第3プレートに形成した第2連通孔を介して前記第2の溝と前記第3プレートの表面に配置した機器とを連通した流路内蔵型台座の製造方法であって、
前記第1プレート及び前記第3プレートとして耐食性材料からなるものを用いること、
前記第2プレートとして金属材料からなるものを用いること、
前記第1プレートと前記第2プレートとの間に前記第1プレート、前記第2プレート及び前記第3プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の第1接着保護シートを介設し、且つ、前記第3プレートと前記第2プレートとの間に前記第1プレート、前記第2プレート及び前記第3プレートよりも低融点の熱可塑性であり且つ耐食性の第2接着保護シートを介設した状態で加圧及び加熱をすることにより、前記第1接着保護シート及び前記第2接着保護シートを溶融して、前記第1プレートと前記第2プレートとを前記第1接着保護シートによって接着し、且つ、前記第3プレートと前記第2プレートとを前記第2接着保護シートによって接着することを特徴とする流路内蔵型台座の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−32264(P2006−32264A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−212904(P2004−212904)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】