説明

浚渫土の処理装置

【課題】大規模な機械脱水方式を採用することなく、省スペースで、効率的に高含水率の浚渫土を処理して、取扱いの容易な固形物を取り出し得る装置を提供する。
【解決手段】浚渫泥を貯留して、所定含水率の原泥として調整する一方、その調整された原泥をポンプ16によって送出する原泥調整装置2と、製紙スラッジ焼却灰を主成分とする凝集固化剤を供給する凝集固化剤供給装置10と、それら原泥と凝集固化剤とを混合して反応せしめ、フロックを形成させる反応槽8と、かかる反応槽内の反応処理物を取り出し、互いに平行に配置された複数の回転軸にそれぞれ軸装された多数の楕円形状の回転板26上に供給して、かかる回転板26の回転方向に従って順次搬送しつつ固液分離を行ない、実質的に前記フロックからなる、含水率の低減された固形物を取り出す固液分離装置6にて構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浚渫土の処理装置に係り、特に、大規模な機械脱水処理システムを採用することなく、省スペースにおいて、高含水率の浚渫土(泥)を効率的に固液分離処理して、固形物として取り出し得るようにしたシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、閉鎖性の内湾にあっては、周辺からの負荷や魚介類養殖業等による負荷に伴ない、海底に多量の有機物が沈降し、堆積していることは、よく知られているところである。また、港湾における海底においても、河川や湖沼等の水底においても、黒色汚濁質の堆積物が堆積していることは、同様である。そして、そのような堆積物、所謂「ヘドロ」は、高含水率であることに加えて、高い有機物含有量を有するものであるところから、それによる海域や水域の汚染が重大な問題となってきている。例えば、近年、問題となっている水域環境での富栄養化、赤潮或いは青潮等の原因の一つとして、それら堆積物からの栄養塩類の溶出や溶存酸素の消費が指摘されている。このため、底質改善対策が急務とされ、全国各地において、浚渫事業が展開されてきているのである。
【0003】
ところで、従来からの浚渫事業の技術に関し、高含水率の浚渫土(泥)を脱水処理する方法としては、揚上された浚渫土を、陸上にて長期間をかけて自然乾燥させたり(特許文献1、2参照)、浚渫土に凝集剤を添加した後、大型の機械脱水プラントを用いて脱水したり(特許文献3〜5参照)する手法が、採用されてきている。また、そこにおいて、機械脱水プラントとしては、高圧フィルタプレス、ベルトプレス、スクリュープレス等のプレス方式や、デカンタ型の遠心分離方式等が、採用されているのである。
【0004】
しかしながら、それら従来からの浚渫土の処理方法において、自然乾燥方式では、脱水に時間がかかり、効率的でないことに加えて、広い処理スペースが必要となる等の問題があった。また、機械脱水方式にあっては、それに用いられる機械は、主要部だけでも数メートルにも及び、高いコストのみならず、いかだ養殖等が活発なリアス式内湾では、作業スペースの問題もあり、地域の協力を得るに際して、困難な場合が多いことに加えて、単なる機械脱水操作のみにて、高含水率の浚渫泥を脱水させて、取扱いの容易な固形物とするのは、容易ではなかったのである。
【0005】
【特許文献1】特開2001−198600号公報
【特許文献2】特開2003−290798号公報
【特許文献3】特開平10−176064号公報
【特許文献4】特開平11−276808号公報
【特許文献5】特開2002−192200号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、大規模な機械脱水方式を採用することなく、省スペースで、効率的に高含水率の浚渫土(泥)を処理して、取扱いの容易な且つ海域で再利用することの出来る固形物を有利に取り出し得る装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、本発明にあっては、かかる課題解決のために、(a)浚渫作業によって揚上された浚渫泥を貯留して、所定含水率の原泥として調整する一方、その調整された原泥をポンプによって送出し得るように構成した原泥調整装置と、(b)かかる原泥との反応のために、製紙スラッジ焼却灰を主成分とする凝集固化剤を、所定量において供給する凝集固化剤供給装置と、(c)前記原泥調整装置から送出される原泥と前記凝集固化剤供給装置から供給される凝集固化剤とを混合して反応せしめ、フロックを形成させる反応槽と、(d)該反応槽内の反応処理物を該反応槽より取り出し、互いに平行に配置された複数の回転軸にそれぞれ軸装された多数の楕円形状の回転板上に供給して、かかる回転板の回転方向に従って順次搬送しつつ固液分離を行ない、実質的に前記フロックからなる、含水率の低減された固形物を取り出す固液分離装置とを、備えていることを特徴とする浚渫土の処理装置を、その要旨とするものである。
【0008】
なお、かかる本発明に従う浚渫土の処理装置の望ましい態様の一つによれば、前記原泥調整装置において、前記浚渫泥は、85〜95%の含水率の原泥として調整されることとなる。
【0009】
また、本発明の他の望ましい態様に従えば、前記凝集固化剤供給装置により、前記凝集固化剤が、前記原泥の1リットル当り5〜50gの割合となるように、前記反応槽に供給せしめられるようにされるのである。
【発明の効果】
【0010】
このように、本発明に従う浚渫土の処理装置にあっては、揚上された浚渫泥が貯留される原泥調整装置において調整された、高水分率の原泥に対して、製紙スラッジ焼却灰を主成分とする特定の凝集固化剤を、反応槽において混合せしめて、反応させることにより、かかる原泥から、分離の容易な形態のフロックが効果的に生成せしめられることとなるのであり、以て、フロック(固相)と水分(液相)とからなる二相構造(固液混在)の反応処理物として、有利に形成せしめられ得るのである。
【0011】
そして、そのような二相構造の反応処理物に対し、フィルタプレスや遠心分離機等の、大型の脱水機械を用いることなく、配列された多数の楕円形状の回転板の回転による搬送作用を利用した固液分離装置を用いて、そのような回転板上で、順次搬送せしめつつ、固液分離を行なうことにより、実質的にフロックからなる、含水率の低減された固形物を、効率的に取り出すことが出来るのであって、装置的にも、小型化が可能であり、また、連続的な固液分離が可能となるのである。要するに、かかる固液分離機構の採用によって、装置全体を有利にコンパクトと為し得、また、全ての機能を一つにまとめることが出来るところから、附属させる凝集タンク等の装置は全く必要でなく、そのために、作業スペースが制限された小スペースの場所において、大きな特徴が発揮され得るのである。
【0012】
しかも、そのような本発明に従う浚渫土の処理装置によって取り出される、含水率の低減された固形物は、そのままでも、海域や水域において再利用が可能であり、例えば、アマモ等の藻類の基盤(培地)等として用いることにより、その発芽率を有利に高める等の特徴を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0014】
先ず、図1には、本発明に従う浚渫土の処理装置の代表的な一例が、概略的に示されている。そこにおいて、原泥貯留槽2と濾過液槽4とが、互いに独立した形態において併設されている。そして、かかる濾過液槽4上に、楕円形状の回転板の多数を用いた固液分離装置6が、設置されている一方、この固液分離装置6に対して、原泥から生じた反応処理物を交互に供給する二基の反応槽8、8が設けられ、更に、それぞれの反応槽8に凝集固化剤の所定量を供給する凝集固化剤供給機10が、それぞれ設けられている。
【0015】
より詳細には、原泥貯留槽2に対しては、内湾、港湾、河川、湖沼等の海底乃至は水底に堆積した堆積物である底質を、浚渫作業によって、一旦陸上に揚上して、得られる高含水率の浚渫土(泥)が、高濃度の浚渫泥にも対応し得るチューブポンプ等からなる供給ポンプ12によって供給されて、貯留されるようになっている。そして、この原泥貯留槽2においては、原泥撹拌機14が設けられており、この原泥撹拌機14の撹拌作用によって、供給された浚渫泥が、均一化されるようになっている一方、所定の凝集固化剤との有効な反応のために、その含水率が一定の高含水率となるように、調整されるようになっているのであり、また、その調整された原泥は、モノフレックスポンプ等からなる原泥送出ポンプ16によって、何れかの反応槽8に送出せしめられるようになっている。
【0016】
そして、本発明にあっては、かかる原泥調整槽2において、そのような原泥の含水率が、有利には、85〜95%、特に87〜93%となるように調整されるのである。なお、原泥中の水分量が多くなり過ぎると、反応槽8内において形成されるフロックが小さくなり過ぎて、固液分離装置6における固液分離が困難となるからであり、また、原泥中の水分量が余りにも少なくなると、反応槽8において、凝集固化剤を加えたときに、全体的に軟らかなフロックとなったり、フロックが成長しない等のフロックの形成状況が悪く、この場合においても、固液分離装置6でのフロックの分離を有効に行ない得なくなる問題を惹起する。
【0017】
このように、原泥貯留槽2においては、供給ポンプ12によって供給された浚渫泥の含水率が、反応槽8においてフロックが最適な大きさにおいて形成されるように、調整されることとなるのであり、そのために、例示の装置においては、濾過液槽4内に返送ポンプ18を設けて、固液分離装置6にて分離された液相成分である濾過液が、返送ポンプ18によって、原泥貯留槽2内に供給されるようになっているのである。そして、このように、供給ポンプ12によって供給された浚渫泥に対して、濾過液を混合せしめるようにすることにより、目的とする高含水率の原泥が、効果的に調整されることとなるのである。特に、この原泥の調整に、濾過液槽4内の濾過液を利用することによって、かかる濾過液槽4から放流される濾過液の最終的な排水量が、有利に削減され得るようになっている。
【0018】
また、原泥送出ポンプ16によって原泥貯留槽2から送出された原泥は、バルブの切換えによって、二基の反応槽8、8の何れかに導かれる一方、それぞれの反応槽8には、それぞれに対応する凝集固化剤供給機10から、目的とする凝集固化剤の所定量が、それぞれ供給され、そして反応槽8に設けた撹拌機20による撹拌作用によって均一に混合されて、原泥と凝集固化剤とが反応せしめられ、以て固液分離に有効な大きさのフロックが、形成されることとなるのである。
【0019】
ところで、本発明にあっては、かかる凝集固化剤供給機10から供給される凝集固化剤には、従来から固化剤としてよく知られている、製紙スラッジ焼却灰を主成分とするものが用いられ、例えば、特許第3274376号公報に明らかにされているように、そのような焼却灰を主成分とし、それに、石膏、シリカヒューム、アルミナ・ケイ酸塩を主体とする天然鉱物、アルカリ金属炭酸塩及び陰イオン界面活性剤を均一に配合して、Si成分がSiO2 換算量で45〜55重量%、Al成分がAl23換算量で20〜30重量%、Ca成分がCaO換算量で5〜15重量%、及びMg成分がMgO換算量で5〜15重量%含有されているものや、特開2002−363560号公報に明らかにされている如き、製紙スラッジの焼却灰100重量部に対して、ポルトランドセメント7〜30重量部、硫酸バンド3〜10重量部、無水石膏0.7〜10重量部、メタクリル酸エステル0.3〜5重量部、リグニンスルホン酸塩類0.08〜0.53重量部、ステアリン酸塩類0.07〜0.40重量部、トリポリリン酸ソーダ0.04〜0.27重量部、水酸化ナトリウム0.01〜0.068重量部を混合してなるもの、更には、本発明者等が特願2003−372824号において提案した、製紙スラッジの焼却灰:粉状のポルトランドセメント;並びにpH調節剤、凝集剤、界面活性剤、吸水性強化剤及び分散剤から選択される少なくとも1種の機能性剤からなる粉状の中性無機固化剤とポリビニルアルコール系樹脂とを有効成分とする固化用組成物等を挙げることが出来る。また、そのような凝集固化剤は、「アクアリファイン」(株式会社片山化学工業研究所)等の商品名において、市販されており、本発明にあっては、そのような凝集固化剤が、何れも、採用可能である。
【0020】
そして、このような凝集固化剤を、凝集固化剤供給機10によって反応槽8内に供給するに際して、その供給量は、原泥貯留槽2から供給される原泥の供給量に応じて、適宜に決定されることとなるが、一般に、原泥の1リットル当り、5〜50g、好ましくは10〜30g程度が、反応槽8に供給されることとなる。なお、この特定の凝集固化剤の供給量が、少なくなり過ぎると、フロックの形成が充分に行なわれ難くなる問題があり、また、その供給量が多くなり過ぎると、薬剤コストがかかり過ぎることに加えて、逆にフロックが形成され難くなる等の問題も内在しているのである。
【0021】
そして、二基の反応槽8、8を用いて、それぞれ、含水率の調節された原泥と所定の凝集固化剤とが撹拌機20によって均一に混合されて、反応せしめられることによって形成される、固液分離に適したフロックが、それぞれの反応槽8の下部に設けられたストップバルブ22の切換えによって、流量調整弁24を通じて、固液分離装置6に供給されるようになっている。なお、反応槽8内における原泥と凝集固化剤との反応に基づくところのフロックの形成は、一般に、数分以内において達成され、そのため、二基の反応槽8、8を用いて、それら反応槽8内に形成されたフロックを連続的に固液分離装置6に供給することが可能となるようになっている。
【0022】
ところで、かかる反応槽8から供給されるフロック(固相)と水分(液相)とからなる反応処理物を固液分離する固液分離装置6は、互いに平行に配置された複数の回転軸にそれぞれ軸装された多数の楕円形状の回転板26上に、反応処理物を供給して、かかる回転板26の回転方向に従って順次搬送しつつ、その固液分離を行ない、実質的にフロックからなる、含水率の低減された固形物を外部に取り出すようにする一方、そのようなフロックから分離された水分は、回転板26の間隙から下方に落下させて、濾過液槽4内に収容せしめ、必要に応じて、外部に放流されるようになっている。
【0023】
より詳細には、固液分離装置6は、図2及び図3に示されているように、装置本体のフレーム28に対して、複数の回転軸30を水平面内において互いに平行に配列して、回転自在に軸支する一方、かかる回転軸30には、多数の楕円形状の回転板26が、所定間隔を隔てて軸装されていると共に、隣接する回転板26、26間には、図2において左右方向となるガイド面としての上面を有する案内部材32が、配置されてなる構造とされている。そして、それぞれの回転軸30を同一方向に回転させることにより、各軸に取り付けた回転板26の上部周面によって形成される送り面側に投入された固液混在状態の反応処理物は、各列の回転板26の周面に下方から持ち上げられながら、案内部材32の上面に沿って、図2において右方向に搬送されることとなる。そして、反応処理物は、案内部材32及び回転板26の上面を移動する過程で、回転板26、26間の間隙内の回転板26と案内部材32との間の隙間及び隣接する回転板26同士の周面間の間隙から、水、その他の液体成分を、下方に流出濾過せしめて、濾過液槽4内に導くようにする一方、案内部材32上に補修される固形成分は、回転板26の周面に送られながら、順次濾過脱水されて、含水率の減少された固形物として、固液分離装置6から取り出されるようになっているのである。
【0024】
なお、このような固液分離装置6において、案内部材32は、その上面が平滑なガイド面となるように構成されている一方、回転板26の楕円の位相が、隣接する軸ごとに、順次90度ずつずらして配置されており、これによって、回転板26の回転中に、隣接する回転板26の送り面が回転中に順次波形を形成しながら、送り方向に変動するように構成されている。また、装置本体のケーシングの上部には、先端にウェイト34が取り付けられたアーム36が軸38により、上下陽動可能に軸止されてなる構造の圧搾装置40が設けられており、この圧搾装置40が回転板26周面の上下方向への運動に追従して陽動せしめられ、以て、搬送される固形のフロック集合物を押圧して、更に、脱水を行い得るようになっている。
【0025】
かくして、固液分離装置6から取り出された、実質的にフロックからなる固形物は、含水率が70%以下、50%程度まで低減されたものとなるのであり、また、その取り扱いも容易であって、有効利用が可能となるものである。特に、そのような固形物を与える浚渫泥は、通常15〜16%程度の有機物を含むものであるところから、かかる得られた固形物は、藻等の植物の基盤として、有利に用いられ得るものであって、その中でも、アマモの基盤(培地)として用いることにより、その発芽率を有利に高め得ることとなるのである。
【0026】
このような構成の固液分離装置6を用いて、反応槽8からの固液混在状態にある反応処理物を固液分離することにより、用いられた凝集固化剤による望ましいフロック形態の形成に加えて、複数の回転板の配列による連続的な固液分離操作が、連続的に有効に行なわれ得ることとなるのであり、これによって、従来の如きフィルタプレスやデカンタによる遠心分離にての固液分離操作が全く不要となったのであり、装置的にも、装置全体がコンパクト化され、全ての機能が一つにまとまった構成の装置として、組み立てることが出来るのである。また、附属させる凝集タンク等の装置も必要ではなく、以て、作業スペースが制限された省スペースの場所でも、用いることが出来ることとなったのである。
【0027】
従って、例えば、これまでは、浚渫事業の実施に際しては、広い作業スペースの確保のために、養殖いかだを移動させる必要があり、そのため、漁業関係者等に大きな負担が強いられているのであるが、本発明に係る浚渫土の処理装置を採用することによって、そのようないかだ移動の必要はなく、所望の場所において浚渫作業を行ない、そして、その揚上された浚渫土を処理することが出来ることとなったのである。
【0028】
また、海底や水底の汚泥処理は、海域から陸域まで広い分野で行なわれてきており、その高含水率の汚泥水の脱水減容化は、大きなニーズとなっているのであるが、本発明は、それに充分に応え得るものである。本発明に係る浚渫土の処理装置は、内湾における養殖漁場の浚渫事業、港湾・航路浚渫事業、河川・湖沼等の浚渫事業等に利用することが出来、省エネルギー低コストの環境に優しい工法に適用されうるものとして、大きな貢献を為すものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に従う浚渫土の処理装置の一例を示す概略説明図である。
【図2】図1に用いられている固液分離装置の概略説明図である。
【図3】図2におけるA−A断面説明図である。
【符号の説明】
【0030】
2 原泥貯留槽 4 濾過液槽
6 固液分離装置 8 反応槽
10 凝集固化剤供給機 12 供給ポンプ
14 原泥撹拌機 16 原泥送出ポンプ
18 返送ポンプ 20 撹拌機
22 ストップバルブ 24 流量調整弁
26 回転板 28 フレーム
30 回転軸 32 案内部材
34 ウェイト 36 アーム
38 軸 40 圧搾装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
浚渫作業によって揚上された浚渫泥を貯留して、所定含水率の原泥として調整する一方、その調整された原泥をポンプによって送出し得るように構成した原泥調整装置と、
かかる原泥との反応のために、製紙スラッジ焼却灰を主成分とする凝集固化剤を、所定量において供給する凝集固化剤供給装置と、
前記原泥調整装置から送出される原泥と前記凝集固化剤供給装置から供給される凝集固化剤とを混合して反応せしめ、フロックを形成させる反応槽と、
該反応槽内の反応処理物を該反応槽より取り出し、互いに平行に配置された複数の回転軸にそれぞれ軸装された多数の楕円形状の回転板上に供給して、かかる回転板の回転方向に従って順次搬送しつつ固液分離を行ない、実質的に前記フロックからなる、含水率の低減された固形物を取り出す固液分離装置とを、
備えていることを特徴とする浚渫土のの処理装置。
【請求項2】
前記原泥調整装置において、前記浚渫泥が、85〜95%の含水率の原泥として調整される請求項1に記載の浚渫土の処理装置。
【請求項3】
前記凝集固化剤供給装置により、前記凝集固化剤が、前記原泥の1リットル当り5〜50gの割合となるように、前記反応槽に供給される請求項1又は請求項2に記載の浚渫土の処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−334518(P2006−334518A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−162865(P2005−162865)
【出願日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 研究集会名: 平成17年度日本水産工学会学術講演会 主催者名 : 日本水産工学会 開催日 : 平成17年5月28日〜平成17年5月30日
【出願人】(503360115)独立行政法人科学技術振興機構 (1,734)
【出願人】(399122985)株式会社研電社 (7)
【出願人】(000154727)株式会社片山化学工業研究所 (82)
【Fターム(参考)】