説明

浴室設置構造

【課題】開放感のある浴室を住宅に容易に設置する。
【解決手段】住宅10は、複数の建物ユニット12が上下方向において結合されて構成されて、複数階建てにされており、住宅10にユニットバス22が設置されて、住宅10に浴室26が設置されている。このため、浴室26を住宅10に容易に設置できる。さらに、ユニットバス22の高さが建物ユニット12の高さに比し高くされており、下階の建物ユニット12と上階の建物ユニット12とに連通される吹き抜け空間18に、ユニットバス22が設置されている。このため、下階の建物ユニット12と上階の建物ユニット12とに亘ってユニットバス22を設置でき、開放感のある浴室26にできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物に浴室を設置する浴室設置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
浴室設置構造としては、住宅の下階部分と上階部分とに連通された吹き抜け空間に浴室が設置されて、浴室が開放感のあるものにされたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、この浴室設置構造では、浴室の外周が複数のパネルによって構成されている。このため、現地作業が多くなるため、住宅への浴室の設置が煩雑である。
【特許文献1】特開平5−340112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記事実を考慮し、開放感のある浴室を建物に容易に設置できる浴室設置構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の浴室設置構造は、建物を構成する複数の建物ユニットと、前記建物ユニットに設置され、高さを前記建物ユニットの高さに比し高くされたユニットバスと、を備えている。
【0006】
請求項2に記載の浴室設置構造は、請求項1に記載の浴室設置構造において、前記ユニットバスを建物高さ方向において複数の分割バスに分割したことを特徴としている。
【0007】
請求項3に記載の浴室設置構造は、請求項2に記載の浴室設置構造において、前記分割バスの高さを前記建物ユニットの高さに対し等しく又は低くしたことを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の浴室設置構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の浴室設置構造において、建物高さ方向において結合された複数の前記建物ユニットに連通される吹き抜け空間に前記ユニットバスを設置したことを特徴としている。
【0009】
請求項5に記載の浴室設置構造は、請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の浴室設置構造において、建物高さ方向において結合される前の複数の前記建物ユニットのそれぞれに前記分割バスを設置したことを特徴としている。
【0010】
請求項6に記載の浴室設置構造は、請求項5に記載の浴室設置構造において、建物高さ方向において結合された複数の前記建物ユニットのそれぞれに設置された複数の前記分割バスの少なくとも1つを建物高さ方向へ移動させて複数の前記分割バスを結合したことを特徴としている。
【0011】
請求項7に記載の浴室設置構造は、請求項5又は請求項6に記載の浴室設置構造において、建物高さ方向において結合された複数の前記建物ユニットのそれぞれに設置された複数の前記分割バス間の建物高さ方向における間隙部を閉鎖する閉鎖部材を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項8に記載の浴室設置構造は、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の浴室設置構造において、前記建物内の前記ユニットバス上側に上側空間を形成したことを特徴としている。
【0013】
請求項9に記載の浴室設置構造は、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の浴室設置構造において、前記建物内の前記ユニットバス下側に下側空間を形成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の浴室設置構造では、建物を構成する複数の建物ユニットにユニットバスが設置されて、建物に浴室が設置されている。また、ユニットバスの高さが建物ユニットの高さに比し高くされているため、開放感のある浴室にすることができる。
【0015】
ここで、上述の如く、建物ユニットにユニットバスが設置されて、建物に浴室が設置されるため、開放感のある浴室を建物に容易に設置することができる。
【0016】
請求項2に記載の浴室設置構造では、ユニットバスが建物高さ方向において複数の分割バスに分割されている。このため、ユニットバスを容易に搬送することができる。
【0017】
請求項3に記載の浴室設置構造では、分割バスの高さが建物ユニットの高さに対し等しく又は低くされている。このため、建物ユニットに分割バスを容易に設置することができる。
【0018】
請求項4に記載の浴室設置構造では、建物高さ方向において結合された複数の建物ユニットに連通される吹き抜け空間に、ユニットバスが設置されている。このため、建物高さ方向において結合された複数の建物ユニットに亘ってユニットバスを設置することができる。
【0019】
請求項5に記載の浴室設置構造では、建物高さ方向において結合される前の複数の建物ユニットのそれぞれに、分割バスが設置されている。このため、建物ユニットと共にユニットバスを容易に搬送することができる。
【0020】
請求項6に記載の浴室設置構造では、建物高さ方向において結合された複数の建物ユニットのそれぞれに設置された複数の分割バスの少なくとも1つが建物高さ方向へ移動されて、複数の分割バスが結合されている。このため、複数の分割バスを容易に結合することができる。
【0021】
請求項7に記載の浴室設置構造では、建物高さ方向において結合された複数の建物ユニットのそれぞれに設置された複数の分割バス間の建物高さ方向における間隙部を、閉鎖部材が閉鎖する。このため、複数の分割バス間の建物高さ方向における間隙部を容易に閉鎖することができる。
【0022】
請求項8に記載の浴室設置構造では、建物内のユニットバス上側に、上側空間が形成されている。このため、ユニットバスの上側を有効に利用することができる。
【0023】
請求項9に記載の浴室設置構造では、建物内のユニットバス下側に、下側空間が形成されている。このため、ユニットバスの下側を有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
[第1の実施の形態]
図1には、本発明の浴室設置構造が適用されて構成された第1の実施の形態に係る建物としての住宅10(戸建て住宅)の主要部が側方から見た断面図にて示されている。なお、図面では、住宅10の上方(建物高さ方向上側)を矢印UPで示す。
【0025】
本実施の形態に係る住宅10は、工場で製作された複数の建物ユニット12が、施工現場で据え付けられると共に互いに結合されたユニット建物として構成されている。住宅10では、複数の建物ユニット12が上下及び左右方向へ結合されており、住宅10は、複数階建て(例えば2階建て)にされている。
【0026】
建物ユニット12には、複数の柱、天井大梁及び床大梁を用いて直方体形枠状に組まれた建物フレーム14が設けられており、建物フレーム14には、床板、外壁・内壁板及び天井板(図示省略)が取り付けられている。
【0027】
下階(例えば1階)の建物ユニット12においては、内部にスキップフロア16が水平に設けられており、スキップフロア16は、建物フレーム14の下端部より上側に配置されている。下階の建物ユニット12においては、天井板及びスキップフロア16が部分的に矩形状に開口されており、天井板の開口部分とスキップフロア16の開口部分とは、上下方向において対向している。
【0028】
上階(例えば2階)の建物ユニット12においては、床板が部分的に矩形状に開口されており、床板の開口部分は、下階の建物ユニット12の天井板及びスキップフロア16の開口部分と、上下方向において対向している。これにより、住宅10には、下階の建物ユニット12の天井板及びスキップフロア16の開口部分と、上階の建物ユニット12の床板の開口部分と、を連通する吹き抜け空間18が形成されている。
【0029】
上階の建物ユニット12においては、仮固定手段としての長尺棒状の吊り棒20が所定数水平に固定されており、吊り棒20は、吹き抜け空間18の上部に配置されている。
【0030】
住宅10の吹き抜け空間18内には、略直方体状のユニットバス22(浴室ユニット)が設置されており、ユニットバス22の高さは、建物ユニット12の高さに比し、高くされている。ユニットバス22には、略直方体形容器状の外周パネル24(内壁パネル)が設けられており、外周パネル24は、浴室26の外周壁を構成している。
【0031】
ユニットバス22は、上下方向において、一対(複数)の分割バス28に分割されており、下側の分割バス28における外周パネル24の上面は上側へ開放されると共に、上側の分割バス28における外周パネル24の下面は下側へ開放されている。分割バス28の高さは建物ユニット12の高さに比し低くされており(建物ユニット12の高さと等しくされてもよい)、下側の分割バス28及び上側の分割バス28は、それぞれ、工場で、製作されて、下階の建物ユニット12及び上階の建物ユニット12に設置されている。下側の分割バス28は、下階の建物ユニット12のスキップフロア16に固定されて下階の建物ユニット12に固定されており、下側の分割バス28の下側には、下側空間30が形成されている。上側の分割バス28は、上階の建物ユニット12の吊り棒20に吊られて上階の建物ユニット12に仮固定されており、上側の分割バス28の上側には、上側空間32(スキップ空間)が形成されている。
【0032】
図2(A)に示す如く、分割バス28の外周部分(外周パネル24の外側)には、直方体形枠状のバスフレーム34が設けられており、バスフレーム34は、下側の分割バス28及び上側の分割バス28のそれぞれにおける外周パネル24の各辺部に固定されている。下側の分割バス28におけるバスフレーム34の上端全周、及び、上側の分割バス28におけるバスフレーム34の下端全周には、結合部材としての矩形枠状かつ断面L字形板状のジョイントブラケット36の基端側部分が固定されており、ジョイントブラケット36の先端側部分はバスフレーム34から外側(反外周パネル24側)へ突出されている。ジョイントブラケット36の全周には、防水部材としての矩形枠状の防水シート38が固定されており、防水シート38は、断面L字形シート状にされて、下側のジョイントブラケット36の上面及び外周パネル24側の面に配置されると共に、上側のジョイントブラケット36の下面及び外周パネル24側の面に配置されている。また、防水シート38は、防水性及び弾性を有している。
【0033】
ここで、上階の建物ユニット12の吊り棒20への上側の分割バス28の吊り状態が解除されて上側の分割バス28が下側へ移動(スライド)されることで、下側の分割バス28に上側の分割バス28が接近されて、下側のジョイントブラケット36に上側のジョイントブラケット36が接近されている。なお、吊り棒20は、上階の建物ユニット12から取り外し可能にされている。
【0034】
図2(B)に示す如く、下側のジョイントブラケット36と上側のジョイントブラケット36とは、それぞれの先端側部分において、ボルト40及びナット42の締結によって結合されており、これにより、下側の分割バス28のバスフレーム34と上側の分割バス28のバスフレーム34とが結合されて、下側の分割バス28と上側の分割バス28とが結合されている。下側のジョイントブラケット36と上側のジョイントブラケット36とが結合された際には、下側のジョイントブラケット36と上側のジョイントブラケット36とのそれぞれの先端部分間の全周において、一対の防水シート38が挟持されて圧着されることで、下側のジョイントブラケット36と上側のジョイントブラケット36との間が全周において防水(2次防水)されている。
【0035】
下側の分割バス28における外周パネル24の上端と上側の分割バス28における外周パネル24の下端との間の間隙部には、全周において、閉鎖部材(継ぎ部材、帯状部材)を構成する第1部材としてのコーキング44及び閉鎖部材を構成する第2部材としてのバックアップ材46が設けられており、コーキング44の反浴室26側に、バックアップ材46が配置されている。コーキング44は、防水性及び接着性を有しており、コーキング44は、下側の分割バス28における外周パネル24の上端と上側の分割バス28における外周パネル24の下端とに全周において接着された状態で、両者間を全周において閉鎖(閉塞)することで、両者間が全周において防水(1次防水)されている。バックアップ材46は、接着性を有しており、バックアップ材46は、下側の分割バス28における外周パネル24の上端と上側の分割バス28における外周パネル24の下端とに全周において接着された状態で、両者間を全周において閉鎖(閉塞)することで、コーキング44の反浴室26側への移動を阻止している。
【0036】
図1に示す如く、下側の分割バス28には、浴室26の主要な構成部材が一体化されており、下側の分割バス28には、浴槽48、床部50(床板及び防水パンを含む)、洗面部52(蛇口54、シャワー56及び鏡58を含む)及び排水部60(排水口62及び排水管64を含む)等が設けられている。また、排水管64は、下側の分割バス28の下側の下側空間30に配管されている。
【0037】
上側の分割バス28には、浴室26の補助的な構成部材が一体化されており、上側の分割バス28には、空気調節設備(図示省略)及び窓部(図示省略)等が設けられている。
【0038】
また、上述の如く、住宅10の施工現場で、建物ユニット12が据え付けられる際には、建物ユニット12の上面に螺合されて固定された複数(本実施の形態では4つ)の吊り部材としての吊りボルト66(図4(A)参照)において、建物ユニット12が吊上手段としてのクレーン68(図3参照)によって吊り上げられることで、建物ユニット12が移動される。さらに、上階の建物ユニット12が据え付けられる際には、上階の建物ユニット12に、上側の分割バス28の上側において、天井板が設けられていない。
【0039】
複数の建物ユニット12が据え付けられた後に、上述の如く、上階の建物ユニット12の吊り棒20への上側の分割バス28の吊り状態が解除される前には、建物ユニット12に固定されていた複数(本実施の形態では4つ)の吊りボルト66が、建物ユニット12から取り外されて、図3及び図4(A)に示す如く、上側の分割バス28の上面(本実施の形態では上側の分割バス28の上面の各角部におけるバスフレーム34)に螺合されて固定される。その後、複数の吊りボルト66において上側の分割バス28がクレーン68によって吊られた状態で、クレーン68によって、上述の如く、上側の分割バス28が下側へ移動(スライド)されることで、下側の分割バス28に上側の分割バス28が接近されて、下側のジョイントブラケット36に上側のジョイントブラケット36が接近される。
【0040】
下側の分割バス28の上部には、角部におけるバスフレーム34において、案内部材としての断面L字形長尺板状のガイドレール70の下端が所定数(本実施の形態では2つ)のボルト72の螺合によって固定されており(図4(B)参照)、ガイドレール70は下側の分割バス28から上側に突出されている。クレーン68によって上側の分割バス28が下側へ移動(スライド)される際には、上側の分割バス28が角部におけるバスフレーム34においてガイドレール70によって案内されることで、上側の分割バス28が下側の分割バス28に位置決めされる。
【0041】
さらに、上述の如く、下側のジョイントブラケット36と上側のジョイントブラケット36とが結合されて、下側の分割バス28と上側の分割バス28とが結合された後には、下側の分割バス28からガイドレール70が取り外される。
【0042】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0043】
以上の構成の住宅10は、複数の建物ユニット12が上下及び左右方向において結合されて構成されて、複数階建てにされている。
【0044】
ここで、住宅10にユニットバス22が設置されて、住宅10に浴室26が設置されている。このため、浴室26を住宅10に容易に設置することができる。
【0045】
さらに、ユニットバス22の高さが建物ユニット12の高さに比し高くされており、下階の建物ユニット12と上階の建物ユニット12とに連通される吹き抜け空間18に、ユニットバス22が設置されている。このため、下階の建物ユニット12と上階の建物ユニット12とに亘ってユニットバス22を設置することができると共に、開放感のある浴室26(リゾート感のある浴室26かつ音響効果の高い浴室26)にすることができる。
【0046】
また、ユニットバス22が上下方向において一対の分割バス28に分割されており、分割バス28の高さが建物ユニット12の高さに比し低くされている。このため、工場において建物ユニット12に分割バス28を容易に設置することができると共に、住宅10の施工現場へユニットバス22を建物ユニット12と共に容易に搬送することができる。
【0047】
さらに、上階の建物ユニット12に設置された上側の分割バス28が、下側へ移動されて、下階の建物ユニット12に設置された下側の分割バス28に結合されている。このため、一対の分割バス28を容易に結合することができる。
【0048】
また、下側の分割バス28における外周パネル24の上端と上側の分割バス28における外周パネル24の下端との間における間隙部を、全周において、コーキング44及びバックアップ材46が閉鎖している。このため、下側の分割バス28における外周パネル24の上端と上側の分割バス28における外周パネル24の下端との間の間隙部を容易に防水することができる。
【0049】
さらに、下側の分割バス28におけるジョイントブラケット36と上側の分割バス28におけるジョイントブラケット36との間に全周において一対の防水シート38が挟持されて圧着されることで、下側のジョイントブラケット36と上側のジョイントブラケット36との間が全周において防水されている。このため、一対の分割バス28の間を一層防水することができる。
【0050】
また、住宅10内のユニットバス22上側に、上側空間32が形成されている。このため、ユニットバス22の上面をスキップフロアとしたり、上側空間32に空気調節装置等の設備(特に電気設備)を設置したり、上側空間32を収納空間にすることができ、ユニットバス22の上側を有効に利用することができる。
【0051】
さらに、住宅10内のユニットバス22下側に、下側空間30が形成されている。このため、下側空間30に排水管64を配管したり、下側空間30に空気調節装置等の設備(特に電気設備)を設置したり、下側空間30を収納空間にすることができ、ユニットバス22の下側を有効に利用することができる。
【0052】
[第2の実施の形態]
図5には、本発明の浴室設置構造が適用されて構成された第2の実施の形態に係る建物としての住宅80(戸建て住宅)の主要部が上方から見た平面図にて示されている。
【0053】
本実施の形態に係る住宅80は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0054】
本実施の形態に係る住宅80では、上階の建物ユニット12において、上記第1の実施の形態における吊り棒20に代えて、仮固定手段としての断面U字形長尺板状のダミーレール82が所定数(本実施の形態では2つ)水平に固定されており、ダミーレール82は、吹き抜け空間18の上部に配置されている。図6に詳細に示す如く、ダミーレール82には、断面L字形板状の支持板84の上側部分が固定されており、支持板84の下側部分は、ダミーレール82から水平方向へ突出されている。
【0055】
上側の分割バス28は、バスフレーム34の上端部分において、ダミーレール82の支持板84の下側部分に支持されて上階の建物ユニット12に仮固定されており、ダミーレール82が上側の分割バス28とは反対側へ移動されて、ダミーレール82(支持板84)による上側の分割バス28の支持が解除されることで、上側の分割バス28の下側への移動(スライド)が可能にされる。なお、ダミーレール82は、上階の建物ユニット12から取り外し可能にされている。
【0056】
ここで、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0057】
なお、本実施の形態では、上側の分割バス28がバスフレーム34の上端部分においてダミーレール82の支持板84の下側部分に支持されて上階の建物ユニット12に仮固定された構成としたが、上側の分割バス28がバスフレーム34の下端部分(ジョイントブラケット36)においてダミーレール82の支持板84の下側部分に支持されて上階の建物ユニット12に仮固定された構成としてもよい。
【0058】
また、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、上側の分割バス28が上階の建物ユニット12から下側に突出した構成としたが、上側の分割バス28が上階の建物ユニット12から下側に突出しない構成としてもよい。
【0059】
さらに、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、上側の分割バス28を下側へ移動(スライド)させて上側の分割バス28と下側の分割バス28とを結合した構成としたが、下側の分割バス28を上側へ移動(スライド)させて上側の分割バス28と下側の分割バス28とを結合した構成としてもよい。
【0060】
また、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、上下方向に結合された2つの建物ユニット12に亘ってユニットバス22を設けた構成としたが、上下方向に結合された3つ以上の建物ユニット12に亘ってユニットバス22を設けた構成としてもよい。特にこの場合には、ユニットバス22を上下方向において3つ以上の分割バス28に分割した構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る住宅の主要部を示す側方から見た断面図である。
【図2】(A)及び(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る住宅における上側の分割バスと下側の分割バスとを示す側方から見た断面図であり、(A)は、上側の分割バスと下側の分割バスとの結合前を示す側方から見た断面図であり、(B)は、上側の分割バスと下側の分割バスとの結合後を示す側方から見た断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る住宅において上側の分割バスを下側へ移動させる状況を示す上方から見た斜視図である。
【図4】(A)は、本発明の第1の実施の形態に係る住宅における吊りボルトを示す斜視図であり、(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る住宅においてガイドレールを示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る住宅の主要部を示す上方から見た平面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る住宅におけるダミーレールを示す側方から見た断面図である。
【符号の説明】
【0062】
10 住宅(建物)
12 建物ユニット
18 吹き抜け空間
22 ユニットバス
26 浴室
28 分割バス
30 下側空間
32 上側空間
44 コーキング(閉鎖部材)
46 バックアップ材(閉鎖部材)
80 住宅(建物)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物を構成する複数の建物ユニットと、
前記建物ユニットに設置され、高さを前記建物ユニットの高さに比し高くされたユニットバスと、
を備えた浴室設置構造。
【請求項2】
前記ユニットバスを建物高さ方向において複数の分割バスに分割したことを特徴とする請求項1記載の浴室設置構造。
【請求項3】
前記分割バスの高さを前記建物ユニットの高さに対し等しく又は低くしたことを特徴とする請求項2記載の浴室設置構造。
【請求項4】
建物高さ方向において結合された複数の前記建物ユニットに連通される吹き抜け空間に前記ユニットバスを設置したことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項記載の浴室設置構造。
【請求項5】
建物高さ方向において結合される前の複数の前記建物ユニットのそれぞれに前記分割バスを設置したことを特徴とする請求項2〜請求項4の何れか1項記載の浴室設置構造。
【請求項6】
建物高さ方向において結合された複数の前記建物ユニットのそれぞれに設置された複数の前記分割バスの少なくとも1つを建物高さ方向へ移動させて複数の前記分割バスを結合したことを特徴とする請求項5記載の浴室設置構造。
【請求項7】
建物高さ方向において結合された複数の前記建物ユニットのそれぞれに設置された複数の前記分割バス間の建物高さ方向における間隙部を閉鎖する閉鎖部材を備えたことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の浴室設置構造。
【請求項8】
前記建物内の前記ユニットバス上側に上側空間を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項記載の浴室設置構造。
【請求項9】
前記建物内の前記ユニットバス下側に下側空間を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項記載の浴室設置構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate