説明

浸漬されていないトウモロコシブレンド及び商品

食品用途のトウモロコシマサの代用品として使用可能な浸漬されていないトウモロコシブレンド。浸漬されていないトウモロコシブレンドは、(1)浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料、(2)浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料、(3)pH増加剤、を含む。マサタイプの生地及び食品を作るために、浸漬されていないトウモロコシブレンドを使用できる。他の態様において、本発明は、マサタイプの生地又は食品を作るための指示書を含む商品を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品用途におけるトウモロコシマサの代用として使用可能な浸漬されていないトウモロコシブレンドに関する。本発明は、商品にも関連する。
【背景技術】
【0002】
トルティーヤチップは、特に人気のある消費者スナック製品である。トルティーヤチップは、従来熱い石灰液内で約5分(300秒)〜約50分(3,000秒)間調理され次に一晩中浸漬された全粒トウモロコシから作られる。この調理−浸漬プロセスで外皮を柔らかくし、コーン胚乳中のデンプンを部分的にゼラチン化する。この調理されて浸漬されたトウモロコシは、「ニシュタマル(nixtamal)」と呼ばれ、これが次に洗われて外皮を除去され、挽かれて、「マサ(masa)」として知られる湿分含量約50%の柔軟性のある生地を形成する。挽かれたばかりのマサは、シート状にされ、スナック片に切断され、湿分含量が約20%〜約35%に減少するように302℃〜316℃(約575°F〜約600°F)の温度で約15〜約30秒間焼かれる。次に、焼かれたスナック片を高温の油で揚げて、通常約3%未満の湿分含量を有するトルティーヤチップを形成する。例えば、アンダーソンら(Anderson et al.)の米国特許第2,905,559号、アマドンら(Amadon et al.)の同第3,690,895号、及びスタンレー・A・ワトソンら編の「トウモロコシ:化学と技術(Corn:Chemistry and Technology)」、アメリカ穀物化学者学会(American Association of Cereal Chemists)、410〜420ページ(1987年)を参照のこと。
【0003】
トルティーヤチップを乾燥したマサ粉から作ることもできる。ディエズ・デ・ソラノ(Diez De Sollano)らの米国特許第2,704,257号、及びゴンザレス(Gonzales)らの同第3,369,908号に記載されたもののような、そのような乾燥したマサ粉を作るための通常の方法において、石灰処理されたトウモロコシは、挽かれて、安定した形態に脱水される。乾燥したマサ粉を後に水で再び水和してマサ生地を形成し、それは次に従来の方法でトルティーヤチップを製造するために使用される。
【0004】
マサは、トルティーヤ、タコスの皮、及びタマーレのような多くのその他の食品を作るために使用される。しかしながら、そのような食品の人気にもかかわらず、世界の多くの場所でトウモロコシマサが入手できないため、これらを容易に入手できない。トウモロコシマサの通常の市販製品は、ライミングプロセスから大量の廃棄物腐食物質を発生する。世界の多くの区域で、トウモロコシマサの製造で生成される廃棄物腐食物に対する費用効果のある処理手段を見つけることは極めて難しい。廃棄物処理には大きな費用がかかるため、トウモロコシマサは市販のため製造されず、したがって、トウモロコシマサから作られる製品は容易に入手できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故に、トウモロコシマサ全体の又は部分的代用品として使用可能なトウモロコシ系製品を供給することは望ましい。
【0006】
本発明のこの又は他の目的は、以下に説明するように、以下の開示及び請求項の範囲から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、トウモロコシマサ全体の又は部分的代用品として使用可能な浸漬されていないトウモロコシブレンドを供給する。浸漬されていないトウモロコシブレンドは、(1)浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料、(2)浸水されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料、(3)pH増加剤、を含む。
【0008】
他の態様において、本発明はマサタイプの生地を供給する。一実施形態において、マサタイプの生地は(1)浸漬されていないトウモロコシブレンド、(2)水、を含む。
【0009】
他の態様において、本発明は、浸漬されていないトウモロコシブレンド又はマサタイプの生地から作られる食品を供給する。
【0010】
本発明は、食品を作る方法も供給する。一実施形態において、その方法は、(1)浸漬されていないトウモロコシを水と組み合わせて、マサタイプの生地を形成すること、(2)前記マサタイプの生地から食品片を形成すること、(3)前記食品片を調理して食品を形成すること、を含む。
【0011】
他の態様において、本発明は、(1)浸漬されていないトウモロコシブレンド、(2)任意選択的に、浸漬されていないトウモロコシブレンドを入れるための容器、(3)浸漬されていないトウモロコシブレンドに関連するメッセージ、を含む商品を供給する。他の実施形態において、商品は、(1)浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料、浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料、pH増加剤、及びそれらの混合物から成る群から選択される浸漬されていないトウモロコシブレンド材料、(2)浸漬されていないトウモロコシブレンド材料に関連するメッセージ、を含む。一実施形態において、メッセージは、マサタイプの生地又は食品を作るために該商品を使うように消費者を導く指示を含む。
【0012】
本明細書で引用されるすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いかなる文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることの容認として解釈されるべきでない。
【0013】
本明細書のすべてのパーセントは、他に記載がなければ重量で示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
A.浸漬されていないトウモロコシブレンド
一態様において、本発明は、(1)浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料、(2)浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料、(3)pH増加剤、を含む浸漬されていないトウモロコシブレンドを供給する。浸漬されていないトウモロコシブレンドは、任意選択的に、任意成分も含むことができる。トウモロコシマサを使って従来作られてきた食品を作るために、浸漬されていないトウモロコシブレンドを使用できる。(本明細書で使用する時、用語「トウモロコシマサ」は、トウモロコシマサ粉を含むいかなるトウモロコシマサ製品も含むほど幅広い。
【0015】
本明細書で使用する時、「浸漬」は、高温で石灰水に浸されることを意味する。
【0016】
本明細書で使用する時、「浸漬されていない」は、材料が浸漬を受けていないことを意味する。
【0017】
本明細書で使用する時、「ブレンド」又は「そのブレンド」は、浸漬されていないトウモロコシブレンドと同義である。
【0018】
本明細書で使用する時、「予めゼラチン化されている」は、「プレゲル化」と同義である。用語「予めゼラチン化されている」又は「プレゲル化」は、部分的な又は完全な澱粉ゼラチン化を含む、いかなる程度のゼラチン化も含む。
【0019】
好ましくは、浸漬されていないトウモロコシブレンドは、約10%〜約90%、より好ましくは、約40%〜約80%、最も好ましくは約75%〜約90%の浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料を含む。好ましくは、浸漬されていないトウモロコシブレンドは、約10%〜約90%の浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料、より好ましくは約20%〜約60%、最も好ましくは約10%〜約25%の浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料を含む。
【0020】
一実施形態において、浸漬されていないトウモロコシブレンドは、約0.6Pas(600cP(センチポアズ))〜約2.6Pas(2600cP)、好ましくは約0.8Pas(800cP)〜約2.4Pas(2400cP)のピーク粘度、約0.8Pas(800cP)〜約3.6Pas(3600cP)の最終粘度、約3.5分(210秒)〜約6分(360秒)のピーク時間、を有する。
【0021】
要望通りに、いかなる順番でも、いかなる適切な手段によっても、いかなる適切な使用段階においても、浸漬されていないトウモロコシブレンドの構成成分を加える、又は共に組み合わせることができる。例えば、1以上のブレンド構成成分を任意成分と組み合わせ、次に、水と共に組み合わせて生地として使用することができる。特定の実施形態において、生地を形成するために、各構成成分は、連続して水が加えられる。この実施形態において、生地を作るためにそれぞれが加えられるまで、浸漬されていないトウモロコシブレンド構成成分は互いに接触しないが、それでも、本発明の目的のために互いに接触する時点で、これらは浸漬されていないトウモロコシブレンドと見なされる。
【0022】
一実施形態において、浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料及び浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料は、pH増加剤が加えられる前に、任意選択的に、任意成分と共に混合される。一実施形態において、pH増加剤が加えられる前に、トウモロコシ材料と任意選択的に任意成分との混合物は、約0.4Pas(400cP(センチポアズ))〜約2.5Pas(2500cP)、好ましくは約1.6Pas(1600cP)〜約2Pas(2000cP)のピーク粘度、約0.85Pas(850cP)〜約6Pas(6000cP)、好ましくは約3.4Pas(3400cP)〜約5Pas(5000cP)の最終粘度、約3.5分(210秒)〜約7分(420秒)、好ましくは約4分(240秒)〜約6分(360秒)のピーク時間、を有する。
【0023】
1.トウモロコシ材料
いかなる好適なトウモロコシ材料も、本明細書で使用できる。例えば、トウモロコシ材料は、これらに限定されないが、トウモロコシ粉、トウモロコシ澱粉、トウモロコシミール、トウモロコシコーン、トウモロコシ粒、又はそれらの混合物のような、トウモロコシ製品を含むことができる。好適なトウモロコシ材料として、例えば、スタンレー・A・ワトソンら編の「トウモロコシ:化学と技術(Corn: Chemistry and Technology)」、アメリカ穀物化学者学会(American Association of Cereal Chemists)、351〜372ページ、1987年に記載されるものが挙げられる。
【0024】
浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料
いかなる好適な浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料も、本明細書で使用できる。例えば、浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料は、乾式粉砕したトウモロコシ製品を含むことができる。一実施形態において、浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料は、脱胚芽され、調理されていない粉に製粉され、ほとんどそのままの澱粉顆粒を含む。浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料の限定されない例として、白トウモロコシ粉WCCF(商標)−611(ブンゲ・ミリング(Bunge Milling)、米国イリノイ州ダンビル(Danville))、黄トウモロコシ粉CCF(商標)−610(ブンゲ・ミリング、米国イリノイ州ダンビル)、及び白トウモロコシ粉(カーギル社(Cargill, Inc.)、米国ミネソタ州ワイザタ(Wayzata))、並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0025】
本明細書で使用する時、「ゼラチン化されていない」は、調理されていない、又は別の方法でいかなる手段によってもゼラチン化されていないことを意味する。
【0026】
本明細書の浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料として使用するために、要望の味及び歯ごたえの特質によって、異なる種類のゼラチン化されていないトウモロコシ材料を組み合わせることができる。本明細書で使用する時、用語「浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料」は、1つの浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料又は1つを超える種類の浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料の混合物を含む。
【0027】
好ましくは、浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料は、約2.5Pas(2500cP)〜約4.5Pas(4500cP)のピーク粘度、約3.5Pas(3500cP)〜約7Pas(7000cP)の最終粘度、約3分(180秒)〜約6分(360秒)のピーク時間、を有する。好ましくは、浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料は、最大で約45%がU.S.100ふるい上で保持される(少なくとも約55%が通過する)ような粒径分布(PSD)を有する。
【0028】
浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料
本明細書において、いかなる好適な浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料も使用できる。本明細書で使用する時、用語「予めゼラチン化されている」は、完全なゼラチン化及び部分的ゼラチン化を含む、いかなる程度のゼラチン化も含むほど幅広い。ゼラチン化プロセスは、当該技術分野において周知であり、例えば、「穀物食品界(Cereal Foods World)」、(33)306、1988年を参照すること。「高速粘度分析への適用(Application for Rapid Visco Analyses)」、1998年11月、ニューポート・サイエンティフィック社(Newport Scientific Pty., Ltd.)、13〜18ページも参照すること。
【0029】
好ましくは、部分的に予めゼラチン化されているトウモロコシ材料は、約0.2Pas(200cP)〜約0.4Pas(400cP)のピーク粘度、約0.35Pas(350cP)〜約0.55Pas(550cP)の最終粘度、約3分(180秒)〜約5分(300秒)のピーク時間、を有する。
【0030】
一実施形態において、浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料は、脱胚芽され、調理されて、少なくともある量の澱粉顆粒がゼラチン化した、プレゲル化トウモロコシ粉である。
【0031】
浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料の限定されない例として、ラロデックス(Larodex)(商標)(ADM、米国イリノイ州ジケーター(Decatur))、及び約92%〜約100%がU.S.40ふるいを通過するような粒径分布を有するPCPF(商標)400(ブンゲ・ミリング(Bunge Milling)、米国イリノイ州ダンビル(Danville))が挙げられる。
【0032】
2.pH増加剤
本明細書で使用する時、用語「pH増加剤」は、添加されると、浸漬されていないトウモロコシ材料のpHを増加させることができる薬剤を意味する。しかしながら、その用語は、任意選択的に加えられた成分に本質的に存在するpH増加効果を有する薬剤を含まず、例えば、マサ粉が任意の材料として加えられる場合、マサ粉の加工の結果として存在し得るいかなる残留石灰も、本明細書のpH増加剤の一部として見なされない。
【0033】
本明細書において、要望されるいかなる有効量のpH増加剤も使用できる。好ましくは、約7〜約10のpHを有する浸漬されていないトウモロコシブレンドを作るために、pH増加剤がトウモロコシ材料に加えられる。
【0034】
本明細書において、適切ないかなるpH増加剤も使用できる。pH増加剤は、これらに限定さなれいが、水酸化カルシウム(「石灰」)、水酸化ナトリウム、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム(重曹)、及びそれらの混合物を含むことができる。最終食品の風味及び歯ごたえは、使用されるpH増加剤の種類及び量に影響され、したがって、要望される風味及び歯ごたえをカスタマイズするために、pH増加剤を変えることができる。
【0035】
例えば、一実施形態において、浸漬されていないトウモロコシブレンドのピーク粘度をわずかに増加させ、ピーク時間を減少させるために、水酸化カルシウムが使用される。更に、水酸化カルシウムを加えることで、水酸化カルシウムを含む浸漬されていないトウモロコシブレンドから作られた生地及び食品に、トウモロコシマサの特徴のある風味、色、及び歯ごたえを与えることができる。
【0036】
廃棄物を排除することに加えて、浸漬されていないトウモロコシブレンドは、従来のマサと比べて追加の利点を供給する。例えば、ある最小量の石灰を浸漬に使用しなければならず、トウモロコシ材料は浸漬されていないので、マサタイプの生地を作るために使用されるpH増加剤(例えば、石灰)の量は、マサ生地を作るために必要とされる量未満であり得る。反対に、浸漬されていないトウモロコシブレンド及びマサタイプの生地を作るために、最小量のpH増加剤を必要としないので、より幅広い範囲のpH増加剤濃度を使用でき、結果として、より幅広い範囲の風味及び歯ごたえの選択肢をもたらすことができる。加えて、使用する特定のpH増加剤を容易に変えることができ、結果として、これもより幅広い範囲の風味及び歯ごたえの選択肢をもたらすことができる。
【0037】
pH増加剤を、いかなる適切な形態でも加えることができる。例えば、それをパウダーとして直接加えることができる。あるいは、それを溶液又は懸濁液の形態で加えることができる。本明細書で使用する時、「追加された(加えられた)」は、いかなる手段でも、いかなる順番でも、製造プロセスのどの段階においても、pH増加剤と他の浸漬されていないトウモロコシブレンド成分とを接触させることを含む。例えば、pH増加剤を他のトウモロコシ材料と注ぐ、混合する、組み合わせる、又は別の方法で接触させることができる。一実施形態において、pH増加剤は任意成分と組み合わせられ、次に、この組み合わせは、トウモロコシ材料及び水と組み合わせられて、マサタイプの生地を作る。
【0038】
浸漬されていないトウモロコシブレンドが、使用前に保管されるか、又は輸送される場合、パウダー形態のpH増加剤を使用することが有利であり得る。一実施形態において、輸送及び保管のために袋に詰められた浸漬されていないトウモロコシブレンドを形成するために、パウダー化されたpH増加剤がトウモロコシ材料と混合される。特定の実施形態において、パウダー化されたpH増加剤の粒径はトウモロコシ材料の粒径と類似し、結果として、保管又は輸送中の浸漬されていないトウモロコシブレンド成分の凝離は、最小化される。
【0039】
他の実施形態において、トウモロコシ材料は、共にブレンドされ、詰められる。パウダー化されたpH増加剤のパッケージは、袋に入れられたトウモロコシ材料と共に輸送される。更に他の実施形態では、パウダー化されたpH増加剤のパッケージは、浸漬されていないトウモロコシブレンドを作るために使用される1つ又はそれ以上の袋の他の成分と共に輸送される。これらの実施形態において、トウモロコシ材料及びpH増加剤は、保管又は輸送のために物理的に分離されているが、それにもかかわらず、これらは、本発明の目的のために組み合わされると、浸漬されていないトウモロコシブレンドと考えられる。
【0040】
3.任意成分
要望通りに、他のいかなる好適な材料も、任意選択的にブレンド内に含むことができる。例えば、任意成分を含んで、味、歯ごたえ、又は他の特性をカスタマイズすることができる。任意成分は、これらに限定されないが、澱粉、着色剤、タンパク質、繊維、ビタミン、ミネラル(例えば、微量栄養素)、フレーバー前駆体、着香剤(favoring agents)、調味料、及びそれらの混合物を含むことができる。
【0041】
例えば、一実施形態において、ブレンドは、約0%〜約20%、好ましくは約5%〜約12%の追加の澱粉を含む。本明細書で使用する時、用語「追加の澱粉」又は「澱粉」は、浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料、浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料、又はpH増加剤を含まない。用語「(単一の)澱粉」及び「(複数の)澱粉」は、同義に使用され、1つの澱粉又は1つを超える澱粉の組み合わせを意味する。
【0042】
本発明で使用する澱粉は、2003年5月6日に発行された、ギザウ(Gizaw)らの米国特許第6,558,730号で開示されているもののような、いかなる適切な種類の澱粉も含むことができる。例えば、澱粉は、これらに限定されないが、生澱粉、天然澱粉、非天然澱粉、加工澱粉、予めゼラチン化されている澱粉、ゼラチン化されていない澱粉、部分的にゼラチン化されている澱粉、又はそれらの混合物を含むことができる。本明細書の澱粉は、これらに限定されないが、純粋澱粉、粉、ミール、パウダー、又は他の任意の適切な形態のような澱粉から主に成る材料を含む。澱粉源として、これらに限定されないが、塊茎、根、豆果、穀物、穀粒、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。例えば、小麦、トウモロコシ、ジャガイモ、米、大麦、タピオカ、サゴ、又はいかなる適切な源からも、澱粉が供給されることができる。
【0043】
追加の澱粉の更なる例として、ワクシートウモロコシ澱粉、オート麦澱粉、キャッサバ澱粉、ワクシー大麦澱粉、もち米澱粉(waxy rice starch)、グルテン状米澱粉、もち米澱粉(sweet rice starch)、アミオカ澱粉、ジャガイモ澱粉、タピオカ澱粉、マサトウモロコシ粉、米粉、タピオカ澱粉、そば粉、米粉、オート麦粉、豆粉、大麦粉、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0044】
一実施形態において、ヒドロキシプロピル澱粉が使用される。他の実施形態は、安定化澱粉を使用する。一実施形態は、加水分解澱粉を含む。特定の実施形態において、加水分解澱粉は、約0〜約35のDE(デキストロース当量)値を有する。
【0045】
一実施形態において、任意成分は、天然着香剤、人工着香剤、又はそれらの混合物を含む。そのような着香剤として、フライドマサフレーバーSN(商標)−043638(インターナショナル・フレーバーズ・アンド・フレグランシス(International Flavors and Fragrances)、米国ニューヨーク州ニューヨーク)、フラブ−R−グレイン(Flav-R-Grain)(商標)(カリ・テック(Quali Tech)、米国ミネソタ州チャスカ(Chaska))及び人工焼きトウモロコシ(Artificial Toasted Corn)(商標)474194型(ジボダン社(Givaudan S.A.)、スイス、ジュネーブ)を挙げることができる。
【0046】
本発明を、トウモロコシマサ又はトウモロコシマサ粉の代用品として使用できるが、浸漬されていないトウモロコシブレンドを部分的な代用品としてのみ使用することが望まれる場合、任意成分として、トウモロコシマサ若しくはトウモロコシマサ粉又はそれらの混合物も使用できる。これらの実施形態において、浸漬されていないトウモロコシブレンドは、トウモロコシマサ粉を任意成分として含むことができるか、又はマサタイプの生地は、トウモロコシマサ粉、トウモロコシマサ、若しくはそれらの混合物を含むことができる。
【0047】
B.マサタイプの生地
浸漬されていないトウモロコシ混合物を水と組み合わせることによって、マサタイプの生地を作ることができる。あるいは、トウモロコシ材料、pH増加剤、及び水を組み合わせることによって、マサタイプの生地を作ることができる。混合、ブレンド、結合、又は攪拌などの適切な方法で成分を水と組み合わせることによって、生地を作ることができる。
【0048】
本明細書のマサタイプの生地を作るために、適切な任意の量の水を使用できる。一実施形態において、マサタイプの生地を形成するために、約25%〜約40%の追加的な水が他の成分に加えられる。好ましくは、マサタイプの生地内に存在する総水量は、約30%〜約50%である。
【0049】
本明細書で使用する時、「追加的な水」は、乾燥した成分に任意の形態で加えられる水のことをいい、成分を溶かす又は分散させるために使用される水を含む。例えば、マルトデキストリン又は固形コーンシロップが溶液又はシロップとして加えられる場合、シロップ又は溶液中の水は、「追加的な水」に含まれる。「総水」は、マサタイプの生地に存在する水の総量であり、追加的な水、並びに粉及び澱粉の場合の水のように、乾燥した成分に本質的に存在する水を含む。
【0050】
C.食品
トウモロコシマサ又はトウモロコシマサ粉を使って従来通り作られるものを含む、いかなる好適な食品をも作るために、マサタイプの生地を使用できる。そのような食品として、これらに限定されないが、トルティーヤチップ、トルティーヤ、タコスの皮、タマーレ、押出スナック、半製品、及び加工トウモロコシ系スナックにような様々な種類の加工スナックを挙げることができる。
【0051】
マサタイプの生地の1つの好ましい使用は、トルティーヤチップを作ることである。一実施形態において、生地は、シート状にされ、次にスナック片に切断され、湿分含量を約20%〜約35%に減少するように302℃〜316℃(約575°F〜約600°F)の温度で約15〜約30秒間焼かれる。次に、焼かれたスナック片を高温の油で揚げて、約3%未満の湿分含量を有するトルティーヤチップを形成する。
【0052】
1958年11月1日に発行された、アンダーソンら(Anderson et al.)の米国特許第2,905,559号、1972年9月12日に発行された、アマドンら(Amadon et al.)の同第3,690,895号、及びスタンレー・A・ワトソンら編の「トウモロコシ:化学と技術(Corn: Chemistry and Technology)」、アメリカ穀物化学者学会(American Association of Cereal Chemists)、410〜420ページ、1987年に記載されたもののようなトルティーヤチップを作るために、マサタイプの生地も使用できる。
【0053】
あまり好ましくはないが、一実施形態において、マサタイプの生地は、乾燥したマサ粉を作るために粉に挽かれ、脱水されて使用される。乾燥したマサ粉を後に水で再び水和してマサタイプの生地を形成することができ、それは次に、2003年に6月3日に発行された、ラナーら(Lanner et al.)の米国特許第6,572,910号に記載されたもののようなトルティーヤチップを製造するために使用される。
【0054】
D.商品
他の態様において、本発明は、以下を含む商品を供給する:
1.
(a)浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料、
(b)浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料、
(c)pH増加剤、
を含む浸漬されていないトウモロコシブレンド、
2.任意選択的に、浸漬されていないトウモロコシブレンドを入れるための容器、
3.浸漬されていないトウモロコシブレンドに関連するメッセージ。
【0055】
他の実施形態において、商品は、以下を含む:
1.浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料、浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料、pH増加剤、及びそれらの混合物から成る群から選択される浸漬されていないトウモロコシブレンド材料、、
2.任意選択的に、前記浸漬されていないトウモロコシブレンド材料を入れるための容器、
3.浸漬されていないトウモロコシブレンド材料に関連するメッセージ。
【0056】
メッセージは、浸漬されていないトウモロコシブレンド又は浸漬されていないトウモロコシブレンド材料(「材料」)を使用して、マサタイプの生地及び/又は食品を作ることができることを消費者に知らせる。一実施形態において、メッセージは、使用のための指示を供給する。特定の実施形態において、メッセージは、浸漬されていないトウモロコシブレンドを水と組み合わせてマサタイプの生地を形成するように、消費者に指示する。他の実施形態において、メッセージは、材料を他の成分と組み合わせて、浸漬されていないトウモロコシブレンドを形成することができることを伝える。更に他の実施形態では、メッセージは、材料を1つ又はそれ以上の他の成分と組み合わせて、マサタイプの生地及び/又は食品を形成することができることを伝える。特定の実施形態において、メッセージは、浸漬されていないトウモロコシブレンド又は材料を使用して、浸漬工程を踏むことなくマサタイプの生地及び/又は食品を作ることができることを消費者に知らせる。他の態様において、メッセージは使用のための指示を含み、前記指示は浸漬工程を含まない。
【0057】
メッセージは、浸漬されていないトウモロコシブレンド若しくは材料が入った容器に直接若しくは間接的に取付けられる、又は容器の近くに直接若しくは間接的に取付けられる印刷物であることができ、あるいは浸漬されていないトウモロコシブレンド又は材料に関連する印刷された、電子的な、又は放送によるメッセージであることができる。
【0058】
浸漬されていないトウモロコシブレンド又は材料を分配、提示、表示、又は保管できる、いかなる容器もが好適である。好適な容器には、これらに限定されないが、袋、キャニスタ、箱、ドラム、軌道車(rail cars)、タブ、及び缶が挙げられる。
【0059】
一実施形態において、浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料及び浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料は、商品内で組み合わされた混合物の形態である。他の実施形態において、浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料及び浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料は、商品内で組み合わされておらず、別個の材料として分かれている。
【0060】
一実施形態において、pH増加剤が、商品と共に含まれる。他の実施形態において、pH増加剤は、商品と共に含まれない。この実施形態において、消費者が他の供給源から供給するpH増加剤を使用するように、消費者に指示することができる。
【0061】
本明細書で使用する時、用語「消費者」は、商品のいかなるユーザー又は購入者を含むほど幅広い。
【0062】
トウモロコシ材料は、一般に入手可能な成分であるため、トウモロコシマサが容易に入手できない地域で、本発明の商品を作り、使用することができる。更に、浸漬されていないトウモロコシブレンドを世界の一地域で製造し、それが最終的に使用される世界の他の地域に長距離輸送できる;したがって、本発明は、それらをその他には簡単には製造できない世界の地域で、マサタイプの食品を製造するための手段を供給する。
【0063】
分析方法
本発明の要素を特徴付けるために使用されるパラメーターを、特定の分析方法により定量化する。これらの方法を以下のように詳細に説明する。
【0064】
A.ラピッドビスコアナライザー(RVA)を使用した粘弾性的特性
乾燥した成分の粘弾性的特性は、オーストラリアのニューサウスウェールズ州ワリーウッド(Warriewood)2102のニューポート・サイエンティフィック社(Newport Scientific Pty.Ltd.)から供給されるラピッドビスコアナライザー(RVA)モデルRVA−4を使って測定される。この装置は、湿分含量の補正を含め、製造業者の指示に従って(標準プロファイル1を使用して)操作すべきである。
【0065】
本発明の構成成分を特徴付けるために使用されるパラメーターは、ピーク粘度、最終粘度、及びピーク時間である。3つの試料のピーク粘度の平均を材料のそれぞれのピーク粘度と見なし、3つの試料の最終粘度の平均を材料の最終粘度と見なす。3つの試料のピーク時間値の平均が、材料のそれぞれのピーク時間と見なされる。
【0066】
乾燥した成分のためのRVA法:
1.試料の水分(M)%を次のように決定する:
a.)0.01g単位で試料を計量する。
b.)試料を130℃の対流式オーブン内で3時間乾燥させる。
c.)オーブンから試料を取り出した直後に、試料を0.01グラム単位で計量する。
d.)試料の乾燥重量を試料の初期重量で除して、その結果に100を乗じる。これが試料の水分%になる。
e.)代わりの方法として、分析時間を短縮し、試料の量を最小化するために、熱重量分析(TGA)を使用する。TGAにおいて、試料がプログラムされた熱を被る際、試料の重量喪失は、監視される。試料は、通常室温から150℃まで、10℃/分で加熱される。水分パーセントを得るために、150℃での残留物重量パーセントが100%から引かれる。
2.1998年3月に発行されたRVA4シリーズ・インストラクション・マニュアルの20ページに見られる「湿分含量のために補正された試料重量と追加水」という題の表1、又は天然水分含有量を補正する以下の方程式を使って、試料の試料重量(S)及び水重量(W)計算する。
粉の量=(86%*試料寸法、g)/(100%−湿分含量、%)
水の量=25g+(要望の試料寸法、g−補正された試料寸法、g)
3.上記工程(2)で得られた水の重量と同等の重量の脱イオン蒸留水が入っているキャニスタに試料を入れ、試料と脱イオン蒸留水とを合わせた混合物中でRVAパドルを10回回転させることによって、前記混合物を攪拌する。粉ブレンドに関しては、すべての乾燥した成分は、水を加えるのに先立ち、小さいフードプロセッサ内ではじめに混合される。
4.キャニスタをRVA塔内に入れ、標準プロファイル(1)を実行し、ペースト粘度対時間のグラフを得る。
5.ペースト粘度対時間のグラフから、標準プロファイル(1)の加熱及び保持サイクル中に得られた最大粘度を読み取る。この最大粘度が試料のピーク粘度になる。
6.ペースト粘度対時間のグラフから、試験終了時に得られた粘度を読み取る。前記粘度が最終粘度になる。
7.ピーク時間が、時間対粘度のグラフから得られる。それは、ピーク粘度が得られる時間に等しい。
【0067】
B.食品成分のpH
参照
AOAC公式分析方法、13版、公式分析化学学会、ワシントンDC、1980年(セクション33.006〜33.008、14.022、50.007(c)、50.007(f))。
【0068】
原理
水溶液の水素イオン濃度を測定するために、ガラスが組み合わされたpH電極(glass combination pH electrode)及びpHメーターが使用される。蒸留水又はアルコール水で10対1に薄められた、計量された10gの試料が、標準緩衝溶液に対して測定される。結果は、メーターの読み出しから直接記録される。
【0069】
範囲
この方法は、調味料、ドライミックス、水性系、及び水に可溶性/分散性の他の材料に用いられる。
【0070】
検証
精度
【0071】
各群の試料が分析される前に、pHメーターを較正するために、2つの標準緩衝溶液が使用される。較正の再照合は、±0.05pH単位以内でなければならない。
【0072】
機器/試薬−以下に記載されるもの、又はそれらの同等物が使用される。
【0073】
【表1】

【0074】
【表2】

【0075】
操作
pHメーターの標準化
1.電極の先端をpH7.00の緩衝剤に入れる。緩衝剤は、ビーカーの中にあるべきであり、読み出しの間、攪拌されるべきである。装置が7.00を読み出すまで、較正ノブを調節する。
2.装置を「スタンバイ」にする。蒸留水で電極をすすぎ、ティッシュで拭く。電極をpH4.00の緩衝剤に入れる。スロープ制御を使用し、装置が4.00を読み出すように調節する。
3.続ける前に、工程1及び2にしたがって、緩衝溶液を再照合する。読み出しが±0.05であるなら、先に進む用意ができている。
【0076】
試料の操作:
1.蒸留水で電極をすすぎ、電極を緩衝剤又は試料溶液に入れる前に、乾燥させるために拭く。
2.清潔で乾燥した250mLのビーカーに、10.0±0.1gの試料を計量して入れる。
3.90mLの中性蒸留水を加える。
4.ビーカーの内容物を、機械的攪拌器又は磁気攪拌器で攪拌する。渦を形成するように、激しく、しかし飛び散らないように攪拌する。
5.溶液がよく混合されるまで、しかし5分以上攪拌する。
6.試料を攪拌する間、pH電極を溶液内入れる。pH値は、1分以内に平衡に達しなければならない。
7.溶液のpHを読み出し、記録する。
【0077】
注釈:
pHが1分経っても平衡に達しない場合、電極の反応が鈍くなっており、再調整の必要があることは明らかである。これは電極をKClの飽和溶液に一晩中入れておくことによって行うことができる。約1時間、pH4の溶液ですすぎ、その中に浸す。再較正する。コーニング#476051電極が使用される場合、再調整する前に、電極内のKCl溶液を取り換えることも必要な場合がある。これらのいずれかの工程が、1分以内に緩衝溶液の安定した読み出しをもたらさない場合、電極を廃棄しなければならない。使用しない時は、電極をpH4の緩衝剤に保管する。電極を長期保管する場合、通気孔を覆い、電極の先端に保護キャップを取付ける。
【実施例】
【0078】
以下の実施例は、本発明を説明するものであって、本発明を制限しようとするものではない。
【0079】
(実施例1)
浸漬されていないトウモロコシブレンド
浸漬されていないトウモロコシブレンドは、30%のトウモロコシミール(浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料)(ブンゲ・ミリング(Bunge Milling)、米国イリノイ州ダンビル(Danville)から入手可能なPCPF(商標)400)、15%の天然トウモロコシ澱粉(任意成分)(ナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社(National Starch and Chemical Company)、米国ニュージャージー州ブリッジウォーター(Bridgewater)から入手可能なメロジェル(Melojel)(商標))、55%の白トウモロコシ粉(浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料)(ブンゲ・ミリング、米国イリノイ州ダンビルから入手可能なWCCF(商標)611)、及び0.1%の水酸化カルシウムパウダー(1.0mgのCa(OH)2/組み合わされたブレンド1グラム)(ペンタ・マニュファクチュアリング(Penta Manufacturing)、米国ニュージャージー州リビングストン(Livingston)から入手可能な水酸化カルシウムパウダー、食品等級、ロット33716)から調製される。すべての成分は、クイジナート(商標)フードプロセッサ内でブレンドすることによって、混和される。ブレンドのピーク粘度は、2Pas(2000cP)、最終粘度は、4.22Pas(4220cP)、及びピーク時間は、4.98分である。
【0080】
(実施例2)
浸漬されていないトウモロコシブレンドの処方2a、2b、及び2cは、下の表で説明される。これらの処方において、揚げている間のチップの膨張を制御するために、粗いトウモロコシマサ粉が含まれる。水酸化カルシウムを含むブレンド成分は、クイジナート(商標)フードプロセッサ内で共に混合される。次に、得られるマサタイプの生地に存在する水の総量が32.01%であるように、水が加えられる。生地は、3つの300gのバッチでクイジナートフードプロセッサ内で混合され、共にシート状にされる。68℃〜71℃(155°F〜160°F)の温度の水が、10秒間かけて加えられ、生地は15秒間混合される。工場規模で再生利用された生地を擬態するため、生地の一部がシート状にされ、フードプロセッサ内で挽かれる。再生利用された生地は、残りの生地に加えられ、約0.84mm(0.033インチ)の厚さのシート状にされる。生地片が切断され、油中202℃(395°F)で34秒間揚げられる。最終チップの湿分含量は、4.9%である。チップは、淡黄色であり、気泡のある歯ごたえを有する。チップは、従来のトルティーヤチップの風味特性を有する。
【0081】
【表3】

【0082】
(実施例3)
商品
実施例1の非浸漬トウモロコシ混合物は、消費者に販売するために袋に詰められる。袋に伴う指示シートは、68%の浸漬されていないトウモロコシブレンドを32%の追加水と混合することによって、マサタイプの生地を作るように消費者に指示する。指示シートは、トウモロコシブレンドを浸漬するように消費者に指示しない。
【0083】
本発明の特定の実施形態について例証し説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料、
b.浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料、
c.pH増加剤、
を含むことを特徴とする浸漬されていないトウモロコシブレンド。
【請求項2】
マサタイプの生地を作るための方法であって、前記方法は、
a.請求項1に記載の浸漬されていないトウモロコシブレンドを供給すること、
b.水を供給すること、
c.浸漬されていないトウモロコシブレンドと水とを混合して生地を形成すること、
を含み、
前記方法は浸漬工程を含まないことを特徴とする方法。
【請求項3】
マサタイプの生地を作るための方法であって、前記方法は、
a.浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料を供給すること、
b.浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料を供給すること、
c.pH増加剤を供給すること、
d.浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料と、浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料と、pH増加剤とを混合して生地を形成すること、
を含み、
前記方法が浸漬工程を含まないことを特徴とする方法。
【請求項4】
マサタイプの生地を作るための方法であって、前記方法は、
a.浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料を供給すること、
b.浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料を供給すること、
c.pH増加剤を供給すること、
d.トウモロコシマサ製品を供給することであって、前記トウモロコシマサ製品は、トウモロコシマサ、トウモロコシマサ粉、及びそれらの混合物から成る群から選択され、
d.浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料と、浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料と、pH増加剤と、トウモロコシマサ製品とを混合して生地を形成すること、
を含み、
前記方法が浸漬工程を含まないことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか1項に従って作られるマサタイプの生地。
【請求項6】
マサタイプの生地であって、前記マサタイプの生地は、
a.請求項1に記載の浸漬されてないトウモロコシ混合物を供給すること、
b.水を供給すること、
c.浸漬されていないトウモロコシブレンドと水とを混合して生地を形成すること、
を含む方法によって作られ、
前記方法は浸漬工程を含まないことを特徴とするマサタイプの生地。
【請求項7】
食品であって、前記食品は、
a.請求項5又は6に記載のマサタイプの生地を供給すること、
b.前記マサタイプの生地から食品片を形成すること、
c.前記食品片を調理して食品を形成すること、
を含む方法によって作られることを特徴とする食品。
【請求項8】
a.請求項1に記載の浸漬されていないトウモロコシブレンド、
b.任意選択的に、浸漬されていないトウモロコシブレンドを入れるための容器、
c.浸漬されていないトウモロコシブレンドに関連するメッセージ、
を含むことを特徴とする商品。
【請求項9】
a.浸漬されずゼラチン化されていないトウモロコシ材料、浸漬されず予めゼラチン化されているトウモロコシ材料、pH増加剤、及びそれらの混合物から成る群から選択される浸漬されていないトウモロコシブレンド材料、
b.任意選択的に、前記浸漬されていないトウモロコシブレンド材料を入れるための容器、
c.浸漬されていないトウモロコシブレンド材料に関連するメッセージ、
を含むことを特徴とする商品。
【請求項10】
前記メッセージが、マサタイプの生地を作るための指示、食品を作るための指示、又はそれらの組み合わせを含み、好ましくは、前記指示が浸漬工程を含まないことを特徴とする請求項8又は9に記載の商品。

【公表番号】特表2007−529235(P2007−529235A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−505207(P2007−505207)
【出願日】平成17年3月23日(2005.3.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/009947
【国際公開番号】WO2005/094612
【国際公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】