説明

消火栓用ジョイント

【課題】消火栓を消防士等と一般の住民のいずれも使用することができるようにするための消火栓用ジョイントを提供する。
【解決手段】消火栓用ジョイント10は、消火栓から供給される水を導入する導入口11と、導入口11から導入された水を第1流路121と第2流路122に分流する分流路と、第1流路121の下流側に設けられた、第1のホースを取り付ける第1ホース取り付け手段131と、第2流路122の下流側に設けられた、第1ホースよりも内径が小さい第2のホースを取り付ける第2ホース取り付け手段132と、を備える。消防士等は内径が大きい第1ホースを用いて十分な放水量で消火活動を行うことができる。一方、一般住民は内径が小さい第2ホースを用いるため、放水による反動力が小さく、それにより容易に消火活動を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消火栓と消防用ホースの接続に用いられる消火栓用ジョイントに関する。
【背景技術】
【0002】
消火栓は、消火活動に必要な水を水道管から供給するために設けられた栓であり、地盤面下に設けられた地下式のものと、地上に立管を伸ばした地上式のものがある。このうち地下式消火栓は、公道上に設けることができ、専用の設置場所を必要としないため、特に都市部において多く用いられている。
【0003】
消火栓で用いられる消防用ホースは、通常は消火栓の近くに設けられた収容箱に収容されているか、消防署や消防団員の詰所に保管されており、使用時にのみ消火栓に接続される。地下式消火栓に消防用ホースを接続する際には通常、スタンドパイプが用いられる。スタンドパイプは一端を消火栓に接続することにより立設することが可能な剛性のあるパイプである。スタンドパイプの他端には消防用ホースの接続口が設けられている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭62-12667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
火災発生時に、消防士及び/又は消防団員(以下「消防士等」という)が通報を受けてから火災現場に到着するまでにある程度の時間を要するため、それまでに火災現場の近くに居住する一般の住民が初期消火を行うことができれば、被害の拡大を効果的に防ぐことができる。また、地震の際等に発生する同時多発的な火災の場合には、消防士等が出火場所に到着するのが遅れたり、到着できなくなることがあるため、住民自身が自主防災組織や自治会等の組織の下で、あるいは個人で消火活動を行う必要に迫られる。これらの場合に、身近な場所に設けられている消火栓を用いて一般の住民が消火活動を行えることが望ましい。しかし、消防士等が使用する消防用ホースは通常、大量の放水を行うために比較的内径が大きく、ホースを支持する者に対して強い反動力を与えるため、訓練を受けた消防士等しか使用することができず、訓練をほとんど受けていない一般の住民が使用することは危険である。
【0006】
そのため、一般の住民にも使用できるように、消防士用のものよりも内径が小さい、即ち使用時の反動力が小さい消防用ホースを用いることが考えられる。これにより、一般の住民による初期消火が可能となる。しかしながら、本格的な消火活動が必要となる場合には、この細いホースでは放水量が不足するため、太いホースを使用しなければならなくなる。このような場合、従来の消火栓ではホースを付け替えることになるため、細いホースを使用することができなくなってしまう。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、消火栓を消防士等と一般の住民のいずれも使用することができるようにするための消火栓用ジョイントを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために成された本発明に係る消火栓用ジョイントは、
a) 消火栓から供給される水を導入する導入口と、
b) 前記導入口から導入された水を第1流路と第2流路に分流する分流路と、
c) 前記第1流路の下流側に設けられた、第1のホースを取り付ける第1ホース取り付け手段と、
d) 前記第2流路の下流側に設けられた、第1ホースよりも内径が小さい第2のホースを取り付ける第2ホース取り付け手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る消火栓用ジョイントでは、第1ホース取り付け手段には消防士等が使用する内径の大きい第1ホースを取り付け、第2ホース取り付け手段には一般住民が使用することができるように第1ホースよりも内径が小さい第2ホースを取り付ける。第1ホースと第2ホースでは、消火栓から供給される水圧(単位断面積当たりの力)が同じであるため、内径(即ち断面積)が小さい第2ホースの方が放水による反動力が小さくなる。従って、一般住民は第2ホースを用いて容易に消火活動を行うことができる。一方、消防士等は第1ホースを用いて十分な放水量で消火活動を行うことができる。
【0010】
なお、消防士等が第1ホースを用いて消火活動を行っている間、第2ホースを放水による消火以外の活動に用いることができる。例えば、第2ホースから供給される水をバケツリレー用の水に転用することができる。これにより、同時多発的で小規模な火災が発生している場合でも、効果的に消火活動を行うことができる。また、消火栓は通常、上水道に接続されていることから、大震災の際などには第2ホースを生活用水の供給手段に転用することができる。
【0011】
前記導入口には、前記消火栓と接続するスタンドパイプを取り付けることができる。これにより、地下式消火栓を使用する際に消防用ホースを容易に取り付けることができる。なお、本発明に係る消火栓用ジョイントにおいて、前記導入口に地上式又は地下式消火栓の給水口に直接取り付けてもよい。
【0012】
地下式消火栓には使用時以外は蓋が設けられているが、蓋の隙間などから小石等の異物が入り込むことがある。本発明に係る消火栓用ジョイントを使用する際に、そのような異物がホースにまで達すると、そのホースが詰まるおそれがある。特に、内径が小さい第2ホースはその可能性が高い。そこで、前記消火栓から前記第2ホース取り付け手段に至る流路中に、異物の通過を防止する異物捕捉手段を設けることが望ましい。異物捕捉手段としては、金網を好適に用いることができる。この異物捕捉手段を設ける位置は、第2ホースが詰まることを防ぐという観点から前記第2流路上が好ましい。スタンドパイプを用いる場合には異物捕捉手段をスタンドパイプ内に設けてもよい。
【0013】
前記第2ホース取り付け手段に前記第2ホースの一端が固定されていてもよい。これにより、消火活動の準備の際に、第2ホースを消火栓用ジョイントに取り付ける作業を行う必要がなくなるため、不慣れな一般住民が準備に戸惑うことなく、消火活動を早期に開始することができる。また、消火作業中に第2ホースが第2ホース取付部から外れる心配がなく、安全である。
【0014】
前記第2ホースは消防用保形ホースであることが望ましい。消防用保形ホースは、「消防用ホースの技術上の規格を定める省令」(昭和四十三年九月十九日自治省令第二十七号)第2項第5号において「ホースの断面が常時円形に保たれる消防用ホース」と定義されている。即ち、消防用保形ホースは使用時に折れ曲がることがなく、一般住民でも容易に取り扱うことができる。
【0015】
前記第2ホースの他端には、水の放出と停止を切り替える切替弁が設けられていることが望ましい。通常、地下式消火栓を用いた消火活動では、消火栓にホースが取り付けられた後、ホースを持つ人が火災現場の近くまで行き、それとは別の人が消火栓の弁を開放するため、最低2人で作業を行う必要がある。それに対して、このような切替弁を設けると、消火栓の弁を開けた後に第2ホースを火災現場の近くまで延ばしてから切替弁を開放することにより、消防隊が到着する前に1人で初期消火を行わなければならない場合でも消火活動が可能になる。
【0016】
また、前記第2ホースの前記他端には、直状放水と噴霧放水の切り替えが可能なノズルが設けられていることが望ましい。直状放水は狭い範囲に集中的に放水する場合や遠方に放水する場合に適しているのに対して、噴霧放水は広い範囲に放水する場合に適している。上記切替可能ノズルを用いることにより、火災の状況に応じて適切な放水を行うことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、第1ホース取り付け手段に取り付けられた第1ホースからは消防士等が使用するのに十分な放水量が得られ、第2ホース取り付け手段に取り付けられた第2ホースからは一般住民でも使用できる程度の小さい反動力で放水を行うことができるため、消火栓を消防士等と一般住民のいずれもが使用することができるようになる。そのため、消防士等が火災現場に到着する前に消火栓を利用して一般住民が初期消火を行うことができ、それにより、被害の拡大を効果的に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る消火栓用ジョイントの一実施例を示す側面図。
【図2】本実施例の消火栓用ジョイント10に第2ホース202を取り付けた状態を示す縦断面図。
【図3】本実施例の消火栓用ジョイント10にスタンドパイプ16を取り付けた状態を示す側面図(a)、及びスタンドパイプ16を取り付けた消火栓用ジョイント10を地下式消火栓に立設した状態を示す側面図(b)。
【図4】本発明の一実施例である消火栓用ジョイント10Aを直接地下式消火栓に取り付けた状態を示す側面図。
【図5】本発明の一実施例である消火栓用ジョイント10Bを地上式消火栓に取り付けた例を示す正面図(a)及び側面図(b)。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜図5を用いて、本発明に係る消火栓用ジョイントの実施例を説明する。
【実施例】
【0020】
本実施例の消火栓用ジョイント10は、図1に示すように、消火栓から供給される水を導入する導入口11と、導入口11から導入された水を第1流路121と第2流路122に分流するT字管(分流路)12と、第1流路121の下流側に設けられた第1ホース取付部131と、第2流路122の下流側に設けられた第2ホース取付部132と、を有する。
【0021】
T字管12には、「Tの字」の下方向に延びる管の下端に導入口11が、左右に延びる管の両端に第1ホース取付部131及び第2ホース取付部132が、それぞれ設けられている。導入口11は内周に雌ねじ(図示せず)が切られており、一端に雄ねじが切られたスタンドパイプ(後述)を介して消火栓に接続される。
【0022】
第1ホース取付部131には差し込み式(町野式)の雄の接続金具が設けられており、差し込み式の雌の接続金具を先端に取り付けた第1ホースを接続することができる。一方、第2ホース取付部132の外周には雄ねじが切られており、内周に雌ねじが切られた接続金具を先端に取り付けた第2ホースを取り付けることができる。図2に、第2ホース取付部132に第2ホース202を接続した例を示す。接続金具21は、一方の端にホースを差し込み可能な筒状の固定部211と、固定部211の他方の端に取り付けられ、固定部211の筒の軸を中心として該固定部211に対して回転自在であって内周に雌ねじが切られた回転部212と、固定部211の該他方の端の端面に取り付けられたパッキン213と、を有する。なお、第1ホース取付部131にねじ式のものを用いることや、第2ホース取付部132に差し込み式のものを用いることも可能である。
【0023】
第1ホースは、消防士等が使用する「呼称六十五」(上記省令で定められた規格。内径63.5〜66.5mm。)の消防用ホースである。一方、第2ホースは、一般住民が使用する「呼称三十」(内径30.5〜33.5)の消防用保形ホースである。これら第1ホース及び第2ホースの内径に対応して、第1ホース取付部131は外径68.3mm、内径57.1mmを有し、第2ホース取付部132は外径40mm、内径30mmを有する。
【0024】
第2流路122には、流路の断面全体を横切る金網(異物捕捉手段)14が設けられている。金網の網目の大きさは約1cm平方であり、それよりも大きい小石等の異物が第2ホース内に侵入することが防止される。
【0025】
第1ホース取付部131及び第2ホース取付部132にホースを接続しない時には、それら取付部に、差し込み式(第1ホース取付部131の場合)又はねじ式(第2ホース取付部132の場合)の蓋を取り付けるとよい。特に、後述のように第2ホースのみを取り付けた状態で消火栓用ジョイント10を使用する際には、第1ホース取付部131から水が噴出しないように、第1ホース取付部131に蓋を取り付けておく必要がある。この蓋には、従来のスタンドパイプ等で用いられている市販のものを用いることができる。
【0026】
T字管の「Tの字」の上側には、消火栓用ジョイント10の持ち運びに用いる取手15が取り付けられている。
【0027】
導入口11には、図3(a)に示すように、スタンドパイプ16を取り付けることができる。スタンドパイプ16は、一端には前述の通り導入口11と接続するための雄ねじが切られており、他端には差し込み式の地下式消火栓の給水口に差し込むための差込部17(差し込み式の雌の接続金具)が設けられている。なお、上記接続金具の場合と同様に、地下式消火栓の給水口には差し込み式の他にねじ式(雄ねじ)のものがあり、そのような消火栓に用いる場合にはスタンドパイプ16の前記他端に差込部17の代わりに雌ねじを設ける。スタンドパイプ16は、保管時に場所をとらないように導入口11に着脱可能としてもよいし、その必要がない場合には使用時に組立の手間をとる必要がないようにねじや接着剤等を用いて導入口11に固定してもよい。
【0028】
第2ホース取付部132には、接着剤や圧着金具等を用いて第2ホース202の一端を固定してもよい。これにより、第2ホース202の取り付け作業を行うことなく、導入口11と消火栓を(スタンドパイプを介して)接続するだけですぐに消火活動を開始することができるうえ、消火作業中に第2ホース202が第2ホース取付部132から外れる心配がなく安全である。
【0029】
また、第2ホース202の他端に、水の放出と停止を切り替える切替弁を有するノズルを設けてもよい。あるいは、直状放水と噴霧放水の切り替えが可能なノズル(図示せず)が設けてもよい。直状放水は狭い範囲に集中的に放水する場合や遠方に放水する場合に適しているのに対して、噴霧放水は広い範囲に放水する場合に適している。バケツリレー用の水や生活用水の給水には直状の方が適している。上記切替可能ノズルを用いることにより、火災の状況や水の使用目的に応じて適切な放水・給水を行うことができる。更には、水の放出と停止の切り替えと、直状放水と噴霧放水の切り替えの双方を行うことができるノズルを用いてもよい。
【0030】
次に、本実施例の消火栓用ジョイント10の使用方法を説明する。
消火栓用ジョイント10の管理者は、消火栓用ジョイント10を、火災発生時に直ちに使用することができるように、所定の場所に保管しておく。その際、第1ホース取付部131には予め蓋をしておく。また、前述のように、スタンドパイプ16を取り付けたまま保管することが可能であれば、ねじや接着剤等を用いてスタンドパイプ16を導入口11に固定しておくことが望ましい。同様に、接着剤等を用いて第2ホース202を第2ホース取付部132に固定しておくことが望ましい。
【0031】
火災発生時には、一般住民は、消防士等が火災現場に到着する前に、地下式消火栓の収容蓋31を開け、スタンドパイプ16の差込部17を地下式消火栓の給水口32に差し込む(図3(b))。消火栓用ジョイント10がスタンドパイプ16を着脱可能なものである場合には、スタンドパイプ16を導入口11に取り付ける。また、第2ホース202が第2ホース取付部132に固定されていない場合には、第2ホース202を第2ホース取付部132に取り付ける。そして、第2ホース202を火災現場の近くまで延ばし、地下式消火栓の開閉弁33を開放する。これにより、第2ホース202から消火用水が放水される。
【0032】
ここで、切替弁を有するノズルが第2ホース202に取り付けられている場合には、まずノズルの切替弁を閉鎖した状態で地下式消火栓の開閉弁33を開放した後、その開放操作をした人が第2ホース202を火災現場の近くまで延ばしてノズルの切替弁を開放することにより、放水を開始することができる。従って、ノズルの切替弁が無い場合には第2ホース202を持つ人と地下式消火栓の開閉弁33を開放する人の2人が必要であるのに対して、ノズルの切替弁が有る場合には1人で作業を行うことができる。
【0033】
第2ホース202は消防士用の第1ホースよりも内径が小さいため、放水時に使用者が受ける反動力が小さい。そのため、一般住民でも消火活動を行うことが可能である。また、第2ホース202は消防用保形ホースであるため、途中で折れ曲がって水の出が悪くなることがない。
【0034】
その後、消防士等が火災現場に到着したら、一旦地下式消火栓の開閉弁33を閉鎖し、第1ホース取付部131に取り付けられていた蓋を外したうえで、第1ホース取付部131に第1ホースを取り付ける。ここで、一旦開閉弁33を閉鎖するのは、第1ホース取付部131の蓋を外した際に水が第1ホース取付部131から噴出して第1ホースの取り付けが困難になることを防ぐためである。第1ホースの取り付け後、直ちに開閉弁33を開放し、消防士等による第1ホースを用いた消火活動を開始する。第1ホースは消防士等が通常使用するホースであるため、消防士等は十分な放水量で、通常と同じ使い勝手で消火活動を行うことができる。
【0035】
消防士等による消火活動が始まった後は、一般住民は、基本的には消防士等に消火活動を任せ、自らの消火活動を終了する。切替弁を有するノズルが第2ホースに取り付けられている場合には、該切替弁を閉鎖することにより、第2ホースからの放水を止めることができる。一方、震災時のように同時多発的な火災が発生している場合には、一般住民が消防士等の指示を受けて、比較的火勢の小さい火災現場の消火活動を継続してもよい。このとき、第2ホースから供給される水をバケツリレー用の水に用いることもできる。さらに、消火活動以外の用途(例えば給水活動)に用いることもできる。また、消防士等による消火活動が終了した後は、第1ホースにウォーターチャージャー等の複数の小口の給水口を持った分岐バルブを取り付けることにより、第1ホースから供給される水も給水活動に用いることができる。
【0036】
本実施例の消火栓用ジョイント10を用いることにより、一般住民と消防士等が共に、能力に適した放水量のホースで消火活動を行うことができるため、消防士等が火災現場に到着する前に一般住民が初期消火を行うことができ、それにより、被害の拡大を効果的に防ぐことができる。
【0037】
本発明に係る消火栓用ジョイントは上記実施例のものに限られない。例えば、上記実施例ではスタンドパイプ16を介して消火栓用ジョイント10を地下式消火栓の給水口32に取り付けたが、図4に示すように、消火栓用ジョイント10Aの導入口11Aを直接給水口32に取り付けるようにしてもよい。この場合、導入口11Aは給水口32の仕様に合わせて、差し込み式かねじ式(雌ねじ)のいずれかとする。第1ホース取付部131A及び第2ホース取付部132Aは、地下式消火栓の収容室内でホースを容易に取り付けられるよう、上側(閉鎖時における収容蓋31の側)に向けられている。
【0038】
また、ここまでは消火栓用ジョイントを地下式消火栓に接続する例を説明したが、導入口11Bに、地上式消火栓41の給水口42に接続可能なものを用いることにより、地上式消火栓用の消火栓用ジョイント10Bを構成することができる(図5)。
【0039】
上記実施例では金網(異物捕捉手段)14を第2流路122に設けたが、T字管12内で第1流路121と第2流路122に分岐する手前(導入口11寄り)の位置に異物捕捉手段を設けてもよい。また、スタンドパイプ14を用いる場合には、スタンドパイプ14内に異物捕捉手段を設けてもよい。
【符号の説明】
【0040】
10、10A、10B…消火栓用ジョイント
11、11A、11B…導入口
12…T字管(分流路)
121…第1流路
122…第2流路
131、131A…第1ホース取付部
132、132A…第2ホース取付部
14…金網(異物捕捉手段)
15…取手
16…スタンドパイプ
17…差込部
202…第2ホース
21…接続金具
211…固定部
212…回転部
213…パッキン
31…地下式消火栓の収容蓋
32…地下式消火栓の給水口
33…地下式消火栓の開閉弁
41…地上式消火栓
42…地上式消火栓の給水口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 消火栓から供給される水を導入する導入口と、
b) 前記導入口から導入された水を第1流路と第2流路に分流する分流路と、
c) 前記第1流路の下流側に設けられた、第1のホースを取り付ける第1ホース取り付け手段と、
d) 前記第2流路の下流側に設けられた、第1ホースよりも内径が小さい第2のホースを取り付ける第2ホース取り付け手段と、
を備えることを特徴とする消火栓用ジョイント。
【請求項2】
前記導入口に、前記消火栓と接続するスタンドパイプが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の消火栓用ジョイント。
【請求項3】
前記消火栓から前記第2ホース取り付け手段に至る流路中に、異物の通過を防止する異物捕捉手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の消火栓用ジョイント。
【請求項4】
前記第2ホース取り付け手段に前記第2ホースの一端が固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の消火栓用ジョイント。
【請求項5】
前記第2ホースが消防用保形ホースであることを特徴とする請求項4に記載の消火栓用ジョイント。
【請求項6】
前記第2ホースの他端に、水の放出と停止を切り替える切替弁を備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の消火栓用ジョイント。
【請求項7】
前記第2ホースの他端に、直状放水と噴霧放水の切り替えが可能なノズルを備えることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の消火栓用ジョイント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−189880(P2010−189880A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−33523(P2009−33523)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(504363935)株式会社ケーエム工業 (5)
【出願人】(592049287)宇治市 (2)
【Fターム(参考)】