説明

消火栓装置及びその水抜き方法

【課題】放水試験等の後に、簡便にホース内の水抜きができる消火栓装置を提供する。
【解決手段】消火栓弁9とホース4との間に設けられ、高圧流体を放出するための高圧流体放出手段24の連結口28と着脱自在に連結され、走行体用挿入口16を兼ねる放出手段用連結口11と、前記放出手段用連結口11から挿入され、前記ホース4の内周面に圧接する寸法に形成された弾性を有する走行体23と、を備えており、前記放出手段連結口11を介して、その下流側に、前記高圧流体放出手段24からの高圧流体を放出することにより、前記走行体23を前記ホース4の基端側4aから終端側4bへと走行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消火栓装置及びその水抜き方法に関し、より詳細には、ホース内の水抜き手段が設けられた及び消火栓装置その水抜き方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、前面に消火栓扉を備えた筐体内に、消火栓弁が設けられる消火水供給用配管と、該消火水供給用配管の下流に設けられ、終端にノズルを具備するホースと、該ホースを収納するためのホース収納部とを備える消火栓装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−318972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
消火栓装置は、火災発生時の消火作業や定期的(例えば、半年毎)に行われる放水試験の後に、凍結、劣化防止等のためにホース内に残留している消火水を水抜きする必要がある。従来、該水抜きはホース収容部からホースを引き出し、ホースに傾斜をつけてホース内の消火水の自重による排水を行っていたため、該水抜きは非常に重労働であった。
【0005】
そこで、本発明では、放水試験等の後に、簡便にホース内の水抜きができる消火栓装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前面に消火栓扉を備えた筐体内に、消火栓弁が設けられる消火水供給用配管と、該消火水供給用配管の下流に設けられ、終端にノズルを具備するホースと、該ホースを収納するためのホース収納部と、を備える消火栓装置であって、前記消火栓弁と前記ホースとの間に設けられ、高圧流体を放出するための高圧流体放出手段の連結口と着脱自在に連結され、走行体用挿入口を兼ねる放出手段用連結口と、前記放出手段用連結口から挿入され、前記ホースの内周面に圧接する寸法に形成された弾性を有する走行体と、を備えており、前記放出手段連結口を介して、その下流側に、前記高圧流体放出手段からの高圧流体を放出することにより、前記走行体を前記ホースの基端側から終端側へと走行させることを特徴とする消火栓装置である。
【0007】
又、本発明は、前面に消火栓扉を備えた筐体内に、消火栓弁が設けられる消火水供給用配管と、該消火水供給用配管の下流に設けられ、終端にノズルを具備するホースと、該ホースを収納するためのホース収納部と、を備える消火栓装置であって、前記消火栓弁と前記ホースとの間に設けられ、高圧流体を放出するための高圧流体放出手段の連結口と着脱自在に連結される放出手段用連結口と、前記放出手段用連結口と前記ホースの基端との間に設けられた走行体用挿入口と、前記走行体用挿入口から挿入され、前記ホースの内周面に圧接する寸法に形成された弾性を有する走行体と、を備えており、前記放出手段連結口を介して、その下流側に、前記高圧流体放出手段からの高圧流体を放出することにより、前記走行体を前記ホースの基端側から終端側へと走行させることを特徴とする消火栓装置である。
【0008】
又、本発明は、前記放出手段用連結口、又は、前記走行体用挿入口が設けられた枝管は、その下流側に前記走行体を移動させるために、前記消火水供給用配管に傾斜して配設されていることを特徴とする消火栓装置である。
【0009】
又、本発明は、前記放出手段用連結口、又は、前記走行体用挿入口が設けられた枝管は、その下流側に前記走行体を移動させるために、前記消火水供給用配管内にガイド部材が延出していることを特徴とする消火栓装置である。
【0010】
又、本発明は、前記放出手段用連結口は、消火水の逆流を防止するための逆止構造を有することを特徴とする消火栓装置である。
【0011】
又、本発明は、消火栓装置のホース内に残っている消火水を抜く方法であって、前記走行体を挿入する工程と、前記放出手段用連結口に前記高圧流体放出手段の連結口を連結する工程と、前記高圧流体を前記消火水供給用配管に圧送し、前記走行体を前記ノズル側に向かって走行させる工程と、を備えていることを特徴とする消火栓装置のホース内の水抜き方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、消火栓装置は、消火栓弁とホースとの間に、走行体用挿入口を兼ねる放出手段用連結口を設ける。そして、放水試験時等の後に、ホースの内周面に圧接する寸法に形成された弾性を有する走行体を放出手段用連結口に挿入してから、高圧流体を放出するための高圧流体放出手段の連結口を放出手段用連結口に連結し、放出手段用連結口を介して、その下流側に、高圧流体放出手段からの高圧流体を放出することにより、走行体をホースの基端側から終端側へ走行させて、ホース内の水抜きを行うことができる。このように、消火栓装置に放出手段用連結口を設けることで、放水試験時等の後に、容易かつ簡便にホース内の水抜きを行うことができる
【0013】
又、本発明は、消火栓装置は、消火栓弁とホースとの間に放出手段用連結口を設け、さらに、放出手段用連結口とホースの基端との間に走行体用挿入口を設ける。そして、放水試験時等の後に、ホースの内周面に圧接する寸法に形成された弾性を有する走行体を走行体用挿入口に挿入してから、高圧流体を放出するための高圧流体放出手段の連結口を放出手段用連結口に連結し、放出手段用連結口を介して、その下流側に、高圧流体放出手段からの高圧流体を放出することにより、走行体をホースの基端側から終端側へ走行させて、ホース内の水抜きを行うことができる。このように、消火栓装置に放出手段用連結口及び走行体用挿入口を設けることで、放水試験時等の後に、容易かつ簡便にホース内の水抜きを行うことができる。
【0014】
又、本発明は、放出手段用連結口、又は、走行体用挿入口が設けられた枝管を傾斜して配設されている、又は、前記消火水供給用配管内にガイド部材が延出していることによって、前記走行体を適切にホースの基端側から終端側へと走行させることができる。そして、前記放出手段用連結口は、消火水の逆流を防止するための逆止構造を有するため、消火水が、前記高圧流体放出手段に逆流するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態を表す図であり、消火栓装置の全体図である。
【図2】本発明の水抜き装置を表す図である。
【図3】本発明の第2実施形態を表す図であり、放出手段接続配管内を表す図である。
【図4】本発明の第3実施形態を表す図であり、放出手段接続配管を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の第1実施形態を図1及び2により説明する。消火栓装置1は、消火栓扉40、配管用扉6等を備えた筐体2、筐体2内にある消火水供給配管3(消火水供給用配管)、消火水供給配管3の下流に接続されるホース4及びホース4を内巻きに収納するホース収納部5を備える。
【0017】
消火水供給配管3には、上流側より、貯水槽等(図示せず)に接続される給水管7、給水栓8、消火栓弁9、自動調圧弁10が配設され、自動調圧弁10の下流側には、自動排水弁41、ホース用連結口12を有する放出手段接続配管14が連結されている。放出手段接続配管14には、放出手段用連結口11が設けられた枝管13が垂設されている。尚、自動排水弁41は、ある一定以上の水圧等の圧力が掛かると自動的に閉鎖する弁である。
【0018】
本実施形態において、放出手段接続配管14は、その底面14aが下流側から上流側へ向けて低くなるように形成される。又、放出手段用連結口11及び枝管13は、後述する走行体23を挿入可能な大きさに形成される。
【0019】
放出手段用連結口11は、後述する水抜き装置20の連結口28を連結するために空けられた開口部であり、封止手段としての例えばキャップ15により、常時は封止されている。又、本実施形態では、放出手段用連結口11は、水抜き装置20の走行体23を挿入するための開口部である走行体用挿入口16を兼ねている。尚、キャップ15は、本実施形態では螺着によって放出手段用連結口11に固定されるが、差込み式継手、マチノ継手等のワンタッチで着脱可能な連結構造によって固定させてもよい。
【0020】
ホース4は、その基端4a側(上流側)は、配管用連結口17を介して、ホース用連結口12と複数のボルトによって締結固定され、その終端4b側(下流側)は、ノズル18が接続される。本実施形態において、ホース4とノズル18は差込み式継手19によって連結される。尚、ホース4とノズル18はワンタッチで着脱自在であればよく、マチノ継手等の連結構造で連結してもよい。
【0021】
ホース収容部5は、本実施形態において内巻式が採用されているが、例えば、リール式等、その他既存の構造であってもよい。
【0022】
水抜き装置20は、水抜き装置本体21及び走行体23により構成される。水抜き装置本体21は、車輪を有する架車22、架車22に設置される高圧流体放出手段、例えば、圧縮空気ボンベ24、圧縮空気ボンベ24のバルブ25に取り付けられる圧力調整弁26、圧力調整弁26から延在する圧力ホース27、圧力ホース27の先端に取り付けられる放出手段用連結口11と接続される連結口28を備えている。
【0023】
尚、該高圧流体放出手段は、圧縮空気ボンベや窒素ボンベ等のガスボンベ、コンプレッサー及び窒素発生装置等を適宜選択することができる。又、本実施形態では、水抜き装置20は架車22によって移動可能となっているが、消火栓装置1に内蔵してもよい。
【0024】
走行体23は、例えばスポンジ等の弾性部材によって構成され、弾性を有し、ホース5の内周面に圧接する寸法に形成される。本実施形態では、その形状は、略楕円球状に形成されるが、ホース4内を走行するのに適した形状あればよく、例えば、略球形状やラグビーボール形状等に適宜形成することもできる。
【0025】
次に、本実施形態の水抜き方法の工程について説明する。まず、水抜き方法の工程に先立って、放水試験の工程について説明する。
(1)操作者は、まず消火栓扉40を開けるため、ハンドル42を握り手前に引くことで、消火栓扉40が約90度手前に倒れるように開放する。この消火栓扉40が開放すると、その開口部からノズル18と開閉レバー43が見える。
【0026】
(2)つぎに、操作者は、消火栓扉40の内面側に配置されたノズル18をノズルホルダ(図示せず)から取り外し、ノズル18を消火栓装置1の外部に移動させる。そして、開閉レバー43を操作することで、貯水槽等(図示せず)に接続されたポンプ(図示せず)が起動し、同時に、常時は閉の消火栓弁9が開放して、貯水槽等(図示せず)からの消火水が給水管7に導入される。この消火水は、自動調圧弁10を介してホース4内に流入する。このとき、常時は開の自動排水弁41が閉鎖し、また、自動調圧弁10の調圧機能により、所定圧に自動調圧された消火水をホース4内に供給することができる。そして、操作者は、ホース4からの水漏れがないこと、放水がなされていることなどを確認する。
【0027】
つぎに、水抜き方法の工程について説明する。
(1)まず、放水試験終了後、開閉レバー43を初期の位置に戻し操作する。すると、ポンプ(図示せず)の起動が停止し、また、消火栓弁9が閉鎖して、消火栓弁9の下流側への消火水の供給が停止する。すると、下流側の消火水の圧力が略大気圧に低下するため、自動排水弁41が開き、自動調圧弁10、放出手段接続配管14及びホース4の基端4a近傍に残留している消火水が自動排水弁41より排水される。
【0028】
(2)配管用扉6を開放し、つぎに、キャップ15を取り外し、放出手段用連結口11を開放して、放出手段用連結口11より走行体23を挿入する。
【0029】
(3)放出手段用連結口11に水抜き装置本体21の連結口28を接続し、圧縮空気ボンベ24のバルブ25を開放し、圧縮空気の放出を開始する。尚、該圧縮空気の放出圧は圧力調整弁26により調整することができる。
【0030】
(4)該圧縮空気の放出により、自動排水弁41が閉止するとともに、走行体23はホース用連結口12からホース4の基端4aへと挿通され、ホース4の終端4bに向けて走行を開始する。それと共にホース4内に残留している消火水(残留水)は終端4b側へと押し出されていき、ノズル18よりホース4の外部に放出される。
【0031】
(5)ホース4内の消火水が全て放出された、即ち、走行体23がホース4の終端4bに到達したら、バルブ25を閉鎖し、つぎに、差込み式継手19を外し、ホース4及びノズル18の連結を解除する。そして、ホース4の終端4bから走行体23を取り出し、水抜き作業は完了する。そして、ホース4とノズル18とを再度連結し、ノズル18をノズルホルダ(図示せず)に取り付けてから、消火栓扉40を閉じる。また、放出手段連結口11にキャップ15を螺着し、配管用扉6を閉じて、作業を終了する。
【0032】
従って、本実施形態では、走行体23を挿入するための走行体用挿入口16を兼ねる放出手段用連結口11が設けられているので、走行体23を挿入して、圧縮空気ボンベ24からの放出圧力により、ホース4の基端4a側から終端4b側に走行させることによって、ホース4内に残留している消火水を放出することができるので容易にホース4内の水抜きができる。
【0033】
又、枝管13が垂設されていることで、圧縮空気が枝管13の上流側にも流れることになるため、自動排水弁41の近傍の圧力が自動排水弁41の閉鎖圧力になるまでは、つまり、圧縮空気の放出のごく初期では、枝管13より上流側の放出手段用接続配管14内の残留水が該圧縮空気により自動排水弁41へと押し出され、より効率よく自動排水弁41より排水することができる。本実施の形態では、自動排水弁41は、残留水排出後、該圧縮空気の圧力によって再度閉鎖するようになっており、該圧縮空気が自動排水弁41から漏れることによって、走行体23の走行に影響がでないようになっている。尚、自動排水弁41は、ホース4内の水抜きの際に閉鎖されていればよく、手動又は他の機械的手段によって、閉鎖するようにしてもよい。例えば、自動排水弁41の排出口の下流側に手動閉鎖用の弁を設けてもよい。
【0034】
本発明の第2実施形態を図3により説明する。第1実施形態との相違は走行体23の逆流防止構造を有する点であり、尚、他の構成については第1実施形態と同様である。
【0035】
本実施形態において、放出手段用連結口11が設けられた枝管13Aは上流側から下流側に向けて傾斜するように放出手段接続配管14に配設されている。このようにすることにより、走行体23が枝管13Aに沿って、放出手段用接続配管14に斜めから挿入され、枝管13Aの下流側に案内されることとなるため、走行体23をより適切にホース4の基端4aへと移動させることができる。
【0036】
又、より好ましくは、枝管13Aには、ガイド部材29が放出手段接続配管14内に、枝管13Aと同じく傾斜で延出するように設けられる。ガイド部材29は走行体23の放出手段用連結口11の上流側への逆流を物理的に防止するものであり、ホース4への消火水の供給を妨げないよう流通口29aが形成されている。
【0037】
本発明の第3実施形態を図4により説明する。第1実施形態との相違は放出手段用連結口11Bとホース4の基端4aとの間に、常時は封止手段として例えばキャップ30が螺着されることにより封鎖された走行体用挿入口16Bが設けられた枝管31を、放出手段用連結口11とは別途に設けたことである(以下、本実施形態の放出手段用連結口11を放出手段用連結口11B、枝管13を枝管13Bと謂う)。尚、他の構成については第1実施形態と同様である。
【0038】
即ち、本実施形態では、走行体23を放出手段用連結口11Bより挿入するのではなく、走行体用挿入口16Bより挿入することによって水抜きを行うものである。従って、本実施形態において、走行体用挿入口16Bが設けられた枝管31は、放出手段用連結口11Bが設けられた枝管13Bとホース4の基端4aとの間に設けられることとなる。
【0039】
そして、本実施形態では、走行体用挿入口16Bが放出手段用連結口11Bよりも下流側に設けられているため走行体23をより適切にホース4の基端4aへと移動させることができ、そして、枝管13Bを放出手段接続配管14に垂設することによって、第1実施形態と同様に放出手段接続配管14の残留した消火水も効率よく排水することができる。
【0040】
尚、本実施形態では、走行体用挿入口16Bを放出手段用連結口11Bと別途に設けたことにより、放出手段用連結口11Bは走行体23を挿入する必要がないので、放出手段用連結口11Bに消火水の逆流を防止するための逆止構造(図示せず)、例えば、カプラ(登録商標)等、を設けることもできる。このようにすることで、水抜きの際にホース4内に残留した消火水が圧縮空気ボンベ24に逆流することを防止することができる。尚、このような逆止構造を水抜き装置20側に設けてもよく、このようにすれば、何れの実施形態においても、消火水が圧縮空気ボンベ24に逆流することを防止することができるようになる。又、キャップ15を取り付ける作業を忘れたとしても、火災時の消火作業の時などに、水漏れしなくなる。
【0041】
以上のように、本発明では、放出手段用連結口11B及び走行体用挿入口16Bを設けることによって、より容易かつ簡便にホース4の水抜きを行うことができる。
【0042】
又、放水試験では、ホース4を全て引き出さずに消火水の放出を行うこともあるが、従来方法は、一旦ホース4を全て引き出した後に、ホース4内の水抜きを行っていたが、本発明の方法は、走行体23がホース4内を走行することによって水抜きを行うため、ホース4を全て引き出さなくとも、ホース4内の水抜きを行うことができる。
【0043】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の特徴を組み合わせることもできる。例えば、第2実施形態のガイド部材29は、第1実施形態の枝管13及び第3実施形態の枝管31にも設けることができるし、第3実施形態の枝管13Bや枝管31を第2実施形態の枝管13Aのように配設させてもよい。
【0044】
又、上記実施形態において、各枝管13,13A,13B,31は、放出手段接続配管14の上面に設けられているが、その側面等に設けることも可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 消火栓装置 2 筐体 3 消火水供給配管
4 ホース 4a 基端 4b 終端
5 ホース収容部 6 配管用扉 7 給水管
8 給水栓 9 消火栓弁 10 自動調圧弁
11 放出手段用連結口 12 ホース用連結口 13 枝管
14 放出手段接続配管 14a 底面 15 キャップ
16 走行体用挿入口 17 配管用連結口 18 ノズル
19 差込み式継手 20 水抜き装置 21 水抜き装置本体
22 架車 23 走行体 24 圧縮空気ボンベ
25 バルブ 26 圧力調整弁 27 圧力ホース
28 連結口 29 ガイド部材 29a 流通口
30 キャップ 31 枝管 40 消火栓扉
41 自動排水弁 42 ハンドル 43 開閉レバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に消火栓扉を備えた筐体内に、消火栓弁が設けられる消火水供給用配管と、該消火水供給用配管の下流に設けられ、終端にノズルを具備するホースと、該ホースを収納するためのホース収納部と、を備える消火栓装置であって、
前記消火栓弁と前記ホースとの間に設けられ、高圧流体を放出するための高圧流体放出手段の連結口と着脱自在に連結され、走行体用挿入口を兼ねる放出手段用連結口と、
前記放出手段用連結口から挿入され、前記ホースの内周面に圧接する寸法に形成された弾性を有する走行体と、を備えており、
前記放出手段連結口を介して、その下流側に、前記高圧流体放出手段からの高圧流体を放出することにより、前記走行体を前記ホースの基端側から終端側へと走行させることを特徴とする消火栓装置。
【請求項2】
前面に消火栓扉を備えた筐体内に、消火栓弁が設けられる消火水供給用配管と、該消火水供給用配管の下流に設けられ、終端にノズルを具備するホースと、該ホースを収納するためのホース収納部と、を備える消火栓装置であって、
前記消火栓弁と前記ホースとの間に設けられ、高圧流体を放出するための高圧流体放出手段の連結口と着脱自在に連結される放出手段用連結口と、
前記放出手段用連結口と前記ホースの基端との間に設けられた走行体用挿入口と、
前記走行体用挿入口から挿入され、前記ホースの内周面に圧接する寸法に形成された弾性を有する走行体と、を備えており、
前記放出手段連結口を介して、その下流側に、前記高圧流体放出手段からの高圧流体を放出することにより、前記走行体を前記ホースの基端側から終端側へと走行させることを特徴とする消火栓装置。
【請求項3】
前記放出手段用連結口、又は、前記走行体用挿入口が設けられた枝管は、その下流側に前記走行体を移動させるために、前記消火水供給用配管に傾斜して配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の消火栓装置。
【請求項4】
前記放出手段用連結口、又は、前記走行体用挿入口が設けられた枝管は、その下流側に前記走行体を移動させるために、前記消火水供給用配管内にガイド部材が延出していることを特徴とする請求項1又は2に記載の消火栓装置。
【請求項5】
前記放出手段用連結口は、消火水の逆流を防止するための逆止構造を有することを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の消火栓装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の消火栓装置のホース内に残っている消火水を抜く方法であって、
前記走行体を挿入する工程と、
前記放出手段用連結口に前記高圧流体放出手段の連結口を連結する工程と、
前記高圧流体を前記消火水供給用配管に圧送し、前記走行体を前記ノズル側に向かって走行させる工程と、
を備えていることを特徴とする消火栓装置のホース内の水抜き方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−213414(P2012−213414A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78791(P2011−78791)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000233826)能美防災株式会社 (918)
【Fターム(参考)】