消火栓装置
【課題】消火栓装置の開放構造を簡単にしてコストを低減すると共に扱い易くする。
【解決手段】内部に消火栓弁と消火ホースを収納した収納箱12の開口14にファスナー28により開閉自在な不燃性又は難燃性の繊維シート24部材を配置する。繊維シート24は、シート下端を収納箱12の開口下縁に固定し、シート上端を線ファスナー28により開口上縁に着脱自在に装着し、ファスナー28のスライダ30を横に操作して開いた場合に繊維シート24は下方に降りて収納箱12の開口14を前面に開放する。
【解決手段】内部に消火栓弁と消火ホースを収納した収納箱12の開口14にファスナー28により開閉自在な不燃性又は難燃性の繊維シート24部材を配置する。繊維シート24は、シート下端を収納箱12の開口下縁に固定し、シート上端を線ファスナー28により開口上縁に着脱自在に装着し、ファスナー28のスライダ30を横に操作して開いた場合に繊維シート24は下方に降りて収納箱12の開口14を前面に開放する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災時の消火活動に使用される消火ホースと消火栓弁を収納した消火栓装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物内で発生した火災を消火するための消火栓装置としては例えば図9乃至図11に示すのもが知られている。
【0003】
図9は従来の消火栓装置の正面図であり、消火栓装置100は金属製の収納箱102の前面に、図示しない蝶番構造等を介して開閉自在に消火栓扉104を設け、消火栓扉104の上部には通報パネル106が設けられ、ここに発信機108、赤色表示灯110、及び内蔵した警報用スピーカに対応して音響孔112を設けている。
【0004】
赤色表示灯110は常時点灯し、消火栓装置100の設置場所が遠方から視認できるようにしている。火災時には、発信機108の中央に設けたボタンを押圧操作することでボタン内側のスイッチオンすると、発信信号が監視室の防災受信盤に送信されて防災受信盤の報知部から火災警報が出されると共に、防災受信盤から各所に設置された地区音響端末に対して地区音響信号が送られて所定の各場所でも警報音が出力される。
【0005】
図10は図9に示した消火栓装置100の消火栓扉104を取り外して内部構造を示した説明図であり、収納箱102の内部には消火栓弁114が配置され、消火栓弁114には先端にノズル118を装着した消火ホース116が接続され、ホルダー120に折り畳み状態で掛けることで引き出し自在に収納している。図11はこの消火栓扉104を開放した状態であり、図10に示した内部構造は省略している。
【0006】
通常時、消火栓装置100の消火栓扉104は図9に示した如く閉じられており、適宜の扉ロック機構等により閉状態に維持されている。そして火災が発生した場合には、扉ロック機構等を操作して扉閉状態を解除して図11のように消火栓扉104を開き、例えば一人がノズル118を持ちながら消火ホース116を引き出して火災発生場所(消火対象)に向かい、もう一人が発信機108を操作して通報すると共に消火栓弁114を開放操作するといったように、二人ないしそれ以上で消火活動を行う。
【0007】
これは、ホースの引出中に消火栓弁114を開放すると、水圧とその反動等によりホースが適切に引き出せなくなったり、危険が生じたりするといった問題を回避するため、また使用中、消火栓扉の開放を人の手で維持する必要がある等のためである。
【0008】
このように、少なくとも二人操作を必要とする消火栓装置は1号消火栓として法的に定められており、一方、一人操作を可能とする消火栓として放水による反動力を抑えると共に保形ホースを使用した2号消火栓が法的に定められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平9−38231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、従来、このような消火栓装置を使用した消火活動における統計結果として、火災発生時の消火栓の使用例に対し成功例は10%に留まることが報告されている。これはスプリンクラー消火設備の成功例が60〜70%にあることと対比すると、消火栓の成功例の比率はかなり低い結果となっている。
【0011】
このように消火栓装置の成功例が低い要因は、消火栓装置は通常は図9に示したように消火栓扉104が閉じていて内部を見ることができないため、図10に示すような消火栓弁と消火ホースを収納した内部構造が充分知られておらず、また、火災が発生した場合に図11のように消火栓扉104を開いても、角度によっては扉に遮られて内部が見えづらいために扱い難いことに起因している。また、消火栓扉104の前にものが置かれている場合などには、扉が迅速に開放できないといったことも考えられる。
【0012】
また日常的に消火栓扉を開いて内部を確認するといったことは、金属製の消火栓扉を使用して堅牢に閉鎖している印象を強く与えるため、扱いづらい要因のひとつともなっている。
【0013】
一方、従来の消火栓装置は、耐火構造を実現するために、金属製の収納箱に同じく金属製の消火栓扉を設けており、開閉構造やロック構造等が複雑であるだけでなく所定以上の強度も求められ、コスト的に高価になるという問題もあった。
【0014】
本発明は、上記問題点を解決し、消火栓装置の開放構造を簡単にして扱い易くすると共にコストも低減する消火栓装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、前面に開口した収納箱の内部に消火栓弁と消火ホースを収納した消火栓装置に於いて、
収納箱前面の開口部に、ファスナーにより開閉自在な不燃性又は難燃性のシート部材を配置したことを特徴とする。
【0016】
ここで、シート部材は、シート下端を収納箱の開口下縁に固定し、シート上端をファスナーにより収納箱の開口上縁に着脱自在に装着され、ファスナーのスライダを横に操作して開いた場合にシート部材は下方に開いて収納箱の内部を前面に開放する。シート部材は、上下方向に折畳み自在な蛇腹構造を備えても良い。
【0017】
繊維シート部材は、左右に分割した一対のシート片からなり、各シート片の外側を収納箱の開口側縁の各々に固定すると共に各シート片の内側合せ部分の縦方向に配置したファスナーにより開閉自在に連結し、ファスナーのスライダを下方に操作して開いた場合に各シート部材は左右に開いて記収納箱の内部を前面に開放する。この場合にも、各シート片は、左右方向に折畳み自在な蛇腹構造を備えるようにしても良い。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、消火栓弁と消火ホースを収納した収納箱の開口を、ファスナーにより開閉自在な不燃性又は難燃性のシート部材で覆うようにしたため、従来の金属製の消火栓扉に比べ、構造が大幅に簡略化されると共に軽量化され、コストダウンを図ることができる。
【0019】
またファスナーの操作によりシート部材を開くことで開放スペースを縮小できるので、消火栓扉のように装置前側に飛び出すことがなく、また消火栓弁と消火ホースを収納した内部構造を外部から容易に確認することができ、その結果、取扱いが容易となり、消火栓装置による成功例の比率を高めることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による消火栓装置の実施形態を示した説明図
【図2】図1の実施形態について繊維シートを開放した状態を示した説明図
【図3】図1の繊維シート部材に蛇腹構造を設けた他の実施形態を示した説明図
【図4】図3の実施形態について繊維シートを開放した状態を示した説明図
【図5】繊維シートを横開きとする本発明による消火栓装置の実施形態を示した説明図
【図6】図5の実施形態について繊維シートを開放した状態を示した説明図
【図7】図5の繊維シートに蛇腹構造を設けた他の実施形態を示した説明図
【図8】図7の実施形態について繊維シートを開放した状態を示した説明図
【図9】従来の消火栓装置を示した正面図
【図10】従来の消火栓装置について消火栓扉を取り外して内部構造を示した説明図
【図11】従来の消火栓装置について消火栓扉の開放状態を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は本発明による消火栓装置の実施形態を例示した説明図である。図1において、本実施形態の消火栓装置10は、内部に図10の従来例と同様に、消火栓弁と消火ホースを収納した金属製の収納箱12を備え、収納箱12の前面の開口14に、ファスナー28により開閉自在な不燃性又は難燃性の繊維シート24を配置している。繊維シート24は下端を開口14の下縁に固定しており、側縁は収納箱12の側面前方枠(開口14の前方側縁)に拘束されずフリー状態となっている。なお、消火栓装置10の前面側を「前方」とする。
【0022】
ファスナー28は公知のファスナー構造となっており、テープ28c,28dに、それぞれ相互に噛み合い可能なエレメント28a,28bを設けて構成され、エレメント28aを配置したテープ28cを、下縁を収納箱の底面側前方枠(開口14の前方下縁)に固定される不燃性又は難燃性の繊維シート24の上縁に装着し、またエレメント28bを配置したテープ28dを収納箱12の開口14前方上縁に固定した不燃性又は難燃性の固定繊維シート26の下縁に装着し、引手32を設けたスライダ30をエレメント28a,28bの右端から挿入して図示のように左端に移動操作することでファスナー28のエレメント28aと28bを相互に噛み合わせて、繊維シート24の開口14を閉じている。
【0023】
また収納箱12の上部には通報パネル16が設けられ、ここに発信機18、赤色表示灯20、及び内蔵したスピーカなどの音響孔22を設けている。
【0024】
図2は図1の実施形態につき開口を開いた状態を示した説明図である。火災が発生した場合には、図1のように閉じているファスナー28の引手32を持ってスライダ30を右に移動することでエレメント28aと28bの噛み合いを解除しつつファスナー28を開く。
【0025】
ファスナー28を開いてスライダ30を右端まで移動すると、下側に位置するエレメント28aがスライダ30から外れ、これによって繊維シート24がフリー状態となり、その自重により図2のように下側に降り、収納箱12の開口14を前面に開放して内部にアクセス可能な状態になる。エレメント28bの右端にはスライダ30の脱落防止構造が設けられており、スライダ30をファスナー28の右端まで移動しても、スライダ30がエレメント28bから脱落することはない。
【0026】
前面に開放した開口14の内部には、図示を省略しているが、図10の従来例と同様に、消火栓弁と消火ホースが収納されており、操作者の一人がノズルを持ちながら消火ホースを引き出して火災発生場所(消火対象)に向かい、もう一人の操作者が発信機18のボタンを押し、消火栓弁を開放し、この場合は二人で消火活動を行うことになる。
【0027】
消火活動が終了した場合には、消火栓弁を閉じ、消火ホースの水抜きと乾燥を行った後、収納箱12内のホルダーを使用して収納し、これが済んだら繊維シート24を引き上げてそのエレメント28aの右端をスライダ30に嵌め入れ、引手32によりスライダ30を左端まで移動して図1のようにファスナー28を閉じて開口14を繊維シート24で塞ぐようにする。
【0028】
このように本実施形態による消火栓装置10における収納箱12の開口14の開閉は、ファスナー28の開閉操作による不燃性又は難燃性の繊維シート24を使用していることから、従来の金属製の消火栓扉を設けた場合に比べ、構造が簡単で軽量化され、コストを低減することができる。
【0029】
また図2のようにファスナー28を開いて繊維シート24を降ろして開口14を前面に開放した場合、下に降ろした繊維シート24は内部を見る際にほとんど妨げとならず、内部に収納した消火栓弁や消火ホースの状態を容易に把握することができ、消火栓装置10を適切に操作して迅速な消火活動を行なうことができる。
【0030】
図3は図1の繊維シートとして蛇腹付繊維シートを用いた他の実施形態を例示した説明図である。図3において、収納箱12の開口14にはファスナー28により開閉自在に蛇腹付繊維シート34を設けている。蛇腹付繊維シート34は、所定の幅をもつ例えば7つの剛性シート部34aを薄シート部34bで連設した構造としている。ファスナー28の構成や取扱方法は図1乃至図2の実施形態と同様である。
【0031】
図3の状態で消火栓装置を使用する場合には、ファスナー28を開くと、図4に示すように、蛇腹付(折りたたみ式)繊維シート34は折り畳まれながら下に降り、開口14を前面に開放し、内部の消火栓弁の操作や消火ホースの取り出しを可能とする。
【0032】
この場合、ファスナー28の開放でフリーとなった蛇腹付繊維シート34は下部に折畳み状態でコンパクトにまとまって位置し、開放時の見栄えを良くし、また手前側に不必要に飛び出してしまうようなことがなく、例えば消火栓装置10を使用した後に消火ホースを内部に収納する復旧作業の妨げにならないメリットがある。
【0033】
また例えば、薄シート部34bの両端に、左右方向に所定量突出する突起部を有するガイド部材を設け、収納箱12側面(左右面)内側前方の対応する位置に、突起部を上下にスライド可能に収容する溝部を有するレールを設け、蛇腹つき繊維シートの前後方向への移動を規制して、開放に伴う上下方向の移動をより正確にすることもできる。
【0034】
図5は本発明のよる消火栓装置の他の実施形態を例示した説明図であり、本実施形態にあっては、収納箱の開口に設けた繊維シートをファスナーにより左右に開くようにしたことを特徴とする。
【0035】
図5において、収納箱12の開口14には、左右に分割した不燃性又は難燃性の一対の繊維シート片36a,36bが配置される。繊維シート片36a,36bは外側を開口14の側縁に固定すると共に繊維シート片36a,36bの内側合せ部分の縦方向にファスナー28を配置して開閉自在に連結している。
【0036】
即ち、ファスナー28におけるエレメント28a,28bを配置したテープ28c,28dを、繊維シート片36a,36bの内側合せ部の縦方向に装着し、スライダ30を下端からエレメント28a,28bに挿入して図示のように引手32を持って上端に移動することで、ファスナー28を閉じて開口14を閉鎖している。
【0037】
消火栓装置10を使用する場合は、ファスナー18の引手32を持ってスライダ30を下端まで降ろすことでファスナー28を開き、繊維シート片36a,36bの噛み合い固定を解除する。
【0038】
これによって図6に示すように、繊維シート片36a,36bは左右に開くことができ、収納箱12の開口14を前方に開放し、内部の消火栓弁の操作及び消火ホースの取り出しを可能とする。
【0039】
なお、繊維シート片の左右分割比は必ずしも1:1である必要は無く、ファスナーは開口14の左右どちらかに偏って配置されても良い。もちろん、分割比をほぼ10:0とすることも妨げない。このことは、次の図7に示す蛇腹付繊維シートを使用する実施形態についても同様である。また同様に繊維シート片は必ずしも左右方向に分割する必要は無く、その効果を奏する範囲(分割比)において、上下方向に分割しても良い。このときの効果は図1及び図2に示した実施形態の場合に対応したものとなる。更に、蛇腹付繊維シートを上下片に分割する場合の効果は、図3および図4に示した実施形態に対応したものとなる。
【0040】
図7は図6の繊維シートとして蛇腹付繊維シートを用いた他の実施形態を例示した説明図である。図7において、収納箱12の開口14にはファスナー28により左右開閉自在に蛇腹付繊維シート片36a,36bを設けている。蛇腹付繊維シート片36a,36bは、所定の幅をもつ例えば3つの剛性シート部36aを薄シート部36bで連設した構造としている。
【0041】
蛇腹付繊維シート片36a,36bは外側端で開口14の側縁に固定され、上端及び下端はフリーであり、中央の合せ部の各々にファスナー28のエレメント28a,28bを配置したテープ28c,28dを装着し、スライダ30の移動で蛇腹付シート片36a,36bを開閉可能としている。
【0042】
図7の状態で消火栓装置を使用する場合には、引手32を持ってスライダ30を下端に移動してファスナー28を開き、図8に示すように、蛇腹付繊維シート36a,36bを左右に開くと、折り畳まれながら左右に開いて開口14を前面に開放し、内部の消火栓弁の操作や消火ホースの取り出しを可能とする。
【0043】
この場合、ファスナー28の開放でフリーとなった蛇腹付繊維シート36a,36bは左右に折畳み状態でコンパクトにまとまって位置し、開放時の見栄えを良くし、また手前側に不必要に飛び出してしまうようなことがなく、例えば消火栓装置10を使用した後に消火ホースを内部に収納する復旧作業の妨げにならないメリットがある。
【0044】
また例えば、薄シート部40bの両端に、上下方向に所定量突出する突起部を有するガイド部材を設け、収納箱12上下面(天面および底面)内側前方の対応する位置に、突起部を左右にスライド可能に収容する溝部を有するレールを設け、蛇腹つき繊維シートの前後方向への移動を規制して、開放に伴う左右方向の移動をより正確にすることもできる。
【0045】
なお、上記の実施形態は二人操作を行う消火栓を例にとっているが、一人操作を行う消火栓についても同様に適用できる。また、収納箱の内部に消火ポンプの起動スイッチボタンを設けた消火栓装置についても同様に適用できる。
【0046】
また本発明の適用対象となる消火栓装置は屋内型に限らない。更に、上記各実施形態で示した消火栓装置の、例えば収納箱に内臓されるホース類や消火栓弁、通報パネル部の構成及び配置その他、扉部分以外の構成については任意であり、適宜の構成を採用して良い。要するに、消火栓装置の開口部に対し繊維シートとファスナーを用いた開閉構造を設け、本願の課題の一部又は全部を解決し、或いは若干でも改善するものであれば良い。
【0047】
また上記の実施形態は線ファスナーを使用しているが、マジックテープ(R)などとして知られた面ファスナーを使用しても良い。
【0048】
また、繊維シートは不燃性或いは難燃性素材であれば良く、金属繊維を用いることも妨げない。
【0049】
また、図3、図4、図7、図8に示した蛇腹付(折りたたみ式)繊維シートは、それに代えて不燃性或いは難燃性を有する樹脂や金属等からなる軽量の板材シートを連設下ものとしても良い。
【0050】
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0051】
10:消火栓装置
12:収納箱
14:開口
16:通報パネル
18:発信機
20:赤色表示灯
22:音響孔
24:繊維シート
26:固定シート
28:ファスナー
28a,28b:エレメント
28c,28d:テープ
30:スライダ
32:引手
34:蛇腹付繊維シート
34a,40a,:剛性シート部
34b,40b:薄シート部
36a,36b:繊維シート片
38a,38b:蛇腹付繊維シート片
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災時の消火活動に使用される消火ホースと消火栓弁を収納した消火栓装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物内で発生した火災を消火するための消火栓装置としては例えば図9乃至図11に示すのもが知られている。
【0003】
図9は従来の消火栓装置の正面図であり、消火栓装置100は金属製の収納箱102の前面に、図示しない蝶番構造等を介して開閉自在に消火栓扉104を設け、消火栓扉104の上部には通報パネル106が設けられ、ここに発信機108、赤色表示灯110、及び内蔵した警報用スピーカに対応して音響孔112を設けている。
【0004】
赤色表示灯110は常時点灯し、消火栓装置100の設置場所が遠方から視認できるようにしている。火災時には、発信機108の中央に設けたボタンを押圧操作することでボタン内側のスイッチオンすると、発信信号が監視室の防災受信盤に送信されて防災受信盤の報知部から火災警報が出されると共に、防災受信盤から各所に設置された地区音響端末に対して地区音響信号が送られて所定の各場所でも警報音が出力される。
【0005】
図10は図9に示した消火栓装置100の消火栓扉104を取り外して内部構造を示した説明図であり、収納箱102の内部には消火栓弁114が配置され、消火栓弁114には先端にノズル118を装着した消火ホース116が接続され、ホルダー120に折り畳み状態で掛けることで引き出し自在に収納している。図11はこの消火栓扉104を開放した状態であり、図10に示した内部構造は省略している。
【0006】
通常時、消火栓装置100の消火栓扉104は図9に示した如く閉じられており、適宜の扉ロック機構等により閉状態に維持されている。そして火災が発生した場合には、扉ロック機構等を操作して扉閉状態を解除して図11のように消火栓扉104を開き、例えば一人がノズル118を持ちながら消火ホース116を引き出して火災発生場所(消火対象)に向かい、もう一人が発信機108を操作して通報すると共に消火栓弁114を開放操作するといったように、二人ないしそれ以上で消火活動を行う。
【0007】
これは、ホースの引出中に消火栓弁114を開放すると、水圧とその反動等によりホースが適切に引き出せなくなったり、危険が生じたりするといった問題を回避するため、また使用中、消火栓扉の開放を人の手で維持する必要がある等のためである。
【0008】
このように、少なくとも二人操作を必要とする消火栓装置は1号消火栓として法的に定められており、一方、一人操作を可能とする消火栓として放水による反動力を抑えると共に保形ホースを使用した2号消火栓が法的に定められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平9−38231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、従来、このような消火栓装置を使用した消火活動における統計結果として、火災発生時の消火栓の使用例に対し成功例は10%に留まることが報告されている。これはスプリンクラー消火設備の成功例が60〜70%にあることと対比すると、消火栓の成功例の比率はかなり低い結果となっている。
【0011】
このように消火栓装置の成功例が低い要因は、消火栓装置は通常は図9に示したように消火栓扉104が閉じていて内部を見ることができないため、図10に示すような消火栓弁と消火ホースを収納した内部構造が充分知られておらず、また、火災が発生した場合に図11のように消火栓扉104を開いても、角度によっては扉に遮られて内部が見えづらいために扱い難いことに起因している。また、消火栓扉104の前にものが置かれている場合などには、扉が迅速に開放できないといったことも考えられる。
【0012】
また日常的に消火栓扉を開いて内部を確認するといったことは、金属製の消火栓扉を使用して堅牢に閉鎖している印象を強く与えるため、扱いづらい要因のひとつともなっている。
【0013】
一方、従来の消火栓装置は、耐火構造を実現するために、金属製の収納箱に同じく金属製の消火栓扉を設けており、開閉構造やロック構造等が複雑であるだけでなく所定以上の強度も求められ、コスト的に高価になるという問題もあった。
【0014】
本発明は、上記問題点を解決し、消火栓装置の開放構造を簡単にして扱い易くすると共にコストも低減する消火栓装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、前面に開口した収納箱の内部に消火栓弁と消火ホースを収納した消火栓装置に於いて、
収納箱前面の開口部に、ファスナーにより開閉自在な不燃性又は難燃性のシート部材を配置したことを特徴とする。
【0016】
ここで、シート部材は、シート下端を収納箱の開口下縁に固定し、シート上端をファスナーにより収納箱の開口上縁に着脱自在に装着され、ファスナーのスライダを横に操作して開いた場合にシート部材は下方に開いて収納箱の内部を前面に開放する。シート部材は、上下方向に折畳み自在な蛇腹構造を備えても良い。
【0017】
繊維シート部材は、左右に分割した一対のシート片からなり、各シート片の外側を収納箱の開口側縁の各々に固定すると共に各シート片の内側合せ部分の縦方向に配置したファスナーにより開閉自在に連結し、ファスナーのスライダを下方に操作して開いた場合に各シート部材は左右に開いて記収納箱の内部を前面に開放する。この場合にも、各シート片は、左右方向に折畳み自在な蛇腹構造を備えるようにしても良い。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、消火栓弁と消火ホースを収納した収納箱の開口を、ファスナーにより開閉自在な不燃性又は難燃性のシート部材で覆うようにしたため、従来の金属製の消火栓扉に比べ、構造が大幅に簡略化されると共に軽量化され、コストダウンを図ることができる。
【0019】
またファスナーの操作によりシート部材を開くことで開放スペースを縮小できるので、消火栓扉のように装置前側に飛び出すことがなく、また消火栓弁と消火ホースを収納した内部構造を外部から容易に確認することができ、その結果、取扱いが容易となり、消火栓装置による成功例の比率を高めることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による消火栓装置の実施形態を示した説明図
【図2】図1の実施形態について繊維シートを開放した状態を示した説明図
【図3】図1の繊維シート部材に蛇腹構造を設けた他の実施形態を示した説明図
【図4】図3の実施形態について繊維シートを開放した状態を示した説明図
【図5】繊維シートを横開きとする本発明による消火栓装置の実施形態を示した説明図
【図6】図5の実施形態について繊維シートを開放した状態を示した説明図
【図7】図5の繊維シートに蛇腹構造を設けた他の実施形態を示した説明図
【図8】図7の実施形態について繊維シートを開放した状態を示した説明図
【図9】従来の消火栓装置を示した正面図
【図10】従来の消火栓装置について消火栓扉を取り外して内部構造を示した説明図
【図11】従来の消火栓装置について消火栓扉の開放状態を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は本発明による消火栓装置の実施形態を例示した説明図である。図1において、本実施形態の消火栓装置10は、内部に図10の従来例と同様に、消火栓弁と消火ホースを収納した金属製の収納箱12を備え、収納箱12の前面の開口14に、ファスナー28により開閉自在な不燃性又は難燃性の繊維シート24を配置している。繊維シート24は下端を開口14の下縁に固定しており、側縁は収納箱12の側面前方枠(開口14の前方側縁)に拘束されずフリー状態となっている。なお、消火栓装置10の前面側を「前方」とする。
【0022】
ファスナー28は公知のファスナー構造となっており、テープ28c,28dに、それぞれ相互に噛み合い可能なエレメント28a,28bを設けて構成され、エレメント28aを配置したテープ28cを、下縁を収納箱の底面側前方枠(開口14の前方下縁)に固定される不燃性又は難燃性の繊維シート24の上縁に装着し、またエレメント28bを配置したテープ28dを収納箱12の開口14前方上縁に固定した不燃性又は難燃性の固定繊維シート26の下縁に装着し、引手32を設けたスライダ30をエレメント28a,28bの右端から挿入して図示のように左端に移動操作することでファスナー28のエレメント28aと28bを相互に噛み合わせて、繊維シート24の開口14を閉じている。
【0023】
また収納箱12の上部には通報パネル16が設けられ、ここに発信機18、赤色表示灯20、及び内蔵したスピーカなどの音響孔22を設けている。
【0024】
図2は図1の実施形態につき開口を開いた状態を示した説明図である。火災が発生した場合には、図1のように閉じているファスナー28の引手32を持ってスライダ30を右に移動することでエレメント28aと28bの噛み合いを解除しつつファスナー28を開く。
【0025】
ファスナー28を開いてスライダ30を右端まで移動すると、下側に位置するエレメント28aがスライダ30から外れ、これによって繊維シート24がフリー状態となり、その自重により図2のように下側に降り、収納箱12の開口14を前面に開放して内部にアクセス可能な状態になる。エレメント28bの右端にはスライダ30の脱落防止構造が設けられており、スライダ30をファスナー28の右端まで移動しても、スライダ30がエレメント28bから脱落することはない。
【0026】
前面に開放した開口14の内部には、図示を省略しているが、図10の従来例と同様に、消火栓弁と消火ホースが収納されており、操作者の一人がノズルを持ちながら消火ホースを引き出して火災発生場所(消火対象)に向かい、もう一人の操作者が発信機18のボタンを押し、消火栓弁を開放し、この場合は二人で消火活動を行うことになる。
【0027】
消火活動が終了した場合には、消火栓弁を閉じ、消火ホースの水抜きと乾燥を行った後、収納箱12内のホルダーを使用して収納し、これが済んだら繊維シート24を引き上げてそのエレメント28aの右端をスライダ30に嵌め入れ、引手32によりスライダ30を左端まで移動して図1のようにファスナー28を閉じて開口14を繊維シート24で塞ぐようにする。
【0028】
このように本実施形態による消火栓装置10における収納箱12の開口14の開閉は、ファスナー28の開閉操作による不燃性又は難燃性の繊維シート24を使用していることから、従来の金属製の消火栓扉を設けた場合に比べ、構造が簡単で軽量化され、コストを低減することができる。
【0029】
また図2のようにファスナー28を開いて繊維シート24を降ろして開口14を前面に開放した場合、下に降ろした繊維シート24は内部を見る際にほとんど妨げとならず、内部に収納した消火栓弁や消火ホースの状態を容易に把握することができ、消火栓装置10を適切に操作して迅速な消火活動を行なうことができる。
【0030】
図3は図1の繊維シートとして蛇腹付繊維シートを用いた他の実施形態を例示した説明図である。図3において、収納箱12の開口14にはファスナー28により開閉自在に蛇腹付繊維シート34を設けている。蛇腹付繊維シート34は、所定の幅をもつ例えば7つの剛性シート部34aを薄シート部34bで連設した構造としている。ファスナー28の構成や取扱方法は図1乃至図2の実施形態と同様である。
【0031】
図3の状態で消火栓装置を使用する場合には、ファスナー28を開くと、図4に示すように、蛇腹付(折りたたみ式)繊維シート34は折り畳まれながら下に降り、開口14を前面に開放し、内部の消火栓弁の操作や消火ホースの取り出しを可能とする。
【0032】
この場合、ファスナー28の開放でフリーとなった蛇腹付繊維シート34は下部に折畳み状態でコンパクトにまとまって位置し、開放時の見栄えを良くし、また手前側に不必要に飛び出してしまうようなことがなく、例えば消火栓装置10を使用した後に消火ホースを内部に収納する復旧作業の妨げにならないメリットがある。
【0033】
また例えば、薄シート部34bの両端に、左右方向に所定量突出する突起部を有するガイド部材を設け、収納箱12側面(左右面)内側前方の対応する位置に、突起部を上下にスライド可能に収容する溝部を有するレールを設け、蛇腹つき繊維シートの前後方向への移動を規制して、開放に伴う上下方向の移動をより正確にすることもできる。
【0034】
図5は本発明のよる消火栓装置の他の実施形態を例示した説明図であり、本実施形態にあっては、収納箱の開口に設けた繊維シートをファスナーにより左右に開くようにしたことを特徴とする。
【0035】
図5において、収納箱12の開口14には、左右に分割した不燃性又は難燃性の一対の繊維シート片36a,36bが配置される。繊維シート片36a,36bは外側を開口14の側縁に固定すると共に繊維シート片36a,36bの内側合せ部分の縦方向にファスナー28を配置して開閉自在に連結している。
【0036】
即ち、ファスナー28におけるエレメント28a,28bを配置したテープ28c,28dを、繊維シート片36a,36bの内側合せ部の縦方向に装着し、スライダ30を下端からエレメント28a,28bに挿入して図示のように引手32を持って上端に移動することで、ファスナー28を閉じて開口14を閉鎖している。
【0037】
消火栓装置10を使用する場合は、ファスナー18の引手32を持ってスライダ30を下端まで降ろすことでファスナー28を開き、繊維シート片36a,36bの噛み合い固定を解除する。
【0038】
これによって図6に示すように、繊維シート片36a,36bは左右に開くことができ、収納箱12の開口14を前方に開放し、内部の消火栓弁の操作及び消火ホースの取り出しを可能とする。
【0039】
なお、繊維シート片の左右分割比は必ずしも1:1である必要は無く、ファスナーは開口14の左右どちらかに偏って配置されても良い。もちろん、分割比をほぼ10:0とすることも妨げない。このことは、次の図7に示す蛇腹付繊維シートを使用する実施形態についても同様である。また同様に繊維シート片は必ずしも左右方向に分割する必要は無く、その効果を奏する範囲(分割比)において、上下方向に分割しても良い。このときの効果は図1及び図2に示した実施形態の場合に対応したものとなる。更に、蛇腹付繊維シートを上下片に分割する場合の効果は、図3および図4に示した実施形態に対応したものとなる。
【0040】
図7は図6の繊維シートとして蛇腹付繊維シートを用いた他の実施形態を例示した説明図である。図7において、収納箱12の開口14にはファスナー28により左右開閉自在に蛇腹付繊維シート片36a,36bを設けている。蛇腹付繊維シート片36a,36bは、所定の幅をもつ例えば3つの剛性シート部36aを薄シート部36bで連設した構造としている。
【0041】
蛇腹付繊維シート片36a,36bは外側端で開口14の側縁に固定され、上端及び下端はフリーであり、中央の合せ部の各々にファスナー28のエレメント28a,28bを配置したテープ28c,28dを装着し、スライダ30の移動で蛇腹付シート片36a,36bを開閉可能としている。
【0042】
図7の状態で消火栓装置を使用する場合には、引手32を持ってスライダ30を下端に移動してファスナー28を開き、図8に示すように、蛇腹付繊維シート36a,36bを左右に開くと、折り畳まれながら左右に開いて開口14を前面に開放し、内部の消火栓弁の操作や消火ホースの取り出しを可能とする。
【0043】
この場合、ファスナー28の開放でフリーとなった蛇腹付繊維シート36a,36bは左右に折畳み状態でコンパクトにまとまって位置し、開放時の見栄えを良くし、また手前側に不必要に飛び出してしまうようなことがなく、例えば消火栓装置10を使用した後に消火ホースを内部に収納する復旧作業の妨げにならないメリットがある。
【0044】
また例えば、薄シート部40bの両端に、上下方向に所定量突出する突起部を有するガイド部材を設け、収納箱12上下面(天面および底面)内側前方の対応する位置に、突起部を左右にスライド可能に収容する溝部を有するレールを設け、蛇腹つき繊維シートの前後方向への移動を規制して、開放に伴う左右方向の移動をより正確にすることもできる。
【0045】
なお、上記の実施形態は二人操作を行う消火栓を例にとっているが、一人操作を行う消火栓についても同様に適用できる。また、収納箱の内部に消火ポンプの起動スイッチボタンを設けた消火栓装置についても同様に適用できる。
【0046】
また本発明の適用対象となる消火栓装置は屋内型に限らない。更に、上記各実施形態で示した消火栓装置の、例えば収納箱に内臓されるホース類や消火栓弁、通報パネル部の構成及び配置その他、扉部分以外の構成については任意であり、適宜の構成を採用して良い。要するに、消火栓装置の開口部に対し繊維シートとファスナーを用いた開閉構造を設け、本願の課題の一部又は全部を解決し、或いは若干でも改善するものであれば良い。
【0047】
また上記の実施形態は線ファスナーを使用しているが、マジックテープ(R)などとして知られた面ファスナーを使用しても良い。
【0048】
また、繊維シートは不燃性或いは難燃性素材であれば良く、金属繊維を用いることも妨げない。
【0049】
また、図3、図4、図7、図8に示した蛇腹付(折りたたみ式)繊維シートは、それに代えて不燃性或いは難燃性を有する樹脂や金属等からなる軽量の板材シートを連設下ものとしても良い。
【0050】
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0051】
10:消火栓装置
12:収納箱
14:開口
16:通報パネル
18:発信機
20:赤色表示灯
22:音響孔
24:繊維シート
26:固定シート
28:ファスナー
28a,28b:エレメント
28c,28d:テープ
30:スライダ
32:引手
34:蛇腹付繊維シート
34a,40a,:剛性シート部
34b,40b:薄シート部
36a,36b:繊維シート片
38a,38b:蛇腹付繊維シート片
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に開口した収納箱の内部に消火栓弁と消火ホースを収納した消火栓装置に於いて、
前記収納箱前面の開口部に、ファスナーにより開閉自在な不燃性又は難燃性のシート部材を配置したことを特徴とする消火栓装置。
【請求項2】
請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記シート部材は、シート下端を前記収納箱の開口下縁に固定し、シート上端を前記ファスナーにより前記収納箱の開口上縁に着脱自在に装着され、前記ファスナーのスライダを横に操作して開いた場合に前記シート部材は下方に開いて前記収納箱の開口を前面に開放することを特徴する消火栓装置。
【請求項3】
請求項2記載の消火栓装置に於いて、前記シート部材は、上下方向に折畳み自在な蛇腹構造を備えたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項4】
請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記シート部材は、左右に分割した一対のシート片からなり、前記各シート片の外側を前記収納箱の開口側縁の各々に固定すると共に各シート片の内側合せ部分の縦方向に配置した前記ファスナーにより開閉自在に連結し、前記ファスナーのスライダを下方に操作して開いた場合に前記各シート部材は左右に開いて前記収納箱の開口を前面に開放することを特徴する消火栓装置。
【請求項5】
請求項4記載の消火栓装置に於いて、前記各シート片は、左右方向に折畳み自在な蛇腹構造を備えたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項1】
前面に開口した収納箱の内部に消火栓弁と消火ホースを収納した消火栓装置に於いて、
前記収納箱前面の開口部に、ファスナーにより開閉自在な不燃性又は難燃性のシート部材を配置したことを特徴とする消火栓装置。
【請求項2】
請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記シート部材は、シート下端を前記収納箱の開口下縁に固定し、シート上端を前記ファスナーにより前記収納箱の開口上縁に着脱自在に装着され、前記ファスナーのスライダを横に操作して開いた場合に前記シート部材は下方に開いて前記収納箱の開口を前面に開放することを特徴する消火栓装置。
【請求項3】
請求項2記載の消火栓装置に於いて、前記シート部材は、上下方向に折畳み自在な蛇腹構造を備えたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項4】
請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記シート部材は、左右に分割した一対のシート片からなり、前記各シート片の外側を前記収納箱の開口側縁の各々に固定すると共に各シート片の内側合せ部分の縦方向に配置した前記ファスナーにより開閉自在に連結し、前記ファスナーのスライダを下方に操作して開いた場合に前記各シート部材は左右に開いて前記収納箱の開口を前面に開放することを特徴する消火栓装置。
【請求項5】
請求項4記載の消火栓装置に於いて、前記各シート片は、左右方向に折畳み自在な蛇腹構造を備えたことを特徴とする消火栓装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−176181(P2012−176181A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−41361(P2011−41361)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】
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