説明

液体と接触する構造体の応答量推定方法と装置

【課題】流体解析コードと構造解析コードを連携させることなく、液体と接触する接液構造体の振動に対する応答量を推定することができる液体と接触する構造体の応答量推定方法と装置を提供する。
【解決手段】接水振動計算手段により、液体と接触する接液構造体の固有振動数、固有モード、及び振幅最大時のひずみエネルギを求め(S1)、非定常流体計算手段により、非定常の流体計算を実施し(S2)、前記固有振動数及び固有モードにおける振動1サイクルの散逸エネルギを求め(S3)、減衰比算出手段により、前記散逸エネルギから減衰比を算出し(S4)、周波数応答解析手段により、減衰を考慮した周波数応答解析を実施し(S5)、対象とする振動に対する前記減衰比による応答量を求める(S6)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体と接触する構造体の応答量推定方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体を内部に保有するタンクや、液中で運動する船舶など、液体と接触する構造物を、以下「接液構造体」と呼ぶ。
【0003】
接液構造体には、液体による粘性減衰力や振動境界層における散逸エネルギなどが関連するため、粘性の少ない気体中における構造物の振動解析をそのまま適用することができない。
そこで、液体の粘性減衰力や散逸エネルギに関して、非特許文献1,2が開示され、接液構造体の振動予測手段として、特許文献1が提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】南森憲二他、「強制動揺実験によるセミサブ浮力体に作用する粘性減衰力の同定」、応用力学論文集 Vol.8(2005年8月)
【非特許文献2】船木俊彦他、「振動境界層における散逸エネルギに関する基礎的研究」、日本造船学会論文集 第180号
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−69986号公報、「物体振動予測システム」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
船舶や陸上機械においては、機械振動による定常的な振動に対する強度を考慮した設計が求められる。また、航空宇宙分野においてはロケット打ち上げ時の振動を考慮した設計が必要である。しかし、従来実施されていた固有振動数の上逃げによる設計のみでは、合理的な設計が非常に難しい場合が多く存在するため、振動応答設計を行うことが望まれる。その理由として、以下の2点があげられる。
【0007】
(1)設計上、共振回避のための固有振動数上逃げでは構造が成立しない、あるいは成立しても過剰に剛な設計となり、必要な鋼材量から考え、現実的ではない。
(2)これに対し、合理的な設計をするためには共振回避だけではなく、応答量を適切に推定して、発生する変形、応力を許容値以内とする振動応答設計が望まれる。
【0008】
特に船舶の機関室周辺のタンクでは、非常に低い振動数の振動モード(呼吸モード)が発生することから、共振回避設計を行うのが非常に困難な状況となっている。
一方、近年の接水固有振動計算の信頼性向上や、流体計算(CFD)の一般化、計算機機能の発達などの背景により、流体に起因する減衰メカニズムを把握し、減衰量を定量的に把握することが可能である。
しかし、振動応答を計算するのに流体解析コードと構造解析コードを連携(カップリング)させて解くのは設定の手間や計算時間、減衰メカニズムの把握の困難性から得策ではない。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、流体解析コードと構造解析コードを連携させることなく、液体と接触する接液構造体の振動に対する応答量を推定することができる液体と接触する構造体の応答量推定方法と装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、接水振動計算手段により、液体と接触する接液構造体の固有振動数、固有モード、及び振幅最大時のひずみエネルギを求め、
非定常流体計算手段により、非定常の流体計算を実施し、前記固有振動数及び固有モードにおける振動1サイクルの散逸エネルギを求め、
減衰比算出手段により、前記散逸エネルギから減衰比を算出し、
周波数応答解析手段により、減衰を考慮した周波数応答解析を実施し、対象とする振動に対する前記減衰比による応答量を求める、ことを特徴とする接液構造体の応答量推定方法が提供される。
【0011】
また本発明によれば、液体と接触する接液構造体の固有振動数、固有モード、及び振幅最大時のひずみエネルギを求める接水振動計算手段と、
非定常の流体計算を実施し、前記固有振動数及び固有モードにおける振動1サイクルの散逸エネルギを求める非定常流体計算手段と、
前記散逸エネルギから減衰比を算出する減衰比算出手段と、
減衰を考慮した周波数応答解析を実施し、対象とする振動に対する前記減衰比による応答量を求める周波数応答解析手段と、を備えることを特徴とする接液構造体の応答量推定装置が提供される。
【発明の効果】
【0012】
上記本発明の方法と装置によれば、接水振動計算手段、非定常流体計算手段、減衰比算出手段、及び周波数応答解析手段を別個に用いて解析するので、流体解析コードと構造解析コードを連携させることなく、液体と接触する接液構造体の振動に対する応答量を推定することができる。
【0013】
また、減衰比算出手段により、接液構造物の液体に起因する減衰を定量的に求めることができる。構造に起因する減衰は別途、経験値などから求めることができるので、これと流体に起因する減衰を合わせて振動応答解析を行うことができる。

【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の方法を実行するための装置構成図である。
【図2】本発明の方法を示す全体フロー図(A)とその説明図(B)である。
【図3】本発明による振動設計の概念図である。
【図4】本発明の実施モデルを示す図である。
【図5】流体の解析領域を示す図である。
【図6】熱として散逸されるエネルギの時間変化を示す図である。
【図7】乱流運動エネルギの時間変化を示す図である。
【図8】基部の振幅に対する応答振幅の伝達率を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0016】
(装置構成)
図1は、本発明の方法を実行するための装置構成図である。
この図に示すように、この装置は、外部データ入力手段2、外部記憶装置3、内部記憶装置4、中央処理装置5および出力装置6を備える。
【0017】
外部データ入力手段2は、例えばキーボードであり、接液構造体の形状、寸法、物性値、接液構造体が接触する液体の物性等を入力する。
【0018】
外部記憶装置3は、ハードディスク、フロピィーディスク、磁気テープ、コンパクトディスク等であり、外部データ入力手段2で入力されたデータ、演算で使用するプログラム(FEMプログラムやCFDプログラム)を記憶する。
なお、FEMプログラムは、有限要素法による構造解析コード(プログラム)であり、CFDプログラムは、数値流体力学(Computational Fluid Dynamics)によるエネルギ(プログラム)である。
【0019】
内部記憶装置4は、例えばRAM,ROM等であり、演算情報を保管する。中央処理装置5(CPU)は、演算や入出力等を集中的に処理し、内部記憶装置4と共に、プログラムを実行する。
出力装置6は、例えば表示装置とプリンタであり、プログラムの実行結果を出力するようになっている。
【0020】
中央処理装置5、内部記憶装置4及び外部記憶装置3は、共同して、後述する接水振動計算手段、非定常流体計算手段、減衰比算出手段、及び周波数応答解析手段として機能する。
【0021】
(減衰推定および応答計算のプロセス)
図2は、本発明の方法を示す全体フロー図(A)とその説明図(B)である。
本発明の方法は、FEM(有限要素法)とCFD(数値流体力学)を用いて流体に起因する減衰を算出し、応答計算を実施するものである。
【0022】
図2において、本発明の方法は、S1〜S6の各ステップ(工程)からなる。
接水振動計算手段により、粘性を考慮しない接液構造体の接水振動計算を実施し、接液構造体の固有振動数、固有モード、及び振幅最大時のひずみエネルギを求める(S1)。
非定常流体計算手段により、接水振動計算で求めた固有モードを境界条件とした非定常の流体計算を実施し(S2)、この流体計算により、振動1サイクルの散逸エネルギを求める(S3)。
1サイクルの散逸エネルギから、減衰比算出手段により、減衰比を算出する(S4)。
周波数応答解析手段により、減衰を考慮した周波数応答解析を実施し(S5)、
対象とする振動に対する前記減衰比による応答量を求める(S6)。
【0023】
なお、これらのうち(S1)においては、固有振動数、振動モードに対する粘性の影響は小さいものとして、ポテンシャル流での解析を行う。また、固有振動解析のため、実際の振幅は最初の段階では求まらない。したがって、(S2)の流体計算を実施する際には振幅の大きさを仮定して実施することとなる。(S5)で求められる応答が、仮定した振幅と大きく異なるときは再度振幅の条件を変え、流体計算を実施する。
【0024】
図3は、本発明による振動設計の概念図である。この図において、(A)は振動設計のフロー図、(B)は起振力と構造物の応答特性との関係図である。
図3(A)において、本発明による振動設計は、T1〜T7の各ステップ(工程)からなる。
【0025】
T1において、接液構造体の固有振動数Nfを推定し、T2において固有振動数Nfを設計振動数Dfと比較する。T2でNf>Dfであれば(YES)、固有振動数の上逃げが達成されており、設計は終了する(T6)。
T2でNf>Dfでない場合(NO)、T3で振動応答量の推定を行う。この推定は上述した本発明の方法による。
T4で振動応答量を許容応答値と比較し、図3(B)に示すように、振動応答量<許容応答値であれば(YES)、設計は終了する(T7)。
T4で振動応答量<許容応答値でない場合(NO)、T5で剛性を増加させ、T1又はT3に戻り、上述した計算を繰り返す。
【0026】
上述した本発明による振動設計により、共振回避だけではなく、応答量を適切に推定して、発生する変形、応力を許容値以内とする振動応答設計を行うことができる。
【実施例1】
【0027】
(円柱を対象とした減衰推定および応答計算)
理論計算値との比較を行うため、円柱が無限の静止流体中で振動する際の減衰の算出をFEMとCFDを用いて実施した。なお、ここでは円柱が剛体運動をするものとして計算を行っているが、弾性的に変形する場合でも同様の手法を用いることができる。
【0028】
(FEMによる円柱の接水振動解析)
図4は、本発明の実施モデルを示す図である。
この図に示すように、直径D=100mmの無限に長い鋼製の円柱10がバネ12に支持され、無限領域の静止した流体14中で振動する現象を対象とする。円柱の密度は7850kg/mで剛体として扱う。また、液体の密度は998.2kg/mとする。
この例で、円柱10は流体14と接触する接液構造体である。
後に示す理論解の適用範囲内とするため、振動数は3Hzとなるようにバネ定数kを以下の方法で調整した。長さが無限の円柱については付加質量が理論的に求められており、円柱10の半径をa、流体密度をρとすると付加質量はρπaと表すことができる。そこで、円柱10の単位長さあたりの質量をm、単位長さあたりの付加質量をmと置くと、バネ定数kと振動数の関係は数1の式(1a)で表すことができる。
【0029】
【数1】

【0030】
式(1a)に上述した振動数f=3Hzとm,mを代入することでバネ定数を求めることができる。
FEM解析では長さ方向を無限とした2次元解析ができないため、長さ方向を1mの有限長さとして解析を行った。また、中実の円柱10を対象としているが、接水に用いる要素はシェル要素のみであるため、板厚と密度を調整して直径100mmの円柱と質量が等しくなるようにした。また、剛体運動を想定しているため、円柱を模擬したシェル要素の剛性は十分大きくした。
解析コードには有限要素法による構造解析コードであるNASTRANを用い、接水振動解析は仮想質量法を用いた。
【0031】
(CFDによる振動時の流体解析)
図5は、流体の解析領域を示す図である。
上述した円柱10の振動を境界条件として、非定常の流体計算を実施した。解析に用いた円柱の振幅は5mmとした。使用した解析コードは流体解析コードであるFLUENTである。
【0032】
構造計算では流体は無限水域を仮定しているが、FLUENTによる計算では境界条件の影響が無いようにするため、20m×20mの領域を計算領域として外部との境界は流体および熱の流入、流出の無い断熱壁とした。
また、円柱10が移動する境界条件をあたえるため、ユーザー定義関数を用いた。境界の変形に伴って要素も変形するDynamic Meshの手法を用いて計算を実施した。振動が安定するまで解析を行うため、振動10周期分の解析を行った。
また、計算の際には粘性発熱によるエネルギ散逸を算出するためにエネルギ方程式を計算し、発熱量が計算できるようにした。また、仮想的に比熱および熱伝導率を実際のものより小さくして、発熱量が数値誤差に埋もれないように留意して計算を行った。
解析のパラメータとしてレイノルズ数を変化させるため、水の粘性係数を常温常圧における値(1.0×10−6Pa・s)から10倍(1.0×10−5Pa・s)、100倍(1.0×10−4Pa・s)に変化させて解析を実施した。
【0033】
(CFD解析から振動1周期のエネルギ散逸量の算出)
振動時に散逸するエネルギとしては、上述した粘性発熱と、渦等に変化して振動エネルギに寄与しなくなる乱流運動エネルギの両者が考えられる。これ以外にも自由表面波となって遠方に伝わるエネルギや、音波となって散逸するエネルギもあるが、ここでは自由表面の無い非圧縮性流体を対象としているため、無視することができる。
【0034】
図6は熱として散逸されるエネルギの時間変化を示す図であり、図7は、乱流運動エネルギの時間変化を示す図である。
これらのデータから一周期分のエネルギ変化を算出し、減衰に寄与する散逸エネルギとした。
【0035】
(減衰の算出)
振動1周期中に粘性抵抗力がなす仕事は数2の式(1)で表される。
ここで、cは粘性減衰係数、ωは加振周波数、xは振動振幅である。
定常振動の場合は、加振力が行う仕事が、粘性抵抗力がなす仕事に等しいと考えられる。Woを加振力が1周期中に行う仕事として、粘性抵抗力と外力が行う仕事を等値すると、式(2)が成り立ち、式(3)の関係を代入すると式(4)(5)の関係が得られる。
ここで、共振点近傍周波数による加振を仮定してω=ω(不減衰角固有振動数)とおくと、式(6)であり、これを(5)式に代入すると、式(7)と表すことができる。(7)式右辺分母の括弧内は振幅最大時のひずみエネルギであり、系の最大エネルギに相当する。
したがって、減衰比は式(8)で表すことができる。
【0036】
【数2】

【0037】
式(8)においてEは系の持つ最大エネルギであり、FEMによる接水振動解析からひずみエネルギとして求めることができる。
ただし、実際にはWcは粘性減衰だけでなく、速度二乗減衰も含んだものとなる。本発明では1周期あたりの粘性発熱と乱流運動エネルギの1周期の変化の合計をWcとして、式(8)から減衰比を求めた。
【0038】
(理論解との比較)
円柱が静止流体中で振動する場合の減衰比の算出法を以下に示す。
静止流体中で振動する物体の流体による減衰比は数3の式(9)で表される。
上式中のmは構造質量と流体の付加質量の両方を合わせたものである。ρは流体の密度を、Dは円柱の直径を表す。またCは抗力係数を表す。円柱の場合、振幅が微小で表面から流れが剥離しない条件では式(10)のように解析的にCが得られる。
ただし、KはKeulegan−Carpenter数、βはストークスパラメータ(またはβ数)であり、式(11)の通りである。
ただし、fは振動数、νは動粘性係数である。β数が十分に大きい場合、(10)式の{ }内の第1項が支配的となり、式(12)の通りとなる。
今回計算対象とする条件は、β数が300から30000の範囲であり、Cをこの式で近似できるものと考えられる。ω=ωとして式(12)を用いると、減衰比は式(13)で表される。
【0039】
【数3】

【0040】
理論解と、CFDから算出した減衰比の比較を表1に示す。表1に示した代表レイノルズ数は振動中の円柱の最大速度を代表速度、円柱の直径を代表長さとして求めたものである。先に示したように流体の粘性係数を変化させることで、代表レイノルズ数を変化させて計算を行った。
表1からわかるように、理論値に対する推定値の大きさは、代表レイノルズ数が93.8のときに54%程度であり、代表レイノルズ数が9380では31%程度である。代表レイノルズ数が大きくなるに従って精度が落ちているのは、格子の分割が不十分であるために高レイノルズ数領域の計算精度が悪くなっていることが原因と考えられる。
【0041】
【表1】

【0042】
(周波数応答解析)
求めた減衰比を用いてNASTRANの仮想質量法を用いてモーダル周波数応答解析を行った。解析モデルは固有振動解析に用いたモデルを周波数応答解析用に入力データを修正したものである。実際には流体減衰に加えて構造減衰がはいるが、ここでは流体減衰のみを用いた。
【0043】
図8は、基部の振幅に対する応答振幅の伝達率を示す図である。
ここで求めた応答に対して、ある程度のマージンを設けたものが強度条件を満足すれば、起振振動数と固有振動数が近くても設計として成立するものと考えることができる。
【0044】
上述したように、本発明では構造が流体に接して振動するときの流体に起因する減衰を求めるため、FEMの固有振動解析から得られた振動モード形状をCFD解析で境界条件として入力した計算を行い、振動1周期あたりの散逸エネルギを求めて振動による構造の応答を計算するまでのプロセスを構築した。
【0045】
上述した本発明の方法と装置によれば、接水振動計算手段、非定常流体計算手段、減衰比算出手段、及び周波数応答解析手段を別個に用いて解析するので、流体解析コードと構造解析コードを連携させることなく、液体と接触する接液構造体の振動に対する応答量を推定することができる。
【0046】
また、減衰比算出手段により、接液構造物の液体に起因する減衰を定量的に求めることができる。構造に起因する減衰は別途、経験値などから求めることができるので、これと流体に起因する減衰を合わせて振動応答解析を行うことができる。
【0047】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【符号の説明】
【0048】
2 外部データ入力手段、3 外部記憶装置、
4 内部記憶装置、5 中央処理装置、6 出力装置、
10 円柱(接液構造体)、12 バネ、14 流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接水振動計算手段により、液体と接触する接液構造体の固有振動数、固有モード、及び振幅最大時のひずみエネルギを求め、
非定常流体計算手段により、非定常の流体計算を実施し、前記固有振動数及び固有モードにおける振動1サイクルの散逸エネルギを求め、
減衰比算出手段により、前記散逸エネルギから減衰比を算出し、
周波数応答解析手段により、減衰を考慮した周波数応答解析を実施し、対象とする振動に対する前記減衰比による応答量を求める、ことを特徴とする接液構造体の応答量推定方法。
【請求項2】
液体と接触する接液構造体の固有振動数、固有モード、及び振幅最大時のひずみエネルギを求める接水振動計算手段と、
非定常の流体計算を実施し、前記固有振動数及び固有モードにおける振動1サイクルの散逸エネルギを求める非定常流体計算手段と、
前記散逸エネルギから減衰比を算出する減衰比算出手段と、
減衰を考慮した周波数応答解析を実施し、対象とする振動に対する前記減衰比による応答量を求める周波数応答解析手段と、を備えることを特徴とする接液構造体の応答量推定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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