説明

液体吐出器

【課題】上端のヘッド42を上下動させることで、内蔵ポンプ機構の作用により容器体A内の液をヘッドの吐出口43より吐出する如く構成した液体吐出であって、残液の少なくなった段階だけでなく常時収容液の残量を確認することができ、あらゆるタイプの容器体を使用した吐出器に対して応用でき、表示が見易く、比較的正確な表示から大まかな表示まで、適宜選択して採用することができる液体吐出器を提案する。
【解決手段】ヘッドの押し下げ時にのみ不可逆的に回転し、且つヘッドの押し下げ幅と比例して回転する如く連繋させた駆動軸61を備え、駆動軸の回転を歯車機構を介して回転させる表示部に伝達し、表示部の回転位置で残量を表示する吐出量表示装置B6を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体吐出器に関し、詳しくは、液の吐出に伴って、その残量を認識できる表示機構を備えた液体吐出器に関する。
【背景技術】
【0002】
上端のヘッドを上下動させることで、内蔵ポンプ機構の作用により容器体内の液をヘッドの吐出口より吐出する如く構成した液体吐出器が知られている。これらの液体吐出器は、一般に容器体を不透明材で形成しており、従って、液の残量がどの程度であるかは、容器を振って感触で確かめたり、或いは容器体からポンプを外して内部を確認したりしなければならず、前者の場合にはあまりにも不正確であり、後者の場合には外したポンプから液が垂れる等の不都合があり、また、残液が少なくなれば液面が見ずらくなるという不都合もある。容器体を透明材で形成すればこの様な不都合を解消することができるが、光の照射が不都合な内容物に対してはその様な形態を採用することはできない。
【0003】
この様な点を考慮して、不透明材で形成した容器体を使用しても液の残量が判る注出容器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記特許文献1の注出容器は、口頚部と連なる胴部内に仕切用の可動壁を上昇可能に密嵌し、この可動壁上方の胴部分内の内容物を口頸部に挿設したポンプで吸引する注出容器を対象としており、胴部を、少なくともその上部一部で形成する透視窓を除いて不透明とし、かつ透視窓近傍の胴部分内面に、透視窓から胴部内への視野を妨げる遮視部材を上昇可能に嵌合し、胴部内の負圧化により可動壁が遮視部材を押し上げることで、これら遮視部材乃至可動壁の周面に形成した残量表示部が透視窓より見えない位置から見える位置へ移動する様に構成している。
【特許文献1】特開2007−062824号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の注出容器は、内容物が残り少なくなったときに透視窓から遮視部材乃至可動壁に形成した残量表示部が現れるため、次の容器を補充することができ、また、残量表示部を透視窓の下側から徐々に現れるため、容器を補充するための時間的余裕が得られる等極めて使い勝手の良い優れたものであるが、容器体が可動壁を備えるものに限定される。
【0006】
本発明は上記した点に鑑み、可動壁を備えた容器体に限らず、通常のボトルタイプの容器体を備えた液体吐出器に対しても応用でき、また、残液の少なくなった最終段階だけでなく常時収容液の残量を確認することができ、しかも、表示が見易く、比較的正確な表示から、大まかな表示まで、適宜選択して採用することができ、構造も従来品の極一部の変更で形成できる等の種々の特徴を備えた液体吐出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の液体吐出器は、上端のヘッドを上下動させることで、内蔵ポンプ機構の作用により容器体内の液をヘッドの吐出口より吐出する如く構成したタイプのものに対して応用できる。従って、可動底壁を有する容器体を備え、液の吐出により可動底壁が上昇するタイプのものであっても、或いは内外二層構造の容器体で、液の吐出により内層が収縮する所謂デラミタイプの容器体を備えたものであっても、さらには、一般的なボトルタイプの容器体を備えたものであっても採用できる。
【0008】
本発明では、ヘッドの押し下げ幅に比例して、即ち、吐出量に比例した残量表示を行える吐出量表示装置を備えている。吐出量表示装置は、ヘッドの押し下げ時にのみ不可逆的に回転し、且つヘッドの押し下げ幅と比例して回転する如く連繋させた駆動軸を備え、駆動軸の回転を歯車機構を介して回転させる表示部に伝達し、表示部の回転位置で残量を表示する。
【0009】
駆動軸をヘッドの押し下げ時にのみ不可逆的に回転し、且つヘッドの押し下げ幅と比例して回転する如く連繋させる回転機構としては、ヘッドから垂設した摩擦板と、駆動軸に軸支した回転板とを設け、回転板を摩擦板が下降する際の回転方向にのみに回転する如くラチェット機構等で規制する。ラチエット機構としては、上記不可逆的な回転が可能で有れば種々の形態を採用出来るが、摩擦板との接触を考慮した場合に、回転板の外周にラチェット機構を構成する係止歯を等間隔に多数突設し、弾性板の先端に突設した係合突起を一方向の回転が可能に係合させる形態が好ましい。その場合に各係止歯の先端を湾曲状或いは球面状に形成しておくとより好ましい。
【0010】
歯車機構は、駆動軸の回転を表示部の必要な回転に合わせる如く構成したものであり、基本的には駆動軸の必要な回転数に対応させて径の大きい表示部の回転速度の減速であり、その具体的構造は種々の形態を採用できる。
【0011】
表示部として最も最適なものは表示ドラムであり、ドラムの表面に残量表示を設け、それを表示窓に表すことで、常時その残量を把握できる。またドラムに代えて、軸から放射状に複数の回転バーを突設し、その先端に残量表示を設けても良い。こられ表示部は、一つであっても複数であっても良い。また、表示部に示される残量表示は数字として表しても良く、或いは、色,模様等で識別される複数の区分領域で表してもよい。
【0012】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、上端のヘッド42を上下動させることで、内蔵ポンプ機構の作用により容器体A内の液をヘッド42の吐出口43より吐出する如く構成した液体吐出器に於いて、ヘッド42の押し下げ時にのみ不可逆的に回転し、且つヘッド42の押し下げ幅と比例して回転する如く連繋させた駆動軸61を備え、駆動軸61の回転を歯車機構66を介して回転させる表示部に伝達し、表示部の回転位置で残量を表示する吐出量表示装置B6を設けた。
【0013】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、表示部が、駆動軸61の回転を歯車機構66により所定の回転速度に減速して連繋した表示ドラム67であり、表示ドラム67の表面の残量表示を表示窓65を介して外部へ表示する如く構成した。
【0014】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、所定の回転速度を、容器体内の液が略吐出し終わった際に表示ドラム67が一回転する如く歯車機構66の減速比を定めた所定の回転速度である如く構成した。
【0015】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第3の手段のいずれかの手段に於いて、ヘッド42より垂設した摩擦板44と、駆動軸61に軸支し且つ摩擦板44表面に圧接して摩擦力で回転させる回転板62と、回転板62に設けたラチェット機構とで、ヘッド42の押し下げ時のみに駆動軸61を不可逆的に回転させる如く構成した。
【0016】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第4の手段に於いて、ラチェット機構を、回転板62周囲の係止歯63と、回転板62の所定回転方向時のみに係止歯63と係合する係合突起64a を備えた弾性板64とで構成し、摩擦板44を、垂直基板44a と、垂直基板44a の表面に積層した柔軟で弾力性に富む摩擦層44b とで構成した。
【0017】
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第4の手段又は第5の手段のいずれかの手段に於いて、摩擦板44を常時所定位置で上下動させるガイド枠26を設けた。
【0018】
第7の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段乃至第6の手段のいずれかの手段に於いて、表示ドラム67の残量表示を、色、模様,等で識別される複数の区分領域で構成した。
【0019】
第8の手段として、以下の通り構成した。即ち、第2の手段乃至第7の手段のいずれかの手段に於いて、吐出量表示装置B6を、歯車機構66及び表示ドラム67を内蔵し且つ駆動軸61を突設したボックス60を利用して、容器体口頸部12に嵌着した装着キャップB1の後部位置に設置した。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ヘッド42の押し下げ幅に比例して表示部に伝達する吐出量表示装置B6を備えているため、容器体の形態に拘わらず常時容器体A内の残量を把握することができる。また、表示が見易く、比較的正確な表示から、大まかな表示まで、適宜選択して採用することができ、構造も従来品の極一部の変更で形成できる等の種々の特徴を備えている。
【0021】
表示部が、駆動軸61の回転を歯車機構66により所定の回転速度に減速して連繋した表示ドラム67であり、表示ドラム67の表面の残量表示を表示窓65を介して外部へ表示する如く構成した場合には、表示ドラム67の周面の360°の広い範囲で残量表示を行えるため、その情報量を多くすることができ、必要に応じて表示ドラム67の数を増やせばそれが更に顕著となる。
【0022】
所定の回転速度を、容器体内の液が略吐出し終わった際に表示ドラム67が一回転する如く歯車機構66の減速比を定めた所定の回転速度である如く構成した場合には、一つの表示ドラム67で情報提供が行え、しかも吐出量表示装置B6全体の体積を極力小さくでき、極めて効率よく情報を提供できる利点がある。
【0023】
ヘッド42より垂設した摩擦板44と、駆動軸61に軸支し且つ摩擦板44表面に圧接して摩擦力で回転させる回転板62と、回転板62に設けたラチェット機構とで、ヘッド42の押し下げ時のみに駆動軸61を不可逆的に回転させる如く構成した場合には、構造が極めて単純であり、しかもかなりの精度でヘッド42の押し下げ幅と駆動軸61の回転を比例させることができる。
【0024】
ラチェット機構を、回転板62周囲の係止歯63と、回転板62の所定回転方向時のみに係止歯63と係合する係合突起64a を備えた弾性板64とで構成し、摩擦板44を、垂直基板44a と、垂直基板44a の表面に積層した柔軟で弾力性に富む摩擦層44b とで構成した場合には、摩擦板44下降時に回転板62の正確な回転を行え、また、摩擦板44上昇時に回転板62の回転を確実に阻止することができる。
【0025】
摩擦板44を常時所定位置で上下動させるガイド枠26を設けた場合には、摩擦板44が回動してしまう等の不都合を確実に防止できる。
【0026】
表示ドラム67の残量表示を、色、模様等で識別される複数の区分領域で構成した場合には、一見して残量の程度を感覚的に把握できる利点がある。
【0027】
吐出量表示装置B6を、歯車機構66及び表示ドラム67を内蔵し且つ駆動軸61を突設したボックス60を利用して、容器体口頸部12に嵌着した装着キャップB1の後部位置に設置した場合には、全体としてコンパクトに形成することができ、組み付け操作も容易である等の利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0029】
図1乃至図7は液体吐出器1の一例を示し、液体吐出器1は、容器体Aと、ポンプBとを備えている。
【0030】
容器体Aは、有底筒状の胴部10より肩部11を介して口頸部12を起立したボトルタイプを使用している。
【0031】
ポンプBは、装着キャップB1と、シリンダB2と、パイプB3と、作動部材B4と、装着カバーB5と、吐出量表示装置B6とを備えている。
【0032】
装着キャップB1は、口頸部12外周に螺着させた螺筒21を頂壁22の裏面より垂設するとともに、頂壁22周縁部より外周壁23を垂設している。また、頂壁22の後部から外周壁23の後部に亘り帯状に、吐出量表示装置を装着するための切欠窓24を設けている。また、頂壁22中央に基端を開口した筒部25を起立し、筒部25の後部からはガイド枠26を一体に延設している。ガイド枠26は筒部25の後部より斜め後方へ延設し、後端部をそれぞれ側方へ折り曲げた一対の側壁26a 、26a で形成される。ガイド枠26の下端は切欠窓24部分の頂壁22下方まで垂下しており、また、両側壁26a 間の筒部25及び頂壁22部分は貫通状態となっている。
【0033】
シリンダB2は上下端を開口した筒状をなし、外周上部に突設したフランジ30を装着キャップB1の螺筒21内周上端部に嵌着して装着キャップB1に固定している。そして、下部を容器体A内に垂下した状態で、フランジ30下面をパッキンpを介して口頸部12上面に密接して容器体Aに装着している。シリンダB2の下端にはパイプB3の上端を嵌着し、その下端を容器体A内下部に垂下させている。また、シリンダB2内下端部には図示しない吸込み弁を設けている。
【0034】
作動部材B4は、シリンダB2内に摺動するピストン(図示せず)を下部に連繋したステム40の上端にノズル41付きヘッド42を嵌着して、上方付勢状態で押し下げ可能に装着しており、作動部材B4を押し下げることで、シリンダB2内の液を、ステム40内に設けた吐出弁(図示せず)を開いてヘッド42の吐出口43より吐出する如く構成している。また、作動部材B4が上昇する際には吐出弁が閉じ、シリンダB2内の負圧化で吸込み弁が開いて容器体A内の液をパイプB3を介してシリンダB2内に吸い上げる如く構成している。
【0035】
吐出量表示装置B6は、ヘッド42より垂設した摩擦板44と、装着カバーB5により固定されたボックス60とを備えている。摩擦板44は、ヘッド42の後部下端部より後方へ突設し、各側壁26a ,26a 間に上下動可能に嵌合させた水平板45の先端より垂設した垂直基板44a の外面に摩擦層44b を設けて構成している。
【0036】
装着カバーB5はボックス60を固定するためのもので、頂板50中央の透孔51を装着キャップB1の筒部25外周に挿嵌させて装着し、頂板50の後部はボックス60を嵌着するために後方へ台形状に突設している。また、頂板50の後縁部を除く縁部より周壁部52を垂設し、装着キャップB1の周壁外周に嵌合させている。頂板50にはガイド枠26を嵌合する窓孔53を透孔51に連続して穿設し、ガイド枠26を嵌合させている。
【0037】
ボックス60は、前面の一側部上部に駆動軸61を突設し、駆動軸61には、回転板62を軸着している。回転板62の外周にはラチェット機構を構成する多数の係止歯63を突設している。そして、回転板62の外面を摩擦層44b に圧接している。また、ラチェット機構を構成する弾性板64を備えている。弾性板64はボックス60前面の一側部下部に下端部を固定し、上端の係合突起64a を係止歯63間に係合させて、摩擦板44が下降する際に回転する方向のみの、即ち、本例では時計廻り方向のみの回転が可能に構成している。
【0038】
ボックス60の後面には表示窓65を開口しており、内部には駆動軸61の回転を伝達する歯車機構66を介して所定の回動速度をなす表示ドラム67に連繋している。
【0039】
歯車機構66は、駆動軸61の回転を所定の回転速度に減速する機構であり、その具体的構造は種々採用できる。例えば、駆動軸61の回転をかさ歯車70を介して、駆動軸61と直交方向に軸支された軸71のかさ歯車72に伝達し、かさ歯車72と同軸71の小歯車73と、別軸74の大歯車75を歯合させ、更に、大歯車75と同軸74の小歯車76と更に別軸77の大歯車78を歯合させ、大歯車78と同軸77の表示ドラム67を回転させる。歯車機構66は当然これに限られるものではなく、駆動軸61の回転を所定の回転として表示ドラム67に伝達できる機構であれば種々の形態を採用できる。
【0040】
表示ドラム67の表面には残量表示を設けている。本例に於ける残量表示は複数種類の色分けにより行っており、図7に示す如く、色の相違する区分a,b,c…を設け、液の減少に伴い予め特定した色が表示窓65に現れる如く構成している。
【0041】
上記の如く構成した液体吐出器を使用する場合には、図1の状態からヘッド42を押し下げると内蔵ポンプ機構の作用でシリンダB2内の液がノズル41の吐出口43から吐出される。この際ヘッド42と共に摩擦板44が下降し、それに伴って回転板62が回転し、その回転を歯車機構66を介して表示ドラム67に伝達し、表示ドラム67が所定の角度回転する。ヘッド42の押し下げを解除すると作動部材B4は上方付勢力で上昇し、その際摩擦板44も上昇するが、回転板62は係合突起64a と係止歯63との係合により回転せず、摩擦板44がスライドしつつ上昇する。
【0042】
この様な吐出操作を繰り返して行うと、表示ドラム67はそれに応じて回転し、表示窓65に現れる残量表示の色が変化して、現在の残液の量をおおよそ検討付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】液体吐出器の縦断面図である。(実施例1)
【図2】液体吐出器の一部切欠背面図である。(実施例1)
【図3】液体吐出器の一部切欠平面図である。(実施例1)
【図4】液体吐出器の背面図である。(実施例1)
【図5】駆動軸部分の要部拡大説明図である。(実施例1)
【図6】ボックス部分の横断面図である。(実施例1)
【図7】表示ドラムの斜視図である。(実施例1)
【符号の説明】
【0044】
1…液体吐出器
A…容器体
10…胴部,11…肩部,12…口頸部
B…ポンプ
B1…装着キャップ
21…螺筒,22…頂壁,23…外周壁,24…切欠窓,25…筒部,26…ガイド枠,
26a …側壁
B2…シリンダ
30…フランジ
B3…パイプ
B4…作動部材
40…ステム,41…ノズル,42…ヘッド,43…吐出口,44…摩擦板,
44a …垂直基板,44b …摩擦層,45…水平板 B5…装着カバー
50…頂板,51…透孔,52…周壁部,53…窓孔
B6…吐出量表示装置
60…ボックス,61…駆動軸,62…回転板,63…係止歯,64…弾性板,
64a …係合突起,65…表示窓,66…歯車機構,67…表示ドラム,70…かさ歯車,
71…軸,72…かさ歯車,73…小歯車,74…軸,75…大歯車,76…小歯車,77…軸, 78…大歯車
p…パッキン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端のヘッド42を上下動させることで、内蔵ポンプ機構の作用により容器体A内の液をヘッド42の吐出口43より吐出する如く構成した液体吐出器に於いて、ヘッド42の押し下げ時にのみ不可逆的に回転し、且つヘッド42の押し下げ幅と比例して回転する如く連繋させた駆動軸61を備え、駆動軸61の回転を歯車機構66を介して回転させる表示部に伝達し、表示部の回転位置で残量を表示する吐出量表示装置B6を設けたことを特徴とする液体吐出器。
【請求項2】
表示部が、駆動軸61の回転を歯車機構66により所定の回転速度に減速して連繋した表示ドラム67であり、表示ドラム67の表面の残量表示を表示窓65を介して外部へ表示する如く構成した請求項1記載の液体吐出器。
【請求項3】
所定の回転速度を、容器体内の液が略吐出し終わった際に表示ドラム67が一回転する如く歯車機構66の減速比を定めた所定の回転速度である如く構成した請求項2記載の液体吐出器。
【請求項4】
ヘッド42より垂設した摩擦板44と、駆動軸61に軸支し且つ摩擦板44表面に圧接して摩擦力で回転させる回転板62と、回転板62に設けたラチェット機構とで、ヘッド42の押し下げ時のみに駆動軸61を不可逆的に回転させる如く構成した請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の液体吐出器。
【請求項5】
ラチェット機構を、回転板62周囲の係止歯63と、回転板62の所定回転方向時のみに係止歯63と係合する係合突起64a を備えた弾性板64とで構成し、摩擦板44を、垂直基板44a と、垂直基板44a の表面に積層した柔軟で弾力性に富む摩擦層44b とで構成した請求項4記載の液体吐出器。
【請求項6】
摩擦板44を常時所定位置で上下動させるガイド枠26を設けた請求項4又は請求項5のいずれかに記載の液体吐出器。
【請求項7】
表示ドラム67の残量表示を、色、模様等で識別される複数の区分領域で構成した請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の液体吐出器。
【請求項8】
吐出量表示装置B6を、歯車機構66及び表示ドラム67を内蔵し且つ駆動軸61を突設したボックス60を利用して、容器体口頸部12に嵌着した装着キャップB1の後部位置に設置した請求項2乃至請求項7のいずれかに記載の液体吐出器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−286460(P2009−286460A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−142910(P2008−142910)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】