説明

液体吐出装置

【課題】一方向に関して小型化する。
【解決手段】インクジェットプリンタは、4つのヘッド組にそれぞれ属する2つのインクジェットヘッド2を有している。各インクジェットヘッド2の吐出面3aはそれぞれワイパー72によって払拭される。同じヘッド組に属する2つのインクジェットヘッド2に対応する2つのワイパー72は、インク吐出領域3cと対向しない払拭開始位置において当該ヘッド組の副走査方向両端に配置される。このとき、2つのワイパー72は、副走査方向に沿ってその一部が重なっている。そして、2つのワイパー72は、インク吐出領域3cと対向しない払拭終了位置において、2つのインクジェットヘッド2間に主走査方向に沿って重なるように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、千鳥状に配置された複数のヘッドのノズル面を払拭する複数のワイパーブレードを有する液滴吐出装置について記載されている。この液滴吐出装置におけるワイパーブレードは、ヘッドの長手方向の幅に亘って延在しており、それぞれ対応するヘッドの長手方向に沿う一方の端部に配置されている。ワイパーブレードは、長手方向に直交する方向に沿って移動することで、対応するヘッドのノズル面を払拭する。
【0003】
【特許文献1】特開2007−203557号公報(図8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した特許文献1に記載の液滴吐出装置においては、払拭開始時や払拭終了時にワイパーブレードが位置(退避)するスペースを、長手方向に直交する方向に沿って隣接する2つのヘッドの間隙を広くすることで確保している。しかしながら、長手方向に直交する方向に沿って隣接する2つのヘッドの間隙を広くすると、長手方向に直交する方向に関して装置が大型化してしまう。
【0005】
そこで、本発明の目的は、一方向に関して小型化した液体吐出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液体吐出装置は、画像が記録される記録媒体を一方向に搬送する記録媒体搬送機構と、前記記録媒体と対向した液体吐出領域が形成された液体吐出面をそれぞれ有し、前記一方向に沿って互いの端部同士が重なるとともに、前記一方向と直交する直交方向に関して互いに隣接して配置された2つの液体吐出ヘッドからなるヘッド組と、前記2つの液体吐出ヘッドの前記液体吐出面を払拭する2つのワイパーと、前記2つのワイパーが前記液体吐出面と当接しつつ互いに反対方向に移動するように、前記2つのワイパーを移動させる移動機構とを備えており、前記2つの液体吐出面に形成された前記液体吐出領域の一部が前記一方向に沿って重なっており、前記2つのワイパーが前記移動機構によって前記液体吐出領域と対向しない払拭開始位置に配置されているときに、前記2つのワイパーが、前記一方向に沿ってその一部が重なるように配置されており、前記2つのワイパーが前記移動機構によって前記液体吐出領域と対向しない払拭終了位置に配置されているときに、前記2つのワイパーが、前記一方向と直交する直交方向に沿って重なるように配置されている。
【0007】
本発明の液体吐出装置によると、2つのワイパーが払拭終了位置に配置されているときに、直交方向に沿って重なるように配置されている。これにより、2つのワイパーの払拭終了位置としてのスペースを一方向に関して小さくすることができる。したがって、液体吐出装置を一方向に関して小型化することができる。また、2つの液体吐出ヘッド間の一方向に関するスペースが小さくなることで、記録媒体が一方向に対して傾いて搬送されることで生じる着弾位置のずれが小さくなり、画像品質が向上する。
【0008】
また、前記2つのワイパーが、前記移動機構によって前記払拭開始位置から前記払拭終了位置に亘って直線状に移動することが好ましい。これによると、簡単な構成、且つ、短時間で液体吐出面を払拭することができる。
【0009】
さらに、前記ヘッド組が、同じ色の液体を吐出する2つの前記液体吐出ヘッドからなることが好ましい。これによると、払拭終了時にワイパーによって払拭した液体が飛び散ったとしても、払拭終了位置に位置するワイパーに隣接する液体吐出ヘッドが同じ色の液体を吐出する液体吐出ヘッドであるため、液体の混色を防止することができる。
【0010】
加えて、前記ヘッド組が、前記一方向に沿って複数配置されており、1つの前記ヘッド組に属する2つの前記液体吐出ヘッドごとに異なる色の液体を吐出することが好ましい。これによると、1つのヘッド組に属する2つの液体吐出ヘッドごとに異なる色の液体を吐出するため、カラー印字が可能となる。
【0011】
また、前記2つのワイパー及び前記移動機構が前記ヘッド組ごとに備えられていることが好ましい。これによると、同じ色を吐出する液体吐出ヘッドごとに払拭動作が可能となる。つまり、2つのワイパーで全ての液体吐出ヘッドの液体吐出面を払拭することによる液体の混色を防止することができる。
【0012】
さらに、2つの前記液体吐出領域のそれぞれが、前記直交方向に対して傾斜した2つの斜辺を有する、互いに離隔した複数の多角形区域から構成されており、前記2つの液体吐出ヘッドに係る複数の前記多角形区域は、前記多角形区域の前記斜辺が前記直交方向に隣接する別の前記多角形区域の前記斜辺と平行で且つ前記一方向に沿って重なるように、前記直交方向に沿って4列に並べられており、前記一方向に沿って重なり且つ互いに異なる前記液体吐出ヘッドに属する2つの前記斜辺の方向が、前記2つのワイパーの前記移動機構による移動方向と同じであることが好ましい。これによると、最もワイパーの長さを短く、コンパクトに構成することができる。
【0013】
加えて、前記2つのワイパーが、前記払拭開始位置において前記ヘッド組の前記一方向両端に配置され、前記払拭終了位置において前記2つの液体吐出ヘッド間に配置されていることが好ましい。これによると、2つのワイパーの配置に関するスペース効率が高く、液体吐出装置をさらに小型化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、用紙にインクを吐出して文字や画像などを記録するインクジェットプリンタに本発明を適用した一例である。
【0015】
<インクジェットプリンタの概略構成>
まず、本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタ(液体吐出装置)の全体構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの模式的な側面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、2つのインクジェットヘッド2(液体吐出ヘッド)からそれぞれなる4つのヘッド組20a、20b、20c、20dを有するライン式のカラーインクジェットプリンタである。このインクジェットプリンタ1には、図1中左方に給紙機構11、図1中右方に排紙部12が設けられている。
【0016】
インクジェットプリンタ1の内部には、給紙機構11から排紙部12に向かって記録媒体である用紙が搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙機構11には、ピックアップローラ22が設けられている。ピックアップローラ22は、図示しないピックアップモータの駆動により回転すると、用紙トレイ21内の最も上方にある用紙を繰り出し、図1中左方から右方に送る。用紙搬送経路の中間部には、用紙を副走査方向(搬送方向Bに沿った方向:一方向)に搬送させる用紙搬送装置15(記録媒体搬送機構)が配置されている。用紙搬送装置15は、一対のベルトローラ6、7と、両ローラ6、7間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8とを有している。
【0017】
搬送ベルト8の外周面にはシリコーン処理が施され粘着性を有している。給紙機構11のすぐ下流側であって、搬送ベルト8を挟んでベルトローラ7と対向する位置には、搬送ベルト8の搬送面8aと接触しながら回転する押さえローラ5が配置されており、給紙機構11から送り出された用紙を搬送ベルト8の搬送面8aに押さえ付けている。これにより、搬送面8aに押さえ付けられた用紙は、搬送面8aの粘着力により保持されながら、後述するインクジェットヘッド2の吐出面3aと対向しながら搬送方向Bに沿って搬送される。そして、搬送ベルト8の搬送面8aに保持されている用紙は、剥離プレート13によって搬送面8aから剥離されて、右方の排紙部12へ送られる。このとき、用紙搬送方向下流側のベルトローラ6は、図示しない搬送モータから駆動力が与えられ、図1中時計回り(矢印A方向)に回転している。
【0018】
図2は、インクジェットプリンタの部分的な平面図である。図3は、図2に描かれたIII−III線に沿った断面図である。図4は、インクジェットヘッド及びフレームを下方から見たときの平面図である。8つのインクジェットヘッド2は、図2に示すように、それぞれ主走査方向(副走査方向に直交する方向であって、図2の左右方向:直交方向)に長尺な直方体形状を有している。また、インクジェットヘッド2は、図1及び図3に示すように、その下端にヘッド本体3を有している。
【0019】
ヘッド本体3は、圧力室を含む個別インク流路が複数形成された流路ユニットと、圧力室内のインクに圧力を与えるアクチュエータとが貼り合わされたものであり、主走査方向に長尺な直方体形状を有している。ヘッド本体3の底面、即ち吐出面3aには、図4に示すように、インクを吐出する複数の微小径のノズル3bと、これらノズル3bが集まって構成されたインク吐出領域3cが形成されている。
【0020】
インク吐出領域3cは、図4に示すように、互いに離隔した5つの台形区域3d(多角形区域)から構成されている。台形区域3dは、主走査方向に対して傾斜した2つの斜辺3eを有している。ヘッド組20aに属する2つのインクジェットヘッド2に係る10個の台形区域3dは、台形区域3dの斜辺3eが主走査方向に隣接する別の台形区域3dの斜辺3eと平行で且つ副走査方向に沿って重なるように、主走査方向に沿って4列に並べられている。ヘッド組20b、20c、20dに属する2つのインクジェットヘッド2に係る複数の台形区域3dに関しても、ヘッド組20aに属する2つのインクジェットヘッド2に係る10個の台形区域3dと同様に並べられている。
【0021】
ヘッド本体3の上面には、図1及び図3に示すように、インクを一時的に貯溜するリザーバユニット10が固定されている。リザーバユニット10は、ヘッド本体3より長く、ヘッド本体3の長手方向両側から突出している。リザーバユニット10は、フレーム4の開口から吐出面3aが下方に露出するように、当該突出した部分においてフレーム4に固定されている。吐出面3aは、フレーム4の底面とほぼ同じ高さである。
【0022】
フレーム4は、図2〜図4に示すように、中央部に薄肉の凹部が形成され、鉛直方向上方に開口している。凹部の底面には、8つのインクジェットヘッド2の配置位置に対応して貫通孔が形成されており、図4に示すように、各インクジェットヘッド2が下面4aの開口から露出している。フレーム4の凹部は、ちょうど凹部を囲む枠部から内側に突出した形態となっている。
【0023】
ヘッド本体3は、吐出面3aと搬送ベルト8の搬送面8aとが対向しつつ平行になり、且つ、吐出面3aと搬送ベルト8との間に僅かな隙間が形成されるように配置されている。当該隙間は、用紙搬送経路の一部を構成している。搬送ベルト8の搬送面8a上に保持されつつ搬送されてきた用紙が8つのヘッド本体3のすぐ下方を順に通過する際に、用紙の上面すなわち印字面に向けて各色のインクが吐出されることで、用紙上に所望のカラー画像が形成される。
【0024】
また、各ヘッド組20a、20b、20c、20dにそれぞれ属する2つのインクジェットヘッド2は、図2及び図4に示すように、副走査方向に沿って互いの端部同士が重なるとともに、主走査方向に関して互いに隣接して配置されている。つまり、8つのインクジェットヘッド2は、吐出面3aが副走査方向に沿って4つずつ2列の千鳥状に並べられ、且つ異なる列に属する吐出面3a同士が主走査方向に重ならないように隣接して配列されている。このように、主走査方向に互いに隣接し、且つ副走査方向に端部同士が重なる位置関係の2つのインクジェットヘッド2が1つのヘッド組であって、図4に示すように、4つのヘッド組20a、20b、20c、20dが副走査方向に沿って並設されている。
【0025】
ここで、1つのヘッド組20aに属する2つのインクジェットヘッド2は、重なる端部において、それぞれのインク吐出領域3cの一部も副走査方向に重なっている。これによって、全てのノズル3bは、属するインクジェットヘッド2が異なっていても、用紙の全幅に亘って所定の等間隔を介して配置されることになる。本実施形態では、主走査方向に600dpiのカラー印字が可能である。なお、他のヘッド組20a、20b、20c、20dもヘッド組20aと同様に配置された2つのインクジェットヘッド2からなる。
【0026】
また、8つのインクジェットヘッド2は、各ヘッド組20a、20b、20c、20dごとに互いに異なる4色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)を吐出する。このように、同じヘッド組に属する2つのインクジェットヘッド2ごとに異なる色のインクを吐出し、用紙の搬送にともなってインクが重なることで、カラー印字が可能となる。
【0027】
<昇降機構>
フレーム4は、図2及び図3に示すように、プリンタ1に設けられた一対の昇降機構51により、鉛直方向(図2の紙面に垂直な方向)に移動可能に支持されている。一対の昇降機構51は、副走査方向に関して8つのインクジェットヘッド2を挟んで両側に配置されている。各昇降機構51は、フレーム4を鉛直方向に移動させる駆動源としてのヘッドモータ52と、ヘッドモータ52の軸に固定されたピニオンギヤ53と、ピニオンギヤ53と噛合するラックギヤ54と、ピニオンギヤ53との間にラックギヤ54を挟む位置に配置されたガイド56とを含んでいる。
【0028】
昇降機構51に含まれるヘッドモータ52は、インクジェットプリンタ1の一対の本体フレーム1aにそれぞれ固定されている。一対の本体フレーム1aは、副走査方向に関して対向するよう配置されている。ラックギヤ54は、鉛直方向に延在し、その下端がフレーム4の側面に固定されている。ラックギヤ54のピニオンギヤ53とは反対側の側面は、ガイド56と摺動可能に接している。ガイド56は、本体フレーム1aに固定されている。
【0029】
2つのヘッドモータ52を同調させてピニオンギヤ53を正逆方向に回転させると、ラックギヤ54が上又は下方向に移動する。ラックギヤ54の移動に伴い、フレーム4が8つのインクジェットヘッド2と共に鉛直方向に昇降する。
【0030】
フレーム4における副走査方向に沿った両辺には、一対のガイドユニット59が配設されている。各ガイドユニット59は、バー58、及び、バー58を挟む一対のガイド57を含む。一対のガイド57は、図3に示すように、鉛直方向に延在し、インクジェットプリンタ1の一対の本体フレーム1bにそれぞれ固定されている。一対の本体フレーム1bは、主走査方向に関して対向するよう配置されている。バー58は、ガイド57と同様に鉛直方向に延在し、フレーム4の上記辺における本体フレーム1bに対向する側面にそれぞれ固定されている。バー58は、一対のガイド57のそれぞれと摺動可能に接している。
【0031】
ガイドユニット59は、昇降機構51によってフレーム4が鉛直方向に昇降したときに、インクジェットヘッド2の吐出面3aが搬送ベルト8の搬送面8aに対して傾くのを防いでいる。つまり、昇降機構51でフレーム4及びインクジェットヘッド2を鉛直方向に昇降させても、吐出面3aは搬送面8aと常に平行となる。その結果、印字時において、用紙に対するインクの着弾精度が向上する。
【0032】
通常、フレーム4は、昇降機構51によって移動されて、用紙に印字を行うために8つのインクジェットヘッド2が用紙に対してインクを吐出する印字位置(図3に示す位置)に配置されている。そして、インクジェットヘッド2のメンテナンス時(インクジェットヘッド2からインクを強制的に吐出するパージのとき、及び、吐出面3aに付着したインクを拭き取るとき)に、フレーム4は、昇降機構51によって図3中矢印C方向に移動されて、8つのインクジェットヘッド2が印字位置よりも上方にあるヘッドメンテナンス位置に配置される。
【0033】
<メンテナンスユニットの構成>
次に、インクジェットヘッド2に対してメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット70について説明する。図5は、メンテナンスユニットの部分斜視図である。図2及び図3に示すように、メンテナンスユニット70はインクジェットヘッド2の左側に配置されている。メンテナンスユニット70は、水平移動可能な上方に開口した箱状のトレイ71を有している。
【0034】
メンテナンスユニット70が右方に水平移動する際には、予めフレーム4が上方(図3中矢印C方向)のヘッドメンテナンス位置まで移動し、8つの吐出面3aと搬送ベルト8との間にメンテナンスユニット70用のスペースが確保される。この後、メンテナンスユニット70が、図3中矢印D方向に水平移動することになる。
【0035】
トレイ71のすぐ下方には、廃インク受けトレイ77が配置されている。この廃インク受けトレイ77は、平面視でトレイ71を内包するサイズを有している。廃インク受けトレイ77のインクジェットヘッド2に遠い方の端部(図3の右方端部)には、インク排出孔77aが形成されている。インク排出孔77aは、廃インク受けトレイ77上に流れ込んだインクを図示しない廃インク溜めに流通させる。
【0036】
トレイ71内には、ゴムなどの弾性材料からなり、8つのインクジェットヘッド2の吐出面3aを払拭する8つのワイパー72が並べて設けられている。8つのワイパー72は、インク吐出領域3cの主走査方向に関する幅よりも若干長く形成されており、その長手方向をインクジェットヘッド2の長手方向に平行とされている。また、8つのワイパー72は、トレイ71内において、主走査方向に沿ってヘッド組20a、20b、20c、20dの両端と重なるように配置されている。より具体的には、メンテナンス動作において、ワイパー72の払拭開始位置が、丁度対応するインクジェットヘッド2の副走査方向外側であって、フレーム4の凹部とインクジェットヘッド2との境界、あるいは境界に隣接する凹部の辺縁部に対向するように配置されている。さらに、8つのワイパー72は、副走査方向に沿って4つずつ2列に並べられ且つ異なる列に属するワイパー72の一部同士が副走査方向に沿って重なるように配置されている。これら8つのワイパー72は、トレイ71に固定された8つの取り付け部材78にそれぞれ支持されている。
【0037】
取り付け部材78は、ワイパー72と同方向に延在した直方体形状をしている。取り付け部材78の長手方向(主走査方向)両端には、図2及び図5に示すように、2つのガイド溝74が形成されている。2つのガイド溝74には、2つのガイド軸73が挿通されており、取り付け部材78はレール状のガイド軸73に沿って摺動可能となっている。2つのガイド軸73は、トレイ71に固定されており、主走査方向に対して所定角度だけ傾斜している。
【0038】
つまり、トレイ71内において、図2の左方の列に属する4つのインクジェットヘッド2の左方端部に対応するように、4つのガイド軸73が副走査方向に沿って重なるように配置されている。また、図2の左方の列に属する4つのインクジェットヘッド2の右方端部、及び、図2の右方の列に属する4つのインクジェットヘッド2の左方端部に対応するように、8つのガイド軸73が副走査方向に沿って重なるように配置されている。さらに、図2の右方の列に属する4つのインクジェットヘッド2の右方端部に対応するように、4つのガイド軸73が副走査方向に沿って重なるように配置されている。
【0039】
また、取り付け部材78の長手方向中央には、ガイド軸73の延在方向に沿って貫通した貫通孔62が形成されている。貫通孔62には、ボールネジ61が挿通されており、ボールネジ61と貫通孔62とは螺合している。ボールネジ61の一端には、駆動モータ63が接続されている。また、ボールネジ61の他端には、支持部材64が接続されている。
【0040】
当該ボールネジ61は、挿通される貫通孔62が形成された取り付け部材78に対応するインクジェットヘッド2と主走査方向に沿って重なるように配置されている。また、当該ボールネジ61に接続された駆動モータ63及び支持部材64は、これらを結ぶ直線がガイド軸73の延在方向と平行になるようにトレイ71に固定されている。これにより、駆動モータ63が駆動して、ボールネジ61が回転すると、取り付け部材78はガイド軸73に沿って摺動しながら、ワイパー72とともに主走査方向に対して所定角度だけ傾斜して直線状の軌跡を描いて移動する。このとき、同じヘッド組に属する2つのワイパー72は、ガイド軸73の延在方向に沿って反対方向に移動する。また、2つのワイパー72は、2つのインクジェットヘッド2の境界部に向かって移動する。
【0041】
つまり、同じヘッド組に属する2つのワイパー72に対応する2つの取り付け部材78、2つの駆動モータ63、2つの支持部材64、4つのガイド軸73及び2つのボールネジ61は、2つのワイパー72を反対方向に移動させる移動機構65を構成している。そして、この移動機構65は、ヘッド組ごとに4つ設けられている。
【0042】
メンテナンスユニット70は、インクジェットヘッド2のメンテナンス非実行時には、図2及び図3に示すように、インクジェットヘッド2と対向しない「退避位置」にて静止している。そして、メンテナンス実行時には、メンテナンスユニット70がインクジェットヘッド2の吐出面3aに対向した「メンテナンス位置」へと退避位置から水平に移動する。このとき、フレーム4はヘッドメンテナンス位置に配置されているので、ワイパー72の先端は吐出面3aに接触しない。
【0043】
トレイ71は、主走査方向に延びた一対のガイド軸96a、96bに摺動可能に支持されている。トレイ71には、2つの軸受け部材98a、98bが設けられている。軸受け部材98a、98bは、トレイ71の移動方向に関して左右両側面から突出している。また、一対のガイド軸96a、96bは、それぞれの両端が本体フレーム1b、1dに固定されており、両フレーム1b、1d間に互いに平行に配置されている。
【0044】
ここで、トレイ71をガイド軸96a、96bに沿って水平方向(矢印D方向)に移動させる水平移動機構91について説明する。水平移動機構91は、図2に示すように、トレイモータ92、モータプーリ93、アイドルプーリ94、及び、タイミングベルト95などを有する。
【0045】
トレイモータ92は、副走査方向に平行に延びる本体フレーム1bの端部に形成された取り付け部1cに固定されている。モータプーリ93は、トレイモータ92に接続されており、トレイモータ92の駆動に伴って回転する。アイドルプーリ94は、図2中最も左側の本体フレーム1dに回転可能に支持されている。タイミングベルト95は、ガイド軸96aと平行に配設され、モータプーリ93とアイドルプーリ94との間に架け渡されるように巻回されている。また、タイミングベルト95には、トレイ71に設けられた軸受け部材98aが接続されている。
【0046】
この構成において、トレイモータ92を駆動すると、モータプーリ93が正又は逆方向に回転するのに伴ってタイミングベルト95が走行する。タイミングベルト95の走行により、タイミングベルト95に軸受け部98aを介して接続されたトレイ71が、水平方向に沿って移動する。つまり、トレイ71内のワイパー72が一緒に水平方向に沿って移動する。
【0047】
廃インク受けトレイ77も、主走査方向に延びた一対のガイド軸96a、96bに摺動可能に支持されている。廃インク受けトレイ77には、2つの軸受け部材97a、97bが設けられており、廃インク受けトレイ77の移動方向に関して左右両側面から突出している。
【0048】
ここで、廃インク受けトレイ77をガイド軸96a、96bに沿って水平方向(矢印D方向)に移動させる水平移動機構101について説明する。水平移動機構101は、図2に示すように、トレイモータ102、モータプーリ103、アイドルプーリ104、及び、タイミングベルト105などを有する。
【0049】
トレイモータ102は、副走査方向に平行に延びる本体フレーム1bの端部に形成された取り付け部1eに固定されている。モータプーリ103は、トレイモータ102に接続されており、トレイモータ102の駆動に伴って回転する。アイドルプーリ104は、図2中最も左側の本体フレーム1dに回転可能に支持されている。タイミングベルト105は、ガイド軸96bと平行に配設され、モータプーリ103とアイドルプーリ104との間に架け渡されるように巻回されている。また、タイミングベルト105には、廃インク受けトレイ77に設けられた軸受け部材97bが接続されている。
【0050】
この構成において、トレイモータ102を駆動すると、モータプーリ103が正又は逆方向に回転するのに伴ってタイミングベルト105が走行する。タイミングベルト105の走行により、タイミングベルト105に軸受け部97bを介して接続された廃インク受けトレイ77が、水平方向に沿って移動する。つまり、トレイ71と廃インク受けトレイ77とは別駆動で水平方向に沿って移動可能となっている。
【0051】
次に、メンテナンスユニット70のメンテナンス動作について説明する。図6は、吐出面を払拭するワイパーの動作を示す図である。
【0052】
吐出不良などに陥っていたインクジェットヘッド2を回復させるパージ動作を行う場合は、昇降機構51によりフレーム4を上方に移動させる。このとき、2つのヘッドモータ52を同調させて駆動し、各ピニオンギヤ53を正方向(図3中時計周り方向)に回転させる。すると、ラックギヤ54がピニオンギヤ53の回転に伴って上方に移動する。ラックギヤ54に固定されたフレーム4は、8つのインクジェットヘッド2とともに上方に移動する。そして、フレーム4及びインクジェットヘッド2が、ヘッドメンテナンス位置に到達したときにヘッドモータ52の回転を停止する。
【0053】
こうして、吐出面3aと搬送ベルト8との間にメンテナンスユニット70が配置可能なスペースが形成される。このようにヘッドメンテナンス位置にあるインクジェットヘッド2の吐出面3a及びフレーム4の底面は、メンテナンスユニット70がメンテナンス位置に移動してきたときに、ワイパー72の先端と接触しない位置となっている。
【0054】
次に、廃インク受けトレイ77をメンテナンス位置に移動させるように、水平移動機構101のトレイモータ102を駆動してタイミングベルト105を走行させる。そして、廃インク受けトレイ77が、メンテナンス位置に到達したときにトレイモータ102の駆動を停止する。
【0055】
次に、インクタンク内のインクをインクジェットヘッド2へ強制的に送るポンプ(ともに図示せず)を駆動し、インクジェットヘッド2のノズル3bから廃インク受けトレイ77内にインクを吐出するパージ動作を行う。そして、廃インク受けトレイ77のインク排出孔77aからパージされたインクが排出される。このパージ動作によって、吐出不良に陥っていたノズル3bの詰まりやノズル3b内のインクの増粘が解消される。しかし、一部のインクは、インク滴となって吐出面3aに残留する。
【0056】
そこで、ワイパー72による吐出面3aの払拭動作を行う。まず、トレイ71をメンテナンス位置に移動させるように、水平移動機構91のトレイモータ92を駆動してタイミングベルト95を走行させる。そして、トレイ71が、メンテナンス位置に到達したときにトレイモータ92の駆動を停止する。
【0057】
次に、フレーム移動機構51によってインクジェットヘッド2を下方に移動させる。すると、ワイパー72の先端が吐出面3aと当接可能な位置に配置される。このとき、ヘッド組20aに属する2つのインクジェットヘッド2に対応する2つのワイパー72は、インク吐出領域3cと対向しない払拭開始位置においてヘッド組20aの副走査方向両端に配置されている。本実施形態では、図6に示すように、インクジェットヘッド2の側面近傍であって、フレーム4の凹部の辺縁部(凹部の開口端部)に対向している。このとき、2つのワイパー72は、副走査方向に沿ってその一部が重なっている(図6の実線で示す位置)。
【0058】
そして、駆動モータ63を駆動させることでボールネジ61が回転すると、2つのワイパー72は、吐出面3aと当接しつつ、主走査方向に対して所定角度だけ傾斜した直線状の軌跡を描いて移動する。すると、2つのワイパー72は、互いに反対方向に移動しながら吐出面3aの図6の斜線で示す領域を払拭する。このとき、副走査方向に沿って重なり且つ互いに異なるインクジェットヘッド2に属する台形区域3dの斜辺3eの方向が、2つのワイパー72の移動方向と同じである。これにより、最もワイパー72の長さを短く、コンパクトに構成することができる。この動作により、ワイパー72による吐出面3aの払拭動作が行われる。
【0059】
払拭動作が終了すると、2つのワイパー72は、インク吐出領域3cと対向しない払拭終了位置において、2つのインクジェットヘッド2間に主走査方向に沿って重なるように配置されている(図6の破線で示す位置)。ヘッド組20b、20c、20dにそれぞれ属する2つのインクジェットヘッド2に対応する2つのワイパー72についても同様である。
【0060】
そして、フレーム移動機構51によってインクジェットヘッド2を上方に移動させる。その後、水平移動機構91、101によってトレイ71及び廃インク受けトレイ77を左側に移動させる(すなわち、トレイ71及び廃インク受けトレイ77をメンテナンス位置から退避位置に移動させる)。
【0061】
以上に述べたように、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1によると、同じヘッド組に属する2つのワイパー72が払拭終了位置に配置されているときに、主走査方向に沿って重なるように配置されている。これにより、2つのワイパー72の払拭終了位置としてのスペースを副走査方向に関して小さくすることができる。したがって、インクジェットプリンタ1を副走査方向に関して小型化することができる。また、仮に、2つのインクジェットヘッド2間の副走査方向に関するスペースが大きいと、一方のヘッドから吐出されたインク及び他方のヘッドから吐出されたインクの用紙への着弾タイミングの差が大きくなり、着弾位置のずれが生じやすくなる。しかし、本実施形態のように、2つのインクジェットヘッド2間の副走査方向に関するスペースが小さくなることで、用紙への着弾タイミングの差が小さくなって、着弾位置のずれも小さくなり、画像品質が向上する。
【0062】
また、同じヘッド組に属する2つのワイパー72が、払拭開始位置から払拭終了位置に亘って直線状の軌跡にのって移動していることで、簡単な構成、且つ、短時間で吐出面3aを払拭することができる。
【0063】
さらに、ヘッド組が、同じ色のインクを吐出する2つのインクジェットヘッド2からなっていることにより、払拭終了時にワイパー72によって払拭したインクが飛び散ったとしても、払拭終了位置に位置するワイパー72に隣接するインクジェットヘッド2が同じ色のインクを吐出するインクジェットヘッド2であるため、インクの混色を防止することができる。
【0064】
加えて、2つのワイパー72及び移動機構65がヘッド組ごとに備えられていることにより、同じ色のインクを吐出するインクジェットヘッド2の吐出面3aごとに払拭動作が可能となる。つまり、2つのワイパー72で全てのインクジェットヘッド2の吐出面3aを払拭することによるインクの混色を防止することができる。
【0065】
また、2つのワイパー72が、払拭開始位置においてヘッド組の副走査方向両端に配置され、払拭終了位置において2つのインクジェットヘッド2間に配置されていることにより、2つのワイパー72の配置に関するスペース効率が高く、インクジェットプリンタ1をさらに小型化することができる。
【0066】
次に、上述した本実施形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。上述した実施形態においては、同じヘッド組に属する2つのワイパー72を移動機構65によって直線状に移動させていたが、全ての吐出面3aを払拭可能であれば直線状に限らず扇状などいかなる方向に移動させてもよい。また、ワイパー72の移動方向は、副走査方向に沿って重なり且つ互いに異なるインクジェットヘッド2に属する2つの斜辺3eの方向と異なっていてもよい。
【0067】
また、上述した実施形態においては、インク吐出領域3cを構成する複数の区域の形状は、台形形状であったが、台形形状に限らず平行四辺形や六角形など主走査方向に対して傾斜した2つの斜辺を有する形状であればよい。
【0068】
さらに、上述した実施形態において、インクジェットプリンタ1は4色のインクを吐出する4つのヘッド組を有していたが、ヘッド組の個数は任意の個数であってもよい。
【0069】
また、各ワイパー72は、全て同時に移動させてもよいし、同じヘッド組に対応する2つのワイパー72ごとに移動させてもよい。
【0070】
また、各ワイパー72は、その払拭開始位置をインクジェットヘッド2の側面近傍であって、フレーム4の凹部の辺縁部(凹部の開口端部)としたが、インク吐出領域3c(台形区域3d)を避けた吐出面3aの副走査方向端部としてもよい。これによって、ワイパー72は、ほとんどインクが付着することない凹部の辺縁部を払拭しないので、乾拭きによるワイパー72の損傷が無くなる。また、隣接するヘッド組同士をより近づけることができ、その分インクジェットプリンタ1の小型化に寄与する。
【0071】
また、上述した実施形態では、ヘッド組毎に2つのワイパー72が対応して配設されていたが、一対のワイパー72だけで全てのヘッド組の払拭処理を行う構成としてもよい。この場合、移動した先のヘッド組において、ワイパー72による払拭後に、インクジェットヘッド2を駆動して所定数の液滴を吐出させて(フラッシング処理)インクの混色を回避すればよい。
【0072】
加えて、上述した実施形態は、ノズルからインクを吐出する複数のインクジェットヘッドを有するインクジェットプリンタに本発明を適用した一例であるが、本発明を適用可能な対象はこのようなインクジェットヘッドに限られない。例えば、導電ペーストを吐出して基板上に微細な配線パターンを形成したり、あるいは、有機発光体を基板に吐出して高精細ディスプレイを形成したり、さらには、光学樹脂を基板に吐出して光導波路等の微小電子デバイスを形成するための、複数の液体吐出ヘッドを有する、種々の液体吐出装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの模式的な側面図である。
【図2】インクジェットプリンタの部分的な平面図である。
【図3】図2に描かれたIII−III線に沿った断面図である。
【図4】インクジェットヘッド及びフレームを下方から見たときの平面図である。
【図5】メンテナンスユニットの部分斜視図である。
【図6】吐出面を払拭するワイパーの動作を示す図である。
【符号の説明】
【0074】
1 インクジェットプリンタ
2 インクジェットヘッド
3a 吐出面
3c インク吐出領域
3d 台形区域
3e 斜辺
15 用紙搬送装置
20a、20b、20c、20d ヘッド組
65 移動機構
72 ワイパー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が記録される記録媒体を一方向に搬送する記録媒体搬送機構と、
前記記録媒体と対向した液体吐出領域が形成された液体吐出面をそれぞれ有し、前記一方向に沿って互いの端部同士が重なるとともに、前記一方向と直交する直交方向に関して互いに隣接して配置された2つの液体吐出ヘッドからなるヘッド組と、
前記2つの液体吐出ヘッドの前記液体吐出面を払拭する2つのワイパーと、
前記2つのワイパーが前記液体吐出面と当接しつつ互いに反対方向に移動するように、前記2つのワイパーを移動させる移動機構とを備えており、
前記2つの液体吐出面に形成された前記液体吐出領域の一部が前記一方向に沿って重なっており、
前記2つのワイパーが前記移動機構によって前記液体吐出領域と対向しない払拭開始位置に配置されているときに、前記2つのワイパーが、前記一方向に沿ってその一部が重なるように配置されており、
前記2つのワイパーが前記移動機構によって前記液体吐出領域と対向しない払拭終了位置に配置されているときに、前記2つのワイパーが、前記一方向と直交する直交方向に沿って重なるように配置されていることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
前記2つのワイパーが、前記移動機構によって前記払拭開始位置から前記払拭終了位置に亘って直線状に移動することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記ヘッド組が、同じ色の液体を吐出する2つの前記液体吐出ヘッドからなることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記ヘッド組が、前記一方向に沿って複数配置されており、1つの前記ヘッド組に属する2つの前記液体吐出ヘッドごとに異なる色の液体を吐出することを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記2つのワイパー及び前記移動機構が前記ヘッド組ごとに備えられていることを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
2つの前記液体吐出領域のそれぞれが、前記直交方向に対して傾斜した2つの斜辺を有する、互いに離隔した複数の多角形区域から構成されており、
前記2つの液体吐出ヘッドに係る複数の前記多角形区域は、前記多角形区域の前記斜辺が前記直交方向に隣接する別の前記多角形区域の前記斜辺と平行で且つ前記一方向に沿って重なるように、前記直交方向に沿って4列に並べられており、
前記一方向に沿って重なり且つ互いに異なる前記液体吐出ヘッドに属する2つの前記斜辺の方向が、前記2つのワイパーの前記移動機構による移動方向と同じであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記2つのワイパーが、前記払拭開始位置において前記ヘッド組の前記一方向両端に配置され、前記払拭終了位置において前記2つの液体吐出ヘッド間に配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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