説明

液体容器用注出キャップ

液体容器(12)のための注出キャップ(10)は、キャップ本体(14)、キャップ本体(14)に取り付けられたガスケット(16)、及び、キャップ本体(14)に取り付けられたねじリング(18)を含む。キャップ(10)は、容器(12)上に、容器(12)が高圧シールで液圧シールされる閉鎖位置に、またはキャップ上の接続部分間の望ましくない漏れを防止する第一及び第二低圧シールによって、ガスケット(16)上またはキャップ本体(14)上の流路を通過して液体フローが発生する開放位置に配置され得る。容器からの液体(20)を封止し、及び注出する方法は、注出キャップ(10)にキャップ本体(14)、ガスケット(16)、及びねじリング(18)を備えることと、ガスケットの変形によって容器を封止する閉鎖位置へとキャップ本体(14)をきつく締めることを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、一般的に液体容器用キャップに関し、より具体的には、スポーツボトルなどの液体容器用注出キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツボトルなどの液体容器は、様々な活動に携わる人々に液体源を提供する。スポーツボトルは、一般的に液体を収容するためのプラスチック本体と、その本体にねじって取り付けられ得るキャップを含む。また、キャップは、キャップに押し込まれて液体を封止し、またはキャップから引き出されて液体を分注できるバルブアセンブリを含み得る。これらのスポーツボトルの1つの側面は、液体がバルブアセンブリを通過して、ボトルから出て人の口に注出されることがないことである。むしろ、バルブアセンブリを通過して口へと液体を入れるためにはボトル本体を強く押さなければならない。流面が下がると、大気中の空気をバルブアセンブリを通過させてボトルに流し入れるためにボトルを操作しなければならない。
【0003】
従来のスポーツボトルから液体を注出するためには、キャップはねじって外され得、液体がボトル口から注出され得る。しかしながら、これは、多くの状況において、特には、ウォーキングやサイクリング、またはランニングなどの激しい運動中は、不便となり得る。加えて、キャップが従来のスポーツボトルから取り外されると、液体がボトルから地面にこぼれ出る可能性が高まる。また、ボトルの口は比較的大きな直径を有するため、キャップを外して飲料を飲んでいるときに、液体がその人の顔や衣服にはね散る傾向がある。
【0004】
液体容器が、そのキャップを外すことなく容器から液体を容易に注出できるようなキャップを有することは、有利であるだろう。また、液体容器が、何らかのこぼれ防止手段を提供し、使用者が液体を無駄にしたり、使用者に液体がかかったりすることなく飲料を飲むことを可能にするキャップを有することは、有利であるだろう。さらに、キャップが、異なる構成を有する容器とともに使用可能なことは、有利であるだろう。
【0005】
前述の関連技術の例及びこれに関連した制限は、例示的であることを意図し、排他的であることは意図しない。関連技術のその他の制限は、本明細書を読み、図面を検討した当業者には、明らかであるだろう。同様に、以下の実施形態及びその態様は注出キャップ及び液体容器に関連して記載され、例示されており、これらの実施形態及びその態様は、例示的かつ事例的であって、発明の範囲を限定するものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
液体容器用注出キャップは、キャップ本体、キャップ本体に付けられたガスケット、及び、キャップ本体に取り付けられた雌ねじを備えるねじリングを含む。キャップは、容器のネック部の雄ねじに取り外し可能に取り付けられるように構成される。キャップは、ガスケット上のシール面が圧迫されて高圧シールを形成する閉鎖位置で、または、液体が容器から注出され得る開放位置で容器上に配置され得る。開放位置では、ガスケットがキャップ本体の注出口を通過する液体フローを可能にし、一方、ガスケットの第一及び第二部分によって形成された第一及び第二低圧シールが、キャップ本体及びねじリングを介する望ましくない液体フローを防止する。第一低圧シールは、ガスケットによってキャップ本体に形成され、第二低圧シールは、ガスケットによって、容器のネック部の内径に形成される。
【0007】
閉鎖位置を開放位置に切り替えるために、ユーザはキャップを反時計回りに約4分の1以上回転させることができる。開放位置を閉鎖位置に切り替えるために、ユーザはキャップを時計回りに回転させて、ねじネック部上のキャップをきつく締めることができる。注出キャップの閉鎖位置では、キャップ本体は、制御された変形を伴いガスケットを圧迫し、高圧シールを形成する。注出キャップの開放位置では、キャップ本体が、ガスケットを実質的に変形されていない形状に回復させ得、そこで液体の流路が形成され、一方で2つの低圧シールがキャップ本体及びねじリングを介する望ましくない液体フローを防止する。
【0008】
ねじネック部を有する容器から液体を封止し及び注出する方法は、1つまたは複数の注出口が付いたキャップ本体を有する注出キャップ、キャップ本体上のガスケット、及び、容器上のねじネック部を係合するためのねじを有するキャップ本体上のねじリングを提供する工程を含む。この方法は、容器のねじネック部上のキャップ本体を、ガスケットの制御された変形によって容器を高圧シールで封止する閉鎖位置へときつく締める工程も含み得る。この方法は、キャップ本体及びねじリングを介する望ましくない液体フローを防止する第一及び第二低圧シールを提供する一方で、ガスケットが実質的に変形されていない状態に戻って、液体の流路を形成する開放位置へ導くと容器のねじネック部上のキャップ本体を回転させる工程も含み得る。開放位置において、この方法は、液体をキャップ本体におけるガスケット、流路、及び注出口を通過して注出する工程も含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
例示的な実施形態を図面中の参照図に例示する。本明細書において開示された実施形態及び図は、限定して考えられるべきではなく、例示として考えられるべきであることが意図されている。
【図1】図1は、第一実施形態の注出キャップの一部を切り出した透視図である。
【図2】図2は、開放位置で容器に取り付けられた、図1の注出キャップの断面図である。
【図3】図3は、図1の注出キャップ用のキャップ本体の一部を切り出した透視図である。
【図4】図4は、図1の注出キャップ用のガスケットの一部を切り出した透視図である。
【図5】図5は、図1の注出キャップ用のねじリングの一部を切り出した透視図である。
【図6】図6は、閉鎖位置において示される、容器に取り付けられた図1の注出キャップの断面図である。
【図7】図7は、開放位置において示される、容器に取り付けられた図1の注出キャップの断面図である。
【図8】図8は、開放位置を示すための嵌合もどり止めを有する、図1の注出キャップに実質的に類似の注出キャップの断面図である。
【図8A】図8Aは、嵌合もどり止めを示す図8の拡大部分である。
【図8B】図8Bは、嵌合もどり止めを示す図8の拡大部分である。
【図9】図9は、押出ブロー成形構造を有する容器に取り付けられた、図1の注出キャップの断面図である。
【図9A】図9Aは、シールを示す図9の拡大部分である。
【図10】図10は、開放位置において示された、取り外し可能なガスケット付きの代替的な実施形態の注出キャップの断面図である。
【図11】図11は、閉鎖位置において示された、図11の代替的な実施形態の注出キャップの断面図である。
【図12】図12は、閉鎖位置において示された、取り外し可能なベローズガスケット付きの代替的な実施形態の注出キャップの断面図である。
【図13】図13は、図10の代替的な実施形態の注出キャップの一部を切り出した透視図である。
【図14】図14は、図10の代替的な実施形態の注出キャップ用のガスケットの断面図である。
【図15】図15は、図10の代替的な実施形態の注出キャップ用のガスケットの透視図である。
【図16】図16は、使い捨て可能な容器に取り付けられるタンパーリングを有する代替的な実施形態の使い捨て注出キャップの断面図である。
【図17】図17は、使い捨て可能な容器に取り付けられるガスケットを有しない代替的な実施形態の使い捨て注出キャップの断面図である。
【図18】図18は、ドリップ防止ノズルを有する代替的な実施形態の注出キャップの透視図である。
【図19】図19は、代替的な実施形態のキャップ本体を有する代替的な実施形態の注出キャップの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1及び図2を参照すると、液体容器12用の注出キャップ10は、キャップ本体14、キャップ本体14に取付けられたガスケット16、及びキャップ本体14に取り付けられたねじリング18を含む。注出キャップ10において、ねじリング18とキャップ本体14は、接着されて1つになっている別々の構成要素を含む。とはいえ、キャップ本体14とねじリング18は、単一の成形構造を有する一体成形物を含み得ると理解されるべきである。後述する代替的な実施形態のいくつかは、一体成形構造を例示する。
【0011】
図2に示すように、一般的に液体容器12は、ユーザが取り扱いやすい大きさの外径と、液体20を収容するように構成された内部部分28を有する本体とを有する円筒形状である。例示的な実施形態において、液体容器12は、液体20の選択された容量(例えば、8から64ozまたは200から2000ml)を収容するように構成される射出ブロー成形のプラスチック製ボトルを含む。しかしながら、液体容器は、スポーツボトル、ウォーターボトル、飲料用瓶、医療用瓶、コーヒーカップまたはガソリン缶など任意の適切な容器を含み得る。加えて、液体容器12は、プラスチック製以外のガラスや金属などのその他の材料を含み得、当技術分野で知られている任意の方法を使用して製造され得る。液体容器12は、ユーザの取り扱いを容易にするショルダー部30を含み得る。
【0012】
再び、図2に示すように、液体容器12は、その外径に雄ねじ24を有するネック部22と、容器12の内部28によって連続的に形成された内径26を含む。ネック部22は、例示的な実施形態では、容器12の残りの部分の直径よりも小さい、選択された直径を有する、連続的な円形の上面部32を有する。
【0013】
図1及び図2に示すように、ねじリング18は、注出キャップ10を容器12に取り付けるために、容器12のネック部22の雄ねじ24と嵌合して係合するように構成される雌ねじ36を含む。加えて、雌ねじ36は、キャップの運動を示す両矢印38(図2)が示すように、注出キャップ10を、容器12の縦軸40に沿って軸方向またはz方向に上下に動かす機能を果たす。右手の雌ねじ36の場合、時計回り方向のねじリング18の回転は注出キャップ10を下方へまたは容器12の内部28へ動かす。反対に、反時計回り方向のねじリング18の回転は、注出キャップ10を上方へまたは容器12の内部28から離れる方向へ動かす。後ほどさらに説明するが、時計回りの回転によって、注出キャップ10は、容器12が封止され、注出キャップ10を通過する液体フローが起こり得ない閉鎖位置に配置され得る。反対に、ねじリング18の4分の1以上の反時計回りの回転によって、注出キャップ10は、注出キャップ10を通過する液体フローが可能となる開放位置に配置され得る。図2は、開放位置における注出キャップ10を示す。加えて、ねじリング18の反時計回り方向約1.5回転から2回転の回転により、注出キャップ10が容器12から完全に取り外され得る。
【0014】
図3を参照すると、キャップ本体14が別個に示されている。キャップ本体14は、一般的に周囲が円筒形状であり、その外径は容器12のネック部22の外径よりも僅かに大きい。キャップ本体14の外径は、要望に応じて選択され得るが、代表的なものは2から10cmである。キャップ本体14は、射出成形、押出成形、または機械加工などの適切なプロセスにより、硬質プラスチックなどの剛体材料から形成され得る。キャップ本体14に適したプラスチック材料は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート及びポリエステルを含む。プラスチック以外では、キャップ本体14は、ガラス、セラミック、またはアルミニウムなどの金属から製造され得る。その他の代替として、キャップ本体14は、炭素繊維材料などの複合材料を含み得る。
【0015】
図3に示すように、キャップ本体14は、上面部42と外周側面部46を含む。キャップ本体14は、上面部42から延在する、浅いスープ皿に似た、一般的に凹形状の凹型ボウル48も含む。また、キャップ本体14は、キャップ本体14の外周側面部46近傍で180°離れた位置にある、上面部42上に2つの注出口44を含む。注出口44は、一般的に楕円形状で、ユーザの口などの受け皿に円滑に液体20(図2)を注出するための大きさを有する。キャップ本体14の周側面部46は、注出口44近傍で平滑であり、ユーザが不快感を伴わずに注出口44の周囲に口をつけることができる。加えて、キャップ本体14の周側面部46は、キャップ本体14に鋭い端部がないように、1つまたは複数の面取りした表面部54を含み得る。
【0016】
再び、図3に示すように、キャップ本体14の周側面部46は、180°の間隔で離れている2つの把持部50を含み、ユーザがキャップ本体14をいずれかの方向に回転させるために、キャップ本体14を把持できる。把持部50は、複数の平行に間隔をあけた溝を含むが、ユーザはこれにより手をすべらせることなく把持してキャップ本体14を操作できる。把持部50は、上面部42を超えて、曲線状の境界端部52を備える凹型ボウル48の上にも延在する。
【0017】
再び、図3に示すように、キャップ本体14は、凹型ボウル48を閉鎖し、キャップ本体14の断面形状を画定する、所望の厚さを有する連続的な側壁部56を含む。側壁部56の代表的な厚さは、1から2.5mmであり得る。キャップ本体14は、使用中及び保管中のガスケット16(図2)の形状を維持するように構成される、環状のサポート用リブ58も含む。図2に示すように、サポート用リブ58は、サポート用リブ58をネック部22の内径26に入れ子にするが、ガスケット16用の隙間も有するように、容器12のネック部22の内径26よりも僅かに小さい外径を有する。したがってサポート用リブ58は、容器12のネック部22内でガスケット16を中心に置き、着座させる機能を有する。
【0018】
再び、図3に示すように、キャップ本体14は、後ほどさらに記載する方法で容器12を封止するための第一低圧シール63(図7)を提供するためのガスケット16(図2)を着座させるように構成されるシールリブ60と溝61も含む。さらに記載される代替的な実施形態のキャップ本体14A(図11)では、シールリブ60は除かれ得る。キャップ本体14は、高圧シール67(図6)を形成するために、容器12のネック部22の上面部32(図6)に対して、制御された変形を伴いガスケット16(図2)を圧迫するように構成される円弧状の圧迫表面部62も含む。キャップ本体14は、ねじリング18(図2)に取り付けるための大きさと形状を有する内部端64も含む。例えば、ねじリング18は、スピン溶着、溶着接着剤またはその他の適切な接着剤などの接着接続によってキャップ本体14に取り付けられ得る。その他の代替として、ねじリング18は、プレス嵌めに供される嵌合面と大きさを有しつつ、キャップ本体14の内部端64に嵌合(snap into)される大きさ及び形状とすることができる。プレス嵌めでは、キー溝(図示されていない)などの嵌合部材が、ねじリング18とキャップ本体14の間のトルクを伝達するために提供され得る。
【0019】
図4を参照すると、ガスケット16が別個に示されている。ガスケット16は、一般的には、キャップ本体14に取り付けられる大きさと形状のリング形状の部材である。ガスケット16は、注出キャップ10の閉鎖位置において、容器12を高圧シール67(図6)で封止するように構成される。本明細書で使用されている高圧シールという用語は、10psiから30psiの範囲の流圧に耐え得る液圧シール(hydraulic seal)を指す。後続のいくつかの請求項において、高圧シール67は、「第三シール」と呼ばれる。また、ガスケット16は、注出キャップ10の開放位置において、注出口44(図3)を通過する液体フローが可能となるようにも構成される。また、ガスケット16は、注出キャップ10の開放位置における、容器12と注出キャップ10の間の望ましくない液体フローを防止する、第一低圧シール63(図7)と第二低圧シール65(図7)とを提供するように構成される。本明細書で使用されている低圧シールという用語は、0psiから0.5psiの範囲の流圧に耐え得る液圧シールを指す。後続のいくつかの請求項において、第一低圧シール63は、「第一シール」と呼ばれ、第二低圧シール65は、「第二シール」と呼ばれる。ガスケット16は、シリコーン、ウレタン、合成ゴム、天然ゴム、またはポリイミドなどの弾性ポリマー材料から製造され得る。ガスケット16の代表的なデュロメータは、60から85ショアAとなり得る。
【0020】
図4に示すように、ガスケット16は、ガスケット16をキャップ本体14内の溝61(図3)に取り外し可能に固定するように構成されたショルダー部66を含む。また、ガスケット16は、容器12(図2)のネック部22(図2)の内径26(図2)と実質的に合致する外径を有する底部72を含む。ガスケット16の底部72の外径がショルダー部66の外径未満である場合は、ガスケット16は、段形状となる。ガスケット16をネック部22の内径26(図2)に挿入することを補助するために、ガスケット16の底部72は、先細り形状で、面取りされた端部を有し得る。また、ガスケット16は、容器12のネック部22の内径26(図2)を圧迫して第二低圧シール65を形成するように構成される、Oリング部(o-ring feature)68を含む。簡便化のために、Oリング部68が丸みを帯びた、または、凸型の形状で示されている。しかしながら、Oリング部68は、接点の周方向の線がネック部22の内径26(図2)に達している限り、角のある形状やその他の形状などの任意の形状で形成され得る。
【0021】
図4に示すように、ガスケット16は、底部72の近傍に液体流出口70の一式も含む。液体流出口70は、一般的に楕円形状であり、所望の直径、数、及び間隔を有し得る。例えば、液体流出口70は、底部72の周囲に沿って等間隔で放射状に設けられてもよい。注出キャップ10の開放位置において、液体流出口70により、液体20(図2)はガスケット16を通過した後、キャップ本体14における注出口44(図3)を通過して流出することが可能になる。
【0022】
図4に示すように、ガスケット16は、液体流出口70の近傍の底部72の内部に、U字型ショルダー部74も含む。ショルダー74は、注出キャップ10が容器12のネック部22に付けられる際に、ガスケット16をキャップ本体14のサポート用リブ58上に、中心に置くように構成される。ガスケット16は、ガスケット16が柔軟性を維持して注出キャップ10の閉鎖位置における予測可能な変形の局所位置を提供するのを補助するとともに、開放位置で低圧シール63、65を保持するための薄型側壁部76を有する薄型部分71も含む。加えて、後ほどさらに説明するが、薄型部分71は、注出キャップ10を緩めると、僅かな力で本質的に変形されていない状態に押し戻す。
【0023】
図4に示すように、ガスケット16は、上面部32(図2)と容器12のネック部22(図2)の内部端を封止するように構成されるシール表面部78も含む。後ほどさらに説明するが、キャップ本体14上のシール表面部62(図3)が、ガスケット16のシール表面部78を、上面部32(図2)とネック部22(図2)の内部端に対して圧迫して、高圧シール部67(図6)を形成する。容器12上の注出キャップ10の初期配置の間に、ガスケット16を容器12のネック部22の内径26に着座するように配列することも必要になる。この位置にて、Oリング部68は、第二低圧シール65(図6)を形成する。ガスケット16の端部72が先細り形状は、この位置合わせを容易にする。
【0024】
図5を参照して、ねじリング18は、別個に示される。ねじリング18は、一般的にリング形状をしており、キャップ本体14(図3)に接着またはスピン溶着されるための大きさと形状をしている。ねじリング18は、容器12のネック部22(図2)で雄ねじ24(図2)と嵌合して係合するように構成される雌ねじ36を含む。雌ねじ36は、連続的ではないが、経済的理由により、平面部64が雌ねじ36の間に形成される。ねじリング18は、注出キャップ10上のガスケット16(図2)のショルダー部66を封止し固定するように構成されている挟持リブ84も含む。図示していないが、ねじリング18は、軸方向のキー溝と組み合わせてスナップ式にてキャップ本体14と結合され得ることが理解されるべきである。キー溝は、注出キャップ10を締めたり緩めたりしている間に発生するねじれ力に対抗する。
【0025】
図6を参照して、閉鎖位置における注出キャップ10が示される。閉鎖位置において、ガスケット16は、容器12のネック部22を液圧シールする。閉鎖位置を開始するために、注出キャップ10は、ねじリング18上の雌ねじ36と、容器12のネック部22上の雄ねじ24とが密着するように時計回りに回転され得る。加えて、ガスケット16は、容器12の上面部32とネック部分22の内部端に対するキャップ本体14の表面部78と円弧状の表面部62の制御された変形を伴う圧迫に向く形状をしている。また、閉鎖位置において、第一低圧シール63(図6)及び第二低圧シール65(図6)が、ガスケット16によって形成される。しかしながら、閉鎖位置において、低圧シール63、65(図6)は、高圧シール67(図6)によって代替される。
【0026】
図7を参照して、開放位置における注出キャップ10が示される。注出キャップ10を閉鎖位置(図6)から開放位置(図7)へ動かすために、注出キャップ10は、4分の1回転以上、反時計回りに回転され得る。さらに説明するように、キャップ本体14は、開放または閉鎖位置における注出キャップ10の配置を示すアライメントマーク118A(図13)も有し得る。図8におけるその他の代替例に示すように、容器12のネック部22の雄ねじ24は、開放位置における注出キャップ10の回転音と抵抗とを伝えるために、ねじリング18の雌ねじ36上の嵌合もどり止め88と嵌合するもどり止め86を含み得る。しかしながら、もどり止め86、88は、随意的なものであって、注出キャップ10の動作に必須ではない。
【0027】
図7に示すように、開放位置では、注出キャップ10は、容器12のネック部22の雄ねじ24に対するねじリング18上の雌ねじ36の回転によって上方へ移動する。加えて、容器12のネック部22の上面部32上の高圧シールがもはや存在しないようにするために、ガスケット16は圧迫されない。しかしながら、第一低圧シール63と、第二低圧シール65が、ガスケット16によって維持される。低圧シール63、65は、液体20がガスケット16と内径26の間を流れて、その後、嵌合ねじ24/36を通過して流れていくことを防止する。しかしながら、液体20は、ガスケット16の液体流出口70を通過し、及びガスケット16とキャップ本体14のサポートリブ58との間に形成された通路82を通過して流れ得る。
【0028】
図7は、ガスケット16が本質的に変形されていない状態の通路82の形成についても示す。図7に示すように、通路82の形成中に、ガスケット16の制御された変形が逆転して、ガスケット16が、その本質的に変形されていない状態の成形された形状へ戻る。液体の流速は、通路82の大きさ及びキャップ本体14の注出口44の大きさに影響を受ける。通路82用に十分な大きさを確保する1つの方法は、注出キャップ10が回転して開放位置となるときに、ガスケット16の変形を制御することである。特に、ガスケット16は、薄型部分71(図4)において変形が本質的に発生するように構成され得る。注出キャップ10が、反時計回り回転によって連続的に緩められると、ガスケットショルダー部66が、容器12のネック部22の上面部32から遠ざかる一方で、薄型部分71(図4)が閉鎖位置のガスケット16の変形された形状から十分に伸びて、本質的に変形されていない形状の状態になる。この時点で、通路82は最大の大きさを有し、最大の流速を提供する。Oリング部68(図4)は、低圧シールが常時維持されるように、閉鎖位置から開放位置へ推移する間に、また、開放位置から閉鎖位置へ推移する間に、ネック部22の内径26に対して圧迫されたままである。
【0029】
図9は、フランジ付きの上面32Fの付いたネック部22Fを有する液体容器12Aを示す。この場合、液体容器12Fは、押出ブロー成形過程を使用して形成され得る。図9に示すように、注出キャップ10は、射出ブロー成形過程によって形成された容器12に関して先に説明されたように、容器12Fとともに実質的に使用され得る。ネック22Fによって、上方のOリング部68のみがフランジ付きの上面32Fと係合し、図9Aに示すような低圧シール65Fを形成する。
【0030】
図10から図15を参照して、容器12に取り付けられる代替的な実施形態の注出キャップ10Aを示す。注出キャップ10Aは、キャップ本体14A、キャップ本体14Aに取り外し可能に取り付けられたガスケット16A、及びキャップ本体14Aに取り付けられたねじリング18Aを含む。注出キャップ10Aは、その構造と機能が、注出キャップ10(図1)と実質的に類似するが、いくつかの異なる特徴構造及び動作に関する特徴を含む。大きな相違点の1つは、洗浄用に注出キャップ10Aからより容易に取り外せるガスケット16Aの構造及び機能にある。
【0031】
図10及び図11に示すように、ガスケット16Aは、上部102A(図14)上に移動可能部分92Aを含むが、これは、さらに説明するように、キャップ10Aと容器12の間のより大きな相対運動を可能にする。加えて、キャップ本体14Aは、シールリブ60(図3)を含まず、ねじリング18Aは、挟持リブ84(図5)を含まない。注出キャップ10Aにおいて、ガスケット16Aの先端は、シールリップ96Aを形成し、これがキャップ本体14A上のノンドラフト(non drafted)の表面94Aを封止して第一低圧シール63A(図10)を形成する。シールリップ96Aは、ねじリング18Aの端部98Aと、キャップ本体14A上の内部圧迫表面部100Aとの間をスライドするように、構成される。特に、シールリップ96Aは、容器12から液体20を注出したり飲んだりしている間など、キャップ10Aの開放位置において、この運動の範囲内でスライドし得る。
【0032】
図10に示すように、注出キャップ10Aが最初に容器12上にねじり止めされるとき、ガスケット16Aの移動可能部分92Aが最初に表面部98Aと接触し、これがキャップ本体14Aの上面部100Aと接触するまで上に押し上げられる。この運動の間に、ガスケット16Aのシールリップ96Aが、キャップ本体14A上の平滑な表面94Aと接触し、第一低圧シール63Aを形成する。キャップ10Aが、キャップ10Aの時計回りの回転によって閉鎖位置まで完全に締められると、ガスケット16Aは、キャップ本体14A上の圧迫表面部62Aと液体容器12の上面部32及び内部端との間で圧迫されて、高圧シール67A(図11)を形成する。図10に示すように、キャップ10Aが開放位置へと反時計回りに回転する場合、ガスケット16Aの移動可能部分92Aは、ガスケット16Aのシールリップ96Aがねじリング18Aの上部端98Aに接触するまでは容器のネック部22の上面部32に着座したままである。キャップ10Aがさらに反時計回り方向に回転すると、ガスケット16Aがその着座位置から引き出される。この点を越えてさらにキャップを回転させると、キャップ10Aは、容器12から完全に取り外される。
【0033】
図14及び図15を参照して、ガスケット16Aは、最適動作を提供するための特定形状を有する。ガスケット16Aは、上部102Aと下部104Aを含む。ガスケット16Aの下部104Aは、上部102Aよりも厚い壁厚を有する。これにより、Oリング部68Aと、容器のネック部22(図11)の内径26との間の圧縮力が、ガスケット16Aの上部102A上のキャップ本体14Aとシールリップ96Aとの間の圧縮力よりも高くなることが確実になる。異なる言い方をすれば、ガスケット16Aと容器ネック部22(図11)の内径26(図11)の間の摩擦は、ガスケット16Aのキャップ本体14A上のシールリップ96Aとノンドラフトの表面94Aの間の摩擦よりも大きい。これは、キャップ10Aがガスケット16Aの下部104Aに対して上下に動くことができることを確実にし、ガスケット16は第二低圧シール65A(図11)を形成するために容器のネック部22(図11)の内径26(図11)に固定され及び着座したままの状態となる。この点において、ガスケット16Aの下部104Aが、キャップ10Aの開放位置における容器ネック部22(図11)の内径26(図12)に着座したままである筈であり、キャップ10Aから注出したり、飲んだりしている間に、第二低圧シール65A(図11)が形成される。
【0034】
ガスケット16A(図14)の上部102A(図14)の薄壁のその他の特徴は、ガスケット16A(図14)の下部104A(図14)よりも柔軟性が高いことである。この柔軟性は、隙間があることにより、キャップ本体14A(図13)上の雌ねじ36A(図13)と、容器12(図11)のネック部22(図11)上の雄ねじ24(図11)の間の相対運動があるため、非常に重要である。これらの隙間は、ねじの適切な動作のために必要であり、これらの隙間はキャップ10A(図11)及び容器12(図11)の製造の変形態様があることによって、生じることもある。この相対運動は、キャップ10A(図11)が左右に押されたり、角度方向に小刻みに動いたりするときに起こり得る。所望の柔軟性を得るために、ガスケット16Aは薄化された上部102Aに、円弧状の隅部106A(図14)、垂直壁108A(図14)、及び移動可能部分92A(図14)を含む。特に、ガスケット16Aは、円弧状の隅部106A(図14)上の上部102Aにおいて薄型側壁部110A(図14)を含み、円弧状の隅部106A(図14)下の下部104Aにおいて厚い側壁部112A(図14)を含む。良好なプラスチック射出成形プラクティスによれば、ひとたび壁部が円弧状の隅部106A(図14)で薄くなると、残り全てのダウンストリームの壁部(すなわち下部104A(図14))は薄くなる筈である。経済的理由で、ガスケット16Aは単一材料から製造され得る。しかしながら、上部102Aの所望の柔軟性は、より高コストのオーバーモールド過程を使用することによって達成され得る。このようにして、より柔軟性の高い材料が上部102Aを形成し得、より柔軟性の高い材料はガスケット16Aの下部104Aを形成するために使用されるより硬質の材料と結合し得る。これと同一の方法が、下部104Aと異なる上部102Aの摩擦係数を作成するために使用され得る。
【0035】
ガスケット14A(図14)の使用中に、キャップ10A(図12)が左右に動いたり、小刻みに動いたりするときに、シールリップ96A(図14)が完全な円形状を維持していることが有利である。ガスケット14A(図14)は、シールリップ96A(図14)が、その円形状を維持するように構成されている。図14に示すように、シールリップ96Aは、キャップ10A(図12)が左右に動いたり、小刻みに動いたりしても円形状を維持できるように、シールリップ96A(図14)の上端を補強する傾斜面114A(図14)を含む。シールリップ96A(図14)が傾斜面によって補強されない場合には、キャップ本体14A(図12)の側面の平滑な表面94A(図12)と接触を断つようにシールリップ96Aは曲がる。シールリップ96A(図15)をさらに補強するために、ガスケット16A(図15)は、シールリップ96A(図14)の傾斜面114A(図14)を支持するリブ116A(図15)を含む。この構成により、シールリップ96A(図15)は、キャップ10A(図12)の任意の横方向の動きを伴い円形状を維持する。さらに、薄型の垂直側壁108A(図14)及び円弧状の隅部106A(図14)は、たとえキャップ10A(図12)が非同心円の配置状態及び/または上方または下方へ小刻みに動く状態へと押し出されても、シールリップ96A(図14)が液圧シールを維持できるヒンジを提供する。
【0036】
傾斜面114A(図14)は、また、容器12(図12)への液体フローを促進するために角度を有する。補強リブ116A(図15)は、ガスケット16A(図11)が容器12(図11)のネック部22(図11)から上方に引っ張られるときに、シールリップ96A(図15)が裏返しにならないようにする。さらに、シールリップ96A(図11)の垂直方向の長さは、キャップ10A(図11)が角度をつけて小刻みに動いて極端な位置に達するときに、平滑な表面94A(図11)との接触を維持するのに十分である。最大回転角度が分かると、単純な幾何学を利用することで接触の維持を確実にするシールリップ96Aの長さが計算できる。
【0037】
図12に示すように、移動可能部分92A(図11)は、キャップとボトルのミスアライメントが広範囲にわたる場合でも、これを許容するようなベローズ移動可能部分92ABとして成形され得る。図13に示すように、ガスケット10Aの上面部120Aは、隆起した十字形などのアライメント部118Aも含み得る。キャップ本体14Aが透明な材料から製造されている場合、アライメント部118A(図13)は、キャップ10A(図13)が完全に締まっているか否かを示すために使用され得る。特に、キャップ10A(図13)が締まると、アライメント部118A(図13)は、キャップ本体14A(図13)と接触する。キャップ10A(図13)が透明な材料から成形される場合には、ガスケット16A(図13)とキャップ本体14A(図13)との接触によって、アライメント部118A(図13)の形状がキャップ本体14A(図13)を通して視認可能となる。キャップ10A(図13)が緩むと、キャップ本体14A(図13)とガスケット16A(図13)との接触が途絶えて、アライメント部118A(図13)は、明確には視認できなくなる。
【0038】
図16を参照して、水、ビタミン強化水、ジュースまたはソーダを収容するために適応される飲料容器などの、使い捨ての、使い切りの容器12Bとともに使用する、代替的な実施形態の注出キャップ10Bが構成される。この用途においては、低コストを保証し、高容量アセンブリを容易とすることが非常に重要である。キャップ10Bは、注出口44Bを有するキャップ本体14B、ガスケット16B及び、安全性の目的のための不正開封防止リング120Bを含む。代替的に、収縮フィルム(図示していない)が、不正開封防止リング120Bの代わりにキャップ10Bの周囲に配置され得る。収縮フィルムは、衛生上のバリアならびに安全シールを提供するという有利性を有する。
【0039】
図16に示すように、キャップ本体14Bは、容器12Bのネック部の内径26B上の雄ねじ24Bと嵌合する雌ねじ36Bを含む。キャップ本体14Bは、単部品構成であり、先の実施形態におけるような別々のねじリングがない。キャップ本体14Bと、不正開封防止リング120Bもまた単部品構成で形成され得る。ガスケット16Bは、容器ネック部26B内に適合し、3つの異なる場所において容器12Bとキャップ本体14Bとの間の封止の役割を果たす。キャップ10Bが閉鎖位置にあるときに、ガスケット16Bを挟持することにより、高圧シール122Bが形成される。この高圧シール122Bは、キャップ10Bが完全に締まっているときに内容物が漏れ出ないことを確実にする。第一低圧シール124Bが、ガスケット16Bとキャップ本体14Bとの間に形成され、第二低圧シール125Bが、容器ネック部26Bとガスケット16Bとの間に形成される。低圧シール124B、125Bは、キャップ10Bが開放位置にあって、液体内容物がキャップ10Bにおいて穴44Bを通過して流れるときに、液体が容器12Bのネック部22Bから流出することを防ぐ。加えて、角度のある面132Bは、アセンブリの期間中に干渉し合う表面同士を導くためにも必要とされる。
【0040】
図17を参照して、代替的な実施形態の注出キャップ10Cは、注出キャップ10B(図16)と実質的に類似しており、注出口44Cを有するキャップ本体14C、不正開封防止リング122Cを含むが、ガスケットを含まない。この構成が最も低コストでアセンブリが最も容易である。キャップ10C(図17)ならびにキャップ10B(図16)は、加工や分割線(パーティングライン)無しにすませるために、容器12Cのネック部22、キャップ本体14C上にシール表面126C、128C、130Cを要する。注出キャップ10Cにおいて、容器12Cのネック部22Cは、ネック部22Cの内径を封止するキャップ本体14C上のシール面126Cと接触する。図17がまた示すように、嵌合面間の一定の接触を確実にするために、第二シール面130Cとネック部128Cの外径との間の僅かな締まり嵌めが必要である。この要請は、容易に打ち延ばし可能なポリエチレン材料から製造された薄型の壁を使用することで達成され得る。キャップ10Cの小型化した場合、キャップ10Cがネック部22Cへと伸びて、締まり嵌めのために発生した任意の圧力を徐々に緩和する。さらに、キャップ10Cをねじって開け閉めする際に締まり嵌めが過度な障害を発生させないように、ポリエチレンは、容器12Cに対してスライドするときに殆ど摩擦を生じない。最後に、角度のある表面132Cは、アセンブリの期間中に干渉する表面同士を導くために必要とされる点に留意が必要である。
【0041】
図18を参照して、代替的な実施形態の注出キャップ10Dは、注出キャップ10(図1)または注出キャップ10A(図11)と実質的に類似する。加えて、注出キャップ10Dは、注出キャップ10D上の1つまたは複数の注出口44D上に形成される注ぎ口126Dを含む。注ぎ口126Dは、有毒液体などの液体を注出キャップ10Dからより容易に流出させることを可能にする。
【0042】
図19を参照して、代替的な実施形態の注出キャップ10Eは、注出キャップ10(図1)または注出キャップ10A(図11)と実質的に類似する。代替的な実施形態の注出キャップ10Eは、いくつかの改良点を有する。第一に、注出口44Eは、キャップ本体14Eの最上部すなわち頂上部に位置することから、キャップ方向を飲むための位置に定めるためには一瞥するだけでよい。キャップ10Eは完璧な円形であり、これは人の唇に向ける前の注出口44Eの位置調べに必要である。第二に、液体が、ガスケット16Eとキャップ本体14Eの間の狭い隙間に液体を集め得るメニスカスフォースに対抗するためのより大きな運動量を伴って容器12(図1)に逆流するように、注出口44Eとガスケット16Eと間の距離がより大きくなっている。第三に、加圧された容器12(図1)が急に開放された際の圧力パルスを吸収するために、ガスケット16E上の空間(気体)の容積がより大きくなっている。炭酸化のために、または、キャップ10Eを閉鎖位置にした後に液体が加熱されたとき、圧力が、容器12(図1)内で発生し得る。第四に、キャップ本体14Eは、キャップ本体14Eが容器上にない場合に、ガスケット16Eの頂上部をまっすぐにするリッジ部136Eを含み、ガスケット16Eはキャップ本体14E内で上へと押し上げられる。ガスケット16EのOリング部の面取りした表面部134Eもまた、ガスケット16Eを容器ネック部の内径へ円滑に導くことを補助する。
【0043】
以上のように、本開示内容は、液体容器用の改良された注出キャップと、容器から液体を注出するための改良された方法について記載するものである。本明細書は特定の好ましい実施形態を参照して記載されているが、当業者には理解されるように、付随する特許請求の範囲から逸脱することなく、ある程度の変更及び修正がなされ得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの注出口を有する容器のネック部への取り付けるように構成されたキャップ本体であって、前記少なくとも1つの注出口を通過して液体を前記容器から注出することが可能であり、前記キャップ本体は前記容器の前記ネック部上での回転によって開放位置または閉鎖位置へ移動可能なキャップ本体と;
液体流出口、前記キャップ本体上に第一シールを形成するように構成される第一部分、及び前記容器の前記ネック部の内径または上面部上に第二シールを形成するように構成される第二部分を有する、前記キャップ本体に取り付けられるガスケットと;
を含み、
前記ガスケットが、前記容器の前記ネック部の上面に第三シールを形成するために、前記閉鎖位置において前記キャップ本体により圧迫されるように構成されており、
前記ガスケットが、前記開放位置において、前記第一シール及び前記第二シールを維持しながら、前記容器から前記ガスケット内の前記液体流出口を通過して前記キャップ本体の前記注出口への液体フローを可能にする液体流路を形成するように構成される、
液体を収容するように構成された前記容器のためのキャップ。
【請求項2】
ボトル上に配置されている期間中に、及び、前記ボトル上にない場合は前記キャップの保管中に、前記ガスケットの形状を維持するために前記容器の前記ネック部に適合するように構成されるサポートリブを前記キャップ本体上にさらに含む、請求項1に記載のキャップ。
【請求項3】
前記容器の前記ネック部上の雄ねじと嵌合する雌ねじを有する、前記キャップ本体に取り付けられたねじリングをさらに含む、請求項1に記載のキャップ。
【請求項4】
前記ガスケットの前記第一部分が、前記キャップ本体内の溝と前記ねじリング内の溝に着座して前記第一シールを形成する、請求項1に記載のキャップ。
【請求項5】
前記ガスケットの前記第一部分が、前記第一シールを形成するために前記キャップ本体のシール面に対して動く請求項1に記載のキャップ。
【請求項6】
前記ガスケットの前記第二部分が、前記第二シールを形成するために、前記容器の前記ネック部の前記内径または端部に着座するように構成されるOリング部を含む、請求項1に記載のキャップ。
【請求項7】
前記キャップ本体が前記容器のネック部上の雄ねじと嵌合する雌ねじを含む、請求項1に記載のキャップ。
【請求項8】
前記ガスケットは、前記第一シール及び前記第二シールを維持するために、柔軟性を維持するように構成され、且つ、前記注出キャップの前記開放位置における予測可能な変形の局所位置を提供するように構成される少なくとも1つの薄型部分を含む、請求項1に記載のキャップ。
【請求項9】
前記注出口に取り付けられた注ぎ口をさらに含む、請求項1に記載のキャップ。
【請求項10】
少なくとも1つの注出口を有するキャップ本体であって、前記少なくとも1つの注出口を通過して液体を容器から注出することが可能である、キャップ本体と;
キャップを開放位置または閉鎖位置に配置するために、前記ねじネック上の回転により移動可能な前記キャップ本体上のねじリングと;
前記キャップ本体に取り付けられたガスケットであって、
前記キャップ本体上に第一低圧シールを形成するように構成される第一部分、
前記閉鎖位置において前記容器を高圧シールで封止するために前記キャップ本体によって圧迫されるように構成され、かつ前記開放位置において液体流路を形成するために本質的に変形されていない状態へと戻るように構成されるシール面、
第二低圧シールを形成するために前記ねじネックの内径に着座するように構成されるOリング部、及び
前記開放位置で、前記ガスケットを通過して前記液体流路及び前記注出口へ流れる液体フローを可能にするように構成される液体流出口、
を有する、ガスケットと;
を含む、ねじネックを備え、液体を収容するように構成される容器のためのキャップ。
【請求項11】
ボトル上に配置されている期間中に、及び、ボトル上にない場合は前記キャップの保管中に、前記ガスケットの形状を維持するために前記容器の前記ネック部に適合するように構成されるサポートリブを前記キャップ本体上にさらに含む、請求項10に記載のキャップ。
【請求項12】
前記キャップ本体が、高圧シールを形成するために、前記ねじネック部の表面または端部に対して前記ガスケット上の前記シール面を圧迫するように構成される第二シール面を含む、請求項10に記載のキャップ。
【請求項13】
前記ガスケットの前記第一部分が、前記キャップ本体の内表面を封止するように構成されるシールリップを有する移動可能部分を含む、請求項10に記載のキャップ。
【請求項14】
前記移動可能部分がベローズ形状を有する、請求項13に記載のキャップ。
【請求項15】
前記ガスケットが、前記第一低圧シール及び前記第二低圧シールを維持するために、柔軟性を維持するように構成され、且つ、前記注出キャップの前記開放位置における予測可能な変形の局所位置を提供するように構成される少なくとも1つの薄型部分を含む、請求項10に記載のキャップ。
【請求項16】
前記ガスケットが、前記閉鎖位置または前記開放位置を確認するための前記キャップ本体を通して視認可能なアライメント部をさらに含む、請求項10に記載のキャップ。
【請求項17】
前記キャップ本体上に、音や抵抗によって前記開放位置を伝えるように構成される少なくとも1つのもどり止めをさらに含む、請求項10に記載のキャップ。
【請求項18】
前記容器が、射出ブロー成形のプラスチック容器または押出成形のプラスチック容器を含む、請求項10に記載のキャップ。
【請求項19】
複数の注出口と内表面を有するキャップ本体であって、前記複数の注出口を通過して液体を容器から注出することが可能である、キャップ本体と;
キャップを開放位置または閉鎖位置に配置するために前記ねじネック上の回転により移動可能な前記キャップ本体上のねじリングと;
前記キャップ本体に取り付けられるガスケットであって、
前記キャップ本体の前記内表面に第一低圧シールを形成するように構成される移動可能部分、
前記閉鎖位置において前記容器を高圧シールで封止するために前記キャップ本体によって圧迫されるように構成され、かつ前記開放位置において液体流路を形成するために本質的に変形されていない状態へと戻るように構成されるシール面、
第二低圧シールを形成するために前記ねじネックの内径または端部に着座するように構成されるOリング部、及び
前記開放位置において、前記ガスケットを通過して前記液体流路及び前記注出口へと流れる液体フローを可能にするように構成される複数の液体流出口と、
を含むガスケットと;
を含む、ねじネックを備え、液体を収容するように構成される容器のためのキャップ。
【請求項20】
前記移動可能部分がベローズ形状を有する、請求項19に記載のキャップ。
【請求項21】
ねじネックを有する容器からの液体を封止し、及び注出する方法であって、
1つまたは複数の注出口を備えるキャップ本体と、前記キャップ本体上のガスケットと、前記容器の前記ねじネックを係合するためのねじを有する前記キャップ本体上のねじリングとを有する注出キャップを設けることと;
前記容器の前記ねじネック上の前記キャップ本体を閉鎖位置へときつく締めることであって、前記ガスケットの変形は前記容器を高圧シールで封止する、きつく締めることと;
前記キャップ及び前記ねじリングを通過する望ましくない液体フローを防止するための第一低圧シールと第二低圧シールを提供する一方で、前記容器の前記ねじネック上の前記キャップ本体を開放位置へと回転することであって、前記ガスケットは液体流路を形成するために本質的に変形されていない状態に戻る、回転することと;
を含む方法。
【請求項22】
前記開放位置において、前記ガスケット、前記液体流路、及び前記キャップ本体内の前記注出口を通過して前記液体を注出することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第一低圧シールを形成するために前記キャップ本体の内表面を封止するように構成されるシールリップと、前記容器の前記ネック部に前記第二低圧シールを形成するように構成されるOリング部とを前記ガスケットに備えることをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記ボトル上に配置されている期間中に、及び、前記ボトル上にない場合は前記キャップの保管中に、前記ガスケットの形状を維持するために前記容器の前記ネック部に適合するように構成されるサポートリブを前記キャップ本体に備えることをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
キャップ本体であって、
少なくとも1つの注出口であって、前記少なくとも1つの注出口を通過して液体を容器から注出することが可能である、少なくとも1つの注出口、
前記ねじネック上に第一シールを形成するように構成される内表面、
前記ねじネックを係合するように構成され、且つ、キャップを開放位置または閉鎖位置に配置するために回転によって移動可能な雌ねじ、及び
前記ねじネックに適合するように構成され、且つその内径または端部上に、高圧シールを形成するように構成される圧縮リブ、
を有するキャップ本体と;
前記キャップ本体及び前記容器に取り付けられる不正開封防止リングと;
を含み、
前記キャップ本体は、前記開放位置において、前記第一シールを維持しながら、前記容器から前記注出口を通過して流れる液体フローを可能とする液体流路を形成するように構成されており、
前記キャップ本体は、嵌合の配置をアライメントするように構成される傾斜面を有することを特徴とする、
ねじネックを有し、液体を収容するように構成される容器のためのキャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図9A】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2012−527382(P2012−527382A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511794(P2012−511794)
【出願日】平成21年5月19日(2009.5.19)
【国際出願番号】PCT/US2009/044431
【国際公開番号】WO2010/134908
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(511278383)
【氏名又は名称原語表記】Heiberger,Robert,A.
【住所又は居所原語表記】2305 Hawthorn Avenue,Boulder,CO 80304,United States of America
【Fターム(参考)】