液晶表示装置及びその制御方法、画像表示システム
【課題】ユーザが光源ブロックの位置や境界を認識することが可能な液晶表示装置及びその制御方法、画像表示システムを提供する。
【解決手段】液晶パネルと、複数の光源ブロックを有し前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロックに対応する領域である光源ブロック領域を示す光源ブロック領域表示画像データを生成する生成手段と、入力する画像データと前記光源ブロック領域表示画像データとを合成する合成手段と、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示する表示制御手段と、を有する。
【解決手段】液晶パネルと、複数の光源ブロックを有し前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロックに対応する領域である光源ブロック領域を示す光源ブロック領域表示画像データを生成する生成手段と、入力する画像データと前記光源ブロック領域表示画像データとを合成する合成手段と、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示する表示制御手段と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置及びその制御方法、画像表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶パネルのバックライト光源として、LED(Light Emitting
Diode)が採用されてきている。LEDを使用したバックライトとして、液晶パネルの背面にLEDを配置した直下型のLEDバックライトがある。直下型のLEDバックライトでは、局所的にバックライトの発光輝度を変えられるという特徴がある。このような特徴を活かしたバックライト制御方式として、入力映像信号に応じてバックライトの発光輝度を光源ブロック毎に制御するローカルディミングという技術がある。ローカルディミングでは光源ブロック毎にバックライトの発光輝度を調整するため、バックライト全面の発光輝度を調整する場合に比べて、コントラスト向上の効果がより期待できる。
【0003】
このようなローカルディミングに関する従来技術として、特許文献1に記載の技術がある。この従来技術では、複数の光源ブロックに分割して制御される光源を備え、その複数の光源ブロックに対応する入力画像データから、光源の複数の光源ブロックの各輝度値を算出する。その算出結果に基づいて光源の点灯を制御する透過型のバックライトを用いた表示装置を開示している。
【0004】
一方、ディスプレイの高解像度化が進んでいる。静止画を撮影するユーザは、自分の作品である静止画像を高解像度ディスプレイに表示し、表現の場として高解像度ディスプレイを利用することが今後予想される。そのような場合、ユーザは自分の作品(静止画像)を特定のディスプレイとの組み合わせで画質調整を行う必要がある。さらに、ローカルディミング制御を行っているディスプレイの場合には、ローカルディミングによるコントラスト向上効果を考慮して画像編集(レイアウト変更やトリミング、拡大縮小など)を行う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−164863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ローカルディミング制御ではバックライトの輝度を光源ブロック単位で調整する。液晶表示装置に表示する画像のコントラストを向上したい領域が異なる光源ブロックにまたがって存在する場合、光源ブロックとの位置関係を考慮しないで画像編集を行うと、ローカルディミング制御によるコントラスト向上効果が十分に得られない場合がある。
【0007】
従って、ローカルディミング制御を行う液晶表示装置に表示させる画像を編集する場合は、液晶表示装置のバックライトの光源ブロックの位置や境界を意識して画像編集を行うことが望まれる。しかし、従来はユーザが光源ブロックの位置や境界を認識できなかった為、ローカルディミング制御によるコントラスト向上効果を考慮した画像編集を行うためには試行錯誤が必要という課題があった。
【0008】
そこで、本発明は、ユーザが光源ブロックの位置や境界を認識することが可能な液晶表示装置及びその制御方法、画像表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、液晶パネルと、複数の光源ブロックを有し前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロックに対応する領域である光源ブロック領域を示す光源ブロック領域表示画像データを生成する生成手段と、入力する画像データと前記光源ブロック領域表示画像データとを合成する合成手段と、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示する表示制御手段と、を有する液晶表示装置である。
【0010】
本発明は、液晶パネルと、複数の光源ブロックを有し前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、を有する液晶表示装置の制御方法であって、前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロックに対応する領域である光源ブロック領域を示す光源ブロック領域表示画像データを生成する生成ステップと、入力する画像データと前記光源ブロック領域表示画像データとを合成する合成ステップと、前記合成ステップにより合成された画像データを前記液晶パネルに表示する表示ステップと、を有する液晶表示装置の制御方法である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザが光源ブロックの位置や境界を認識することが可能な液晶表示装置及びその制御方法、画像表示システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1のシステム構成を示すブロック図
【図2】実施例1の光源ブロックについて説明するための図
【図3】実施例1の光源ブロック画像の表示処理及び表示解除処理のフローチャート
【図4】実施例1のバックライト情報のデータ構造例
【図5】実施例1の光源ブロック画像の描画方法を説明するための図
【図6】実施例1の光源ブロック0を示す光源ブロック画像の例
【図7】実施例2、3,4のシステム構成を示すブロック図
【図8】実施例2の光源ブロック画像の表示について説明するための図
【図9】実施例3のユーザ指定領域包含領域の表示処理のフローチャート
【図10】実施例3のユーザ指定領域包含領域の表示例
【図11】実施例4のローカルディミング制御モードの変更例
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に図面及びフローチャートを参照して、この発明を実施するための形態を説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
本発明では、複数の光源ブロック毎にバックライトの発光輝度を制御するローカルディミング制御によりバックライトの発光の制御を行う。バックライトは、図2に示すように、縦方向8分割、横方向16分割の計128個の光源ブロックに分割され、光源ブロック毎(N=0〜127)に発光輝度を調整可能である。なおバックライトの光源ブロック数は一例であってこれに限らない。
【0014】
(実施例1)
図1を参照して、本発明の実施例1に係る液晶表示装置100の構成について説明する。実施例1は、ユーザの指示により光源ブロック画像を表示する液晶表示装置の例である。光源ブロック画像は、液晶パネル上で光源ブロックに対応する領域を表示するための光源ブロック領域表示画像データに基づく画像である。詳細は後述する。
【0015】
液晶表示装置100は、映像出力装置120から映像信号を入力し、入力した映像信号を液晶パネルである表示部105に表示する。
また、液晶表示装置100は、映像出力装置120から入力した映像信号に基づいてバ
ックライト106の発光輝度を光源ブロック毎に制御する。
【0016】
映像出力装置120は、例えば画像編集アプリケーション121で画像編集している画像の画像信号を映像信号出力部122を経て出力することにより画像出力を行う。ここで、画像編集アプリケーション121で画像編集する画像データは、例えば映像出力装置120内にある記憶部123から取得し、画像データ更新時には同様に記憶部123へ保存・記憶する。
【0017】
映像信号入力部101は、映像出力装置120から映像信号を入力する。映像信号入力部101は、入力した映像信号を後述するバックライト制御部103と映像信号補正部102に送る。
バックライト制御部103は、映像信号入力部101から入力した映像信号に基づいて、図2に示す光源ブロック(N=0〜127)毎にバックライトの発光輝度を制御する。
【0018】
映像信号補正部102は、バックライト制御部103によって決定されたバックライトの輝度値に応じて、バックライトの輝度低下を補うように映像信号に補正処理を行う。
インターフェース部107は、コントローラや液晶表示装置100に装備されているボタン等のユーザインターフェースにより、ユーザからのGUIの操作を要求するGUI制御信号を受信する。インターフェース部107は、前記受信した制御信号に応じてGUI処理部108に対してGUIの生成や操作の要求を行う。
【0019】
GUI処理部108は、インターフェース部107で受信した制御信号に基づいて、GUI画像データを生成する。ここで、前記GUI画像データに必要な素材データ等は、液晶表示装置100内にある記憶部109から取得され、データの更新時には同様に記憶部109へ保存・記憶する。
【0020】
画像合成部104は、映像信号補正部102によって補正された映像信号と、GUI処理部108によって生成されたGUIとを合成する。画像合成部104によってGUIが合成された映像信号は、表示部105へ送られる。
表示部105は、液晶パネルによって構成され、画像合成部104から出力された映像信号を表示する。
【0021】
バックライト106は、複数の光源ブロックを有し表示部105の液晶パネルを照射するモジュールであり、光源としてLEDを用いる。バックライト106は、バックライト制御部103によって決定された輝度値に基づいて、図2に示すような光源ブロック毎にバックライトの発光輝度を制御する。
【0022】
GUI処理部108における光源ブロック画像表示処理について、図3(A)のフローチャートと図4にあるバックライト情報のデータ構造例の図を参照して説明する。
ステップS31でGUI処理部108は、バックライト制御部103から図4に示すようなバックライト情報を取得する。バックライト制御部103は、バックライト情報を記憶部109から取得し、GUI処理部108へ出力する。バックライト情報は、図4に示すように、ヘッダ情報領域、バックライト制御情報記述領域、光源ブロック共通情報記述領域、及び個別光源ブロックの情報記述領域を含む。ヘッダ情報領域には、データID、最終更新日時、バージョン情報等が記述される。バックライト制御情報記述領域には、ローカルディミング制御状態(ON/OFF)が記述される。光源ブロック共通情報記述領域には、光源ブロック画像の表示状態(ON/OFF)、表示色情報、表示透過率情報等が記述される。個別光源ブロックの情報記述領域には、N=0〜127の各光源ブロックに対応する液晶パネル上の領域である光源ブロック領域の座標情報、輝度情報等が記述される。
【0023】
ステップS32でGUI処理部108は、前記取得したバックライト情報のバックライト制御情報記述領域に記載のローカルディミング制御状態を参照し、ローカルディミング制御中かどうかを判定する。前記判定の結果、ローカルディミング制御中でない場合、すなわち全ての光源ブロックを同一の輝度で発光させる通常制御によりバックライト106の制御が行われている場合、GUI処理部108は光源ブロック画像表示処理を終了する。ローカルディミング制御中の場合、GUI処理部108はステップS33へ移行する。
【0024】
ステップS33でGUI処理部108は、前記取得したバックライト情報から光源ブロック共通の情報記述領域に記載の光源ブロック画像表示状態を取得する。
【0025】
ステップS34でGUI処理部108は、前記取得した光源ブロック画像表示状態から、光源ブロック画像の表示がされているかどうかを判定する。前記判定の結果、光源ブロック画像の表示がすでにされている場合、GUI処理部108は図3(A)のフローチャートの処理を終了する。光源ブロック画像の表示がされていない場合、GUI処理部108はステップS35へ移行する。
【0026】
ステップS35でGUI処理部108は、前記取得したバックライト情報から光源ブロック(N=0〜127)の情報記述領域に記載の座標情報を取得する。ここで、光源ブロックNの座標情報は、光源ブロックNに対応する液晶パネル上の領域の左上頂点画素の座標(x、y)と、横方向及び縦方向の画素数(w、h)と、の組み合わせで表す。液晶パネル上の画素の座標(x、y)は、液晶パネルの左上頂点を原点とする。例えば光源ブロック(N=34)の座標情報は、(x、y、w、h)=(240、300、120、150)である。
【0027】
ステップS36でGUI処理部108は、前記取得した光源ブロック(N=0〜127)の座標情報を基に光源ブロック画像の描画処理を行う。
【0028】
ステップ36終了後、ステップS37でGUI処理部108は、バックライト制御部103へ光源ブロック画像表示状態情報(ON)を送信する。バックライト制御部103は、GUI処理部108から送信された光源ブロック画像表示状態情報(ON)を記憶部109へ送信し、光源ブロック画像表示状態情報を更新する。
以上の処理により、GUI処理部108における光源ブロック画像の表示処理が行われる。
【0029】
画像合成部104における映像信号とGUIとの映像信号合成処理によって入力映像上にGUIを重畳して表示する方法ついて説明する。
映像信号入力部101から入力された映像信号は、映像信号補正部102を経て入力映像描画用メモリに書き込まれる。
【0030】
一方、前述のとおりユーザの要求によりインターフェース部107から出力されたGUI制御信号に基づき、GUI処理部108はGUI画像データを生成し、GUI画像描画用メモリに前記GUI画像データを書き込む。
画像合成部104は、前記入力映像描画用メモリの映像データと前記GUI画像描画用メモリのGUI画像データを合成し、画像合成用メモリに前記合成した映像データとGUIデータを書き込む。
以上により、映像信号とGUIとの映像信号合成処理によって入力映像上にGUIを重畳して表示する処理が行われる。
【0031】
図5は、前記GUI画像描画用メモリに光源ブロック画像データを書き込んだ場合のG
UI画像描画用メモリ内のGUIと入力映像描画用メモリ内の入力映像を例示する図である。図5において、GUI画像描画用メモリ内の格子状のGUIが光源ブロック画像を表す。
【0032】
GUI処理部108における光源ブロック表示線を描画する方法ついて説明する。光源ブロック表示線とは、光源ブロック画像を構成する、個々の光源ブロックに対応する領域の境界を表すライン状のGUI部品画像である。図6は、一例として、光源ブロック(N=0)を表す光源ブロック表示線を1dotの表示線で描画する場合を説明する図である。
【0033】
GUI処理部108は、バックライト制御部103から取得した光源ブロック(N=0)の座標情報x=0、y=0、w=120、h=150、に基づいて光源ブロック表示線描画処理を行う。GUI処理部108は、前記座標情報を基に光源ブロック(N=0)に対応する領域の境界点を算出する。ここで、境界点は具体的には境界点A(0,0)、境界点B(120,0)、境界点C(0,150)、境界点D(120,150)である。GUI処理部108は、光源ブロック(N=0)を表す光源ブロック表示線として、前記算出した境界点を結ぶ境界線AB、境界線AC、境界線BD、境界線CD、の内側1dotを後述する光源ブロック表示線の色情報と透過率情報を基に描画する。
以上の描画を全ての光源ブロック(N=0〜127)について行うことにより、全ての光源ブロックについての光源ブロック表示線が描画される。
【0034】
GUI処理部108における光源ブロック表示線の色と透過率、線の太さをユーザが設定する方法について説明する。
ユーザの要求によりインターフェース部107から出力されたGUI制御信号に基づき、GUI処理部108は光源ブロック表示線設定画面を生成・表示する。ユーザは表示された光源ブロック表示線設定画面のGUIを操作することにより、光源ブロック表示線の色をRGB値で設定できる。同様に、光源ブロック表示線の透過率と太さについても、前記設定画面のGUIの操作によりユーザは設定可能となる。透過率は、背景画像としての入力映像に対する光源ブロック表示線の透明度を表す。
なお、ここで説明した光源ブロック表示線の設定方法は一例であるため、実現方法として前述の方法に限定する必要はない。
【0035】
GUI処理部108における光源ブロック画像を表示する方法ついて説明する。
ユーザの要求によりインターフェース部107から出力されたGUI制御信号に基づき、GUI処理部108は光源ブロック画像表示ON/OFF設定画面を生成・表示する。ユーザは表示された光源ブロック画像表示ON/OFF設定画面のGUIを操作することにより、光源ブロック画像の表示/非表示を設定できる。
【0036】
なお、ここで説明した光源ブロック画像表示ON/OFF設定画面のGUIを操作することによって光源ブロック画像の表示/非表示の設定する方法は一例であり、他の設定方法も可能である。例えば、液晶表示装置100に備え付けられているボタンやリモコンをユーザが操作することによって光源ブロック画像の表示指示入力を行い表示ON/OFFを切り替る方法であってもよい。
以上の処理により、光源ブロック画像の表示処理を実行後の液晶表示装置100の表示状態の一例を図5(C)に示す。
【0037】
最後に、前述迄の処理によって表示された光源ブロック画像を非表示にする光源ブロック画像表示解除処理について、図3(B)のフローチャートを参照して説明する。
ステップS121でGUI処理部108は、バックライト制御部103から図4に示すようなバックライト情報を取得する。GUI処理部108は、前記取得したバックライト
情報から光源ブロック共通の情報記述領域に記載の光源ブロック画像表示状態を取得する。
【0038】
ステップS122でGUI処理部108は、前記取得した光源ブロック画像表示状態から、光源ブロック画像の表示がされているかどうかを判定する。前記判定の結果、光源ブロック画像の表示がされていない場合、GUI処理部108は光源ブロック画像表示解除処理を終了する。光源ブロック画像の表示がされている場合、GUI処理部108はステップS123へ移行する。
ステップS123でGUI処理部108は、前記GUI画像描画メモリに描画されている光源ブロック画像をクリアする処理を行う。
以上の処理により、GUI処理部108における光源ブロック画像表示解除処理が行われる。
【0039】
(実施例2)
図7を参照して、本発明の実施例2に係る液晶表示装置及び画像表示システムを説明する。本実施例では、画像編集アプリケーションによってユーザが画像編集を行った場合に光源ブロック画像の表示を行う。なお、液晶表示装置100について特に説明しない処理ブロック及び処理フローについては実施例1と同様とする。なお、図7において破線で示されたブロック(領域算出部1501、光源ブロック画像表示制御部1502)は実施例3で参照するブロックである。
【0040】
映像出力装置120は、ユーザが画像データに対し編集操作を行うことができる画像編集アプリケーション121を有する。画像編集アプリケーションはインターフェース制御部1304、記憶処理部1305、通信制御部1306、画像編集制御部1307、画像信号出力制御部1308を有する。記憶処理部1305は記憶部123を制御する。画像信号出力制御部1308は映像信号出力部122を制御する。
【0041】
ユーザは、映像出力装置120のインターフェース部1301(例えばマウスやキーボードなど)を操作することにより、画像編集などの要求を入力する。画像編集アプリケーション121は、インターフェース制御部1304により、ユーザからの操作要求を受信する。
【0042】
画像編集制御部1307は、ユーザにより画像編集操作(例えば画像の表示位置の変更)が行われたことを検知すると、光源ブロック画像表示要求コマンドを生成する。画像編集制御部1307は、生成した光源ブロック画像表示要求コマンドを通信制御部1306、通信部1302を経由して液晶表示装置100へ送信する。液晶表示装置100の通信部110は、映像出力装置120から出力された前記光源ブロック画像表示要求コマンドを受信する。以降の液晶表示装置100の光源ブロック画像表示処理は、実施例1と同様とする。なお、本実施例では、ユーザの画像編集操作として画像の表示位置の変更操作を例に説明しているが、これに限る必要はなく、トリミング、拡大、縮小などの画像編集操作が行われた場合に光源ブロック画像表示処理を行うようにしてもよい。
【0043】
以上の処理から、ユーザにより画像データの表示位置の変更などの画像編集操作が行われた場合に光源ブロック画像の表示処理が実行される。この光源ブロック画像表示処理により、映像信号出力部122から出力される画像編集アプリケーション121の編集画面の映像に、GUI処理部108が生成する光源ブロック画像が重畳されて、表示部105に表示される。光源ブロック画像の表示処理実行前から、ユーザの画像編集操作により光源ブロック画像の表示処理が実行された後の液晶表示装置100の表示状態は図8に示すとおりである。図8(A)に示すように、画像データのうち表示装置に表示可能な領域が移動した(図8の例では、画像の表示位置がx方向−20pix、y方向に−15pix
移動した)場合に、移動後に表示装置に表示される領域に光源ブロック画像が表示される。
【0044】
本実施例2の形態により、映像出力装置120の画像編集アプリケーション121が、液晶表示装置100からバックライト情報を取得して光源ブロック画像を生成しても良い。この場合、光源ブロック画像が重畳された映像信号を映像信号出力部122から出力して液晶表示装置100に表示させる。
【0045】
(実施例3)
図7、図9を参照して、本発明の実施例3に係る画像編集アプリケーションによってユーザが指定した領域に対応する光源ブロック画像を液晶表示装置100に表示する処理について説明する。なお、液晶表示装置100について特に説明しない処理ブロック及び処理フローについては実施例1と同様とする。
【0046】
映像出力装置120は、ユーザが画像データに対し編集操作を行うことができる画像編集アプリケーション121を有する。画像編集アプリケーションはインターフェース制御部1304、記憶処理部1305、通信制御部1306、領域算出部1501、光源ブロック画像表示制御部1502、画像信号出力制御部1308を有する。記憶処理部1305は記憶部123を制御する。画像信号出力制御部1308は映像信号出力部122を制御する。なお、画像編集制御部1307は本実施例では無関係のブロックである。
【0047】
以下に、ユーザ指定領域の座標情報を算出し保存する処理について図9(A)に基づき説明する。
ユーザは、映像出力装置120のインターフェース部1301(例えばマウスやキーボードなど)を操作することにより、画像内の特定の領域の指定などの要求を入力する。画像編集アプリケーション121は、インターフェース制御部1304により、ユーザからの領域指定操作要求を受信する。
【0048】
ステップS1601で領域算出部1501は、ユーザ指定領域の情報を取得する。ユーザ指定領域は、前記ユーザの操作により指定された表示中の画像データのある特定の領域である。ユーザ指定領域は任意の形状が可能である。
【0049】
ステップS1602で領域算出部1501は、ユーザ指定領域包含領域の座標を算出する。ユーザ指定領域包含領域は、前記取得したユーザ指定領域を包含する最小矩形領域である。
ステップS1603で領域算出部1501は、ユーザ指定領域包含領域の座標情報を記憶処理部1305を経由して、記憶部123に保存する。
【0050】
以下に、ユーザ指定領域包含領域の座標情報を光源ブロック画像表示要求コマンドともに映像出力装置120から出力する処理について図9(B)に基づき説明する。
ステップS1701で光源ブロック画像表示制御部1502は、ユーザの操作により光源ブロック画像の表示が要求された場合、前記ユーザ指定領域包含領域の座標情報を記憶部123から取得する。
【0051】
ステップS1702で光源ブロック画像表示制御部1502は、光源ブロック画像表示要求コマンドデータを生成する。前記光源ブロック画像表示要求コマンドデータには、前記ユーザ指定領域包含領域の座標情報が含まれる。
ステップS1703で光源ブロック画像表示制御部1502は、通信制御部1306と通信部1302を経由して光源ブロック画像表示要求コマンドデータを液晶表示装置100へ出力する。
【0052】
以下に、光源ブロック画像表示要求コマンドを受信して表示対象の光源ブロックの範囲を算出し、前記算出した範囲の光源ブロック画像を表示する処理について図9(C)に基づき説明する。
ステップS1801でバックライト制御部103は、通信部110を経由して、映像出力装置120から出力された前記光源ブロック画像表示要求コマンドデータを取得することにより領域指定情報入力を行う。領域指定情報はユーザ指定領域包含領域の座標情報である。
【0053】
ステップS1802でバックライト制御部103は、前記取得した光源ブロック画像表示要求コマンドデータ内のユーザ指定領域包含領域の座標情報に基づき、ユーザ指定領域包含領域を包含する光源ブロックの集合を算出する。ユーザ指定領域包含領域を包含する光源ブロックの集合とは、その集合に含まれる光源ブロックに対応する領域の全体がユーザ指定領域包含領域を含むような光源ブロックの集合である。
【0054】
ステップS1803でバックライト制御部103は、前記算出した光源ブロックの範囲の情報とともに、算出した範囲内の光源ブロックに限定した光源ブロック画像表示要求をGUI処理部108へ送信する。GUI処理部108は受信した前記光源ブロックの範囲の情報をもとに光源ブロック画像の表示処理を行う。
【0055】
以上の処理により、ユーザの指定した特定領域に対応する光源ブロックの表示処理実行後の液晶表示装置の状態は図10に示すとおりである。図10(A)にはユーザが指定した領域1901が実線で示されている。この状態で光源ブロック画像の表示要求がなされると、図10(B)に示すように、ユーザが指定した領域を包含する範囲内の光源ブロックを示す光源ブロック画像1902が表示される。
【0056】
(実施例4)
図7と図11を参照して、本発明の実施例4に係るローカルディミング制御モードの変更が行われた場合に光源ブロックの情報を保存する方法と、表示した光源ブロック画像の情報を画像編集対象の画像データと関連づけて保存する方法について説明する。
【0057】
以下に、ローカルディミング制御モードの変更が行われた場合に、光源ブロックの情報を保存する方法について説明する。
液晶表示装置100のバックライト制御部103は、ローカルディミング制御モード変更に伴い、光源ブロック情報を記憶部109へ保存する。前記ローカルディミング制御モード変更とは、図11に記載のように、光源ブロック毎に発光輝度を制御するブロック単位制御モードと、複数の光源ブロックを組み合わせた光源ブロック集合毎に発光輝度を制御する集合単位制御モードと、の切り換えを表す。光源ブロック情報とは、ローカルディミング制御モードにおいて用いられている光源ブロックの構成に関する情報である。
【0058】
図11の例では、最小単位の光源ブロックを縦横2個ずつ計4個組み合わせることにより、新たな1つの光源ブロックを構成している。このローカルディミング制御モードでは、バックライト106は縦方向4分割、横方向8分割の計32個の光源ブロックに分割され、光源ブロック毎に発光輝度が制御される。各ローカルディミング制御モードにおける光源ブロック画像の表示方法は、実施例1と同様とする。つまり、上述した32分割のローカルディミング制御モードでは、光源ブロック画像は、図11の太線の格子で示す画像となる。なお、図11において破線の格子は実施例1で説明した128分割のローカルディミング制御モードにおける光源ブロック画像である。なお、図11では、32分割と128分割の両方のローカルディミング制御モードにおける光源ブロック画像が描かれているが、これは説明の都合上であって、実際にはローカルディミング制御モードに対応する
光源ブロック画像だけを表示する。
【0059】
以下に、表示した光源ブロック情報を画像編集対象の画像データと関連づけて保存する方法について説明する。
【0060】
画像編集アプリケーション121の画像編集制御部1307は、インターフェース部1301、インターフェース制御部1304を経由して、ユーザの表示画像データの保存要求を受信する。画像編集制御部1307は、通信制御部1306、通信部1302を経由して、液晶表示装置100へ光源ブロック情報取得要求を送信する。液晶表示装置100のバックライト制御部103は、通信部110を経由して、前記映像出力装置120からの光源ブロック情報取得要求を取得する。バックライト制御部103は、記憶部109から光源ブロック情報を取得し、通信部110を経由して映像出力装置120へ現在の光源ブロック情報を通知する。映像出力装置120の画像編集制御部1307は、液晶表示装置100から出力された前記光源ブロック情報を受信する。画像編集制御部1307は、受信した光源ブロック情報と前記ユーザが保存したい画像データを関連付けて記憶処理部1305を経由して記憶部123へ保存する。
【0061】
以上の処理により、ユーザが、あるローカルディミング制御モードにおいて光源ブロック画像の表示を行いながら画像編集する場合に、その画像編集表示状態を保存できる。このことにより、ユーザは再度画像編集作業を行う場合、以前の状態を再現して画像編集を行うことができる。
【0062】
上記各実施例では、光源ブロック情報として図5(C)に示すような格子状の画像を表示する例を説明した。しかし、表示する光源ブロック情報は、ローカルディミング制御で用いられている光源ブロックの位置や境界をユーザが認識できるようにそれらの情報を示すものであればこれに限らない。例えば、ユーザが指定した位置が含まれている光源ブロックに対応する液晶パネル上の領域の座標情報を含む光源ブロック画像を表示しても良い。つまり、図5(C)に示す格子画像は視覚的に光源ブロックの位置及び境界の情報を示すものだが、ここで説明する例では、数値により光源ブロックの位置及び境界の情報を表示する。
【0063】
この場合、画像編集アプリケーション121内にある光源ブロック画像表示制御部1502は、インターフェース部1301、インターフェース制御部1304を経由して、ユーザが指定したポイントの座標情報を受信する。光源ブロック画像表示制御部1502は、光源ブロック情報表示要求を前記受信したユーザが指定したポイントの座標情報とともに液晶表示装置100へ送信する。液晶表示装置100のバックライト制御部103は、通信部110を経由して前記光源ブロック情報表示要求とユーザが指定したポイントの座標情報を取得することにより位置指定情報入力を行う。位置指定情報は液晶パネルにおける任意の位置を指定する情報である。バックライト制御部103は、取得したポイントの座標情報が含まれる光源ブロックの座標情報を算出する。バックライト制御部103は、前記算出した光源ブロックの座標情報をGUI処理部108へ送信する。GUI処理部108はバックライト制御部103から取得した光源ブロックの座標情報から光源ブロック座標情報表示画面を生成し、表示する。光源ブロック座標情報表示画面としては、座標(x、y、w、h)の各値を示すテキストを含むウィンドウの画像を例示できる。ウィンドウの表示位置、大きさ、透明度などはユーザが任意に設定できるようにしても良い。
【符号の説明】
【0064】
100:液晶表示装置、104:画像合成部、105:表示部、106:バックライト、108:GUI処理部、111:表示制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置及びその制御方法、画像表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶パネルのバックライト光源として、LED(Light Emitting
Diode)が採用されてきている。LEDを使用したバックライトとして、液晶パネルの背面にLEDを配置した直下型のLEDバックライトがある。直下型のLEDバックライトでは、局所的にバックライトの発光輝度を変えられるという特徴がある。このような特徴を活かしたバックライト制御方式として、入力映像信号に応じてバックライトの発光輝度を光源ブロック毎に制御するローカルディミングという技術がある。ローカルディミングでは光源ブロック毎にバックライトの発光輝度を調整するため、バックライト全面の発光輝度を調整する場合に比べて、コントラスト向上の効果がより期待できる。
【0003】
このようなローカルディミングに関する従来技術として、特許文献1に記載の技術がある。この従来技術では、複数の光源ブロックに分割して制御される光源を備え、その複数の光源ブロックに対応する入力画像データから、光源の複数の光源ブロックの各輝度値を算出する。その算出結果に基づいて光源の点灯を制御する透過型のバックライトを用いた表示装置を開示している。
【0004】
一方、ディスプレイの高解像度化が進んでいる。静止画を撮影するユーザは、自分の作品である静止画像を高解像度ディスプレイに表示し、表現の場として高解像度ディスプレイを利用することが今後予想される。そのような場合、ユーザは自分の作品(静止画像)を特定のディスプレイとの組み合わせで画質調整を行う必要がある。さらに、ローカルディミング制御を行っているディスプレイの場合には、ローカルディミングによるコントラスト向上効果を考慮して画像編集(レイアウト変更やトリミング、拡大縮小など)を行う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−164863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ローカルディミング制御ではバックライトの輝度を光源ブロック単位で調整する。液晶表示装置に表示する画像のコントラストを向上したい領域が異なる光源ブロックにまたがって存在する場合、光源ブロックとの位置関係を考慮しないで画像編集を行うと、ローカルディミング制御によるコントラスト向上効果が十分に得られない場合がある。
【0007】
従って、ローカルディミング制御を行う液晶表示装置に表示させる画像を編集する場合は、液晶表示装置のバックライトの光源ブロックの位置や境界を意識して画像編集を行うことが望まれる。しかし、従来はユーザが光源ブロックの位置や境界を認識できなかった為、ローカルディミング制御によるコントラスト向上効果を考慮した画像編集を行うためには試行錯誤が必要という課題があった。
【0008】
そこで、本発明は、ユーザが光源ブロックの位置や境界を認識することが可能な液晶表示装置及びその制御方法、画像表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、液晶パネルと、複数の光源ブロックを有し前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロックに対応する領域である光源ブロック領域を示す光源ブロック領域表示画像データを生成する生成手段と、入力する画像データと前記光源ブロック領域表示画像データとを合成する合成手段と、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示する表示制御手段と、を有する液晶表示装置である。
【0010】
本発明は、液晶パネルと、複数の光源ブロックを有し前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、を有する液晶表示装置の制御方法であって、前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロックに対応する領域である光源ブロック領域を示す光源ブロック領域表示画像データを生成する生成ステップと、入力する画像データと前記光源ブロック領域表示画像データとを合成する合成ステップと、前記合成ステップにより合成された画像データを前記液晶パネルに表示する表示ステップと、を有する液晶表示装置の制御方法である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザが光源ブロックの位置や境界を認識することが可能な液晶表示装置及びその制御方法、画像表示システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1のシステム構成を示すブロック図
【図2】実施例1の光源ブロックについて説明するための図
【図3】実施例1の光源ブロック画像の表示処理及び表示解除処理のフローチャート
【図4】実施例1のバックライト情報のデータ構造例
【図5】実施例1の光源ブロック画像の描画方法を説明するための図
【図6】実施例1の光源ブロック0を示す光源ブロック画像の例
【図7】実施例2、3,4のシステム構成を示すブロック図
【図8】実施例2の光源ブロック画像の表示について説明するための図
【図9】実施例3のユーザ指定領域包含領域の表示処理のフローチャート
【図10】実施例3のユーザ指定領域包含領域の表示例
【図11】実施例4のローカルディミング制御モードの変更例
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に図面及びフローチャートを参照して、この発明を実施するための形態を説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
本発明では、複数の光源ブロック毎にバックライトの発光輝度を制御するローカルディミング制御によりバックライトの発光の制御を行う。バックライトは、図2に示すように、縦方向8分割、横方向16分割の計128個の光源ブロックに分割され、光源ブロック毎(N=0〜127)に発光輝度を調整可能である。なおバックライトの光源ブロック数は一例であってこれに限らない。
【0014】
(実施例1)
図1を参照して、本発明の実施例1に係る液晶表示装置100の構成について説明する。実施例1は、ユーザの指示により光源ブロック画像を表示する液晶表示装置の例である。光源ブロック画像は、液晶パネル上で光源ブロックに対応する領域を表示するための光源ブロック領域表示画像データに基づく画像である。詳細は後述する。
【0015】
液晶表示装置100は、映像出力装置120から映像信号を入力し、入力した映像信号を液晶パネルである表示部105に表示する。
また、液晶表示装置100は、映像出力装置120から入力した映像信号に基づいてバ
ックライト106の発光輝度を光源ブロック毎に制御する。
【0016】
映像出力装置120は、例えば画像編集アプリケーション121で画像編集している画像の画像信号を映像信号出力部122を経て出力することにより画像出力を行う。ここで、画像編集アプリケーション121で画像編集する画像データは、例えば映像出力装置120内にある記憶部123から取得し、画像データ更新時には同様に記憶部123へ保存・記憶する。
【0017】
映像信号入力部101は、映像出力装置120から映像信号を入力する。映像信号入力部101は、入力した映像信号を後述するバックライト制御部103と映像信号補正部102に送る。
バックライト制御部103は、映像信号入力部101から入力した映像信号に基づいて、図2に示す光源ブロック(N=0〜127)毎にバックライトの発光輝度を制御する。
【0018】
映像信号補正部102は、バックライト制御部103によって決定されたバックライトの輝度値に応じて、バックライトの輝度低下を補うように映像信号に補正処理を行う。
インターフェース部107は、コントローラや液晶表示装置100に装備されているボタン等のユーザインターフェースにより、ユーザからのGUIの操作を要求するGUI制御信号を受信する。インターフェース部107は、前記受信した制御信号に応じてGUI処理部108に対してGUIの生成や操作の要求を行う。
【0019】
GUI処理部108は、インターフェース部107で受信した制御信号に基づいて、GUI画像データを生成する。ここで、前記GUI画像データに必要な素材データ等は、液晶表示装置100内にある記憶部109から取得され、データの更新時には同様に記憶部109へ保存・記憶する。
【0020】
画像合成部104は、映像信号補正部102によって補正された映像信号と、GUI処理部108によって生成されたGUIとを合成する。画像合成部104によってGUIが合成された映像信号は、表示部105へ送られる。
表示部105は、液晶パネルによって構成され、画像合成部104から出力された映像信号を表示する。
【0021】
バックライト106は、複数の光源ブロックを有し表示部105の液晶パネルを照射するモジュールであり、光源としてLEDを用いる。バックライト106は、バックライト制御部103によって決定された輝度値に基づいて、図2に示すような光源ブロック毎にバックライトの発光輝度を制御する。
【0022】
GUI処理部108における光源ブロック画像表示処理について、図3(A)のフローチャートと図4にあるバックライト情報のデータ構造例の図を参照して説明する。
ステップS31でGUI処理部108は、バックライト制御部103から図4に示すようなバックライト情報を取得する。バックライト制御部103は、バックライト情報を記憶部109から取得し、GUI処理部108へ出力する。バックライト情報は、図4に示すように、ヘッダ情報領域、バックライト制御情報記述領域、光源ブロック共通情報記述領域、及び個別光源ブロックの情報記述領域を含む。ヘッダ情報領域には、データID、最終更新日時、バージョン情報等が記述される。バックライト制御情報記述領域には、ローカルディミング制御状態(ON/OFF)が記述される。光源ブロック共通情報記述領域には、光源ブロック画像の表示状態(ON/OFF)、表示色情報、表示透過率情報等が記述される。個別光源ブロックの情報記述領域には、N=0〜127の各光源ブロックに対応する液晶パネル上の領域である光源ブロック領域の座標情報、輝度情報等が記述される。
【0023】
ステップS32でGUI処理部108は、前記取得したバックライト情報のバックライト制御情報記述領域に記載のローカルディミング制御状態を参照し、ローカルディミング制御中かどうかを判定する。前記判定の結果、ローカルディミング制御中でない場合、すなわち全ての光源ブロックを同一の輝度で発光させる通常制御によりバックライト106の制御が行われている場合、GUI処理部108は光源ブロック画像表示処理を終了する。ローカルディミング制御中の場合、GUI処理部108はステップS33へ移行する。
【0024】
ステップS33でGUI処理部108は、前記取得したバックライト情報から光源ブロック共通の情報記述領域に記載の光源ブロック画像表示状態を取得する。
【0025】
ステップS34でGUI処理部108は、前記取得した光源ブロック画像表示状態から、光源ブロック画像の表示がされているかどうかを判定する。前記判定の結果、光源ブロック画像の表示がすでにされている場合、GUI処理部108は図3(A)のフローチャートの処理を終了する。光源ブロック画像の表示がされていない場合、GUI処理部108はステップS35へ移行する。
【0026】
ステップS35でGUI処理部108は、前記取得したバックライト情報から光源ブロック(N=0〜127)の情報記述領域に記載の座標情報を取得する。ここで、光源ブロックNの座標情報は、光源ブロックNに対応する液晶パネル上の領域の左上頂点画素の座標(x、y)と、横方向及び縦方向の画素数(w、h)と、の組み合わせで表す。液晶パネル上の画素の座標(x、y)は、液晶パネルの左上頂点を原点とする。例えば光源ブロック(N=34)の座標情報は、(x、y、w、h)=(240、300、120、150)である。
【0027】
ステップS36でGUI処理部108は、前記取得した光源ブロック(N=0〜127)の座標情報を基に光源ブロック画像の描画処理を行う。
【0028】
ステップ36終了後、ステップS37でGUI処理部108は、バックライト制御部103へ光源ブロック画像表示状態情報(ON)を送信する。バックライト制御部103は、GUI処理部108から送信された光源ブロック画像表示状態情報(ON)を記憶部109へ送信し、光源ブロック画像表示状態情報を更新する。
以上の処理により、GUI処理部108における光源ブロック画像の表示処理が行われる。
【0029】
画像合成部104における映像信号とGUIとの映像信号合成処理によって入力映像上にGUIを重畳して表示する方法ついて説明する。
映像信号入力部101から入力された映像信号は、映像信号補正部102を経て入力映像描画用メモリに書き込まれる。
【0030】
一方、前述のとおりユーザの要求によりインターフェース部107から出力されたGUI制御信号に基づき、GUI処理部108はGUI画像データを生成し、GUI画像描画用メモリに前記GUI画像データを書き込む。
画像合成部104は、前記入力映像描画用メモリの映像データと前記GUI画像描画用メモリのGUI画像データを合成し、画像合成用メモリに前記合成した映像データとGUIデータを書き込む。
以上により、映像信号とGUIとの映像信号合成処理によって入力映像上にGUIを重畳して表示する処理が行われる。
【0031】
図5は、前記GUI画像描画用メモリに光源ブロック画像データを書き込んだ場合のG
UI画像描画用メモリ内のGUIと入力映像描画用メモリ内の入力映像を例示する図である。図5において、GUI画像描画用メモリ内の格子状のGUIが光源ブロック画像を表す。
【0032】
GUI処理部108における光源ブロック表示線を描画する方法ついて説明する。光源ブロック表示線とは、光源ブロック画像を構成する、個々の光源ブロックに対応する領域の境界を表すライン状のGUI部品画像である。図6は、一例として、光源ブロック(N=0)を表す光源ブロック表示線を1dotの表示線で描画する場合を説明する図である。
【0033】
GUI処理部108は、バックライト制御部103から取得した光源ブロック(N=0)の座標情報x=0、y=0、w=120、h=150、に基づいて光源ブロック表示線描画処理を行う。GUI処理部108は、前記座標情報を基に光源ブロック(N=0)に対応する領域の境界点を算出する。ここで、境界点は具体的には境界点A(0,0)、境界点B(120,0)、境界点C(0,150)、境界点D(120,150)である。GUI処理部108は、光源ブロック(N=0)を表す光源ブロック表示線として、前記算出した境界点を結ぶ境界線AB、境界線AC、境界線BD、境界線CD、の内側1dotを後述する光源ブロック表示線の色情報と透過率情報を基に描画する。
以上の描画を全ての光源ブロック(N=0〜127)について行うことにより、全ての光源ブロックについての光源ブロック表示線が描画される。
【0034】
GUI処理部108における光源ブロック表示線の色と透過率、線の太さをユーザが設定する方法について説明する。
ユーザの要求によりインターフェース部107から出力されたGUI制御信号に基づき、GUI処理部108は光源ブロック表示線設定画面を生成・表示する。ユーザは表示された光源ブロック表示線設定画面のGUIを操作することにより、光源ブロック表示線の色をRGB値で設定できる。同様に、光源ブロック表示線の透過率と太さについても、前記設定画面のGUIの操作によりユーザは設定可能となる。透過率は、背景画像としての入力映像に対する光源ブロック表示線の透明度を表す。
なお、ここで説明した光源ブロック表示線の設定方法は一例であるため、実現方法として前述の方法に限定する必要はない。
【0035】
GUI処理部108における光源ブロック画像を表示する方法ついて説明する。
ユーザの要求によりインターフェース部107から出力されたGUI制御信号に基づき、GUI処理部108は光源ブロック画像表示ON/OFF設定画面を生成・表示する。ユーザは表示された光源ブロック画像表示ON/OFF設定画面のGUIを操作することにより、光源ブロック画像の表示/非表示を設定できる。
【0036】
なお、ここで説明した光源ブロック画像表示ON/OFF設定画面のGUIを操作することによって光源ブロック画像の表示/非表示の設定する方法は一例であり、他の設定方法も可能である。例えば、液晶表示装置100に備え付けられているボタンやリモコンをユーザが操作することによって光源ブロック画像の表示指示入力を行い表示ON/OFFを切り替る方法であってもよい。
以上の処理により、光源ブロック画像の表示処理を実行後の液晶表示装置100の表示状態の一例を図5(C)に示す。
【0037】
最後に、前述迄の処理によって表示された光源ブロック画像を非表示にする光源ブロック画像表示解除処理について、図3(B)のフローチャートを参照して説明する。
ステップS121でGUI処理部108は、バックライト制御部103から図4に示すようなバックライト情報を取得する。GUI処理部108は、前記取得したバックライト
情報から光源ブロック共通の情報記述領域に記載の光源ブロック画像表示状態を取得する。
【0038】
ステップS122でGUI処理部108は、前記取得した光源ブロック画像表示状態から、光源ブロック画像の表示がされているかどうかを判定する。前記判定の結果、光源ブロック画像の表示がされていない場合、GUI処理部108は光源ブロック画像表示解除処理を終了する。光源ブロック画像の表示がされている場合、GUI処理部108はステップS123へ移行する。
ステップS123でGUI処理部108は、前記GUI画像描画メモリに描画されている光源ブロック画像をクリアする処理を行う。
以上の処理により、GUI処理部108における光源ブロック画像表示解除処理が行われる。
【0039】
(実施例2)
図7を参照して、本発明の実施例2に係る液晶表示装置及び画像表示システムを説明する。本実施例では、画像編集アプリケーションによってユーザが画像編集を行った場合に光源ブロック画像の表示を行う。なお、液晶表示装置100について特に説明しない処理ブロック及び処理フローについては実施例1と同様とする。なお、図7において破線で示されたブロック(領域算出部1501、光源ブロック画像表示制御部1502)は実施例3で参照するブロックである。
【0040】
映像出力装置120は、ユーザが画像データに対し編集操作を行うことができる画像編集アプリケーション121を有する。画像編集アプリケーションはインターフェース制御部1304、記憶処理部1305、通信制御部1306、画像編集制御部1307、画像信号出力制御部1308を有する。記憶処理部1305は記憶部123を制御する。画像信号出力制御部1308は映像信号出力部122を制御する。
【0041】
ユーザは、映像出力装置120のインターフェース部1301(例えばマウスやキーボードなど)を操作することにより、画像編集などの要求を入力する。画像編集アプリケーション121は、インターフェース制御部1304により、ユーザからの操作要求を受信する。
【0042】
画像編集制御部1307は、ユーザにより画像編集操作(例えば画像の表示位置の変更)が行われたことを検知すると、光源ブロック画像表示要求コマンドを生成する。画像編集制御部1307は、生成した光源ブロック画像表示要求コマンドを通信制御部1306、通信部1302を経由して液晶表示装置100へ送信する。液晶表示装置100の通信部110は、映像出力装置120から出力された前記光源ブロック画像表示要求コマンドを受信する。以降の液晶表示装置100の光源ブロック画像表示処理は、実施例1と同様とする。なお、本実施例では、ユーザの画像編集操作として画像の表示位置の変更操作を例に説明しているが、これに限る必要はなく、トリミング、拡大、縮小などの画像編集操作が行われた場合に光源ブロック画像表示処理を行うようにしてもよい。
【0043】
以上の処理から、ユーザにより画像データの表示位置の変更などの画像編集操作が行われた場合に光源ブロック画像の表示処理が実行される。この光源ブロック画像表示処理により、映像信号出力部122から出力される画像編集アプリケーション121の編集画面の映像に、GUI処理部108が生成する光源ブロック画像が重畳されて、表示部105に表示される。光源ブロック画像の表示処理実行前から、ユーザの画像編集操作により光源ブロック画像の表示処理が実行された後の液晶表示装置100の表示状態は図8に示すとおりである。図8(A)に示すように、画像データのうち表示装置に表示可能な領域が移動した(図8の例では、画像の表示位置がx方向−20pix、y方向に−15pix
移動した)場合に、移動後に表示装置に表示される領域に光源ブロック画像が表示される。
【0044】
本実施例2の形態により、映像出力装置120の画像編集アプリケーション121が、液晶表示装置100からバックライト情報を取得して光源ブロック画像を生成しても良い。この場合、光源ブロック画像が重畳された映像信号を映像信号出力部122から出力して液晶表示装置100に表示させる。
【0045】
(実施例3)
図7、図9を参照して、本発明の実施例3に係る画像編集アプリケーションによってユーザが指定した領域に対応する光源ブロック画像を液晶表示装置100に表示する処理について説明する。なお、液晶表示装置100について特に説明しない処理ブロック及び処理フローについては実施例1と同様とする。
【0046】
映像出力装置120は、ユーザが画像データに対し編集操作を行うことができる画像編集アプリケーション121を有する。画像編集アプリケーションはインターフェース制御部1304、記憶処理部1305、通信制御部1306、領域算出部1501、光源ブロック画像表示制御部1502、画像信号出力制御部1308を有する。記憶処理部1305は記憶部123を制御する。画像信号出力制御部1308は映像信号出力部122を制御する。なお、画像編集制御部1307は本実施例では無関係のブロックである。
【0047】
以下に、ユーザ指定領域の座標情報を算出し保存する処理について図9(A)に基づき説明する。
ユーザは、映像出力装置120のインターフェース部1301(例えばマウスやキーボードなど)を操作することにより、画像内の特定の領域の指定などの要求を入力する。画像編集アプリケーション121は、インターフェース制御部1304により、ユーザからの領域指定操作要求を受信する。
【0048】
ステップS1601で領域算出部1501は、ユーザ指定領域の情報を取得する。ユーザ指定領域は、前記ユーザの操作により指定された表示中の画像データのある特定の領域である。ユーザ指定領域は任意の形状が可能である。
【0049】
ステップS1602で領域算出部1501は、ユーザ指定領域包含領域の座標を算出する。ユーザ指定領域包含領域は、前記取得したユーザ指定領域を包含する最小矩形領域である。
ステップS1603で領域算出部1501は、ユーザ指定領域包含領域の座標情報を記憶処理部1305を経由して、記憶部123に保存する。
【0050】
以下に、ユーザ指定領域包含領域の座標情報を光源ブロック画像表示要求コマンドともに映像出力装置120から出力する処理について図9(B)に基づき説明する。
ステップS1701で光源ブロック画像表示制御部1502は、ユーザの操作により光源ブロック画像の表示が要求された場合、前記ユーザ指定領域包含領域の座標情報を記憶部123から取得する。
【0051】
ステップS1702で光源ブロック画像表示制御部1502は、光源ブロック画像表示要求コマンドデータを生成する。前記光源ブロック画像表示要求コマンドデータには、前記ユーザ指定領域包含領域の座標情報が含まれる。
ステップS1703で光源ブロック画像表示制御部1502は、通信制御部1306と通信部1302を経由して光源ブロック画像表示要求コマンドデータを液晶表示装置100へ出力する。
【0052】
以下に、光源ブロック画像表示要求コマンドを受信して表示対象の光源ブロックの範囲を算出し、前記算出した範囲の光源ブロック画像を表示する処理について図9(C)に基づき説明する。
ステップS1801でバックライト制御部103は、通信部110を経由して、映像出力装置120から出力された前記光源ブロック画像表示要求コマンドデータを取得することにより領域指定情報入力を行う。領域指定情報はユーザ指定領域包含領域の座標情報である。
【0053】
ステップS1802でバックライト制御部103は、前記取得した光源ブロック画像表示要求コマンドデータ内のユーザ指定領域包含領域の座標情報に基づき、ユーザ指定領域包含領域を包含する光源ブロックの集合を算出する。ユーザ指定領域包含領域を包含する光源ブロックの集合とは、その集合に含まれる光源ブロックに対応する領域の全体がユーザ指定領域包含領域を含むような光源ブロックの集合である。
【0054】
ステップS1803でバックライト制御部103は、前記算出した光源ブロックの範囲の情報とともに、算出した範囲内の光源ブロックに限定した光源ブロック画像表示要求をGUI処理部108へ送信する。GUI処理部108は受信した前記光源ブロックの範囲の情報をもとに光源ブロック画像の表示処理を行う。
【0055】
以上の処理により、ユーザの指定した特定領域に対応する光源ブロックの表示処理実行後の液晶表示装置の状態は図10に示すとおりである。図10(A)にはユーザが指定した領域1901が実線で示されている。この状態で光源ブロック画像の表示要求がなされると、図10(B)に示すように、ユーザが指定した領域を包含する範囲内の光源ブロックを示す光源ブロック画像1902が表示される。
【0056】
(実施例4)
図7と図11を参照して、本発明の実施例4に係るローカルディミング制御モードの変更が行われた場合に光源ブロックの情報を保存する方法と、表示した光源ブロック画像の情報を画像編集対象の画像データと関連づけて保存する方法について説明する。
【0057】
以下に、ローカルディミング制御モードの変更が行われた場合に、光源ブロックの情報を保存する方法について説明する。
液晶表示装置100のバックライト制御部103は、ローカルディミング制御モード変更に伴い、光源ブロック情報を記憶部109へ保存する。前記ローカルディミング制御モード変更とは、図11に記載のように、光源ブロック毎に発光輝度を制御するブロック単位制御モードと、複数の光源ブロックを組み合わせた光源ブロック集合毎に発光輝度を制御する集合単位制御モードと、の切り換えを表す。光源ブロック情報とは、ローカルディミング制御モードにおいて用いられている光源ブロックの構成に関する情報である。
【0058】
図11の例では、最小単位の光源ブロックを縦横2個ずつ計4個組み合わせることにより、新たな1つの光源ブロックを構成している。このローカルディミング制御モードでは、バックライト106は縦方向4分割、横方向8分割の計32個の光源ブロックに分割され、光源ブロック毎に発光輝度が制御される。各ローカルディミング制御モードにおける光源ブロック画像の表示方法は、実施例1と同様とする。つまり、上述した32分割のローカルディミング制御モードでは、光源ブロック画像は、図11の太線の格子で示す画像となる。なお、図11において破線の格子は実施例1で説明した128分割のローカルディミング制御モードにおける光源ブロック画像である。なお、図11では、32分割と128分割の両方のローカルディミング制御モードにおける光源ブロック画像が描かれているが、これは説明の都合上であって、実際にはローカルディミング制御モードに対応する
光源ブロック画像だけを表示する。
【0059】
以下に、表示した光源ブロック情報を画像編集対象の画像データと関連づけて保存する方法について説明する。
【0060】
画像編集アプリケーション121の画像編集制御部1307は、インターフェース部1301、インターフェース制御部1304を経由して、ユーザの表示画像データの保存要求を受信する。画像編集制御部1307は、通信制御部1306、通信部1302を経由して、液晶表示装置100へ光源ブロック情報取得要求を送信する。液晶表示装置100のバックライト制御部103は、通信部110を経由して、前記映像出力装置120からの光源ブロック情報取得要求を取得する。バックライト制御部103は、記憶部109から光源ブロック情報を取得し、通信部110を経由して映像出力装置120へ現在の光源ブロック情報を通知する。映像出力装置120の画像編集制御部1307は、液晶表示装置100から出力された前記光源ブロック情報を受信する。画像編集制御部1307は、受信した光源ブロック情報と前記ユーザが保存したい画像データを関連付けて記憶処理部1305を経由して記憶部123へ保存する。
【0061】
以上の処理により、ユーザが、あるローカルディミング制御モードにおいて光源ブロック画像の表示を行いながら画像編集する場合に、その画像編集表示状態を保存できる。このことにより、ユーザは再度画像編集作業を行う場合、以前の状態を再現して画像編集を行うことができる。
【0062】
上記各実施例では、光源ブロック情報として図5(C)に示すような格子状の画像を表示する例を説明した。しかし、表示する光源ブロック情報は、ローカルディミング制御で用いられている光源ブロックの位置や境界をユーザが認識できるようにそれらの情報を示すものであればこれに限らない。例えば、ユーザが指定した位置が含まれている光源ブロックに対応する液晶パネル上の領域の座標情報を含む光源ブロック画像を表示しても良い。つまり、図5(C)に示す格子画像は視覚的に光源ブロックの位置及び境界の情報を示すものだが、ここで説明する例では、数値により光源ブロックの位置及び境界の情報を表示する。
【0063】
この場合、画像編集アプリケーション121内にある光源ブロック画像表示制御部1502は、インターフェース部1301、インターフェース制御部1304を経由して、ユーザが指定したポイントの座標情報を受信する。光源ブロック画像表示制御部1502は、光源ブロック情報表示要求を前記受信したユーザが指定したポイントの座標情報とともに液晶表示装置100へ送信する。液晶表示装置100のバックライト制御部103は、通信部110を経由して前記光源ブロック情報表示要求とユーザが指定したポイントの座標情報を取得することにより位置指定情報入力を行う。位置指定情報は液晶パネルにおける任意の位置を指定する情報である。バックライト制御部103は、取得したポイントの座標情報が含まれる光源ブロックの座標情報を算出する。バックライト制御部103は、前記算出した光源ブロックの座標情報をGUI処理部108へ送信する。GUI処理部108はバックライト制御部103から取得した光源ブロックの座標情報から光源ブロック座標情報表示画面を生成し、表示する。光源ブロック座標情報表示画面としては、座標(x、y、w、h)の各値を示すテキストを含むウィンドウの画像を例示できる。ウィンドウの表示位置、大きさ、透明度などはユーザが任意に設定できるようにしても良い。
【符号の説明】
【0064】
100:液晶表示装置、104:画像合成部、105:表示部、106:バックライト、108:GUI処理部、111:表示制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルと、
複数の光源ブロックを有し前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、
前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロックに対応する領域である光源ブロック領域を示す光源ブロック領域表示画像データを生成する生成手段と、
入力する画像データと前記光源ブロック領域表示画像データとを合成する合成手段と、
前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示する表示制御手段と、
を有する液晶表示装置。
【請求項2】
前記生成手段は、前記光源ブロック領域の境界を示す画像を含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記液晶パネルにおける任意の領域を指定する情報を入力する領域指定情報入力手段と、
光源ブロック領域の集合であって、その集合に含まれる光源ブロック領域の全体が前記指定される領域を包含するような光源ブロック領域の集合を取得する取得手段と、
を有し、
前記生成手段は、前記取得手段が取得した集合に含まれる光源ブロック領域の境界を示す画像データを含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記生成手段は、前記取得手段が取得した集合のうち、その集合に含まれる光源ブロック領域の数が最小の集合に含まれる光源ブロック領域の境界を示す画像データを含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記生成手段は、前記光源ブロック領域の座標情報を含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記液晶パネルにおける任意の位置を指定する情報を入力する位置指定情報入力手段と、
光源ブロック領域のうち、前記指定される位置を含む光源ブロック領域を特定する特定手段と、
を有し、
前記生成手段は、前記特定手段が特定した光源ブロック領域の座標情報を含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示させる指示の入力を受け付ける表示指示入力手段を有し、
前記表示制御手段は、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示させる指示が入力された場合に、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示する請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
光源ブロック毎に発光輝度を制御するローカルディミング制御と、全ての光源ブロックを同一の輝度で発光させる通常制御と、のいずれかにより前記バックライトの発光を制御するバックライト制御手段を有し、
前記表示制御手段は、前記ローカルディミング制御が行われている場合に、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示する請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記バックライト制御手段は、ローカルディミング制御において、光源ブロック毎に発光輝度を制御するブロック単位制御モードと、複数の光源ブロックを組み合わせた光源ブロック集合毎に発光輝度を制御する集合単位制御モードと、を切り換え可能であり、
前記生成手段は、集合単位制御モードでローカルディミング制御が行われている場合は、前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロック集合に対応する領域の境界を示す画像データを含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項8に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
請求項3又は4に記載の液晶表示装置と、前記液晶表示装置へ画像データを出力する画像出力装置と、からなる画像表示システムであって、
前記画像出力装置は、
前記液晶パネルにおける任意の領域を指定するコマンドを入力するための操作をユーザに行わせる操作手段と、
前記操作手段から、ユーザの操作に応じた領域指定情報を取得し、前記液晶表示装置の前記領域指定情報入力手段へ送信する送信手段と、
を有する画像表示システム。
【請求項11】
請求項6に記載の液晶表示装置と、前記液晶表示装置へ画像データを出力する画像出力装置と、からなる画像表示システムであって、
前記画像出力装置は、
前記液晶パネルにおける任意の位置を指定するコマンドを入力するための操作をユーザに行わせる操作手段と、
前記操作手段から、ユーザの操作に応じた位置指定情報を取得し、前記液晶表示装置の前記位置指定情報入力手段へ送信する送信手段と、
を有する画像表示システム。
【請求項12】
請求項7に記載の液晶表示装置と、前記液晶表示装置へ画像データを出力する画像出力装置と、からなる画像表示システムであって、
前記画像出力装置は、
画像データを編集するコマンドを入力するための操作をユーザに行わせる操作手段と、
ユーザにより画像データを編集するコマンドを入力するための操作が行われた場合に、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示させる指示を、前記液晶表示装置の前記表示指示入力手段へ送信する送信手段と、
を有する画像表示システム。
【請求項13】
液晶パネルと、複数の光源ブロックを有し前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、を有する液晶表示装置の制御方法であって、
前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロックに対応する領域である光源ブロック領域を示す光源ブロック領域表示画像データを生成する生成ステップと、
入力する画像データと前記光源ブロック領域表示画像データとを合成する合成ステップと、
前記合成ステップにより合成された画像データを前記液晶パネルに表示する表示ステップと、
を有する液晶表示装置の制御方法。
【請求項1】
液晶パネルと、
複数の光源ブロックを有し前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、
前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロックに対応する領域である光源ブロック領域を示す光源ブロック領域表示画像データを生成する生成手段と、
入力する画像データと前記光源ブロック領域表示画像データとを合成する合成手段と、
前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示する表示制御手段と、
を有する液晶表示装置。
【請求項2】
前記生成手段は、前記光源ブロック領域の境界を示す画像を含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記液晶パネルにおける任意の領域を指定する情報を入力する領域指定情報入力手段と、
光源ブロック領域の集合であって、その集合に含まれる光源ブロック領域の全体が前記指定される領域を包含するような光源ブロック領域の集合を取得する取得手段と、
を有し、
前記生成手段は、前記取得手段が取得した集合に含まれる光源ブロック領域の境界を示す画像データを含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記生成手段は、前記取得手段が取得した集合のうち、その集合に含まれる光源ブロック領域の数が最小の集合に含まれる光源ブロック領域の境界を示す画像データを含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記生成手段は、前記光源ブロック領域の座標情報を含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記液晶パネルにおける任意の位置を指定する情報を入力する位置指定情報入力手段と、
光源ブロック領域のうち、前記指定される位置を含む光源ブロック領域を特定する特定手段と、
を有し、
前記生成手段は、前記特定手段が特定した光源ブロック領域の座標情報を含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示させる指示の入力を受け付ける表示指示入力手段を有し、
前記表示制御手段は、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示させる指示が入力された場合に、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示する請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
光源ブロック毎に発光輝度を制御するローカルディミング制御と、全ての光源ブロックを同一の輝度で発光させる通常制御と、のいずれかにより前記バックライトの発光を制御するバックライト制御手段を有し、
前記表示制御手段は、前記ローカルディミング制御が行われている場合に、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示する請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記バックライト制御手段は、ローカルディミング制御において、光源ブロック毎に発光輝度を制御するブロック単位制御モードと、複数の光源ブロックを組み合わせた光源ブロック集合毎に発光輝度を制御する集合単位制御モードと、を切り換え可能であり、
前記生成手段は、集合単位制御モードでローカルディミング制御が行われている場合は、前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロック集合に対応する領域の境界を示す画像データを含む光源ブロック領域表示画像データを生成する請求項8に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
請求項3又は4に記載の液晶表示装置と、前記液晶表示装置へ画像データを出力する画像出力装置と、からなる画像表示システムであって、
前記画像出力装置は、
前記液晶パネルにおける任意の領域を指定するコマンドを入力するための操作をユーザに行わせる操作手段と、
前記操作手段から、ユーザの操作に応じた領域指定情報を取得し、前記液晶表示装置の前記領域指定情報入力手段へ送信する送信手段と、
を有する画像表示システム。
【請求項11】
請求項6に記載の液晶表示装置と、前記液晶表示装置へ画像データを出力する画像出力装置と、からなる画像表示システムであって、
前記画像出力装置は、
前記液晶パネルにおける任意の位置を指定するコマンドを入力するための操作をユーザに行わせる操作手段と、
前記操作手段から、ユーザの操作に応じた位置指定情報を取得し、前記液晶表示装置の前記位置指定情報入力手段へ送信する送信手段と、
を有する画像表示システム。
【請求項12】
請求項7に記載の液晶表示装置と、前記液晶表示装置へ画像データを出力する画像出力装置と、からなる画像表示システムであって、
前記画像出力装置は、
画像データを編集するコマンドを入力するための操作をユーザに行わせる操作手段と、
ユーザにより画像データを編集するコマンドを入力するための操作が行われた場合に、前記合成手段により合成された画像データを前記液晶パネルに表示させる指示を、前記液晶表示装置の前記表示指示入力手段へ送信する送信手段と、
を有する画像表示システム。
【請求項13】
液晶パネルと、複数の光源ブロックを有し前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、を有する液晶表示装置の制御方法であって、
前記液晶パネルにおいて前記各光源ブロックに対応する領域である光源ブロック領域を示す光源ブロック領域表示画像データを生成する生成ステップと、
入力する画像データと前記光源ブロック領域表示画像データとを合成する合成ステップと、
前記合成ステップにより合成された画像データを前記液晶パネルに表示する表示ステップと、
を有する液晶表示装置の制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−233998(P2012−233998A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101488(P2011−101488)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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