説明

液晶表示装置

【課題】タッチパネルを搭載するとともに、外部からの接触や押圧によって発生する表示のムラを解消することのできるVAモードの液晶表示装置が提供する。
【解決手段】液晶表示装置は、VAモードの液晶パネルとその液晶パネルでの表示を制御する制御装置とタッチパネルとを備える。そして、タッチパネルで被検出物の接触を感知し、制御装置がタイミングを選択して、液晶パネルでの表示データに相当する電圧よりも低電圧の駆動による画素の表示を含んで構成された低電圧表示パターンを挿入するよう構成されることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置では、観察者の側に配置される透明基板と、この透明基板に対向して観察者とは反対側に配置される透明基板との間に、液晶層が挟持されており、各基板の内面に設けられた電極間に印加される電界に応じて、液晶層を透過する光の偏光状態が制御される。また、2枚の基板を挟んで、観察者の側とその反対側に一対の偏光板が配置される。
【0003】
液晶表示装置は、液晶層の初期配向状態並びに電圧印加時の動作状態および配向状態などから、いくつかのモードに分類される。例えば、液晶テレビや、自動車などの車両のインストルメントパネルなどいわゆる車載用に利用される液晶表示装置には、VA(Vertical Alignment)モードが用いられる(例えば、特許文献1および2参照。)。VAモードは、正面から見たときのコントラスト比が高く、また、視野角が広いことから、視認性に優れたモードである。
【0004】
VAモードでは、基板間に挟持されるのは、初期配向状態が基板と概ね垂直(垂直配向)な負の誘電率異方性(Δε)を有する液晶層である。液晶層を挟んで、通常はクロスニコルを構成するように一対の偏光板が配置される。電極を介して液晶層に電圧を印加すると、液晶の配向が変化し、液晶層が電界に対して垂直、すなわち、液晶の配向方向が基板と平行になる。これにより、電圧を印加した部分と印加していない部分とで、液晶の屈折率異方性(Δn)と液晶層の厚み(d)との積(Δn・d)によって定まる光の透過特性、特に、色味に違いが生じる。液晶表示装置では、こうした性質を利用して所望とする表示が行われる。
【0005】
こうしたVAモードに代表される液晶表示装置であるが、近年、タッチパネルを搭載して新しい入力方式を利用する使用方法が盛んに検討されている。そして、抵抗膜方式や静電容量方式など、タッチパネルの有するタッチセンサの動作原理に違いはあるものの、いずれの方式においても表示装置の表示部上のタッチパネルに人の指など被検出物が接触または押圧することにより、その表示部分にデータを入力することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−113561号公報
【特許文献2】特開平10−123576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記したように、液晶表示装置においては、液晶パネル上にタッチパネルを搭載した使用が盛んに検討されるようになっているが、その場合、課題があることもわかってきた。
その課題は、被検出物がタッチパネルに接触や押圧をした場合、そのタッチパネル下に設置されている液晶パネルの対応領域に指圧による液晶の配向乱れが発生することである。
【0008】
そしてその課題は、液晶表示装置の代表的な液晶モードであるVAモードの液晶表示装置において顕著であることもわかってきた。
すなわち、VAモードの液晶表装置は、特許文献1および特許文献2に開示されているように、その構成に適するよう、電圧無印加時に黒表示を行うことを基本とするノーマリーブラックモードを通常は採用する。
【0009】
そして、VAモードの液晶表示装置にタッチパネルを搭載して液晶表示装置構成した場合、液晶表示装置の液晶パネルにおいて白表示をベースにして画面を構成し、そこで人の指の押圧などによるタッチ操作がされる場合が多くある。その場合、人の指でタッチパネルが押されると、その指の押圧は液晶表示装置の液晶パネル部分にまで及び、押した部位が液晶表示装置における表示ムラとして視認されてしまう。
【0010】
そして、このような液晶パネルへの押圧による液晶表示装置の表示のムラは、接触後に指等の被検出物を離しても完全には消失しない場合がある。そして、液晶表示装置の表示のムラとして残存してしまうことがある。そして、その表示のムラは、VAモードの液晶表示装置の場合に特に顕著に発生する。
したがって、特にVAモードの液晶表示装置の場合、タッチパネルを搭載して繰り返しの使用を行うことは困難である。すなわち、VAモードの液晶表示装置にタッチパネルを搭載して使用することは困難であった。
【0011】
本発明は、こうした点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、人の指など被検出物による接触や押圧によって生じる液晶パネルでの表示ムラを解消することのできる液晶表示装置を提供することである。
そして、特にそうした表示ムラを解消できるVAモードの液晶表示装置を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の態様は、VAモードの液晶パネルとその液晶パネルでの表示を制御する制御装置とを有し、階調表示が可能な液晶表示装置において、
制御装置がタイミングを選択し、液晶パネルでの表示データに相当する電圧よりも低電圧の駆動による画素の表示を含んで構成された低電圧表示パターンを挿入するよう構成されることを特徴とするものである。
【0014】
低電圧表示パターンは、全階調の2分の1以下の階調表示からなる表示パターンであることが好ましい。
【0015】
また、液晶パネル上に配置されたタッチパネルを有することが好ましい。
【0016】
そして、タッチパネルでの被検出物の接触の感知に基づき、制御装置はタイミングを選択し、低電圧表示パターンを挿入するよう構成されることが好ましい。
【0017】
低電圧表示パターンは、タッチパネルでの被検出物の接触の感知に基づき、その被検出物の接触位置に対応する液晶パネルの一部の領域に挿入されるよう構成されることが好ましい。
【0018】
また、制御装置がタイミングを選択し、液晶パネルでの表示データに相当する電圧よりも高電圧の駆動による画素の表示を含んで構成された高電圧表示パターンをさらに挿入するよう構成されることが好ましい。
【0019】
低電圧表示パターンは、前記液晶パネルでの表示データに相当する電圧よりも低電圧の駆動による画素の表示と高電圧の駆動による画素の表示とから構成されるものであることが好ましい。
【0020】
液晶パネルは複数のカラー要素を有して、各カラー要素によるカラー表示が可能であり、
低電圧表示パターンは、カラー要素のうちのいずれかひとつの色を表示する画素のみから構成されるものであることが好ましい。
【0021】
低電圧表示パターンを挿入した後、制御装置がタイミングを選択し、
その低電圧表示パターンを構成するための、低電圧の駆動による画素の駆動電圧より高い電圧であって、液晶パネルでの表示データに相当する電圧よりも低い電圧によって駆動される画素の表示を含んで構成された別の低電圧表示パターンを挿入するよう構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、人の指等の被検出物による接触や押圧など、外部からの接触や押圧によって発生する表示のムラを解消することのできるVAモードの液晶表示装置が提供される。
【0023】
そして、タッチパネルを搭載し、そのタッチパネルを利用したデータ入力に際して加えられる被検出物の接触や押圧によって表示のムラが発生しても、それを解消することのできるVAモードの液晶表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態である液晶表示装置の構成を説明するブロック図である。
【図2】本実施形態の液晶表示装置における画像表示方法の第1の例を説明する図である。
【図3】本実施形態の液晶表示装置の画像表示方法の第1の例を説明する駆動時のタイミングチャートである。
【図4】本実施形態の液晶表示装置の画像表示方法の第1の例における別の例を説明する駆動時のタイミングチャートである。
【図5】本実施形態の液晶表示装置における画像表示方法の第2の例を説明する図である。
【図6】本実施形態の液晶表示装置の画像表示方法の第2の例を説明する画素A駆動時のタイミングチャートである。
【図7】本実施形態の液晶表示装置の画像表示方法の第2の例を説明する画素B駆動時のタイミングチャートである。
【図8】本実施形態の液晶表示装置の画像表示方法の第2の例において直流電圧の印加を回避する方法を説明する図である。
【図9】本実施形態の液晶表示装置における画像表示方法の第3の例を説明する図である。
【図10】本実施形態の液晶表示装置の画像表示方法の第3の例を説明する列ラインA内の画素駆動時のタイミングチャートである。
【図11】本実施形態の液晶表示装置の画像表示方法の第3の例を説明する列ラインB内の画素の駆動時のタイミングチャートである。
【図12】本実施形態の液晶表示装置のカラーフィルタが設けられた液晶パネルにおける画像表示方法の例を説明する図である。
【図13】本実施形態の液晶表示装置において、R、G、Bの各ラインに印加されるデータ信号を示すチャートである。
【図14】本実施形態の液晶表示装置の液晶パネルでRGB各色の画素毎に低電圧印加による表示パターンを挿入する方法を説明する図である。
【図15】本実施形態の液晶表示装置の画像表示方法の第4の例において、画素に印加されるデータ信号を示すチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
液晶表示装置において、特にVAモードの液晶表示装置において、人の指等の被検出物の押圧により表示のムラが発生することを上記した。そこで、VAモードの液晶表示装置について、その表示ムラ発生後の表示ムラ部分を解析しその発生原因を検討した。
その結果、表示ムラの発生部分では、液晶配向の乱れがあり、本来あるべき液晶の配向と異なる液晶配向状態が生じていることがわかった。
【0026】
そして、その液晶の配向乱れに起因する表示のムラの解決方法について鋭意検討を続けた結果、以下に示す有効な解消方法を見出した。
例えば、64階調の表示が可能なVAモードの液晶表装置において、50階調以上の白または白に近い全面ベタ表示を行い、指で液晶表示装置の画面を押すと、表示ムラが発生する。表示ムラ発生の後、黒画面、より具体的には、0階調から20階調程度までの黒または黒に近い画面を何回か挿入して表示すると、表示のムラが消失することがわかった。
【0027】
そして、黒画面を挿入する代わりに、表示ムラ形成時における画面より高階調の画面、例えば、白表示の画面を挿入しても表示ムラの消失効果は現れないことがわかった。
【0028】
以上の検討結果から、液晶表示装置において、上記した被検出物による画面押圧によって発生する配向乱れに起因する表示ムラを解消しようとする場合、本来の表示データに相当する電圧よりも低電圧の印加による表示パターンを挿入することで、その表示ムラは解消できることがわかった。そして、こうした黒画面等低電圧印加による画面の挿入による表示ムラの解消は、VAモードの初期状態の配向状態に戻すことによる効果と推測される。
【0029】
そこで、以上の検討結果から表示ムラの解消に有効な、本発明の実施形態である液晶表示装置を構成した。
すなわち、本発明の実施形態の液晶表示装置は、使用時において、適宜、本来の表示データに相当する電圧よりも低電圧の表示パターンを挿入することが可能となるよう構成されている。
【0030】
そして、本発明の実施形態の液晶表示装置は、VAモードを利用して構成することが可能である。その場合、本来の表示データに相当する電圧よりも低電圧の表示パターン、すなわち、本来表示すべき表示パターンより暗い表示パターンを挿入することにより、非検出物の接触による表示ムラの解消に有効である。
【0031】
以下、本発明の実施形態である液晶表示装置の構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態である液晶表示装置1の構成を説明するブロック図である。
本実施形態の液晶表示装置1は、画像表示を担う液晶パネル2とタッチセンサ(図示されない)を内部に配設して構成されたタッチパネル3とを有する。そして、タッチパネル3は、液晶パネル2上に搭載され、液晶パネル2の画像表示部分を覆っている。
【0032】
液晶パネル2は、VAモードの液晶表示を使用することが好ましい。そして、液晶パネル2では、複数の画素がマトリクス状に配置されており、薄膜トランジスタ(図示されない)が設けられている。この薄膜トランジスタのゲートには走査線が接続され、ソースには信号線が接続されている。
【0033】
尚、液晶表示素子がパッシブ駆動型である場合、上記した薄膜トランジスタ等のアクティブ素子は配設されない。
また、各画素においては、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの色の表示が可能となるよう、カラーフィルタが設けられていても良い。
【0034】
そして、液晶表示装置1は、制御装置4と、センサ制御部5と、液晶表示制御部6と、液晶ドライバー7とを有する。
液晶表示装置1は、フレーム周波数が60Hzであれば1秒間に60枚のフレーム画像を順次切り替えていくよう構成されている。すなわち、第1フレームでは第1フレーム画像、第2フレームでは第2フレーム画像、第3フレームでは第3フレーム画像、第4フレームでは第4フレーム画像というように順次駆動を行う。
【0035】
このような駆動により液晶パネル上での画像表示を可能とするよう、液晶表示制御部6は、制御装置4から送信される信号を用いて液晶ドライバー7を制御する信号を生成し、液晶ドライバー7に供給する機能を有する。液晶ドライバー7は、液晶表示制御部6に制御されて、液晶パネル2の各画素における液晶駆動を制御する。具体的には、アクティブ駆動型の液晶表示装置の場合、特定の行における画素の薄膜トランジスタのゲート電極にのみ、この薄膜トランジスタがオンするのに十分な程度の高電位を与える機能を有する。
【0036】
そして、液晶ドライバー7は、表示素子のソース配線に接続された画素電極に、任意の電位を与える機能を有する。このとき、任意の電位とは、制御にかかる画素において液晶を駆動させ、所望の表示を実現するのに必要な程度の電位をいう。
そして、液晶パネル2では、アクティブ駆動型の液晶表示装置の場合、液晶ドライバー7により、ゲート電極が高電位となり、選択された薄膜トランジスタがオンする。そして、ソース電極に信号が印加されて任意の電圧が印加されることによって画素の電位が任意に設定され、当該画素において液晶の駆動が行われて、画像表示が行われる。
【0037】
センサ制御部5は、タッチパネル3に内蔵されるタッチセンサから得られた信号を符号化して制御装置4に送信するデータを生成する機能を有する。
例えば、タッチセンサはタッチパネル3内においてマトリクス状に配置されており、人の指など被検出物によって接触、押圧されたことを感知し、それを信号としてセンサ制御部5に送信することが可能である。そして、センサ制御部5ではそうした信号から、人の指が触れたこととその接触位置の情報を得て、制御装置4に位置の情報としてデータを送信することが可能である。
【0038】
制御装置4は、液晶表示制御部6に供給する制御信号を生成する機能を有する。そして、センサ制御部5から上述のデータを取得し、その取得したデータから液晶表示制御部6に供給する制御信号を生成することも可能となっている。
【0039】
次に、本実施の形態の液晶表示装置1において、所定の表示パターンを表示しているときに、タッチパネル3に被検出物が接触し、表示ムラが発生した場合の表示ムラの解消方法について説明する。液晶のモードについてはVAモードである。したがって、液晶表示装置1の有する液晶パネル2は、64階調の表示が可能なVAモードの液晶パネル2である。
【0040】
まず、被検出物が液晶表示装置のタッチパネル3に接触すると、タッチパネル3がこれを検知する。そして、センサ制御部5に対し信号が出力される。
センサ制御部5により取得されたこのタッチパネルからの出力信号は、符号化(AD変換)され、制御装置4に送信される。制御装置4は、センサ制御部5から供給された信号を処理し、それに基づき、液晶表示制御部6に供給する制御信号を生成する。
【0041】
このとき、制御装置4では、タッチパネル3への被検出物の接触があったことを感知し、液晶表示制御部6に供給する制御信号を生成する。すなわち、液晶ドライバー7に制御されて液晶パネル2では本来表示させるべき表示パターンを表示するが、その表示に際し、フレーム画像の中に、当該表示パターンより低電圧を印加することにより形成される表示パターンを挿入するように、液晶表示制御部6に供給する制御信号を生成する。
【0042】
このとき、VAモードは通常ノーマリーブラックモードである。よって、例えば、本来表示されるべき表示パターンが64階調表示の可能な液晶パネル2における50階調以上の白もしくは白に近い表示である場合、低電圧を印加することにより形成される表示パターンはより低透過率の表示パターン、特に0階調から20階調までの黒または黒に近い表示であることが好ましい。
【0043】
したがって、液晶パネル2では、液晶表示制御部6の制御に基づく液晶ドライバー7の制御によって、本来表示されるべき所定の表示パターンに対し、所定の期間、その所定の表示パターンより低電圧の印加によって形成される表示パターンがフレーム画像として挿入された状態で画像の表示がなされるようになる。
こうした、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンが挿入されることにより、上述のように、被検出物の接触による表示ムラを解消することができる。
【0044】
次に、本実施の形態の表示装置1においては、上記した表示ムラを解消するために、液晶パネル2の全面において上記した所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを挿入することが可能である。そしてまた、被検出物が接触した位置を感知した上で、その接触位置の周辺部分においてのみ、液晶パネル2において上記した所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを挿入して、上記した表示ムラを解消することも可能である。
【0045】
その場合、まず、被検出物が液晶表示装置1のタッチパネル3に接触すると、タッチパネル3がこれを検知する。そして、センサ制御部5に対し、接触したことおよび接触した位置についての情報として信号が出力される。
センサ制御部5により取得されたこのタッチパネルからの出力信号は、符号化(AD変換)され、制御装置4に送信される。制御装置4は、センサ制御部5から供給された信号を処理し、それに基づき、液晶表示制御部6に供給する制御信号を生成する。
【0046】
このとき、制御装置4では、タッチパネル3への被検出物の接触があったこととその位置を感知し、液晶表示制御部6に供給する制御信号を生成する。そして、その制御信号においては、接触があった位置を含むどれだけの範囲でどのタイミングで上述の低電圧の印加による表示パターンを挿入するかの情報が含まれている。
【0047】
すなわち、液晶ドライバー7に制御されて、液晶パネル2においては本来表示させるべき表示パターンを表示するが、その際に、被検出物の接触のあった部位を含むある表示領域において、あるタイミングと期間で、当該表示パターンより低電圧を印加することにより形成される表示パターンをフレーム画像の中に挿入するように、液晶表示制御部6に供給する制御信号を生成する。
【0048】
そして、液晶パネル2では、液晶表示制御部6の制御に基づく液晶ドライバー7の制御に制御され、所定のタイミングと期間で、被検出物の接触のあった部位を含む所定の表示領域において、本来表示されるべき所定の表示パターンに対し、その所定の表示パターンより低電圧の印加によって形成される表示パターンがフレーム画像として挿入された状態で画像の表示がなされるようになる。
【0049】
こうした、被検出物の接触のあった部位を含む所定の表示領域において本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンが挿入されることにより、上述のように、被検出物の接触による表示ムラを解消することができる。
【0050】
ここで、上記したように、表示ムラ解消のために低電圧の印加による、黒または黒に近い表示パターンをフレーム画像として挿入された場合、観察する人の目には、その挿入が認識されることは無いが、液晶パネル2に表示される画像としては、明るさの低下は避けられない。すなわち、液晶パネル2における画面の輝度は低下してしまう。
【0051】
したがって、上記した黒または黒に近い表示パターンをフレーム画像として挿入する場合、本来表示されるべき所定の表示パターンより高電圧の印加による表示パターンを組み合わせて、これもフレーム画像として挿入することにより、液晶パネル2に表示される画像としては、明るさが低下することを避けることができる。
【0052】
図2は、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第1の例を説明する図である。
【0053】
従来の液晶表示装置が画像表示を行おうとする場合、図2(a)に示すように、フレーム周波数が60Hzであれば1秒間に60枚のフレーム画像を順次切り替えていくよう構成されている。そして、上述のように、第1フレームでは第1フレーム画像、第2フレームでは第2フレーム画像、第3フレームでは第3フレーム画像、第4フレームでは第4フレーム画像というように順次駆動を行う。その場合、図2(a)に示すように、本来表示すべき表示パターンが、各フレーム毎にそれぞれ第1フレーム画像21、第2フレーム画像22、第3フレーム画像23、第4フレーム画像24等として表示される。すなわち、各フレーム毎に同じフレーム画像の表示がなされている。
【0054】
しかし、図2(b)に示すように、本実施の形態の液晶表示装置1では、第1フレームの第1フレーム画像25では、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを表示する。そして、次の第2フレームの第2フレーム画像26では、本来表示されるべき所定の表示パターンより高電圧の印加による表示パターンを表示する。次の第3フレームの第3フレーム画像27では、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを表示し、次の第4フレームの第4フレーム画像28では、本来表示されるべき所定の表示パターンより高電圧の印加による表示パターンを表示する。
【0055】
このように本来表示されるべき表示パターンより暗い表示パターンと明るい表示パターンを交互挿入して表示する方法を採用することにより、暗い表示パターンを挿入することで生じる画面輝度の低下を明るい表示パターンの挿入によって補うことが可能となる。その結果、液晶表示装置1における輝度をある時間範囲内で実効的に維持しつつ、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを挿入することが可能としている。
【0056】
したがって、被検出物による接触によって表示ムラが発生しても、低電圧の印加による、黒または黒に近い表示パターンをフレーム画像として挿入することが可能となり、そのために画面の輝度が低下することを回避することも可能となる。
【0057】
図3は、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第1の例を説明する駆動時のタイミングチャートである。そして、正極書込みから開始する場合の例である。
【0058】
図3(a)は、従来表示方法による駆動のタイミングチャートである。図3(b)は、上記した本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第1の例における駆動時のタイミングチャートである。図3において、ゲートと表示されているのは特定の行における画素の薄膜トランジスタのゲート電極の電圧を示している。信号と表示されているのは、データ信号の印加による、特定の列における表示素子のソース配線の電圧を示している。画素と表示されているのは、特定の列における表示素子のソース配線に接続された画素電極の電圧を示している。
【0059】
そして、コモンはコモン電極の電圧を示している。
また、図3中、Vp0は、上記した本来表示されるべき所定の表示パターンを表示するのに必要な画素電圧であり、Vp+は画素に正極性の電圧が印加される場合の画素電圧であり、Vp−は画素に負極性の電圧が印加される場合の画素電圧である。また、Vp暗は、本来表示されるべき表示パターンより低電圧の印加による暗い表示パターンを表示するのに必要な画素電圧であり、Vp明は、本来表示されるべき表示パターンより高電圧の印加による明るい表示パターンを表示するのに必要な画素電圧である。
以上の表記の方法は、以下の他の図等における説明においても同様である。
【0060】
図3(a)の従来表示方法では、Vp+とVp−の絶対値は等しく、かつVp0と等しい。よって各フレーム毎に同じ明るさの本来表示されるべき表示パターンを表示する。一方、図3(b)に示す、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の例では、初めのフレームでVp+が低くVp暗に一致するとともにVp0より小さい。そして、次のフレームではVp−の絶対値が大きくVp明と等しくなっているとともにその絶対値はVp0より大きい。その結果、初めのフレームでは、本来表示されるべき表示パターンより暗い画像表示となり、次のフレームではより明るい画像表示となる。
【0061】
こうすることにより、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による表示パターンの表示と、高電圧印加による表示パターンが繰り返されることになり、実効的な輝度を低下させること無く、本来表示されるべき表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを挿入することが可能となり、上述の表示ムラの解消を行うことができる。
【0062】
また、図4は、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第1の例における別の例を説明する駆動時のタイミングチャートである。そして、負極書込みから開始する場合の例である。
【0063】
図4(a)は、従来表示方法による駆動のタイミングチャートである。図4(b)は、上記した本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第1の例における別の例の駆動時のタイミングチャートである。
図4(a)の従来表示方法では、Vp+とVp−の絶対値は等しく、かつVp0と等しい。すなわち、図中に示すように、Vp+≒|Vp−|(=Vp0)の関係となる。
したがって、各フレーム毎に同じ明るさの本来表示されるべき表示パターンを表示する。
【0064】
一方、図4(b)に示す、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の例では、初めのフレームでVp−の絶対値が低くVp暗に一致するとともにVp0より小さい。そして、次のフレームではVp+が大きくVp明と等しくなっているとともにVp0より大きい。すなわち、図中に示すように、|Vp−|<Vp0<Vp+の関係となる。その結果、初めのフレームでは、本来表示されるべき表示パターンより暗い画像表示となり、次のフレームではより明るい画像表示となる。
【0065】
こうすることにより、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による表示パターンの表示と、高電圧印加による表示パターンが繰り返されることになり、実効的な輝度を低下させること無く、本来表示されるべき表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを挿入することが可能となり、上述の表示ムラの解消を行うことができる。
【0066】
尚、上記した本来表示されるべき表示パターンより低電圧の印加による暗い表示パターンを表示するのに必要な画素電圧Vp暗と、本来表示されるべき表示パターンより高電圧の印加による明るい表示パターンを表示するのに必要な画素電圧Vp明の決定方法について説明する。
【0067】
まず、本来表示されるべき所定の表示パターンの透過率が50%以下である場合について説明する。液晶表示装置1における液晶の電圧−透過率特性から、Vp0の二倍の透過率を与える電圧をVp明とし、黒表示(0階調)を与える電圧をVp暗とすることが可能である。ここで、透過率とは最大透過率を100%としたときの相対透過率のことである。
【0068】
また、本来表示されるべき所定の表示パターンの透過率が50%以上である場合について説明する。Vp明については透過率が最大となる電圧(V100と称す)をVp明とする。そして、Vp暗は、V50(透過率50%となる電圧)とV100の間で、Vp0が分割する比率で、黒表示を行う電圧(V0と称す)からVp1の間を分割する電圧とする。
すなわち、Vp暗=(Vp1−V50)/(V100−V50)×(Vp1−V0)の関係式にしたがって決定する。尚、ここで、Vp1は、上記表示ムラを解消できる最大の電圧(ノーマリーブラック時)である。
【0069】
こうすることで、輝度の低下を最小限に抑えながら、表示ムラの解消が可能となる。
尚、Vp暗とVp明の決め方は以下の別の例でも同様とする。
【0070】
次に、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第2の例について説明する。この第2の例では、上記した表示ムラを解消するために、制御装置4により決められたきめられたフレームで、液晶パネル2での表示データに相当して本来表示されるべき表示パターンより低電圧の駆動による画素の表示を含んで構成された低電圧表示パターンが挿入されて表示される。そして、この第2の例の場合、その低電圧表示パターンは、液晶パネルでの表示データに相当する電圧よりも低電圧の駆動による画素の表示とともに、高電圧の駆動による画素の表示を含んで構成されている。したがって、この低電圧表示パターンが表示されることにより、上述のように、被検出物の接触による表示ムラを解消することができる。
【0071】
図5は、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第2の例を説明する図である。図5(a)では、従来方法に従って表示された、本来表示すべき表示パターン31を示す。図5(b)では、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第2の例によって表示された、表示パターン32、33を示す。
【0072】
図5(b)に示すように、本実施の形態の液晶表示装置1では、第1のフレームのフレーム画像である表示パターン32では、画素A(34)において、本来表示されるべき所定の画素表示より低電圧の印加による画素表示がなされる。そして、画素B(35)においては、本来表示されるべき所定の画素表示より高電圧の印加による画素表示がなされる。そして、次の第2のフレームのフレーム画像である表示パターン33では、画素A(34)において、本来表示されるべき所定の画素表示より高電圧の印加による画素表示がなされる。そして、画素B(35)においては、本来表示されるべき所定の画素表示より低電圧の印加による画素表示がなされる。
【0073】
すなわち、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第2の例では、隣接する画素同士で互いに印加電圧が異なり、ある領域においては、本来表示されるべき所定の表示パターンより高電圧の印加による明るい表示の画素と、低電圧の印加による暗い表示の画素が互い違いに配置されるようになる。したがって、所定の領域で市松模様状の表示パターンの表示が液晶パネル2上で行われることになる。
【0074】
このように、ある一つのフレームのフレーム画像において、本来表示されるべき表示パターンを構成する画素より暗い表示の画素と明るい表示の画素とを隣接する画素間で交互に配置し、市松模様状の表示を行う方法を採用することにより、暗い表示の画素の導入によって生じる画面輝度の低下を補うことが可能となる。すなわち、明るい表示の画素の導入が輝度の低下を補うことになる。その結果、液晶表示装置1における輝度をある空間範囲内、かつある時間範囲内で実効的に維持することが可能となる。その結果、本来表示されるべき所定の表示パターンの表示時における印加電圧より低電圧の印加による画素の表示が、フレームの切り替えによって各画素においてなされることになる。
【0075】
したがって、被検出物による接触によって表示ムラが発生しても、各画素への低電圧の印加による、黒または黒に近い表示が可能となる。そして、そのために画面の輝度が低下することを回避することも可能となる。
【0076】
図6は、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第2の例を説明する画素A駆動時のタイミングチャートである。そして、画素Aにおいて、正極書込みから開始する場合の例である。
図6(a)は、従来表示方法による駆動のタイミングチャートである。図6(b)は、上記した本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第2の例における画素A駆動時のタイミングチャートである。
【0077】
図6(a)の従来表示方法では、Vp+とVp−の絶対値は等しく、かつVp0と等しい。すなわち、図中に示すように、Vp+≒|Vp−|(=Vp0)の関係となる。よって各フレーム毎に同じ明るさの本来表示されるべき表示パターンを表示する。
【0078】
一方、図6(b)に示す、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の例では、初めのフレームでVp+が低くVp暗に一致するとともにVp0より小さい。そして、次のフレームではVp−の絶対値が大きくVp明と等しくなっているとともにその絶対値はVp0より大きい。すなわち、図中に示すように、Vp+<Vp0<|Vp−|の関係となる。その結果、初めのフレームでは、本来表示されるべき表示パターンより暗い画像表示となり、次のフレームではより明るい画像表示となる。
【0079】
こうすることにより、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による画素での表示と、高電圧印加による画素での表示がフレーム切り替え毎に繰り返されることになる。よって、実効的な輝度を低下させること無く、本来表示されるべき表示パターンより低電圧の印加による画素表示を導入することが可能となり、上述した表示ムラの解消を行うことができる。
【0080】
図7は、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第2の例を説明する画素B駆動時のタイミングチャートである。そして、画素Aに隣接する画素Bにおいて、負極書込みから開始する例である。
図7(a)は、従来表示方法による駆動のタイミングチャートである。図7(b)は、上記した本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第2の例における画素B駆動時のタイミングチャートである。
【0081】
図7(a)の従来表示方法では、Vp−の絶対値とVp+とは等しく、かつVp0と等しい。すなわち、図中に示すように、Vp+≒|Vp−|(=Vp0)の関係となる。よって各フレーム毎に同じ明るさの本来表示されるべき表示パターンを表示する。
【0082】
一方、図7(b)に示す、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の例では、初めのフレームでVp−の絶対値が大きくVp明に一致するとともにVp0より大きい。そして、次のフレームではVp+が小さくVp暗と等しくなっているとともにその絶対値はVp0より小さい。すなわち、図中に示すように、Vp+<Vp0<|Vp−|の関係となる。その結果、初めのフレームでは、本来表示されるべき表示パターンより明るい画像表示となり、次のフレームではより暗い画像表示となる。
【0083】
こうすることにより、本来表示されるべき表示パターンより高電圧印加による画素での表示と、低電圧印加による画素での表示がフレーム切り替え毎に繰り返されることになる。よって、実効的な輝度を低下させること無く、本来表示されるべき表示パターンより低電圧の印加による画素表示を導入することが可能となり、上述した表示ムラの解消を行うことができる。
【0084】
尚、図8は、ドット反転駆動をしている本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第2の例において直流電圧の印加を回避する方法を説明する図である。
図8(a)は、上述した市松模様状の表示を行った際の直流電圧の印加の状況を説明する図である。被検出物の接触した一定の領域内では、上述した、市松模様状の表示をする方法を採用する場合、例えば黒表示の画素がすべて負極性となり、明るい表示行う画素では、図8(a)中にプラス(+)表示で現されるように、正極性となって、当該領域に正の直流電圧が印加されることになる。
【0085】
そこで、図8(b)示す方法では、隣接する画素41および画素42を一組とし、一組毎に極性を反転させる。こうすることにより、被検出物の接触した一定の領域内で、正の直流電圧が印加される正極性の画素(図8(b)中で+と表示)と負の直流電圧が印加される負極性の画素(図8(b)中で−と表示)とが分散して配置されて、直流成分がキャンセルされ、当該領域全体として直流電圧の印加は回避されることになる。
【0086】
次に、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第3の例であって、同じフレーム内で、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による表示パターンと、高電圧印加による表示パターンとを縦または横のストライプ状に同時に表示し、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンが表示されることにより、上述のように、被検出物の接触による表示ムラを解消する方法について説明する。
【0087】
図9は、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第3の例を説明する図である。図9(a)では、従来方法に従って表示された、本来表示すべき表示パターン51を示す。図9(b)では、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第3の例によって表示された、表示パターン52、53を示す。
【0088】
図9(b)に示すように、本実施の形態の液晶表示装置1では、第1のフレームのフレーム画像である表示パターン52では、複数の画素の集合である所定の列ラインA(54)において、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを表示する。そして、隣接する別の列ラインB(55)において、本来表示されるべき所定の表示パターンより高電圧の印加による表示パターンを表示する。
【0089】
そして、次の第2のフレームのフレーム画像である表示パターン53では、列ラインA(54)において、本来表示されるべき所定の表示パターンより高電圧の印加による表示パターンを表示する。そして、列ラインB(55)において、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを表示する。
【0090】
すなわち、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第3の例では、隣接する列ライン同士互いに印加電圧が異なる。そして、こうした複数の列ラインを含む領域においては、本来表示されるべき所定の表示パターンより高電圧の印加による明るい表示の列ラインと、低電圧の印加による暗い表示の列ラインが隣接して配置されるようになる。したがって、所定の領域でストライプ状の表示が液晶パネル2上で行われることになる。
【0091】
このように一つのフレームのフレーム画像において、本来表示されるべき表示パターンを構成する列ラインより暗い表示の列ラインと明るい表示の列ラインが隣接するストライプ状の表示をする方法を採用することにより、暗い表示の画素や列ラインの導入によって生じる画面輝度の低下を明るい表示の画素や列ラインの導入によって補うことが可能となる。
【0092】
その結果、液晶表示装置1における輝度をある空間範囲内、かつある時間範囲内で実効的に維持することが可能となる。そして、本来表示されるべき所定の表示パターンの表示時における印加電圧より低電圧の印加による表示が、フレームの切り替えによって各画素においてなされることになる。
【0093】
したがって、被検出物による接触によって表示ムラが発生しても、各画素への低電圧の印加による、黒または黒に近い表示が可能となり、そのために画面の輝度が低下することを回避することも可能となる。
【0094】
図10は、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第3の例を説明する列ラインA内の画素駆動時のタイミングチャートである。そして、列ラインA内の画素において、正極書込みから開始する場合の例である。
図10(a)は、従来表示方法による駆動のタイミングチャートである。図10(b)は、上記した本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第3の例における列ラインA内の画素の駆動時のタイミングチャートである。
【0095】
図10(a)の従来表示方法では、Vp+とVp−の絶対値は等しく、かつVp0と等しい。すなわち、図中に示すように、Vp+≒|Vp−|(=Vp0)の関係となる。よって各フレーム毎に同じ明るさの本来表示されるべき表示パターンを表示する。
【0096】
一方、図10(b)に示す、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の例では、初めのフレームでVp+が低くVp暗に一致するとともにVp0より小さい。そして、次のフレームではVp−の絶対値が大きくVp明と等しくなっているとともにその絶対値はVp0より大きい。すなわち、図中に示すように、Vp+<Vp0<|Vp−|の関係となる。その結果、初めのフレームでは、本来表示されるべき表示パターンより暗い画像表示となり、暗い列ラインの表示となる。そして、次のフレームではより明るい画像表示となり、明るい列ラインの表示となる。
【0097】
こうすることにより、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による画素からなる列ラインでの表示と、高電圧印加による画素からなる列ラインでの表示がフレーム切り替え毎に繰り返されることになる。よって、実効的な輝度を低下させること無く、本来表示されるべき表示パターンより低電圧の印加による画素表示、ひいては列ライン表示を導入することが可能となり、上述した表示ムラの解消を行うことができる。
【0098】
図11は、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第3の例を説明する列ラインB内の画素の駆動時のタイミングチャートである。そして、列ラインAに隣接する列ラインB内の画素において、負極書込みから開始する例である。
図11(a)は、従来表示方法による駆動のタイミングチャートである。図11(b)は、上記した本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第3の例における列ラインB内の画素の駆動時のタイミングチャートである。
【0099】
図11(a)の従来表示方法では、Vp−の絶対値とVp+とは等しく、かつVp0と等しい。すなわち、図中に示すように、Vp+≒|Vp−|(=Vp0)の関係となる。よって各フレーム毎に同じ明るさの本来表示されるべき表示パターンを表示する。
【0100】
一方、図11(b)に示す、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の例では、初めのフレームでVp−の絶対値が大きくVp明に一致するとともにVp0より大きい。そして、次のフレームではVp+が小さくVp暗と等しくなっているとともにその絶対値はVp0より小さい。すなわち、図中に示すように、Vp+<Vp0<|Vp−|の関係となる。その結果、初めのフレームでは、本来表示されるべき表示パターンより明るい画像表示となり、次のフレームではより暗い画像表示となる。
【0101】
こうすることにより、本来表示されるべき表示パターンより高電圧印加による画素からなる列ラインでの表示と、低電圧印加による画素からなる列ラインでの表示がフレーム切り替え毎に繰り返されることになる。よって、実効的な輝度を低下させること無く、本来表示されるべき表示パターンより低電圧の印加による画素表示、ひいては列ライン表示を導入することが可能となり、上述した表示ムラの解消を行うことができる。
【0102】
尚、上記した本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第3の例では、同じフレーム内で、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による表示パターンと、高電圧印加による表示パターンとを列ライン毎に縦ストライプ状に同時に表示する例を示した。このとき、この第3の例では、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による表示パターンと、高電圧印加による表示パターンとを行ライン毎に横ストライプ状に同時に表示するようにすることも可能である。そうして、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンが表示されることにより、上述のように、被検出物の接触による表示ムラを解消することができる。
【0103】
また、本実施形態の液晶表示装置1における液晶パネル2の各画素において、赤(R)、緑(G)、青(B)の色の表示が可能となるよう、3つのカラー要素からなるカラーフィルタが設けられている場合について説明する。
図12は、本実施形態の液晶表示装置1のカラーフィルタが設けられた液晶パネル2における画像表示方法の例を説明する図である。図12(a)は、カラーフィルタが設けられた液晶パネル2において従来の表示方法を実施した場合の一部表示領域を示す図である。
【0104】
図12(a)に示されるように、カラーフィルタは、RGBのカラー要素を有し、通常、RGB各色を表示する画素が縦ストライプ状に配置される。すなわち、図12(a)に示すように、画素の列ラインに対応してRを表示する画素からなるRライン(Sr)と、Gを表示する画素からなるGライン(Sg)と、Bを表示する画素からなるBライン(Sb)とが縦ストライプ状に順次配置されるよう構成されている。そして、各ライン(Sr、Sg、Sb)の各画素に本来表示されるべき画素表示がなされ、各フレーム毎に同じ画面表示が構成される。
【0105】
一方、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第3例であって、液晶パネル2にカラーフィルタが設けられた場合の例では、液晶表示装置1において、RGBの各色毎に、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による表示パターンを挿入することが好ましい。より詳細には、R、G、Bの各ライン(Sr、Sg、Sb)毎に、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による表示パターンを挿入することが好ましい。
【0106】
図12(b)は、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の例であって、液晶パネル2にカラーフィルタが設けられた場合の例によって表示された、表示パターン62、63を示す。
【0107】
図12(b)に示すように、本実施の形態の液晶表示装置1では、第1のフレームのフレーム画像である表示パターン62では、複数のRを表示する画素の集合であるRライン(Sr)において、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを表示する。そして、隣接するGを表示する画素の集合であるGライン(Sg)とBを表示する画素の集合であるBライン(Sb)においては、本来表示されるべき所定の表示パターンを表示する。
【0108】
そして、次のフレームでは、Gライン(Sg)において、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを表示する。その次のフレームでは、Bライン(Sb)において、本来表示されるべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを表示する。そしてその間の2フレーム期間、Rライン(Sr)においては、本来表示されるべき所定の表示パターンを表示する。そして、その2フレーム期間の後、Rライン(Sr)においては、本来表示されるべき所定の表示パターンより高電圧の印加による表示パターンを表示する。そして、再び2フレーム期間、Rライン(Sr)においては、本来表示されるべき所定の表示パターンを表示する。以降、この表示パターンの繰り返しを継続する。
【0109】
すなわち、第2のフレームのフレーム画像である表示パターン63では、Rライン(Sr)において、本来表示されるべき所定の表示パターンより高電圧の印加による表示パターンを表示する。そして、隣接するGを表示する画素の集合であるGライン(Sg)とBを表示する画素の集合であるBライン(Sb)においては、本来表示されるべき所定の表示パターンを表示する。
【0110】
図13は、本実施形態の液晶表示装置1において、R、G、Bの各ラインに印加されるデータ信号を示すチャートである。図13において、図12と同様、SrがRラインを表し、SgがGラインを表す、SbがBラインを表す。
【0111】
本実施形態の液晶表示装置1の液晶パネル2において、あるフレームではRラインを構成する画素で本来表示されるべき画素表示より低電圧印加による暗表示を行う。次に、その画素では続く2フレーム期間、本来表示されるべき画素表示に対応する電圧が印加され、対応する本来の輝度の画素表示がなされる。
【0112】
そして次の1フレーム期間で本来表示されるべき画素表示より高電圧印加による明るい表示を行う。そして、その画素では続く2フレーム期間、本来表示されるべき画素表示に対応する電圧が印加され、本来の輝度に対応する画素表示がなされる。そして以上の表示のパターンをこれ以降、繰り返す。
【0113】
次に、Gラインでは、Rラインの画素で低電圧印加が行われているフレームで本来表示されるべき画素表示に対応する電圧が印加され、本来の輝度に対応する画素表示がなされる。次に、その画素で本来表示されるべき画素表示より低電圧印加による暗表示を行う。
【0114】
次に、その画素では続く2フレーム期間、本来表示されるべき表示パターンに対応する電圧が印加され、本来の輝度に対応する画素表示がなされる。そして次の1フレーム期間で本来表示されるべき表示パターンより高電圧印加による表示を行う。そして、その画素では続く2フレーム期間、本来表示されるべき画素表示に対応する電圧が印加され、本来の輝度に対応する画素表示がなされる。すなわち、Rラインと1フレーム期間ずれたタイミングで、Rラインを構成する画素において実施される画素表示の繰り返しパターンと同様の繰り返しパターンで画素表示が実行される。
【0115】
同様に、Bラインでは、Rラインと2フレーム期間ずれたタイミングで、Rラインを構成する画素で実施される画素表示の繰り返しパターンと同様の繰り返しパターンで画素表示が実行される。
こうすることにより、暗い表示である暗表示の挿入割合が低くなり、画面での輝度の低下は認識されにくくなる。
【0116】
尚、上記した例では、R、G、Bの各ライン毎に、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による表示パターンを挿入する方法を説明したが、その方法に限られるわけではない。図14に示すように、RGB各色の画素毎に、本来表示されるべき表示パターンより低電圧印加による表示パターンを挿入することも可能である。
【0117】
図14は、本実施形態の液晶表示装置1の液晶パネルでRGB各色の画素毎に低電圧印加による表示パターンを挿入する方法を説明する図である。
【0118】
例えば、図14に示すように、前記の方法でRライン(Sr)で本来表示されるべき画素表示より低電圧印加による暗表示を行うフレーム期間において、表示パターン66では、Rライン(Sr)を構成する画素の表示を、本来表示されるべきものより低電圧印加による暗表示と高電圧印加による明るい表示とが交互に配置された状態とすることが可能である。
【0119】
その場合、次の2フレーム期間の本来表示されるべき画素表示がなされた後、上記の場合の明るい画素表示を行うフレーム期間では、同様に低電圧印加による暗表示と高電圧印加による明るい表示とが交互に配置された状態の画素表示を行うことになる。そして、その場合、表示パターン67では、先に暗表示を行った画素では明るい表示がなされ、明るい表示がなされていた画素では、暗表示がなされることになる。そしてそうした表示のパターンをこれ以降繰り返す。
【0120】
Gライン(Sg)とBライン(sb)においてもRライン(Sr)と同様の繰り返しパターンによる表示を、上記したように、Rライン(Sr)とずれたタイミングで繰り返す。こうすることにより、暗表示の挿入の割合がやはり低くなり、画面での輝度の低下は認識されにくくなる。以上、カラーフィルタに3色のカラー要素が備えられている場合について説明したが、4色以上のカラー要素が備えられていてもよい。
【0121】
次に、本実施形態の液晶表示装置1における画像表示方法の第4の例について説明する。
図15は、本実施形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第4の例において、画素に
印加されるデータ信号を示すチャートである。そして、特に被検出物が触れた画素に印加されるデータ信号を示す。
【0122】
本実施の形態の液晶表示装置1の画像表示方法の第4の例においては、被検出物の接触による表示ムラを解消するために、液晶パネル2の全面または一部領域において、本来表示すべき所定の表示パターンより低電圧の印加による表示パターンを挿入することを行う。
【0123】
すなわち、図15に示すように、液晶表示装置1のある画素では、本来表示されるべき表示パターンに対応する電圧(Vp0)が印加され、本来の輝度に対応する画素表示がなされている。そして、被検出物が触れた後、その画素(図中、「触れた画素」と記す)では、被検出物が触れた瞬間(図中、「触れた瞬間」と記す)から、触れた画素に上記本来表示すべき所定の表示パターンより低い電圧(Vp1)の印加がなされ、電圧Vp1に対応する画素表示がなされる。
【0124】
そして、その後、所定の数フレームの間、当該画素へVp1が印加され、Vp1に対応する画素表示がなされた後、今度はVp0より低電圧であるものの、Vp1より高い電圧(Vp2)を印加し、Vp2に対応した画素表示を挿入することが可能である。
同様に、図15に示すように、Vp1からVp2、そしてVpiと当該画素への印加電圧を徐々に増大させる。
【0125】
そして、液晶パネル2の全面または一部領域において、徐々に挿入する表示パターンでの印加電圧を上昇させていき、最終的には挿入される表示パターンの印加電圧を本来表示すべき所定の表示パターンを表示するための電圧Vp0にまで高めていくことが可能である。したがって、Vp1<Vp2<Vpi<Vp0の関係を有する。
【0126】
こうすることにより、画面の輝度低下を感知されないようにしながら、低電圧印加による暗表示パターンの挿入を可能とし、効率よく上記表示ムラを解消することが可能となる。
【0127】
次に、本実施の形態の表示装置1を用いて検討された、上記した表示ムラの解消に関する検討結果について具体的に説明する。
64階調の表示が可能なように設定された9.2インチのアクティブ駆動型のVAモードの液晶パネル2上に、全面を覆うようにタッチパネル3を積層して構成された液晶表示装置1を用いた。
【0128】
この液晶表示装置1に対し、人の指を被検出物とするタッチパネル3上からの押圧を行った。そして、被検出物の接触がなされた領域において表示ムラの発生を観察した。そして、接触が感知された一部領域において、表示ムラ解消のための以下の方法を施し、表示ムラが解消されるか否かを観察した。
以下、具体的検討の結果を示す。
【0129】
まず、液晶表示装置1上、63階調での白画像の表示を行っているところで指による一定圧力での押圧を行い、表示ムラを発生させた後、1フレーム期間、黒画像を挿入し、その後、29フレーム期間再び元の白画像を表示する。このパターンの表示を20パターン繰り返し、表示ムラの解消の有無を調べた。その結果、表示ムラが解消することがわかった。
【0130】
次に、液晶表示装置1上、黒画像の表示を行っているところで指による一定圧力での押圧を行い、表示ムラの発生を調べたが発生は観測されなかった。
次に、液晶表示装置1上、中間調の画像表示を行っているところで指による一定圧力での押圧を行い、表示ムラを発生させた後、1フレーム期間、黒画像を挿入し、その後、29フレーム期間再び元の中間調の画像を表示する。このパターンの表示を20パターン繰り返し、表示ムラの解消の有無を調べた。その結果、表示ムラが解消することがわかった。
【0131】
次に、液晶表示装置1上、中間調の画像表示を行っているところで指による一定圧力での押圧を行い、表示ムラを発生させた後、1フレーム期間、白画像を挿入し、その後、29フレーム期間再び元の中間調の画像を表示する。このパターンの表示を20パターン繰り返し、表示ムラの解消の有無を調べた。その結果、表示ムラは解消しないことがわかった。
【0132】
以上の検討結果から、本実施の形態の液晶表示装置1において、被検出物による画面押圧によって発生する表示ムラを解消しようとする場合、本来の表示データに相当する電圧よりも低電圧の表示パターンを追加して挿入することで、その表示ムラは解消できることがわかった。そして、特に画素内に複数のドメインを有するマルチドメインタイプのVAモードは押圧による配向状態が初期状態に戻りにくく、マルチドメインタイプのVAモードの液晶表示素子を利用した液晶表示装置に有効である。
【0133】
また、本発明の実施形態における液晶表示装置は、パッシブマトリクス構造とすることも可能である。すなわち、画像表示を構成する各画素部分には、TFT等のスイッチング素子が設けられておらず、電極層を用いたパッシブ駆動によって目的の画像形成と上記した表示ムラの解消が可能である。
【0134】
尚、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0135】
1 液晶表示装置
2 液晶パネル
3 タッチパネル
4 制御装置
5 センサ制御部
6 液晶表示制御部
7 液晶ドライバー
21、25 第1フレーム画像
22、26 第2フレーム画像
23、27 第3フレーム画像
24、28 第4フレーム画像
31、32、33、51、52、53、62、63、66、67 表示パターン
34 画素A
35 画素B
41、42 画素
54 列ラインA
55 列ラインB
Sr Rライン
Sg Gライン
Sb Bライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
VAモードの液晶パネルと前記液晶パネルでの表示を制御する制御装置とを有し、階調表示が可能な液晶表示装置において、
前記制御装置がタイミングを選択し、前記液晶パネルでの表示データに相当する電圧よりも低電圧の駆動による画素の表示を含んで構成された低電圧表示パターンを挿入するよう構成されることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記低電圧表示パターンは、全階調の2分の1以下の階調表示からなる表示パターンであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記液晶パネル上に配置されたタッチパネルを有することを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記タッチパネルでの被検出物の接触の感知に基づき、前記制御装置はタイミングを選択し、前記低電圧表示パターンを挿入するよう構成されることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記低電圧表示パターンは、前記タッチパネルでの被検出物の接触の感知に基づき、当該被検出物の接触位置に対応する前記液晶パネルの一部の領域に挿入されるよう構成されることを特徴とする請求項3または4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記制御装置がタイミングを選択し、前記液晶パネルでの表示データに相当する電圧よりも高電圧の駆動による画素の表示を含んで構成された高電圧表示パターンをさらに挿入するよう構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記低電圧表示パターンは、前記液晶パネルでの表示データに相当する電圧よりも低電圧の駆動による画素の表示と高電圧の駆動による画素の表示とから構成されるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記液晶パネルは複数のカラー要素を有して、各カラー要素によるカラー表示が可能であり、
前記低電圧表示パターンは、カラー要素のうちのいずれかひとつの色を表示する画素のみから構成されるものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記低電圧表示パターンを挿入した後、前記制御装置がタイミングを選択し、
前記低電圧表示パターンを構成するための、前記低電圧の駆動による画素の駆動電圧より高い電圧であって、前記液晶パネルでの表示データに相当する電圧よりも低い電圧によって駆動される画素の表示を含んで構成された別の低電圧表示パターンを挿入するよう構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−37816(P2012−37816A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−179865(P2010−179865)
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【出願人】(000103747)オプトレックス株式会社 (843)
【Fターム(参考)】