説明

液晶表示装置

【課題】コストの上昇を抑えて、バックライトの他に照明を設けることを目的とする。
【解決手段】液晶表示装置は、第1発光ダイオード38及び第1ライトガイド40と、第2発光ダイオード50と、第2ライトガイド52と、を有し、第1発光ダイオード38及び第2発光ダイオード50はフレキシブル配線基板34に搭載され、第1ライトガイド40は、第1発光ダイオード38に対向する端面と、液晶表示パネル16の下面30に対向する表面と、を有し、第2発光ダイオード50は、液晶表示パネル16の上面18及び下面30のいずれにも重ならないように液晶表示パネル16の隣に配置され、第2ライトガイド52は、液晶表示パネル16の隣で第2発光ダイオード50に対向する受光面58と、画像表示領域20の外側で上面18の上方に配置されて上面18とは反対方向を向く発光面60と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に組み込まれるバックライトの光源には、発光ダイオードが使用されることが多い。また、発光ダイオードを、液晶表示パネルに接続されたフレキシブル配線基板に搭載することも知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−216753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液晶表示装置には、バックライトとは別に照明の配置が要求されることがあり、発光ダイオードをその光源として使用することが現実的である。また、照明に使用される発光ダイオードを、バックライトのダイオードと同じフレキシブル配線基板に搭載すれば、部品の共通化によりコスト削減を図ることができる。
【0005】
本発明は、コストの上昇を抑えて、バックライトの他に照明を設けることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明に係る液晶表示装置は、画像表示領域を含む上面及び前記上面とは反対側の下面を含む液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルに取り付けられたフレキシブル配線基板と、前記液晶表示パネルのバックライトを構成するための第1発光ダイオード及び第1ライトガイドと、第2発光ダイオードと、第2ライトガイドと、を有し、前記第1発光ダイオード及び前記第2発光ダイオードは、前記フレキシブル配線基板に搭載され、前記第1ライトガイドは、前記第1発光ダイオードに対向する端面と、前記液晶表示パネルの前記下面に対向する表面と、を有し、前記第2発光ダイオードは、前記液晶表示パネルの前記上面及び前記下面のいずれにも重ならないように、前記液晶表示パネルの隣に配置され、前記第2ライトガイドは、前記液晶表示パネルの隣で前記第2発光ダイオードに対向する受光面と、前記画像表示領域の外側で前記上面の上方に配置されて前記上面とは反対方向を向く発光面と、を有することを特徴とする。本発明によれば、第2発光ダイオードを光源として、バックライトの他に照明を設けることができる。第2発光ダイオードは、バックライトの光源となる第1発光ダイオードと同じフレキシブル配線基板に搭載されるので、部品点数の増加を避けることができ、コストの上昇を抑えることができる。
【0007】
(2)(1)に記載された液晶表示装置において、前記第2ライトガイドは、前記液晶表示パネルの前記上面に対向する面に遮光層を有することを特徴としてもよい。
【0008】
(3)(2)に記載された液晶表示装置において、前記液晶表示パネルに搭載された集積回路チップをさらに有し、前記第2ライトガイドは、前記遮光層が前記集積回路チップの上方に位置するように配置されていることを特徴としてもよい。
【0009】
(4)(1)から(3)のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、前記液晶表示パネルは、第1基板及び第2基板を有し、前記第1基板は、前記第2基板から突出する突出部を有し、前記第2ライトガイドは、前記第2基板を避けて、前記第1基板の前記突出部と重なるように配置されていることを特徴としてもよい。
【0010】
(5)(1)から(4)のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、前記第2ライトガイドは、前記液晶表示パネルの上方を横切る架け渡し部と、前記上面に沿った方向に前記液晶表示パネルの両隣でそれぞれ前記架け渡し部から前記液晶表示パネルの厚み方向に下がる立ち下げ部と、を有することを特徴としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る液晶表示装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示す液晶表示装置の内部構造の一部を示す断面図である。
【図3】図1に示す液晶表示装置の内部構造の一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る液晶表示装置を示す斜視図である。図1に示す液晶表示装置は、携帯端末に本発明を適用した例であり、タッチパネルインターフェース10を有する。また、液晶表示装置の筺体12には、少なくとも1つの押しボタン14が設けられている。押しボタン14は、光透過性を有する材料から構成されており、内部の光源によって点灯するようになっている。
【0014】
図2は、図1に示す液晶表示装置の内部構造の一部を示す断面図である。図3は、図1に示す液晶表示装置の内部構造の一部を示す斜視図である。
【0015】
液晶表示装置は、液晶表示パネル16を有する。液晶表示パネル16の上面18の上に図示しないタッチパネルが載せられることでタッチパネルインターフェース10(図1参照)が構成される。液晶表示パネル16の上面18は、画像が表示される画像表示領域20を含む(図3参照)。液晶表示パネル16は、第1基板22及び第2基板24(いずれもガラス基板)を有し、両者間には図示しない液晶が介在する。第1基板22は、薄膜トランジスタ、画素電極及び配線などを含むTFT(Thin Film Transistor)基板(又はアレイ基板)であり、第2基板24はカラーフィルタ基板である。液晶表示パネル16の駆動方式は、IPS(In Plane Switching)方式、TN(Twisted Nematic)方式又はVA(Vertical Alignment)方式などいずれの方式であってもよく、方式に応じた電極及び配線が形成される。
【0016】
液晶表示パネル16の第1基板22は、第2基板24から突出する突出部26を有している。液晶表示パネル16(詳しくは突出部26)には、液晶を駆動するためのドライバ回路を内蔵する集積回路チップ28が搭載されている。液晶表示パネル16の上面18及び下面30には、それぞれ、偏光板32が貼り付けられている。また、液晶表示パネル16(詳しくは突出部26)にはフレキシブル配線基板34が取り付けられている。フレキシブル配線基板34は、図示しない配線パターンを有し、配線パターンが液晶表示パネル16に電気的に接続されている。フレキシブル配線基板34は、屈曲して、液晶表示パネル16の上面18の上方から下面30の下方に延びる。
【0017】
液晶表示装置は、液晶表示パネル16のバックライト36を有する。バックライト36は、光源となる第1発光ダイオード38を有する。第1発光ダイオード38は、フレキシブル配線基板34に搭載されている。第1発光ダイオード38は、フレキシブル配線基板34の、液晶表示パネル16の下面30の下方に位置している。
【0018】
バックライト36は、第1ライトガイド40を有する。第1ライトガイド40は、一般的には導光板とよばれ、点光源としての第1発光ダイオード38の光を面光源に変換して液晶表示パネル16に照射する。第1ライトガイド40の端面は、第1発光ダイオード38に対向している。第1ライトガイド40の表面は、液晶表示パネル16の下面30に対向している。
【0019】
液晶表示パネル16と第1ライトガイド40の間には光学シート群42が配置されている。光学シート群42は、拡散シート及びプリズムシートなどを含む。また、第1ライトガイド40の下(光学シート群42とは反対側)には反射シート44が配置されている。
【0020】
液晶表示装置は、例えば樹脂からなる内フレーム46を有する。内フレーム46に液晶表示パネル16が取り付けられている。詳しくは、内フレーム46は、枠状の形状を有し、枠の内側のスペースを覆うように枠の一方の面に液晶表示パネル16が貼り付けられている。他方の面にフレキシブル配線基板34が貼り付けられている。これらの貼り付けには両面テープ48が使用されている。
【0021】
液晶表示装置は、図3に示すように、第2発光ダイオード50を有する。第2発光ダイオード50は、フレキシブル配線基板34に搭載されている。つまり、フレキシブル配線基板34には、第1発光ダイオード38及び第2発光ダイオード50が搭載されている。また、第1発光ダイオード38及び第2発光ダイオード50は、フレキシブル配線基板34の同じ側の面に搭載されている。なお、図3において、フレキシブル配線基板34と液晶表示パネル16の第1基板22との接合部は省略してある。図2に示すとおり、第1発光ダイオード38及び第2発光ダイオード50(図2では省略)を搭載したフレキシブル配線基板34は第1基板22に接続している。
【0022】
第2発光ダイオード50は、液晶表示パネル16の上面18及び下面30のいずれにも重ならないように、液晶表示パネル16の隣(外側)に配置されている。第2発光ダイオード50と液晶表示パネル16が重ならないので、厚みが増加することを避けることができ、液晶表示装置の薄型化の妨げとならない。
【0023】
液晶表示装置は、光透過性の材料からなる第2ライトガイド52を有する。第2ライトガイド52は、板状部材が屈曲した形状をなしている。第2ライトガイド52は、図1に示す押しボタン14の下に配置される。
【0024】
第2ライトガイド52は、液晶表示パネル16の第2基板24を避けて、第1基板22の突出部26と重なるように配置されている。第2ライトガイド52は、液晶表示パネル16の上方を横切る架け渡し部54を有する。第2ライトガイド52は、液晶表示パネル16の上面18に沿った方向に液晶表示パネル16の両隣で、それぞれ、架け渡し部54から液晶表示パネル16の厚み方向に下がる立ち下げ部56を有する。
【0025】
第2ライトガイド52は、液晶表示パネル16の隣で、第2発光ダイオード50に対向する受光面58を有する。受光面58は、立ち下げ部56の下方向の先端面である。図3の例では、第2ライトガイド52の両端に受光面58が形成されている。第2ライトガイド52は、画像表示領域20の外側で、液晶表示パネル16の上面18の上方に配置されて上方向(上面18とは反対側)を向く発光面60を有する。第2発光ダイオード50から受光面58に入射した光は、発光面60から出射するようになっている。例えば、架け渡し部54の上面(液晶表示パネル16とは反対側の面)が発光面60である。発光面60が、図1に示す押しボタン14の下に配置されることで、押しボタン14を点灯することができる。
【0026】
第2ライトガイド52は、液晶表示パネル16の上面18に対向する面(下を向く面)に、図2に示すように、遮光層62を有する。遮光層62は集積回路チップ28の上方に位置する。こうすることで、第2ライトガイド52から集積回路チップ28に光が入り込むことを防止できるので、集積回路チップ28の誤動作を防止することができる。
【0027】
本実施形態によれば、第2発光ダイオード50を光源として、バックライト36の他に照明を設けることができる。第2発光ダイオード50は、バックライト36の光源となる第1発光ダイオード38と同じフレキシブル配線基板34に搭載されるので、部品点数の増加を避けることができ、コストの上昇を抑えることができる。
【0028】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0029】
10 タッチパネルインターフェース、12 筺体、14 押しボタン、16 液晶表示パネル、18 上面、20 画像表示領域、22 第1基板、24 第2基板、26 突出部、28 集積回路チップ、30 下面、32 偏光板、34 フレキシブル配線基板、36 バックライト、38 第1発光ダイオード、40 第1ライトガイド、42 光学シート群、44 反射シート、46 内フレーム、48 両面テープ、50 第2発光ダイオード、52 第2ライトガイド、54 架け渡し部、56 立ち下げ部、58 受光面、60 発光面、62 遮光層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像表示領域を含む上面及び前記上面とは反対側の下面を含む液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルに取り付けられたフレキシブル配線基板と、
前記液晶表示パネルのバックライトを構成するための第1発光ダイオード及び第1ライトガイドと、
第2発光ダイオードと、
第2ライトガイドと、
を有し、
前記第1発光ダイオード及び前記第2発光ダイオードは、前記フレキシブル配線基板に搭載され、
前記第1ライトガイドは、前記第1発光ダイオードに対向する端面と、前記液晶表示パネルの前記下面に対向する表面と、を有し、
前記第2発光ダイオードは、前記液晶表示パネルの前記上面及び前記下面のいずれにも重ならないように、前記液晶表示パネルの隣に配置され、
前記第2ライトガイドは、前記液晶表示パネルの隣で前記第2発光ダイオードに対向する受光面と、前記画像表示領域の外側で前記上面の上方に配置されて前記上面とは反対方向を向く発光面と、を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載された液晶表示装置において、
前記第2ライトガイドは、前記液晶表示パネルの前記上面に対向する面に遮光層を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載された液晶表示装置において、
前記液晶表示パネルに搭載された集積回路チップをさらに有し、
前記第2ライトガイドは、前記遮光層が前記集積回路チップの上方に位置するように配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、
前記液晶表示パネルは、第1基板及び第2基板を有し、
前記第1基板は、前記第2基板から突出する突出部を有し、
前記第2ライトガイドは、前記第2基板を避けて、前記第1基板の前記突出部と重なるように配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、
前記第2ライトガイドは、前記液晶表示パネルの上方を横切る架け渡し部と、前記上面に沿った方向に前記液晶表示パネルの両隣でそれぞれ前記架け渡し部から前記液晶表示パネルの厚み方向に下がる立ち下げ部と、を有することを特徴とする液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−83618(P2012−83618A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−230805(P2010−230805)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【出願人】(506087819)パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 (443)
【Fターム(参考)】