説明

深部静脈を鼓動するための脛当て

【解決手段】深部静脈トロンボシスとして知られている症状になることを防ぐ装置であって、この装置は、一対の特別に構成されたすね当て(4)を備え、これは、ベルト(1)に取り付けられているか、又は、後付けされる電源と共に装着されるものである;電源(2)は、離れて配置されてすね当てを動作でき、該すね当ては、両脚部の下位部を所定の間隔でマッサージし、深部静脈トロンボシスとして一般に知られている脚部における静脈潅流系の動脈と静脈における血液の凝固がおきないようにするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、深部静脈血栓の発症を減らすことに関するものである。即ち、飛行機に長時間にわたり着座していたり、手術後に術後治療の間車椅子やベッドで快方に向かいつついる間又は長期入院などの長い間体を動かさないことで人間の下肢の静脈と動脈に血の塊が生じる。
【0002】
身体がまっすぐ座った状態で長い時間身体を動かさないと、下半身、即ち下肢部領域と大腿部領域における血液循環が低下し、その人の血圧が低下してしまい、脚部の静脈潅流システム内の静脈と動脈が静脈潅流システムをクリーンな状態に適切に保ち続けることができなくなってしまうようになってしまう。
【0003】
その結果、静脈潅流システムに血液がたまり凝結して血栓をつくってしまう。これら血栓は、血栓クロット又は血栓プラグといわれ、これらは身体の他の部分へ移動し、ついには生命を脅かすようになったり、死に至らしめるようになるおそれがある。
【0004】
血栓クロットの発生を防ぐに必要な動作は、系にそっての突然の、そして、リズムをもつ連続する圧力波を足関節から始まり、膝迄に達する足関節と膝頭の間の下肢領域に作用させることである。この圧力波作用の結果、血液は、静脈潅流系をさかのぼり、膝を通って股間部に達し、ここで胴部の心臓血管系が再び血流に簡単に適合することで静脈潅流系を空にする。この作用は、人が動いているときには、下肢のふくらはぎ筋の作用の一部と似ている。このふくらはぎ筋は、人が立っていたり、歩いていたり、あるいは、直立状態で動作しているとき、出静脈潅流系に圧力を与え、下肢の血液循環を助けるようにする。
【0005】
この発明の理解を助けるために、添付の図面を参照するもので、この参照例は、動ける状態で使用の操作者が腰ベルトに取り付けた電源をもつ、この発明の9ポータブル式の例を示す。
【0006】
図1は、操作者が身に付けることができる完成品を示す。この完成品は、腰ベルトとバックル1を示している。電源は、腰ベルト1に取り付けられた電源ハウジング2に納められている。空気供給ライン3が電源と左右の脚部スリーブ4とにつながっている。スリーブ締め付けストラップ5を用いて前記スリーブを使用者の脚部の形状に合わせる。
【0007】
図2は、電源ハウジング・アッセンブリーを示し、これには、前記ハウジング内に必要な部品類が納めてある。スタート/ストップ制御スイッチ6で電源を望に応じて動作させる。直流電源パック7によりユニットに給電される。プリント回路制御ボード8が前記ユニットの必要な機能をコントロールする。小型コンプレッサは、9。空気供給ラインは、10。二つの制御ソレノイドバルブ11が左右の空気供給プラグ・アウトレット12に接続している。
【0008】
図3は、圧縮スリーブ4の図示のようにふくらんだ部分13の断面を示し、このようにふくらんだとき、圧縮スリーブ4は、実際に圧縮するようになっている。空気供給ライン3が空気供給アウトレット12から圧縮空気を、連結ボタン15を介して圧縮スリーブ13へ供給するもので、前記ボタンは、圧縮スリーブに取り付けられている。圧縮スリーブ13が膨らむ方向は、矢印16で示されている。
【0009】
図4は、完全に空気が抜けた膨張部の断面を示す一方の脚部スリーブ4の断面を示す。
【0010】
図5は、図4と同様の断面を示しているが、膨張部は、わずかに膨らんでいる。
【0011】
図6は、一部が膨らんだ膨張部の断面を示す。この膨張部は、複数のセグメントで作られていて、各セグメントは、複数の圧力チューブで互いに接続されている。これらのチューブで膨張作用がコントロールされ、最下位又は第1のセグメント13−Aが加圧されると、ついで次のセグメントが加圧されるようになっている。加圧ポイント“A”における膨らみ出した位置においては、その圧力は圧力ポイント“B”で示すセグメント13−Bの圧力よりも高く、ついで順に圧力ポイント“C”で示すセグメント13−Cの圧力よりも高いものになる。この作用は、膨張部を下から順に連続して加圧するようにする。
【0012】
圧縮スリーブ4は、外側になるフレキシブルなケーシングのもので、人の脚部のふくらはぎにぴったり合うようになっていて、長時間にわたり楽に横着できるものである。装着者の装着感をよくするためには、スリーブ4の正面に取り付けた複数の調節ストラップ5を調節して、装着する人に合うようにする。図4に示すように、圧縮スリーブ4には、フレキシブルな膨張体13が内蔵されていて、これは。矢印16で示すように内方へ膨らむようになっている。フレキシブルな膨張体13は、また、圧縮スリーブ4の最下位の部分から順に膨らむようになっている。フレキシブルな膨張体13は、空気供給ライン3を介して小形の空気コンプレッサ9によりプリント回路制御ボード8で制御されるソレノイドバルブ11を介して膨張される。
【0013】
前記装置を装着して使用する際の作用を以下に記載する。
【0014】
深部静脈を鼓動する脛当て装置は、人が動いたり、立っている状態におけるふくらはぎ筋の作用の一部に似ている。この作用は、心臓血管系を補助して、静脈及び動脈循環系のリズミカルな送り出しが続くようにし、血栓が作られ、さらにトロンボクロットと言われる大きな血の塊を作ってしまう酸素量が少ない血液がたまらないようにする。
【0015】
さて深部静脈鼓動装置を図1に示すように態様で装着すれば、前記装置を使用できるようになる。
【0016】
前記ユニットを操作するには、腰ベルト1に連結の電源2に配置のスタートボタン6を押す。この動作で、直流電源7から回路の一部にタイマーが組み込まれているプリント回路制御ボード8へ電流をながれることで前記ユニットがパワーアップする。ついで前記タイマーが小形エアーコンプレッサ9を駆動し、空気ライン3を介して脚部スリーブアッセンブリー4を所定の圧力もつように膨張させるもので、前記圧力は、前記プリント回路ボード8に組み込まれた小形空気圧力調整器により制御される。またプリント回路ボード8により制御される間隔をおいて、二つのソレノイドバルブ11が作動し、脚部スリーブアッセンブリー4内の空気を外部へ逃がして脚部スリーブ4内の圧力をなくす。この動作を装着者が必要とする時間にわたって反復させる。
【0017】
図6は、脚部スリーブアッセンブリー4の一部として3つのセクションのみをもち、圧縮サイクルが開始しされた直後の膨張部セクション13の断面を示す。膨張部の実施の数は、各個人に必要な脚部アッッセンブリーのサイズによる。この図解は、脚部スリーブアッセンブリーが加圧されるとき、膨張部13が下のセクションから段階をおって膨らみ出す点を明確に示す。図6の膨張部13−Aの第1のセクションは、所望の最高圧に加圧し、ついで次のセグメント、即ち、セグメント13−Cを所望の最高圧に加圧し、ついで最終のセグメント、即ち、セグメント13−Cを一杯に加圧する。ついで、セグメントの全部が一杯に加圧されて動きが連続的になるようになるまで、この動作を繰り返す。
【0018】
前記複数のスリーブは、図3と図6に示すように、下肢の表面領域に作用する内方への圧力を与えるもので、ふくらはぎ領域それ自体を完全にカバーして筋肉及び組織領域を経て脚部の中心に向かって圧力が作用する。
【0019】
前記プリント回路ボード8により制御されるタイマーで脚部アッセンブリー全部が一杯に加圧されると、ソレノイドバルブ12が駆動されて脚部アッセンブリー4内の空気圧力が開放され、これで脚部に対する圧力が通常の圧力へ再び減るようになる。
【0020】
この動作で脚部領域、即ち、足関節と膝との間の脚部領域に所望の効果が与えられるもので、これは、足関節から始まって脚部筋と組織マス内を遡り、移動する圧力波として静脈潅流静脈及び動脈の不随意圧力になり、これによって、静脈潅流系にある血液を脚部の上方、即ち、膝上の部分へ押し上げ、股間へ到達させ、胴部それ自体の心臓血管系に適合させるようにする。
【0021】
この作用は、左右の脚部へコンスタントにリズム運動で繰り返されるか、又は、連続運動し、一般に深部静脈トロンボシスとして知られている病状になるのを防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】使用するために装着する状態のすべての部品の斜視図。
【図2】電源ハウジングと取り付けられた関連部品のフローチャート
【図3】スリーブが膨張した状態の圧縮スリーブの断面図で、前記スリーブの内側壁が中央に向けて膨らみ、下肢の筋肉領域を加圧している状態のもの。
【図4】パルスシーケンスの間の不動作状態において完全に萎んだ膨張部をもつ前記スリーブの断面を示すもの。
【図5】鼓動連続作動における膨張した膨張部をもつスリーブの断面を示すもの。
【図6】半ばふくらんだスリーブの膨張部の断面を示すもの。
【符号の説明】
【0023】
1 腰ベルト
2 電源ハウジング
3 空気供給ライン
4 左右の脚部スリーブ
5 スリーブ締め付けストラップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
この特許出願に記載されたハーネスを着用することで、この特許出願内に規定されるハーネスの作用は、このハーネスにより発生される交互に、かつ、反復されるリズムをもつシーケンシャルな移動波圧力が脚部の下位領域、即ち、足関節と膝の間に作用し、足関節と膝の間の脚部の下位領域にある静脈潅流系の動脈と静脈内の血流の流れ速度が低下し、血栓凝集が前記静脈潅流系の動脈と静脈内に生じて、深部静脈トロンボシスと一般に言われている急性の病状にいたるような危険レベルにならないようにするものである。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−502177(P2007−502177A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523483(P2006−523483)
【出願日】平成16年8月13日(2004.8.13)
【国際出願番号】PCT/AU2004/001090
【国際公開番号】WO2005/016218
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(506053179)
【氏名又は名称原語表記】OBRIEN,Vincent,William
【住所又は居所原語表記】3/234 Maroubra Rd,Maroubra,New South Wales 2035 Australia
【出願人】(506053180)
【氏名又は名称原語表記】OBRIEN,Shannon,William
【住所又は居所原語表記】3/234 Maroubra Rd,Maroubra,New South Wales 2035 Australia
【Fターム(参考)】