説明

混合ドラム駆動リング

コンクリート混合ドラムは第1の区分(41)及び第2の区分(43)を備えた壁を有する。第1の区分(41)はドラムの軸方向中心線(31)に沿って螺旋となって延びる。第2の区分(43)は第1の区分(41)に隣接してドラムの軸方向中心線(31)に沿って螺旋となって延びる。

【発明の詳細な説明】
【関連特許出願に対するクロス・リファレンス】
【0001】
この出願は、この出願と同時に出願されたアンソニー・コーリ(Anthony Khouri)
及びウイリアム・ロジャース(William Rodgers)による「混合ドラムブレード支持体」、アンソニー・コーリ及びウイリアム・ロジャースによる「混合ドラムブレード」、アンソニー・コーリ、ウイリアム・ロジャース及びピーター・サッド(Peter Saad)による「混合ドラムハッチ」、並びに、バディウム・ヒコビッチ(Vadium Pihkovich)による「混合ドラム駆動リング」という名称の継続中の国際特許出願に関連し、その全開示を参照のためにここに組み込む。
【0002】
この出願はまた「コンクリート混合のための車両搭載プラスチックドラム及びその製造方法」という名称のウイリアム・ロジャースによる2000年10月9日に出願された国際特許出願番号PCT/AU00/01226号、並びに、「車両搭載コンクリート混合ドラム及びその製造方法」という名称のアンソニー・コーリによる に出願された国際特許出願番号PCT/AU03/00664号に関連し、その全開示を参照のためにここに組み込む。
【技術分野】
【0003】
本発明は一般に車両に取り付けることのできる複合ヘビー・デューティ回転コンクリート混合ドラム及びこのようなドラムと一緒に使用する構成要素に関する。
【背景技術】
【0004】
1つの場所から別の場所へコンクリートを輸送するために使用される既存のコンクリート混合トラック又は車両は一般に金属混合ドラムを利用している。金属混合ドラムは車両に装着され、ドラムを回転させるのに必要な力を適用する車両に設けた駆動組立体に、一端で接続される。駆動組立体は車両のエンジンにより一般に作動される歯車箱で構成される。歯車箱が噛み合ったとき、エンジンはその長手軸線のまわりで金属混合ドラムを回転させるのに必要な動力又はトルクを提供する。トラックが場所を移動中にコンクリートを混合するため、及び、トラックが所望の位置に到達したときにコンクリートを放出するため、金属ドラムは一般に内部の羽根即ち混合ブレードを有する。羽根は、1方向へのドラムの回転がコンクリートを混合し、反対方向へのドラムの回転がドラムの端部に設けた開口を通してコンクリートを放出するように、ドラムの内部で螺旋状に配置される。
【0005】
金属ドラムは長年にわたって使用されているが、多数の欠点を有する。第1に、金属ドラムの構築は、スチールシートを円錐部分及び円筒体として丸め、次いでドラムの外側シェルを形成するように異なる部分を一緒に結合するような比較的労働集約的な活動である。ドラムの外側シェルが形成された後、ドラムの内部に設けられた混合ブレードは一般に外側シェルにボルト止め又は溶接する必要がある。これらの及び他の作業を遂行するのに必要な広範な労働のため、金属ドラムを構築するコストは比較的高くなることがある。
【0006】
第2に、金属ドラムの内側表面は、ドラムの内側表面の急激な変化が存在する領域において増大するコンクリートによる金属の摩滅のために、迅速に磨耗する傾向を有する。従って、混合ブレードをドラムのシェルに溶接又はボルト止めする領域は急激に磨耗する増大した摩滅の領域となる傾向がある。更に、コンクリートが金属ドラムの内側表面に沿って転がるのではなく摺動する傾向を有するので、コンクリートの混合はドラムの内側表面に沿って生じなくなる傾向がある。
【0007】
第3に、金属ドラムはドラムの構築に使用される金属の重量のため比較的重くなることがある。車両の全重量を制限する車両の負荷限界の点から見て、ドラムが重くなるほど、別の場所へ輸送するためのコンクリートをドラム内に装填できる量が少なくなる。従がって、重いドラムを有するトラックは軽いドラムを有する同様のトラックと同じほど多くのペイロード即ち有効荷重を運ぶことができなくなることがあり、トラックの長期間の作業コストを増大させてしまう。
【0008】
最後に、金属ドラムは環境から及びコンクリート内の異なる物質間で生じる発熱反応からの熱を吸収及び保持する傾向を有する。ドラムにより保持されたこの付加的な熱はコンクリートが硬化を開始するまでの時間を減少させる傾向を有する。従って、金属ドラムを有する混合トラックでコンクリートが移動できる距離が制限される。
【0009】
従来の混合ドラムを改善する試みがなされてきた。例えば、混合ブレードを含む金属ドラムの内部を弾性的な耐磨耗材料でコーティングすることが知られている。しかし、これは伝統的な金属ドラムの磨耗及び混合特性を改善することはできるが、コーティングはドラムの重量及びドラムの製造コストの両方を増大させる。更に、補強されたプラスチック混合ブレードがこのようなコーティングされた金属ドラムに使用されてきたが、混合ブレードをドラムに取り付ける付加的な工程は更なる製造工程を必要とする。また、補強されたプラスチック材料から金属ドラムを形成すること、及び、次いで、混合ブレードをプラスチック材料に取り付けることも知られている。しかし、金属ドラムと同様、混合ブレードを取り付ける付加的な工程がドラムの製造コストを増大させる。
【0010】
金属ドラム及びポリマー又は複合ドラムの材料特性及び特徴の差異のため、従来のドラムに使用されるある装置及び構成要素は複合ドラムでは有効に働かない。例えば、コンクリートドラムと一緒に伝統的に使用されるハッチ及び駆動リング組立体のような構成要素はプラスチック又は複合ドラムと両立できない。更に、このような伝統的な構成要素は比較的重く、製造を高価にする傾向を有する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
従って、安価に作れて使用できる混合ドラムを提供することが有利である。更に、製造するに労働集約的でない混合ドラムを提供することが有利である。また、磨耗に対して実質上弾力性がある混合ドラムを提供することが有利である。更に、従来の金属ドラムよりも一層軽量であるが通常の荷重に耐えることのできる混合ドラムを提供することが有利である。更に、従来の金属ドラムほどには温度増大に対して敏感でない混合ドラムを提供することが有利である。更に、ドラムの内側表面に沿ってコンクリートを有効に混合する混合ドラムを提供することが有利である。また、プラスチック又は複合ドラムの特定の特性に適合し、かつ金属混合ドラムのための普通の構成要素よりも一層軽量で一層安価なプラスチック又は複合混合ドラムのための構成要素を提供することが有利である。更にまた、任意の1又はそれ以上のこれらの又は他の有利な特徴を含む混合ドラムを提供することが有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1はシャシー12と、キャビン区域14と、混合ドラム16と、混合ドラム駆動列18とを有するコンクリート混合トラック10を示す。シャシー12はフレーム20と、動力源22と、駆動列24と、車輪26とを有する。フレーム20は混合トラック10とコンクリートの重い負荷を支えるのに必要な構造上の支持及び剛性を提供する。動力源22はフレーム20に結合され、一般に、貯蔵エネルギ源から引き出される回転機械エネルギ源を有する。例としては、これらに限定されないが、内燃ガス動力エンジン、ディーゼルエンジン、タービン、燃料電池モータ、電気モータ又は機械的なエネルギを提供できる任意の他の形式のモータがある。
【0013】
この開示の目的のために、「結合」という用語は直接的な又は間接的な2つの部材の互いの結合を意味する。このような結合は本質的に静止のものでも本質的に可動のものでもよい。このような結合は2つの部材又は2つの部材及び任意の付加的な中間部材が互いに単一の本体として一体的に形成されているか、または、2つの部材又は2つの部材及び任意の付加的な中間部材が互いに取り付けられることにより達成することができる。このような結合は本質的に恒久的なものとすることができ、または、代わりに、本質的に取り外し可能又は解放可能なものとすることができる。
【0014】
駆動列24は動力源22と車輪26との間で結合され、前方または後方へトラック10を推進するために動力源22から車輪26へ動力(又は運動)を伝達する。駆動列24はトランスミッション25と、車輪端減速ユニット27とを有する。トランスミッション25及び車輪端減速ユニット27の双方は動力源22により車輪26へ伝達されるトルクを調整するために一連または一組の歯車を利用する。車輪端減速ユニットの1つの例は「非接触バネガイド」という名称の2000年8月9日に出願された継続中の米国特許出願番号第09/635,579号明細書に記載されており、その全開示を参照のためにここに組み込む。
【特許文献1】米国特許出願番号第09/635,579号明細書 キャビン区域14はシャシー12に結合され、囲まれた領域を有し、ここから、トラック10の運転手はトラック10の種々の機能のうちの少なくともいくつかを駆動し、制御する。
【0015】
駆動組立体即ち駆動列18は動力源22及び混合ドラム16に結合され、混合ドラム16に回転力又はトルクを提供するために動力源22からの動力又は運動を使用する。代わりの実施の形態によれば、駆動列はトラック10上に設けられた動力源22以外の源により作動させることができる。
【0016】
ここで図3を参照すると、混合ドラム16は、バレル33と、突起32と、傾斜部40と、ハッチカバー組立体37又は200と、駆動リング39と、ローラリング35とを有する。バレル33は、一端における開口28(小さい端)と、バレル33の一層大きな他端30に結合された(後に説明する)駆動リング39とを有する涙しずく又は西洋梨の形をした容器である。バレル33は内側のドラム層34と外側のドラム層36とを有する。内側のドラム層34は一緒に「螺合」即ち適合された2つの螺旋状の区分41、43から作られる。区分41、43の各々は、区分41、43が完全に組立てられたときにバレル33の中心軸31となる軸線のまわりで螺旋の形に形成された実質上平坦なパネルである。区分41、43の各々はバレル33の軸線31に実質上平行に延びる(即ち中心軸の長さにほぼ沿って延びる)幅Wと、軸線31を実質上取り囲むか又は囲む長さとを有する。1つの例示的な実施の形態によれば、各区分の幅は、例えばほぼ6インチ(約15.2cm)から36インチ(約91.4cm)まで、各区分の長さに沿って変化する。区分41、43の各々は区分の長さを延びる第1の縁部47及び区分の長さを延びる第2の縁部49を有する。区分41、43の各々は、区分の第1の縁部47と同じ区分の第2の縁部49との間にギャップが存在するように、バレル33の軸線31のまわりで螺旋状になっている。このギャップは、他方の区分が第1の区分に螺合即ち適合されたときに他方の区分により満たされる空間を提供する。従って、区分41、43が内側のドラム層34を形成するように一緒に組立てられたときに、区分41の縁部47は区分43の縁部49に当接し、区分41の縁部49は区分43の縁部47に当接する。区分41、43の縁部が互いに当接する場所にシーム58が形成される。
【0017】
内側のドラム層34の2つの区分が組立てられたとき、外側のドラム層36が内側のドラム層34の外側表面のまわりの連続する層として形成される。従って、外側のドラム層34はバレルの一端から他端へ連続的に延び、区分41、43間のシームを跨ぐ。外側のドラム層36は内側のドラム層34の外側表面のまわりに樹脂で被覆された繊維を巻き付けることにより適用された繊維で補強された複合材料から作られる。1つの実施の形態によれば、樹脂はオハイオ州ダブリン(Dublin)のアシュランド・ケミカル社(Ashland Chemical)から入手できるHetron942であり、繊維はガラス繊維、好ましくは(ほぼ206ヤード/ポンドの)2400テックスEガラスである。1つの実施の形態によれば、主要軸線(バレル33が最大の直径を有する位置)においてドラムのまわりに繊維を巻き付ける角度はバレル33の軸線31に関してほぼ10.5度である。巻き付け工程中、樹脂で被覆された繊維はほぼドラムの一端から他端まで巻かれる。1つの実施の形態によれば、繊維はほぼ250mmの幅を持つリボン又は束として提供され、64ストランドを含む。繊維のリボンは、リボンの各パス間にほぼ50%の重なりが存在するように、ドラムのまわりで巻かれる。端から端までの繊維の巻付けは、ドラム16に種々の異なる方向からドラム16に加えられる種々の力に耐える構造上の支持を提供するのを助ける。
【0018】
例示的な実施の形態によれば、突起32と傾斜部40は、区分41、43と単一体として一体的に形成される。各区分41、43及び対応する突起及び傾斜部はポリウレタンから射出成形工程により形成され、外側のドラム層36は樹脂で被覆されたガラス繊維を使用して作られる。他の代わりの実施の形態によれば、内側のドラム層及び(又は)外側のドラム層は、これらに限定されないが、ポリマー、エラストマー、ゴム、セラミック、金属、複合体等を含む任意の1又はそれ以上の種々の異なる材料から作ることができる。更に他の代わりの実施の形態によれば、ドラムを構築するために他の方法又は構成要素を使用することができる。例えば、種々の代わりの実施の形態によれば、内側のドラム層は単一の本体として、又は、任意の数の部片、構成要素又は区分から形成することができる。他の代わりの実施の形態によれば、内側のドラム層又は内側のドラム層の一部を形成する任意の区分は他の方法又は技術を使用して作ることができる。更に他の代わりの実施の形態においては、外側のドラム層は任意の1又はそれ以上の数の異なる方法又は技術を使用して内側のドラム層上に適用することができる。
【0019】
更に図3を参照すると、突起32a、32bは区分41、43にそれぞれ結合され、それぞれの区分の長さに沿ってバレル33の中心軸31の方へ内方に延びる。従って、2つの実質上同一の突起32a、32bが内側のドラム層34に結合され、アルキメデスの螺旋の形となって内側のドラム層34の内側表面のまわりで螺旋状になっている。1つの実施の形態においては、突起32a、32bはバレル33の中点を横切ってバレル33の軸方向端部から延びる。突起32a、32bは軸線31のまわりにおいてほぼ180度円周方向で離間する。突起32a、32bが実質上同一なので、突起に対する更なる参照として、突起32a又は32bのいずれか(又は両方)を述べる場合に「突起32」を使用する。
【0020】
突起及び1又はそれ以上の傾斜部は内側のドラム層34の各区分に結合される。各区分に結合される突起及び傾斜部が実質上同一の特徴及び構成要素を有するので、適当な場合は、1つの区分に結合された突起及び傾斜部について述べるが、他の区分の突起及び傾斜部は実質上同一であることを理解されたい。図4は区分41に結合された突起32及び傾斜部40a、40bを詳細に示す。
【0021】
突起32(例えば、フィン、ブレード、羽根、スクリュー、フォーメーション等)はベース部分42と、中間部分44と、端部分46とを有する。ベース部分42は区分41からドラム16の軸線の方へ内方に延び、区分41と突起32の中間部分44との間の遷移領域として作用する。このような遷移領域はコンクリートによる突起32への力の適用から由来することのあるベース部分42での応力集中を減少させる傾向を有する点で有益である。応力集中の減少は、突起が疲労のために破損するような可能性を減少させる傾向を有する。遷移領域を提供するため、ベース部分42は区分41から中間部分44までの漸進的な遷移を提供するように突起32の各側において半径付けるか又はテーパ付けされる。硬化したコンクリートの望まないいかなる蓄積をも最小化するため、半径は好ましくは10mmよりも大きい。1つの例示的な実施の形態によれば、半径はほぼ50mmである。別の実施の形態によれば、半径は区分41に近い突起32の各側において突起32の中心線からほぼ3インチ(約76.2mm)より開始し、突起32の中間区域44に近い突起32の高さHまでほぼ5インチ(約127mm)で終わる。ドラム16が回転するので、突起32の任意の特定の部分の方位は常に変化する。従って、突起32の説明を単純化するために、突起32に関して使用した場合の「高さ」という用語は、区分41に近いベース部分の中心から端部分46の先端まで測定した、ドラム16の中心軸の方へ内方に延びる突起32の距離を言うものとする。しかし、突起32の高さは突起32の長さに沿って変化することに留意されたい。その結果、半径付け又はテーパ付けが開始及び(又は)終了する位置、或いは、半径又はテーパが延びる距離は突起の任意の特定の部分の高さ及び(又は)位置に応じて変化する。種々の代わりの実施の形態によれば、ベース区域の半径は一定であってもよく又は変化してもよい。他の代わりの実施の形態によれば、区分と突起の中間部分との間の遷移部は傾斜することができるか、または、ある他の漸進的な遷移部の形をとることができる。更に、遷移部又はテーパが開始又は終了する位置は、使用する材料、内側のドラム壁の厚さ、突起の高さ、突起に加わる負荷、ドラム内での突起の特定の部分の位置及び種々の他の因子に応じて変更することができる。
【0022】
任意の例示的な実施の形態によれば、テーパの特徴は、突起がコンクリートにより加えられる負荷の下で少なくとも部分的に撓むことができるように、すべきである。しかし、テーパが突起の過剰な撓みを許容するようなものである場合は、突起は迅速に疲労することがある。他方、テーパが突起の十分な撓みを許容しないようなものである場合は、突起上のコンクリートの力は内側のドラム層34を動かすことがあり、外側のドラム層36から内側のドラム層を引き剥がす可能性がある。
【0023】
突起32の中間部分44はベース部分42と端部分46との間を延びる。1つの実施の形態によれば、中間部分44はほぼ6mmの厚さを有し、コンクリートからの力を受けたときに撓むように設計される。
【0024】
突起32の端部分46は中間部分44からドラム16の軸線の方へ延び、支持部材48と、スペーサ50とを有する。端部分46の厚さは中間部分44の厚さよりも実質上大きい。突起32の長さに沿ってどこに端部分46の特定の区分を設けるかによるが、端部分46の増大した厚さを中間部分44上でセンタリングすることができ、または、1側または他側へ片寄らせることができる。突起32の長さに沿ったある領域において、端部分46は中間部分44の1側(例えば開口28に近い方の側又は端部30に近い方の側)のみに設ける。このような形状においては、端部分46は中間部分44の1側上を延びるリップ部即ちフランジとして作用し、このフランジは、その上を端部分46が延びる中間部分44の側と接触するようにコンクリートを移動させ、或いは混合する能力を改善するのに役立つ。中間部分44に関して端部分46の増大した厚さのため、端部分46は中間部分44から端部分46までの漸進的な遷移部を提供する遷移区域45を有する。例示的な実施の形態によれば、遷移区域はRをつけられる。代わりの実施の形態によれば、遷移区域は傾斜させるか又はテーパ付けることができる。端部分46上を通過するコンクリートの結果として生じることのあるいかなる磨耗又は蓄積をも最小化するため、突起32は丸い縁部52で終端する。
【0025】
種々の代わりの実施の形態によれば、ベース区域、中間区域及び端区域の各々は、特定の位置及びドラムを使用する環境に応じて、異なる寸法、形状、厚さ、長さ等とすることができる。
【0026】
図4−6は支持部材48を詳細に示す。図4−6に示すように、支持部材即ちトーションバー48は突起32に対する構造上の支持を提供するために突起32の端部分内に埋設された細長い円形のロッド又は梁である。トーションバー48は突起32の螺旋様の形状に対応する形状を有し、突起32の全長を延びる。バー48の両端部は内側のドラム層34内に埋設された開拡する繊維を有する。トーションバー48はコンクリートにより突起32に負荷が加えられたときに突起32の端部分46を撓ませる能力を実質上制限するのに役立ち、それ故突起32がコンクリートにより本質的に折り畳まれたり曲げられたりするのを阻止する。突起32を支持するのに十分な剛性ではあるが、トーションバー48は好ましくは捩り的に撓むことができる。トーションバー48の捩り撓みは突起32の端部分46のある程度のたわみからくる捩り負荷に耐えるのを可能にする。1つの例示的な実施の形態によれば、支持部材48は主として炭素又はグラファイト繊維及びウレタンを基礎とする樹脂から作られた複合材料である。1つの例示的な実施の形態によれば、ウレタンを基礎とする樹脂に対する炭素繊維の比率は、9ポンドのウレタンを基礎とする樹脂に対して11ポンドの炭素繊維である。このようなウレタンを基礎とする樹脂の例はオーストラリア国のエラ・ポリマーズ・プティ社(Era Polymers Pty Ltd) から入手できるErapol EXP 02−320である。代わりの実施の形態によれば、支持部材は、支持部材が所望の構造上の支持を提供できるようにし、更に同時に、トーションバーがトーションバーに加えられることのある捩り負荷に耐えられるようにする材料の任意の組み合わせから作ることができる。例えば、トーションバーは1又はそれ以上の繊維ガラス繊維及びエステルを基礎とする樹脂から作ることができる。他の代わりの実施の形態によれば、支持部材の寸法及び形状は支持部材を使用する特定の環境に応じて変えることができる。
【0027】
例示的な実施の形態によれば、支持部材48は引き出し加工により作られる。引き出し加工は束となった繊維を収集する工程と、樹脂のバッチ中で繊維を通過させる工程と、次いで、チューブを通して樹脂で被覆された繊維を引き出す工程とを有する。次いで、支持部材48は適当な形状のマンドレルのまわりに巻かれ、支持部材48に所望の形状を与えるように硬化させられる。繊維は、チューブを通過し、繊維に結合されたウインチのケーブルによりチューブを通して引き出される。繊維に対するケーブルの結合を容易にするため、繊維は二重にされ、ケーブルは二重にされた繊維により生じるループに取り付けられる。ウインチはチューブを通してケーブルを引き、ケーブルは、次いで、チューブを通して繊維を引っ張る。1つの例示的な実施の形態によれば、チューブに入る前に繊維を通過させるウレタンを基礎とする樹脂は、繊維がチューブを通して引っ張られているときに、チューブの長さに沿った種々の地点でチューブ内に射出される。代わりの実施の形態によれば、支持部材は種々の異なる方法のうちの1又はそれ以上の方法により作ることができる。
【0028】
1つの例示的な実施の形態によれば、突起32及び傾斜部40は単一の本体として各区分41、43と一体的に形成され、区分41、43と一緒に作られる。上述のように、各区分41、43及び対応する突起32、40は好ましくは射出成形方法により作られ、この方法中に、エラストマーがモールド間に射出される。支持部材48を突起32の端部分46内に埋設するため、支持部材48はエラストマーの射出前に突起32の形状を画定するモールド54(その一部を図6に示す)内に配置される。射出工程中に支持部材48をモールド内で適正な位置に保つため、螺旋バネ50として示すスペーサが支持部材48の円周のまわりに巻かれ、支持部材48の長さに沿って間欠的に離間する。各バネ50は、バネ50の一端を他端に接続することにより支持部材48の円周のまわりで保持される。支持部材38及びバネ50が射出成形工程前にモールド内に配置されたとき、バネ50はモールド54の内側表面に接触し、それによって、支持部材48をモールド54内で適正な位置に保持する。
【0029】
エラストマーがモールド内に射出されたとき、エラストマーはバネ50を通って流れ、その各コイルを包囲する(埋設する、囲む等)。その結果、エラストマーがバネ50のコイルにしっかりと接合されなかった場合には、バネ50を配置したところの突起32に沿う領域がバネスペーサ50の無いところの突起32に沿う領域よりも顕著に弱くならないように、バネ50を通るエラストマーの連続する流れが存在する。種々の代わりの実施の形態によれば、スペーサとして他の材料及び構造を使用することができる。例えば、スペーサはポリマー、エラストマー、金属、セラミック、木材等を含む種々の材料のうちの任意の1又はそれ以上の材料から作ることができる。また、スペーサは、これらに限定されないが、円形、矩形、三角形又は任意の他の形状を含む種々の異なる形及び形状のうちの任意の1つとすることができる。更に、スペーサは支持部材を実質上囲まず、むしろ、支持部材の周辺のまわりで間欠的に設けられる1又はそれ以上の部材を含むことができる。他の代わりの実施の形態によれば、スペーサは、モールドの内側表面に接触する外径及び支持部材を通過させる孔を有する平坦なディスク又は円筒体とすることができる。平坦なディスク又は円筒体はディスクの少なくともいくつかの領域を通る射出されたエラストマーの連続する流れを許容するために貫通する複数の孔を有することができる。
【0030】
図4、7は傾斜部40を詳細に示す。図4、7に示すように、傾斜部40a、40b、40c、40dは区分41からバレル33の中心軸31の方へ延びる隆起した傾斜形状の構造体である。傾斜部40aは、区分41の縁部47が区分43の縁部49に当接する場所に形成されたシーム58aに近づくときに、中心軸31の方へ延びる表面60aを有する。傾斜部40aはまた表面60aの端部から区分41の方へ戻るように延び、シーム58aで終端する表面62aを有する。傾斜部40b、40c、40dは(傾斜部40aと同じ符号で示し、各傾斜部に対応するそれぞれの記号を付記する)同様の表面を有する。好ましくは、傾斜部は対で設けられ、傾斜部はシームの各側に1つずつ位置し、シームが傾斜部により生じたチャンネル即ち谷部内に位置するようにする。従って、傾斜部40aは傾斜部40cと共働し、傾斜部40aの表面62a及び傾斜部40cの表面62cにより画定される谷部即ちチャンネル64aを提供するようにする。
【0031】
シーム58aはチャンネル64aのベースに存在する。同様に、傾斜部40bは傾斜部40dと共働し、傾斜部40bの表面62b及び傾斜部40dの表面62dにより画定される谷部即ちチャンネル64bを提供するようにする。シーム58bはチャンネル64bのベースに存在する。例示的な実施の形態によれば、各傾斜部の頂点即ちピークは、ほぼ6mmである距離Pだけ、区分41からドラムの軸線の方へ内方に延びる。
【0032】
種々の代わりの例示的な実施の形態によれば、傾斜部の体形及び寸法は変更することができる。例えば、対応する傾斜部の相互間の距離、バレルの中心軸に対して離れるように又は近づくように延びる傾斜部の表面の角度、傾斜部がバレルの中心軸の方へ延び始めるバレルの壁に沿った位置、傾斜部のピークの高さ等は、すべて、任意の特定の応用に適するように変更することができる。別の代わりの実施の形態によれば、各シームの近くに1つのみの傾斜部を設けることができる。
【0033】
区分41、43の組立てを容易にするため、内側のドラム層34の区分41、43は区分41、43を互いに整合させるのを助けるいかなる構造体をも実質上有しない。このような構造体は区分41、43の整合を補助し、内側のドラム層34内に提供されることのあるいかなるシームをも減少させる可能性があるが、このような構造体は区分41、43の組立てを複雑にする傾向を有することがある。このような整合構造体が無い場合、区分41、43は、一方の区分が他方の区分に単に当接するように、組立てられる。区分が互いに当接することを許容すれば、区分41、43の組立てを容易にする傾向を有するが、区分41、43上に整合構造体が存在しないということは、区分41、43の縁部が常に互いに完全に整合するとは限らないことを意味する。その結果、内側のドラム層34はシーム58a、58bを含むことがある。傾斜部40a、40b、40c、40dが無い場合は、シーム58a、58bは、シーム内及びそのまわりに形成される凝集体のため、高い磨耗地点を生じさせる傾向を有することがある。傾斜部40a、40b、40c、40dはシーム58a、58bから離れるようにコンクリートを仕向けることによりこの磨耗を最小化するのを助ける。シーム58a、58bのまわりの領域において生じることのあるいかなる磨耗をも更に最小化するため、各チャンネル64a、64bはフィラー材料66で満たされる。チャンネル64a、64bがフィラー材料66で満たされたとき、ドラム16内のコンクリートは傾斜部40a、40b、40c、40d及びフィラー材料上を通る。従って、シーム58a、58bの近傍で生じることのあるいかなる磨耗をも減少させる。例示的な実施の形態によれば、フィラー材料は内側のドラム層を作る一般的な材料と同じである。種々の代わりの実施の形態によれば、フィラー材料は、これらに限定されないが、ポリマー、エラストマー、シリコーン等を含む種々の異なる材料のうちの任意の1つ又はそれ以上とすることができる。
【0034】
ここで図8、9を参照すると、1つの例示的な実施の形態に係るハッチカバー組立体37を示す。ハッチカバー組立体37はハッチカバー68及びプレート72を有し、バレル33に設けた開口即ち孔67を閉鎖及び密封するためのものである。1つの実施の形態によれば、開口67はほぼ長円形であり、ほぼ19.5インチ(約495.3mm)の長軸とほぼ15.5インチ(約393.7mm)の短軸とを有する。他の代わりの実施の形態によれば、開口は種々の異なる形状の1つを有することができ、種々の異なる寸法を有することができる。1つの例示的な実施の形態によれば、開口67はバレル33の内部に接近するために人間が開口を通過できるのに十分な寸法を有する。開口67は開口67を通してバレル33内のコンクリートを排出できるような寸法とすることができる。ハッチカバー68(例えば、カバー、ドア、閉鎖体、プレート等)は外側表面74及び内側表面76を有するほぼ円形又は長円形の平坦なパネルである。ハッチカバー組立体を説明する目的で、「内側」又は「内部」表面という用語はドラム16の内部に最も近いか又はそれに対面する表面を言うものとし、一方、「外側」又は「外部」表面という用語はドラム16の外部に最も近いか又はそれに対面する表面を言うものとする。ハッチカバー68の厚さのほぼ半分だけハッチカバー68の外側表面74内へ延びるくぼみ78がハッチカバー68の外周辺に設けられる。くぼみ78は内側表面76の近くでハッチカバー68の周辺のまわりを延びるフランジ即ち肩部80、及びハッチカバー68の中心から延びる隆起区域81を生じさせる効果を有し、これらの各々はハッチカバー68の厚さのほぼ半分に等しい厚さを有する。ハッチカバー68はまた隆起区域81の外側表面74内に埋設されたネジ付きナット82として示す結合部材(例えば、受け入れ部材、ファスナー、インサート等)を有する。ナット82は、ボルト又はスタッド84として示す結合部材(例えば、ポスト、梁、ピン等)がナット82に結合されたときに、ボルト84がプレート72及び開口67を通って延びるようなパターンで配列される。
【0035】
プレート72(例えば、パネル、カバー、ボルトプレート、保持リング等)はドラム16の開口67の周辺を越えて延びる(又はこれに重なる)外周辺を有するほぼ円形又は長円形のディスクである。プレート72は、ボルト84がプレート72を通過するのを許容し、ハッチカバー68のナット82に結合するように形状づけられた複数の孔102を有する。例示的な実施の形態によれば、プレート72はプレート72の中心を通って延びる開口100を有する。代わりの実施の形態によれば、プレートは開口100を有さず、代わりに、実質上中実のディスクとすることができる。
【0036】
例示的な実施の形態によれば、開口67を実質上取り巻くパネル70がドラム16に組み込まれる。パネル70(例えば、プレート、囲い、支持パネル等)は開口67を取り囲む領域においてドラム16を補強し、構造的に支持することを意図するほぼ円形又は長円形のパネルである。パネル70はハッチカバー68の外周辺を越えて延びる(又はこれに重なる)外周辺、及び、ハッチカバー68を受け入れるように形状づけられた開口86を有する。パネル70は外側表面88及び内側表面90を有する。内側表面90の開口86のまわりに設けた環状のくぼみ92はハッチカバー68の肩部80を受け入れるように形状づけられる。くぼみ92の深さ(即ち、パネル70内へ延びるくぼみの距離)は肩部80の厚さにほぼ等しく、これは、ハッチカバー68の内側表面76がパネル70の内側表面90とほぼ同一面になるのを許容する。内側のドラム層34の内側表面に対して内側表面76を同一面にすることにより、内側のドラム層34の内側表面は実質上円滑に維持され、これは、ドラムの内側表面の急激な変化がある箇所で生じる傾向のある凝集体の形成を回避するのを助ける。
【0037】
例示的な実施の形態によれば、パネル70は内側のドラム層34の区分41、43とは別個に作られ、ドラム16の組立て中に内側のドラム層34に組み込まれる。1つの例示的な実施の形態によれば、パネル70は、内側のドラム層の区分を除去し、その代わりにパネル70を配置することにより、内側のドラム層34に組み込まれる。このようにして内側のドラム層34にパネル70を組み込むことにより、パネル70と内側のドラム層34との間にシームが形成される。このシーム領域における過剰な磨耗を最小化するため、シームは、区分41、43間のシームがフィラー材料で満たされるのと同じ方法で、フィラー材料により満たされる。代わりの実施の形態によれば、シームから離れるようにコンクリートを仕向けるのを助けるために、1又はそれ以上の傾斜部をシームの片側または両側に設けることができる。好ましくは、パネル70は、外側のドラム層36を適用する前に、内側のドラム層34内に挿入されるか又は組み込まれる。これを行った場合、外側のドラム層36はパネル70の開口86を部分的に覆う。次いで、外側のドラム層36のこの領域は切除され、ドラム16の内部への接近を提供する開口67をドラム16内に提供する。
【0038】
ドラム16の内部及び外部の双方の一貫した円滑な外観及び表面を維持するのを助けるため、パネルはパネルの1又はそれ以上の異なる表面上に種々の傾斜及び(又は)テーパを有することができる。このような傾斜又はテーパは好ましくは、外側のドラム層36がパネル70上に適用されたときに、ドラムの対応する表面の輪郭を追従するように、角度づけられる。別の代わりの実施の形態によれば、パネルの全体の外側表面及び(又は)内側表面は、パネルがドラムの一般形状を追従するように、輪郭づけすることができる。
【0039】
ドラム16に設けた開口67を閉鎖及び密封するため、ハッチカバー68、パネル70及びプレート72は、パネル70の外側表面88が外側のドラム層36の内面に近接して位置し、ハッチカバー68がパネル70内に配置されて、隆起区域81がパネル70の開口86を通って延び、プレート72がバレル33の外側表面上に配置されて、ボルト84がプレート72の孔102を通ってハッチカバー68のナット82内へ延びるように、配置される。ボルト84を締め付けると、ハッチカバー68はプレート72の方へ引っ張られる。ハッチカバー68がプレート72の方へ引っ張られると、ハッチカバー68はパネル70を押圧する。ボルト84を完全に締め付けたとき、ハッチカバー68はバレル33の開口67を密封するのに十分な力でパネル70に押し付けられる。同時に、プレート72はドラム16の外側表面に押し付けられる。本質的には、ハッチカバー組立体37はハッチカバー68とプレート72との間にバレル33を「挟む」か又はクランプすることにより開口67を閉鎖及び密封する。このクランプ又は挟み作用を利用することにより、ハッチカバー組立体37は、適切に補強しなければ、破損に通じることのあるバレル33内の応力集中を生じさせることのあるドリル穴をバレル33に設ける必要性を回避する。
【0040】
ハッチカバー組立体37の密封能力を更に改善するため、シール106(例えば、ガスケット、O−リング、パッキン等)がハッチカバー68とパネル70との間に随意に設けられる。代わりの実施の形態によれば、シールはゴム、シリコーンを基礎とする材料、ポリマー、エラストマー等を含む種々の異なる材料のうちの1又はそれ以上から作ることができる。他の代わりの実施の形態によれば、シールは固形の形又はペースト若しくは液体の形でハッチカバー組立体内に適用又は組み込みできる。
【0041】
例示的な実施の形態によれば、ハッチカバー68、パネル70及びプレート72の各々は外側のドラム層36の構築に使用されたものと同じ繊維で補強された複合体から作られる。ハッチカバー68の内側表面76及びパネル70の内側表面90は内側のドラム層34を作る材料と同じ材料、好ましくはポリウレタンで被覆される。これは、内側のドラム層34の他の領域が持つ磨耗抵抗特性を備えた内側表面76及び内側表面90を提供するのを助ける。
【0042】
例示的な実施の形態によれば、ハッチカバー68の隆起区域81は、隆起区域81の外側表面がバレル33の外側表面と実質上同一面となるように、開口86を通って延びる。代わりの実施の形態によれば、ハッチカバーは隆起区域を有しないことができるが、代わりに、ハッチカバーは実質上平坦なパネルとすることができる。他の代わりの実施の形態によれば、パネル及びハッチカバーの内側及び外側の表面の一方又は両方は平坦とすることができるか又はドラムの形状に対応するように輪郭づけることができる。他の代わりの実施の形態によれば、ハッチ、パネル及びプレートは種々の他の適当な材料から作ることができる。更に他の代わりの実施の形態によれば、ハッチ、パネル及び(又は)プレートは内側のドラム層34を作る材料又は種々の異なる材料の任意の1つの材料で部分的に又は完全に被覆することができる。
【0043】
他の種々の代わりの実施の形態によれば、プレート72にハッチカバー68を結合するために、異なる方法、技術及び結合部材を使用することができる。例えば、ボルト又はスタッドは、スタッドがパネル及びプレートを通って延び、ナットがプレートを越えて延びるスタッドの部分上に螺合されるように、ハッチカバー内に埋設された結合部材に結合することができる。代わりに、結合部材はハッチではなくプレート内に埋設することができる。更に、ハッチカバーは埋設されたナットではなくタップ穴を有することができ、ボルト又はスタッドをこの穴内に螺合できる。更に他の代わりの実施の形態によれば、種々のレバー、スナップ装置、楔、カム及び(又は)他の機械的又は電気的な装置を使用して、ハッチカバー及びプレートを結合することができる。
【0044】
更に他の代わりの実施の形態によれば、そのハッチ、パネル及びプレートは異なる形、寸法及び形状をとることができる。例えば、ハッチ、パネル及び(又は)プレートの種々の部分は、ハッチ、パネル及び(又は)プレートの結合又は適合を容易にするために、角度づけしたり、傾斜させたり、窪ませたりなどすることができ、又は、種々の隆起区域、突起、肩部等を有することができる。更に、ハッチ、パネル及びプレートの異なる部分は内側又は外側のドラム層の厚さの変化、バレル内の開口の位置、ドラムの特定の使用及び複数の他の因子を考慮するように異なる寸法及び形状とすることができる。
【0045】
別の代わりの実施の形態によれば、パネル70はドラムから排除することができる。むしろ、ハッチカバーをプレートに結合するときに、ハッチカバー及びプレートは内側のドラム層及び外側のドラム層のうちの一方又は両方に対して押し付けることができる。更に、内側のドラム層及び外側のドラム層のうちの一方又は両方はハッチカバー及び(又は)プレート上に設けた共働する構造を受け入れることを意図する種々のくぼみ、テーパ、肩部、延長部、形状等を有することができる。
【0046】
ここで図10、11を参照すると、別の例示的な実施の形態に係るハッチカバー組立体200を示す。ハッチカバー組立体200はハッチカバー202及びパネル204を有する。ハッチカバー202(例えば、ドア、閉鎖体、プレート等)は外側表面206及び内側表面208を備えたほぼ円形又は長円形の平坦なパネルである。ハッチカバー202の厚さのほぼ半分だけハッチカバー202の外側表面206内へ延びるくぼみ218はハッチカバー202の外周辺に設けられる。くぼみ218は内側表面208の近傍でハッチカバー202の周辺のまわりを延びる肩部220及びハッチカバー202の中心から延びる隆起区域222を生じさせる効果を有し、これらの各々はハッチカバー202の厚さのほぼ半分に等しい厚さを有する。ハッチカバー202はまたほぼ円形又は長円形のパターンでくぼみ218の外側表面内に埋設されたネジ付きナット210として示された結合部材(例えば、受け入れ部材、ファスナー、インサート等)を有する。ナット210のパターンは、ナット210内に螺合されたボルト又はスタッド212が(ドラム開口67を通ってではなく)ドラム16の開口214を通って延びるようなものである。
【0047】
パネル204(例えば、プレート、囲い、支持パネル等)はほぼ円形又は長円形のパネルであり、開口67を取り囲む領域においてドラム16を補強及び構造的に支持することを意図するものである。パネル204はハッチカバー202の外周辺を越えて延びる(又はこれに重なる)外周辺と、ハッチカバー202を受け入れるように形状づけられた開口216とを有する。パネル204は外側表面224及び内側表面226を有する。内側表面226上で開口216のまわりに設けた環状のくぼみ228はハッチカバー202の肩部220を受け入れるように形状づけられる。くぼみ228の深さ(即ち、くぼみがパネル70内へ延びる距離)は肩部220の厚さにほぼ等しく、これは、ハッチカバー202の内側表面208がパネル204の内側表面226と実質上同一面になるのを許容する。ボルト212を受け入れるように形状づけられた複数の穴230はパネル204を通って延びる。穴230はナット210を配列するパターンに対応するパターンで配列される。
【0048】
ハッチカバー組立体200が閉じた位置にあるとき、ハッチカバー202の外側表面206はパネル204の内側表面226に対して押し付けられる。この位置においては、ハッチカバー202の肩部220はくぼみ228内に受け入れられ、ハッチカバー202の隆起区域222はパネル204の開口216内へ延びる。従って、ハッチカバー202の内側表面208は内側のドラム層34の内側表面と実質上同一面となる。内側表面208を内側のドラム層34の内側表面と同一面にすることにより、内側表面はほぼ円滑を保ち、これは、ドラムの内側表面の急激な変化がある箇所で生じる傾向のある凝集体の形成を回避するのを助ける。
【0049】
ハッチカバー組立体200の密封能力を更に改善するため、シール221(例えば、ガスケット、O−リング、パッキン等)がハッチカバー202とパネル204との間に随意に設けられる。代わりの実施の形態によれば、シールはゴム、シリコーンを基礎とする材料、ポリマー、エラストマー等を含む種々の異なる材料のうちの1又はそれ以上から作ることができる。他の代わりの実施の形態によれば、シールは固形の形又はペースト若しくは液体の形でハッチカバー組立体内に適用又は組み込みできる。
【0050】
例示的な実施の形態によれば、ハッチカバー202の隆起区域222は、隆起区域222の外側表面がバレル33の外側表面と実質上同一面となるように、開口216を通って延びる。代わりの実施の形態によれば、ハッチカバーは隆起区域を有しないことができるが、代わりに、ハッチカバーは実質上平坦なパネルとすることができる。他の代わりの実施の形態によれば、パネル及びハッチカバーの内側及び外側の表面の一方又は両方は平坦とすることができるか又はドラムの形状に対応するように輪郭づけることができる。
【0051】
種々の代わりの実施の形態によれば、ハッチカバー及びパネルは異なる形、寸法及び形状をとることができる。例えば、ハッチカバー及び(又は)パネルの種々の部分は、パネルとのハッチカバーの結合又は適合を容易にするために、角度づけしたり、傾斜させたり、窪ませたりなどすることができ、又は、種々の隆起区域、突起、肩部等を有することができる。更に、ハッチカバー及びパネルの異なる部分は内側又は外側のドラム層の厚さの変化、バレル内の開口の位置、ドラムの特定の使用及び複数の他の因子を考慮するように異なる寸法及び形状とすることができる。他の代わりの実施の形態によれば、ハッチカバー組立体はまた孔を備えたドラムの外側上にボルトプレート(又はワッシャ)を有することができ、この孔を通って、ボルトが延びることができ、ハッチに結合することができる。
【0052】
パネル204は、パネル70が内側のドラム層34に組み込まれるのと同じ方法で、内側のドラム層34に組み込まれる。内側のドラム層34の区分が除去されて、パネル204と交換され、パネル204と内側のドラム層34との間に形成されたシームがハッチカバー組立体37に関して上述したようなフィラー材料で満たされる。好ましくは、パネル204は、外側のドラム層36が適用される前に、内側のドラム層34内に挿入されるか又は組み込まれる。これを行った場合、外側のドラム層36は最初にパネル204の開口216を覆う。次いで、外側のドラム層36のこの領域が切除されて、ドラム16の内部への接近を提供する開口67がバレル33内に提供される。代わりの実施の形態によれば、内側のドラム層の2つの区分間のシームの片側又は両側に傾斜部を設けた方法と同じ態様で、パネル204のまわりでシームの片側又は両側に傾斜部を設けることができる。ハッチカバー組立体200においては、パネル204は、開口67のまわりのバレル33の領域がハッチカバー組立体200の種々の構成要素及びドラム内のコンクリートによりバレル33に加えられる力に耐えることができるようにする補強又は構造構成要素として作用することを意図するものである。バレル33に穴214を設けると、ハッチカバー組立体200のまわりの領域でバレル33を弱化させる傾向がある。従って、パネル204が無い場合に耐えることのできないような力にバレル33が耐えるのを助ける点で、バレル33のための構造的な支持は有益である。
【0053】
例示的な実施の形態によれば、パネル204及びハッチカバー202は繊維で補強された複合材料から作られる。ドラム16の他の内部構造体が持つような磨耗抵抗特性を備えたパネル204及びハッチカバー202を提供するため、パネル204及びハッチカバー202は好ましくはポリウレタンのようなエラストマーで全体的に又は部分的に被覆される。
【0054】
ここで図12−14に戻ると、駆動リング39(例えば、スプロケット、スパイダ、デイジー等)はハブ108及び延長部110を有する。ハブ108(例えば、装着体、カップリング等)は混合ドラムの駆動列18に結合するように設計されたほぼ円筒状の部材である。ハブ108は内側112(即ち、ドラム16に対面するハブ108の側部)及び外側114(即ち、ドラム16から離れる方向に向いたハブ108の側部)を有する。ハブ108への駆動列18の固定的な結合を容易にするのを助ける円形のくぼみ116は外側114に設けられる。くぼみ116の直径は、くぼみ116の円周がハブ108の内径118と外径120との間のほぼ半分の位置に存在するようなものである。ハブ108が混合ドラムの駆動列18にボルト止め又は他の方法で結合できるようにする孔121はくぼみ116のベース123のまわりで円周方向において離間する。混合ドラムの駆動列18へのハブ108の結合をこれまた容易にするフランジ122はハブ108の外側114の近傍で外径120から半径方向外方へ延びる。フランジ122の内側124はテーパ付けられ、フランジ122がドラム16の方へ延びるにつれて、フランジ122の円周からハブ108の外径120の方へ徐々に延びる。種々の代わりの実施の形態によれば、ハブは種々の異なる混合ドラム駆動列の任意の1つに結合されるように形状づけることができる。従がって、ハブは種々の異なる形状のうちの任意の1つの形状をとることができ、特定の駆動列へのハブの結合を許容する種々の異なる構造又は構成要素のうちの任意の1つ又はそれ以上を有することができる。
【0055】
複数の延長部110(例えば、フィンガ、突起、スパイク、舌片等)はハブ108の円周に沿って離間し、内側112の近傍でハブ108からほぼ延びる。例示的な実施の形態によれば、各延長部はハブ108から半径方向外方に及びハブ108の内側112から離れるように延びるほぼ矩形又は三角形の部材である。別の例示的な実施の形態によれば、各延長部はほぼ三角形の部材である。各延長部110は、各延長部110の中心を通って延び、かつ延長部110の輪郭即ち周辺とほぼ同じ形状を備えた孔即ち開口126を有する。
【0056】
図15は駆動リングの別の例示的な実施の形態を示す。駆動リング250(例えば、スプロケット、スパイダ、デイジー等)はハブ252及び延長部254を有する。ハブ252(例えば、装着体、カップリング等)は混合ドラムの駆動列18に結合するように設計されたほぼ円筒状の部材である。ハブ252は、穴間の余分な材料が駆動リング250の重量を減少させるために除去された点を除いて、駆動リング39に関して上述したハブ108と実質上同様である。種々の代わりの実施の形態によれば、ハブは種々の異なる混合ドラム駆動列の任意の1つに結合されるように形状づけることができる。従って、ハブは種々の異なる形状のうちの任意の1つの形状をとることができ、特定の駆動列へのハブの結合を許容する種々の異なる構造又は構成要素のうちの任意の1つ又はそれ以上を有することができる。
【0057】
複数の延長部254(例えば、フィンガ、突起、スパイク、舌片等)はハブ252の円周に沿って離間し、ハブ252からほぼ延びる。例示的な実施の形態によれば、各延長部はハブ252から半径方向外方に及びハブ252から離れるように延びるほぼ矩形の部材である。各延長部254は、各延長部254の中心を通って延び、かつ延長部254の輪郭即ち周辺とほぼ同じ形状を備えた孔即ち開口256を有する。
【0058】
種々の例示的で代わりの実施の形態によれば、駆動リングは延長部を有しないことができ、または、20個まで又はそれ以上の延長部を有することができる。1つの例示的な実施の形態によれば、駆動リングは12個の延長部を有する。一般に、延長部が小さいほど、ハブのまわりに一層多くの延長部を設けることができる。他の例示的な実施の形態によれば、延長部間の空間Sは0ないし6インチ(152.4mm)の範囲にある。他の例示的な実施の形態によれば、延長部に設けた孔は、外側のドラム層36の構築に使用される樹脂が孔へ潜入又は進入するのを許容するのに十分な寸法のものである。更に他の代わりの又は例示的な実施の形態によれば、孔は一層大きく又は一層小さくすることができ、この場合、駆動リングの重量を減少又は増大させる効果がある。更に他の例示的な実施の形態によれば、延長部はバレルに近いハブの側から離れるようにほぼ15度の角度をなす。1つの例示的な実施の形態によれば、延長部は、ドラムの形状に沿うように角度づけられる。
【0059】
例示的な実施の形態によれば、駆動リングは未調整の延性の鋳鉄、好ましくは805506延性鉄から鋳造される。種々の代わりの実施の形態によれば、駆動リングは種々の異なる方法のうちの1又はそれ以上の方法を使用して種々の異なる材料のうちの1又はそれ以上の材料から作ることができる。例えば、ハブは延長部とは別個に作ることができ、次いで、これら2つを溶接、ボルト止め又は他の方法で一緒に結合して、駆動リングを形成することができる。他の代わりの実施の形態によれば、ハブ及び延長部の(厚さ、幅、高さ等のような)寸法は駆動リングを使用する特定の応用に応じて変えることができる。
【0060】
外側のドラム層36が内側のドラム層34上に適用されている間に、駆動リングは好ましくはドラム16の大きい方の端部30に結合されるか又は取り付けられる。これは、内側のドラム層34のまわりに巻かれる繊維が各延長部の間及び(又は)そのまわりで、または、孔を通してさえ、巻かれるか又は織られるのを許容する。これはまた、外側のドラム層36を作るのに使用される樹脂が延長部間の空間及び延長部の孔により提供される空間に入ってこれを満たすのを許容する。延長部のまわりでの及びそれを通しての樹脂の潜入及び繊維の織りはドラム16への駆動リングの接続を強化する補助を行い、ドラム16と駆動リング39との間で伝達される負荷を分布させるのを助ける。延長部がドラム16に組み込まれるので、延長部はドラム16の輪郭内に延長部がぴったり入るのを許容するような角度で駆動リングから延びる。
【0061】
種々の代わりの実施の形態によれば、孔及び(又は)延長部は矩形、台形、長円形、円形等のような種々の異なる形状の任意の1つとすることができる。更に、孔及び(又は)延長部のうちの任意の1つ又はそれ以上は、他の孔及び(又は)延長部の1つ又はそれ以上とは異なった形状とすることができる。他の代わりの実施の形態によれば、延長部は中実とすることができ、孔を有しない。更に他の代わりの実施の形態によれば、駆動リングに関する延長部の角度又は方位は異なるドラムの形及び形状を受け入れるように変えることができる。
【0062】
戻って図1−3を参照すると、ドラム16はまたローラリング35を有する。ローラリング35はドラム16の小さい方の端部から大きい方の端部30に向かう道程のほぼ1/3の位置でドラム16の外部のまわりに嵌合する円形の部材である。ローラリング35の外径上に設けた表面128は、ドラム16が回転するときにローラ30がその上に乗る(駆動列18及び駆動リング39と共にドラム16の重量の一部を支持する)表面(図1に示す)として作用するように形状づけられる。例示的な実施の形態によれば、ローラリング35はポリマー材料から作られる。種々の代わりの実施の形態によれば、ローラリングは金属、プラスチック、エラストマー、セラミック、複合体等を含む種々の異なる材料のうちの1又はそれ以上から作られる。
【0063】
ここで図2、3を参照すると、混合ドラム16はトラック10のシャシー12に結合され、それにより支持され、コンクリートが特定の位置で望まれるときに、コンクリートがドラム16内に装填され、トラック10により所望の位置へ輸送されるように、コンクリートで少なくとも部分的に満たされるように形状づけられる。各突起32の螺旋形状は、ドラム16が回転するときに、スクリュー又はオーガーのような作用を提供する。ドラム16の回転方向に応じて、突起32はドラム16内のコンクリートを開口28から押し出すか又は突起32はコンクリートを大きい方の端部30へ強制送給し、これがコンクリートを混合する傾向を有する。従って、コンクリートがドラム16内で輸送されている間、混合ドラムの駆動列18はドラム16にトルクを適用し、これが、コンクリートの混合をもたらす第1の方向へその長手軸線31のまわりでドラム16を回転させる。トラック10がコンクリートを所望する目的地に到達した後、混合ドラムの駆動列18は第1の方向とは反対の方向へその長手軸線のまわりでドラム16を回転させるトルクをドラム16に適用し、開口28からコンクリートを放出させる。ドラム16が回転し、ドラム16内のコンクリートが突起32に接触してこれに力を加えたとき、テーパ付けられたベース部分42及び支持部材48は、コンクリートの負荷の下で突起32が損傷したり曲がったりするのを阻止するのを助ける。更に、コンクリートがドラム16内で移動するとき、コンクリートは内側のドラム層34の区分41、43間でシーム上を走行する。傾斜部40はコンクリートをシームから離れる方向へ仕向けることによりシームのまわりの領域内での磨耗を減少させるのを助ける。ハッチカバー組立体37、200はバレル33に設けた開口67を覆い、開口を密封して、コンクリートが開口67を通って逃げ出すのを阻止するのを助ける。ハッチカバー組立体37、200はまた、開口67のまわりの領域においてバレル33を大幅に弱化させないような方法でバレル33に結合する。駆動リング18、250のデザインは、これらのいずれもがバレル33に結合されて、駆動リング18、250及びバレル33に適用される種々の力に耐えるのを許容する。駆動リング18、250の孔はまた重量を減少させるのを助ける。
【0064】
ドラムの複合及びプラスチック構造はドラムの内側表面での有効な混合を許容する補助を行い、ドラム内に保持されることのあるいかなる熱をも最小化するのを助ける。ドラムを構築するのに使用される材料及び方法はまた、ドラムが最少の労働で製造されるのを許容し、比較的軽量を維持するのを許容し、通常の負荷に耐えるのを許容し、従来の金属混合ドラムよりも一層大きな磨耗抵抗性となるのを許容する。更に、駆動リング及びハッチカバー組立体は金属混合ドラムに使用される同様の装置の機能を有効に遂行し、同時に、複合又はプラスチックドラムと両立できる。駆動リング及びハッチカバー組立体はまた金属混合ドラムの対照物よりも一層安価で一層軽量に生産できる。
【0065】
単一のドラムに関して本発明を説明したが、異なる例示的な及び代わりの実施の形態を一緒に使用できるか、または、これらの実施の形態を1又はそれ以上の異なる混合ドラムに別個に使用できることを理解すべきである。
【0066】
例示的な実施の形態を参照して本発明を説明したが、当業者なら、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、形及び詳細について変更を行うことができることを認識できよう。例えば、1又はそれ以上の利益を提供する1又はそれ以上の特徴を含むものとして異なる例示的な実施の形態を述べたが、上述の特徴は、上述の例示的な実施の形態又は他の代わりの実施の形態において、相互に交換でき、または、代わりに、互いに組み合わせることができることが想定される。本発明の技術は比較的複雑なので、技術のすべての変更を予見できない。例示的な実施の形態を参照して説明し、特許請求の範囲に記載した本発明はできるだけ広義に解釈することを意図すること明らかである。例えば、特記しない限り、単一の特定の構成要素を述べている特許請求の範囲はまた複数のそのような構成要素を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】1つの例示的な実施の形態に係る混合ドラムを有するコンクリート混合車両の側面図である。
【図2】図1に示す混合ドラムの斜視図である。
【図3】図1に示す混合ドラムの3−3線における断面図である。
【図4】図1に示す混合ドラムの部分断面図である。
【図5】例示的な実施の形態に係る支持部材及びスペーサの部分破断斜視図である。
【図6】モールド内で示される支持部材及びスペーサの断面図である。
【図7】図4に示す混合ドラムの一部の拡大断面図である。
【図8】1つの例示的な実施の形態に係るハッチカバー組立体の分解部品斜視図である。
【図9】図8に示すハッチカバー組立体の断面図である。
【図10】別の例示的な実施の形態に係るハッチカバー組立体の分解部品斜視図である。
【図11】図10に示すハッチカバー組立体の断面図である。
【図12】1つの例示的な実施の形態に係る駆動リングの斜視図である。
【図13】図12に示す駆動リングの頂面図である。
【図14】図12に示す駆動リングの部分断面図である。
【図15】別の例示的な実施の形態に係る駆動リングの頂面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの位置から別の位置へコンクリートを輸送するためのコンクリート混合トラックにおいて、
フレームと、上記フレームに結合された車輪と、当該フレームに結合された第1の動力源と、上記第1の動力源及び上記車輪を結合する第1の駆動列とを備えたシャシー;
第2の動力源に結合された第2の駆動列;及び
上記フレーム及び上記第2の駆動列に結合された混合ドラム;
を有し、上記ドラムが、
内側表面及び外側表面をそれぞれ備えた第1の区分及び第2の区分を有する壁と;
上記第1の区分に結合され、シームの第1の側部の近傍で当該第1の区分の上記内側表面から延びる第1のフォーメーションと;
を有することを特徴とするコンクリート混合トラック。
【請求項2】
上記第1のフォーメーション及び上記第1の区分が単一の本体の一部として一体的に形成されることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項3】
上記第1のフォーメーションが第1の表面及び第2の表面を有することを特徴とする請求項1に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項4】
上記第1のフォーメーションの上記第1の表面は、上記シームの方へ延びるときに、上記第1の区分の上記内側表面から離れるように角度づけられることを特徴とする請求項3に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項5】
上記第1のフォーメーションの上記第2の表面が上記第1の区分の上記内側表面から延び、上記第1の表面と交差することを特徴とする請求項4に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項6】
上記第1のフォーメーションの上記第2の表面は、上記シームから離れる方向に延びるときに、上記第1の区分の上記内側表面から離れるように角度づけられることを特徴とする請求項5に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項7】
上記第2の区分が上記シームの第2の側部の近傍で当該第2の区分の上記内側表面から延びる第2のフォーメーションを有することを特徴とする請求項6に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項8】
上記第2のフォーメーションが第1の表面及び第2の表面を有することを特徴とする請求項7に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項9】
上記第2のフォーメーションの上記第1の表面は、上記シームの方へ延びるときに、上記第2の区分の上記内側表面から離れるように角度づけられることを特徴とする請求項8に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項10】
上記第2のフォーメーションの上記第2の表面が上記第2の区分の上記内側表面から延び、当該第2のフォーメーションの上記第1の表面と交差することを特徴とする請求項9に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項11】
上記第2のフォーメーションの上記第2の表面は、上記シームから離れる方向に延びるときに、上記第2の区分の上記内側表面から離れるように角度づけられることを特徴とする請求項10に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項12】
上記第1のフォーメーションの上記第2の表面と上記第2のフォーメーションの上記第2の表面との間にチャンネルが形成されることを特徴とする請求項11に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項13】
上記第1のフォーメーションの上記第2の表面が上記シームの第1の側部と交差することを特徴とする請求項12に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項14】
上記第2のフォーメーションの上記第2の表面が上記シームの第2の側部と交差することを特徴とする請求項13に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項15】
上記チャンネルがフィラー材料で満たされることを特徴とする請求項12に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項16】
上記フィラー材料がポリウレタン化合物であることを特徴とする請求項15に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項17】
上記第1のフォーメーションが上記シームから離れる方向に上記ドラム内のコンクリートを仕向けるように形状づけられることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項18】
上記第1の区分がエラストマー材料であることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項19】
上記壁が更に上記第1の区分と上記第2の区分との間で上記シームを跨ぐ外側の層を有することを特徴とする請求項18に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項20】
上記外側の層が繊維で補強された複合材料であることを特徴とする請求項19に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項21】
上記第1のフォーメーションがほぼ6mmだけ上記第1の区分の上記内側表面から延びることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項22】
上記車輪の少なくとも1つ内に位置し、上記第1の駆動列に結合された車輪端減速ユニットを有することを特徴とする請求項1に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項23】
上記第1の区分の上記内側表面から延び、上記ドラムの回転時に同ドラム内でコンクリートを運動させるように形状づけられた第1の突起を有することを特徴とする請求項1に記載のコンクリート混合トラック。
【請求項24】
上記第2の区分の上記内側表面から延び、上記ドラムの回転時に同ドラム内でコンクリートを運動させるように形状づけられた第2の突起を有することを特徴とする請求項23に記載のコンクリート混合ドラム。
【請求項25】
ドラムを回転させる駆動列を有する車両に結合するためのヘビー・デューティ回転コンクリート混合ドラムにおいて、
内側表面及び外側表面を備えた第1の区分と、内側表面及び外側表面を備え、シームにより上記第1の区分から分離された第2の区分とを有する壁;及び
上記第1の区分に結合され、上記シームの第1の側部の近傍で当該第1の区分の上記内側表面から延びる第1のフォーメーション;
を有することを特徴とする混合ドラム。
【請求項26】
上記第1のフォーメーション及び上記第1の区分が単一の本体の一部として一体的に形成されることを特徴とする請求項25に記載の混合ドラム。
【請求項27】
上記第1のフォーメーションが第1の表面及び第2の表面を有することを特徴とする請求項25に記載の混合ドラム。
【請求項28】
上記第1のフォーメーションの上記第1の表面は、上記シームの方へ延びるときに、上記第1の区分の上記内側表面から離れるように角度づけられることを特徴とする請求項27に記載の混合ドラムトラック。
【請求項29】
上記第1のフォーメーションの上記第2の表面が上記第1の区分の上記内側表面から延び、上記第1の表面と交差することを特徴とする請求項28に記載の混合ドラムトラック。
【請求項30】
上記第1のフォーメーションの上記第2の表面は、上記シームから離れる方向に延びるときに、上記第1の区分の上記内側表面から離れるように角度づけられることを特徴とする請求項29に記載の混合ドラム。
【請求項31】
上記第2の区分が上記シームの第2の側部の近傍で当該第2の区分の上記内側表面から延びる第2のフォーメーションを有することを特徴とする請求項30に記載の混合ドラム。
【請求項32】
上記第2のフォーメーションが第1の表面及び第2の表面を有することを特徴とする請求項31に記載の混合ドラム。
【請求項33】
上記第2のフォーメーションの上記第1の表面は、上記シームの方へ延びるときに、上記第2の区分の上記内側表面から離れるように角度づけられることを特徴とする請求項32に記載の混合ドラム。
【請求項34】
上記第2のフォーメーションの上記第2の表面が上記第2の区分の上記内側表面から延び、当該第2のフォーメーションの上記第1の表面と交差することを特徴とする請求項33に記載の混合ドラム。
【請求項35】
上記第2のフォーメーションの上記第2の表面は、上記シームから離れる方向に延びるときに、上記第2の区分の上記内側表面から離れるように角度づけられることを特徴とする請求項34に記載の混合ドラム。
【請求項36】
上記第1のフォーメーションの上記第2の表面と上記第2のフォーメーションの上記第2の表面との間にチャンネルが形成されることを特徴とする請求項35に記載の混合ドラム。
【請求項37】
上記第1のフォーメーションの上記第2の表面が上記シームの第1の側部と交差することを特徴とする請求項36に記載の混合ドラム。
【請求項38】
上記第2のフォーメーションの上記第2の表面が上記シームの上記第2の側部と交差することを特徴とする請求項37に記載の混合ドラム。
【請求項39】
上記チャンネルがフィラー材料で満たされることを特徴とする請求項36に記載の混合ドラム。
【請求項40】
上記フィラー材料がポリウレタン化合物であることを特徴とする請求項39に記載の混合ドラム。
【請求項41】
上記第1のフォーメーションが上記シームから離れる方向に上記ドラム内のコンクリートを仕向けるように形状づけられることを特徴とする請求項25に記載の混合ドラム。
【請求項42】
上記第1の区分がエラストマー材料であることを特徴とする請求項25に記載の混合ドラム。
【請求項43】
上記壁が更に上記第1の区分及び上記第2の区分のまわりで外側の層を有することを特徴とする請求項42に記載の混合ドラム。
【請求項44】
上記外側の層が繊維で補強された複合材料であることを特徴とする請求項43に記載の混合ドラム。
【請求項45】
上記第1のフォーメーションがほぼ6mmだけ上記第1の区分の上記内側表面から延びることを特徴とする請求項25に記載の混合ドラム。
【請求項46】
上記第1の区分の上記内側表面から延び、上記ドラムの回転時に同ドラム内でコンクリートを運動させるように形状づけられた第1の突起を有することを特徴とする請求項25に記載の混合ドラム。
【請求項47】
上記第2の区分の上記内側表面から延び、上記ドラムの回転時に同ドラム内でコンクリートを運動させるように形状づけられた第2の突起を有することを特徴とする請求項46に記載の混合ドラム。
【請求項48】
ドラムを回転させる動力駆動列を有する車両に結合するためのヘビー・デューティ回転コンクリート混合ドラムにおいて、
内側表面及び外側表面をそれぞれ備えた第1の区分及び第2の区分を有する壁と;
上記第1の区分と上記第2の区分との間のシームと;
上記シームから離れる方向へ上記ドラム内のコンクリートを仕向けるための第1の手段と;
を有することを特徴とする混合ドラム。
【請求項49】
上記第1の仕向け手段が上記壁の上記第1の区分に結合されることを特徴とする請求項48に記載の混合ドラム。
【請求項50】
上記シームから離れる方向へ上記ドラム内のコンクリートを仕向けるための第2の手段を有し、上記第2の仕向け手段が上記壁の上記第2の区分に結合されることを特徴とする請求項49に記載の混合ドラム。
【請求項51】
上記第1の仕向け手段を上記第2の仕向け手段に結合する手段を更に有することを特徴とする請求項50に記載の混合ドラム。
【請求項52】
混合ドラムにおいて、
上記ドラムの軸方向の中心線に沿ってアルキメデスの螺旋となって延びる第1の区分;及び
上記ドラムの軸方向の中心線に沿ってアルキメデスの螺旋となって延びる第2の区分;
を有し、上記第1の区分及び上記第2の区分が互いに隣接して延びることを特徴とする混合ドラム。
【請求項53】
上記第1の区分が上記ドラムの回転時にコンクリートを運動させるように形状づけられた少なくとも1つの突起を有することを特徴とする請求項52に記載の混合ドラム。
【請求項54】
中央軸線及び主要直径を有する混合ドラムにおいて、
第1の層及び第2の層を備えた壁を有し、上記第2の層が上記主要直径において長手軸線に関して10.5度で指向する複数の細長い繊維を含むことを特徴とする混合ドラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公表番号】特表2007−521151(P2007−521151A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−508262(P2005−508262)
【出願日】平成15年8月15日(2003.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/025656
【国際公開番号】WO2005/018899
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(506054567)マクネイラス・トラック・アンド・マニュファクチュアリング・インコーポレーテッド (5)
【出願人】(506053124)ファブコ・コンポジット・テクノロジー(ユーエス)インコーポレーテッド (4)
【出願人】(506053135)ファブコ・トラック・ミキサーズ・インターナショナル・ピーティーワイ・リミテッド (4)
【出願人】(506053146)コンポジット・テクノロジー・アール・アンド・ディー・ピーティーワイ・リミテッド (4)
【出願人】(506053157)
【出願人】(506053168)
【Fターム(参考)】