説明

混合物の分離装置および分離方法

【課題】汚染土壌から比重と粒径の異なる鉛散弾を効果的に分離・回収する混合物の分離装置および分離方法を提供することである。
【解決手段】分離装置13は、液体14の入った選別容器15の内部に形成された貯留部16と、該貯留部16の下側に形成された分離部17と、該分離部17の下側に形成された排出部18とから構成され、前記貯留部16は回転可能な複数の羽根板19からなり、該羽根板19は水平状態のときには端部同士が重ね合わされて一体となる一方、水平状態から垂直状態に回転したときには端部同士が離れて開口部19が形成され、前記分離部17は複数の羽根板23がスリット24を形成して回転可能に設置されてなり、前記排出部19には排出口29が設けられてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は混合物の分離装置および分離方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉛散弾を含有する汚染土壌から、この鉛散弾を分離・回収するには、比重差(鉛の比重は11.3、土の比重は2.7)を利用する方法が有効である。この比重差を利用して鉛散弾を分離・回収する方法としては特開2005−95810号公報の発明がある。これは上昇流を用いて鉛などの高比重粒子を選択的に沈降させる方法である。
【特許文献1】特開2005−95810号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上昇流を利用した分離方法の場合には、砂礫の沈降速度以上の流速を設定するため、必要な水量が大きくなる。また分離カラム内の流速を一定にコントロールすることは難しいため、確実に分離するには沈降速度が拮抗する礫分よりもさらに小さいものまで、事前に篩い分けを行って分離するため煩雑な手間を必要とした。
【0004】
本願発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、汚染土壌から比重と粒径の異なる鉛散弾を効果的に分離・回収する混合物の分離装置および分離方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するための混合物の分離装置は、液体の入った選別容器の内部に形成された貯留部と、該貯留部の下側に形成された分離部と、該分離部の下側に形成された排出部とから構成され、前記貯留部は回転可能な複数の羽根板からなり、該羽根板は水平状態のときには端部同士が重ね合わされて一体となる一方、水平状態から垂直状態に回転したときには端部同士が離れて開口部が形成され、前記分離部は複数の羽根板がスリットを形成して回転可能に設置されてなり、前記排出部には排出口が設けられたことを特徴とする。また分離部の羽根板は断面楕円形、断面半円形、断面三角形、二辺が湾曲した断面三角形のいずれかであることを含む。また貯留部の下側に上昇流発生手段を設けたことを含む。また排出部は底部が一方側または中央部に向かって傾斜し、該傾斜側に排出口が設けられたものを含むものである。
また混合物の分離方法は、液体の入った選別容器の内部に形成された貯留部と、該貯留部の下側に形成された分離部と、該分離部の下側に形成された排出部とから構成された混合物の分離装置を使用し、選別容器に投入した混合物を貯留部に貯留させ、該貯留部から混合物を一斉に落下させて高比重粒子から順に分離部に沈降させ、該分離部において高比重粒子を羽根板で形成されたスリットで分級して排出部に落下させて排出口から排出した後に、分離部に残ったスリットより粒径が大きな低比重粒子を排出部に落下させて排出口から排出することを特徴とする。また貯留部から混合物を一斉に落下させるときに、液体に上昇流を与えることを含むものである。
【発明の効果】
【0006】
高比重粒子である鉛散弾などは分離部のスリットより粒径が小さいために、このスリットを通過して排出部に落下する一方で、このスリットより粒径が大きな低比重粒子である礫などはスリットを通過しないため、鉛散弾などの高比重粒子を土壌から簡単に分離して回収することができる。また分離部の羽根板は断面楕円形、半円形、三角形、二辺が湾曲した三角形であるため、鉛散弾などの高比重粒子がスリットに集まりやすくなって分離部から排出部に確実に落下する。また上昇流発生手段によって、高比重粒子と低比重粒子との落下速度に差を付けることができるため、鉛散弾などの高比重粒子の分級が効率的に行える。また大掛かりな方法でなく、非常に簡単な方法で鉛散弾などの高比重粒子の分離・回収が行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本願発明の混合物の分離装置(以下分離装置という)および分離方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。はじめに混合物の分離装置の実施の形態について説明し、次に、この分離装置を使用した混合物の分離方法の実施の形態について説明するが、各実施の形態において同じ構成は同じ符号を付して説明し、異なった構成は異なった符号を付して説明する。
【0008】
図1は、射撃場の土壌からの鉛散弾除去システム(以下鉛散弾除去システムという)1を示したものであり、これは土壌投入部2と、砂・細粒分除去部3と、散弾分離部4とから構成され、この散弾分離部4において本願発明の分離装置5が使用される。
【0009】
この鉛散弾除去システム1は射撃場における土壌に混合した鉛散弾を土壌から分級して回収するものであり、はじめに鉛散弾が混合した汚染土壌6を土壌投入部2における礫・夾雑物除去装置7に投入して、5mm以上の大型の礫や夾雑物を除去する。
【0010】
次に、この礫や夾雑物が除去された土砂8を砂・細粒分除去部3における散弾沈降濃縮装置9に投入して、砂や細粒分を濁水10としてオバーフローさせて濁水貯留槽11に貯留するとともに、鉛散弾と礫の濃度を高めることにより、これらが投入される散弾分離部4における分離装置5の負荷低減を図る。そして、これらの濃度が高められた土砂12を分離装置5に投入して、鉛散弾を土砂12から分離して回収するものである。
【0011】
図2は第1の実施の形態の分離装置13である。この分離装置13は水14が入れられた細長い選別容器15と、この選別容器15の内部に形成された貯留部16と、該貯留部16の下側に形成された分離部17と、該分離部17の下側に形成された排出部18とから構成されている。
【0012】
この貯留部16は鉛散弾と礫の濃度が高められた土砂12が貯留されるものであり、複数の細長い羽根板19から構成されている。この羽根板19は選別容器15の内側の幅と同じ長さであり、その両側端が選別容器の側壁20にピン21で回転自在に止められている。このピン21は羽根板19の幅方向の一端部(図2において左側)に設置されているため、一端部を中心に羽根板19が回転し、ほぼ水平状態のときには羽根板19の他端部(先端部)が隣接する羽根板19の一端部の下側に重ね合わされて、あたかも一枚板のようになっている。
【0013】
そして、これらの羽根板19がピン21を中心に回転すると、羽根板19の端部同士の重ね合わせが解消されて(端部同士が離れて)ほぼ垂直状態になるため、各羽根板19間に開口部22が形成され、この開口部22から土砂12が分離部17に落下できるようになる。そして、この羽根板19を再び回転させて水平状態にすると、前記と同様に端部同士が重なり合って元の貯留部16が形成される。この羽根板19の回転は、窓の内側に設置したブラインドの開閉と同じように、手動または電動で一度に行われる。
【0014】
また分離部17は、図4に示すように、複数の断面楕円形の羽根板23からなり、これらの羽根板23が、例えば2mm幅のスリット24を形成して設置されている。この幅は粒径が2mm未満の鉛散弾を通過させるものであり、通過させる粒径に応じて任意の幅に変えることもできる。この羽根板23も上記と同じように、選別容器19の内側の幅と同じ長さであり、その両側端が選別容器の側壁20にピン25で回転可能に止められている。このピン25は羽根板23の幅方向の一端部(図2において左側)に設置されているため、一端部を中心に羽根板23が回転し、ほぼ水平状態のときには、羽根板23間に2mm幅のスリット24を形成し、このスリット24によって鉛散弾を分離する分離部17が構成される。すなわち、粒径が2mm未満の鉛散弾は、このスリット24を通過して排出部18に落下するが、粒径が2mmを超える礫はスリット24を通過せずに残される。
【0015】
そして、これらの羽根板23がピン25を中心に回転すると、スリット24が解消されてほぼ垂直状態になるため、各羽根板23間に開口部26が形成され、この開口部26から、残された礫が排出部18に落下する。そして、この羽根板23を再び回転させて水平状態にすると、前記と同様に羽根板23間に2mm幅のスリット24が形成される。この羽根板19の回転も、上記と同様に、手動または電動で一度に行われる。
【0016】
この羽根板23を断面楕円形にしたのは、鉛散弾がスリット24に集まりやすくするためである。すなわち、羽根板23の上面が湾曲に形成されたので、鉛散弾が羽根板23のどこに落下したとしても、スリット24に向かって転がるため、確実に排出部18に排出されるようになっている。しかも、鉛散弾は高比重であり低比重の礫よりも速く沈降するため、この礫などの障害を受けずに羽根板23上を転がってスリット24に集まる。
【0017】
この分離部17の下側の排出部18は底部27が一方向(図2において右側)に傾斜して、その深部28に排出口29が設けられている。この排出口29は鉛散弾用の排出口29aと、礫用の排出口29bとがあり、それぞれ排出バルブ30、31が設けられている。したがって、排出部18における鉛散弾を排出するには、礫用の排出バルブ31を閉じて鉛散弾用の排出バルブ30を開放すると、鉛散弾用の排出口29aから排出することができ、これとは反対に、排出部18における礫を排出するには、鉛散弾用の排出バルブ30を閉じて礫用の排出バルブ31を開放すると、礫用の排出口29bから排出することができるようになっている。
【0018】
また図5は第2の実施の形態の分離装置32を示したものである。この分離装置32は、分離部17における羽根板33の断面形状が半円形になったものであり、これ以外は上記の第1の実施の形態の分離装置13と同じ構成である。このように羽根板33の上面が円弧状に形成されると、鉛散弾が一層転がりやすくなるため、迅速かつ正確にスリット24に集められて、排出部18への分級率が非常に高くなる。
【0019】
また図6は第3の実施の形態の分離装置34を示したものである。この分離装置34は、分離部17における羽根板35の断面形状が三角形になったものであり、これ以外は上記の第1の実施の形態の分離装置13と同じ構成である。このように羽根板35の上面がスリット24に向かって傾斜しているため、上記と同様に鉛散弾が一層転がりやすくなって迅速かつ正確にスリット24に集められて、排出部18への分級率が非常に高くなる。
【0020】
また図7は第4の実施の形態の分離装置36を示したものである。この分離装置36は、分離部17における羽根板37の断面形状が二辺が湾曲した三角形になったものであり、これ以外は上記の第1の実施の形態の分離装置13と同じ構成である。これも羽根板37の上面がスリット24に向かって傾斜しかつ湾曲であるため、上記と同様に鉛散弾が一層転がりやすくなって迅速かつ正確にスリット24に集められて、排出部18への分級率が非常に高くなる。
【0021】
また図8は第5の実施の形態の分離装置38を示したものである。この分離装置38は、貯留部16の下側、すなわち貯留部16と分離部17との間に上昇流発生手段である空気噴射パイプ39を設置したものであり、これ以外は上記の第1の実施の形態の分離装置13と同じ構成である。この空気噴射パイプ39は分離部17の下側に設置することもでき、またこれ以外として上昇流を使用することもできる。
【0022】
これは貯留部16の羽根板19を回転させて開口部22から一斉に土砂を落下させたとき、空気噴射パイプ39からポンプ40によって空気を噴射して上昇流を発生させることにより、礫と鉛散弾の沈下速度に違いを出して(差を持たせて)、分離部17における鉛散弾の分級の効率化を図るものである。すなわち上昇流によって礫の沈下を鉛散弾の沈下よりもさらに遅くして、鉛散弾の分離部17におけるスリット24への転がりが礫などの障害を受けずにスムーズに行われるものである。
【0023】
なお、この空気噴射パイプ39は図面において3本設置されているが、これは3本に限らず、これ以上またはこれ以下であっても良い。
【0024】
また、この空気噴射パイプ39は、第2〜第4の実施の形態における分離装置32、34、36にも適用することができる。
【0025】
また、上記の第1〜第5の実施の形態の分離装置13、32、34、36、38の選別容器15における排出部18の底部27は全て一方に傾斜した構成であるが、これに限らず底部27が中央部に向かって傾斜したもの、または水平な構造であっても良い。
【0026】
次に、第1の実施の形態の分離装置13を使用した分離方法を図9〜図12に基づいて説明する。上記の鉛散弾除去システム1において説明したように、この分離装置13に投入される土砂12は、事前処理が施されて鉛散弾と礫(粒径5mm以下のもの)との濃度が高められたものである。
【0027】
はじめに、図9に示すように、水14の入った選別容器15に土砂12を投入して貯留部16に貯留する。次に、貯留部16の羽根板19を回転させて開口部22から土砂12を一斉に落下させて分離部17に沈降させる。すなわち、羽根板19を回転させてほぼ垂直状態にすると、羽根板19間に大きな開口部22が形成されるため、この開口部22から鉛散弾41を含んだ土砂12の全てが水中を落下する。このとき鉛散弾41は高比重で、礫42が低比重であるため、図10の(1)に示すように、鉛散弾41が最も速く分離部に沈降し、次に礫42、砂43、細粒分44の順となる。
【0028】
そして、鉛散弾41は粒径が2mm未満あるため、図10の(2)に示すように、分離部17における2mm幅のスリット24を通過して排出部18に落下する。また、この羽根板23が断面楕円形であるため、鉛散弾41が上面のどこに落下したとしても礫42などに邪魔されず(礫などが落下する前に)、ここを転がってスリット24に集められる。
【0029】
次に、図11に示すように、この鉛散弾41がスリット24から排出部18に落下した後に、礫42が分離部17の羽根板23上に落下する。この礫42は粒径が2mm以上であるため、スリット24を通過せずに分離部17に残ってスリット24を塞ぐように堆積する。また、この礫42の上に、これよりも遅れて落下した砂43および細粒分44が堆積されるので、これらの砂43および細粒分44はスリット24から排出部18へは落下しない。このように分離部17において鉛散弾41が土砂12から完全に分級されて排出部18に排出される一方、それ以外の礫42、砂43および細粒分44は分離部17の羽根板19上に残される。
【0030】
また排出部18に落下した鉛散弾41は傾斜した底部27を転がって深部側の排出口29の回りに集められる。そして礫用の排出口29bの排出バルブ31を閉じて、鉛散弾用の排出口29aの排出バルブ30を開放すると、排出部18の鉛散弾41が水14と一緒に排出されて回収される。
【0031】
次に、図12に示すように、この排出作業が終了した後に、分離部17の羽根板23を回転させてほぼ垂直状態にすると(このとき貯留部16の羽根板19は水平状態になっている)、羽根板23間に大きな開口部26が形成されるため、この開口部26から残された礫42、砂43および細粒分44からなる土砂12が一斉に落下し、排出部18における傾斜した底部27を転がって深部側の排出口29の周りに集められる。そして、上記と同様に、鉛散弾用の排出口29aの排出バルブ30を閉じて、礫用の排出口29bの排出バルブ31を開放すると、排出部18における土砂45、すなわち鉛散弾41が分離された土砂45が水と一緒に排出される。
【0032】
そして、このような作業を順次繰り返すことにより、汚染された土壌から鉛散弾41を全て分離・回収することができる。
【0033】
上記の分離方法は、第1の実施の形態の分離装置13を使用して説明したが、これは第2〜第5の実施の形態の分離装置32、34、36、38を使用した場合も同じ方法で行うものとする。
【0034】
また第5の実施の形態の分離装置38を使用する場合は、貯留部16の羽根板19を回転させて開口部22から土砂12を一斉に落下させるときに、空気噴射パイプ39からポンプ40によって空気を噴射して上昇流を発生させると、鉛散弾41と礫42、砂43および細粒分44の沈下速度を調整して、鉛散弾41をこれらよりさらに速く分離部17に沈降させることができるので、鉛散弾41をスリット24から迅速かつ確実に排出部18へ落下させることができる。すなわち上昇流によって礫42、砂43および細粒分44より鉛散弾41を速く沈下させて、鉛散弾41の分離部17におけるスリット24への転がりを礫42などの障害を受けずにスムーズに行うことができるので、分離部17における鉛散弾41の分級の精度、迅速化および効率化を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】鉛散弾除去システムのシステム図である。
【図2】第1の実施の形態の分離装置であり、(1)は断面図、(2)はA−A線断面図である。
【図3】(1)および(2)は貯留部における羽根板の断面図である。
【図4】図1の(1)におけるB−B線断面図、(2)および(3)は分離部における羽根板の断面図である。
【図5】第2の実施の形態の分離装置であり、(1)は断面図、(2)は分離部における羽根板の断面図である。
【図6】第3の実施の形態の分離装置であり、(1)は断面図、(2)は分離部における羽根板の断面図である。
【図7】第4の実施の形態の分離装置であり、(1)は断面図、(2)は分離部における羽根板の断面図である。
【図8】第5の実施の形態の分離装置であり、(1)は断面図、(2)は(1)のC−C線断面図である。
【図9】貯留部に土砂を貯留した分離装置の断面図である。
【図10】(1)は貯留部の羽根板を回転させた分離装置の断面図、(2)は分離部の羽根板の断面図である。
【図11】(1)は分離部において土砂から鉛散弾を分離した分離装置の断面図、(2)は分離部の羽根板の断面図である。
【図12】(1)は分離部の羽根板を回転させた断面図、(2)は排出部に土砂を落下させた分離装置の断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 鉛散弾除去システム
2 土壌投入部
3 砂・細粒分除去部
4 散弾分離部
5、13、32、34、36、38 分離装置
6 汚染土壌
7 礫・夾雑物除去装置
8、12、45 土砂
9 散弾沈降濃縮装置
10 濁水
11 濁水貯留槽
14 水
15 選別容器
16 貯留部
17 分離部
18 排出部
19、23、33、35、37 羽根板
20 側壁
21、25 ピン
22、26 開口部
24 スリット
27 底部
28 深部
29 排出口
29a 鉛散弾用の排出口
29b 礫用の排出口
30、31 排出バルブ
39 空気噴射パイプ
40 ポンプ
41 鉛散弾
42 礫
43 砂
44 細粒分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体の入った選別容器の内部に形成された貯留部と、該貯留部の下側に形成された分離部と、該分離部の下側に形成された排出部とから構成され、前記貯留部は回転可能な複数の羽根板からなり、該羽根板は水平状態のときには端部同士が重ね合わされて一体となる一方、水平状態から垂直状態に回転したときには端部同士が離れて開口部が形成され、前記分離部は複数の羽根板がスリットを形成して回転可能に設置されてなり、前記排出部には排出口が設けられたことを特徴とする混合物の分離装置。
【請求項2】
分離部の羽根板は断面楕円形、断面半円形、断面三角形、二辺が湾曲した断面三角形のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の混合物の分離装置。
【請求項3】
貯留部の下側に上昇流発生手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の混合物の分離装置。
【請求項4】
排出部は底部が一方側または中央部に向かって傾斜し、該傾斜側に排出口が設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の混合物の分離装置。
【請求項5】
液体の入った選別容器の内部に形成された貯留部と、該貯留部の下側に形成された分離部と、該分離部の下側に形成された排出部とから構成された混合物の分離装置を使用し、選別容器に投入した混合物を貯留部に貯留させ、該貯留部から混合物を一斉に落下させて高比重粒子から順に分離部に沈降させ、該分離部において高比重粒子を羽根板で形成されたスリットで分級して排出部に落下させて排出口から排出した後に、分離部に残ったスリットより粒径が大きな低比重粒子を排出部に落下させて排出口から排出することを特徴とする混合物の分離方法。
【請求項6】
貯留部から混合物を一斉に落下させるときに、液体に上昇流を与えることを特徴とする請求項5に記載の混合物の分離方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−49279(P2008−49279A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−229049(P2006−229049)
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(000166627)五洋建設株式会社 (364)
【Fターム(参考)】