説明

減揺装置の貫通した筒を利用した釣船用魚捕獲装置

【課題】 船舶の停泊時に貫通した筒を水中に該筒の下端部の開口部から水を入れながら垂直に降ろし、該筒の上側部を前記船に固定して一体化させたことで、振り子の様な横揺れとなる横移動には該筒が水を切る抵抗力と該筒の中に留まっている水自体の重量により横移動が抑制させる減揺装置を、魚の捕獲にも利用できるように応用発展させた装置を提供する事。
【解決手段】 本発明は、減揺装置の貫通した筒の中は波の影響が無く平面を保っており、水中がよく見通せて釣りをするのに恵まれた条件であり、更に該筒の下端部に網状の蓋と該蓋を自在に開閉できるレバーを該筒の上端部に設けたことで、筒の中まで魚を取り込んでから前記の蓋をすることで魚を完全に捕獲できるようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減揺装置の貫通した筒を利用した釣船用魚捕獲装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は、下端は船底から上端は船の甲板を越えて上方向にマストの様に垂直に長く延ばした貫通した筒を設け前記船を停泊させた時に該筒を水中に沈める様に該筒の下側の開口部から水を入れながら垂直に降ろしてから該筒の上側部を前記船に固定して前記船と前記筒とが一体化するようにしたことで該船の上下移動の縦揺時には前記筒中の水が自由に出入りするため抑制しないが振り子の様な横揺れとなる横移動の場合には該筒が水を切る抵抗力と中に留まっている水自体の重量により横移動が抑制され前記船が発進の際には前記筒を水中から引き上げて進行出来るようにしたことを特長とした特許第4441737号の船舶等の減揺装置において、
船の停泊時に水中に降ろした前記減揺装置の貫通した筒の中は外波の影響が無く平面を保っており、水中がよく見通せて釣りをするのに恵まれた条件であり、更に該筒の下端部に格子又は網状の蓋と該蓋を自在に開閉できるレバーを該筒の上端部に設けることで、筒の中まで魚を引き込んでから前記の蓋をすることが出来る様にして魚をばらすことなく捕獲するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4441737号 船舶等の減揺装置においては、停泊時の船舶の揺れを抑制することだけを目的としていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
釣り舟等の小型船舶では、この船舶等の減揺装置による乗り心地の改善と安全性は著しく向上するものであるが、さらに減揺装置を水中に沈めた後の貫通した前記筒の中が外波の影響も無く釣りをするのに恵まれた条件がそろっており、そのままでも十分に釣を楽しめるものであるが、更に該筒の下端部に網状の蓋と該蓋を自在に開閉できるレバーを該筒の上端部に設けて、確実に魚を捕獲出来る様にするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採用した。
請求項1に係る発明は、下端は船底から上端は船の甲板を越えて上方向にマストの様に垂直に長く延ばした貫通した筒を設け前記船を停泊させた時に該筒を水中に沈める様に該筒の下側の開口部から水を入れながら垂直に降ろしてから該筒の上側部を前記船に固定して前記船と前記筒とが一体化するようにしたことで該船の上下移動の縦揺時には前記筒中の水が自由に出入りするため抑制しないが振り子の様な横揺れとなる横移動の場合には該筒が水を切る抵抗力と中に留まっている水自体の重量により横移動が抑制され前記船が発進の際には前記筒を水中から引き上げて進行出来るようにしたことを特長とした船舶等の減揺装置において、
【0006】
貫通した前記筒の下端部に水の出入りに支障の少ない格子又は網状の蓋と前記筒の上端部に操作用のレバーを設けると伴に該レバーと前記下端部の蓋との間に連結軸を設けて繋げ前記蓋と前記連結軸と前記レバーが一連となるよにして前記筒の上端部の前記レバーの操作で前記下端部の蓋を開閉自在に出来るようにした技術手段を採用した。
【発明の効果】
【0007】
釣り舟等の小型船舶の減揺装置による快適で安全性の確保と伴に、前記筒の中が外波の影響も無く、更に該筒の下端部に網状の蓋と該蓋を自在に開閉できるレバーを該筒の上端部に設けたことで、釣った魚を確実に捕獲出来る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】は、本発明の側面図
【図2】は、本発明の平面図
【図3】は、本発明の正面図
【図4】は、図1の筒(1)だけを表した部分拡大図
【図5】は、図4の筒(1)下部の実施例図
【図6】は、図4の筒(1)下部の実施例図
【発明を実施するための形態】
【0009】
発明の実施の態様を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1、は船(A)の中央部の船室(B)の横の甲板(30)に建てた2本のポール(6)の上端部間に渡された片端部にモーター(27)を設けた回転軸(28)に均等間隔で4箇所に取り付けられたロープ巻取り部(29)から降ろされたロープ(7)に夫々吊り下げられた本発明の4本の筒(1)が水中から引上げられている側面図である。
【0010】
図2、は図1の平面図で、回転軸(28)に吊り下げられた本発明の4本の筒(1)が船室(B)の両横に夫々配置され、計8本の本発明の筒(1)設けられていて
夫々の筒(1)にレバー(23)が外向きに取り付けられている。
【0011】
図3、は本発明の筒(1)を水中に降ろした状態の正面図で、筒(1)の下端部に設けた網状の蓋(21)は、レバー(23)と同様に外側向きで解放した状態になっている。
【0012】
図4、は本発明の筒(1)と該筒(1)の下端部に網状の蓋(21)と上端部に操作用のレバー(23)と該レバー(23)と前記網状の蓋(21)とを連結する連結軸(22)とで一連で繋がっており該筒(1)の上半分は金属製部(1a)で衝撃に強くして、下半分はアクリル等の透明部(1b)として見通しを良くすると伴に魚の警戒を弱めている状態の部分斜視図である。
【0013】
図5−a、は本発明の筒(1)の下部のみを表した実施図で、筒(1)の下端部の網状の蓋(21)を開けた状態で、釣り糸(25)を垂らしているものである。
【0014】
図5−b、は同じくは本発明の筒(1)の下部のみを表した実施図で、釣り上げた魚を筒(1)内に引き込んでから下端部の網状の蓋(21)を閉じて捕獲を確実にした状態を表したものである。
【符号の説明】
【0015】
1…筒
4…筒下端部
6…ポール
7…ロープ
9…ロープ留め部
21…網状の蓋
22…連結軸
23…レバー
24…バネ
25…釣り糸
26…釣りえさ
27…モーター
28…回転軸
29…ロープ巻取部
30…甲板
A…船
B…船室
F…魚
W…水面
1a…筒(1)の金属製部
1b…筒(1)のアクリル等の透明部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端は船底から上端は船の甲板を越えて上方向にマストの様に垂直に長く延ばした貫通した筒を設け前記船を停泊させた時に該筒を水中に沈める様に該筒の下側の開口部から水を入れながら垂直に降ろしてから該筒の上側部を前記船に固定して前記船と前記筒とが一体化するようにしたことで該船の上下移動の縦揺時には前記筒中の水が自由に出入りするため抑制しないが振り子の様な横揺れとなる横移動の場合には該筒が水を切る抵抗力と中に留まっている水自体の重量により横移動が抑制され前記船が発進の際には前記筒を水中から引き上げて進行出来るようにしたことを特長とした船舶等の減揺装置において、貫通した前記筒の下端部に水の出入りに支障の少ない格子又は網状の蓋と前記筒の上端部に操作用のレバーを設けると伴に該レバーと前記下端部の蓋との間に連結軸を設けて繋げ前記蓋と前記連結軸と前記レバーが一連となるよにして前記筒の上端部の前記レバーの操作で前記下端部の蓋を開閉自在に出来るようにしたことを特徴とした減揺装置の貫通した筒を利用した釣舟用魚捕獲装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate