説明

渦流量計および設置状態検査方法

【課題】配管への設置状態に異常がある場合を識別することのできる渦流量計および設置状態検査方法を提供する。
【解決手段】流路2aを流通する流体に渦を発生させる渦発生体3と、前述の渦により内部に交番の流れが生成されるバイパス流路と、バイパス流路内に設けられ、交番の流れを検出するためのフローセンサと、を備え、前述の流体が流れる配管100に設置される渦流量計1であって、フローセンサにより検出された交番の流れの周期が所定期間において変化した回数に基づいて、配管100への設置状態に異常があるか否かを判定する中央制御部、をさらに備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係るいくつかの態様は、渦流量計および設置状態検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の渦流量計として、ガスなどの流体が流通する流路に配置された渦発生体により渦列(カルマン渦)を発生させて流体振動を生成し、この流体振動の周波数に基づいて流体の流量を測定(算出)する渦流量計が提案され、実用化されている。また、現在においては、渦発生体の下流側に、流体の流通方向と直交するバイパス流路を形成し、このバイパス流路内に熱式フローセンサを配置し、この熱式フローセンサにより流体振動の周波数を検出して流体の体積流量を算出する渦流量計が提案され、実用化されている。さらに、この体積流量を質量流量に変換する渦流量計が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−93349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような渦流量計は、流体が流れる配管に設置され、当該流体の流量を測定する。しかしながら、配管との接続部分に段差がある場合や、渦流量計の前後(上流および下流)の少なくとも一方の直菅の長さが不足している場合など、配管への設置状態に異常がある場合、流体は配管の中心から壁面にかけての速度分布が均一でない(不均一な)流れになることがあった。この場合、渦流量計で測定される流体の流量は、実際の流量との誤差が大きくなってしまうという問題があった。一方、渦流量計の利用者(ユーザ)は、配管への設置状態に異常があることに気付きにくく、渦流量計自体の故障や測定異常を疑われるおそれがあった。
【0005】
本発明のいくつかの態様は前述の問題に鑑みてなされたものであり、配管への設置状態に異常がある場合を識別することのできる渦流量計および設置状態検査方法を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る渦流量計は、流路を流通する流体に渦を発生させる渦発生体と、前述の渦により内部に交番の流れが生成されるバイパス流路と、バイパス流路内に設けられ、交番の流れを検出するためのフローセンサと、を備え、前述の流体が流れる配管に設置される渦流量計であって、フローセンサにより検出された交番の流れの周期が所定期間において変化した回数に基づいて、前述の配管への設置状態に異常があるか否かを判定する判定部、をさらに備える。
【0007】
かかる構成によれば、判定部によって、フローセンサにより検出された交番の流れの周期が所定期間において変化した回数に基づいて、配管への設置状態に異常があるか否かが判定される。ここで、配管への設置状態が適切である場合、流体の流量が所定の値(一定値)から変化すると、過渡的に流体の流れが均一な流れ(層流)から不均一な流れ(乱流)になり、バイパス流路に生成される交番の流れの周期が変化することがある。しかしながら、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期に変化が発生しても、所定時間内に、交番の流れの周期は、変化した流体の流量に応じた周期に収束する。
【0008】
一方、例えば、配管との接続部分に段差がある場合や、例えば、渦流量計の前後(上流および下流)の少なくとも一方の直菅の長さが不足している場合など、配管への設置状態が不適切である場合、流体の流れが不均一な流れ(乱流)になり、交番の流れの周期は変化する。この場合、配管への設置状態は時間経過により変化するものではないので、交番の流れの周期は、所定の間隔で継続的に変化が発生する。よって、交番の流れの周期が所定期間において変化した回数を計数(カウント)することにより、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期が変化した場合と継続的に交番の流れの周期が変化した場合とを識別(判別)することができるので、フローセンサにより検出された交番の流れの周期が所定期間において変化した回数に基づいて、配管への設置状態に異常がある場合と配管への設置状態に異常がない(正常である)場合とを識別(判別)することが可能となる。
【0009】
好ましくは、判定部により前述の配管への設置状態に異常があると判定された場合に、該異常を報知する報知部をさらに備える。
【0010】
かかる構成によれば、判定部により配管への設置状態に異常があると判定された場合に、報知部によって当該異常が報知される。これにより、配管への不適切な設置状態を自ら発見することが困難な利用者(ユーザ)に、容易に知らせることができる。
【0011】
好ましくは、判定部により前述の配管への設置状態に異常があると判定された場合に、該異常に関する情報を記憶する記憶部をさらに備える。
【0012】
かかる構成によれば、判定部により配管への設置状態に異常があると判定された場合に、記憶部によって当該異常に関する情報が記憶される。これにより、配管への設置状態に異常があるときの履歴を残すことが可能となる。これにより、配管への不適切な設置状態を過去に遡って分析することができる。
【0013】
本発明に係る設置状態検査方法は、流路を流通する流体に渦を発生させる渦発生体と、前述の渦により内部に交番の流れが生成されるバイパス流路と、バイパス流路内に設けられ、交番の流れを検出するためのフローセンサと、判定部と、を備え、前述の流体が流れる配管に設置される渦流量計において、設置状態を検査する設置状態検査方法であって、判定部が、フローセンサにより検出された交番の流れの周期が所定期間において変化した回数に基づいて、前述の配管への設置状態に異常があるか否かを判定する判定ステップを備える。
【0014】
かかる構成によれば、判定ステップによって、フローセンサにより検出された交番の流れの周期が所定期間において変化した回数に基づいて、配管への設置状態に異常があるか否かが判定される。ここで、配管への設置状態が適切である場合、流体の流量が所定の値(一定値)から変化すると、過渡的に流体の流れが均一な流れ(層流)から不均一な流れ(乱流)になり、バイパス流路に生成される交番の流れの周期が変化することがある。しかしながら、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期に変化が発生しても、所定時間内に、交番の流れの周期は、変化した流体の流量に応じた周期に収束する。
【0015】
一方、例えば、配管との接続部分に段差がある場合や、例えば、渦流量計の前後(上流および下流)の少なくとも一方の直菅の長さが不足している場合など、配管への設置状態が不適切である場合、流体の流れが不均一な流れ(乱流)になり、交番の流れの周期は変化する。この場合、配管への設置状態は時間経過により変化するものではないので、交番の流れの周期は、所定の間隔で継続的に変化が発生する。よって、交番の流れの周期が所定期間において変化した回数を計数(カウント)することにより、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期が変化した場合と継続的に交番の流れの周期が変化した場合とを識別(判別)することができるので、フローセンサにより検出された交番の流れの周期が所定期間において変化した回数に基づいて、配管への設置状態に異常がある場合と配管への設置状態に異常がない(正常である)場合とを識別(判別)することが可能となる。
【0016】
好ましくは、渦流量計が報知部を備え、判定ステップにより前述の配管への設置状態に異常があると判定された場合に、報知部が該異常を報知するステップをさらに備える。
【0017】
かかる構成によれば、判定ステップにより配管への設置状態に異常があると判定された場合に、報知部によって当該異常が報知される。これにより、配管への不適切な設置状態を自ら発見することが困難な利用者(ユーザ)に、容易に知らせることができる。
【0018】
好ましくは、渦流量計が記憶部を備え、判定ステップにより前述の配管への設置状態に異常があると判定された場合に、記憶部が該異常に関する情報を記憶するステップをさらに備える。
【0019】
かかる構成によれば、判定ステップにより配管への設置状態に異常があると判定された場合に、記憶部によって当該異常に関する情報が記憶される。これにより、配管への設置状態に異常があるときの履歴を残すことが可能となる。これにより、配管への不適切な設置状態を過去に遡って分析することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る渦流量計および設置状態検査方法によれば、交番の流れの周期が所定期間において変化した回数を計数(カウント)することにより、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期が変化した場合と継続的に交番の流れの周期が変化した場合とを識別(判別)することができるので、フローセンサにより検出された交番の流れの周期が所定期間において変化した回数に基づいて、配管への設置状態に異常がある場合と配管への設置状態に異常がない(正常である)場合とを識別(判別)することが可能となる。これにより、配管への設置状態が異常である場合に、渦流量計自体の故障や測定異常を疑われるおそれを低減することができ、渦流量計の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態における渦流量計を説明する正面図である。
【図2】図1に示したII線矢視方向側面図である。
【図3】図1に示した渦流量計の部分断面図である。
【図4】図2に示した渦流量計の部分断面図である。
【図5】図3に示した渦発生体の内部構造を説明する断面図である。
【図6】図3に示したVI−VI線矢視方向側面図である。
【図7】図6に示した熱式フローセンサの斜視図である。
【図8】図7に示したVIII−VIII線矢視方向断面図である。
【図9】図1に示した渦流量計の機能的構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示した駆動回路を示す回路図である。
【図11】図7および図8に示した熱式フローセンサにおけるセンサ信号の例を説明するグラフである。
【図12】図7および図8に示した熱式フローセンサにおけるセンサ信号の例を説明するグラフである。
【図13】図7および図8に示した熱式フローセンサにおけるセンサ信号の例を説明するグラフである。
【図14】図7および図8に示した熱式フローセンサにおけるセンサ信号の例を説明するグラフである。
【図15】図7および図8に示した熱式フローセンサにおけるセンサ信号の例を説明するグラフである。
【図16】配管への設置状態が不適切な場合の図7および図8に示した熱式フローセンサ10におけるセンサ信号の例を説明するグラフである。
【図17】図1に示した渦流量計において配管への設置状態を検査する動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。なお、以下の説明において、図面の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」という。
【0023】
図1乃至図17は、本発明の一実施形態を示すためのものである。図1は、本発明の一実施形態における渦流量計を説明する正面図であり、図2は図1に示したII線矢視方向側面図である。図1および図2に示すように、渦流量計1は、例えばガスなどの被測定流体(以下、単に流体という)が流通する流路2aを形成する流体管2と、流路2a内に配置された渦発生体3と、渦発生体3の内部に形成されたバイパス流路4と、を備えている。
【0024】
流体管2は、短い円筒状の部材である。流体管2の両端には、図1に破線で示すように、流体を流通させる配管100が接続される。これにより、渦流量計1は、図1に矢印Aで示す方向に流体が流れる配管100に設置される。
【0025】
図3は図1に示した渦流量計の部分断面図であり、図4は図2に示した渦流量計の部分断面図であり、図5は図3に示した渦発生体の内部構造を説明する断面図であり、図6は図3に示したVI−VI線矢視方向側面図である。図2乃至図6に示すように、渦発生体3は、流体管2の直径よりも長い柱状部材であり、流体管2の壁部に形成された貫通孔2bから流体管2内にその径方向に横断するように挿入されている。渦発生体3の外周部と流体管2の貫通孔2bとの間には、流体管2の密閉性を保持するO(オー)リング21が配設されている。また、渦発生体3は、固定プレート22によって流体管2に固定されている。このように構成された渦発生体3は、流路2aを流通する流体に渦を発生させる。
【0026】
バイパス流路4は、図1および図6に矢印Aで示す流体の流通方向に対して、図6に矢印Bで示すように直交する方向に延在するように形成されている。バイパス流路4の両端部は、開口4aとなっている。バイパス流路4の内部には、渦発生体3で発生する渦列(カルマン渦)により交番の流れが生成される。
【0027】
図3および図5に示すように、渦発生体3の内部には、バイパス流路4の途中から渦発生体3の上方に向けて、流体の流通方向(図6において矢印A方向)およびバイパス流路4の延在方向(図6において矢印B方向)に直交する方向に延在するように、小径孔3aが形成されている。小径孔3aの内部には、小径孔3aの内径よりも小さい外径を有するパイプ23が着脱自在に挿入されている。パイプ23の先端部23aには、図6に示す熱式フローセンサ10が実装されるセンサアセンブリ24が固定されている。図3に示すように、パイプ23の先端部23aが小径孔3aの最深部まで挿入されることにより、熱式フローセンサ10はバイパス流路4に臨む位置に配設されることとなる。
【0028】
小径孔3aの上方には、小径孔3aより大きい内径を有する大径孔3bが形成されている。渦発生体3の小径孔3aに挿入されたパイプ23は、大径孔3bに挿入された固定部材25によって、固定されている。
【0029】
固定部材25の上部には、図4に示すように、圧力センサ39が配設されている。圧力センサ39は流体の圧力を検出するためのものであり、圧力センサ39で検出された流体の圧力は、後述する中央制御部8に入力される。
【0030】
図3に示すように、固定部材25の外周面には、熱式フローセンサ10の信号増幅用プリント配線基板(図示省略)が設けられており、熱式フローセンサ10の接続線18は、パイプ23の内部空間を通って、このプリント配線基板に接続されている。このプリント配線基板や圧力センサ39を囲む空間は、渦発生体3の外側にO(オー)リング26を介して取り付けられた円筒状のケース27により保護されている。
【0031】
図1乃至図4に示すように、ケース27の上方には、ハウジング28が取り付けられている。図4に示すように、ハウジング28の内部には、ターミナル29が内蔵されている。ターミナル29には、後述するメモリ7および中央制御部8などが設けられたプリント配線基板30が配設されている。ハウジング28の開口部28aには、カバー31が螺合されており、開口部28aの反対側には、測定した流体の流量などの各種情報を表示する表示部9が設けられている。
【0032】
図7は図6に示した熱式フローセンサの斜視図であり、図8は図7に示したVIII−VIII線矢視方向断面図である。熱式フローセンサ10は、図2乃至図6に示したバイパス流路4内を流れる流体に接触するように配置され、半導体ダイアフラムを有するフローセンサである。図7および図8に示すように、熱式フローセンサ10は、キャビティ12が設けられた基板11、基板11上にキャビティ12を覆うように配置された絶縁膜13、絶縁膜13に設けられたヒータ14、ヒータ14の両側に配置された第1の測温抵抗素子15および第2の測温抵抗素子16、周囲温度センサ17などを有している。
【0033】
絶縁膜13のキャビティ12を覆う部分は、断熱性のダイアフラムを構成している。周囲温度センサ17は、バイパス流路4内を流通する流体の温度を検出し、検出した温度を後述する中央制御部8に出力する。ヒータ14は、例えば抵抗素子であり、キャビティ12を覆う絶縁膜13の中心に配置され、バイパス流路4内を流れる流体を加熱する。
【0034】
第1の測温抵抗素子15は、ヒータ14の一方側(図7および図8において左側)の温度を検出するために用いられ、第2の測温抵抗素子16は、ヒータ14の他方側(図7および図8において右側)の温度を検出するために用いられ、いずれも温度センサとして機能する。第1の測温抵抗素子15および第2の測温抵抗素子16は、ヒータ14の加熱によって生ずる温度差に対応するセンサ信号を検出する。このセンサ信号は、信号増幅、矩形波変換、エッジ検出などの信号処理が施され、後述する中央制御部8に出力される。これにより、中央制御部8は、バイパス流路4内に生成される交番の流れにおける振幅、周波数、および周期に関する情報を得ることが可能となる。
【0035】
なお、基板11の材料としては、シリコン(Si)などが使用可能である。絶縁膜13の材料としては、酸化ケイ素(SiO2)などが使用可能である。キャビティ12は、異方性エッチングなどにより形成される。ヒータ14、第1の測温抵抗素子15、第2の測温抵抗素子16、および周囲温度センサ17の各材料には、白金(Pt)などが使用可能であり、リソグラフィ法などにより形成可能である。
【0036】
図9は図1に示した渦流量計の機能的構成を示すブロック図であり、図10は図9に示した駆動回路を示す回路図である。図9に示すように、駆動回路5は、前述の熱式フローセンサ10の信号増幅用プリント配線基板(図示省略)に設けられている。図10に示すように、駆動回路5は、1つのオペアンプOP1と3つの固定抵抗R1,R2,R3とを含んでおり、ヒータ14(図10においてRhと表記)と周囲温度センサ17(図10においてRrと表記)とを用いてブリッジ回路を構成している。この駆動回路5では、ヒータ14と周囲温度センサ17との抵抗比が所定の値(一定値)となるように、オペアンプOP1に印加する電圧を制御(フィードバック制御)している。このように、駆動回路5は、周囲温度センサ17により検出された流体の温度よりもヒータ14の温度が所定の温度高くなるように、ヒータ14に電力(電流)を供給する。
【0037】
メモリ7は、流量の測定前に予め登録された情報や、流量の測定中に得られた情報などを記憶するためのものである。メモリ7に記憶される情報は、中央制御部8によって書き込まれ、または読み出される。本実施形態では、中央制御部8は、熱式フローセンサ10の第1の測温抵抗素子15および第2の測温抵抗素子16により検出され、入力された交番の流れの周期をメモリ7に書き込み、メモリ7は、少なくとも、熱式フローセンサ10により次の交番の流れの周期が検出され、中央制御部8に入力されるまで、当該周期を記憶する。これにより、バイパス流路4に生成される交番の流れにおいて、少なくとも直前(直近)の1回分の周期が記憶される。
【0038】
中央制御部8は、例えばCPUなどによって構成され、各種の演算を行い、渦式流量計1の動作を制御する。具体的には、中央制御部8は、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周波数に、渦発生体3の幅、ストローハル数、流路断面積に基づいて決定される係数などの所定の係数を乗じて、流体の体積流量を算出する。また、中央制御部8は、算出した流体の体積流量を示す数字(文字)を表示部9に出力する。さらに、中央制御部8は、後述の検査処理S100を実行し、メモリ7に記憶された情報に基づいて、所定の文字(メッセージ)を表示部9に出力する。
【0039】
なお、中央制御部8は、圧力センサ39により検出された流体の圧力と、熱式フローセンサ10の周囲温度センサ17により検出された流体の温度と、算出した流体の体積流量とに基づいて、流体の質量流量を算出し、表示部9に出力するようにしてもよい。
【0040】
図11乃至図15は、図7および図8に示した熱式フローセンサ10におけるセンサ信号の例を説明するグラフである。なお、図11乃至図15において、横軸は時間t、縦軸は電圧Vである。バイパス流路4内に生成される交番の流れは、熱式フローセンサ10の第1の測温抵抗素子15および第2の測温抵抗素子16によって、電圧が経時的に変化するセンサ信号として検出される。流路2aを流通する流体が、流路2aの中心から壁面にかけての速度分布が均一または略均一な流れ(以下、単に均一な流れという)である場合、バイパス流路4内に生成される交番の流れは、例えば、図11に示すような波形のセンサ信号として検出され、理想的には正弦波のような周期的な信号となる。このセンサ信号では、振幅aの中心値c(上限値から下限値を減算した値)に対して上下対称であり、正の半波(上に凸の波)の周期と負の半波の周期とが等しくなっている。流路2aを流通する流体の速度、すなわち、流体の流量が所定の値(一定値)から変化すると、所定時間経過後に、センサ信号は変化した流体の流量に応じた振幅a1および周期T1の信号に変化する。
【0041】
一方、流路2aを流通する流体が均一な流れではない、すなわち、不均一な流れである場合、熱式フローセンサ10のセンサ信号は、例えば、図12に示すように、正の半波(上に凸の波)の周期T2/2と負の半波の周期T2’/2とが非対称な波形になり(T2/2≠T2’/2)、短い時間で突然に周期が変化する信号になることがある。また、例えば、図13に示すように、熱式フローセンサ10のセンサ信号は、1番目の正の半波(上に凸の波)の周期T3/2に対して2番目の正の半波の周期T3’/2が2倍の波形になり(T3=T3’/2)、短い時間で突然に半周期欠けたような信号になることがある。また、例えば、図14に示すように、熱式フローセンサ10のセンサ信号は、1番目の周期的信号の振幅a4から3番の周期的信号の振幅a4’に(a4>a4’)、短い時間で突然に振幅が変化する信号になることがある。さらに、例えば、図15に示すように、熱式フローセンサ10のセンサ信号は、1番目の周期的信号の中心値c5から3番の周期的信号の中心値c5’に(c5≠c5’)、短い時間で突然に中心値が変化する信号になることがある。
【0042】
図12乃至図15に示したようなセンサ信号の波形は、渦流量計1が図1に示した配管100に不適切な状態で設置された場合、例えば、図1に示した流体管2と配管100との接続部分に段差がある場合に現れる。または、渦流量計1の流体管2に接続する配管100が所定の設置要件(設置条件)を満たしていない場合、例えば、渦流量計1の前後(上流および下流)の少なくとも一方の直菅の長さが不足している場合に現れる。
【0043】
図16は、配管100への設置状態が不適切な場合の図7および図8に示した熱式フローセンサ10におけるセンサ信号の例を説明するグラフである。実際に、渦流量計1が図1に示した配管100に不適切な状態で設置された場合、熱式フローセンサ10のセンサ信号は、図12乃至図15に示した波形が単独で現れることが少なく、図16に示すように、図12乃至図15に示した波形が組み合わされた(複合された)波形の信号になる。
【0044】
次に、図1に示した渦流量計1において配管100への設置状態を検査する動作について説明する。
【0045】
図17は、図1に示した渦流量計1において配管100への設置状態を検査する動作を説明するフローチャートである。例えば、電源スイッチが投入されて渦流量計1が起動したとき、または所定のリセット信号が入力されたときに、中央制御部8は、図17に示す検査処理S100を実行する。すなわち、最初に、中央制御部8は、初期処理を行う(S101)。
【0046】
初期処理S101では、中央制御部8は、メモリ7に予め記憶されたデータを読み出して、後述するステップで使用する、しきい値、判定値、加算値などの各種の値を設定する。また、中央制御部8は、後述するステップで使用する異常カウンタに初期値、例えば「0」を設定する。さらに、中央制御部8は、後述するステップで使用する検査時間の計測を開始する。
【0047】
なお、中央制御部8は、例えば、内蔵された水晶振動子などのクロック信号に基づいて、検査時間を計測することができる。
【0048】
次に、中央制御部8は、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの振幅が、初期処理S101で設定したしきい値を超えるか否かを判定する(S102)。
【0049】
S102の判定の結果、交番の流れの振幅がしきい値を越える場合、流体が測定(算出)可能な流量ではないか、または、流体が流路2aを流通していないものと考えられる。この場合、中央制御部8は、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの振幅が初期処理S101で設定したしきい値を超えるまで、以降の検査処理S100を行わずにS102のステップを繰り返す。これにより、流路2a内に発生する流体のゆらぎやセンサ信号における電気ノイズなどの影響によって交番の流れが検出された場合に、無駄に検査処理S100を行うことを回避できる。
【0050】
S102の判定の結果、交番の流れの振幅がしきい値を越える場合、流体が測定(算出)可能な流量で流路2aを流通しているものと考えられるので、中央制御部8は、以降の検査処理S100を続行する。中央制御部8は、メモリ7に記憶された交番の流れの周期に基づいて、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周期が、直前の交番の流れの周期から変化したか否かを判定する(S103)。
【0051】
S103の判定の結果、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周期が直前の交番の流れの周期から変化した場合に、中央制御部8は、異常カウンタに初期処理S101で設定した加算値を加算する(S104)。一方、S103の判定の結果、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周期が直前の交番の流れの周期から変化していない場合に、中央制御部8は、異常カウンタの値を変更せず、何もしない。
【0052】
S104の後、または、S103の判定の結果、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周期が直前の交番の流れの周期から変化していない場合に、中央制御部8は、異常カウンタの値が初期処理S101で設定した判定値を越えるか否かを判定する(S105)。判定値は、例えば、異常カウンタに加算する加算値が「1」である場合、「5」〜「9」程度の値が設定される。
【0053】
ここで、配管100への設置状態が適切である場合、流体の流量が所定の値(一定値)から変化すると、過渡的に流体の流れが均一な流れ(層流)から不均一な流れ(乱流)になり、バイパス流路4に生成される交番の流れの周期が変化することがある。しかしながら、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期に変化が発生しても、所定時間内に、交番の流れの周期は、変化した流体の流量に応じた周期に収束する。
【0054】
一方、例えば、図1に示した流体管2と配管100との接続部分に段差がある場合や、例えば、渦流量計1の前後(上流および下流)の少なくとも一方の直菅の長さが不足している場合など、配管100への設置状態が不適切である場合、流体の流れが不均一な流れ(乱流)になり、交番の流れの周期は変化する。この場合、配管100への設置状態は時間経過により変化するものではないので、交番の流れの周期は、所定の間隔で継続的に変化が発生する。よって、交番の流れの周期が変化した回数を所定期間において計数(カウント)することにより、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期が変化した場合と継続的に交番の流れの周期が変化した場合とを識別(判別)することができるので、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周期が検査時間において変化した回数に基づいて、配管100への設置状態に異常がある場合と配管100への設置状態に異常がない(正常である)場合とを識別(判別)することが可能となる。
【0055】
S105の判定の結果、異常カウンタの値が判定値を越える場合、交番の流れの周期の変化が、一時的(過渡的)ではなく、継続的に発生しているので、配管100への設置状態に異常があると考えられる。よって、中央制御部8は、配管100への設置状態に異常がある旨を表示部9に表示(報知)させる(S106)。これにより、配管100への不適切な設置状態を自ら発見することが困難な利用者(ユーザ)に、容易に知らせることができる。
【0056】
なお、S106において、中央制御部8は、さらに当該異常に関する情報、例えば、異常発生日時、異常カウンタの値などをメモリ7に書き込んで記憶させることが好ましい。これにより、配管100への設置状態に異常があるときの履歴を残すことが可能となる。
【0057】
また、本実施形態では、S105において、配管100への設置状態に異常がある旨を表示部9が表示(報知)するようにしたが、これに限定されない。例えば、渦流量計1が、表示部9に代えて、スピーカなどの音声出力手段や警報ランプなどの発光手段を備え、音声出力手段および発光手段のうちの少なくとも一方によって、配管100への設置状態に異常がある旨を報知するようにしてもよい。また、渦流量計1が、表示部9と共に、音声出力手段および発光手段のうちの少なくとも一方を備え、これらを組み合わせて、配管100への設置状態に異常がある旨を報知するようにしてもよい。
【0058】
一方、S105の判定の結果、異常カウンタの値が判定値を越えない場合、交番の流れの周期が変化していないか、または、交番の流れの周期の変化が一時的(過渡的)に発生しているので、配管100への設置状態に異常がない(正常である)と考えられる。よって、中央制御部8は、配管100への設置状態に異常がある旨を表示部9に表示(報知)しない。
【0059】
S106の後、または、S105の判定の結果、異常カウンタの値が判定値を越えない場合に、中央制御部8は、初期処理S101で計測を開始した検査時間を経過したか否かを判定する(S107)。検査時間は、例えば、約1分から10分程度の時間である。なお、検査時間は、前述の判定値との関係で設定するのが好ましい。例えば、判定値として数「10」〜「100」程度の値を設定した場合、検査時間は数十分程度の時間を設定する。
【0060】
S107の判定の結果、検査時間を経過した場合に、中央制御部8は、リセット処理S108を行う。
【0061】
リセット処理S108では、中央制御部8は、異常カウンタに初期値を設定する。また、中央制御部8は、再び検査時間の計測を開始する。
【0062】
一方、S107の判定の結果、検査時間を経過していない場合に、中央制御部8は、リセット処理S108を行なわない。これにより、交番の流れの周期の変化した回数が、検査時間ごとに異常カウンタによって累計される。
【0063】
リセット処理S108の後、または、S107の判定の結果、検査時間を経過していない場合に、中央制御部8は、例えば、電源スイッチが切断されて渦流量計1が停止するか、あるいはリセット信号が入力されるまで、S102〜S108の各ステップを繰り返す。
【0064】
本実施形態では、初期処理S101において、判定値として、メモリ7に記憶された所定の値を設定するようにしたが、これに限定されない。例えば、中央制御部8は、圧力センサ39により検出された流体の圧力に基づいてメモリ7に記憶された所定の値を変更し、判定値として設定してもよい。また、中央制御部8は、算出した流体の体積流量の変化に基づいてメモリ7に記憶された所定値を変更し、判定値として設定してもよい。この場合、中央制御部8は、検査処理S100と並行して、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周波数に基づいて、流体の体積流量を算出しておく。また、中央制御部8は、熱式フローセンサ10により検出され、入力された交番の流れの周波数をメモリ7に書き込み、メモリ7は、少なくとも、熱式フローセンサ10により次の交番の流れの周波数が検出され、中央制御部8に入力されるまで、当該周波数を記憶する。これにより、バイパス流路4に生成される交番の流れにおいて、少なくとも直前(直近)の1回分の周波数が記憶される。
【0065】
また、本実施形態では、S104において、異常カウンタに加算値(例えば「1」)を加算するようにしたが、これに限定されない。前述した判定値と同様に、例えば、中央制御部8は、圧力センサ39により検出された流体の圧力に基づいてメモリ7に記憶された所定の値を変更し(重み付けし)、加算値として設定してもよい。また、中央制御部8は、算出した流体の体積流量の変化に基づいてメモリ7に記憶された所定の値を変更し(重み付けし)、加算値として設定してもよい。
【0066】
さらに、本実施形態では、S103において、交番の流れの周期が直前の周期から変化したか否かを判定するようにしたが、これに限定されない。例えば、交番の流れの周期に加え、交番の流れの振幅が直前の振幅から変化したか否かを判定するようにしてもよい。また、これに代えて、またはさらにこれに加えて、交番の流れの中心値が直前の中心値から変化したか否かを判定するようにしてもよい。
【0067】
このように、本実施形態における渦流量計1によれば、中央制御部8によって、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周期が所定時間において変化した回数に基づいて、配管100への設置状態に異常があるか否かが判定される。ここで、配管100への設置状態が適切である場合、流体の流量が所定の値(一定値)から変化すると、過渡的に流体の流れが均一な流れ(層流)から不均一な流れ(乱流)になり、バイパス流路4に生成される交番の流れの周期が変化することがある。しかしながら、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期に変化が発生しても、所定時間内に、交番の流れの周期は、変化した流体の流量に応じた周期に収束する。一方、例えば、図1に示した流体管2と配管100との接続部分に段差がある場合や、例えば、渦流量計1の前後(上流および下流)の少なくとも一方の直菅の長さが不足している場合など、配管100への設置状態が不適切である場合、流体の流れが不均一な流れ(乱流)になり、交番の流れの周期は変化する。この場合、配管100への設置状態は時間経過により変化するものではないので、交番の流れの周期は、所定の間隔で継続的に変化が発生する。よって、交番の流れの周期が所定期間において変化した回数を計数(カウント)することにより、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期が変化した場合と継続的に交番の流れの周期が変化した場合とを識別(判別)することができるので、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周期が検査時間において変化した回数に基づいて、配管100への設置状態に異常がある場合と配管100への設置状態に異常がない(正常である)場合とを識別(判別)することが可能となる。これにより、配管100への設置状態に異常がある場合に、渦流量計1自体の故障や測定異常を疑われるおそれを低減することができ、渦流量計1の信頼性を高めることができる。
【0068】
また、本実施形態における渦流量計1によれば、中央制御部8により配管100への設置状態に異常があると判定された場合に、表示部9によって当該異常が報知される。これにより、配管100への不適切な設置状態を自ら発見することが困難な利用者(ユーザ)に、容易に知らせることができる。
【0069】
また、本実施形態における渦流量計1によれば、中央制御部8により配管100への設置状態に異常があると判定された場合に、メモリ7によって当該異常に関する情報が記憶される。これにより、配管100への設置状態に異常があるときの履歴を残すことが可能となる。これにより、配管100への不適切な設置状態を過去に遡って分析することができる。
【0070】
また、本実施形態における設置状態検査方法によれば、S105のステップによって、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周期が所定時間において変化した回数に基づいて、配管100への設置状態に異常があるか否かが判定される。ここで、配管100への設置状態が適切である場合、流体の流量が所定の値(一定値)から変化すると、過渡的に流体の流れが均一な流れ(層流)から不均一な流れ(乱流)になり、バイパス流路4に生成される交番の流れの周期が変化することがある。しかしながら、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期に変化が発生しても、所定時間内に、交番の流れの周期は、変化した流体の流量に応じた周期に収束する。一方、例えば、図1に示した流体管2と配管100との接続部分に段差がある場合や、例えば、渦流量計1の前後(上流および下流)の少なくとも一方の直菅の長さが不足している場合など、配管100への設置状態が不適切である場合、流体の流れが不均一な流れ(乱流)になり、交番の流れの周期は変化する。この場合、配管100への設置状態は時間経過により変化するものではないので、交番の流れの周期は、所定の間隔で継続的に変化が発生する。よって、交番の流れの周期が所定期間において変化した回数を計数(カウント)することにより、一時的に(過渡的に)交番の流れの周期が変化した場合と継続的に交番の流れの周期が変化した場合とを識別(判別)することができるので、熱式フローセンサ10により検出された交番の流れの周期が検査時間において変化した回数に基づいて、配管100への設置状態に異常がある場合と配管100への設置状態に異常がない(正常である)場合とを識別(判別)することが可能となる。これにより、配管100への設置状態に異常がある場合に、渦流量計1自体の故障や測定異常を疑われるおそれを低減することができ、渦流量計1の信頼性を高めることができる。
【0071】
また、本実施形態における設置状態検査方法によれば、S105のステップによって、配管100への設置状態に異常があると判定された場合に、表示部9によって当該異常が報知される。これにより、配管100への不適切な設置状態を自ら発見することが困難な利用者(ユーザ)に、容易に知らせることができる。
【0072】
また、本実施形態における設置状態検査方法によれば、S105のステップによって、配管100への設置状態に異常があると判定された場合に、メモリ7によって当該異常に関する情報が記憶される。これにより、配管100への設置状態に異常があるときの履歴を残すことが可能となる。これにより、配管100への不適切な設置状態を過去に遡って分析することができる。
【0073】
なお、前述の実施形態の構成は、組み合わせたり或いは一部の構成部分を入れ替えたりしたりしてもよい。また、本発明の構成は前述の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1…渦流量計
2a…流路
3…渦発生体
4…バイパス流路
7…メモリ
8…中央制御部
9…表示部
10…熱式フローセンサ
100…配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路を流通する流体に渦を発生させる渦発生体と、
前記渦により内部に交番の流れが生成されるバイパス流路と、
前記バイパス流路内に設けられ、前記交番の流れを検出するためのフローセンサと、を備え、前記流体が流れる配管に設置される渦流量計であって、
前記フローセンサにより検出された前記交番の流れの周期が所定期間において変化した回数に基づいて、前記配管への設置状態に異常があるか否かを判定する判定部と、をさらに備える
ことを特徴とする渦流量計。
【請求項2】
前記判定部により前記配管への設置状態に異常があると判定された場合に、該異常を報知する報知部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の渦流量計。
【請求項3】
前記判定部により前記配管への設置状態に異常があると判定された場合に、該異常に関する情報を記憶する記憶部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1または2に記載の渦流量計。
【請求項4】
流路を流通する流体に渦を発生させる渦発生体と、前記渦により内部に交番の流れが生成されるバイパス流路と、前記バイパス流路内に設けられ、前記交番の流れを検出するためのフローセンサと、判定部と、を備え、前記流体が流れる配管に設置される渦流量計において、設置状態を検査する設置状態検査方法であって、
前記判定部が、前記フローセンサにより検出された前記交番の流れの周期が所定期間において変化した回数に基づいて、前記配管への設置状態に異常があるか否かを判定する判定ステップを備える
ことを特徴とする設置状態検査方法。
【請求項5】
前記渦流量計が報知部を備え、
前記判定ステップにより前記配管への設置状態に異常があると判定された場合に、前記報知部が該異常を報知するステップをさらに備える
ことを特徴とする請求項4に記載の設置状態検査方法。
【請求項6】
前記渦流量計が記憶部を備え、
前記判定ステップにより前記配管への設置状態に異常があると判定された場合に、前記記憶部が該異常に関する情報を記憶するステップをさらに備える
ことを特徴とする請求項4または5に記載の設置状態検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−149941(P2012−149941A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−7688(P2011−7688)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(000006666)アズビル株式会社 (1,808)