説明

温度調節装置

【課題】コンパクトなユニット構成でアイドリングストップができ、温調室の断熱構成を保持して冷却性能の向上をはかるとともに、簡単な構成で温調室内に配設した電気部品が故障した際のサービス交換や修理点検作業を容易におこなうことができる車載用温度調節装置を提供する。
【解決手段】冷凍サイクル中の蒸発器21を循環ファン22および吹き出し風路25と戻り風路26とを有する断熱壁体23で形成された温調室20内に収納するとともに圧縮機14と凝縮器15とこれらを冷却する放熱ファンとを機械室13内に配設し、基板12などを収納する収納ボックス11を設けた温度調節ユニット2を仮眠用キャビン内に取り付け、蒸発器により生成された冷気あるいは暖気を吹き出して対象空間を温度調節するようにしたものにおいて、収納ボックスの基板12からの束線30と温調室内の電気部品からの束線37とを接続する中継コネクタ36を温調室の近傍に配置したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラックの運転台における仮眠用キャビンなどに設置して冷却あるいは加温された空気を吹き出す車載用温度調節装置の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トラックなどの自動車の運転台においては、キャビン内に睡眠をとるためのベッドルームが設けられ、随時横になって休息や睡眠ができるように構成されている。そして、夏場などにおいて睡眠をとる場合は、カーエアコンを運転して室内を空調することで快眠を確保してきたが、エアコンの運転による部屋全体の空調では、大きな電力消費量となり、さらに、アイドリング運転が必要となって、電力消費のみでなく、膨大な炭酸ガスの排出にともなう地球温暖化への影響が大きいものであった。
【0003】
一方、図9に示すように、内部に人間(A)が横たわる空間(78)を形成した寝袋(56)内に、熱交換器(66)と送風装置(68)とを有する空気調和装置(52)からの空気を循環させることで前記空間内を冷房するようにし、これにより、冷凍機自体を小電力で作動させることで、エネルギー資源の浪費や環境汚染を抑えるようにした構成が特許文献1に示されている。
【0004】
また、図10に示す特許文献2には、自動車の運転台の後壁と運転席との間のフロア上に設けた水平で平坦に延びるマット(86)の長手方向の一端部に、熱交換器を備えて熱交換空気を供給し、供給された空気が通気性マット内(87)を流動して人間(A)に対して快適な感覚が得られるようにした空気循環式マット(81)の構造が記載されている。
【0005】
さらに、前記特許文献1に記載の寝袋や特許文献2に記載のマット装置に対して、本特許出願人らは、蓄電池により駆動される冷却ユニットを運転席後部の仮眠用キャビン内に取り付け、蒸発器により生成された冷気あるいは暖気を運転席または仮眠用キャビン内、あるいはその双方に吹き出して温度調節するように構成した車載用温度調節装置を発明し、特願2008−229394号として出願している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−098044号公報
【特許文献2】特開2007−105084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記特許文献1に記載の寝袋や特許文献2に記載のマット装置をトラックなどの車体に設置するに際しては、狭いキャビン空間に寝袋やマットとともに比較的大形の空調装置を設置しなければならないことから、コンパクト化のために自動車製造時に同時に取り付けたり、分離している室内側冷却機と室外機とを据え付け時に配管接続しなければならないなど、設置構成や据え付け作業がきわめて煩雑になりコスト高になる問題点を有していた。
【0008】
また、前記特許出願に記載の温度調節装置は、コンパクトな構成でアイドリングストップにより資源浪費や環境汚染を抑制するとともに、冷却あるいは加温された空気を吹き出す冷却ユニットの車内への取り付けを容易におこない、運転席後部の仮眠用キャビンだけでなく、運転席をも選択的に冷却あるいは加温することができるものであるが、冷却性能を向上させるために、蒸発器を配置した温調室を他の機械室などとは断熱仕切壁により断熱区画しており、その結果、温調室と機械室とに亙る冷凍サイクルを結合し一旦組み込んでしまうと断熱仕切壁の取り外しがきわめて困難となり、温調室内に配設した循環ファンや温度センサーが故障した場合は、修理やサービス交換作業が著しく煩雑となる不具合があった。
【0009】
本発明は上記の事情を考慮してなされたものであり、コンパクトなユニット構成でアイドリングストップができ、温調室の断熱構成を保持して冷却性能の向上をはかるとともに、簡単な構成で温調室内に配設した電気部品が故障した際のサービス交換や修理点検作業を容易におこなうことができる車載用温度調節装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明の車載用温度調節装置は、蓄電池により駆動電力を供給される圧縮機と凝縮器と蒸発器とを環状に連結して冷凍サイクルを形成し、この冷凍サイクル中の前記蒸発器を循環ファンおよび吹き出し風路と戻り風路とを有する断熱壁体で形成された温調室内に収納するとともに前記圧縮機と凝縮器とこれらを冷却する放熱ファンとを機械室内に配設し、基板などを収納する収納ボックスを設けた温度調節ユニットを運転席後部の仮眠用キャビン内に取り付け、前記蒸発器により生成された冷気あるいは暖気を前記仮眠用キャビン内または運転席、あるいはその双方に吹き出して対象空間を温度調節するようにしたものにおいて、収納ボックスの基板からの束線と温調室内の電気部品からの束線とを接続する中継コネクタを前記温調室の近傍に配置したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、エンジンを停止した状態での温度調節空間を得ることができ、温調室の断熱性能を向上させたコンパクトで且つ簡単な構成で、温調室内に配設した電気部品の故障時のサービス交換や修理点検作業を容易におこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の1実施形態の車載用温度調節装置を設けたトラックの平面図である。
【図2】図1における冷却ユニットの斜視図である。
【図3】図2の冷却ユニットから外板および天井板を取り外した状態の斜視図である。
【図4】図3の機械室部の平面図である。
【図5】図3に温調室部の横断面図である。
【図6】図1における冷却マットの概略図である。
【図7】図2の冷却ユニットから外板などを取り外した背面からの斜視図である。
【図8】図7の要部の斜視図である。
【図9】本発明の従来例の寝袋を示す断面図である。
【図10】本発明のさらに他の従来例を示す空気循環式マットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づき本発明の1実施形態について説明する。図1は、本発明の温度調節装置(1)を搭載したトラック前部の平面図であって、前記温度調節装置(1)は、仮眠室として使用される運転席(3)の後部キャビン(4)に設置された温度調節ユニットとしての冷却ユニット(2)と、この冷却ユニット(2)を駆動する蓄電池(5)とから形成されている。
【0014】
後部キャビン(4)には、助手席側の後部位置の外壁に沿って前記冷却ユニット(2)を配設し、この冷却ユニット(2)に対して車体の幅方向が長手方向となるように、使用者(A)が横臥するための冷却マット(6)を設置している。
【0015】
また、前記蓄電池(5)は、トラック用の蓄電池とは別に冷却ユニット(2)の駆動電源用として専用に設けられており、自動車エンジンの駆動時に充電されるものであって、後部キャビン(4)外の車体下部に配設している。
【0016】
前記冷却ユニット(2)は、その全体斜視図を図2に示し、本体から薄鋼板製の外板(7)および後述する背面カバー(8)や上面カバー(9)を取り外した状態の前面側からの斜視図である図3に示すように、アングル材(10)により本体の骨組みを形成し、上部に収納ボックス(11)を配置して電気部品を制御するマイコンを実装した基板(12)を収納し、その下部には、横断面図を図4に示すように、冷凍サイクルの一環をなす冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(14)と、吐出された高温高圧の冷媒を受けて放熱し凝縮する凝縮器(15)およびこれら凝縮器(15)などの高温部品を冷却する放熱ファン(16)などを剛性のある鋼板などで形成した仕切板(17)上に設置した機械室(13)を設けている。前記機械室(13)の底面には、前記放熱ファン(16)の駆動で熱交換した空気を外方に放出させる排気ダクト(19)を下方に延出して形成している。
【0017】
前記仕切板(17)の下方には、横断面図を図5に示すように、前記凝縮器(15)からの冷媒を受けてこれを蒸発させることで冷気を生成する蒸発器(21)をそのほぼ中央の前方寄りに前面の幅方向に亙って立設状態で配置するとともに、冷気を冷却対象の前記冷却マット(6)に吹き出す循環ファン(22)を配設した温調室(20)を形成し、この温調室(20)は、前記冷却マット(6)へ冷気を供給する冷却室となることから、熱漏洩を抑制するため外板(7)の内面側に配設した発泡スチロール板などの断熱仕切壁(23)で上下面を含む周壁を覆うことで断熱空間を形成している。
【0018】
前記蒸発器(21)は、蛇行曲げした冷媒管と冷媒管に嵌着した多数のフィンとから所定の幅と高さ寸法を有して奥行き寸法を薄くした横長の直方体をなしており、前記循環ファン(22)はシロッコファンで形成され、前記蒸発器(21)の一端側の温調室(20)の側部に、蒸発器(21)の長手方向に直交するように、温調室(20)の奥行き方向に亙って並置させている。
【0019】
前記蒸発器(21)の下面に対応する温調室(20)の底面には、特に図示しないが、一側に向かって下方傾斜する露受け樋を形成しており、蒸発器(16)の除霜水をその傾斜下端部から前記排気ダクト(19)に流入させ車外に流出させるようにしている。
【0020】
温調室(20)における前記循環ファン(22)の設置部の前方には、ファンケーシングによって連結され、冷却ユニット(2)の前面側スペースにおける車体底板(4a)上に配置した概略構造を図6に示す空気循環式の冷却マット(6)に冷気を導入するように、その冷気取り入れ口(6a)に連結した円筒状の吹き出し風路(25)を外方に突出させている。
【0021】
前記吹き出し風路(25)の幅方向の反対側に位置する前記蒸発器(21)の前面には、戻り風路(26)を前記吹き出し風路(25)と同様に突出させて設けており、前記冷却マット(6)内を循環冷却した冷気を戻り口(6b)から前記戻り風路(26)を介して温調室(20)内の前記蒸発器(21)の一端側に流入させるようにしている。
【0022】
なお、特に図示しないが、前記吹き出し風路(25)の一部に冷気流路を分岐して冷風を送気する延長ダクトを接続し、その端部を、後部キャビン(4)や運転席(3)の上部まで延設させ、蒸発器(21)からの冷風をスポット的に供給するようにしてもよい。
【0023】
前記戻り風路(26)の一部には、空気温センサー(27)を配設しており、冷却マット(6)の循環風路(6c)内を流れて戻り口(6b)から戻り風路(26)に至った空気の温度を検知することによって冷却ユニット(2)における圧縮機(14)の運転を制御し、冷却された空気を循環風路(6c)内に供給して、冷却マット(6)内を使用者(A)の希望する温度に冷却する。
【0024】
上記のように構成した本体の周囲は、前記図3と同様に、本体から外板(7)などを取り外した状態の背面側からの斜視図である図7にも示すように、前記外板(7)によって前面と左右の側面を覆い、その背部には背面カバー(8)を取り付けるとともに、収納ボックス(11)の上面開口を上面カバー(9)で覆うようにしており、最下面に位置する温調室(20)の下部は、前記後部キャビン(4)の床面である車体底板(4a)上に架台を介してボルト固定されている。
【0025】
外板(7)の前記機械室(13)の前面部には、外気を吸引して凝縮器(15)など機械室(13)内の配設部品の放熱をおこなう吸気口(28)を設けており、この吸気口(28)には、フィルター(18)を配して機械室(13)内への埃の侵入を抑制している。また、外板(7)下部の前記温調室(20)に対応する前面には、前記冷気の吹き出し風路(25)と戻り風路(26)に対応する開口(29)(29)を形成している。
【0026】
冷却ユニット(2)は、上記のように、温調室(20)を機械室(13)の下方に配設したので、温調室(20)からの冷気の吹き出し風路(25)や戻り風路(26)の位置が冷却ユニット(2)の下方部となり、特に、冷却対象物が前記空気循環式の冷却マット(6)などのように床面近傍に配置するものの場合は、その接続構成がきわめて容易となり、熱損失が少ないので冷気の伝達効率を向上させることができる。
【0027】
また、床面近傍に設置した冷却マット(6)の冷気取り入れ口(6a)や戻り口(6b)と前記冷気の吹き出し風路(25)や戻り風路(26)とを直接連結することができるので、長尺のダクト部材が不必要になり、ダクトスペースを削減して部品数やコストアップを抑制でき、ダクト部材が突出しないので外観を良好に保つことができるものであり、同時に、収納ボックス(11)を上部に配設したので、基板(12)などの放熱効果を向上させることができる利点を有するが、機械室(13)と温調室(20)との位置関係は逆にしてもよい。
【0028】
以上の構成により、冷却ユニット(2)における圧縮機(14)を運転した場合には、凝縮器(15)からの冷媒を蒸発させることで蒸発器(21)を低温化して温調室(20)内の空気を冷却し、生成された冷気を循環ファン(22)によって吹き出し風路(25)から冷却対象物である冷却マット(6)側の冷気取り入れ口(6a)から循環風路(6c)に吹き出して冷却マット(6)内を冷却するものであり、循環風路(6c)の循環後は、戻り口(6b)を介して戻り風路(26)から温調室(20)内の蒸発器(21)に流入させ、再び冷却して吹き出す冷気循環を繰り返す。
【0029】
しかして、前記のように周囲を断熱仕切壁(23)で覆われた温調室(20)内の循環ファン(22)や空気温センサー(27)などの電気部品からの束線は、前記収納ボックス(11)の基板(12)に接続されており、前記圧縮機(14)や放熱ファン(16)とともに運転制御され、温度検出をおこなう。
【0030】
まず、前記基板(12)からの束線a(30)は、前記図7およびその要部の拡大図である図8に示すように、収納ボックス(11)の背面から引き出され、下方の機械室(13)の内部を通り抜けて温調室(20)に延出される。次いで束線a(30)は、温調室(20)を形成する前記断熱仕切壁(23)の後端縁の外表面に形成した凹溝(31)内を挿通路として側壁部に至り、さらにこの側壁部の端縁に形成した前記同様の凹溝(31′)を経由して前記循環ファン(22)の近傍に引き出すように形成する。
【0031】
束線a(30)が引き出された側壁部の断熱仕切壁(23)には凹部(32)を設けており、この凹部(32)内に配置した中継コネクタ(33)にその端部は接続されている。そして、対応する循環ファン(22)からの束線b(34)は上方に所定長延出させ、近傍に位置する前記凹部(32)内で前記中継コネクタ(33)に接続されているものである。
【0032】
また、空気温センサー(27)との接続については、前記基板(12)からの束線a′(30′)を、前記同様の凹溝(31′)を介して前記循環ファン(22)の近傍部分よりさらに前方まで延出し、側壁部前端の断熱仕切壁(23)に形成した凹部(35)内で中継コネクタ(36)と接続するものであり、この部分において、戻り風路(26)に取り付けた空気温センサー(27)からの束線c(37)を中継コネクタ(36)で接続するようにしている。
【0033】
したがって、製品状態においては、温調室(20)は、冷却性能を向上させるために上部の機械室(13)や外部とは断熱仕切壁(23)によってその周壁を断熱区画しており、機械室(13)と温調室(20)とは冷凍サイクルの溶接結合によって分離不能に配設されているが、温調室(20)の内部に配設した循環ファン(22)や空気温センサー(27)が故障した場合には、本体から外板(7)を取り外すとともに、外面に開放している断熱仕切壁(23)の凹部(32)あるいは(35)中で前記中継コネクタ(33)あるいは(36)の接続を外すことによって、束線を切断することなく、基板(12)側との配線を分離することができ、その後、断熱仕切壁(23)内部から対象となる電気部品を取り出して、修理や交換作業をおこなえばよく、サービス交換などの作業を容易にできるものである。
【0034】
また、上記構成によって、各束線a(30)、b(34)、c(37)は、冷却ユニット(2)の外表面に露呈することなく外板(7)内に配設することができ、外観的にすっきりとコンパクトに構成することができる。
【0035】
さらに、温調室(20)内に設置した蒸発器(21)に対して、循環ファン(22)や空気温センサー(27)からの各束線(30)(34)(37)は所定距離を有して離間するとともに、機械室(13)の前面に配設した凝縮器(15)に対しても充分離間することになり、冷却フィンや放熱フィンに近接することによる束線a(30)、b(34)、c(37)の傷つきや氷結を防ぐことができる。
【0036】
なお、上記各構成における冷却対象物としての前記冷却マット(6)は、内部の空洞内に冷気を導入することにより、その上部や内部に入る人体を冷却するものであるが、冷却対象物はこれに限るものではなく、その形態や設置スペースから、冷却ユニット(2)と冷却対象物とが一体化できない構成のものであればよい。
【0037】
また、上記各実施例については冷却ユニット(2)で冷気を生成し、これを冷却対象物である冷却マット(6)側に吹き出す構成を説明したが、前記冷気とは逆に暖気を生成し、この暖気に吹き出しにより対象物を加温するようにしてもよく、その場合には、前記冷凍サイクルにおける圧縮機の上流側と下流側とを連結するように四方弁を設け、冷媒流路を切り換えることで前記蒸発器(16)を高温側の熱交換器である凝縮器として使用し、この高温となった蒸発器(21)による暖気を吹き出すようにすればよい。
【0038】
そしてまた、上記各実施例においては、トラックなどの車内で使用する温度調節装置(1)について説明したが、本発明は、前記車載用に限らず、家庭における個人用や病院用としても活用できるものであり、屋外用としても広く展開して使用できるものである。そして、これらの対象物から電源は電池に限らず交流電源を使用するものでもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 温度調節装置 2 冷却ユニット 3 運転席
4 後部キャビン 5 蓄電池 6 冷却マット
7 外板 8 背面カバー 9 上部カバー
10 アングル材 11 収納ボックス 12 基板
13 機械室 15 凝縮器 16 放熱ファン
19 排気ダクト 20 温調室 21 蒸発器
22 循環ファン 23 断熱仕切壁 25 吹き出し風路
26 戻り風路 27 空気温センサー 28 吸気口
30、30′、34、37 束線 31、31′ 凹溝 32、35 凹部
33、36 中継コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池により駆動電力を供給される圧縮機と凝縮器と蒸発器とを環状に連結して冷凍サイクルを形成し、この冷凍サイクル中の前記蒸発器を循環ファンおよび吹き出し風路と戻り風路とを有する断熱壁体で形成された温調室内に収納するとともに前記圧縮機と凝縮器とこれらを冷却する放熱ファンとを機械室内に配設し、基板などを収納する収納ボックスを設けた温度調節ユニットを運転席後部の仮眠用キャビン内に取り付け、前記蒸発器により生成された冷気あるいは暖気を前記仮眠用キャビン内または運転席、あるいはその双方に吹き出して対象空間を温度調節するようにしたものにおいて、
収納ボックスの基板からの束線と温調室内の電気部品からの束線とを接続する中継コネクタを前記温調室の近傍に配置したことを特徴とする車載用温度調節装置。
【請求項2】
収納ボックスを上部に配置するとともにその下方に機械室を設置し、最下方に温調室を配置したことを特徴とする請求項1記載の車載用温度調節装置。
【請求項3】
中継コネクタに接続される温調室内の電気部品は、蒸発器の温度あるいは対象空間からの吸込み空気温度を検出する温度センサーであることを特徴とする請求項1記載の車載用温度調節装置。
【請求項4】
中継コネクタに接続される温調室内の電気部品は、循環ファンであることを特徴とする請求項1記載の車載用温度調節装置。
【請求項5】
温度調節ユニットを形成するキャビネットの前面を幅広にしてこの前面に温調室の吹き出し風路と戻り風路とを設けるとともに蒸発器を前面の幅方向に配置し、収納ボックスからの束線は本体の背面側より前記温調室部分に導入させて温調室側の束線と接続させたことを特徴とする請求項1乃至4記載の車載用温度調節装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−195367(P2010−195367A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−45970(P2009−45970)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】