説明

湿し水循環供給装置の中間タンク

【課題】分離した異物による湿し水の劣化を防止し、湿し水の長寿命化を図る。
【解決手段】水舟9からの湿し水の排水用接続部9aの側に下部が接続され、水舟9への湿し水の給水用接続部9bの側に上部が接続される通水槽24と、通水槽24内に配設され、湿し水に浮遊する多数の粒状部材31とを備えたフィルター部23を設ける。また、通水槽44の内部に、水舟9からの湿し水の排水用接続部9aの側に上部が接続された下向きに延びた第1通水部48A〜48C、および、該第1通水部48A〜48Cに下端が連通し、水舟9への湿し水の給水用接続部9bの側に湿し水を通水する上向きに延びた第2通水部49A〜49Cを有する略U字形状の湿し水流路47A〜47Cを備えたフィルター部43を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフセット印刷機の付帯設備である湿し水循環供給装置の中間タンクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
オフセット印刷機は、図6に示すように、大型のローラ(版胴)1と、大口径のローラ(ブランケット胴)3と、複数の小径インキローラ群4と、小径のゴムローラ7などからなる給水ローラ群6とで構成されている。ローラ1は、インキによって図柄等の画線を形成するために、表面にフォトレジスト処理を施したアルミニウム製の板などからなる刷版2が配設されている。大口径のローラ3は、前記刷版2からインキを受け取り、紙に転写するゴム板を巻回したものである。小径インキローラ群4は、前記刷版2にインキを供給するインキ供給手段の役割をなすものである。ゴムローラ7はクロムローラ8と交互に配設され、刷版2の非画線部に湿し水を供給することにより、反発により非画線部にインキが付着しないようにする湿し水供給手段の役割をなすものである。なお、5はインキ壺である。
【0003】
前記湿し水供給手段の給水ローラである下端のクロムローラ8は、所定水位で湿し水が貯留される水舟9に対して、その一部が湿し水に浸漬されるように配設されている。この水舟9内の湿し水は、中間タンク10と冷却循環タンク13とを備えた循環供給装置によって再生処理されて常に循環供給されている。ここで、この再生処理とは、湿し水に含まれた泡を消滅(以下「消泡」という。)させること、および、湿し水に含まれた異物を濾過するものである。
【0004】
前記中間タンク10は、水舟9の排水用接続部9aに接続され、該水舟9からオーバーフローにより自然排水された湿し水を一時的に貯留することにより消泡し、また、インキの固まりなどの粗い異物をフィルター11により濾過するものである。なお、フィルター11を通過して濾過された湿し水は、フロート12によって中間タンク10内に所定水位で貯留され、濾過できなかった紙粉、細かいインキ成分およびスプレーパウダーなどの異物を底に沈殿させ、上澄みだけを水舟9の給水用接続部9bの側である冷却循環タンク13に供給するように構成している。
【0005】
また、冷却循環タンク13は、図示しない補充タンクから補給される湿し水と、前記中間タンク10から供給された湿し水とを混合し、その混合した湿し水の温度などを調整して、前記水舟9に供給するものである。
【0006】
しかしながら、前記中間タンク10は、オフセット印刷機の付帯設備であり、湿し水を自然落下によって排水する構造から、オフセット印刷機の下側に位置するように配設されているため、清掃性が悪く、長い間放置されることが多い。その結果、中間タンク10内に沈殿させた紙粉やインキ成分はヘドロ状の堆積物となり、常に一定量蓄積した湿し水を劣化させるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来の問題に鑑みてなされたもので、分離した異物による湿し水の劣化を防止し、湿し水の長寿命化を図ることができる湿し水循環供給装置の中間タンクを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明の湿し水循環供給装置の第1の中間タンクは、オフセット印刷機の給水ローラの一部を浸漬させる湿し水を貯留する水舟の下側に配設され、該水舟から排水された湿し水を濾過して該水舟に循環供給する湿し水循環供給装置の中間タンクにおいて、前記水舟からの湿し水の排水用接続部の側に下部が接続され、前記水舟への湿し水の給水用接続部の側に上部が接続される通水槽と、前記通水槽内に配設され、前記湿し水に浮遊する多数の粒状部材とを備えた構成としている。
【0009】
この第1の中間タンクによれば、水舟からの湿し水を下部から取り入れ、上部から排出する通水槽に対して、湿し水に浮遊する多数の粒状部材を配設しているため、前記通水槽内を通水される湿し水に含まれたインキの固まりおよび紙粉などの異物は、前記粒状部材の表面に付着し、これらを分離した清浄な湿し水のみを水舟への給水用接続部の側に供給することができる。そして、通水槽内の湿し水は、オフセット印刷機による印刷時には滞留することなく、常に通水状態になるため、分離した異物によって湿し水が劣化されることはない。
【0010】
また、第2の中間タンクは、オフセット印刷機の給水ローラの一部を浸漬させる湿し水を貯留する水舟の下側に配設され、該水舟から排水された湿し水を濾過して該水舟に循環供給する湿し水循環供給装置の中間タンクにおいて、通水槽の内部に、前記水舟からの湿し水の排水用接続部の側に上部が接続された下向きに延びた第1通水部、および、該第1通水部に下端が連通し前記水舟への湿し水の給水用接続部の側に湿し水を通水する上向きに延びた第2通水部を有する略U字形状の湿し水流路を備えた構成としている。
【0011】
この第2の中間タンクによれば、通水槽の内部に、上部から湿し水を取り入れる第1通水部と、該第1通水部と下部が連通して上部から排水する第2通水部とからなる略U字形状の湿し水流路を設けているため、該湿し水流路を通水する湿し水に含まれた泡を確実に消泡できる。また、湿し水に含まれた油分やインキ成分を第1通水部の水面で分離し、インキの固まりや紙粉などの異物は、下端の連通部で沈殿させ、これらを分離した清浄な湿し水のみを水舟への給水用接続部の側に供給することができる。そして、通水槽内の湿し水は、オフセット印刷機による印刷時には滞留することなく、常に通水状態になるため、分離した異物によって湿し水が劣化されることはない。
【0012】
さらに、第3の中間タンクは、オフセット印刷機の給水ローラの一部を浸漬させる湿し水を貯留する水舟の下側に配設され、該水舟から排水された湿し水を濾過して該水舟に循環供給する湿し水循環供給装置の中間タンクにおいて、前記水舟からの湿し水の排水用接続部の側に接続される第1フィルター部と、該第1フィルター部に接続されるとともに前記水舟への湿し水の給水用接続部の側に接続される第2フィルター部とを設け、前記第1フィルター部は、前記水舟からの湿し水の排水用接続部の側に下部が接続され、前記第2フィルター部に上部が接続される第1通水槽と、前記第1通水槽内に配設され、前記湿し水に浮遊する多数の粒状部材とを備え、前記第2フィルター部は、第2通水槽の内部に、前記第1フィルター部の第1通水槽に上部が接続された第1通水部、および、該第1通水部に下端が連通し前記水舟への湿し水の給水用接続部の側に湿し水を通水する上向きに延びた第2通水部を有する略U字形状の湿し水流路を備えた構成としている。
【0013】
この第3の中間タンクによれば、湿し水に含まれた粗い異物を第1フィルター部で分離し、泡、細かい異物および油分などを第2フィルター部で分離し、清浄な湿し水のみを水舟への給水用接続部の側に供給することができる。そして、通水槽内の湿し水は、オフセット印刷機による印刷時には滞留することなく、常に通水状態になるため、分離した異物によって湿し水が劣化されることはない。
【0014】
第1および第3の中間タンクでは、前記粒状部材および湿し水を攪拌する攪拌手段を設けることが好ましい。このようにすれば、攪拌手段を動作させることにより、粒状部材に付着させた異物を分離させ、通水槽の底に沈殿させることができる。
【0015】
また、第2および第3の中間タンクでは、前記湿し水流路における第2通水部の下流側に、第1通水部および第2通水部を有する略U字形状の異なる第2の湿し水流路を設け、前記通水槽内に2以上の湿し水流路を設けることが好ましい。このようにすれば、湿し水に含まれた異物や油分などを更に清浄に分離することができる。
さらに、前記湿し水流路の下流側に、前記第2通水部に上端が連通した貯水部を更に設けるとともに、該貯水部に水位検出手段を設け、予め設定した水量が貯水されると排水手段により前記水舟への給水用接続部の側に湿し水を排水することが好ましい。このようにすれば、ポンプなどの排水手段に泡かみなどの動作不良を生じさせることなく、湿し水を確実に排水することができる。
【0016】
さらに、第1から第3の中間タンクでは、前記水舟への湿し水の給水用接続部の側に、濾材を備えたフィルター部を更に設けることが好ましい。このようにすれば、湿し水を更に確実に清浄でき、湿し水を確実に長寿命化できる。
【0017】
さらにまた、前記通水槽の底に異物排出管を接続し、該異物排出管の上流側に空気を所定圧力で供給する空気供給手段を配設するとともに、前記異物排出管における前記通水槽との接続部より下流側に開閉弁を介設することが好ましい。このようにすれば、清掃作業性を向上できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の湿し水循環供給装置の中間タンクでは、オフセット印刷機が動作中である場合には、通水槽内において湿し水が常に流動した状態になるため、分離した異物に長時間曝されることに伴う湿し水の劣化を防止できる。そのため、湿し水の長寿命化を図ることができ、定期的な湿し水の交換作業回数は勿論、中間タンク自体の清掃回数を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係る湿し水循環供給装置の中間タンク20を示す。この中間タンク20は、図6に示す水舟9の下側に位置するように配設され、該水舟9から排水された湿し水を再生処理(消泡および濾過)した後、冷却循環タンク13を経由して水舟9に循環供給する湿し水循環供給装置を構成するもので、外装体21の内部を仕切壁22a,22bにより区画し、第1から第3のフィルター部23,43,60を設けたものである。
【0021】
前記第1フィルター部23は、外装体21の右側に形成され、水舟9からオーバーフローにより自然排水された湿し水を高低差による重力で通水させ、インキの固まり、紙粉およびスプレーパウダーなどの粗い異物を除去するもので、第1通水槽24の内部に多数の粒状部材31と攪拌部材32とを配設したものである。
【0022】
前記第1通水槽24は、下部に逆円錐筒状の傾斜部25を設けた下端閉塞の円筒形状をなす。この第1通水槽24には、前記傾斜部25に第1吸水口26が設けられ、この第1吸水口26に水舟9の排水用接続部9aに接続した第1接続パイプ27が接続されている。また、第1通水槽24の上端開口は、第1蓋体28により開閉可能に密閉されている。この第1蓋体28には、第1排水口29が設けられ、この第1排水口29に後述する第2フィルター部43に接続する第2接続パイプ30が配設されている。これにより、水舟9からオーバーフローにより排水された湿し水を、高低差による重力で、下部から流入し、上部からのオーバーフローにより排水するように構成している。
【0023】
前記粒状部材31は、前記第1通水槽24内で湿し水に浮遊し、三次元接触により湿し水に含まれる異物を付着させて除去する濾材の役割をなすものである。この粒状部材31は、比重が1未満で、かつ、湿し水や粒状部材31自体の変質を防止するため、湿し水に対して化学的に安定したPP(ポリプロピレン)などの樹脂からなる球体により構成されている。この粒状部材31の直径は、小さいほど隣接する粒状部材31,31間の隙間が小さくなり、細かい異物の除去も可能になるため、10mm以下、より好ましくは0.5〜5mmとすることが好ましい。なお、粒状部材31の直径を0.5mmより小さくした場合には、隣接する粒状部材31,31間の隙間が小さくなり過ぎ、湿し水の通水作用を阻害するためである。また、前記第1通水槽24に対する粒状部材31の充填率は、少なすぎる場合には濾過性能が低くなる一方、多すぎる場合には後述する攪拌部材32による攪拌が行えないため、前記第1通水槽24の容積の10〜80%、好ましくは20〜60%、更に好ましくは30〜50%としている。なお、この粒状部材31には、バクテリアの繁殖を防止するために、抗菌性材料を使用または混合してもよい。また、本実施形態では、PPからなる中実の球体により構成したが、比重が重い材料を使用する場合には中空構造とすればよい。また、湿し水に対して化学的に不安定な材料を使用する場合には、化学的に安定な材料を表面にコーティングしてもよい。
【0024】
前記攪拌部材32は、第1通水槽24内の湿し水と粒状部材31とを攪拌する攪拌手段の役割をなすもので、前記第1蓋体28に対して垂直方向に進退可能に保持させた挿通軸33と、該挿通軸33の下端に設けた水平方向に延びる円板部34とからなる。この円板部34は、その外周部と第1通水槽24の内壁との間を前記粒状部材31が通過可能な直径をなし、前記粒状部材31を挿通可能な複数の挿通孔35が設けられている。なお、第1蓋体28の上部には、前記挿通軸33の上端に連結され、該攪拌部材32を垂直方向に移動させる駆動手段としてシリンダ36が配設されている。
【0025】
本実施形態では、この第1フィルター部23には、第1通水槽24の底に沈殿した異物を自動排出するための異物排出手段が設けられている。この異物排出手段は、前記第1通水槽24の傾斜部25において最下端である中央下部に設けた排出口37と、該排出口37に接続した異物排出管38と、エアコンプレッサ41と、開閉弁42A,42Bとからなる。前記異物排出管38は、上端を前記排出口37に接続する短尺な接続管部39の下端に、直線的に延びる排出管部40を設けた略T字形状のものである。前記エアコンプレッサ41は、排出管部40の上流側の一端に接続され、該排出管部40内に所定圧力の圧縮空気を供給する空気供給手段である。前記開閉弁42A,42Bは、前記排出管部40において、前記接続管部39との分岐位置の前後(上流側と下流側)に介設され、異物の排出時のみマイコン71により開弁されるものである。なお、上流側の第1開閉弁42Aは、コンプレッサ41による空気の圧送を制御するためのもので、下流側の第2開閉弁42Bは、第1通水槽24内の湿し水の排水を制御するためのものである。
【0026】
前記第2フィルター部43は、外装体21の中央に形成され、第1フィルター部23より第2接続パイプ30を介して排水された湿し水を二次清浄し、湿し水に含まれた油分やインキ成分を除去するもので、第2通水槽44の内部に、複数(3個)の湿し水流路47A〜47Cと貯水部54とを設けたものである。
【0027】
前記第2通水槽44は、外装体21内を前記仕切壁22a,22bで区画することにより形成され、その上端開口は第2蓋体45により開閉可能に密閉されている。また、この第2通水槽44には、外装体21の底から所定高さで底壁46が設けられ、その下部に配管用の空間が形成されている。
【0028】
前記湿し水流路47A〜47Cは、上流側に連通する第1通水部48A〜48Cと、下流側に連通する第2通水部49A〜49Cとを有するU字形状のものである。具体的には、これら湿し水流路47A〜47Cは、前記底壁46に垂直上向きに延びる3つの第1区画壁50A〜50Cを所定間隔をもって設けるとともに、前記第2蓋体45に垂直下向きに延びる3つの第2区画壁51A〜51Cを所定間隔をもって設けることにより形成される。そのうち、第1区画壁50A〜50Cは、全高が異なるように階段状に設けることにより、各湿し水流路47A〜47Cでの湿し水の通水(貯水)容量が異なるように構成している。
【0029】
第1の湿し水流路47Aは、底壁46、仕切壁22a、第1区画壁50Aおよび第2区画壁51AによりU字形状に区画されたもので、その第1通水部48Aの上端である仕切壁22aの上部に第2吸水口52が設けられ、この第2吸水口52が第2接続パイプ30を介して上流側である第1通水槽24と連通している。なお、本実施形態では、この第1の湿し水流路47Aにおける第1通水部48Aの上部には、油分を吸着する不織布などからなる吸着部材53が配設されている。第2の湿し水流路47Bは、底壁46、第1区画壁50A,50Bおよび第2区画壁51BによりU字形状に区画されたもので、その第1通水部48Bの上端が第2区画壁51A,51B間の空間により、上流側である第1の湿し水流路47Aの第2通水部49Aと連通している。この第2の湿し水流路47Bを形成するための第1区画壁50Bは、第1区画壁50Aの全高より低く形成されている。第3の湿し水流路47Cは、底壁46、第1区画壁50B,50Cおよび第2区画壁51CによりU字形状に区画されたもので、その第1通水部48Cの上端が第2区画壁51B,51C間の空間により、上流側である第2の湿し水流路47Bの第2通水部49Bと連通している。この第3の湿し水流路47Cを形成するための第1区画壁50Cは、第1区画壁50Bの全高より低く形成されている。
【0030】
前記貯水部54は、底壁46、第1区画壁50Cおよび仕切壁22bにより区画されたもので、仕切壁22bと第2区画壁51Cとの間の空間により、上流側である前記第3の湿し水流路47Cの第2通水部49Cと連通している。この貯水部54には水位センサ55が配設されるとともに、該水位センサ55の検出に基づいて貯水部54内の湿し水を後述する第3フィルター部60に排水する排水手段が設けられている。水位検出手段である水位センサ55は3つの電極56A〜56Cを備え、湿し水を介して電極56A,56Bが短絡することにより下限水位を検出でき、電極56A,56Cが短絡することにより上限水位を検出できる。前記排水手段は、貯水部の底に設けた第2排水口57と、該第2排水口57に接続した後述する第3フィルター部60への第3接続パイプ58と、該第3接続パイプ58の中間部分に配設したポンプ59からなる。
【0031】
前記第3フィルター部60は、外装体21の左側に形成され、前記ポンプ59による湿し水の吐出圧力で通水された湿し水を三次清浄し、第1および第2フィルター部23,43で分離できなかった細かい異物を分離するもので、第3通水槽61の内部にカートリッジ式のフィルター部材67を配設したものである。
【0032】
前記第3通水槽61は、外装体21内を前記仕切壁22bで区画することにより形成され、この仕切壁22bの下部には第3吸水口62が設けられ、この第3吸水口62が第3接続パイプ58を介して上流側である貯水部54と連通している。また、第3通水槽61の上端開口は、第3蓋体63により開閉可能に密閉されている。この第3蓋体63には、後述するフィルター部材67を着脱可能に取り付ける取付凹部64が設けられている。この取付凹部64は、円形状の窪みからなり、その内周縁には図示しないネジ溝が設けられている。また、第3蓋体63には、前記取付部70内に一端を開口させた第3排水口65が設けられ、この第3排水口65に水舟9の給水用接続部9bの側である冷却循環タンク13に接続する接続パイプ66が配設されている。
【0033】
前記フィルター部材67は、不織布やスポンジなどを円筒形状をなすように形成した濾材68と、該濾材68の下端に固着した樹脂製の円板などからなる閉塞板69と、濾材68の上端に固着した樹脂製の取付部70とからなる。閉塞板69は、湿し水が濾材68を通過することなく、該濾材68の下端から中央の空間部分に通水されることを防止するためのものである。取付部70は凸形状をなし、その上端部分には前記取付凹部64のネジ溝に螺合するネジ部が設けられている。
【0034】
前記構成の中間タンク20は、図2に示すように、負荷部品である攪拌手段のシリンダ36、異物排出手段を構成するエアコンプレッサ41と開閉弁42A,42B、および、排水手段を構成するポンプ59の駆動モータ59aが、制御手段であるマイコン71によって予め設定されたプログラムに従って制御される。なお、このマイコン71は、この中間タンク20および従来例に示す冷却循環タンク13を含むオフセット印刷機の付帯設備である湿し水循環供給装置全体を制御するものである。
【0035】
具体的には、オペレータがオフセット印刷機を操作して印刷を開始すると、マイコン71は、冷却循環タンク13内の湿し水の量および温度を制御しながら、常に湿し水を水舟9に供給する。また、水舟9から排水され、清浄された湿し水を水位センサ55の検出状況に基づいて冷却循環タンク13に供給する。さらに、所定時間毎に攪拌部材32を動作させるとともに、オペレータによる図示しない操作パネルの清掃スイッチの操作を検出すると、該第1通水槽24内に沈殿して堆積している異物を排出する。
【0036】
次に、前記中間タンク20の各フィルター部23,43,60での湿し水の清浄作用について具体的に説明する。
【0037】
まず、第1フィルター部23では、水舟9からオーバーフローにより湿し水が給水される。そうすると、湿し水は、第1通水槽24の第1吸水口26から流入し、水舟9との高低差による自重で上部の第1排水口29からオーバーフローにより排水される。その間に、第1通水槽24の上部に積層状態で浮遊している粒状部材31の間を通過する際に、湿し水が含んでいる異物が粒状部材31の表面に付着する。
【0038】
また、第2フィルター部43では、第1フィルター部23からオーバーフローにより湿し水が給水される。そうすると、湿し水は、第1フィルター部23で除去されなかった泡が消泡され、油分や細かい異物が吸着部材53に吸着され、第1の湿し水流路47Aの第1通水部48Aに滴下される。そして、第1通水部48に貯留された湿し水の重力で、第2通水部49Aの湿し水が押し上げられ、オーバーフローにより第2の湿し水流路47Bの第1通水部48Bに供給される。その間に、吸着部材53に吸着されなかった油分は、第1通水部48Aの水面に浮遊し、湿し水より比重が重い異物は第1通水部48Aと第2通水部49Aの連続部分である第1の湿し水流路47Aの底に沈殿する。そして、このオーバーフローによる給水および清浄は、第2の湿し水流路47Bおよび第3の湿し水流路47Cで繰り返され、第3の湿し水流路47Cの第2通水部49Cから貯水部54に貯水される。また、この貯水部54に貯留された湿し水は、水位センサ55による検出状況に基づいてポンプ59が動作され、第3フィルター部60に排水(供給)される。
【0039】
さらに、第3フィルター部60では、ポンプ59により第2フィルター部43から所定圧力で湿し水が給水される。そうすると、湿し水は、濾材68の外周部から径方向内向きに湿し水が通過し、その際に第1および第2フィルター部23,43で除去されなかった細かい異物が除去される。そして、濾材68を通過した湿し水のみは、該濾材68の内部空間から第3排水口65を通って下流側である冷却循環タンク13に供給される。
【0040】
次に、マイコン71による中間タンク20の制御について具体的に説明する。
【0041】
この中間タンク制御処理では、マイコン71は、図3に示すように、まず、ステップS1で、第1フィルター部23の攪拌手段を構成するシリンダ36を動作させる周期である駆動タイマをスタートさせる。ついで、ステップS2で、駆動タイマによって計測した時間に基づいてシリンダ36を動作させる駆動周期が経過したか否かを検出する。そして、駆動周期が経過している場合にはステップS3に進み、駆動周期が経過していない場合にはステップS5に進む。
【0042】
ステップS3では、次にシリンダ36を動作させる周期を計測するために、駆動タイマをリセットして再びスタートした後、ステップS4で、攪拌処理を実行してステップS5に進む。
【0043】
ステップS5では、第2フィルター部43のポンプ59が動作中であるか否かを検出する。そして、ポンプ59が動作中でない場合にはステップS6に進み、ポンプ59が動作中である場合にはステップS8に進む。
【0044】
ステップS6では、水位センサ55の電極56A,56Cが短絡状態になったか否かにより、貯水部54内の水位が上限(図5(A)参照)に達したか否かを検出する。そして、上限を検出した場合にはステップS7に進み、ポンプ59の駆動モータ59aの動作を開始(オン)させてステップS8に進む。一方、貯水部54内の水位の上限を検出しない場合にはステップS10に進む。
【0045】
ポンプ59が動作している状態では、ステップS8で、水位センサ55の電極56A,56Bが非短絡状態になったか否かにより、貯水部54内の水位が下限(図5(B)参照)に達したか否かを検出する。そして、下限を検出した場合にはステップS9に進み、ポンプ59の駆動モータ59aの動作を停止(オフ)してステップS10に進む。一方、貯水部54内の水位の下限を検出しない場合にはそのままステップS10に進む。
【0046】
ステップS10では、オペレータによる第1通水槽24の清掃操作を検出したか否かを判断する。そして、清掃操作を検出した場合にはステップS11に進み、第1フィルター部23の排水処理を実行してステップS2に戻る。一方、清掃操作を検出しない場合にはそのままステップS2に戻る。
【0047】
ステップS4での攪拌処理は、シリンダ36を動作させることにより、攪拌部材32を所定時間(15秒程度)上下動させるものである。そして、この攪拌処理が実行されると、第1通水槽24では、図4(A)に示すように、内部に貯留されている湿し水の上側に浮遊している粒状部材31が内部で散乱する。この際、粒状部材31の表面に付着している粗い異物が分離する。そして、シリンダ36の動作を停止させると、粒状部材31から離れた比重が重い異物は、図4(B)に示すように、第1通水槽24の底に沈殿する。なお、この異物の沈殿は、排出口37は勿論、異物排出管38の接続管部39から排出管部40内にも生じる。また、攪拌終了時に、攪拌部材32の円板部34より下側に位置する粒状部材31は、挿通孔35を通って第1通水槽24の上方に浮き上がる。
【0048】
ステップS11での排出処理は、エアコンプレッサ41を常に動作さておき、まず、第2開閉弁42Bを開状態とした後、第1開閉弁42Aを開状態とする。そして、所定時間(1秒程度)経過すると、開閉弁42A,42Bをそれぞれ閉状態とするものである。そして、この排出処理が実行されると、異物排出管38では、エアコンプレッサ41からの圧縮空気が直線的に延びる排出管部40を通って、該排出管部40の図示しない端部から吐出される。この際、この排出管部40と接続管部39を介して連通している第1通水槽24では、排出管部40との圧力差により、該排出管部40へ向けて吸引されるように作用する。その結果、第1通水槽の底に沈殿している異物が吸引され、異物排出管38を介して中間タンク20の外部に自動排出される。
【0049】
このように、本発明の中間タンク20では、第1フィルター部23は、水舟9からの湿し水を下部から取り入れ、上部から排出する第1通水槽24に対して、湿し水に浮遊する多数の粒状部材31を配設しているため、第1通水槽24内を通水される湿し水に含まれたインキの固まりや紙粉などの異物を、粒状部材31の表面に付着させて除去できる。そして、この第1通水槽24内の湿し水は、オフセット印刷機による印刷時には滞留することなく、常に通水状態であるため、分離した異物によって湿し水が劣化することはない。
【0050】
しかも、第1フィルター部23には、粒状部材31と湿し水とを攪拌する攪拌部材32を設け、該攪拌部材32を動作させることにより粒状部材31に付着させた異物を分離させ、第1通水槽24の底に沈殿させることができる。そして、この湿し水の劣化に繋がる沈殿した異物は、異物排出手段を構成するエアコンプレッサ41を動作させることにより、自動排出できるように構成しているため、湿し水の劣化を確実に抑制できるとともに、清掃作業性を向上できる。
【0051】
また、第2フィルター部43は、第2通水槽44の内部に、上部から湿し水を取り入れる第1通水部48A〜48Cと、該第1通水部48A〜48Cと下部が連通して上部から排水する第2通水部49A〜49Cとからなる略U字形状の第1から第3の湿し水流路47A〜47Cを設けているため、該湿し水流路47を通水する湿し水に含まれた泡を確実に消泡できる。また、油分やインキ成分などの比重が軽い異物は、第1通水部48の水面で分離し、インキの固まりや紙粉などの比重が重たい異物は、底の連通部分で沈殿させて分離できる。そして、第2通水槽44内の湿し水は、第1のフィルター部と同様に、オフセット印刷機による印刷時には滞留することなく、常に通水状態になるため、分離した異物によって湿し水が劣化することはない。
【0052】
しかも、第2フィルター部43は、最も下流側に位置する第3の湿し水流路47Cの更に下流側に貯水部54を設け、水位センサ55の検出状況に応じて排水手段であるポンプ59を動作させて第3フィルター部60へ排水する。具体的には、予め設定した上限に達するとポンプ59を動作させ、下限まで排水するとポンプ59を停止させるため、ポンプ59に泡かみなどの動作不良を生じさせることを防止できる。その結果、ポンプ59が空気を吸引(泡かみ)することに伴う故障を防止できる。
【0053】
さらに、本実施形態では、最も下流側に取替可能なカートリッジ式のフィルター部材67を有する第3フィルター部60を更に設けているため、第1および第2フィルター部23,43で分離できなかった細かい異物を確実に分離できる。
【0054】
そのため、本発明の中間タンク20を適用した湿し水循環装置では、湿し水に含まれる異物を十分に除去できるため、湿し水を確実に長寿命化できる。その結果、定期的に全ての湿し水を交換する作業回数を低減できるとともに、中間タンク20自体の清掃回数を低減できる。
【0055】
本発明者らは、前記実施形態における第1フィルター部23および第2フィルター部43による効果を確認するために、第3フィルター部60のフィルター部材67を取り外した状態で実験を行った。この実験は、約20℃の温度雰囲気の下で、印刷により汚染された15リットルの湿し水を用意し、中間タンク20に対して5リットル/分で通水させた後の浮遊物質量SSと、ノルマルヘキサン抽出物質の量を測定するものである。なお、第1通水槽24は、直径が約160mm、全高が約150mmであり、その内部に直径が2mmの粒状部材31を容積の50%充填して行った。その実験結果を下記に示す。
【0056】
【表1】

【0057】
表1に示すように、第1実験では、処理前に計測した浮遊物質量SSが140mg/Lで、ノルマルヘキサン抽出物質が6mg/Lの第1の湿し水を使用し、処理後の湿し水を測定すると、浮遊物質量SSを20mg/Lまで除去し、ノルマルヘキサン抽出物質を1mg/L未満まで除去できた。また、第2実験では、処理前に計測した浮遊物質量SSが27mg/Lで、ノルマルヘキサン抽出物質が21mg/Lの第2の湿し水を使用し、処理後の湿し水を測定すると、浮遊物質量SSを11mg/Lまで除去し、ノルマルヘキサン抽出物質を13mg/L未満まで除去できた。
【0058】
これらの実験結果からも解るように、本発明の中間タンク20では、第1および第2フィルター部23,43だけでも十分な清浄(異物分離)効果を得ることができ、第3フィルター部60を設ければ当然の如く更に高い効果を得ることができる。
【0059】
なお、本発明の湿し水循環供給装置の中間タンク20は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0060】
例えば、前記実施形態では、第1フィルター部23に搭載した攪拌手段は、駆動手段により動作する攪拌部材32により構成したが、空気を供給して攪拌させたり、駆動手段により回転する羽根で攪拌させてもよく、種々の変更が可能である。
【0061】
また、第2フィルター部43では、3個の湿し水流路47A〜47Cを設けたが、その数は1個であってもよく、逆に4以上設けてもよい。
【0062】
さらに、前記実施形態では、沈殿した異物を自動排出する手段を、第1通水槽24にのみ設けたが、第2通水槽44にも同様に設けてもよい。この場合、異物排出管38の接続管部39は、各湿し水流路47A〜47Cの底にそれぞれ配管することが好ましい。
【0063】
さらにまた、前記実施形態では、攪拌手段である攪拌部材32は所定時間毎に動作させ、異物排出手段であるエアコンプレッサ41の開閉弁42A,42Bはオペレータの指示により動作させたが、これらの動作時期は種々の変更が可能である。例えば、オフセット印刷機は、紙に直接的に印刷するブランケット胴3を時間または印刷枚数に応じて清掃する必要があり、このブランケット清掃時には湿し水循環装置による循環供給制御も停止された状態になる。そのため、オペレータがこのブランケット清掃を実行するように操作したことを検出すると、攪拌手段による攪拌処理を行った後、所定時間後に異物排出手段による排出処理を実行するようにしてもよい。
【0064】
そして、前記実施形態では、3種のフィルター部23,43,60を搭載したが、必ずしも3種設ける必要はなく、第1フィルター部23のみ、または、第2フィルター部43のみで構成してもよいうえ、第1フィルター部23と第2フィルター部43との組み合わせのみ、または、第1フィルター部23と第3フィルター部60との組み合わせのみ、または、第2フィルター部43と第3フィルター部60との組み合わせのみにより構成してもよい。このようにしても、従来と比較すると確実に清浄効果を向上でき、湿し水の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施形態に係る湿し水循環装置の中間タンクを示す断面図である。
【図2】湿し水循環装置の構成を示すブロック図である。
【図3】マイコンによる中間タンクの制御を示すフローチャートである。
【図4】(A),(B)は第1フィルター部の攪拌処理による作用を示す断面図である。
【図5】(A),(B)は第2フィルター部の排水手段による動作を示す断面図である。
【図6】オフセット印刷機および湿し水循環供給装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0066】
9…水舟
9a…排水用接続部
9b…給水用接続部
20…中間タンク
23…第1フィルター部
24…第1通水槽
26…第1吸水口
29…第1排水口
31…粒状部材
32…攪拌部材
38…異物排出管
41…エアコンプレッサ(空気供給手段)
42A,42B…開閉弁
43…第2フィルター部
44…第2通水槽
47A〜47C…湿し水流路
48A〜48C…第1通水部
49A〜49C…第2通水部
52…第2吸水口
54…貯水部
55…水位センサ(水位検出手段)
57…第2排水口
59…ポンプ(排水手段)
60…第3フィルター部
61…第3通水槽
62…第3吸水口
65…第3排水口
67…フィルター部材
71…マイコン(制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オフセット印刷機の給水ローラの一部を浸漬させる湿し水を貯留する水舟の下側に配設され、該水舟から排水された湿し水を再生処理して該水舟に循環供給する湿し水循環供給装置の中間タンクにおいて、
前記水舟からの湿し水の排水用接続部の側に下部が接続され、前記水舟への湿し水の給水用接続部の側に上部が接続される通水槽と、
前記通水槽内に配設され、前記湿し水に浮遊する多数の粒状部材と
を備えていることを特徴とする湿し水循環供給装置の中間タンク。
【請求項2】
オフセット印刷機の給水ローラの一部を浸漬させる湿し水を貯留する水舟の下側に配設され、該水舟から排水された湿し水を濾過して該水舟に循環供給する湿し水循環供給装置の中間タンクにおいて、
通水槽の内部に、前記水舟からの湿し水の排水用接続部の側に上部が接続された下向きに延びた第1通水部、および、該第1通水部に下端が連通し前記水舟への湿し水の給水用接続部の側に湿し水を通水する上向きに延びた第2通水部を有する略U字形状の湿し水流路を備えていることを特徴とする湿し水循環供給装置の中間タンク。
【請求項3】
オフセット印刷機の給水ローラの一部を浸漬させる湿し水を貯留する水舟の下側に配設され、該水舟から排水された湿し水を濾過して該水舟に循環供給する湿し水循環供給装置の中間タンクにおいて、
前記水舟からの湿し水の排水用接続部の側に接続される第1フィルター部と、該第1フィルター部に接続されるとともに前記水舟への湿し水の給水用接続部の側に接続される第2フィルター部とを設け、
前記第1フィルター部は、
前記水舟からの湿し水の排水用接続部の側に下部が接続され、前記第2フィルター部に上部が接続される第1通水槽と、
前記第1通水槽内に配設され、前記湿し水に浮遊する多数の粒状部材とを備え、
前記第2フィルター部は、第2通水槽の内部に、
前記第1フィルター部の第1通水槽に上部が接続された第1通水部、および、該第1通水部に下端が連通し前記水舟への湿し水の給水用接続部の側に湿し水を通水する上向きに延びた第2通水部を有する略U字形状の湿し水流路を備えていることを特徴とする湿し水循環供給装置の中間タンク。
【請求項4】
前記粒状部材および湿し水を攪拌する攪拌手段を設けたことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の湿し水循環供給装置の中間タンク。
【請求項5】
前記湿し水流路における第2通水部の下流側に、第1通水部および第2通水部を有する略U字形状の異なる第2の湿し水流路を設け、前記通水槽内に2以上の湿し水流路を設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の湿し水循環供給装置の中間タンク。
【請求項6】
前記湿し水流路の下流側に、前記第2通水部に上端が連通した貯水部を更に設けるとともに、該貯水部に水位検出手段を設け、予め設定した水量が貯水されると排水手段により前記水舟への給水用接続部の側に湿し水を排水するようにしたことを特徴とする請求項2,3,5のいずれか1項に記載の湿し水循環供給装置の中間タンク。
【請求項7】
前記水舟への湿し水の給水用接続部の側に、濾材を備えたフィルター部を更に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の湿し水循環供給装置の中間タンク。
【請求項8】
前記通水槽の底に異物排出管を接続し、該異物排出管の上流側に空気を所定圧力で供給する空気供給手段を配設するとともに、前記異物排出管における前記通水槽との接続部の前後に開閉弁を介設したことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の湿し水循環供給装置の中間タンク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−289616(P2006−289616A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−108942(P2005−108942)
【出願日】平成17年4月5日(2005.4.5)
【出願人】(390003344)株式会社加貫ローラ製作所 (9)
【Fターム(参考)】