説明

湿布薬シート

【課題】湿布薬本来の効能効果とマイナスイオンのもつ効能効果が相乗効果的に得られる湿布薬シートを提供する。
【解決手段】シート状のベース2上に、マイナスイオン発生微粉末鉱石が混じったプリント液でマイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層4を印刷し、このマイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層4をフイルム6で密封する。更に、このフイルム6上に湿布薬成分塗着層8を塗着し、該湿布薬成分塗着層8の表面に脱着自在に保護フイルム10を貼り付け、所定の形状に裁断する。マイナスイオン発生微粉末鉱石をマイクロカプセル化し、マイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層28としても良く、この場合には、マイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層28の上に直接湿布薬成分塗着層8を塗着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体の肩こりなどによる具合の悪い部分に貼り付け、健康を回復するための湿布薬シートに関する。
【背景技術】
【0002】
マイナスイオンは、人体に作用して組織全体を弱アルカリ性に保ち、体内の新陳代謝を活発にして自律神経の働きを正常にすると言われ、これにより、疲労感がとれ、健康を回復させるという点で、近時、注目を浴びている。このマイナスイオンの効能を利用した疲労軽減貼り付けシートが知られている(例えば特許文献1参照)。また、肌に優しい植物性成分を配合した肩こり、腰痛、筋肉痛などの諸症状に使用される湿布薬(貼り薬)が知られている。
【特許文献1】特開2003−238420号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
肩こりや筋肉痛などのとき、市販の湿布薬(貼り薬)を患部に貼って、これらの症状を治そうとするが、湿布薬(貼り薬)のみでは十分な効果が得られない場合が多い。
そこで本発明は、湿布薬をマイナスイオン層と湿布薬層の二重層で仕上げ、互いの利点を同時に得ることができるようにして患部治療を効果的に行うことができる湿布薬(貼り薬)を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため本発明は、シート状のベースと、該ベース上に、マイナスイオン発生微粉末鉱石が混じったプリント液で印刷されたマイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層と、前記マイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層を密封するフイルムと、該フイルム上に塗着された湿布薬成分塗着層と、該湿布薬成分塗着層の表面に脱着自在に貼り付けられた保護フイルムとから成り、所定の形状に裁断したものである。
また本発明は、シート状のベースと、該ベース上に、マイクロカプセル化されたマイナスイオン発生微粉末鉱石が混じったプリント液で印刷されたマイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層と、該マイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層上に塗着された湿布薬成分塗着層と、該湿布薬成分塗着層の表面に脱着自在に貼り付けられた保護フイルムとから成り、所定の形状に裁断したものである。
また本発明は、シート状のベースと、該ベース上に塗着された湿布薬成分塗着層と、該湿布薬成分塗着層の表面に脱着自在に貼り付けられた保護フイルムとから成り、前記湿布薬成分塗着層にマイクロカプセル化されたマイナスイオン発生微粉末鉱石を混合し、前記シート状ベースを所定の形状に裁断したものである。
また本発明は、前記シート状ベースを伸縮自在なシートで構成したものである。
また本発明は、前記マイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層を種々のパターンで前記シート状ベース上に形成し、該パターンに沿って、前記シート状ベース、マイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層、フイルム、湿布薬成分塗着層及び保護フイルムからなる一体物を裁断したものである。
また本発明は、前記マイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層を種々のパターンで前記シート状ベース上に形成し、該パターンに沿って、前記シート状ベース、マイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層、湿布薬成分塗着層及び保護フイルムからなる一体物を裁断したものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、マイナスイオン層と湿布薬(貼り薬)層の二重層で仕上げたので、互いの利点を相乗的に引き出すことができ、患部を効果的に治療することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下に本発明の実施の形態を添付した図面を参照して詳細に説明する。
まず、プリント可能な紙、布、シート状合成樹脂、薄い鋼板等のシート体、あるいは、伸縮自在な、紙、布、シート状合成樹脂、繊維不織布等のシート体を、シート状ベース2として準備し、このシート状ベース2の一方の面に、マイナスイオン発生微粉末鉱石が所定の割合で混合された滅菌消毒したプリント用インク液あるいは糊などの凝固材からなるプリント液で、指定した図案(パターン)通りに印刷(塗着)し、シート状ベース2の一方の面にマイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層4を形成する。
【0007】
次にシート状ベース2のプリント面に薄い合成樹脂からなる透明なフイルム6を被覆し、フイルム6の周囲をシート状ベース2に溶着又は接着して、シート状ベース2のプリント面をフイルム6で完全密封する。次に、フイルム6の上から、マイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層4のプリント面に、湿布薬(貼り薬)成分を塗着し、湿布薬成分塗着層8を形成する。次に、シート状ベース2の湿布薬成分塗着層8の上に、薄いシート状の保護フイルム10を脱着可能に貼り付ける。次に、シート状ベース2を、プリント面の外縁に沿って裁断し、図2に示すように、ベース2から種々の形状の湿布薬シート12を切り抜き、製品とする。前記湿布薬成分は、l−メントール、サリチル酸グリコール、ビタミンE酢酸エステル、グリチルレチン酸等、現在、湿布薬(貼り薬)として認可を受けている成分から構成されている。
【0008】
上記湿布薬シート12を使用するときは、シート状ベース2上の湿布薬成分塗着層8から保護フイルム10を剥がし、湿布薬成分塗着層8を患部に貼り付ける。湿布薬シート12は、湿布薬成分塗着層8とマイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層4との2層構造を有するため、マイナスイオンの効果効能例えば人体に作用して組織全体を弱アルカリ性に保ち、新陳代謝を活発にして自律神経の働きを正常にし、これにより、疲労感がとれ健康を回復させるという効果効能と、湿布薬成分の効果効能が患部に同時に作用し、それぞれの持つ効力が相乗効果を発揮して患部に作用する。
【0009】
次に、図3を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。
まず、マイナスイオン発生微粉末鉱石14からなる原材料(芯物質)14と、芯物質をマイクロカプセル化するためのポリマー等の原材料16を準備する。次に、上記芯物質14と、カプセル化原材料16とを容器18に入れ、公知のマイクロカプセル生成技術により、芯物質14をマイクロカプセル化する。このマイクロカプセル化の技術は、化学的方法、物理化学的方法、機械的方法等があるが、本発明は、どのような方法を採用しても良い。生成されたマイクロカプセル19は、マイナスイオン発生微粉末鉱石14からなる芯物質と、カプセル壁とからなり、その構造は、球形単核構造20、球形多核構造22、不定形構造24、不定形多核構造26に分類される。
【0010】
次に、プリント可能な紙、布、シート状合成樹脂、薄い鋼板等のシート体、あるいは、伸縮自在な、紙、布、シート状合成樹脂、繊維不織布等のシート体を、シート状ベース2として準備する。次に、このシート状ベース2の一方の面に、マイクロカプセル化したマイナスイオン発生微粉末鉱石14が所定の割合で混合された滅菌消毒したプリント用インク液あるいは糊などの凝固材からなるプリント液で、指定した図案(パターン)通りに印刷(塗着)し、シート状ベース2の一方の面にマイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層28を形成する。
【0011】
次に、マイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層28のプリント面に、湿布薬(貼り薬)成分を塗着し、湿布薬成分塗着層8を形成する。次に、シート状ベース2の湿布薬成分塗着層8の上に、薄いシート状の保護フイルム10を脱着可能に貼り付ける。次に、湿布薬が保護フイルム10で保護された状態で、シート状ベース2を、カプセル塗着層28のプリント面の外縁に沿って裁断し、図2に示すように、ベース2から種々の形状の湿布薬シートを切り抜き、製品とする。前記湿布薬成分は、第1の実施形態において使用したものと同一である。
【0012】
上記湿布薬シート12を使用するときは、シート状ベース2上の湿布薬成分塗着層8から保護フイルム10を剥がし、湿布薬成分塗着層8を患部に貼り付ける。本実施形態においては、マイナスイオン発生微粉末鉱石をマイクロカプセル化することで、直接マイナスイオン発生微粉末鉱石が患部の傷口に触れることがなく安全であり、また、湿布薬特有の大きく伸びたり、縮んだりすることも可能となり、また、マイクロカプセル化することでマイナスイオン発生微粉末鉱石を湿布薬と直接配合することが可能となる。
【0013】
また、図4に示すように、予め、湿布薬成分にマイクロカプセル化したマイナスイオン発生微粉末鉱石を混合し、このマイクロカプセル19を混合した湿布薬成分を、シート状ベース2に塗着して、シート状ベース2に、マイナスイオン発生微粉末鉱石のマイクロカプセルが混じった湿布薬成分塗着層8形成し、この湿布薬成分塗着層8に保護フイルム10を脱着可能に貼り付け、シート状ベース2を、所定の形状に裁断して、製品としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る湿布薬シートの製作工程を示す説明図である。
【図2】本発明にかかる湿布薬シートの説明図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す説明図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0015】
2 ベース
4 マイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層
6 フイルム
8 湿布薬成分塗着層
10 保護フイルム
12 湿布薬シート
14 マイナスイオン発生微粉末鉱石
16 原材料
18 容器
19 マイクロカプセル
20 球形単核構造
22 球形多核構造
24 不定形構造
26 不定形多核構造
28 マイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状のベースと、該ベース上に、マイナスイオン発生微粉末鉱石が混じったプリント液で印刷されたマイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層と、前記マイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層を密封するフイルムと、該フイルム上に塗着された湿布薬成分塗着層と、該湿布薬成分塗着層の表面に脱着自在に貼り付けられた保護フイルムとから成り、所定の形状に裁断されたことを特徴とする湿布薬シート。
【請求項2】
シート状のベースと、該ベース上に、マイクロカプセル化されたマイナスイオン発生微粉末鉱石が混じったプリント液で印刷されたマイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層と、該マイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層上に塗着された湿布薬成分塗着層と、該湿布薬成分塗着層の表面に脱着自在に貼り付けられた保護フイルムとから成り、所定の形状に裁断されたことを特徴とする湿布薬シート。
【請求項3】
シート状のベースと、該ベース上に塗着された湿布薬成分塗着層と、該湿布薬成分塗着層の表面に脱着自在に貼り付けられた保護フイルムとから成り、前記湿布薬成分塗着層にマイクロカプセル化されたマイナスイオン発生微粉末鉱石を混合し、前記シート状ベースを所定の形状に裁断したことを特徴とする湿布薬シート。
【請求項4】
前記シート状ベースが伸縮自在なシートであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の中のいずれか1つに記載の湿布薬シート。
【請求項5】
前記マイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層を種々のパターンで前記シート状ベース上に形成し、該パターンに沿って、前記シート状ベース、マイナスイオン発生微粉末鉱石塗着層、フイルム、湿布薬成分塗着層及び保護フイルムからなる一体物を裁断したことを特徴とする請求項1に記載の湿布薬シート。
【請求項6】
前記マイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層を種々のパターンで前記シート状ベース上に形成し、該パターンに沿って、前記シート状ベース、マイナスイオン発生微粉末鉱石カプセル塗着層、湿布薬成分塗着層及び保護フイルムからなる一体物を裁断したことを特徴とする請求項2に記載の湿布薬シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−28042(P2006−28042A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−205903(P2004−205903)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【出願人】(399113938)株式会社ゴールドライフ (2)
【Fターム(参考)】