説明

溶接トーチのための結合装置及びプラグ要素を有する接続システム

本発明は、少なくとも1つのホースアセンブリ(23)によって結合装置(24)に接続された溶接トーチ(10)用の結合装置(24)及びプラグ要素(34)を有する接続装置(27)に関し、前述の結合装置は、ハウジング内に少なくとも部分的に配置され、モータープレート(28)上に配置された供給ユニット(29)によって供給される溶接ワイヤ(13)と、追加の媒質と、が、ホースアセンブリ(23)を介して溶接トーチ(10)に搬送され、且つ、ホースアセンブリ(23)は、プラグ要素(34)に接続されている。このような接続システム(27)を生成するべく、結合装置は、モータープレート(28)の端部壁(38)及び分離壁(39)を有する接続装置(30)によって形成され、端部壁(38)は、結合部(35)受け入れるべく設計されており、接続装置(30)は、ピン(37)を少なくともガイド及び位置決めするべく構築され、且つ、接続装置(30)は、ハウジングから独立している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのホースアセンブリによって結合装置に接続された溶接トーチ用の結合装置及びプラグ要素を有する接続装置に関し、前述の結合装置は、少なくとも部分的にハウジング内に配置されており、モータープレート上に配置された供給ユニットによって供給される溶接ワイヤと、追加の媒質と、が、ホースアセンブリを介して溶接トーチに搬送され、且つ、ホースアセンブリは、プラグ要素に接続されている。
【0002】
又、本発明は、少なくとも1つのホースアセンブリによって接続システムに接続された溶接トーチ用の接続システムの結合部にも関し、モータープレート上に配置された供給ユニットによって供給される溶接ワイヤと、追加の媒質と、が、ホースアセンブリを介して溶接トーチに搬送される。
【0003】
又、本発明は、少なくとも1つのホースアセンブリによって接続システムに接続された溶接トーチ用の接続システムの電気的結合部にも関し、モータープレート上に配置された供給ユニットによって供給される溶接ワイヤと、追加の媒質と、が、ホースアセンブリを介して溶接トーチに搬送される。
【0004】
更には、本発明は、少なくとも1つのホースアセンブリによって接続システムに接続された溶接トーチ用の接続システムのプラグ要素にも関し、モータープレート上に配置された供給ユニットによって供給される溶接ワイヤと、追加の媒質と、が、ホースアセンブリを介して溶接トーチに搬送される。
【0005】
最後に、本発明は、ホースアセンブリを介して溶接トーチに溶接ワイヤをガイドする供給ユニットを有するモータープレートにも関し、且つ、前述の溶接トーチは、接続システムに接続されている。
【背景技術】
【0006】
特許文献1に開示されているように、溶接トーチ用のホースアセンブリは、溶接トーチにおける結合部又は所謂汎用接続部に接続されるプラグを装備している。このような接続システムにより、溶接電流、溶接ワイヤ、ガス、及び制御ライン、並びに、その他の媒質がホースアセンブリを介して溶接トーチに搬送される。この目的のために、適切な接続部が提供されている。同様の結合部は、特許文献2、特許文献3、又は特許文献4にも開示されている。
【0007】
これらの場合には、プラグがねじ接続によって結合部に接続されているのが不利であり、ねじ接続には、プラグのために相対的に大きな空間が必要である。同様に、これらのねじ接続は、ホースアセンブリの重量をも支持しなければならない。更には、電力の搬送が結合部を介して実現されていることが不利であり、その理由は、これにより、結合部を導電性を有する材料から形成しなければならないためである。更には、最適な電力搬送を保証することができように、電力の搬送が、ねじ、スプリング、又は圧縮スプリング(spring pre−load)によって実現されている。従って、例えば、溶接装置のハウジングなどのハウジングに対する電力の搬送を回避するべく、結合部を絶縁する必要がある。この結果、構築のための作業と、このような結合部との関係において必要とされる空間と、が増大する。
【0008】
又、この場合には、結合部がハウジングに対して固定され、これにより、結合部によって相対的に高度な場所要件(place requirement)が生成されることも不利である。これは、主には、電力の搬送を保証するべく結合部が完全にプラグのピンを収容しなければならないという事実に由来する。更には、モータープレートと結合部の間における溶接ワイヤのガイドが必要となるため、空間要件も増大する。
【0009】
従って、このような接続システムの欠点は、増大した空間要件に起因して柔軟性が制限されるという点にある。又、相対的に長いホースアセンブリの中間駆動装置も更なる空間を必要とすることになる。更には、増大した空間要件によって重量も増大するが、この点は、例えば、ロボットの自由運動空間及び稼働の容易性が制限されることになるため、自動化システムとの関係において重要である。更には、ホースアセンブリがロボットアームの内部を少なくとも部分的に通過している場合には、増大した空間要件に起因し、自動化システムとの関係におけるホースアセンブリの引き回しが複雑になる。
【0010】
又、溶接ワイヤ用の引き込みノズルが接続システムに統合されていないことが欠点である。これは、引き込みノズルが、例えば、モータープレートと結合部の間に位置したガイドの一部であることを意味している。この結果、基本的にガイドを取り外さなければならないため、引き込みノズルの面倒な交換が必要となる。別の直径の溶接ワイヤを使用する場合に交換が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】スイス国特許出願公開第670210A5号(CH670210A5)明細書
【特許文献2】国際公開第2007/146963A2号(WO2007/146963A2)パンフレット
【特許文献3】スイス国特許出願公開第681213A5(CH681213A5)明細書
【特許文献4】独国実用新案出願公開第9319418U1(DE9319418U1)明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、溶接トーチ用の曲がりやすく且つ小型の接続システムを生成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、結合装置が、モータープレートの端部壁及び分離壁を有する接続装置によって形成され、端部壁が結合部のための収容部を提供しており、且つ、接続装置は、少なくともピンをガイド及び位置決めするべく形成され、且つ、接続システムがハウジングから独立しているということよって実現される。
【0014】
この方式の利点は、ホースアセンブリが基本的にモータープレートの接続装置に対して直接接続されているという点にあり、これにより、溶接ワイヤは、供給ユニットからホースアセンブリ内に直接的に搬送される。この場合に、ピンは、溶接ワイヤのわずかな摩擦しか伴わない切替えが実現されるように、接続装置内において位置決め及びセンタリングされる。又、基本的に、ホースアセンブリが接続装置に対して直接的に接続され、且つ、従って、接続装置がハウジングから独立しているため、接続システムが極めて柔軟に適用可能であることが利点である。これは、結合装置がハウジングに取り付けられていないということを意味している。従って、結合装置の重量も、モータープレートによって支持されている。更には、ガスシールドアーク溶接に不可欠な媒質(電流、溶接ワイヤ、ガス)のすべてを、それぞれ、モータープレート又は接続装置からホースアセンブリに直接的に搬送可能であるという点も有利である。従って、モータープレートは、それ自体で、且つ、任意の更なる対策を伴うことなしに、結合装置を表している。この結果、大きな空間節約効果を有するプラグ要素を使用可能であるという更なる利点が得られる。これにより、ホースアセンブリ及びプラグ要素を一緒に所謂中空シャフトロボットの内部に通すことができる。
【0015】
端部壁及び分離壁の両方が、それぞれ、接続装置内においてピンをガイドするための1つの凹部を有するように実現されており、分離プレートが、溶接ワイヤ用のピンの引き込みノズルを位置決めするべく形成されると共に端部壁とは分離した状態において配置されるという対策に起因し、ピンが、モータープレート(端部壁及び分離壁)によって保持及びセンタリングされ、且つ、ピンがホースアセンブリの重量を担持するということが有利に実現される。従って、位置決め又は嵌合が、電力の搬送及びその他の媒質の搬送から分離されている。同様に、プラグ要素も、ピンを介して固定される。
【0016】
請求項3〜6の特徴によれば、接続装置が、2つの結合部及び1つのプラグ接続部に起因し、すべての媒質に関して空間節約効果を有する方法によって形成されることが有利である。従って、すべての媒質を小さな空間内において搬送可能である。同様に、この1つのプラグ接続部に起因し、迅速な交換が可能であり、且つ、プラグ接続部の各接続部を介して、少なくとも、接触を実現するのに必要な形状を得ることができる。同様に、独自の電気的結合部に起因し、規定の電気的接触が提供される。又、結合部により、電流を搬送するモータープレートとハウジングの間に絶縁が形成されることも有利である。更には、利用可能な空間が限られているにも拘らず、1つの媒質当たりに1つの適切なラインが可能であることも有利である。最後に、結合部に対する又は直接的にプラグ要素に対する自動的なガス接続部も有利であり、その理由は、このガス接続部が端部壁に対して接続されるためである。
【0017】
同様に、本発明の目的は、結合部が、媒質の一部を搬送するべく実施され、且つ、結合部が、接続装置に固定されるべく形成され、且つ、結合部が、接続装置内においてその他の媒質を搬送するための接続部を装備するということによって実現される。
【0018】
この場合に、結合部内における追加の媒質は、個々の要件に応じて柔軟に配置可能であり、且つ、モータープレートの端部壁上における配置の結果として、必要とされる結合部の安定性が得られることが利点である。
【0019】
従属請求項の特徴に関する更なる利点については、前述の利点から理解することができよう。
【0020】
又、本発明の目的は、電気的結合部が、貫通接続部及びピン用のインターロックシステムを装備しており、且つ、貫通接続部が、溶接電流をピンに搬送するための接続部として形成されるということによって実現される。
【0021】
この場合には、ピンのガイド動作と、電流搬送のためのクランプ動作と、が一定の力によって行われ、且つ、製造公差の補償と、(例えば、シフト作業の際の)トーチの迅速な交換と、を実現可能であることが有利である。又、基本的にレバーをその死点上において回転させることにより、正しいインターロック状態のチェック装置としてレバーが機能することも有利である。更には、ピンの溝内にレバーをロックさせることにより、死点の抑制を規定可能である。
【0022】
従属請求項の特徴に関する更なる利点は、前述の利点から理解することができよう。
【0023】
更には、本発明の目的は、プラグ要素が、少なくとも1つのピンを装備しており、このピンは、その緩い端部に配置された溶接ワイヤのための引き込みノズルを具備しており、且つ、少なくとも、このピンは、モータープレートの端部領域によって形成された接続装置に接続されるように実施されるということによって実現される。
【0024】
この結果得られる利点は、前述の利点から理解することができよう。
【0025】
最後に、本発明の目的は、モータープレートの少なくとも1つの端部領域が溶接トーチ又はホースアセンブリ用の接続装置によって形成され、この接続装置は、端部壁及び分離壁によって実施されるということによっても実現される。
【0026】
この結果得られる利点も、前述の利点から理解することができよう。
【0027】
添付の概略的な図面を参照し、本発明について更に詳細に説明するが、以下の説明に含まれる開示内容は、同一の参照符号を有する同一の部分に対して適用可能である。更には、図示されている実施例又は様々な例示用の実施例の個々の特徴は、それ自体で、本発明による独立した解決策を表現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】溶接機又は溶接装置の概略図を示す。
【図2】非接続状態における本発明による接続システムの三次元の概略図を示す。
【図3】非接続状態における本発明による接続システムの三次元の概略断面を示す。
【図4】接続状態における本発明による接続システムの三次元の概略断面を示す。
【図5】接続システムのモータープレートの三次元の概略図を示す。
【図6】接続システムの結合部の三次元の概略背面図を示す。
【図7】接続システムの結合部の三次元の概略正面図を示す。
【図8】接続システムの電気的結合部の三次元の概略図を示す。
【図9】接続システムの電気的結合部の三次元の概略断面を示す。
【図10】接続システムのプラグ要素が接続された電気的結合部の三次元の概略図を示す。
【図11】接続システムのプラグ要素の概略平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
まず、例示用の実施例の同一部分には、同一の参照符号が付与されていることに留意されたい。
【0030】
図1は、例えば、MIG/MAG溶接法又はWIG/TIG溶接法又は電極溶接法、ダブルワイヤ/ダンデム溶接法、プラズマ溶接、或いは、はんだ付けなどの様々な異なるプロセス又は方法のための溶接装置1又は溶接システムを示す。
【0031】
溶接装置1は、電力要素3を有する電流源2と、制御装置4と、電力要素3又は制御装置4に割り当てられたスイッチング部材5と、を有する。スイッチング部材5又は制御装置4は、制御弁6に接続されており、この制御弁は、ガスタンク9と溶接トーチ10又はトーチの間における、例えば、CO2、ヘリウム、又はアルゴン、並びに、これらに類似したものなどのガス8のための、具体的には、保護ガスのための供給ライン7に配置されている。
【0032】
更には、制御装置4により、MIG/MAG溶接に通常使用されるものなどのワイヤ供給装置11を制御可能であり、且つ、供給ライン12により、更なる材料を、即ち、溶接ワイヤ13を、供給スプール14から、即ち、ワイヤロールから、溶接トーチ10の領域内に供給可能である。当然のことながら、従来技術において知られているように、ワイヤ供給装置11を溶接装置1内に、具体的には、基本ハウジング内に、統合し、これにより、図1に示されているような別個の装置として設計しないことも可能である。
【0033】
又、ワイヤ供給装置11により、溶接トーチ10の外部から、溶接ワイヤ13を、即ち、更なる材料を、溶接地点に供給することも可能であり、このためには、WIG/TIG溶接において通常行われているように、好ましくは、溶接トーチ10内に非ヒュージング電極が配置される。
【0034】
非ヒュージング電極(図示されてはいない)と被加工品16の間に、アーク15を、具体的には、有効なアークを、生成するための電流は、電流源2の電力要素3から、溶接トーチ10に、具体的には、電極に、溶接ライン17を介して供給され、この場合に、いくつかの部分から構成される溶接対象の被加工品16も、更なる溶接ライン18を介して、溶接装置1に、具体的には、電流源2に、接続され、且つ、これにより、溶接のために形成されるアーク15又はプラズマビームを介して、回路を生成可能である。
【0035】
冷却回路19を介して溶接トーチ10を冷却するべく、溶接トーチ10を、流量インジケータ20の相互接続を伴って、液体容器に対して、具体的には、水容器21に対して接続可能であり、且つ、溶接トーチ10を動作させる際には、冷却回路19を、具体的には、水容器21内に収容されている液体のために使用される液体ポンプを起動し、且つ、これにより、溶接トーチ10を効果的に冷却可能である。
【0036】
又、溶接装置1は、入力及び/又は出力装置22をも有しており、これにより、溶接装置1の様々な溶接パラメータ、動作モード、又は溶接プログラムを調節又は要求可能である。この結果、入力及び/又は出力装置22を介して設定された溶接パラメータ、動作モード、又は溶接プログラムを制御装置4に転送し、且つ、これにより、制御装置は、溶接システム又は溶接装置1の個々のコンポーネントを制御するか、又は調節又は制御のための対応する基準値を決定する。
【0037】
更には、図示の例示用の実施例においては、溶接トーチ10は、ホースアセンブリ23を介して溶接装置1又は溶接システムに接続されている。ホースアセンブリ23内には、溶接装置1から溶接トーチ10への個々のラインが配置されている。ホースアセンブリ23は、結合装置24を介して溶接トーチ10に接続されており、ホースアセンブリ23内の個々のラインは、接続ソケット又はプラグ接続部を介して、溶接装置1の個々の接点又は接続部に接続されている。ホースアセンブリ23の応力の除去を保証するべく、ホースパッケージ23が応力除去装置25を介してハウジング26に、具体的には、溶接装置1の基本ハウジングに接続されている。当然のことながら、接続ソケット又はプラグ接続部の代わりに、結合装置24を溶接装置1に対する接続のために使用することも可能である。この結果、溶接トーチ10用の接続システム27は、結合装置24によって形成されることになる。
【0038】
尚、原則的には、例えば、WIG装置又はMIG/MAG装置又はプラズマ装置などの様々な溶接方法及び溶接装置1においては、前述のコンポーネントのすべてのものを使用又は利用する必要はないことを付言しておく。例えば、溶接トーチ10は、空冷式の溶接トーチ10として設計可能である。
【0039】
前述のように、MIG/MAG溶接プロセス用の溶接トーチ10には、(ガス及び溶接電流などの)様々な媒質が供給され、且つ、具体的には、溶接ワイヤ13が溶接トーチ10に供給される。この溶接ワイヤ13は、モータープレート28上に配置された供給ユニット29によって溶接ワイヤ13を供給することができるように、ワイヤ供給装置11内又は溶接装置1内の供給スプール14上に存在している。これは、溶接ワイヤ13が、モータープレート28、接続システム27、及びホースアセンブリ23を介して、供給スプール14から溶接トーチ10に供給されることを意味している。
【0040】
本発明によれば、溶接トーチ10用の接続システム27は、モータープレート28の端部壁38及び分離壁39によって形成された接続装置30を有するように意図されている。同様に、接続システム27の接続部は、いくつかの層(31、32、33)に分割されている。
【0041】
以下においては、例示用の実施例に基づいて、本発明による接続システム27について説明する。この場合に、接続システム27は、結合装置24によって形成されており、これにより、この結合装置24は、接続装置30と、結合部35と、電気的結合部36と、を有する。この場合には、プラグ要素34が、ホースアセンブリ23の一端部に装着されており、溶接トーチ10が他端部に装着されている。従って、接続システム27に接続される際には、プラグ要素34(以下においては、プラグ34とも呼称する)は、結合部、接続装置30、及び電気的接続部36に接続される。
【0042】
図2〜図11の概略図に接続システム27が示されている。基本的に、接続システム27は、従来技術において一般に知られているように、溶接プロセスに必要とされる溶接電流、ガス8、溶接信号40、溶接ワイヤ13、及びこれらに類似したものなどの媒質を溶接トーチ10に供給する機能を具備している。従って、媒質のうちのそれぞれのもののために、ホースアセンブリ23内の1つのラインが提供されている。同様に、結合装置内においても、且つ、プラグ34内においても、個々の媒質のうちのそれぞれのもののために、1つの接続部が提供されている。
【0043】
空間を節約する方法によって多数の前述の媒質をプラグ34を介して搬送するべく、本発明によれば、プラグ34のための結合装置24の接続部は、いくつかの層31、32、33に分割されている。このため、相応して、結合部35及び電気的結合部36が必要とされ、結果的にアライメントされる。これは、図2〜図4において具体的に観察可能なように、異なる媒質の移動が異なる場所又は層31、32、33において実現されることを意味している。
【0044】
この場合に、溶接ワイヤ13は、基本的に、モータープレート28上に直接配置された供給ユニット29により、プラグ34に対して供給されている。溶接ワイヤ13をホースアセンブリ23を介して溶接トーチ10に搬送することができるように、供給ユニット29によって供給された溶接ワイヤ13は、プラグ34によって受け取られると表現することも可能である。本発明によれば、これは、プラグ34のピン37が接続装置30内に配置された場合に、既に保証されている。接続システム27がハンドトーチに使用される場合には、基本的に、その他の媒質をも搬送する必要がある。
【0045】
従って、本発明によれば、結合部35と、電気的結合部36と、が提供されており、これらは、溶接トーチ10の方向に向かって観察した際に、溶接ワイヤ13のすぐ後方においてその他の媒質をプラグ34に搬送することができるように、モータープレート28の接続装置30に配置されている。この目的のために、接続装置30は、端部壁38と、分離壁39と、を具備しており、且つ、電気的結合部36は、端部壁38と分離壁39の間に配置されており、且つ、結合部35は、端部壁38に固定されている。従って、電気的結合部36は、モータープレート28上に取り付けられており、且つ、結合部35は、モータープレート28に対して取り付けられている。
【0046】
これにより、結合部35は、好ましくは、プラスチックなどの非導電性材料から製造され、且つ、11個の制御信号40、ガス8、1つの空気42、及び1つのデータバス43という媒質を搬送するべく実施されている。従って、結合部35は、14個の接続部を具備しており、これらは、図6及び図7において具体的に観察可能なように、基本的に円形に配列されている。この場合に、制御信号40用の接続部は、利用可能な限定された空間にも拘らず、必要とされる空気及びクリープ距離(air and creep distances)を確保することができるように、異なる高さを交互に有している。更には、結合部35は、更なる媒質を結合部35の背後においてプラグ34に搬送することができるように、円の中心のエリア内において供給ユニット29の方向に貫通接続部(feed through)44を有している。これは、主に、溶接電流及び溶接ワイヤ13に関係している。従って、貫通接続部44は、接続装置30に対する接続部を形成しており、これを通じて溶接電流及び溶接ワイヤ13が搬送される。この場合には、溶接電流は、ピン37を介して、電気的結合部36からプラグ34に、従って、結合部35の直接背後に搬送される。従って、供給ユニット29に向かって観察した場合に、溶接ワイヤ13は、非常に後方の部分において、基本的には、接続装置30の分離壁39内において、プラグ34によって受け取られている。
【0047】
従って、結合部35の14個の接続部は、電気的結合部36の接続部と、溶接ワイヤ13を受け入れるための接続部と、により、補われていると表現可能である。但し、これは、3つの層31、32、33が接続部のために形成されており、この場合に、第1の層31は、結合部35によって形成され、第2の層32は、電気的結合部36によって形成され、且つ、第3の層33は、溶接ワイヤ13を収容するための接続部によって形成されていることをも意味している。
【0048】
この場合に、溶接ワイヤ13を受け取るための接続部は、一方においては、結合部35、端部壁38、電気的結合部36、分離壁38、及び供給ユニット29の配置の結果として、且つ、他方においては、プラグ34の結果として、形成されている。
【0049】
従って、プラグ34は、結合装置の3つの層31、32、33によって分割された接続部を介して、これらの接続部に対応するプラグ34の接続部に媒質を搬送することができるように実施する必要があり、具体的には、図2、図3、及び図11を参照されたい。この理由から、プラグ34は、結合部35に対応するように実施されているが、プラグ34には、結合部35の貫通接続部44の代わりに、ピン37が配置されている。このピン37は、基本的に、プラグ34における溶接電流のための対応する接続部を表しており、且つ、プラグ34の緩い端部に配置された引き込みノズル45と共に、溶接ワイヤ13を受け取るための接続部を形成している。
【0050】
これは、接続システム27を接続する際には、第1ステップにおいて、プラグ34のピン37を結合部35の貫通接続部44に、次いで、端部壁38の凹部に、そして、結果的に、電気的結合部36の貫通接続部47に挿入することを意味している。この状態において、プラグ34は、結合部35、端部壁38、及び電気的結合部36に挿入されたピン37によってセンタリング及び保持され、これにより、第2ステップにおいて、捩れ防止保護装置に従って、プラグ34を正しい位置に容易に配置可能である。これらの接続部は、制御信号40のものと比べて大きいため、捩れ防止保護装置は、好ましくは、空気42、ガス8、及び/又はデータバス43の接続部によって設計される。従って、結合部35の各接続部は、第1の層31内において、プラグ34の対応する接続部に接続可能であり、且つ、同時に、第3ステップにおいて、ピン37を端部壁39の凹部48内において位置決め及びセンタリング可能である。従って、引き込みノズル45の一部のみが凹部48から突出するように、分離壁39の凹部48内に配置されたある種のストッパ56が存在している。この結果、供給ユニット29の2つの供給ロールからの溶接ワイヤ13の排出口と引き込みノズル45の間の距離も最小限に低減され、或いは、これにより、供給ロールを引き込みノズル45の真正面に配置可能であり、この結果、溶接ワイヤ13の正確な搬送が保証されることになる。従って、凹部48は、2つの異なる直径を具備しており、相対的に大きな直径において、ピン37が、そして、相対的に小さな直径において、引き込みノズル45が―いわば、ピン37内に浮遊状態において取り付けられた状態で―センタリングされる。従って、ピン37の長さと、ストッパ56と、が、媒質の接続部が正しく接続される時点を規定している。従って、この状態において、溶接ワイヤ13を受け入れるための接続部の設計も完了している。これは、分離壁39の凹部48内においてセンタリングされる引き込みノズル45に起因し、溶接ワイヤ13が基本的に自動的に収集可能となるように、溶接ワイヤ13の保持具が溶接ワイヤ13の供給軸とアライメントされることを意味している。従って、この状態において、溶接電流の完全な搬送を除いて、具体的に図4において観察可能なすべての接続部が接続されている。従って、これから、結合部35及び電気的結合部36の貫通接続部44、47が端部壁38及び分離壁39の凹部46、48とアライメントされていることがわかる。従って、ピン37の中心軸及び溶接ワイヤ13の供給軸も同様である。
【0051】
一般に、ピン37は、基本的に大量の溶接電流を搬送するべく使用可能な直径を具備している。従って、ピン37は、略すべてのアプリケーションに使用可能である。更には、ピン37の直径は、プラグ要素34の重量をも支持するべく設計されなければならない。これは、基本的に、約17mmのレベルの直径によって実現される。直径は、例えば、17.31mmである。
【0052】
溶接ワイヤの搬送は、電気的結合部36が―図8〜図10に具体的に示されているような―インターロックシステム49を有するように設計されることによって実現され、このインターロックシステムは、接続システム27を接続する際に、開放しなければならない。閉鎖された際には、インターロックシステム49により、図10において具体的に観察可能なように、ピン37は、基本的に完全に包囲され、且つ、規定の力によってクランプされる。この目的のために、インターロックシステム49は、レバー50を有しており、これは、好ましくは、電気的結合部36の真鍮片51に接続されており、少なくとも、この真鍮片51は、導電性を有する。好ましくは一体型である真鍮片51は、いわば、曲がりにくい部分52と曲がりやすい部分53に分割されている。従って、ピン37用の貫通接続部47は、曲がりにくい部分52内に配置されている。更には、レバー50は、レバー50が操作された際に貫通接続部47の直径が低減されると共にピン37が偏心力に起因してクランプされるように、一側において、曲がりやすい部分53を曲がりにくい部分52に接続している。曲がりやすい部分53は、クリップとして更に機能し、このクリップにより、ピン37の公差の違いを補償可能であり、且つ、インターロックシステム49の死点(dead center)を抑制可能である。従って、閉鎖されたレバー50は、基本的に自己ロック式のレバー50と見なすことができる。閉鎖されたレバー50に起因し、ピン37をクランプするエリアが結果的に得られ、このエリアを介して、溶接電流がピン37に搬送される。従って、このエリアは、溶接電流のレベルに対して調節される。溶接電流をピン37に搬送可能であることを保証するべく、電気的結合部36は、内側の端部壁38に固定されており、且つ、溶接電流の供給ラインは、一般に、モータープレート28に接続される。従って、溶接電流は、最終的に溶接電流をピン37に搬送可能なように、供給ラインからモータープレート28を介して電気的結合部36に搬送される。当然のことながら、溶接電流用の供給ラインを、例えば、電気的結合部に直接接続することも可能である。このように電気的結合部36を取り付けることにより、取り付けの際の貫通接続部47のアライメントも実現される。更には、図10において詳細に観察可能なように、閉鎖される際にレバー50の一部分―カウンタ片57―がボルトの溝54内においてロックし、且つ、これにより、レバーを更に固定するように、レバー50を設計することも可能である。
【0053】
従って、電気的結合部36が内側の端部壁38に結合され、且つ、好ましくは、ねじにより、取付が実現される。これらのねじは、外部から―端部壁38を通じて―電気的結合部36の曲がりにくい部分52内のねじ孔に接続される。従って、端部壁38内には、結果的に貫通接続部47の正確なライメントをもたらすねじ孔が提供されていない。
【0054】
電気的結合部36を取り付けた後に、結合部35を端部壁38の外部―所謂フランジに取り付け可能である。この場合に、電気的結合部を取り付けるためのねじ36―図5の端部壁38の参照符号が付与されていない円―は隠蔽されている。一方、例えば、(モータープレート28の設置位置に応じて)凹部46の左側及び右側において又は上方及び下方において固定要素41又はねじ孔41を提供することにより、結合部35の取付が基本的に凹部46の中心軸を有するレベルにおいて実現されることは不可欠である。従って、この取付により、プラグ34の重量の保持と、結合部35の応力―例えば、プラグ34を取り外す際のもの―の極小化が保証される。
【0055】
同様に、結合部35の貫通接続部44は、プラグ34のピン37のガイド部となるように設計されており、この貫通接続部44は、電気絶縁性を有する。このガイド部は、基本的に、数センチメートルの長さを具備しており、且つ、端部壁38のサイズと協働し、第1の層31と第2の層32の間に距離を形成している。ガイド機能に加えて、この距離は、結合部35の(制御信号40、データバス43、及び空気42などの)各接続部のための接続ラインを通過させることができるという第2の効果をも具備している。但し、導電性を有するように貫通接続部44を設計することも可能である。この結果、例えば、貫通接続部44内において更なる電力の搬送を実現可能である。これを実現するべく、適宜、ピン37を包囲すると共に電流をピンに搬送するクリップを使用可能である。
【0056】
更には、端部壁38には、ガス供給接続部55を提供可能であり、このガス供給接続部は、好ましくは、結合部35のガス8のための接続部とアライメントしている。従って、結合部35を固定した際には、結合部35のガス接続部8が自動的に端部壁38上のガス供給接続部55に接続される。このガス供給接続部55は、基本的に、ガス吸入パイプと溶接電流の供給ケーブルが接続されているモータープレート28のベースプレートの下部側に延在している。従って、この場合に、結合部35については、凹部46、端部壁38、2つのねじ孔41、及びガス供給接続部55という4つの地点が重要である。接続装置30を介した媒質の溶接トーチ10に対する搬送を保証するべく、特に、これらの地点の間の個々の距離に留意しなければならない。これらの距離は、例えば、所謂中空シャフトロボットなどのロボットの媒質のための貫通接続部に対して特に適合される。このような媒質用の貫通接続部の直径は、約42mmのレベルである。従って、プラグ34の外径は、相応して、少なくともこれよりも小さくなければならない。前述のように、これは、異なる層31、32、33の間における接続部の分割によって実現されている。この約42mmのレベルの媒質の貫通接続部に起因し、結果的に、結合部35を接続するための距離が以下のように得られる。
【0057】
端部壁38のねじ孔41の中心と凹部46の中心の間の距離は、基本的に28mmである。この場合に、ねじ孔41は、基本的に端部壁38の凹部46の中心を通る垂直ライン上に配置される。端部壁38の凹部の中心とガス供給接続部55の中心の間の距離は、基本的に14mmである。この場合に、ガス供給接続部55の中心は、端部壁38の凹部46の中心を通る水平ライン上に配置される。ねじ孔41、凹部46、及びガス供給接続部55のこの配置は、基本的に、モータープレート28の通常の設置位置を示している図5において観察可能である。この場合には、いわば、モータープレート28が直立した状態において示されているため、前述の垂直及び水平ラインが結果的に得られるが、モータープレート28が横になった状態において設置される場合には、水平又は垂直ラインは、それぞれ、逆転することになる。
【0058】
特にその丸いプラグ34に起因し、本発明による接続システム27は、中空シャフトロボットに適用可能であり、これにより、必然的に必要とされるすべての媒質及び追加の媒質を単一のプラグ34を介して溶接トーチに搬送可能である。追加の媒質は、例えば、空気42であってよく、これは、所謂ブローイングアウトに使用可能である。別の媒質を制御ワイヤを介して搬送可能である。
【0059】
媒質の基本的に損失を伴わない搬送を実現するには、接続システム27の完全な接続が重要である。これは、基本的に、インターロックシステム49のレバー50を閉鎖可能であるかどうかをチェックすることにより、制御される。これは、レバー50を閉鎖可能である際には、接続システム27が完全に閉鎖されると共に動作するための準備が完了した状態にあることを意味している。レバー50を完全に閉鎖することができない場合には、プラグ34が正しく位置決めされていない。このチェックは、ピン37内の溝54と、溝54内に嵌合された(図10)レバー50の個々のカウンタ片の結果として得られるものである。従って、基本的にプラグ34の位置の変化に対して二重の保護が提供されるように、ピン37は、一方においては、電気的結合部36の貫通接続部47内においてクランプされると共に、他方においては、溝54によっても保持される。従って、このクランプと溝54による保持は、レバー50に伴って実行されている。
【0060】
又、これは、引き込みノズル45又はピン37が分離壁39内において正しく位置決め及びセンタリングされることを保証する。この結果、溶接ワイヤ13の受け入れには、わずかな摩擦しか伴わない。この場合に、分離壁39内のストッパ56は、プラグ34の明確な端部位置を表すと共にその他の接続部を過大な応力から保護するという機能を具備している。
【0061】
接続システム27の完全な接続は、データバス43にとっても重要であり、その理由は、このデータバスが、所謂高速データバス43となるように実施されるためである。この目的のためには、プラグ接続部内における適切な遮蔽が必要とされ、その理由は、例えば、500Aの溶接電流を搬送するピン37が直近に配置されるためである。この場合には、データバス43の高速データケーブルからプラグ接続部への切替えは、第1層31と第2層32の間の距離内において実現されている。
【0062】
従って、接続システム27又はレバー50は、プラグ34が接続装置30の分離壁39内においてストッパ56又は電気的結合部36の貫通接続部47内の引き込みノズル45の端部まで挿入された際にのみに、完全に閉鎖可能である。後者の場合には、溶接電流のみが搬送されることになり、従って、溶接工は、プラグ34を更に挿入しなければならないことがわかる。
【0063】
当然のことながら、接続システムが完全に接続されたことは、プラグ34がストッパ56まで挿入された際にのみ制御信号40が生成されるという事実から認識可能である。従って、例えば、結合部35内の接点を閉路させるか又は結合部35内のスイッチを動作させることにより、制御信号40を不要とすることも可能である。
【0064】
又、一般に、モータープレート28は、接続装置30が、両側に、従って、供給ユニット29の前後に配置され、これにより、モータープレート28の設計が対称的なものとなるように、実施される。従って、モータープレート28は、基本的にホースアセンブリ23を中断させる所謂中間駆動装置に対して適用することも可能である。但し、接続システム27は、どこにおいても同一であり、且つ、従って、均質である。
【0065】
モータープレート28の接続装置30に起因し、接続システム27は、極めて柔軟に適用可能である。従って、結合部55を必要とすることなしに、例えば、所謂ロボット用の機械タイプのトーチを接続装置30に直接接続可能である。これは、このような機械的なトーチ/トーチカッターが必要とする媒質の数が限られており、多くの場合に、溶接電流、ガス8、及び溶接ワイヤ13のみを必要としているという事実に由来している。本発明によれば、これらの媒質は、接続装置30及び電気的結合部36を介してプラグ34に搬送可能である。この目的のために、例えば、プラグ34のガス接続部8をガス供給接続部55に直接接続できるようにする短いピン37又はプラグ34のガス接続部8とガス供給接続部55の間の中間片を適用可能である。媒質が接続装置30を介してのみ搬送されるように、適宜、電気的結合部36を省略可能である。この目的のために、溶接電流をピン37に搬送するクリップが、例えば、端部壁38及び分離壁39の凹部46内に一体化される。従って、このクリップも、例えば、電気的結合部36の貫通接続部47などの接続システム27の任意の実施例に挿入可能である。
【0066】
又、接続システム27は、プラグ要素34又は結合部35がアダプタとして形成されるように実施することも可能である。従って、この場合には、ホースアセンブリ23は、このアダプタに接続される。アダプタの形態は、基本的に、プラグ要素34、又はプラグ34、又はプラグ34と結合部35の組合せの形態に対応している。いずれの場合にも、アダプタは、ピン37を必要としており、相応して、これは、接続装置30内に配置される。
【0067】
アダプタが、例えば、プラグ34と結合部35の組合せによって形成される場合には、ピン37は、基本的に、結合部35に対して接続され、相応して、この結合部も、端部壁38に取り付けられる。この場合には、ピン37は、結合部35と接続装置30の間の接続部を表している。アダプタがプラグ34に対応している場合には、基本的に、プラグ34の代わりに、アダプタが、結合部35、接続装置30、及び電気的結合部36に接続される。
【0068】
この結果、ホースアセンブリは、相応して、このアダプタに取り付け可能である。従って、更なる媒質は、独自のインターフェイス及び/又はアダプタによって搬送可能である。この場合には、このインターフェイスは、その大部分が、アダプタに隣接した状態において配置される。従って、本発明によるプラグ34が提供されていないホースアセンブリ23を接続装置30に接続することも可能であろう。
【0069】
一般に、プラグ要素34はホースアセンブリ23に接続されると表現可能である。プラグ要素34とホースアセンブリ23の間におけるこの接続は、切替えを表しており、これは、以下のように異なる方式によって実施可能である。一方においては、例示用の実施例に記述されているように、プラグ要素34は、ホースアセンブリ23の端部に取り付け可能である。他方においては、プラグ要素34は、アダプタであってよく、このアダプタは、結合部35と、ピン37と、から構成されている。この場合には、プラグ要素34の代わりに、接続装置がホースアセンブリ23の端部に取り付けられ、これにより、ホースアセンブリ23を結合部35に接続する必要がある。従って、ホースアセンブリ23は、接続要素を介してプラグ要素34又はアダプタに接続される。これは、アダプタがプラグ要素34に対応している場合にも当て嵌まる。
【0070】
最後に、形式的な観点から、本発明による装置の構造を十分に理解できるようにするべく本発明による装置及びそのコンポーネントは、部分的に正しい縮尺において図示されていないと共に/又はそのサイズが拡大及び/又は縮小されていることに留意されたい。
【0071】
本発明による独立した解決策によって対処される問題点は、以上の説明から理解することができよう。
【0072】
主には、図1〜図11に示されている個々の実施例が本発明による独立した解決策の主題を形成可能である。目的及びそれらに関係した本発明による解決策については、添付図面に関する以上の詳細な説明から理解することができよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのホースアセンブリ(23)に接続された溶接トーチ(10)用の結合装置(24)及びプラグ要素(34)を有する接続システムであって、
結合装置は少なくとも部分的にハウジング内に配置され、
モータープレート(28)上に配置された供給ユニット(29)によって供給される溶接ワイヤ(13)と、追加の媒質とが、ホースアセンブリ(23)を介して溶接トーチ(10)に搬送され、且つ、
ホースアセンブリ(23)がプラグ要素(34)に接続する接続システム(27)において、
結合装置(24)がモータープレート(28)の端部壁(38)及び分離壁(39)を有する接続装置(30)によって形成され、端部壁(38)が結合部(35)を受け入れるべく設けられており、且つ、
接続装置(30)が少なくともピン(37)をガイド及び位置決めするべく構成されており、且つ、
接続装置(30)がハウジングから独立していることを特徴とする接続システム(27)。
【請求項2】
端部壁(38)及び分離壁(39)は、それぞれ、接続装置(30)内においてピン(37)をガイドするべく1つの凹部(46、48)を有するように設けられ、分離壁(39)が、溶接ワイヤ(13)のためのピン(37)の引き込みノズル(45)を位置決めするべく実施され、且つ、端部壁(38)とは分離された状態において配置されることを特徴とする請求項1に記載の接続システム(27)。
【請求項3】
結合部(35)が端部壁(38)の台座に固定され、且つ、結合部(35)が端部壁(38)内に統合されたガス供給接続部(55)に接続することを特徴とする請求項1又は2に記載の接続システム(27)。
【請求項4】
結合装置(24)の電気的結合部(36)が端部壁(38)と分離壁(39)の間に配置されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の接続システム(27)。
【請求項5】
結合部(35)及び電気的結合部(36)の貫通接続部(44)が、端部壁(38)及び分離壁(39)の凹部(46、48)とアライメントされており、ピン(37)用のストッパが分離壁(39)の凹部(48)内に設けられることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の接続システム(27)。
【請求項6】
ピン(37)が電気的結合部(36)のインターロックシステム(49)によって固定されることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の接続システム(27)。
【請求項7】
溶接トーチ(10)のための接続システム(27)の結合部(35)であって、溶接トーチ(10)が少なくとも1つのホースアセンブリ(23)によって接続システム(27)に接続され、モータープレート(28)上に配置された供給ユニット(29)によって供給される溶接ワイヤ(13)と、追加の媒質とがホースアセンブリ(23)を介して溶接トーチ(10)に搬送される結合部(35)において、
接続装置(30)に固定されるべく設けられ、且つ、接続装置(30)内において追加の媒質を搬送するための接続部を備えることを特徴とする結合部(35)。
【請求項8】
結合部(35)を固定するための位置が接続部及びガス接続部(8)によって既定されることを特徴とする請求項7に記載の結合部(35)。
【請求項9】
接続部が、溶接ワイヤ(13)用の引き込みノズル(45)を有するピン(37)用の貫通接続部(44)となるように設けられ、且つ、ガス接続部(8)は、結合部(35)が接続装置(30)の端部壁(38)に固定された際に、端部壁(38)のガス供給接続部(55)に自動的に接続することを特徴とする請求項7又は8に記載の結合部(35)。
【請求項10】
空気(42)、データバス(43)、及び11個の制御信号(40)用の接続部が、結合部(35)内に統合されると共に貫通接続部(44)の周りに配置され、且つ、これらの接続部が、端部壁(38)から離れるように延在する接続ラインに接続することを特徴とする請求項7〜9の何れか一項に記載の結合部(35)。
【請求項11】
溶接トーチ(10)用の接続システム(27)の電気的結合部(36)であって、
溶接トーチ(10)が、少なくとも1つのホースアセンブリ(23)によって接続システム(27)に接続し、モータープレート(28)上に配置された供給ユニット(29)によって供給される溶接ワイヤ(13)と、追加の媒質とがホースアセンブリ(23)を介して溶接トーチ(10)に搬送される電気的結合部(36)において、
電気的結合部(36)がピン(37)用の貫通接続部(47)及びインターロックシステム(49)を備えており、
貫通接続部(47)が溶接電流をピン(37)に搬送するための接続部となるように設けられたことを特徴とする電気的結合部(36)。
【請求項12】
電気的結合部(36)が金属片(51)から形成されており、該金属片が、インターロックシステム(49)に接続し、且つ、前記金属片の内部に溶接電流用の貫通接続部(47)によって形成される接続部が統合されることを特徴とする請求項11に記載の電気的結合部(36)。
【請求項13】
インターロックシステム(49)がレバー(50)を備え、該レバーが、偏心力を作用させることによって貫通接続部(47)の直径を変更すると共にピン(37)を固定するべく使用可能であることを特徴とする請求項11又は12に記載の電気的結合部(36)。
【請求項14】
溶接電流用の接続部の貫通接続部(47)が、モータープレート(28)の端部壁(38)及び分離壁(39)内の凹部(48)とアライメントされることを特徴とする請求項11〜13の何れか一項に記載の電気的結合部。
【請求項15】
溶接トーチ(10)用の接続システム(27)のプラグ要素(34)であって、
溶接トーチ(10)が、少なくとも1つのホースアセンブリ(23)によって接続システム(27)に接続し、モータープレート(28)上に配置された供給ユニット(29)によって供給される溶接ワイヤ(13)と、追加の媒質とがホースアセンブリ(23)を介して溶接トーチ(10)に搬送される、プラグ要素(34)において、
プラグ要素(34)が、その緩い端部に配置された溶接ワイヤ用の引き込みノズル(45)を有する少なくとも1つのピン(37)を備えており、少なくとも、ピン(37)が、モータープレート(28)の端部領域によって形成された接続装置(30)に固定されるべく設けられたことを特徴とするプラグ要素(34)。
【請求項16】
電気的結合部(36)のインターロックシステム(49)用の溝(54)がピン(37)内に一体化されたことを特徴とする請求項15に記載のプラグ要素(34)。
【請求項17】
ハウジングの外径が溶接ロボットの媒質用の貫通接続部に対して適用されることを特徴とする請求項15又は16に記載のプラグ要素(34)。
【請求項18】
プラグ要素(34)がアダプタとなるように設けられることを特徴とする請求項15〜17の何れか一項に記載のプラグ要素(34)。
【請求項19】
ホースアセンブリ(23)を介して接続システム27に接続された溶接トーチ(10)に溶接ワイヤ(13)を供給するための供給ユニット(29)を有するモータープレート(28)において、
モータープレート(28)の少なくとも1つの端部領域が溶接トーチ(10)又はホースアセンブリ(23)用の接続装置(30)によって形成され、接続装置(30)が端部壁(38)及び分離壁(39)によって形成されることを特徴とするモータープレート(28)。
【請求項20】
端部壁(38)及び分離壁(39)には、それぞれ、ピン(37)用の凹部(46、48)が設けられ、凹部のそれぞれのものが、結合部及び電気的結合部(36)の貫通接続部(44、47)とアライメントされており、結合部(35)及び電気的結合部(36)が接続装置(30)に固定されることを特徴とする請求項19に記載のモータープレート(28)。
【請求項21】
端部壁(38)の凹部(46)の中心を通る垂直ライン上に結合部(35)を固定するための2つの固定要素(41)が配置され、固定要素(41)の中心と凹部(46)の中心の間の距離は、基本的に、28mmを有するように規定されることを特徴とする請求項19又は20に記載のモータープレート(28)。
【請求項22】
凹部(46)の中心とガス供給接続部(55)の中心の間の距離は、基本的に14mmの長さで規定され、ガス供給接続部(55)の中心が、凹部(46)の中心を通る水平ライン上に配置されることを特徴とする請求項19〜21の何れか一項に記載のモータープレート(28)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2012−525978(P2012−525978A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508852(P2012−508852)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際出願番号】PCT/AT2010/000156
【国際公開番号】WO2010/127377
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(502263019)フロニウス インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (9)
【Fターム(参考)】