説明

溶融紡糸時にマルチフィラメント糸を引出しかつ延伸する方法並びにこの方法を実施する装置

本発明は、溶融紡糸時にマルチフィラメント糸を引出しかつ延伸する方法及び装置に関する。この場合糸を、複数のゴデットの駆動されるガイド周壁において少なくとも部分巻掛けによって案内し、ゴデットのガイド周壁のうちの複数を加熱し、ガイド周壁のうちの1つを、糸を引き出すために、1500m/分を上回る範囲の第1の周速度で駆動し、少なくとも1つの後続のガイド周壁を、糸を延伸するために、第1の周速度の少なくとも2倍の速さを有する第2の周速度で駆動する。糸をガイド周壁に簡単に巻き掛けた場合でも、糸に十分な加熱と十分な引張り力とを生ぜしめるために、本発明では、糸を、引出しのために駆動されるガイド周壁において、少なくとも650mmの連続した接触長さをもって案内し、該ガイド周壁を80℃〜200℃の間の範囲における表面温度に加熱する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載の形式の方法、すなわち溶融紡糸時にマルチフィラメント糸を引出しかつ延伸する方法であって、糸を、複数のゴデットの駆動されるガイド周壁において少なくとも部分巻掛けによって案内し、ゴデットのガイド周壁のうちの複数を加熱し、ガイド周壁のうちの1つを、糸を引き出すために、1500m/分を上回る範囲の第1の周速度で駆動し、少なくとも1つの後続のガイド周壁を、糸を延伸するために、第1の周速度の少なくとも2倍の速さを有する第2の周速度で駆動する形式の方法と、請求項8の上位概念部に記載の形式の、上記方法を実施する装置、すなわち互いに間隔をおいて配置された少なくとも2つのゴデットを有しており、これらのゴデットが、糸の引出し及び延伸のために加熱されかつ駆動されるガイド周壁を有している形式の装置に関する。
【0002】
合成糸を製造する場合、マルチフィラメント糸をその溶融紡糸後に、ゴデットを用いて引き出して延伸することは、一般的に知られている。この場合延伸の程度に応じて、いわゆるPOY糸とFDY糸とが区別される。予備配向された糸(Pre Oriented Yarn)であるPOY糸は、まだ完全には延伸されていない、予備配向された構造を有している。これに対して、完全に延伸された糸(Full Drawn Yarn)であるFDY糸は、完全に延伸された構造を有している。特に、このようにマルチフィラメント糸を完全にもしくは十分に延伸することができるようにするためには、糸を引出し時に延伸温度に加熱することが一般的であり、このように加熱された糸は次いで1つの延伸過程において延伸することができる。糸の加熱はこの場合、例えばDE19958245A1に開示されているように、ゴデットの加熱されたガイド周壁によって行われる。
【0003】
公知の方法及び公知の装置ではそのために、1つのゴデット及び付加的なオーバフローローラのガイド周壁に複数回巻き掛けられて案内される。ゴデットのガイド周壁は加熱されているので、糸はこのガイド周壁との接触時に加熱される。ガイド周壁における巻掛けの数は、引出し速度との関係において、ガイド周壁からの糸の引出し後に所望の延伸温度が得られるように、選択されている。公知の方法及び公知の装置ではこれによって、引出し速度に関連して複数回の巻掛けを実現するために、相応に長く張り出したガイド周壁が必要である。さらに糸には、複数回の巻掛けによって、非連続的な加熱が生ぜしめられる。
【0004】
DE3146054A1に基づいて公知の、マルチフィラメント糸を引出しかつ延伸する方法及び装置では、糸は引出しのために、1つのゴデットのガイド周壁に1回巻き掛けられて案内される。しかしながらこの場合ガイド周壁は加熱されていないので、糸は後続のゾーンにおいて常温で延伸される。このような常温で延伸された糸にはしかしながら基本的に、極めて大きな延伸力が生ぜしめられねばならない、という欠点があり、しかもこのような極めて大きな延伸力は、特に、互いに平行に並んで案内される複数の糸を製造する場合に不都合である。
【0005】
従来技術においてはしかしながらまた、糸の加熱を、輻射ヒータを用いて接触なしに行うという方法が公知である。例えばWO2007/115703A1に基づいて公知の、マルチフィラメント糸を引出しかつ延伸する方法及び装置では、糸は複数のゴデットのガイド周壁において1回簡単に巻き掛けられて案内されている。この場合ガイド周壁の間には処理ゾーンが形成されていて、これらの処理ゾーンは、輻射ヒータによって糸を加熱するために使用される。このような方法及び装置は、高い速度においても十分な熱処理を可能にするために、糸のために大きな自由な案内区間を必要とする。
【0006】
ゆえに本発明の課題は、冒頭に述べた形式の、マルチフィラメント糸を引出しかつ延伸する方法並びに装置を改良して、糸の引出し速度及び延伸速度が高い場合でも、糸を効果的に加熱することができるようにすることである。
【0007】
本発明の別の課題は、互いに並んで平行に紡糸された複数の糸をもコンパクトな配置形式において延伸することができる、マルチフィラメント糸を引出しかつ延伸する方法並びに装置を提供することである。
【0008】
上記課題を解決するために本発明の方法では、請求項1の特徴部記載のように、すなわち、糸を、引出しのために駆動されるガイド周壁において、少なくとも650mmの連続した接触長さをもって案内し、該ガイド周壁を80℃〜200℃の間の範囲における表面温度に加熱するようにした。
【0009】
また前記課題を解決するために本発明による装置では、請求項8の特徴部記載のように、すなわち、糸を引き出すための加熱されたガイド周壁は、糸がガイド周壁に部分的に巻き掛けられて該ガイド周壁の周壁において少なくとも650mmの連続した接触長さをもって案内され得るような値の外径を有しているようにした。
【0010】
本発明の別の有利な構成は、特許請求の範囲の従属請求項に記載されている。
【0011】
本発明は次の認識、すなわち、糸を延伸するために必要な糸温度を得るため、及び糸を引出しかつ延伸するために必要な糸引張り力を生ぜしめることができるようにするためには、ゴデットの、高い周速度で駆動されるガイド周壁において、マルチフィラメント糸を加熱する場合に、ガイド周壁の周速度と、ガイド周壁の周囲における糸の接触長さとが、特定の関係に保たれねばならない、という認識に基づいている。
【0012】
本発明はまた、DE1435719に基づいて公知の方法及び公知の装置とも大きく異なっている。この公知の方法では、互いに平行に並んで案内される複数の合成糸は、低い速度で、ゴデットの加熱されていないガイド周壁によって引き出されて、自由回転可能に支承された加熱ドラムへと導かれる。糸を延伸するために、加熱ドラムには、ゴデットの駆動される第2のガイド周壁が後置されている。従ってこの公知の方法及び装置では、加熱ドラムにおいて、糸摩擦に依存した周速度が生ぜしめられる。このようなシステムは、合成糸を延伸するための高い速度のためにはまったく適していない。それというのは、糸は大きなスリップをもって加熱ドラムの周囲において案内されるからである。
【0013】
それに対して本発明では、糸を引き出すためのガイド周壁は、1500m/分を上回る範囲の周速度で駆動されることを前提としている。これによって糸は、ゴデットのガイド周壁によって有利には直に紡糸装置から引き出される。このような高い引出し速度にもかかわらず糸の加熱を可能にするために、糸は、引出しのために駆動されるガイド周壁において、少なくとも650mmの連続した接触長さをもって案内され、ガイド周壁は、80℃〜200℃の間の範囲における表面温度に加熱される。本発明による装置はそのために、駆動されるガイド周壁を有しており、このガイド周壁は、糸がガイド周壁に少なくとも部分的に巻き掛けられて該ガイド周壁の周壁において少なくとも650mmの連続した接触長さをもって案内され得るような外径を有している。従って糸が最大360°にわたって巻き掛けられている場合には、ガイド周壁は207mmの外径を有していなくてはならない。
【0014】
糸を加熱すると共に、糸の引出し時に十分な糸緊張もしくは糸応力を形成できるようにするために、本発明の有利な方法では、糸を、270°よりも大きな巻掛け角でガイド周壁に巻き掛けるようにした。このようにすると、糸のフィラメントストランドを押出し後に均一に引き出すのに、十分な引張り力を糸において生ぜしめることができる。
【0015】
糸の延伸後に、糸における内部応力を消滅させるための後処理を可能にするためには、糸を、延伸のために駆動されるガイド周壁において、少なくとも650mmの連続した接触長さをもって案内し、該ガイド周壁を80℃〜200℃の間の範囲における表面温度に加熱すると、特に有利である。これによって糸をリラクゼーション処理のために加熱することができる。
【0016】
ゴデットの2つのガイド周壁の間において糸の完全な延伸を達成するためには、糸を、延伸のためのガイド周壁において、少なくとも270°よりも大きな巻掛け角をもって案内すると、有利である。このようにすると、ガイド周壁の周囲において案内される複数の糸を延伸するためにも、高い延伸力を生ぜしめることができる。
【0017】
可能な限り僅かなエネルギ消費で延伸温度に糸を加熱できるようにするためには、糸を乾燥状態において湿潤なしに紡糸ゾーンから引き出し、糸を延伸後に、紡糸された糸部分において準備処理する、という可能性がある。このようにすると、糸における準備処理液のいわゆる「煮詰め(Auskochen)」がなくなり、その結果糸は、加熱されたガイド周壁との接触時に直接、所望の延伸温度に加熱されることができる。
【0018】
この場合静電荷によって生ぜしめられる、糸のフィラメントの拡開を回避するために、本発明の有利な方法では、糸を、引出し及び延伸のためのゴデットのガイド周壁において、それぞれ環状のガイド溝内で案内するようにした。このようにすると、糸のフィラメント束はまとまった状態に保たれる。さらに糸のフィラメント束内部全体への熱伝導が改善される。それというのは、ガイド溝の形状に関連して、ガイド周壁と糸との間における大きな接触面を形成することができるからである。
【0019】
ガイド溝及びガイド周壁の外においても糸のフィラメントのまとまりを保証するためには、引出しの前に糸において交絡を生ぜしめることも可能である。この場合交絡は、糸が捩られるように、有利に調節することができる。
【0020】
延伸温度への糸の加熱を改善及び均一化するために特に有利な方法では、糸を、ガイド周壁への乗上げもしくは走入前に、部分巻き掛けをもって少なくとも1つの分配ローラを介して案内するようにした。このようにすると、糸において個々のフィラメントを予備分配することができ、その結果糸をほぼ帯状にガイド周壁の周囲に接触させることができる。そしてこれによって、個々のフィラメントの数が多い糸をも、均一に加熱することが可能になる。
【0021】
糸を大きな糸番手でかつ高い速度で引き出しかつ延伸するプロセスでは、糸を、延伸の前又は後で、付加的に接触なしに熱輻射によって加熱すると、有利である。糸に付加的な熱エネルギを供給するためには、例えばガイド周壁における又はガイド周壁の外におけるガイド延伸を使用することができる。
【0022】
本発明による方法を実施する本発明による装置には、特に次のような利点がある。すなわち本発明の装置では、糸の引出しのために使用されるゴデットが、ガイド周壁における糸の簡単な巻掛けで、必要な引出し力と糸の所望の加熱とを、1500m/分を上回る高い速度でも可能にする。
【0023】
ガイド周壁の周囲における簡単な、つまり1回の巻掛けで、十分な接触長さを実現するために、ガイド周壁は有利には250を上回る範囲の外径を有している。
【0024】
引出し及び延伸のために可能な限りコンパクトな配置形式を実現するために、本発明の特に有利な構成では、糸を延伸するための加熱されたガイド周壁が、糸の部分巻掛けで少なくとも650mmの連続した接触長さを生ぜしめるような値の外径をもって形成されている。このように構成されていると、後処理、特にリラクゼーション処理のための糸の加熱が可能になる。
【0025】
一方では、加熱されたガイド周壁に対する糸の走入及び走出を可能にするため、かつ他方では、ガイド周壁における糸の大きな部分巻掛けを実現するために、本発明による装置の別の構成では、引出しのためのガイド周壁に糸走出側に、駆動される変向ローラが配属もしくは対応配置されていて、該変向ローラによって糸が、ゴデットのガイド周壁の間において案内されている。
【0026】
同様に、延伸のためのガイド周壁に糸走出側に、駆動される第2の変向ローラが配属もしくは対応配置されていると、ガイド周壁のそれぞれにおいて大きな巻掛け程度を実現することができる。
【0027】
糸の加熱を改善するために、本発明の別の有利な構成では、引出しのためのガイド周壁に糸走入側に、少なくとも1つの分配ローラが配属もしくは対応配置されている。このように構成されていると、糸の内部における個々のフィラメントを有利に帯状に予備配向することができる。糸をガイド周壁との間における大きな接触面の他に、糸において互いに上下に位置しているフィラメントの層を、さらに僅かにすることができる。
【0028】
糸が乾燥した状態で紡糸装置から引き出される場合のためには、糸走路において第2の変向ローラに、糸を湿すための準備処理装置が後置されていると有利である。
【0029】
糸の案内は有利には、ガイド周壁において該ガイド周壁の周囲における環状のガイド溝によって実施される。
【0030】
特に、大きな糸番手及び高い糸速度の場合における、糸の温度調整つまり糸の加熱を、改善するために、本発明による装置の有利な構成では、少なくとも1つの付加的な輻射ヒータが、糸を加熱するために設けられている。輻射ヒータは、ガイド周壁のうちの1つのガイド周壁の巻掛け領域か、又は自由な糸ガイド区間に配属もしくは対応配置されることができる。
【0031】
湿っていない乾燥した糸を引き出す場合に有利な構成では、糸を引き出すためのガイド周壁に、糸走路において交絡装置が前置されている。この交絡装置は有利には、糸において撚りが生ぜしめられるように形成されている。このようになっていると、溶融紡糸後及び個々のフィラメントストランドのまとめ後における、フィラメント束のまとまった状態を、糸の延伸時にも維持することができる。しかしながら糸の交絡によって、準備処理された糸においても、個々のフィラメントにおける塗布を均一化することができる。
【0032】
次に図面を参照しながら、本発明による方法及びこの方法を実施する本発明による装置の実施例について詳説する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明による方法を実施する本発明による装置の第1実施例を示す側面図である。
【図2】図1に示された実施例を上から見た平面図である。
【図3】紡糸装置の内部における本発明による装置の別の実施例を示す側面図である。
【図4】図3に示された実施例の正面図である。
【図5】糸を引出し又は延伸するゴデットの1実施例を示す断面図である。
【0034】
図1及び図2には、本発明による方法を実施するための本発明による装置の第1実施例が示されている。図1にはこの実施例が側面図で示され、図2には上から見た平面図で示されている。両方の図のうちの一方を特に参照するという記載がない限り、以下における記載は、両方の図に対して言えることである。
【0035】
図示されていない紡糸装置から糸15を引き出すために、図示の実施例は引出しゴデット2を有している。この引出しゴデット2は、中空円筒形のガイド周壁2.1と、該ガイド周壁2.1に回動不能に結合された駆動軸2.2とから成っている。この駆動軸2.2はゴデット駆動装置5.1と連結されている。引出しゴデット2のガイド周壁2.1の内部には加熱手段10.1が設けられており、この加熱手段10.1によってガイド周壁2.1は加熱可能である。
【0036】
引出しゴデット2のガイド周壁2.1の外径はその寸法を、糸15が、少なくとも650mmの接触長さをもって部分的に巻き掛けられている場合に、中断なしにガイド周壁2.1において案内され得るように、選択されている。そのためにガイド周壁2.1は糸15の案内領域において、240mmよりも大きな外径をもって構成される。
【0037】
引出しゴデット2のガイド周壁2.1において糸走入部と糸走出部との間で可能な限り高い巻掛け率を得るために、ガイド周壁2.1には糸走出領域に変向ローラ4.1は配属もしくは対応配置されている。この変向ローラ4.1の位置は、糸走入部に対して次のように、すなわちガイド周壁2.1の周囲における糸の部分巻掛け時に270°よりも大きな巻掛け角が生ぜしめられるように、選択されている。図1において、引出しゴデット2のガイド周壁2.1の周囲における糸の巻掛け角は、角度αで示されている。
【0038】
変向ローラ4.1はローラ駆動装置6.1と連結されていて、有利には、引出しゴデット2のガイド周壁2.1と同じ周速度で駆動されているので、変向ローラ4.1と引出しゴデット2のガイド周壁2.1との間において相対速度は生じない。さらに変向ローラ4.1は加熱可能に形成されていることができるので、これにより可能な限り、糸における温度差を回避することができ、かつ変向ローラを介して糸における規定された延伸ポイントを生ぜしめることができる。
【0039】
糸走入領域において引出しゴデット2には、分配ローラ33.1が配属されており、この分配ローラ33.1によって糸はガイド周壁2.1への走入もしくは乗上げ前に、部分巻掛けされて案内される。この実施例では2つの分配ローラ33.1,33.2が設けられており、両分配ローラ33.1,33.2は、糸が引出しゴデット2によって受容される前に、S字形又はZ字形に糸によって巻き掛けられている。これによって糸の内部においてフィラメントはベルト状に配向され、このことは、個々のフィラメントに対する熱伝達を容易にする。分配ローラは有利には自由回転可能に使用されて形成されている。基本的にはしかしながらまた、例えば糸における制動効果を高めるために、一方又は両方の分配ローラを駆動することが可能である。
【0040】
引出しゴデット2の側方に並んで延伸ゴデット3が配置されており、この延伸ゴデット3は、ガイド周壁3.1と、このガイド周壁3.1に堅く結合された駆動軸3.2とによって形成されている。駆動軸3.2はゴデット駆動装置5.2と結合されている。延伸ゴデット3のガイド周壁3.1もまた同様に中空円筒形に形成されている。ガイド周壁3.1の内部には、延伸ゴデット3のガイド周壁3.1を加熱するために第2の加熱手段10.2が設けられている。
【0041】
ガイド周壁3.1の外周部には短い間隔をおいて、第2の変向ローラ4.2が配属もしくは対応配置されており、ガイド周壁3.1に形成された糸走入部と、糸走出部に位置決めされた変向ローラ4.2とによって、ガイド周壁3.1における角度αでの部分巻掛けが生ぜしめられている。ガイド周壁3.1の外径の値はこの場合も同様に、糸15とガイド周壁3.1との間における、巻掛け角αによって規定された接触長さが、650mmの最小寸法を有するように、選択されている。この実施例ではガイド周壁2.1とガイド周壁3.1とはその寸法が同一に形成されている。
【0042】
変向ローラ4.2はローラ駆動装置6.2と結合されている。変向ローラ4.2は延伸ゴデットと比べて、ガイド周壁3.1に対して等しい大きさの周速度で、又は僅かに差のある速度で駆動されることができる。
【0043】
引出しゴデット及び延伸ゴデットの加熱されるガイド周壁2.1,3.1は、ゴデットボックス7の内部に配置されている。ゴデットボックス7は上側に糸入口8を有しており、この糸入口8を通して糸15は引出しゴデット2を介して引き込まれる。ゴデットボックス7には下側に糸出口9が形成されており、この糸出口9を通して糸15は引出し及び延伸後に引き出される。
【0044】
運転時に、図1及び図2に示された実施例は、先に紡糸装置によって複数のフィラメントから押し出されて冷却されたマルチフィラメント糸の完全な延伸のために使用される。引出しゴデット2のガイド周壁2.1は、ゴデット駆動装置5.1によって第1の周速度で駆動され、この第1の周速度は1500m/分を上回る速度である。例えばポリエステルから押し出された糸15は、例えば2000m/分の引出し速度で紡糸装置から引き出されることができる。糸を引出し後に完全に延伸するために、糸は引出しゴデット2のガイド周壁2.1において加熱される。糸15は、有利には延伸温度に加熱され、この延伸温度は糸材料のガラス固化温度よりも高い温度である。例えばポリエステル糸ではポリエステル糸は、85℃を上回る温度に加熱される。引出しゴデット2のガイド周壁2.1はそのために加熱手段10.1によって、80℃〜200℃の範囲の表面温度に加熱される。ポリマ型式、糸のフィラメントの数、糸番手及び糸の表面温度に応じて、少なくとも接触長さは少なくとも650mmの範囲において調節される。ガイド周壁2.1はそのために、240mmを上回る値、例えば300mmの値をもった外径を有している。
【0045】
変向ローラ4.1と延伸ゴデット3との間の糸区間内において糸を延伸するために、ガイド周壁3.1は第2の周速度で駆動され、この第2の周速度は、引出しゴデットのガイド周壁2.1の第1の周速度の少なくとも2倍の値を有している。例えばポリエステル糸を完全に延伸するために、延伸ゴデットにおける周速度は4000〜5000m/分の間において調節される。
【0046】
延伸後における糸において緊張もしくは応力を弛緩もしくは消滅させるために、ガイド周壁3.1は加熱手段10.2によって80℃〜200℃の範囲の表面温度に加熱されている。これによって糸における内部応力を消滅させることができる。糸走行方向において延伸ゴデット3に後置された変向ローラ4.2は、この場合有利には、ガイド周壁3.1よりも幾分低い周速度で駆動される。次いで、延伸された糸15は糸出口9を介して引き出される。
【0047】
図1及び図2に示された実施例は特に次のことによって、すなわち糸15がゴデット2,3のガイド周壁2.1,3.1と変向ローラ4.1,4.2に簡単に巻き掛けられて案内されることによって、傑出している。これによって極めて短いガイド周壁2.1,3.1しか必要なくなり、その結果極めてコンパクトでかつエネルギを節約する構造形式が可能になる。これにより本発明による装置は、糸群(Fadenschar)を1つの紡糸装置から引き出して一緒に延伸するのに、特に適している。
【0048】
図3及び図4には、紡糸設備内において本発明による方法を実施するための本発明による装置の別の実施例が示されている。図3にはこの別の実施例が側面図で示され、かつ図4には正面図で示されている。両方の図のうちの一方を特に参照するという記載がない限り、以下における記載は、両方の図に対して言えることである。
【0049】
複数のマルチフィラメント糸を溶融紡糸するために、加熱可能な紡糸ビーム11が設けられており、この紡糸ビーム11はその下側に複数の紡糸ノズル13を有している。各紡糸ノズル13はその下側に、多数のノズル開口を有しており、これらのノズル開口を通して、ポリマ溶融物は押し出されてフィラメントに形成される。紡糸ノズル13は溶融物供給路12と接続されている。この溶融物供給路2は、図示されていない溶融物源、例えば押出し機と連結されている。紡糸ビーム11の内部には、溶融物を案内しかつ溶融物を搬送する別の部材が配置されていてもよいが、これらの部材については、ここでは触れない。
【0050】
紡糸ビーム11は全部で4つの紡糸ノズル13を有しており、これによって同時に4つの糸15を互いに平行に並んで紡糸することができる。
【0051】
紡糸ビーム11の下には冷却装置16が設けられており、この冷却装置16は冷却ダクト18とブロー装置17とから形成されている。冷却ダクト18は紡糸ノズル13の下に配置されていて、紡糸ノズル13によって押し出された多数のフィラメントが冷却ダクト18を通過するようになっている。ブロー装置17を介して冷却空気流を生ぜしめることができ、この冷却空気流は冷却ダクト18内に導入され、これにより、紡糸ノズル13によって押し出されたフィラメント14は均一に冷却される。
【0052】
冷却ダクト18の下には、複数のフィラメント4を1つの糸15にまとめるために、集合糸ガイド19が設けられている。この集合糸ガイド19はそのために紡糸ノズル13の真下に配置されており、これによってフィラメント14は集合糸ガイド19において均一にまとめられる。
【0053】
糸15を紡糸ゾーンから一緒に引き出し、次いで延伸するために、集合糸ガイド19の下には延伸装置1が配置されている。この延伸装置1は図示の実施例では、図1及び図2に示された実施例と実質的に同一に形成されている。従って以下においては、両方の実施例における相違点についてだけ述べる。
【0054】
ゴデットボックス7の内部において、引出しゴデット2のガイド周壁2.1と延伸ゴデット3のガイド周壁3.1との間には、付加的な輻射ヒータ24が配置されている。この輻射ヒータ24は引出しゴデット2のガイド周壁2.1に向けられており、その結果糸15はガイド周壁2.1の周囲において付加的に加熱される。これによって、特に多数のフィラメントを有する糸も、糸材料のガラス固化温度を上回る温度に均一に加熱されることができる。
【0055】
ここでさらに述べておくと、さらに別の付加的な輻射ヒータが延伸装置1に配属されているような構成も可能である。例えば糸15は変向ローラ4.1と延伸ゴデット3との間の糸部分において、第2の輻射ヒータによって加熱されることができる。延伸される糸のこのような加熱は、特に後処理のために役立つ。別の輻射ヒータが引出しゴデット2及び/又は延伸ゴデット3に配属もしくは対応配置されていてもよく、このように構成されていると、ガイド周壁2.1,3.1の周囲において糸を集中的に加熱することが可能になる。
【0056】
延伸装置1の下には、該延伸装置1と後置された巻上げ装置25との間の糸走行ゾーンに、準備処理装置(Praeparationseinrichtung)が配置されている。この準備処理装置はこの場合延伸装置11の走出側に直に保持されており、糸15の、準備処理装置16に配属された糸部分は、変向ローラ4.2と、後置されたガイドゴデット22.1との間において緊張させられている。ガイドゴデット22.1は駆動装置と連結されているので、変向ローラ4.2とガイドゴデット22.1との間においては速度差を調節することができる。
【0057】
巻上げ装置25の上には、別のガイドゴデット22.2が設けられており、この別のガイドゴデット22.2は巻上げ装置25の端面に保持されている。この第2のガイドゴデット22.2もまた同様に駆動装置と連結されている。両ガイドゴデット22.1,22.2の間には、緊張させられた糸部分に交絡装置21.1が配置されており、これによって糸15において交絡結節部(Verflechtungsknote)の形成によって糸結合部(Fadenschluss)を生ぜしめることができる。この場合糸34を交絡させるための糸応力もしくは糸緊張は、有利には、ガイドゴデット22.1,22.2の間において調節される速度差によって規定することができる。
【0058】
巻上げ装置25はこの実施例では、いわゆるスプールリボルバ機によって形成され、このスプールリボルバ機は、片持ち式に張り出した2つの巻管スピンドル28.1,28.2を備えた回転可能なスピンドル保持体29を有している。このスピンドル保持体29は機械フレーム30に支承されている。この場合巻管スピンドル28.1と28.2とは交互に、スプールを巻成するための運転領域と、スプールを交換するための交換領域とに案内されることができる。機械フレームには、糸15をスプール32に巻成するために、綾振り装置26と圧着ローラ27とが設けられている。綾振り装置26の上には各巻成箇所にヘッド糸ガイド31が配属もしくは対応配置されており、このヘッド糸ガイド31を通して巻成箇所への糸の走入が案内されている。図示の実施例ではヘッド糸ガイド31は、自由回転可能な変向ローラによって形成され、これによってガイドゴデット22.2から走出する糸を、ほぼ水平な分配平面から巻成箇所に変向させることができる。
【0059】
いわゆるFDY糸を製造するために、図1及び図2に示された紡糸装置では、例えばポリエステル又はポリアミドから成るポリマ溶融物が紡糸ビーム11に供給される。紡糸ノズル13の内部においてポリマ溶融物は、圧力下で、紡糸ノズル13の下側に形成されたノズル孔を通して押し出され、これによって多数のフィラメントを押し出すことができる。冷却ダクト18の内部においてフィラメントは、熱可塑性材料のガラス固化温度を下回る温度に冷却され、その結果フィラメントは硬化され、かつ予備配向(Vororientierung)される。フィラメントの冷却後にフィラメントは、フィラメント束にまとめられるが、しかしながらその際には湿されることなしに、直に紡糸装置から引き出される。次いで糸15はまとめられた後で、乾燥状態において1500m/分を上回る引出し速度で引き出され、引出しゴデット2と延伸ゴデット3との間において延伸される。引出しゴデット2のガイド周壁2.1はそのために、80℃〜200℃の範囲の表面温度を有している。糸15の完全な延伸、ひいては糸15のフィラメントにおける糸材料の分子構造の配向を得るために、糸は4000m/分を上回る延伸速度で延伸される。そのために延伸ゴデット3のガイド周壁3.1は、4000m/分を上回る周速度で駆動される。ガイド周壁3.1においてはさらに同時に、糸15のフィラメントにおけるリラクゼーションの後処理が実施される。
【0060】
糸15が完全に延伸された後で、糸15の内部においてフィラメントの糸結合部を得るために、準備処理(Praeparierung)が行われる。
【0061】
完全に延伸された糸15の巻上げの前に、糸結合部は交絡装置21.1によって固定され、この際に糸15には多数の交絡結節部が生ぜしめられる。
【0062】
糸を引き出して延伸する本発明による方法及び本発明による装置は、特に、複数の糸を延伸するために要する消費エネルギが僅かであることによって、傑出している。糸の乾燥したフィラメント束を、6000m/分までのもしくはそれを上回る、通常の高い生産速度においても、短時間のうちにかつ僅かなエネルギで、延伸温度に加熱することができる。
【0063】
糸を乾燥状態で案内する場合、摩擦によって表面において生ぜしめられる静電荷に起因して、糸のフィラメント束が膨らむおそれがあるので、本発明による方法及び本発明による装置では、糸走路において引出しゴデット2に交絡装置が前置されていると有利である。例えば図3及び図4に示された実施例では交絡装置21.2が、集合糸ガイド19と延伸装置1との間の範囲に示されている。しかしながらこの交絡装置21.2によっては、交絡結節部は生ぜしめられず、単に、糸15のフィラメントが交絡されるだけであり、これにより電荷に基づく拡開を回避することができる。この際にまた、糸に撚りを加えることができると有利である。この場合重要なことは、交絡によって糸において生ぜしめられたフィラメントのまとまりが、延伸時に解除され、これによりすべてのフィラメントの均一な延伸が達成されることである。
【0064】
特に、乾燥した糸の案内を容易にするために、引出しゴデットのガイド周壁2.1と延伸ゴデットのガイド周壁3.1とが、糸毎に各1つのガイド溝23をもって形成されていると有利である。図5にはそのためにゴデットが横断面図で示されており、このゴデットは引出しゴデット2としても延伸ゴデット3としても働くことができる。図5に示された実施例を参照しながら、以下においては引出しゴデット2について説明する。
【0065】
引出しゴデット2はガイド周壁2.1を有しており、このガイド周壁2.1は駆動軸2.2と回動不能に結合されている。駆動軸2.2は、駆動端部においてゴデットボックス7の外側に突出していて、ゴデット駆動装置5.1と結合されている。ガイド周壁2.1の周囲には複数の環状のガイド溝23が設けられており、これらのガイド溝23内においてそれぞれ1本の糸15が案内されている。互いに平行に並んで配置された環状のガイド溝23が全部で4つ、ガイド周壁2.1の周囲に形成されている。
【0066】
ガイド周壁2.1の内部には、定置の加熱手段10.1が保持されており、この加熱手段10.1は例えばゴデットボックス7の扉に固定されていて、ゴデットボックス7の閉鎖時にガイド周壁2.1の空間に進入するようになっている。加熱手段10.1は例えば、ガイド周壁2.1の内壁に直接作用する輻射ヒータによって形成されていることができる。
【0067】
図5に示された引出しゴデット2の実施例は、単数又は複数の糸を案内できるようにするために、図1及び図2に示された実施例においても又は図3及び図4に示された実施例においても使用することができる。ガイド周壁2.1の周囲におけるガイド溝23の数は、この場合糸の数に合わせられる。
【0068】
本発明による方法を実施するための本発明による装置の、図1〜図5に示された実施例は、個々の処理装置の構造及び配置形式に関して単に例を示しているだけである。従って例えば、フィラメントをまとめる際に、糸を湿潤することも可能ある。また集合糸ガイドに、準備処理装置又は付加的な湿しユニットを配属させることも可能である。
【0069】
同様にまた、図示されていない別の加熱手段、例えば対流式ヒータ又は付加的な輻射ヒータを、延伸及び/又は後処理に際して糸を加熱するために使用することも可能である。
【符号の説明】
【0070】
1 延伸装置、 2 引出しゴデット、 2.1 ガイド周壁、 2.2 駆動軸、 3 延伸ゴデット、 3.1 ガイド周壁、 3.2 駆動軸、 4.1,4.2 変向ローラ、 5.1,5.2 ゴデット駆動装置、 6.1,6.2 ローラ駆動装置、 7 ゴデットボックス、 8 糸入口、 9 糸出口、 10.1,10.2 加熱手段、 11 紡糸ビーム、 12 溶融物供給路、 13 紡糸ノズル、 14 フィラメント束、 15 糸、 16 冷却装置、 17 ブロー装置、 18 冷却ダクト、 19 集合糸ガイド、 20 準備処理装置、 21.1,21.2 交絡装置、 22.2,22.2 ガイドゴデット、 23 ガイド溝、 24 輻射ヒータ、 25 巻上げ装置、26 綾振り装置、 27 圧着ローラ、 28.1,28.2 巻管スピンドル、 29 巻管保持体、 30 機械フレーム、 31 ヘッド糸ガイド、 32 スプール、 33.1,33.2 分配ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融紡糸時にマルチフィラメント糸を引出しかつ延伸する方法であって、糸を、複数のゴデットの駆動されるガイド周壁において少なくとも部分巻掛けによって案内し、ゴデットのガイド周壁のうちの複数を加熱し、ガイド周壁のうちの1つを、糸を引き出すために、1500m/分を上回る範囲の第1の周速度で駆動し、少なくとも1つの後続のガイド周壁を、糸を延伸するために、第1の周速度の少なくとも2倍の速さを有する第2の周速度で駆動する形式の方法において、
糸を、引出しのために駆動されるガイド周壁において、少なくとも650mmの連続した接触長さをもって案内し、該ガイド周壁を80℃〜200℃の間の範囲における表面温度に加熱することを特徴とする、溶融紡糸時にマルチフィラメント糸を引出しかつ延伸する方法。
【請求項2】
糸を、270°よりも大きな巻掛け角でガイド周壁に巻き掛ける、請求項1記載の方法。
【請求項3】
糸を、延伸のために駆動されるガイド周壁において、少なくとも650mmの連続した接触長さをもって案内し、該ガイド周壁を80℃〜200℃の間の範囲における表面温度に加熱する、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
糸を、それぞれ270°よりも大きな巻掛け角をもって前記両ガイド周壁に巻き掛け、両ガイド周壁の間における糸区間において完全に延伸を行う、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
糸を、引出し及び延伸のためのゴデットのガイド周壁において、それぞれ環状のガイド溝内で案内する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
糸を、引出しのために駆動されるガイド周壁への乗上げもしくは走入前に、部分巻き掛けをもって少なくとも1つの分配ローラを介して案内する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
糸を、延伸の前又は後で、付加的に接触なしに熱輻射によって加熱する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか1項記載の方法を実施する装置であって、互いに間隔をおいて配置された少なくとも2つのゴデット(2,3)を有しており、これらのゴデット(2,3)が、糸(15)の引出し及び延伸のために加熱されかつ駆動されるガイド周壁(2.1,3.1)を有している形式のものにおいて、
糸(15)を引き出すための加熱されたガイド周壁(2.1)は、糸(15)がガイド周壁(2.1)に部分的に巻き掛けられて該ガイド周壁(2.1)の周壁において少なくとも650mmの連続した接触長さをもって案内され得るような値の外径を有していることを特徴とする装置。
【請求項9】
糸(15)を延伸するための加熱されたガイド周壁(3.1)は、糸(15)がガイド周壁(3.1)に部分的に巻き掛けられて該ガイド周壁(3.1)において少なくとも650mmの連続した接触長さをもって案内され得るような値の外径を有している、請求項8記載の装置。
【請求項10】
引出しのためのガイド周壁(2.1)には糸走出側に、駆動される変向ローラ(4.1)が配属もしくは対応配置されていて、該変向ローラ(4.1)によって糸(15)が、ゴデット(2,3)のガイド周壁(2.1,3.1)の間において案内されている、請求項8又は9記載の装置。
【請求項11】
延伸のためのガイド周壁(3.1)には糸走出側に、駆動される第2の変向ローラ(4.2)が配属もしくは対応配置されている、請求項8から10までのいずれか1項記載の装置。
【請求項12】
引出しのためのガイド周壁(2.1)には糸走入側に、少なくとも1つの分配ローラ(33.1)が配属もしくは対応配置されている、請求項8から11までのいずれか1項記載の装置。
【請求項13】
ガイド周壁(2.1,3.1)がそれぞれ周囲に環状のガイド溝(23)を有している、請求項8から12までのいずれか1項記載の装置。
【請求項14】
少なくとも1つの付加的な輻射ヒータ(24)が、糸(15)を加熱するために設けられている、請求項8から13までのいずれか1項記載の装置。
【請求項15】
糸(15)を引き出すためのガイド周壁(2.1)に、糸走路において交絡装置(21.2)が前置されていて、該交絡装置(21.2)によって糸(15)のフィラメントが交絡可能である、請求項8から14までのいずれか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−521121(P2011−521121A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510958(P2011−510958)
【出願日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【国際出願番号】PCT/EP2009/056226
【国際公開番号】WO2009/141426
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(307031976)エーリコン テクスティル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (105)
【氏名又は名称原語表記】Oerlikon Textile GmbH & CO. KG
【住所又は居所原語表記】Leverkuser Strasse 65, D−42897 Remscheid, Germany
【Fターム(参考)】