灯具判定装置
【課題】灯具を点灯することなく、灯具の種類を判定する灯具判定装置を提供する。
【解決手段】灯具の種類を判定する灯具判定装置であって、灯具の一端と接続される接続端子と、該接続端子に灯具を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧を印加する電圧印加部と、灯具の種類を判定する判定部と、を有し、定電圧源とグランドとの間で、電圧印加部、及び、接続端子が直列接続され、灯具の他端がグランド若しくは定電圧源と接続されており、判定部は、接続端子に灯具が接続された際の、接続端子と電圧印加部との間の電圧に基づいて、灯具の種類を判定する。
【解決手段】灯具の種類を判定する灯具判定装置であって、灯具の一端と接続される接続端子と、該接続端子に灯具を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧を印加する電圧印加部と、灯具の種類を判定する判定部と、を有し、定電圧源とグランドとの間で、電圧印加部、及び、接続端子が直列接続され、灯具の他端がグランド若しくは定電圧源と接続されており、判定部は、接続端子に灯具が接続された際の、接続端子と電圧印加部との間の電圧に基づいて、灯具の種類を判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、灯具の種類を判定する灯具判定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に示されるように、高周波電圧を負荷(ランプ)に印加するインバータ回路と、ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段と、を具備する放電点点灯装置が提案されている。前述した手段は、ランプの予熱・始動後の一定時間が経過した後のランプ電圧を測定し、その絶対値により複数種のランプを判別する機能を果たす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−87328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述したように、特許文献1に示される放電灯点灯装置では、ランプの予熱・始動後の一定時間が経過した後のランプ電圧を測定し、その絶対値により複数種のランプを判別する。そのため、ランプの種類を判別する度にランプを点灯しなくてはならなかった。
【0005】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、灯具を点灯することなく、灯具の種類を判定する灯具判定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、灯具の種類を判定する灯具判定装置であって、灯具の一端と接続される接続端子と、該接続端子に灯具を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧を印加する電圧印加部と、灯具の種類を判定する判定部と、を有し、定電圧源とグランドとの間で、電圧印加部、及び、接続端子が直列接続され、灯具の他端がグランド若しくは定電圧源と接続されており、判定部は、接続端子に灯具が接続された際の、接続端子と電圧印加部との間の電圧に基づいて、灯具の種類を判定することを特徴とする。
【0007】
これによれば、灯具を点灯することなく、灯具の種類を判定することができる。
【0008】
請求項2に記載のように、灯具の他端がグランドに接続されており、電圧印加部は、定電圧源と接続端子との間に設けられたトランジスタと、該トランジスタの制御電極に出力端子が接続されたオペアンプと、を有し、オペアンプの第1入力端子が、判定電圧が入力される制御端子に接続され、第2入力端子が、トランジスタと接続端子との間に接続された構成が良い。
【0009】
これによれば、灯具としてLEDが接続端子に接続された際に、LEDに電流が流れないので、接続端子と電圧印加部との間の電圧(以下、測定電圧と示す)は判定電圧から変動しない。これとは異なり、灯具として、フィラメントなどの抵抗が発熱することで光を発するランプが接続端子に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、トランジスタの両端電圧がグランド電位まで下がり、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。このように、接続する灯具によって、測定電圧の変動が異なる。この変動を判定部にて判定することで、灯具の種類を判別することができる。
【0010】
なお、前述したように、フィラメントには電流が流れるので、多少なりとも、ランプは微弱な光を発する。しかしながら、判定電圧は、ランプの発光量が、人間が視認できる量よりも少なくなるように決定される。したがって、上記構成においても、実質的に、灯具を点灯することなく、灯具の種類を判定することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明の作用効果は、請求項2に記載の発明の作用効果と同等なので、その記載を省略する。
【0012】
請求項4に記載のように、トランジスタと接続端子との間に設けられた判定スイッチと、該判定スイッチのON・OFF状態を制御する制御部と、を有し、制御部は、接続端子に灯具が接続された後に、判定スイッチをON状態にするON信号を、判定スイッチに出力する構成が良い。
【0013】
これによれば、接続端子と灯具とを接続した際に、すぐに灯具の判定が行われることが防止される。
【0014】
請求項5に記載のように、灯具の他端がグランドに接続されており、電圧印加部は、定電圧源に一端が接続された充電スイッチと、該充電スイッチの他端と自身の一端が接続されたコンデンサと、を有し、コンデンサの他端と自身の一端が接続され、他端が接続端子に接続された判定スイッチと、充電スイッチ及び判定スイッチそれぞれのON・OFF状態を制御する制御部と、を有し、コンデンサが充電された状態で、自身の両端に生じる電圧が、判定電圧に相当し、制御部は、接続端子に灯具が接続される前に、充電スイッチをON状態にするON信号を充電スイッチに出力し、接続端子に灯具が接続された後に、判定スイッチをON状態にするON信号を判定スイッチに出力する構成が好ましい。
【0015】
これによれば、灯具としてLEDが接続端子に接続された際に、LEDに電流が流れないので、測定電圧が判定電圧から変動しない。これとは異なり、灯具として、フィラメントなどの抵抗が発熱することで光を発するランプが接続端子に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、コンデンサが放電され、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。このように、接続する灯具によって、測定電圧の変動が異なる。この変動を判定部にて判定することで、灯具の種類を判別することができる。
【0016】
請求項6に記載のように、判定部は、判定電圧よりも低い閾値電圧を出力する閾値電圧生成部と、一方の入力端子が閾値電圧生成部に接続され、他方の入力端子が接続端子と電圧印加部との間に接続されたコンパレータと、を有する構成が良い。
【0017】
これによれば、灯具としてLEDが接続端子に接続された際に、LEDに電流が流れないので、測定電圧が判定電圧から変動しない。そのため、コンパレータの出力信号の電圧レベルは変動しない。これとは異なり、灯具として、フィラメントなどの抵抗が発熱することで光を発するランプが接続端子に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。そのため、コンパレータの出力信号の電圧レベルが変動する。このように、接続する灯具によって、コンパレータの出力信号の電圧レベルが異なる。これにより、灯具を判定することができる。
【0018】
請求項7に記載のように、判定部は、判定電圧よりも低い閾値電圧を出力する閾値電圧生成部と、一方の入力端子が閾値電圧生成部に接続され、他方の入力端子が接続端子と電圧印加部との間に接続されたコンパレータと、判定スイッチにON信号が入力されてから、コンパレータの出力信号の電圧レベルが反転するまでの判定時間を計測する時間計測部と、該時間計測部にて計測された判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定する時間判定部と、を有する構成が良い。
【0019】
例えば、接続端子に、ランプの光を反射する反射板の角度を調整する、ソレノイドを含む部材が接続された場合、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続された場合とは異なり、判定スイッチにON信号が入力されてから、測定電圧が判定電圧からグランド電位に落ちるまでには、誘導性負荷のために、ある程度の時間を要する。そのため、請求項7に記載のように、コンパレータの出力信号の電圧レベルが反転するまでの判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定することで、接続端子に、ソレノイドを含む部材が接続されたのか、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続されたのか、を判別することができる。なお、前述した所定時間とは、判定対象となる部材が有するソレノイドの誘導係数(インダクタンス)によって、決定される。
【0020】
請求項8に記載のように、判定部は、接続端子と電圧印加部との間のアナログ電圧をデジタル電圧に変換するA/D変換回路を有する構成が良い。
【0021】
これによれば、灯具としてLEDが接続端子に接続された際に、LEDに電流が流れないので、測定電圧が判定電圧から変動しない。そのため、A/D変換回路から出力されるデジタル信号の電圧レベルは変動しない。これとは異なり、灯具として、フィラメントなどの抵抗が発熱することで光を発するランプが接続端子に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。そのため、A/D変換回路から出力されるデジタル信号の電圧レベルが変動する。このように、接続する灯具によって、A/D変換回路のデジタル信号の電圧レベルが異なる。これにより、灯具を判定することができる。
【0022】
請求項9に記載のように、判定部は、接続端子と電圧印加部との間のアナログ電圧をデジタル電圧に変換するA/D変換回路と、判定スイッチにON信号が入力されてから、A/D変換回路から出力されるデジタル信号の電圧レベルが所定電圧を超えるまでの判定時間を計測する時間計測部と、該時間計測部にて計測された判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定する時間判定部と、を有する構成が良い。
【0023】
例えば、接続端子に、ランプの光を反射する反射板の角度を調整する、ソレノイドを含む部材が接続された場合、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続された場合とは異なり、判定スイッチにON信号が入力されてから、測定電圧が判定電圧からグランド電位に落ちるまでには、誘導性負荷のために、ある程度の時間を要する。そのため、請求項9に記載のように、A/D変換回路から出力されるデジタル信号の電圧レベルが所定電圧を超えるまでの判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定することで、接続端子に、ソレノイドを含む部材が接続されたのか、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続されたのか、を判別することができる。
【0024】
請求項1〜9に記載の構成の場合、請求項10に記載のように、電圧降下によって、電流量を調整する電流調整抵抗を有し、定電圧源とグランドとの間で、電流調整抵抗、電圧印加部、及び、接続端子が順に直列接続された構成を採用することができる。
【0025】
請求項11に記載の発明の作用効果は、請求項1に記載の発明の作用効果と同等なので、その記載を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】灯具判定装置と負荷駆動装置との接続状態を示すブロック図である。
【図2】負荷駆動装置の概略構成を示すブロック図であり、(a)は負荷駆動装置がハイサイド駆動素子、(b)は負荷駆動装置がローサイド駆動素子、(c)は負荷駆動装置がハイサイド駆動素子とローサイド駆動素子からなる図である。
【図3】第1実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図である。
【図4】第1実施形態に係る灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【図5】第2実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図である。
【図6】第2実施形態に係る灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【図7】第3実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図である。
【図8】第4実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図である。
【図9】図8に示す判定部を説明するための回路図である。
【図10】第4実施形態に係る灯具判定装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【図12】灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。なお、各実施形態で示される灯具判定装置100は、特に、車両に搭載されるものである。
(第1実施形態)
図1は、灯具判定装置と負荷駆動装置との接続状態を示すブロック図である。図2は、負荷駆動装置の概略構成を示すブロック図であり、(a)は負荷駆動装置がハイサイド駆動素子、(b)は負荷駆動装置がローサイド駆動素子、(c)は負荷駆動装置がハイサイド駆動素子とローサイド駆動素子からなる図である。図3は、第1実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図である。
【0028】
図1に示すように、灯具判定装置100と負荷駆動装置200とは、負荷300(灯具)が接続される端子301と並列接続されている。灯具判定装置100と負荷300とを電気的に接続する場合、負荷駆動装置200と端子301との電気的な接続は切られ、負荷駆動装置200と端子301とを電気的に接続する場合、灯具判定装置100と端子301との電気的な接続は切られる。図2に示すように、負荷駆動装置200は、ハイサイド側に配置されるハイサイド駆動素子201、ローサイド側に配置されるローサイド駆動素子202、若しくは、2つの駆動素子201,202から成る。駆動素子201,202は、電気的な接続を切り替える素子であり、例えば、バイポーラトランジスタ、MOSFET、IGBT、リレーなどが採用される。
【0029】
これに対して、灯具判定装置100は、図3に示すように、要部として、負荷300に接続される接続端子10と、該接続端子10に判定電圧を印加する電圧印加部30と、負荷300の種類を判定する判定部50と、を有する。本実施形態に係る灯具判定装置100は、電流量を調整する電流調整抵抗70と、電圧印加部30と接続端子10との間に設けられた判定スイッチ90と、を有し、定電圧源からグランドに向かって、電流調整抵抗70、電圧印加部30、判定スイッチ90、及び、接続端子10が順に直列接続されている。判定スイッチ90がON状態になると、電圧印加部30と接続端子10とが電気的に接続され、判定電圧が負荷300に印加される。この判定電圧の印加による電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間の電圧(以下、測定電圧と示す)の変化に基づいて、負荷300の種類が判定部50にて判定される。
【0030】
接続端子10は、負荷300と、電圧印加部30及び判定部50とを電気的に接続するものであり、図1に示す端子301に相当する。本実施形態では、負荷300の一端が接続端子10に接続され、他端がグランドに接続されている。
【0031】
電圧印加部30は、接続端子10に負荷300を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧を印加するものである。本実施形態に係る電圧印加部30は、定電圧源と接続端子10(判定スイッチ90)との間に設けられたトランジスタ31と、該トランジスタ31の制御電極に出力端子が接続されたオペアンプ32と、判定電圧を生成する電圧生成部33と、を有する。図3に示すように、オペアンプ32の第1入力端子は、制御端子34を介して電圧生成部33と接続され、第2入力端子は、トランジスタ31と接続端子10(判定スイッチ90)との間に接続されている。このように、トランジスタ31は、仮想短絡(バーチャルショート)しているので、2つの入力端子は同電位となり、第2入力端子が接続されたトランジスタ31と判定スイッチ90との間の電圧(測定電圧)は、判定電圧となっている。したがって、判定スイッチ90がON状態になり、電圧印加部30と接続端子10とが電気的に接続されると、判定電圧が負荷300に印加される。なお、本実施形態に係るトランジスタ31は、NPN型バイポーラトランジスタであり、前述した制御電極としてのベース電極がオペアンプ32の出力端子に接続され、コレクタ電極が定電圧源(電流調整抵抗70)に接続され、エミッタ電極が接続端子10(判定スイッチ90)に接続されている。ちなみに、前述した判定電圧は、0.5V程度である。
【0032】
判定部50は、測定電圧に基づいて、負荷300の種類を判定するものである。本実施形態に係る判定部50は、判定電圧よりも低い閾値電圧を出力する閾値電圧生成部51と、一方の入力端子が閾値電圧生成部51に接続され、他方の入力端子が電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間に接続されたコンパレータ52と、コンパレータ52の出力信号に基づいて負荷300の種類を判定する負荷判定部53と、を有する。図3に示すように、コンパレータ52は出力端子54を介して負荷判定部53と接続され、その非反転入力端子は閾値電圧生成部51に接続され、反転入力端子は電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間に接続されている。これによれば、測定電圧が判定電圧のままであれば、コンパレータ52からは電圧レベルがLoレベルの信号(Lo信号)が出力されるが、測定電圧が判定電圧からゼロ電圧へと移行し、測定電圧が閾値電圧を下回ると、コンパレータ52からは、電圧レベルがHiレベルの信号(Hi信号)が出力される。負荷判定部53は、このコンパレータ52の出力信号に基づいて、負荷300の種類を判定するが、その判定基準については、後述する。なお、閾値電圧は、判定電圧の半分の値である。
【0033】
電流調整抵抗70は、電圧降下によって、電流量を調整するものである。図3に示すように、電流調整抵抗70は、定電圧源とトランジスタ31のコレクタ電極との間に設けられており、電流調整抵抗70によって電圧降下された定電圧源の電圧が、コレクタ電極に印加される構成となっている。電流調整抵抗70の抵抗値は、電圧印加部30の電流能力が数十μA程度になるように設定される。
【0034】
判定スイッチ90は、接続端子10と電圧印加部30との電気的な接続を制御するものである。図3に示すように、判定スイッチ90のON・OFF状態は、制御部91によって制御されるようになっており、制御部91からON信号が判定スイッチ90に入力されている間、判定スイッチ90がON状態となる。制御部91は、接続端子10に負荷300が接続された後に、ON信号を判定スイッチ90に出力する。
【0035】
次に、本実施形態に係る灯具判定装置100の負荷300の検出原理とその作用効果を説明する。接続端子10に接続される負荷300の種類としては、閾値電圧を有するLEDと、フィラメントなどの抵抗が発熱することで光を発するランプと、がある。LEDが接続端子10に接続された場合、LEDに印加される電圧は、負荷300を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧(閾値電圧よりも低い判定電圧)なので、LEDに電流は流れない。そのため、接続端子10と電圧印加部30との間の電圧(測定電圧)は判定電圧から変動せず、コンパレータ52からはLo信号が出力される。この場合、負荷判定部53は、接続端子10に接続された負荷300を、LEDと判定する。これとは異なり、ランプが接続端子10に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、トランジスタ31のエミッタ電圧がグランド電位まで下がり、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。そのため、コンパレータ52からはHi信号が出力される。この場合、負荷判定部53は、接続端子10に接続された負荷300を、ランプと判定する。
【0036】
なお、前述したように、フィラメントには電流が流れるので、多少なりとも、ランプは微弱な光を発する。しかしながら、判定電圧は、ランプの発光量が、人間が視認できる量よりも少なくなるように決定される。したがって、上記構成においても、実質的に、負荷300は点灯することがない。
【0037】
以上により、本実施形態に係る灯具判定装置100であれば、負荷300(LED、ランプ)を点灯することなく、負荷300の種類を判定することができる。
【0038】
制御部91は、接続端子10に負荷300が接続された後に、ON信号を判定スイッチ90に出力する。これによれば、接続端子10と負荷300とを接続した際に、すぐに負荷300の判定が行われることが防止される。
【0039】
本実施形態では、図3に示すように、定電圧源からグランドに向かって、電流調整抵抗70、電圧印加部30、判定スイッチ90、及び、接続端子10が順に直列接続され、負荷300がグランドに接続された例を示した。しかしながら、これとは反対に、図4に示すように、定電圧源からグランドに向かって、接続端子10、判定スイッチ90、電圧印加部30、及び、電流調整抵抗70が順に直列接続され、負荷300が定電圧源に接続された構成を採用することもできる。図4は、第1実施形態に係る灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【0040】
本実施形態では、判定スイッチ90と、制御部91とを有する例を示した。しかしながら、これら、判定スイッチ90及び制御部91は、なくとも良い。例えば、接続端子10に負荷300を接続した後に、電圧生成部33にて、判定電圧を出力する構成とすることで、接続端子10と負荷300とを接続した際に、すぐに負荷300の判定が行われることが防止される。また、接続端子10と負荷300とを接続した際に、コンパレータ52の出力信号を無視するように負荷判定部53を設定しておけば、負荷300の種類判定が行われなくなる。
【0041】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図5に基づいて説明する。図5は、第2実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図であり、第1実施形態で示した図3に対応している。
【0042】
第2実施形態に係る灯具判定装置100は、第1実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態で示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
【0043】
第1実施形態では、電圧印加部30が、トランジスタ31と、オペアンプ32と、電圧生成部33と、を有する例を示した。これに対し、本実施形態では、電圧印加部30が、定電圧源(電流調整抵抗70)に一端が接続された充電スイッチ35と、該充電スイッチ35の他端と自身の一端が接続されたコンデンサ36と、を有することを第1の特徴点とする。また、充電スイッチ35が、制御部91によってON・OFF制御されることを第2の特徴点とする。
【0044】
制御部91からON信号が充電スイッチ35だけに入力されることで、電流調整抵抗70によって電圧降下された電圧がコンデンサ36に印加される。これによってコンデンサ36が充電され、コンデンサ36の両端電圧が、第1実施形態で示した判定電圧と同一となる。このコンデンサ36が充電された状態で、制御部91からON信号が判定スイッチ90だけに入力され、コンデンサ36と負荷300とが電気的に接続される。
【0045】
負荷300としてLEDが接続端子10に接続された場合、LEDに印加される電圧は、負荷300を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧なので、LEDに電流は流れない。そのため、測定電圧は判定電圧から変動せず、コンパレータ52からはLo信号が出力される。これとは異なり、ランプが接続端子10に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、コンデンサ36が放電され、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。そのため、コンパレータ52からはHi信号が出力される。
【0046】
以上により、本実施形態に係る灯具判定装置100であれば、第1実施形態と同様にして、負荷300(LED、ランプ)を点灯することなく、負荷300の種類を判定することができる。
【0047】
なお、本実施形態では、電流調整抵抗70が、定電圧源と充電スイッチ35との間に配置された例を示した。しかしながら、定電圧源の電圧が、判定電圧と同一である場合、電流調整抵抗70は不要である。
【0048】
本実施形態では、図3に示すように、判定部50が、電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間に接続される例を示した。しかしながら、図6に示すように、判定部50が、充電スイッチ35とコンデンサ36との間に接続された構成を採用することもできる。図6は、第2実施形態に係る灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【0049】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図7に基づいて説明する。図7は、第3実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図であり、第1実施形態で示した図3に対応している。
【0050】
第3実施形態に係る灯具判定装置は、前述した各実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、前述した各実施形態で示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
【0051】
第1実施形態では、判定部50が、閾値電圧生成部51と、コンパレータ52と、負荷判定部53と、を有する例を示した。これに対して、本実施形態では、判定部50が、判定スイッチ90にON信号が入力されてから、コンパレータ52の出力信号の電圧レベルが反転するまでの判定時間を計測する時間計測部55を有することを第1の特徴点とする。また、負荷判定部53が、時間計測部55にて計測された判定時間が所定時間を超過したか否かを判定する機能も兼ねることを第2の特徴点とする。本実施形態では、負荷判定部53が、特許請求の範囲に記載の時間判定部の機能も兼ねている。
【0052】
図7に示すように、コンパレータ52、時間継続部55、及び、負荷判定部53が直列接続され、時間計測部55と制御部91とが電気的に接続されている。時間計測部55は、判定スイッチ90をON状態とするON信号が制御部91から入力されると、時間計測を開始し、その計測時間を含む出力信号を負荷判定部53に出力する。負荷判定部53は、時間計測部55の出力信号に基づいて、接続端子10に接続された負荷を判定する。
【0053】
接続端子10には負荷300が接続されるが、その負荷300としては、LED、ランプに限らず、ランプの光を反射する反射板の角度を調整する、ソレノイドを含む部材が接続される場合がある。このような部材が接続端子10に接続された場合、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続された場合とは異なり、判定スイッチ90にON信号が入力されてから、測定電圧が判定電圧からグランド電位に落ちるまでには、ソレノイドの誘導性負荷のために、ある程度の時間を要する。そこで、負荷判定部53は、コンパレータ52の出力信号の電圧レベルが反転(Lo信号からHi信号に反転)するまでの判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定する。そうすることで、接続端子10に、ソレノイドを含む部材が接続されたのか、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続されたのか、が判別される。なお、前述した所定時間とは、判定対象となる部材が有するソレノイドの誘導係数(インダクタンス)によって、予め決定される。
【0054】
ちなみに、LEDが接続端子10に接続された場合、コンパレータ52の出力信号の電圧レベルは反転しないので、判定時間は無限大となる。そのため、判定時間が所定時間を超え、且つ、判定時間が無限大である場合、負荷判定部53は、接続端子10に接続された負荷をLEDと判定する。ただし、無限に時間を計測することはできないので、実際には、所定時間の数倍を越えてもコンパレータ52の出力信号の電圧レベルが反転しない場合、負荷判定部53は、負荷をLEDと判定する。
【0055】
以上により、本実施形態に係る灯具判定装置100の場合、接続端子10に、ソレノイドを含む部材が接続された場合においても、接続端子10に接続された負荷300を判別することができる。
【0056】
本実施形態では、電圧印加部30として、第1実施形態で示した電圧印加部30を採用した例を示した。しかしながら、電圧印加部30としては、第2実施形態で示した電圧印加部30を採用することもできる。
【0057】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を、図8〜図10に基づいて説明する。図8は、第4実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図であり、第1実施形態で示した図3に対応している。図9は、図8に示す判定部を説明するための回路図である。図10は、第4実施形態に係る灯具判定装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、図9では、負荷判定部53を省略している。
【0058】
第4実施形態に係る灯具判定装置は、前述した各実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、前述した各実施形態で示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
【0059】
第3実施形態では、判定部50が、判定スイッチ90にON信号が入力されてから、コンパレータ52の出力信号の電圧レベルが反転するまでの判定時間を計測する時間計測部55を有し、負荷判定部53は、時間計測部55にて計測された判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定することを特徴とした。これに対して、本実施形態では、判定部50が、コンパレータ52と閾値電圧生成部51の代わりに、A/D変換回路56を有することを第1の特徴点とする。また、時間計測部55が、A/D変換回路56から出力されるデジタル信号の電圧レベルが所定電圧を超えるまでの判定時間を計測することを第2の特徴点とする。
【0060】
図8に示すように、電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間にA/D変換回路56の入力端子が接続され、時間計測部55と出力端子54を介して、A/D変換回路56の出力端子が負荷判定部53の入力端子に接続されている。そして、制御部91に、A/D変換回路56と時間計測部55とが電気的に接続されている。
【0061】
A/D変換回路56は、判定スイッチ90をON状態とするON信号が制御部91から入力されると、入力電圧をアナログ電圧からデジタル電圧に変換し始め、時間計測部55は、ON信号が入力されると、時間計測を開始する。負荷判定部53は、時間計測部55から計測時間を含む出力信号が入力されると、時間計測部55の出力信号に基づいて、接続端子10に接続された負荷300を判定する。
【0062】
図9に示すように、本実施形態に係るA/D変換回路56は、アナログ電圧を3ビットのデジタル電圧に変換するものである。A/D変換回路56は、3つの出力端子D0〜D2を有しており、各出力端子D0〜D2から、デジタル信号として、Hi信号若しくはLo信号が出力される。以下においては、Hi信号を1、Lo信号を0とし、D0、D1、D2それぞれの出力信号を、右から順にカッコ内に並べて示す。例えば、D2の出力信号が1、D1の出力信号が0、D0の出力信号が0の場合、(100)と示す。図示しないが、A/D変換回路56には、クロック信号が入力されるようになっており、1クロック毎に、アナログ電圧がデジタル電圧に変換され、各出力端子D0〜D2の出力信号(ビット)が変化する。アナログ電圧が徐々に低くなる場合、各ビットは、例えば、(111)、(110)、(101)、(100)、(011)、(010)、(001)、(000)と変化する。なお、(100)が、前述した所定電圧に相当する。
【0063】
図9に示すように、本実施形態に係る時間計測部55は、NAND57と、AND58と、クロック信号をカウントするカウンタ59と、を有する。本実施形態に係るNAND57はA/D変換回路56の3つの出力端子D0〜D2に対応する3つの入力端子を有し、A/D変換回路56から(100)の出力信号が入力された場合、Lo信号を出力し、他の出力信号が出力された場合、Hi信号を出力する。AND58は、2つの入力端子を有し、一方の入力端子にNAND57の出力端子が接続され、他方の入力端子に制御部91の出力端子が接続されている。AND58は、2つの入力端子にHi信号が入力されている場合に、出力端子OUTからHi信号を出力し、少なくとも一方の入力端子にLo信号が入力された場合に、出力端子OUTからLo信号を出力する。本実施形態では、制御部91から出力されるON信号の電圧レベルがHiレベルの信号(Hi信号)となっている。そのため、A/D変換回路56から(100)のデジタル信号がNAND57に入力され、NAND57からAND58にLo信号が入力された場合に限り、AND58の出力端子OUTからLo信号が出力される。
【0064】
カウンタ59は、制御部91からON信号が出力されると、AND58の出力端子OUTからHi信号が入力されている間、自身に入力されるクロック信号をカウントする。すなわち、カウンタ59は、判定スイッチ90にON信号が入力されてから、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になり、NAND57からAND58にLo信号が入力され、AND58の出力端子OUTからLo信号が入力されるまでの間、クロック信号をカウントする。このクロック信号のカウント数を含む出力信号が負荷判定部53に入力される。なお、前述した、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になるまでのクロック信号のカウント数が、特許請求の範囲に記載の判定時間に相当する。
【0065】
負荷判定部53は、AND58から出力されたカウント数が、所定カウント数(所定時間)を超過したか否かを判定することで、接続端子10に接続された負荷300を判定する。
【0066】
第3実施形態で示したように、接続端子10に接続された負荷300としては、LED、ランプなどの灯具に限らず、ソレノイドを含む部材が接続される場合がある。このような部材が接続端子10に接続された場合、ランプが接続された場合とは異なり、判定スイッチ90にON信号が入力されてから、測定電圧が判定電圧からグランド電位に落ちるまでには、ソレノイドの誘導性負荷のために、ある程度の時間を要する。
【0067】
接続端子10に負荷300としてランプが接続され、ON信号が判定スイッチ90に入力されると、図10に実線で示すように、測定電圧は、直ぐにゼロ電圧へと以降する。そのため、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になり、AND58の出力端子OUTから出力される信号(以下、出力信号OUTと示す)がHi信号からLo信号に移行するまでには、それほど時間がかからない。図10に示す例の場合、4クロックでAND58の出力信号OUTがHi信号からLo信号に移行している。なお、図10では、説明を簡便とするために、接続端子10にランプが接続された際の測定電圧を間延びして図示している。
【0068】
これに対して、接続端子10に負荷300としてソレノイドを含む部材が接続され、ON信号が判定スイッチ90に入力されると、図10に一点鎖線で示すように、測定電圧は、時間をかけてゼロ電圧へと以降する。そのため、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になり、AND58の出力信号OUTがHi信号からLo信号に移行するまでには、ある程度の時間がかかる。図10に示す例の場合、7クロックでAND58の出力信号OUTがHi信号からLo信号に移行している。なお、図10では、説明を簡便とするために、接続端子10にソレノイドを含む部材が接続された際の測定電圧を急峻にして図示している。
【0069】
以上、示したように、接続端子10にランプが接続された場合と、ソレノイドを含む部材が接続された場合とでは、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になるまでの時間が異なる。そこで、負荷判定部53は、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になるまでの判定時間(カウント数)が、所定時間(所定カウント数)を超過したか否かを判定する。そうすることで、接続端子10に、ソレノイドを含む部材が接続されたのか、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続されたのか、が判別される。
【0070】
ちなみに、LEDが接続端子10に接続された場合、A/D変換回路56のデジタル信号は変化しないので、判定時間(カウント数)は無限大となる。そのため、判定時間が所定時間を超え、且つ、判定時間が無限大である場合、負荷判定部53は、接続端子10に接続された負荷をLEDと判定する。ただし、無限に時間を計測することはできないので、実際には、所定時間の数倍を越えてもコンパレータ52の出力信号の電圧レベルが反転しない場合、負荷判定部53は、負荷300をLEDと判定する。
【0071】
以上により、本実施形態に係る灯具判定装置100の場合、接続端子10に、ソレノイドを含む部材が接続された場合においても、接続端子10に接続された負荷を判別することができる。
【0072】
なお、本実施形態では、判定部50が、時間計測部55を有する例を示した。しかしながら、ソレノイドを含む部材を判定しなくとも良い場合、時間測定部55を有さずとも良い。この場合、負荷判定部53は、A/D変換回路56から出力されるデジタル信号が、(100)以上の場合に、負荷300として、LEDが接続端子10に接続されたと判断し、(100)よりも下の場合に、ランプが接続端子10に接続されたと判断する。
【0073】
本実施形態では、電圧印加部30として、第1実施形態で示した電圧印加部30を採用した例を示した。しかしながら、電圧印加部30としては、第2実施形態で示した電圧印加部30を採用することもできる。
【0074】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
【0075】
第1実施形態では、図3及び図4に示すように、判定部50は、電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間の電圧(測定電圧)の変化に基づいて、負荷300の種類を判別する例を示した。しかしながら、図11及び図12に示すように、判定部50は、電流調整抵抗70と電圧印加部30との間の電圧に基づいて、負荷300の種類を判別しても良い。図11及び図12は、灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【0076】
第1、第3、第4実施形態それぞれでは、電圧印加部30の構成要素であるトランジスタ31が、NPN型バイポーラトランジスタである例を示した。しかしながら、トランジスタ31としては、上記例に限定されず、MOSFET、IGBTなどを採用することができる。
【0077】
第1〜第4実施形態それぞれでは、判定電圧が0.5V程度である例を示した。しかしながら、判定電圧としては、上記例に限定されず、接続端子10に接続予定の負荷300に対応して、適宜変更することができる。例えば、接続端子10に0.4Vの閾値電圧を有するLEDが接続される予定であれば、判定電圧は0.2Vに設定される。
【0078】
第1〜第3実施形態それぞれでは、閾値電圧が判定電圧の半分の値である例を示した。しかしながら、閾値電圧としては、上記例に限定されず、判定電圧よりも低ければよい。
【0079】
第1〜第4実施形態では、電流調整抵抗70の抵抗値は、電圧印加部30の電流能力が数十μA程度になるように設定される例を示した。しかしながら、電流調整抵抗70としては、上記例に限定されず、接続端子10に接続予定の負荷300に対応して、適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0080】
10・・・接続端子
30・・・電圧印加部
50・・・判定部
70・・・電流調整抵抗
90・・・判定スイッチ
100・・・灯具判定装置
300・・・負荷
【技術分野】
【0001】
本発明は、灯具の種類を判定する灯具判定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に示されるように、高周波電圧を負荷(ランプ)に印加するインバータ回路と、ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段と、を具備する放電点点灯装置が提案されている。前述した手段は、ランプの予熱・始動後の一定時間が経過した後のランプ電圧を測定し、その絶対値により複数種のランプを判別する機能を果たす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−87328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述したように、特許文献1に示される放電灯点灯装置では、ランプの予熱・始動後の一定時間が経過した後のランプ電圧を測定し、その絶対値により複数種のランプを判別する。そのため、ランプの種類を判別する度にランプを点灯しなくてはならなかった。
【0005】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、灯具を点灯することなく、灯具の種類を判定する灯具判定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、灯具の種類を判定する灯具判定装置であって、灯具の一端と接続される接続端子と、該接続端子に灯具を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧を印加する電圧印加部と、灯具の種類を判定する判定部と、を有し、定電圧源とグランドとの間で、電圧印加部、及び、接続端子が直列接続され、灯具の他端がグランド若しくは定電圧源と接続されており、判定部は、接続端子に灯具が接続された際の、接続端子と電圧印加部との間の電圧に基づいて、灯具の種類を判定することを特徴とする。
【0007】
これによれば、灯具を点灯することなく、灯具の種類を判定することができる。
【0008】
請求項2に記載のように、灯具の他端がグランドに接続されており、電圧印加部は、定電圧源と接続端子との間に設けられたトランジスタと、該トランジスタの制御電極に出力端子が接続されたオペアンプと、を有し、オペアンプの第1入力端子が、判定電圧が入力される制御端子に接続され、第2入力端子が、トランジスタと接続端子との間に接続された構成が良い。
【0009】
これによれば、灯具としてLEDが接続端子に接続された際に、LEDに電流が流れないので、接続端子と電圧印加部との間の電圧(以下、測定電圧と示す)は判定電圧から変動しない。これとは異なり、灯具として、フィラメントなどの抵抗が発熱することで光を発するランプが接続端子に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、トランジスタの両端電圧がグランド電位まで下がり、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。このように、接続する灯具によって、測定電圧の変動が異なる。この変動を判定部にて判定することで、灯具の種類を判別することができる。
【0010】
なお、前述したように、フィラメントには電流が流れるので、多少なりとも、ランプは微弱な光を発する。しかしながら、判定電圧は、ランプの発光量が、人間が視認できる量よりも少なくなるように決定される。したがって、上記構成においても、実質的に、灯具を点灯することなく、灯具の種類を判定することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明の作用効果は、請求項2に記載の発明の作用効果と同等なので、その記載を省略する。
【0012】
請求項4に記載のように、トランジスタと接続端子との間に設けられた判定スイッチと、該判定スイッチのON・OFF状態を制御する制御部と、を有し、制御部は、接続端子に灯具が接続された後に、判定スイッチをON状態にするON信号を、判定スイッチに出力する構成が良い。
【0013】
これによれば、接続端子と灯具とを接続した際に、すぐに灯具の判定が行われることが防止される。
【0014】
請求項5に記載のように、灯具の他端がグランドに接続されており、電圧印加部は、定電圧源に一端が接続された充電スイッチと、該充電スイッチの他端と自身の一端が接続されたコンデンサと、を有し、コンデンサの他端と自身の一端が接続され、他端が接続端子に接続された判定スイッチと、充電スイッチ及び判定スイッチそれぞれのON・OFF状態を制御する制御部と、を有し、コンデンサが充電された状態で、自身の両端に生じる電圧が、判定電圧に相当し、制御部は、接続端子に灯具が接続される前に、充電スイッチをON状態にするON信号を充電スイッチに出力し、接続端子に灯具が接続された後に、判定スイッチをON状態にするON信号を判定スイッチに出力する構成が好ましい。
【0015】
これによれば、灯具としてLEDが接続端子に接続された際に、LEDに電流が流れないので、測定電圧が判定電圧から変動しない。これとは異なり、灯具として、フィラメントなどの抵抗が発熱することで光を発するランプが接続端子に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、コンデンサが放電され、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。このように、接続する灯具によって、測定電圧の変動が異なる。この変動を判定部にて判定することで、灯具の種類を判別することができる。
【0016】
請求項6に記載のように、判定部は、判定電圧よりも低い閾値電圧を出力する閾値電圧生成部と、一方の入力端子が閾値電圧生成部に接続され、他方の入力端子が接続端子と電圧印加部との間に接続されたコンパレータと、を有する構成が良い。
【0017】
これによれば、灯具としてLEDが接続端子に接続された際に、LEDに電流が流れないので、測定電圧が判定電圧から変動しない。そのため、コンパレータの出力信号の電圧レベルは変動しない。これとは異なり、灯具として、フィラメントなどの抵抗が発熱することで光を発するランプが接続端子に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。そのため、コンパレータの出力信号の電圧レベルが変動する。このように、接続する灯具によって、コンパレータの出力信号の電圧レベルが異なる。これにより、灯具を判定することができる。
【0018】
請求項7に記載のように、判定部は、判定電圧よりも低い閾値電圧を出力する閾値電圧生成部と、一方の入力端子が閾値電圧生成部に接続され、他方の入力端子が接続端子と電圧印加部との間に接続されたコンパレータと、判定スイッチにON信号が入力されてから、コンパレータの出力信号の電圧レベルが反転するまでの判定時間を計測する時間計測部と、該時間計測部にて計測された判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定する時間判定部と、を有する構成が良い。
【0019】
例えば、接続端子に、ランプの光を反射する反射板の角度を調整する、ソレノイドを含む部材が接続された場合、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続された場合とは異なり、判定スイッチにON信号が入力されてから、測定電圧が判定電圧からグランド電位に落ちるまでには、誘導性負荷のために、ある程度の時間を要する。そのため、請求項7に記載のように、コンパレータの出力信号の電圧レベルが反転するまでの判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定することで、接続端子に、ソレノイドを含む部材が接続されたのか、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続されたのか、を判別することができる。なお、前述した所定時間とは、判定対象となる部材が有するソレノイドの誘導係数(インダクタンス)によって、決定される。
【0020】
請求項8に記載のように、判定部は、接続端子と電圧印加部との間のアナログ電圧をデジタル電圧に変換するA/D変換回路を有する構成が良い。
【0021】
これによれば、灯具としてLEDが接続端子に接続された際に、LEDに電流が流れないので、測定電圧が判定電圧から変動しない。そのため、A/D変換回路から出力されるデジタル信号の電圧レベルは変動しない。これとは異なり、灯具として、フィラメントなどの抵抗が発熱することで光を発するランプが接続端子に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。そのため、A/D変換回路から出力されるデジタル信号の電圧レベルが変動する。このように、接続する灯具によって、A/D変換回路のデジタル信号の電圧レベルが異なる。これにより、灯具を判定することができる。
【0022】
請求項9に記載のように、判定部は、接続端子と電圧印加部との間のアナログ電圧をデジタル電圧に変換するA/D変換回路と、判定スイッチにON信号が入力されてから、A/D変換回路から出力されるデジタル信号の電圧レベルが所定電圧を超えるまでの判定時間を計測する時間計測部と、該時間計測部にて計測された判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定する時間判定部と、を有する構成が良い。
【0023】
例えば、接続端子に、ランプの光を反射する反射板の角度を調整する、ソレノイドを含む部材が接続された場合、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続された場合とは異なり、判定スイッチにON信号が入力されてから、測定電圧が判定電圧からグランド電位に落ちるまでには、誘導性負荷のために、ある程度の時間を要する。そのため、請求項9に記載のように、A/D変換回路から出力されるデジタル信号の電圧レベルが所定電圧を超えるまでの判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定することで、接続端子に、ソレノイドを含む部材が接続されたのか、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続されたのか、を判別することができる。
【0024】
請求項1〜9に記載の構成の場合、請求項10に記載のように、電圧降下によって、電流量を調整する電流調整抵抗を有し、定電圧源とグランドとの間で、電流調整抵抗、電圧印加部、及び、接続端子が順に直列接続された構成を採用することができる。
【0025】
請求項11に記載の発明の作用効果は、請求項1に記載の発明の作用効果と同等なので、その記載を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】灯具判定装置と負荷駆動装置との接続状態を示すブロック図である。
【図2】負荷駆動装置の概略構成を示すブロック図であり、(a)は負荷駆動装置がハイサイド駆動素子、(b)は負荷駆動装置がローサイド駆動素子、(c)は負荷駆動装置がハイサイド駆動素子とローサイド駆動素子からなる図である。
【図3】第1実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図である。
【図4】第1実施形態に係る灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【図5】第2実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図である。
【図6】第2実施形態に係る灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【図7】第3実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図である。
【図8】第4実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図である。
【図9】図8に示す判定部を説明するための回路図である。
【図10】第4実施形態に係る灯具判定装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【図12】灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。なお、各実施形態で示される灯具判定装置100は、特に、車両に搭載されるものである。
(第1実施形態)
図1は、灯具判定装置と負荷駆動装置との接続状態を示すブロック図である。図2は、負荷駆動装置の概略構成を示すブロック図であり、(a)は負荷駆動装置がハイサイド駆動素子、(b)は負荷駆動装置がローサイド駆動素子、(c)は負荷駆動装置がハイサイド駆動素子とローサイド駆動素子からなる図である。図3は、第1実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図である。
【0028】
図1に示すように、灯具判定装置100と負荷駆動装置200とは、負荷300(灯具)が接続される端子301と並列接続されている。灯具判定装置100と負荷300とを電気的に接続する場合、負荷駆動装置200と端子301との電気的な接続は切られ、負荷駆動装置200と端子301とを電気的に接続する場合、灯具判定装置100と端子301との電気的な接続は切られる。図2に示すように、負荷駆動装置200は、ハイサイド側に配置されるハイサイド駆動素子201、ローサイド側に配置されるローサイド駆動素子202、若しくは、2つの駆動素子201,202から成る。駆動素子201,202は、電気的な接続を切り替える素子であり、例えば、バイポーラトランジスタ、MOSFET、IGBT、リレーなどが採用される。
【0029】
これに対して、灯具判定装置100は、図3に示すように、要部として、負荷300に接続される接続端子10と、該接続端子10に判定電圧を印加する電圧印加部30と、負荷300の種類を判定する判定部50と、を有する。本実施形態に係る灯具判定装置100は、電流量を調整する電流調整抵抗70と、電圧印加部30と接続端子10との間に設けられた判定スイッチ90と、を有し、定電圧源からグランドに向かって、電流調整抵抗70、電圧印加部30、判定スイッチ90、及び、接続端子10が順に直列接続されている。判定スイッチ90がON状態になると、電圧印加部30と接続端子10とが電気的に接続され、判定電圧が負荷300に印加される。この判定電圧の印加による電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間の電圧(以下、測定電圧と示す)の変化に基づいて、負荷300の種類が判定部50にて判定される。
【0030】
接続端子10は、負荷300と、電圧印加部30及び判定部50とを電気的に接続するものであり、図1に示す端子301に相当する。本実施形態では、負荷300の一端が接続端子10に接続され、他端がグランドに接続されている。
【0031】
電圧印加部30は、接続端子10に負荷300を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧を印加するものである。本実施形態に係る電圧印加部30は、定電圧源と接続端子10(判定スイッチ90)との間に設けられたトランジスタ31と、該トランジスタ31の制御電極に出力端子が接続されたオペアンプ32と、判定電圧を生成する電圧生成部33と、を有する。図3に示すように、オペアンプ32の第1入力端子は、制御端子34を介して電圧生成部33と接続され、第2入力端子は、トランジスタ31と接続端子10(判定スイッチ90)との間に接続されている。このように、トランジスタ31は、仮想短絡(バーチャルショート)しているので、2つの入力端子は同電位となり、第2入力端子が接続されたトランジスタ31と判定スイッチ90との間の電圧(測定電圧)は、判定電圧となっている。したがって、判定スイッチ90がON状態になり、電圧印加部30と接続端子10とが電気的に接続されると、判定電圧が負荷300に印加される。なお、本実施形態に係るトランジスタ31は、NPN型バイポーラトランジスタであり、前述した制御電極としてのベース電極がオペアンプ32の出力端子に接続され、コレクタ電極が定電圧源(電流調整抵抗70)に接続され、エミッタ電極が接続端子10(判定スイッチ90)に接続されている。ちなみに、前述した判定電圧は、0.5V程度である。
【0032】
判定部50は、測定電圧に基づいて、負荷300の種類を判定するものである。本実施形態に係る判定部50は、判定電圧よりも低い閾値電圧を出力する閾値電圧生成部51と、一方の入力端子が閾値電圧生成部51に接続され、他方の入力端子が電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間に接続されたコンパレータ52と、コンパレータ52の出力信号に基づいて負荷300の種類を判定する負荷判定部53と、を有する。図3に示すように、コンパレータ52は出力端子54を介して負荷判定部53と接続され、その非反転入力端子は閾値電圧生成部51に接続され、反転入力端子は電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間に接続されている。これによれば、測定電圧が判定電圧のままであれば、コンパレータ52からは電圧レベルがLoレベルの信号(Lo信号)が出力されるが、測定電圧が判定電圧からゼロ電圧へと移行し、測定電圧が閾値電圧を下回ると、コンパレータ52からは、電圧レベルがHiレベルの信号(Hi信号)が出力される。負荷判定部53は、このコンパレータ52の出力信号に基づいて、負荷300の種類を判定するが、その判定基準については、後述する。なお、閾値電圧は、判定電圧の半分の値である。
【0033】
電流調整抵抗70は、電圧降下によって、電流量を調整するものである。図3に示すように、電流調整抵抗70は、定電圧源とトランジスタ31のコレクタ電極との間に設けられており、電流調整抵抗70によって電圧降下された定電圧源の電圧が、コレクタ電極に印加される構成となっている。電流調整抵抗70の抵抗値は、電圧印加部30の電流能力が数十μA程度になるように設定される。
【0034】
判定スイッチ90は、接続端子10と電圧印加部30との電気的な接続を制御するものである。図3に示すように、判定スイッチ90のON・OFF状態は、制御部91によって制御されるようになっており、制御部91からON信号が判定スイッチ90に入力されている間、判定スイッチ90がON状態となる。制御部91は、接続端子10に負荷300が接続された後に、ON信号を判定スイッチ90に出力する。
【0035】
次に、本実施形態に係る灯具判定装置100の負荷300の検出原理とその作用効果を説明する。接続端子10に接続される負荷300の種類としては、閾値電圧を有するLEDと、フィラメントなどの抵抗が発熱することで光を発するランプと、がある。LEDが接続端子10に接続された場合、LEDに印加される電圧は、負荷300を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧(閾値電圧よりも低い判定電圧)なので、LEDに電流は流れない。そのため、接続端子10と電圧印加部30との間の電圧(測定電圧)は判定電圧から変動せず、コンパレータ52からはLo信号が出力される。この場合、負荷判定部53は、接続端子10に接続された負荷300を、LEDと判定する。これとは異なり、ランプが接続端子10に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、トランジスタ31のエミッタ電圧がグランド電位まで下がり、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。そのため、コンパレータ52からはHi信号が出力される。この場合、負荷判定部53は、接続端子10に接続された負荷300を、ランプと判定する。
【0036】
なお、前述したように、フィラメントには電流が流れるので、多少なりとも、ランプは微弱な光を発する。しかしながら、判定電圧は、ランプの発光量が、人間が視認できる量よりも少なくなるように決定される。したがって、上記構成においても、実質的に、負荷300は点灯することがない。
【0037】
以上により、本実施形態に係る灯具判定装置100であれば、負荷300(LED、ランプ)を点灯することなく、負荷300の種類を判定することができる。
【0038】
制御部91は、接続端子10に負荷300が接続された後に、ON信号を判定スイッチ90に出力する。これによれば、接続端子10と負荷300とを接続した際に、すぐに負荷300の判定が行われることが防止される。
【0039】
本実施形態では、図3に示すように、定電圧源からグランドに向かって、電流調整抵抗70、電圧印加部30、判定スイッチ90、及び、接続端子10が順に直列接続され、負荷300がグランドに接続された例を示した。しかしながら、これとは反対に、図4に示すように、定電圧源からグランドに向かって、接続端子10、判定スイッチ90、電圧印加部30、及び、電流調整抵抗70が順に直列接続され、負荷300が定電圧源に接続された構成を採用することもできる。図4は、第1実施形態に係る灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【0040】
本実施形態では、判定スイッチ90と、制御部91とを有する例を示した。しかしながら、これら、判定スイッチ90及び制御部91は、なくとも良い。例えば、接続端子10に負荷300を接続した後に、電圧生成部33にて、判定電圧を出力する構成とすることで、接続端子10と負荷300とを接続した際に、すぐに負荷300の判定が行われることが防止される。また、接続端子10と負荷300とを接続した際に、コンパレータ52の出力信号を無視するように負荷判定部53を設定しておけば、負荷300の種類判定が行われなくなる。
【0041】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図5に基づいて説明する。図5は、第2実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図であり、第1実施形態で示した図3に対応している。
【0042】
第2実施形態に係る灯具判定装置100は、第1実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態で示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
【0043】
第1実施形態では、電圧印加部30が、トランジスタ31と、オペアンプ32と、電圧生成部33と、を有する例を示した。これに対し、本実施形態では、電圧印加部30が、定電圧源(電流調整抵抗70)に一端が接続された充電スイッチ35と、該充電スイッチ35の他端と自身の一端が接続されたコンデンサ36と、を有することを第1の特徴点とする。また、充電スイッチ35が、制御部91によってON・OFF制御されることを第2の特徴点とする。
【0044】
制御部91からON信号が充電スイッチ35だけに入力されることで、電流調整抵抗70によって電圧降下された電圧がコンデンサ36に印加される。これによってコンデンサ36が充電され、コンデンサ36の両端電圧が、第1実施形態で示した判定電圧と同一となる。このコンデンサ36が充電された状態で、制御部91からON信号が判定スイッチ90だけに入力され、コンデンサ36と負荷300とが電気的に接続される。
【0045】
負荷300としてLEDが接続端子10に接続された場合、LEDに印加される電圧は、負荷300を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧なので、LEDに電流は流れない。そのため、測定電圧は判定電圧から変動せず、コンパレータ52からはLo信号が出力される。これとは異なり、ランプが接続端子10に接続された場合、ランプに電流が流れる。その際、コンデンサ36が放電され、測定電圧が判定電圧からグランド電位まで変動する。そのため、コンパレータ52からはHi信号が出力される。
【0046】
以上により、本実施形態に係る灯具判定装置100であれば、第1実施形態と同様にして、負荷300(LED、ランプ)を点灯することなく、負荷300の種類を判定することができる。
【0047】
なお、本実施形態では、電流調整抵抗70が、定電圧源と充電スイッチ35との間に配置された例を示した。しかしながら、定電圧源の電圧が、判定電圧と同一である場合、電流調整抵抗70は不要である。
【0048】
本実施形態では、図3に示すように、判定部50が、電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間に接続される例を示した。しかしながら、図6に示すように、判定部50が、充電スイッチ35とコンデンサ36との間に接続された構成を採用することもできる。図6は、第2実施形態に係る灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【0049】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図7に基づいて説明する。図7は、第3実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図であり、第1実施形態で示した図3に対応している。
【0050】
第3実施形態に係る灯具判定装置は、前述した各実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、前述した各実施形態で示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
【0051】
第1実施形態では、判定部50が、閾値電圧生成部51と、コンパレータ52と、負荷判定部53と、を有する例を示した。これに対して、本実施形態では、判定部50が、判定スイッチ90にON信号が入力されてから、コンパレータ52の出力信号の電圧レベルが反転するまでの判定時間を計測する時間計測部55を有することを第1の特徴点とする。また、負荷判定部53が、時間計測部55にて計測された判定時間が所定時間を超過したか否かを判定する機能も兼ねることを第2の特徴点とする。本実施形態では、負荷判定部53が、特許請求の範囲に記載の時間判定部の機能も兼ねている。
【0052】
図7に示すように、コンパレータ52、時間継続部55、及び、負荷判定部53が直列接続され、時間計測部55と制御部91とが電気的に接続されている。時間計測部55は、判定スイッチ90をON状態とするON信号が制御部91から入力されると、時間計測を開始し、その計測時間を含む出力信号を負荷判定部53に出力する。負荷判定部53は、時間計測部55の出力信号に基づいて、接続端子10に接続された負荷を判定する。
【0053】
接続端子10には負荷300が接続されるが、その負荷300としては、LED、ランプに限らず、ランプの光を反射する反射板の角度を調整する、ソレノイドを含む部材が接続される場合がある。このような部材が接続端子10に接続された場合、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続された場合とは異なり、判定スイッチ90にON信号が入力されてから、測定電圧が判定電圧からグランド電位に落ちるまでには、ソレノイドの誘導性負荷のために、ある程度の時間を要する。そこで、負荷判定部53は、コンパレータ52の出力信号の電圧レベルが反転(Lo信号からHi信号に反転)するまでの判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定する。そうすることで、接続端子10に、ソレノイドを含む部材が接続されたのか、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続されたのか、が判別される。なお、前述した所定時間とは、判定対象となる部材が有するソレノイドの誘導係数(インダクタンス)によって、予め決定される。
【0054】
ちなみに、LEDが接続端子10に接続された場合、コンパレータ52の出力信号の電圧レベルは反転しないので、判定時間は無限大となる。そのため、判定時間が所定時間を超え、且つ、判定時間が無限大である場合、負荷判定部53は、接続端子10に接続された負荷をLEDと判定する。ただし、無限に時間を計測することはできないので、実際には、所定時間の数倍を越えてもコンパレータ52の出力信号の電圧レベルが反転しない場合、負荷判定部53は、負荷をLEDと判定する。
【0055】
以上により、本実施形態に係る灯具判定装置100の場合、接続端子10に、ソレノイドを含む部材が接続された場合においても、接続端子10に接続された負荷300を判別することができる。
【0056】
本実施形態では、電圧印加部30として、第1実施形態で示した電圧印加部30を採用した例を示した。しかしながら、電圧印加部30としては、第2実施形態で示した電圧印加部30を採用することもできる。
【0057】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を、図8〜図10に基づいて説明する。図8は、第4実施形態に係る灯具判定装置の概略構成を示す回路図であり、第1実施形態で示した図3に対応している。図9は、図8に示す判定部を説明するための回路図である。図10は、第4実施形態に係る灯具判定装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、図9では、負荷判定部53を省略している。
【0058】
第4実施形態に係る灯具判定装置は、前述した各実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、前述した各実施形態で示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
【0059】
第3実施形態では、判定部50が、判定スイッチ90にON信号が入力されてから、コンパレータ52の出力信号の電圧レベルが反転するまでの判定時間を計測する時間計測部55を有し、負荷判定部53は、時間計測部55にて計測された判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定することを特徴とした。これに対して、本実施形態では、判定部50が、コンパレータ52と閾値電圧生成部51の代わりに、A/D変換回路56を有することを第1の特徴点とする。また、時間計測部55が、A/D変換回路56から出力されるデジタル信号の電圧レベルが所定電圧を超えるまでの判定時間を計測することを第2の特徴点とする。
【0060】
図8に示すように、電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間にA/D変換回路56の入力端子が接続され、時間計測部55と出力端子54を介して、A/D変換回路56の出力端子が負荷判定部53の入力端子に接続されている。そして、制御部91に、A/D変換回路56と時間計測部55とが電気的に接続されている。
【0061】
A/D変換回路56は、判定スイッチ90をON状態とするON信号が制御部91から入力されると、入力電圧をアナログ電圧からデジタル電圧に変換し始め、時間計測部55は、ON信号が入力されると、時間計測を開始する。負荷判定部53は、時間計測部55から計測時間を含む出力信号が入力されると、時間計測部55の出力信号に基づいて、接続端子10に接続された負荷300を判定する。
【0062】
図9に示すように、本実施形態に係るA/D変換回路56は、アナログ電圧を3ビットのデジタル電圧に変換するものである。A/D変換回路56は、3つの出力端子D0〜D2を有しており、各出力端子D0〜D2から、デジタル信号として、Hi信号若しくはLo信号が出力される。以下においては、Hi信号を1、Lo信号を0とし、D0、D1、D2それぞれの出力信号を、右から順にカッコ内に並べて示す。例えば、D2の出力信号が1、D1の出力信号が0、D0の出力信号が0の場合、(100)と示す。図示しないが、A/D変換回路56には、クロック信号が入力されるようになっており、1クロック毎に、アナログ電圧がデジタル電圧に変換され、各出力端子D0〜D2の出力信号(ビット)が変化する。アナログ電圧が徐々に低くなる場合、各ビットは、例えば、(111)、(110)、(101)、(100)、(011)、(010)、(001)、(000)と変化する。なお、(100)が、前述した所定電圧に相当する。
【0063】
図9に示すように、本実施形態に係る時間計測部55は、NAND57と、AND58と、クロック信号をカウントするカウンタ59と、を有する。本実施形態に係るNAND57はA/D変換回路56の3つの出力端子D0〜D2に対応する3つの入力端子を有し、A/D変換回路56から(100)の出力信号が入力された場合、Lo信号を出力し、他の出力信号が出力された場合、Hi信号を出力する。AND58は、2つの入力端子を有し、一方の入力端子にNAND57の出力端子が接続され、他方の入力端子に制御部91の出力端子が接続されている。AND58は、2つの入力端子にHi信号が入力されている場合に、出力端子OUTからHi信号を出力し、少なくとも一方の入力端子にLo信号が入力された場合に、出力端子OUTからLo信号を出力する。本実施形態では、制御部91から出力されるON信号の電圧レベルがHiレベルの信号(Hi信号)となっている。そのため、A/D変換回路56から(100)のデジタル信号がNAND57に入力され、NAND57からAND58にLo信号が入力された場合に限り、AND58の出力端子OUTからLo信号が出力される。
【0064】
カウンタ59は、制御部91からON信号が出力されると、AND58の出力端子OUTからHi信号が入力されている間、自身に入力されるクロック信号をカウントする。すなわち、カウンタ59は、判定スイッチ90にON信号が入力されてから、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になり、NAND57からAND58にLo信号が入力され、AND58の出力端子OUTからLo信号が入力されるまでの間、クロック信号をカウントする。このクロック信号のカウント数を含む出力信号が負荷判定部53に入力される。なお、前述した、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になるまでのクロック信号のカウント数が、特許請求の範囲に記載の判定時間に相当する。
【0065】
負荷判定部53は、AND58から出力されたカウント数が、所定カウント数(所定時間)を超過したか否かを判定することで、接続端子10に接続された負荷300を判定する。
【0066】
第3実施形態で示したように、接続端子10に接続された負荷300としては、LED、ランプなどの灯具に限らず、ソレノイドを含む部材が接続される場合がある。このような部材が接続端子10に接続された場合、ランプが接続された場合とは異なり、判定スイッチ90にON信号が入力されてから、測定電圧が判定電圧からグランド電位に落ちるまでには、ソレノイドの誘導性負荷のために、ある程度の時間を要する。
【0067】
接続端子10に負荷300としてランプが接続され、ON信号が判定スイッチ90に入力されると、図10に実線で示すように、測定電圧は、直ぐにゼロ電圧へと以降する。そのため、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になり、AND58の出力端子OUTから出力される信号(以下、出力信号OUTと示す)がHi信号からLo信号に移行するまでには、それほど時間がかからない。図10に示す例の場合、4クロックでAND58の出力信号OUTがHi信号からLo信号に移行している。なお、図10では、説明を簡便とするために、接続端子10にランプが接続された際の測定電圧を間延びして図示している。
【0068】
これに対して、接続端子10に負荷300としてソレノイドを含む部材が接続され、ON信号が判定スイッチ90に入力されると、図10に一点鎖線で示すように、測定電圧は、時間をかけてゼロ電圧へと以降する。そのため、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になり、AND58の出力信号OUTがHi信号からLo信号に移行するまでには、ある程度の時間がかかる。図10に示す例の場合、7クロックでAND58の出力信号OUTがHi信号からLo信号に移行している。なお、図10では、説明を簡便とするために、接続端子10にソレノイドを含む部材が接続された際の測定電圧を急峻にして図示している。
【0069】
以上、示したように、接続端子10にランプが接続された場合と、ソレノイドを含む部材が接続された場合とでは、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になるまでの時間が異なる。そこで、負荷判定部53は、A/D変換回路56のデジタル信号が(100)になるまでの判定時間(カウント数)が、所定時間(所定カウント数)を超過したか否かを判定する。そうすることで、接続端子10に、ソレノイドを含む部材が接続されたのか、フィラメントなどの抵抗を有するランプが接続されたのか、が判別される。
【0070】
ちなみに、LEDが接続端子10に接続された場合、A/D変換回路56のデジタル信号は変化しないので、判定時間(カウント数)は無限大となる。そのため、判定時間が所定時間を超え、且つ、判定時間が無限大である場合、負荷判定部53は、接続端子10に接続された負荷をLEDと判定する。ただし、無限に時間を計測することはできないので、実際には、所定時間の数倍を越えてもコンパレータ52の出力信号の電圧レベルが反転しない場合、負荷判定部53は、負荷300をLEDと判定する。
【0071】
以上により、本実施形態に係る灯具判定装置100の場合、接続端子10に、ソレノイドを含む部材が接続された場合においても、接続端子10に接続された負荷を判別することができる。
【0072】
なお、本実施形態では、判定部50が、時間計測部55を有する例を示した。しかしながら、ソレノイドを含む部材を判定しなくとも良い場合、時間測定部55を有さずとも良い。この場合、負荷判定部53は、A/D変換回路56から出力されるデジタル信号が、(100)以上の場合に、負荷300として、LEDが接続端子10に接続されたと判断し、(100)よりも下の場合に、ランプが接続端子10に接続されたと判断する。
【0073】
本実施形態では、電圧印加部30として、第1実施形態で示した電圧印加部30を採用した例を示した。しかしながら、電圧印加部30としては、第2実施形態で示した電圧印加部30を採用することもできる。
【0074】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
【0075】
第1実施形態では、図3及び図4に示すように、判定部50は、電圧印加部30と接続端子10(判定スイッチ90)との間の電圧(測定電圧)の変化に基づいて、負荷300の種類を判別する例を示した。しかしながら、図11及び図12に示すように、判定部50は、電流調整抵抗70と電圧印加部30との間の電圧に基づいて、負荷300の種類を判別しても良い。図11及び図12は、灯具判定装置の変形例を示す回路図である。
【0076】
第1、第3、第4実施形態それぞれでは、電圧印加部30の構成要素であるトランジスタ31が、NPN型バイポーラトランジスタである例を示した。しかしながら、トランジスタ31としては、上記例に限定されず、MOSFET、IGBTなどを採用することができる。
【0077】
第1〜第4実施形態それぞれでは、判定電圧が0.5V程度である例を示した。しかしながら、判定電圧としては、上記例に限定されず、接続端子10に接続予定の負荷300に対応して、適宜変更することができる。例えば、接続端子10に0.4Vの閾値電圧を有するLEDが接続される予定であれば、判定電圧は0.2Vに設定される。
【0078】
第1〜第3実施形態それぞれでは、閾値電圧が判定電圧の半分の値である例を示した。しかしながら、閾値電圧としては、上記例に限定されず、判定電圧よりも低ければよい。
【0079】
第1〜第4実施形態では、電流調整抵抗70の抵抗値は、電圧印加部30の電流能力が数十μA程度になるように設定される例を示した。しかしながら、電流調整抵抗70としては、上記例に限定されず、接続端子10に接続予定の負荷300に対応して、適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0080】
10・・・接続端子
30・・・電圧印加部
50・・・判定部
70・・・電流調整抵抗
90・・・判定スイッチ
100・・・灯具判定装置
300・・・負荷
【特許請求の範囲】
【請求項1】
灯具の種類を判定する灯具判定装置であって、
灯具の一端と接続される接続端子と、
該接続端子に前記灯具を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧を印加する電圧印加部と、
前記灯具の種類を判定する判定部と、を有し、
定電圧源とグランドとの間で、前記電圧印加部、及び、前記接続端子が直列接続され、前記灯具の他端が前記グランド若しくは前記定電圧源と接続されており、
前記判定部は、前記接続端子に前記灯具が接続された際の、前記接続端子と前記電圧印加部との間の電圧に基づいて、前記灯具の種類を判定することを特徴とする灯具判定装置。
【請求項2】
前記灯具の他端がグランドに接続されており、
前記電圧印加部は、前記定電圧源と前記接続端子との間に設けられたトランジスタと、該トランジスタの制御電極に出力端子が接続されたオペアンプと、を有し、
前記オペアンプの第1入力端子が、前記判定電圧が入力される制御端子に接続され、第2入力端子が、前記トランジスタと前記接続端子との間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の灯具判定装置。
【請求項3】
前記灯具の他端が前記定電圧源に接続されており、
前記電圧印加部は、前記接続端子と前記グランドとの間に設けられたトランジスタと、該トランジスタの制御電極に出力端子が接続されたオペアンプと、を有し、
前記オペアンプの第1入力端子が、前記判定電圧が入力される制御端子に接続され、第2入力端子が、前記トランジスタと前記接続端子との間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の灯具判定装置。
【請求項4】
前記トランジスタと前記接続端子との間に設けられた判定スイッチと、該判定スイッチのON・OFF状態を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記接続端子に灯具が接続された後に、前記判定スイッチをON状態にするON信号を、前記判定スイッチに出力することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の灯具判定装置。
【請求項5】
前記灯具の他端がグランドに接続されており、
前記電圧印加部は、前記定電圧源に一端が接続された充電スイッチと、該充電スイッチの他端と自身の一端が接続されたコンデンサと、を有し、
前記コンデンサの他端と自身の一端が接続され、他端が前記接続端子に接続された判定スイッチと、前記充電スイッチ及び前記判定スイッチそれぞれのON・OFF状態を制御する制御部と、を有し、
前記コンデンサが充電された状態で、自身の両端に生じる電圧が、前記判定電圧に相当し、
前記制御部は、前記接続端子に灯具が接続される前に、前記充電スイッチをON状態にするON信号を前記充電スイッチに出力し、前記接続端子に灯具が接続された後に、前記判定スイッチをON状態にするON信号を前記判定スイッチに出力することを特徴とする請求項1に記載の灯具判定装置。
【請求項6】
前記判定部は、前記判定電圧よりも低い閾値電圧を出力する閾値電圧生成部と、一方の入力端子が前記閾値電圧生成部に接続され、他方の入力端子が前記接続端子と前記電圧印加部との間に接続されたコンパレータと、を有することを特徴とする請求項2〜5いずれか1項に記載の灯具判定装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記判定電圧よりも低い閾値電圧を出力する閾値電圧生成部と、一方の入力端子が前記閾値電圧生成部に接続され、他方の入力端子が前記接続端子と前記電圧印加部との間に接続されたコンパレータと、前記判定スイッチにON信号が入力されてから、前記コンパレータの出力信号の電圧レベルが反転するまでの判定時間を計測する時間計測部と、該時間計測部にて計測された判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定する時間判定部と、を有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の灯具判定装置。
【請求項8】
前記判定部は、前記接続端子と前記電圧印加部との間のアナログ電圧をデジタル電圧に変換するA/D変換回路を有することを特徴とする請求項2〜5いずれか1項に記載の灯具判定装置。
【請求項9】
前記判定部は、前記接続端子と前記電圧印加部との間のアナログ電圧をデジタル電圧に変換するA/D変換回路と、前記判定スイッチにON信号が入力されてから、前記A/D変換回路から出力されるデジタル信号の電圧レベルが所定電圧を超えるまでの判定時間を計測する時間計測部と、該時間計測部にて計測された判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定する時間判定部と、を有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の灯具判定装置。
【請求項10】
電圧降下によって、電流量を調整する電流調整抵抗を有し、
前記定電圧源とグランドとの間で、前記電流調整抵抗、前記電圧印加部、及び、前記接続端子が順に直列接続されていることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の灯具判定装置。
【請求項11】
灯具の種類を判定する灯具判定装置であって、
灯具の一端と接続される接続端子と、
該接続端子に前記灯具を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧を印加する電圧印加部と、
電圧降下によって、電流量を調整する電流調整抵抗と、
前記灯具の種類を判定する判定部と、を有し、
定電圧源とグランドとの間で、前記電流調整抵抗、前記電圧印加部、及び、前記接続端子が順に直列接続されており、
前記判定部は、前記接続端子に前記灯具が接続された際の、前記電圧印加部と前記電流調整抵抗との間の電圧に基づいて、前記灯具の種類を判定することを特徴とする灯具判定装置。
【請求項1】
灯具の種類を判定する灯具判定装置であって、
灯具の一端と接続される接続端子と、
該接続端子に前記灯具を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧を印加する電圧印加部と、
前記灯具の種類を判定する判定部と、を有し、
定電圧源とグランドとの間で、前記電圧印加部、及び、前記接続端子が直列接続され、前記灯具の他端が前記グランド若しくは前記定電圧源と接続されており、
前記判定部は、前記接続端子に前記灯具が接続された際の、前記接続端子と前記電圧印加部との間の電圧に基づいて、前記灯具の種類を判定することを特徴とする灯具判定装置。
【請求項2】
前記灯具の他端がグランドに接続されており、
前記電圧印加部は、前記定電圧源と前記接続端子との間に設けられたトランジスタと、該トランジスタの制御電極に出力端子が接続されたオペアンプと、を有し、
前記オペアンプの第1入力端子が、前記判定電圧が入力される制御端子に接続され、第2入力端子が、前記トランジスタと前記接続端子との間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の灯具判定装置。
【請求項3】
前記灯具の他端が前記定電圧源に接続されており、
前記電圧印加部は、前記接続端子と前記グランドとの間に設けられたトランジスタと、該トランジスタの制御電極に出力端子が接続されたオペアンプと、を有し、
前記オペアンプの第1入力端子が、前記判定電圧が入力される制御端子に接続され、第2入力端子が、前記トランジスタと前記接続端子との間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の灯具判定装置。
【請求項4】
前記トランジスタと前記接続端子との間に設けられた判定スイッチと、該判定スイッチのON・OFF状態を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記接続端子に灯具が接続された後に、前記判定スイッチをON状態にするON信号を、前記判定スイッチに出力することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の灯具判定装置。
【請求項5】
前記灯具の他端がグランドに接続されており、
前記電圧印加部は、前記定電圧源に一端が接続された充電スイッチと、該充電スイッチの他端と自身の一端が接続されたコンデンサと、を有し、
前記コンデンサの他端と自身の一端が接続され、他端が前記接続端子に接続された判定スイッチと、前記充電スイッチ及び前記判定スイッチそれぞれのON・OFF状態を制御する制御部と、を有し、
前記コンデンサが充電された状態で、自身の両端に生じる電圧が、前記判定電圧に相当し、
前記制御部は、前記接続端子に灯具が接続される前に、前記充電スイッチをON状態にするON信号を前記充電スイッチに出力し、前記接続端子に灯具が接続された後に、前記判定スイッチをON状態にするON信号を前記判定スイッチに出力することを特徴とする請求項1に記載の灯具判定装置。
【請求項6】
前記判定部は、前記判定電圧よりも低い閾値電圧を出力する閾値電圧生成部と、一方の入力端子が前記閾値電圧生成部に接続され、他方の入力端子が前記接続端子と前記電圧印加部との間に接続されたコンパレータと、を有することを特徴とする請求項2〜5いずれか1項に記載の灯具判定装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記判定電圧よりも低い閾値電圧を出力する閾値電圧生成部と、一方の入力端子が前記閾値電圧生成部に接続され、他方の入力端子が前記接続端子と前記電圧印加部との間に接続されたコンパレータと、前記判定スイッチにON信号が入力されてから、前記コンパレータの出力信号の電圧レベルが反転するまでの判定時間を計測する時間計測部と、該時間計測部にて計測された判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定する時間判定部と、を有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の灯具判定装置。
【請求項8】
前記判定部は、前記接続端子と前記電圧印加部との間のアナログ電圧をデジタル電圧に変換するA/D変換回路を有することを特徴とする請求項2〜5いずれか1項に記載の灯具判定装置。
【請求項9】
前記判定部は、前記接続端子と前記電圧印加部との間のアナログ電圧をデジタル電圧に変換するA/D変換回路と、前記判定スイッチにON信号が入力されてから、前記A/D変換回路から出力されるデジタル信号の電圧レベルが所定電圧を超えるまでの判定時間を計測する時間計測部と、該時間計測部にて計測された判定時間が、所定時間を超過したか否かを判定する時間判定部と、を有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の灯具判定装置。
【請求項10】
電圧降下によって、電流量を調整する電流調整抵抗を有し、
前記定電圧源とグランドとの間で、前記電流調整抵抗、前記電圧印加部、及び、前記接続端子が順に直列接続されていることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の灯具判定装置。
【請求項11】
灯具の種類を判定する灯具判定装置であって、
灯具の一端と接続される接続端子と、
該接続端子に前記灯具を点灯するのに必要な駆動電圧よりも低い判定電圧を印加する電圧印加部と、
電圧降下によって、電流量を調整する電流調整抵抗と、
前記灯具の種類を判定する判定部と、を有し、
定電圧源とグランドとの間で、前記電流調整抵抗、前記電圧印加部、及び、前記接続端子が順に直列接続されており、
前記判定部は、前記接続端子に前記灯具が接続された際の、前記電圧印加部と前記電流調整抵抗との間の電圧に基づいて、前記灯具の種類を判定することを特徴とする灯具判定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−93203(P2013−93203A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234389(P2011−234389)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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