説明

災害対応システムおよびIDタグ

【課題】建物等が崩壊して原形を留めない場合であっても、被災者を確実に救出できる災害対応システムを提供する。
【解決手段】災害対応システムは、個人に保持され、識別番号および電源を有し、トリガー信号に応答するタグ30と、トリガー信号を出力するトリガー信号コイル101a〜112b、121〜124とを含む。トリガー信号コイル101a〜112bは、通常時に出力される第1トリガー信号を出力し、トリガー信号コイル121〜124は災害時に出力される第2トリガー信号を出力する。タグ30は、第1トリガー信号を受信したとき第1発信モードで発信し、第2トリガー信号を受信したとき、第1発信モードよりも発信頻度の低い第2発信モードで自発的に発信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は災害対応ステムおよびIDタグに関し、特に常時災害に備えることができ、非常時に確実に被災者の救出が可能な災害対応システムおよびIDタグに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の災害対応として使用される緊急対策用システムがたとえば下記特許文献1や特許文献2に開示されている。特許文献1によれば、住民の一人一人にGPS対応携帯電話が配布され、地域管理センタに住民の所持するGPS対応携帯電話からの位置情報が入力され記憶し分析されることにより、地震、津波。暴風、大雨洪水、火災等の災害時に、避難を要する地域内にそのとき実際に存在する個々の住民の位置や人口分布等を知ることができ、現実に即した的確な避難勧告等を管理サーバを介して個々の住民に行なうことができる(段落番号0001、0005等)。
【0003】
また、特許文献2によれば、個人に所持され、識別番号および電源を有し、トリガー信号に応答するIDタグと、計時手段を有し、前記トリガー信号を出力する入退出管理装置とからなる入退出管理システムが開示されている。このシステムにおいては、IDタグは、トリガー信号に応答して電源をオンすることにより識別番号を出力し、入退出管理装置は、建物の出入口近傍にのみ設けられ、トリガー信号を発信するトリガー信号発信手段と、IDタグが識別番号を出力したとき、識別番号を受信して前記計時手段からの時刻信号とともに記録する記録手段とを含む。記録手段が識別番号毎に入退場の時刻のみを記録することにより、個人ごとの建物への入退出時刻が記録されるため、この記録を見れば、特定の人が建物か外部へ出たか、内部に残っているのかを判断できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−44969公報
【特許文献2】特許第4373703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の災害対応システムは上記のように構成されていた。特許文献1では、GPS対応の携帯電話を個人に配布する必要があり、導入コストとランニングコストがかかり、電池持続時間の短さ,位置精度の大きな誤差が起こりやすいという問題があった。特許文献2によれば、システムが簡素化されてコストを下げることができるが、昨今の巨大地震や津波などの災害や火災においては、建物自体が原形を留めない状態となるため、瓦礫に埋もれ、建物内に人や物が位置するか否かを特定するという概念は通じない、という問題があった。
【0006】
この発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、建物等が崩壊して原形を留めない場合であっても、被災者を確実に発見、救出するために有用な災害対応システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る災害対応システムは、個人に保持され、識別番号および電源を有し、トリガー信号に応答するIDタグと、トリガー信号を出力するトリガー信号発信器とを含む。トリガー信号は、通常時に出力される第1トリガー信号と、災害時に出力される第2トリガー信号とを含む。IDタグは、前記第1トリガー信号を受信したとき第1発信モードで発信し、第2トリガー信号を受信したとき、第1発信モードよりも発信頻度の低い第2発信モードで発信するよう制御する制御手段を含む。
【0008】
好ましくは、トリガー信号発信器は、部屋の出入口に設けられる第1トリガー発信器と、出入口とは無関係に設けられる第2トリガー発信器とを含み、第1トリガー発信器が第1トリガー信号を出力し、第2トリガー発信器が第2トリガー信号を出力する。
【0009】
さらに好ましくは、第2トリガー発信器は外部に設けられた災害を検出する災害検出手段からの信号を受けて作動する。
【0010】
制御手段は、第1および第2トリガー信号を受信したときは、第1および第2発信モードで発信するよう制御してもよい。
【0011】
この発明の他の局面においては、IDタグは、個人に保持され、識別番号および電源を有し、トリガー信号に応答する。トリガー信号は、通常時に出力される第1トリガー信号と、災害時に出力される第2トリガー信号とを含む。IDタグは、第1トリガー信号を受信したとき第1発信モードで発信し、第2トリガー信号を受信したとき、第1発信モードよりも発信頻度の低い第2発信モードで発信するよう制御する制御手段を含む。
【0012】
好ましくは、制御手段は、第1および第2トリガー信号を受信したときは、第1および第2発信モードで発信するよう制御する。
【発明の効果】
【0013】
この発明に係る災害対応システムにおいては、災害時にトリガー信号を受けて発信頻度の低い発信モードで継続して自発的に作動するため、長期にわたってIDタグからの信号を出力できる。その結果、建物等が崩壊して原形を留めない場合であっても、長期にわたってIDタグからIDが通知されるため、被災者を確実に救出できる災害対応システムおよびIDタグを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の一実施の形態に係る災害対応システムが適用される建物の平面図である。
【図2】トリガー信号を出力するトリガーコイルを示す図である。
【図3】トリガーコイルに発生する磁界を示す図である。
【図4】3軸磁界検出型のタグのコイルの模式図である。
【図5】3軸磁界検出型のタグのコイルの各平面におけるタグの磁界感度指向性を示す図である。
【図6】災害対応システムを構成する要素間の作動内容を示すブロック図である。
【図7】トリガー発信装置の構成を示すブロック図である。
【図8】非常事態用トリガーユニットの構成を示すブロック図である。
【図9】IDタグの回路構成を示すブロック図である。
【図10】リーダユニットの構成を示すブロック図である。
【図11】探査用のトリガーリーダの構成を示すブロック図である。
【図12】入退出用トリガーユニットの動作を示すフローチャートである。
【図13】非常事態用トリガーユニットの動作を示すフローチャートである。
【図14】バッテリー使用報知部の動作を示すフローチャートである。
【図15】タグの動作を示すフローチャートである。
【図16】休止・トリガー検出の動作を示すフローチャートである。
【図17】非常事態・トリガー検出の動作を示すフローチャートである。
【図18】無線出力実行処理の動作を示すフローチャートである。
【図19】トリガー信号、IDタグ、地震発生、非常事態用トリガー信号の作動を示すタイミングチャートである。
【図20】非常事態の解除時の作動を示すタイミングチャートである。
【図21】行方不明者等探索時の作動を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施の形態に係る災害対応システムが適用される建物を示す概略平面図である。図1(A)は定常時の状態を示し、図1(B)は災害発生時の状態を示す。図1(A)を参照して、建物10は、「田」の字状に相互に隣接した4つの部屋A〜Dを含む。それぞれの部屋A〜Dには2箇所の出入口が設けられている。すなわち、部屋Aには出入口101、102が、部屋Bには出入口103、104が、部屋Cには出入口105、106が、部屋Dには出入口107,108がそれぞれ設けられている。それぞれの部屋には隣接する部屋へ移動するための開口部が設けられている。すなわち、部屋AとBとの間には開口部110が設けられ、部屋BとCとの間には開口部111が設けられ、部屋CとDとの間には開口部112が設けられ、部屋DとAとの間には開口部109が設けられている。
【0016】
それぞれの出入口101〜108には部屋の外部から内部に入る位置にトリガー信号を出力する外部トリガーコイル101a〜108aが設けられ、部屋の内部から外部に出る位置にトリガー信号を出力する内部トリガーコイル101b〜108bが設けられている。
【0017】
また、それぞれの部屋を接続する開口部109〜112には、その一方側にトリガー信号を出力するトリガーコイル109a〜112aが設けられ、他方側にトリガー信号を出力するトリガーコイル109b〜112bが設けられている。人や物が保持するIDタグ30は出入口トリガーコイル109a〜112bからの信号に応答して、自分を特定するID信号と出入口等を特定する出入口IDとを出力する。
【0018】
また、各部屋A〜Dには、図示のない、災害対応システムとは別途設けられた地震等の非常事態を検知する検知器の信号を受けて、非常事態用トリガー信号を出力する非常事態用トリガーコイル121〜124が設けられている。このトリガーコイル121〜124はそれぞれが、1つの部屋をカバーするトリガー信号を出力するのが好ましい。
【0019】
これらの出入口101〜108や開口部109〜112を通ってトリガー信号によって起動されるタグ30を保持した人が建物10内の部屋を移動する。
【0020】
したがって、平常時はIDタグ30を所持した人あるいは物はトリガーコイルによって発生されるトリガー磁界を通過すると磁界により起動し、磁界はIDタグ30の持つデータを読み取り、IDタグ30のタグIDとトリガーコイルのトリガーIDをペアにし、そのデータを無線信号で発信する。トリガーエリアを通過するたびにその情報を発信するためタグを所持した人あるいは物は時系列で通過したトリガーエリアを災害対応システムが取得できるのでタグを所持した人あるいは物の移動が把握できる。
【0021】
災害時発生時を示す図1(B)を参照して、非常事態用トリガーコイル121〜124が作動すると、図1(B)に示すように、非常事態用トリガーコイル121〜124の各々は非常事態用トリガーコイル121〜124を中心として、各部屋を覆うように、範囲121a〜124aにおいて非常事態トリガー信号を出力する。なお、図1(B)には合わせて、出入口トリガーコイル101a,101bがトリガー信号を出力した時のトリガー信号がカバーする領域101aa,101baも表示している。なお、他の出入口トリガーコイル102a〜112bについても同様である。
【0022】
次にトリガー信号を出力し、トリガー信号発信器として作動するトリガーコイルについて説明する。図2(A)はトリガーコイル21の全体構成を示す模式図であり、図2(B)は、図2(A)において、対向する2つのコイルに生じる磁界の向きを示す図である。図2(A)を参照して、トリガーコイル21は、図示のない電源に接続された一対の端子コイル21a,21gと、端子コイル部21a,21gに接続されたコイル部21b,21fと、コイル部21b,21fに接続され、対向する一対のコイル部を構成するコイル部21c,21eと、コイル部21c,21eを接続するコイル部21dとを含み、コイル部21b〜21fで矩形のトリガーコイル21を構成している。図1で説明したトリガーコイル101a〜112a、及び、トリガーコイル101b〜112b、および、非常事態用トリガーコイル121〜124は基本的にこのトリガーコイル21で構成されている。なお、トリガーコイル101a〜112a、及び、トリガーコイル101b〜112bが第1トリガー信号発信器として作動し、非常事態用トリガーコイル121〜124が第2トリガー信号発信器として作動する。
【0023】
図2(A)に示すように、トリガーコイル21には交互に逆向きの電流が流される。それによって、図2(B)に示すように、トリガーコイル21の周囲に図中矢印で示すような磁界が発生する。ここで、コイル部21c,21eの延在する方向をX方向、コイル部21b,21dの延在する方向をY方向、XおよびY方向に直交する方向をZ方向とする。
【0024】
次にトリガーコイル21の周囲に生じる磁界について説明する。図3は部屋Aの出入口101に設けられたトリガーコイル101a,101bの周囲に形成された磁界を示す図である。図3に示すように、トリガーコイル101a,101bの周囲に後述する3Dタグの場合には立体的にドーム状の検出エリア(IDタグ30の検出範囲)を形成する。この磁界の中を後に説明するタグを保持して人が移動する。このとき、トリガーコイル101a,101bはそれぞれ、図に示すようにトリガーコイルの位置を特定するエリア番号を出力する。トリガーコイル101a,101bはエリア番号として101A,101Bをそれぞれ出力する。
【0025】
次に図3を参照して、トリガーコイル21の磁界によって作られるIDタグ30が反応する磁界空間でこの磁界によって応答するIDタグ30について説明する。IDタグ30はこれらのトリガーコイルの発生するトリガー信号に応答して、自己を特定するID番号とエリア番号とを出力する。
【0026】
図4はIDタグ30が上記したXYZの3軸方向の磁界を検出可能である場合のIDタグを構成する検出コイルを示す図である。図4(A)はYZ面をX方向に磁界検出感度をもつ複数回巻いた検出コイルを示す模式図であり、図4(B)はXZ面をY方向に磁界検出感度をもつ複数回巻いた検出コイルを示す模式図であり、図4(C)はXY面をZ方向に磁界検出感度をもつ複数回巻いた検出コイルを示す模式図である。この実施の形態に係るIDタグ30はこれらの3種類の検出コイルを組合わせた図4(D)に示す構成を有する。
【0027】
図5は図4に示した検出コイルを有するIDタグ30の各平面における磁界感度の指向性を示す図である。図5(A)はXZ平面における磁界感度の指向性を示す図であり、図5(B)はXY平面における磁界感度の指向性を示す図であり、図5(C)はYZ平面における磁界感度の指向性を示す図である。
【0028】
図5(A)〜図5(C)に示すように、この実施の形態に係るIDタグ30においては、直交3軸における全ての軸において等しい磁界感度を有している。
【0029】
次に、災害対応システムを構成する機器の全体構成について説明する。図6は災害対応システムを構成する機器の全体構成を示すブロック図である。図6を参照して、災害対応システム10は、図1で説明した通常トリガーコイル101〜112の個々に接続された通常トリガーユニット20と、非常時に作動する非常事態用トリガーユニット40と、非常時を検出する地震センサ43と、火災を検出する火災センサ42とを含む。地震センサ43が地震を検出すると、非常事態用トリガーユニット40を作動させる。また、火災センサ42は火災および鎮火を検出し通常トリガーユニット20と非常事態用トリガーユニット40とに対してその旨の信号を出力する。地震センサ43と火災センサ42とは災害検出手段として作動する。
【0030】
なお、通常トリガーユニット20は自身のトリガーIDを出力し、非常事態用トリガーユニット40は火災センサ42や地震センサ43等の非常事態を示す信号を受けて、トリガーID、又は、それを解除するトリガーIDを出力する。
【0031】
IDタグ30はこれらのトリガー信号を検知すると、各トリガーユニット20,40のトリガーIDと共に自分のIDを出力する。
【0032】
このシステムはIDタグ30からの信号を検出する複数のタグリーダ52a〜52cと、タグリーダ52a〜52cと接続された入退室管理サーバ50と、入退室管理サーバ50に接続された入退室管理端末51とを含む。
【0033】
入退室管理サーバ50は、図1に示した建物10から人が全て避難したか否かを確認するための携帯可能な非常探査用端末61と交信が可能である。非常探査用端末61は非常用電源62とトリガーリーダ63を有し、このトリガーリーダ63でIDタグ30を保持している人の探査を行なう。なお、トリガーリーダ63はトリガーコイル63aを有し、非常事態又は特殊トリガーIDを出力する。
【0034】
入退出管理サーバ50は、タグリーダ52からIDタグ30のデータを取得し、IDタグの最終所在地の確定を行い、インターネット66を介して遠隔地に設けられ、避難情報を格納するリモートサーバ64や消防署65等に接続可能である。また、図示のない認証装置等に渡し、安全、保安管理等に利用させてもよい。なお、入退出管理サーバ50は、通常時はIDタグ30の所有者出退社の最終所在地情報の提供やドアの認証による開閉、伴連れの検出、管理物質の移動検出などに使われる。
【0035】
一方、IDタグ30はリモートサーバ64や消防署65等に設けられたトリガー信号に応答するようにしてもよい。
【0036】
次に、通常トリガーユニット20の構成について説明する。図7は通常トリガーユニット20の構成を示すブロック図である。図7を参照して、通常トリガーユニット20は、通常トリガーユニット20全体を制御するMPU(Micro Processor Unit)20bを含む。MPU20bは、MPU20bにトリガーIDを設定するトリガーIDスイッチ20aと、MPU20bに同期信号を入力する同期入力回路20fと、火災センサ42からの非常事態信号を入力する非常事態信号入力部20gとを含む。
【0037】
MPU20bはさらに所定のパルスを発生するパルス発生回路20cと、トリガー信号を出力する出力回路20dと、トリガー信号を実際に出力するトリガーコイル21とを含む。
【0038】
次に非常事態用トリガーユニット40について説明する。図8は非常事態用トリガーユニット40の構成を示すブロック図である。図8を参照して、非常事態用トリガーユニット40は、非常事態用トリガーユニット40全体を制御するMPU(Micro Processor Unit)40bを含む。MPU40bは、MPU40bに非常トリガーIDを設定するトリガーIDスイッチ40aと、MPU40bに同期信号を入力する同期入力回路40fと、火災センサ42からの非常事態信号を入力する非常事態信号入力部40gとを含む。
【0039】
MPU40bはさらに所定のパルスを発生するパルス発生回路40cと、トリガー信号を出力する出力回路40dと、トリガー信号を実際に出力するトリガーコイル41とを含む。MPU40bには充電回路40hを有する電池40iが設けられ、電池40iの電源は電源制御部40jによって制御され、電源制御部40jはパルス発生部40cや出力回路40dを制御する。
【0040】
次にIDタグ30について説明する。図9はIDタグ30の構成を示すブロック図である。図9を参照して、IDタグ30は、トリガーセンサーコイル30bと、3D検出回路30cと、電池30dと、電源制御回路30eと、IDタグ30全体を制御するMPU(Micro Processor Unit)30aと、FSK変調部30fと、高周波発振回路30gと、アンテナ回路30hと、望ましくはIDタグ30を保持する人の生体情報を収集できる音声入力回路30i、温度検出回路30j及びIDタグ30の所在を報知及び救出活動を知らせる音響出力30k、および、もしくは光出力30mを有する。
【0041】
なお、MPU30aは制御手段として作動する。
【0042】
トリガーセンサーコイル30bは通常トリガーユニット20に設けられたトリガー信号発信部(トリガーコイル)21からのトリガー信号を受信するようになっており、3D検出回路30cは、トリガーセンサーコイル30bで受信された信号がトリガー信号であると認識したときにMPUに休止を中止する信号を与え呼び起こすようになっている。起こされたMPUは3D検出回路30cからトリガー信号のIDを読み取り、データに誤りが無く通常のトリガーIDであればメモリーにある前回のトリガーIDを更新し、IDタグのID番号とトリガーID番号を結合させFSK変調部、30f、高周波発振回路30gによって高周波信号に変換され、アンテナ回路30hから発信される。そして、IDタグ30の番号に対応する識別番号がトリガー発信アンテナ近傍の領域でトリガー信号とトリガー信号の隙間にテーブルに用意された時間後、一度発信する。トリガーIDが非常事態IDであるときはモードを非常事態にセットし、通常の発信を行わなければ数秒から十数秒の一定間隔で記録されている最終の通常IDとIDタグのID番号30を結合させFSK変調部30f、高周波発振回路30gによって高周波信号に変換されアンテナ回路30hから発信される。トリガーIDが非常事態解除IDであるときはモードを通常にセットし、解除IDとIDタグのID番号30を通常のトリガーIDと同じ間隔で結合させ、FSK変調部30f、高周波発振回路30gによって高周波信号に変換されアンテナ回路30hから発信される。なお、具体的な動作は後でフローチャートを参照して説明する。
【0043】
MPU30aにはA/D変換回路が内蔵され、マイクおよび増幅器を含む音声入力回路30iおよび、例えば、赤外線式等の温度検出回路30jが接続されている。マイクはIDタグ30の所有者が災害に遭ったときに被災者の音声や摩擦音を収集し生死を確認すること使用する。また、温度検出回路30jはIDタグ30の所有者の体温を検出し、生死を確認するために使用される。これらのデータをバイタルデータという。
【0044】
このような生体情報はIDタグ30がトリガーによって起こされ、ほぼ位置を特定できた後にトリガーの特殊ID(音声センサー、温度センサーの各ID)によってIDタグ30の動作を切り替えて個別のIDタグが起動できる状況において有効となる。IDタグは音声入力回路30i、あるいは、温度検出回路30jを起動した場合はトリガーIDの代わりに、それぞれの有するセンサーの情報を返すIDタグのID番号とともに返す。このため複数のタグが応答しても識別可能になる。
【0045】
なお、IDタグ30には、トリガー信号を受信してID信号を出力するだけでなく、上記したように、光を発生する光出力回路30mや、ブザーの音声を出力する音響出力回路30kを設けても良い。光を出力すれば夜間でもIDタグ30の発見が容易になるし、ブザーがなれば、音を頼りにIDタグ30を検出できる。
【0046】
次に、タグリーダ52について説明する。図10はタグリーダ52の構成を示すブロック図である。図10を参照して、タグリーダ52は、受信アンテナ52aと、受信回路52bと、データ復調器52cと、MCU52dと、NIC回路52eと、DIO回路52fとRS232Cの入出力回路52gとを含む。DIO回路52fとRS232Cの入出力回路52gとはMCU52dに接続されている。
【0047】
次に、探査用のトリガーリーダ63について説明する。図11はトリガーリーダ63の構成を示すブロック図である。図11を参照して、トリガーリーダ63は、受信アンテナ63aと、受信回路63bと、データ復調器63cと、MCU63dと、NIC回路63eと、DIO回路63fとRS232Cの入出力回路63gとを含む。DIO回路63fとRS232Cの入出力回路63gとはMCU63dに接続されている。
【0048】
探査用のトリガーリーダ63はさらに、キー入力回路63hと、表示回路63jと、トリガー出力回路63jと、トリガーレベル調整回路63kと、トリガーコイル63mとを含む。
【0049】
次に、災害対応システムの具体的な動作について説明する。図12〜図18は災害対応システムを構成する主要な要素のフローチャートであり、図19〜図21は主要な要素の出力する信号を示すタイミングチャートである。
【0050】
まず、通常トリガーユニット20の動作について説明する。図12は通常トリガーユニット20の動作を示すフローチャートであり、その出力するトリガー信号は図19の(a)に示されている。図12と図19とを参照して、通常トリガーユニット20は、電源がONされると(ステップS11、以下ステップを省略する)作動し、通常のIDをセットする(S12)。次いで、同期モードか否かを判断する(S13)。トリガー信号を出力し(S14)、非常モードであり、且つフラグAが1か否かを判断する(S15)。後に図19で説明するように、地震等が発生して非常モードとなり、且つトグル処理用のフラグAが1であれば(S15でYES)、非常事態IDをセットし(S18)、フラグAを0にセットして(S19)、タイマーを35msでセットする(S20)。
【0051】
非常モードであり、且つフラグAが1でなければ(S15でNO)、フラグAに1をセットし、通常IDをセットして(S17)、タイマーを35msでセットする(S20)。その後、タイマーが0になるのを待ってS13へ戻り、以下、この処理を繰り返す。
【0052】
次に、非常事態用トリガーユニット40の動作について説明する。図13は非常事態用トリガーユニット40の動作を示すフローチャートである。図13および図19を参照して、非常事態用トリガーユニット40は、電源がONされると(ステップS21)作動し、非常事態の設定又はその解除か否かを判断する(S22)。次いで、非常モードか否かを判断する(S23)。非常モードであれば(S23でYES)、非常事態IDをセットし(S24)、そうでなければ(S23でNO)解除IDをセットする(S25)。その後、タイマーを85msでセットし(S26)、タイマーが0になるのを待ってS22へ戻り、以下、この処理を繰り返す。
【0053】
次に、バッテリー使用報知部の動作について説明する。図14はバッテリー使用報知部の動作を示すフローチャートである、図14を参照して、バッテリー使用報知部の電源がONされると(ステップS31)作動し、バッテリー使用中か否かを判断する(S32)。次いで、バッテリー使用中であれば(S32YES)ブザーをONし(S34)、そうでなければ(S32でNO)、ブザーをOFFしてS32へ戻る。以下、この処理を繰り返す。
【0054】
次に、IDタグ30の動作について説明する。図15はIDタグ30の動作を示すフローチャートである、図15を参照して、IDタグ30は、電池がセットされると(S40)作動し、非常事態モードか否かの判断を行なう(S41)。非常事態モードでなければ(S41でNO)、休止・トリガーを検出する(S42)。非常事態モードであれば(S41でYES)、非常事態トリガーを検出する(S43)。
【0055】
特殊IDが存在するか否かを判断し(S44)、特殊IDが存在すれば(S44でYES)、特殊IDモードを実行する(S47)。
【0056】
特殊IDが存在しなければ(S44でNO)、解除IDが存在するか否かを判断し(S45)、解除IDが存在すれば(S45でYES)、非常事態モードを解除する(S48)。
【0057】
解除IDが存在しなければ(S45でNO)、非常事態IDが存在するか否かを判断し(S46)、非常事態IDが存在すれば(S46でYES)、非常事態モードをセットして(S49)、無線出力を実行する(S51)。非常事態IDが存在しなければ、トリガーIDの記録を更新して(S50)無線出力を実行する(S51)。
【0058】
その後S41へ戻る。
【0059】
次に、図15のS42で示した休止・トリガーを検出する処理の動作について説明する。図16は休止・トリガー検出処理の内容を示すフローチャートである。図16を参照して、休止・トリガーの検出処理においては、基本的に休止モードにある(S421)。トリガー磁界を検出すると(S422でYES)、トリガーIDを検出し(S423)、マイコンを起動し(S424)、データが正常か否かを判断する(S425)。データが正常であれば(S425でYES)、メインルーチーンへ戻る。
【0060】
S422でトリガー磁界を検出しなかったり(S422でNO)、S423でトリガーIDを検出しなかったり(S423でNO)、S425でデータが異常であれば、S421へ戻る。
【0061】
次に、図15のS43で示した非常事態におけるトリガー検出処理の動作について説明する。図17は非常事態におけるトリガー検出処理の内容を示すフローチャートである。図17を参照して、非常事態におけるトリガー検出処理においては、自律発信カウンタSをセットする(S431)。次に、トリガーIDを検出し(S432)、データが正常か否かを判断する(S433)。データが正常であれば(S433でYES)、メインルーチーンへ戻る。
【0062】
S432でトリガーIDを検出しなかったり(S432でNO)、S433でデータが異常であれば(S433でNO)、カウンタSのカウントダウンを行い(S434)、S432へ移動する。
【0063】
次に、図15のS58で示した無線(RF)発信処理の動作について説明する。図18はRF発信処理の内容を示すフローチャートである。図18を参照して、RF発信処理においては、発信間隔テーブルより発信タイミングを取得する(S511)。タイマーが0になるのを待って(S512,513)、RF発信を行なう(S514)。
【0064】
次に、災害対応システムの動作について説明する。図19は災害対応システムにおいて通常動作時から非常事態へ変化した場合のトリガー信号やIDタグ30の信号のタイミングチャートである。図19を参照して、タイミングチャートは、通常トリガーコイルのトリガー信号の出力状態を示す図(a)と、トリガーエリア内のIDタグの動作を示す図(b)と、エリア外のIDタグの出力状態を示す図(c)と、例えば、地震の発生と、それを検出する非常事態信号を示す図(d),(e)と、非常事態用特殊IDトリガーコイルの出力信号の状態を示す図(f)と、商用電源の状態を示す図(g)と、非常事態用トリガーの電源の遷移を示す図(h)とを含む。なお、図中では、IDタグをタグと省略して記載している。
【0065】
図19を参照して、通常は(a)に示すように通常トリガーコイルは定常モード(図中白い四角で表示)で作動する。地震が発生すると、地震センサ43がそれを検出し(矢印Aで示す)、通常トリガーコイルが定常モードと非常事態モード(図中黒四角で表示)とを交互に出力する(矢印Bで示す)とともに、非常事態信号(e)が発生され(矢印Cで示す)、特殊IDを有する非常事態モードを示す信号を非常事態用トリガーユニット40が出力する(f)。
【0066】
なお、第1トリガー信号は通常トリガーユニット20が定常モードで出力するトリガー信号であり、第2トリガー信号は非常事態用トリガーユニット40が非常事態において出力するトリガー信号である。
【0067】
地震発生後しばらくは商用電源が利用可能であるが、時間が経過すると、商用電源(g)が供給されなくなるため(矢印Dで示す)、非常事態用トリガーユニット40(h)には電池から電力が供給される。
【0068】
IDタグ30は、(b)に示すように、通常時は定常モード(第1発信モード)で発信するが、非常時には間欠発信モード(第2発信モード)となる。非常時を検出した当初は両モードが混在するが、電源喪失後は通常トリガーも非常用トリガーも存在しない空間では電池の温存しながら所在を通知するため間欠発信モードとなる。通常トリガー内では50mS間隔で非常用トリガーでは100mSの間隔のトリガー発信の直後1mS〜33mSのどこかで1.2mS程度の長さのデータを発信するが間欠発信モードでは定常モードとは異なる自発的なタイミング、例えば、平均間隔が10秒で最小が2秒、最大が20秒程度といったランダムにデータを発信する。
【0069】
次に非常事態の解除処理について説明する。図20はこの処理を説明するタイミングチャートである。図20を参照して、ここでは、出力されるトリガーIDの種類(a)、停電復帰(b)、非常事態解除信号スイッチ入力(c)、非常事態トリガー起動とその解除信号(d)、IDタグ30の出力(e)、非常事態用トリガーの充電を示す信号(f)、通常トリガーの出力モードの変遷(g)、および、IDタグの発信通常トリガーエリアら内からエリア外へのIDタグの発信状態(h)を示す。
【0070】
図20を参照して、図19の(f)で説明した非常事態を示す信号(a)としては非常事態IDを出力している。この状態から復帰して電源が正常に戻ると(図20(b))、非常事態用トリガーの充電が開始される(図中矢印A)。その後しばらくして、手動(または外部による起動)で非常事態解除信号スイッチを入力する(図20(c))。非常事態解除信号スイッチが入力されると(図20(d)、図中矢印C1)、それまで出力されていた非常用IDトリガーが解除IDトリガーに変更されて(図中矢印F)、一定間隔で出力される。同時に、通常トリガーは非常事態が解除されると定常モードに移行する(図中矢印D)。
【0071】
IDタグ30はこの解除IDを受けて自分のIDおよびエリアIDを出力する(図20(e)、図中矢印E)。なお、非常事態解除信号スイッチのOFFも手動(外部起動)で行なう(図中C2)。
【0072】
なお、解除トリガーが起動すると、解除IDが一定間隔で出力される(図中矢印F)。
【0073】
次に、非常探査用端末61を用いた行方不明者等探索時の動作について説明する。非常探査用端末61は入退室管理サーバー50からのIDタグ30の最終所在地の最新情報を所持する。非常探査用端末61は上記したように、建物10より独立して盗難対策され堅牢、かつ防水な容器などで、非常用電源、非常事態用トリガーIDと非常事態を解除する解除トリガーID、通常のトリガーエリアIDを出すことのできるトリガーコイル63a、ハンディーあるいは広範囲に展開可能なコイルと方向探知可能な指向性アンテナを有する、IDタグ30の発信する信号を受信し、IDタグとそれの発信する最終トリガーエリアID、その電波強度およびタグの人あるいは物の識別情報を表示する独立して稼動可能な受信表示装置を内蔵する。
【0074】
非常探査用端末61は建物10の倒壊などのときも容易に救出しやすい安全な避難誘導場所などに設置する。避難してきた人あるいは物から避難誘導場所のトリガーエリアIDを出し、IDタグ30のIDを読み取り、避難者と未確認者(これは、非常事態フラグの有無で判断する)のリストを作成する。
【0075】
非常事態が持続した場合、この情報を元に未確認者の最終位置情報をもとに救出活動を行なうことができる。避難後の捜索活動においては指向性アンテナで間欠発信モードとなったIDタグ30の発信方向の探知、十数mから数mのトリガー磁界を発生させ、近辺のタグの呼び起こしができ所在場所の特定ができる。更に、特殊IDによりタグIDと生体情報をペアで出力させることでタグ保持者の生態情報を得ることができる。
【0076】
なお、上記したように、トリガー信号はトリガーコイル63aを中心にして発生するドーム状の検出範囲を作ることができるため、トリガーレベルの調整をすることで瓦礫に埋もれて見えないIDタグ30までの距離を計測することも可能となるため立体的な3点法による位置探査が可能である。
【0077】
次に、具体的な行方不明者等探索時の信号の出力タイミングについて説明する。図21はこの場合の関連する信号のタイミングチャートである。
【0078】
非常時において、部屋を含む建物10が崩壊して、IDタグ30を有する人が建物の瓦礫に埋もれて動けなくなったとしても、携帯可能なトリガーリーダ63を用いて埋もれたIDタグ30を探すことによって、IDタグ30を有する人や物を探すことが可能になる。
【0079】
また、IDタグ30は最後に通過した出入口のIDを自分のIDに付加して発信するため、タグを付された人等の最後の位置が推測できる。また、IDタグ30は相互にランダムなタイミングで発信するため、複数のタグが同じチャネルを共有していても信号の衝突を回避できる。
【0080】
図21は非常モードの起動とバイタルデータの伝送を示したタイミングチャートである。ここでは、非常探査用端末61のトリガー信号の発信状態(a)、IDタグ30の特殊トリガーIDを受信したIDタグ30からのバイタル情報の送信状態(b)を示す。なお、IDタグ30のバイタル情報の送信状態(b)の一部を拡大したもの(c)、および、別の特殊トリガーIDを受信したIDタグ30からスピーカ(ブザー音)発生やLEDの点灯状態(d)を示す。
【0081】
図21を参照して、携帯可能な非常探査用端末61は非常用IDや、特殊IDが出力できる(図中A)。IDタグ30はこれを受信してバイタルデータBを出力する。
【0082】
携帯可能な非常探査用端末61のトリガーリーダ63は、このバイタルデータを復号してつなぎ合わせ連続したアナログなバイタルデータとして復調する。
【0083】
なお、出入口トリガーコイル101〜112は、地震発生後において、数時間駆動できるようなバックアップ電源を有するのが好ましい。
【0084】
なお、上記実施の形態においては、出入口トリガーコイルと非常事態用トリガーコイルとは別々に作動する場合について説明したが、これに限らず、出入口トリガーコイルが、非常事態用トリガーコイルからの信号を受けて定常状態と異なる非常事態モードに作動モードを変更し、それによって、IDタグの作動状態を変えるようにしてもよい。また、各設備は、耐水、耐火、耐震性能を具備しているのが好ましい。
【0085】
なお、上記実施の形態においては、4つの部屋の各々に非常事態用トリガーコイルを設けた場合について説明したが、これは建物全体をカバーできれば、1個でもよい。
【0086】
以上のように、この実施の形態においては、地震情報、火災発生などが発生すると、緊急信号発生装置からの信号を受け、休止中の非常事態用トリガー信号発生器が起動し、建物をカバーできるトリガー信号を発生させる。この直後に停電が生じてもバッテリー駆動となり一定時間信号を発生させる。通常のトリガーユニットは緊急信号発生装置からの信号あるいは非常事態用トリガーユニットの磁界信号を検出して通常のトリガーエリアIDと非常事態用トリガーIDをミックスして発信しIDタグを非常事態の間欠発信モードで動作させる。したがって、災害時に確実に被災者を検出できる。
【0087】
図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態に限定されるものではない。本発明と同一の範囲内において、または均等の範囲内において、図示した実施形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0088】
この発明に係る災害対応システムは、災害時に確実に被災者を検出できるため、災害対応システムとして有利に利用される。
【符号の説明】
【0089】
10 建物、20 通常トリガーユニット、30 IDタグ、40 非常事態用トリガーユニット、42 火災センサ、43 地震センサ、50 入退出管理サーバ、52 タグリーダ、61 非常探査用端末、63 トリガーリーダ、101〜108 出入口、110〜112 開口部、101a〜112b 出入口トリガーコイル、121〜124 非常事態用トリガーコイル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人に保持され、識別番号および電源を有し、トリガー信号に応答するIDタグと、
前記トリガー信号を出力するトリガー信号発信器とを含み、
前記トリガー信号は、通常時に出力される第1トリガー信号と、災害時に出力される第2トリガー信号とを含み、
前記IDタグは、前記第1トリガー信号を受信したとき第1発信モードで発信し、前記第2トリガー信号を受信したとき、前記第1発信モードよりも発信頻度の低い自発の第2発信モードで発信するよう制御する制御手段を含む、災害対応システム。
【請求項2】
前記トリガー信号発信器は、部屋の出入口に設けられる第1トリガー発信器と、前記出入口とは無関係に設けられる第2トリガー発信器とを含み、前記第1トリガー発信器が前記第1トリガー信号を出力し、前記第2トリガー発信器が前記第2トリガー信号を出力する、請求項1に記載の災害対応システム。
【請求項3】
前記第2トリガー発信器は外部に設けられた災害を検出する災害検出手段からの信号を受けて作動する、請求項1または2に記載の災害対応システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記第1および第2トリガー信号を受信したときは、前記第1および第2発信モードで発信するよう制御する請求項1〜3のいずれかに記載の災害対応システム。
【請求項5】
個人に保持され、識別番号および電源を有し、トリガー信号に応答するIDタグであって、
前記トリガー信号は、通常時に出力される第1トリガー信号と、災害時に出力される第2トリガー信号とを含み、
前記第1トリガー信号を受信したとき第1発信モードで発信し、前記第2トリガー信号を受信したとき、前記第1発信モードよりも発信頻度の低い自発的な第2発信モードで発信するよう制御する制御手段を含む、IDタグ。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1および第2トリガー信号を受信したときは、前記第1および第2発信モードで発信するよう制御する請求項5に記載のIDタグ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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