説明

炭化状粉末食品

【課題】炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末を混合した炭化状粉末食品を飲食することにより、体の内臓から遠赤外線放射により加温されて、体内温度を上昇させて体温を上げ、内臓の働きを活発にして免疫力を高めることができ、体内に取り込まれた残留農薬や重金属等の有害物質や放射性物質を、前記炭化にんにく粉末の多孔質の炭化物の吸着作用により、体内に取り込まれた有害物質や放射性物質を吸着して、便と共に排泄する。
【解決手段】にんにくを低温乾留法により蒸黒焼きにした後、粉砕して粉末にした炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末を混合して炭化状粉末食品とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、にんにくを低温乾留法により蒸黒焼きにした後、粉砕して粉末にした炭化にんにく粉末とスピルリナ粉末および牡蠣殻粉末とを混合した炭化状粉末食品、あるいは前記炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末に、更にカリウム40を含有する天然放射性鉱物である角閃石粉末を混合した炭化状粉末食品であって、前記炭化状粉末食品を、飲料あるいは食品に混入したりして飲食して、該炭化状粉末食品を口から飲食された飲食料物の流通路である口から肛門までの内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させ、該付着または滞留した炭化状粉末食品中の、炭化にんにく粉末の炭化成分である炭素および角閃石から放射される遠赤外線により、体内から加温して体内温度を上昇させて体温を上げ、内臓の働きを活発にし、これにより免疫力を高めると共に、便秘することもなく、更に、炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末の作用による疲労回復効果、殺菌効果、癌予防効果や健胃等の医療効果を上げることができ、更にまた、体内に取り込まれた放射性ヨウ素、セシウム等の有害な人工の放射性物質や残留農薬や重金属等の有害物質を、多数の微細孔が形成された多孔質の炭化物である炭化にんにく粉末が吸着して、便と共に排泄することができる炭化状粉末食品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、にんにくを低温乾留法により蒸黒焼きした後、これを粉末状に粉砕した炭化にんにく粉末状食品は、これを飲食してもにんにく臭がなく、且つ炭化物のため多数の微細孔が形成された多孔質であるため、活性炭と同一の作用を有することから、口、胃や腸内の残留農薬等の有害物質を吸着して便と共に排泄する作用があるとして、所謂、健康食品として販売されている。
【0003】
そして、前記炭化にんにく粉末食品に関する過去の特許文献を遡及検索したところ、下記の特許文献に記載されたものが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−112191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来販売されている炭化にんにく粉末食品、および特許文献1に開示された発明によって得られた炭化にんにく粉末食品は、多数の微細孔が形成された多孔質であるので、前記炭化にんにく粉末食品を飲食した場合、その微細孔に口、胃や腸内の残留農薬等の有害物質が吸着されるが、前記有害物質を吸着して大きな塊状に固化して便秘の原因となり、あるいは腸が詰まって体調に悪い影響を与えるという課題があった。
【0006】
本発明は、前記従来の炭化にんにく粉末食品の微細孔に、口、食道、胃や腸内の残留農薬等の有害物質が吸着して大きな塊状に固化して便秘の原因となり、あるいは腸が詰まって体調に悪い影響を与えるという課題を解決すべくなされたものであって、前記炭化にんにく粉末に螺旋状藍藻類であるスピルリナ粉末および牡蠣殻粉末を混合した炭化状粉末食品、または前記炭化にんにく粉末とスピルリナ粉末および牡蠣殻粉末の外に、更に遠赤外線放射特性を有する天然放射性鉱物である角閃石粉末を混合した炭化状粉末食品とすることにより、該スピルリナの螺旋状部に炭化にんにく粉末および牡蠣殻粉末、角閃石粉末が分散して取り込まれ、特に多孔質の前記炭化にんにく粉末が前記食物や水分、あるいは有害物質を吸着しても大きな塊状に固化することなく、従って便秘になることもなく、また前記炭化にんにく粉末および牡蠣殻粉末の作用により種々の医療効果があり、更に、前記炭化状粉末食品は炭素成分より成るので、当然遠赤外線放射特性を有し、また更に、角閃石粉末を混合すると遠赤外線放射特性が高まり、本発明炭化状粉末食品を飲食した場合、体の内部から遠赤外線放射により加温されて、体内温度を上昇させて体温を上げ、内臓の働きを活発にして免疫力を高めることができ、体内に取り込まれた残留農薬や重金属等の有害物質の外、平成23年3月11日に発生した東北大震災による福島原子力発電所からの極めて危険な人工の放射性物質の飛散により、人体が前記放射性物質を飲食物等を介して取り込んでも、本発明食品は多孔質の炭化物(活性炭)であるため、前記炭化物の吸着作用により、前記体内に取り込まれた有害物質や放射性物質を吸着して、便と共に排泄することができる炭化状粉末食品を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、にんにくを低温乾留法により蒸黒焼きにした後、粉砕して粉末にした炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末を混合した炭化状粉末食品、または、
にんにくを低温乾留法により蒸黒焼きにした後、粉砕して粉末にした炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末、牡蠣殻粉末および角閃石粉末を混合した炭化状粉末食品、
とすることにより、上記課題を解決した。
【発明の効果】
【0008】
上記構成より成る本発明によれば、多孔質の炭化にんにく粉末が食物や水分、あるいは有害物質を吸着しても大きな塊状に固化することなく、従って便秘になることもなく、また炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末の作用により種々の医療効果があり、更に、前記炭化状粉末食品は炭素成分より成るので、当然遠赤外線放射特性を有し、また更に、角閃石粉末を混合すると遠赤外線放射特性が高まるので、本発明炭化状粉末食品を飲食した場合、体の内部から遠赤外線放射により加温されて、体内温度を上昇させて体温を上げ、内臓の働きを活発にして免疫力を高めることができ、然も体内に取り込まれた残留農薬や重金属等の有害物質の外、放射性ヨウ素やセシウム等の人体に危険な人工の放射性物質が飲食物等を介して取り込まれても、本発明食品は多孔質の炭化物(活性炭)であるため、前記炭化物の吸着作用により、前記体内に取り込まれた有害物質や放射性物質を吸着して、便と共に排泄することができるという優れた効果を奏することができる。
【実施例】
【0009】
一般に体を冷やすと体に良くないといわれている。最近、「体を温めれば病気は必ず治る」と題する書籍がベストセラーになっている。そして、体表では暖房器を使用するとか、使い捨てカイロを使用するなどして温度コントロールができるが、内臓の温度はコントロールすることができないのが現状である。本発明は、かかる観点から、遠赤外線の作用により、体の内部から加温することによって体温を上昇させて免疫力を高めることができると共に、体内に取り込まれた残留農薬や重金属等の有害物質の外、危険な人工の放射性物質を炭化にんにく粉末の吸着作用により吸着して、便と共に排泄することができる炭化状粉末食品を提供しようとするものである。
【0010】
本発明炭化状粉末食品は、炭化にんにく粉末とスピルリナ粉末および牡蠣殻粉末とを混合して製造するか、あるいは前記炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末に、更にカリウム40を含有する天然放射性鉱物である角閃石粉末を混合して製造するものである。
【0011】
そして、本発明方法において、炭化状粉末食品の素材として使用する炭化にんにく粉末は、乾燥したにんにくを低温乾留法により蒸黒焼きして炭化させた後、粉砕して粉末にしたものである。前記にんにくを低温乾留法により蒸黒焼きして炭化する方法は既に広く知られているが、にんにくを300〜400℃のような高温で加熱すると、単に「燃えカス」に過ぎないが、前記にんにくを110℃程度の低温乾留法により炭化すると、にんにくのミネラル、アミノ酸等の栄養価を落とすことなく多孔質の炭化にんにくが製造される。そして、本発明で使用する炭化にんにくは、前記公知の低温乾留法により製造されて市販されている炭化にんにく粉末は、いずれも本発明炭化状粉末食品の素材として使用することができる。
【0012】
本発明炭化状粉末食品の素材として使用する炭化にんにく粉末は、炭化する前のにんにくと同様の効果を有する。すなわち、前記ミネラル、アミノ酸等の栄養価を有する外、疲労回復効果、殺菌作用、血栓予防効果、動脈硬化予防の効果、および癌予防効果を有する。特に、にんにくに含まれているイオウ化合物、アリキシン、テルペン、セレン等が癌予防の役目を果たすのである。更に、前記炭化にんにく粉末は、炭化されて炭素を主成分とするので、当然炭素と同様の作用を有し、遠赤外線放射特性を有すると共に、多孔質であるので活性炭と同一の吸着作用を有するものである。
【0013】
また、前記スピルリナは、藍藻網ユレモ目の幅5〜8μm、長さ300〜500μm程度の螺旋形をした濃緑色の単細胞微細藻類で、約30億年前に出現した原核生物の仲間で、現在でも熱帯地方の湖に自生している。
【0014】
本発明炭化状粉末食品の素材として使用する乾燥したスピルリナは、タンパク質を約60%含み、ビタミン、ミネラル、多糖類(食物繊維)、クロロフィル等を含んでいる。中でも、カロテノイド系色素のβ−カロテン、ゼアキサンチンを多く含み、その抗酸化作用がある。また、クロレラと比較して、スピルリナは、β−カロテン含有量が多く、消化吸収性が良いのが特徴である。橙黄色のカロテノイドの外、緑色の葉緑素(クロロフィル)、青色のフィコシアニンの3種の色素を含んでいる。
【0015】
前記のような成分を含むスピルリナは、マクロファージ機能を活性化したり、腫瘍免疫能を向上させることにより、免疫賦活作用を有すると共に、硫酸化多糖の作用により、癌転移抑制作用を有し、更にゼアキサンチン、β−カロテンの作用により癌予防作用等、優れた作用を有することが知られている。
【0016】
本発明炭化状粉末食品の素材として、前記作用を有するスピルリナ粉末を使用するのは、前記炭化にんにく粉末のみであると、炭化にんにく粉末が多孔質であるため、飲食した食物や水分、あるいは前記有害物質や放射性物質を吸着して大きく塊状に固化してしまい、便秘等、人体に悪影響を及ぼすが、スピルリナ粉末は螺旋状をなしているため、該螺旋状部に炭化にんにく粉末、牡蠣殻粉末、更には角閃石粉末が分散して取込まれるので、特に炭化にんにく粉末が前記食物や水分、あるいは有害物質や放射性物質を吸着しても大きく塊状に固化することがなく、便秘や腸の詰まりを防止するためである。
【0017】
更に、本発明炭化状粉末食品の素材として使用する牡蠣殻粉末は、従来公知の方法により焼成して粉末としたものを使用する。牡蠣殻粉末は炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、珪酸、アミノ酸を含有しており、該牡蠣殻粉末の飲食により、口の渇き、胃のもたれ、胃酸過多に効果があると共に、健胃および鎮静作用があることが知られている。
【0018】
また更に、本発明炭化状粉末食品の素材として、前記作用を有する牡蠣殻粉末を使用するのは、前記炭化にんにく粉末は、飲食すると胃に負担がかかるので、これを防止することと、体内にカルシウム分を補給する目的のためである。
【0019】
前記本発明炭化状粉末食品を構成する炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末、および牡蠣殻粉末の混合比率は、特に限定する必要はないが、好ましくは、炭化にんにく粉末30〜50重量%、スピルリナ粉末30〜50重量%、牡蠣殻粉末10〜30重量%、特に好ましくは、炭化にんにく粉末35〜45重量%、スピルリナ粉末35〜45重量%、牡蠣殻粉末15〜25重量%とすることが推奨される。
【0020】
また、前記炭化状粉末食品は、飲食した場合、体内で迅速に分散するようにするため、粉末状とする。そして、その粒径は特に限定する必要はないが、好ましくは200μm以下とすることが推奨される。
【0021】
本発明者は、本発明炭化状粉末食品の安全性を確認するため、残留塩素の除去試験を行った。この試験に用いた炭化状粉末食品は、炭化にんにく粉末40重量%、スピルリナ粉末40重量%、牡蠣殻粉末20重量%の混合比率で製造したものである。そして、試験方法、測定方法および試験結果は下記の通りである。試験は、静岡市清水区所在の東プ株式会社で実施した。
1.試験方法
(1) 水道水2Lを試料1,2に分け次亜塩素酸ナトリウムにより、残留塩素濃度を5.0ppmとする。試料1を対照とする。
(2) 試料2に「炭化状粉末食品」を1.0249g添加し、撹拌後30分静置する。
(3) 試料1,2の残留塩素濃度を測定する。
2.測定方法 DPD法
3.試験結果
試料1の残留塩素濃度:5.0ppm
試料2の残留塩素濃度:0.3ppm
除去率{(試料1の残留塩素濃度)−(試料2の残留塩素濃度)}/(試料1の残留塩素濃度)×100(5.0−0.3)/5.0×100=94.0%
【0022】
前記試験結果に示すように、本発明炭化状粉末食品は、水道水中の残留塩素の除去率が94.0%と非常に高いことが判った。
【0023】
更に、本発明者は、前記炭化状粉末食品の農薬や重金属等の吸着率を試験した。この試験に用いた炭化状粉末食品は、炭化にんにく粉末40重量%、スピルリナ粉末40重量%、牡蠣殻粉末20重量%の混合比率で製造したものである。そして、試験結果は下記の表1に示す通りである。試験は、静岡県蒲原町所在の株式会社日軽分析センター、静岡県藤枝市所在の株式会社静環検査センターおよび静岡県静岡市所在の日本ケミカル工業株式会社で行った。
【0024】
【表1】

【0025】
前記表1に示すように、本発明炭化状粉末食品は、砒素が12.0%と低い吸着率を有するが、農薬のダイアジノンが58.5%、水銀が45.0%と中低度の吸着率を有し、これら以外の農薬であるトリクロホスメチルおよびブタミホス、臭気の発生源であるアンモニアや硫化水素、重金属であるカドミウムおよび水銀、並びに塩素の吸着率はいずれも90.1〜99.5%と非常に高く、一般細菌数も少なく、また大腸菌群も陰性であることが確認できた。前記吸着率が高いのは、炭化状粉末食品に含有されている炭化にんにく粉末が、低温乾留されることによって、多数の微細孔を形成した多孔質の炭化物となるので、活性炭と同様の働きをするからである。
【0026】
人体が食物や飲料を体内に取入れた後は、これら食物や飲料の分解、腐敗、発酵等の過程でアンモニアや硫化水素等のガスを発生すると共に、農薬や重金属類も体内に蓄積され、このような毒素が口臭や体臭、加齢臭、便臭等として現れ、様々な病気につながる。そして、前記炭化状粉末食品の吸着率のテスト結果から、該炭化状粉末食品を飲食すると、前記体内に蓄積された様々な毒素を分解吸着し、排泄する機能を保持しているということができる。
【0027】
前記本発明炭化状粉末食品を飲食し、該炭化状粉末食品を口から肛門までの飲食物の通路である内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させる。その間、前記炭化状粉末食品中の炭化にんにく粉末が多孔質であるため、前記体内のアンモニアや硫化水素、あるいはカドミニウムや水銀等の重金属類の有害物質を吸着して、便と共に排泄すると共に、炭化にんにく粉末は炭化物で炭素を多量に含有しているため、遠赤外線を放射する放射体である。なお、前記したようにスピルリナ粉末の作用で、前記有害物質を吸着した炭化にんにく粉末はスピルリナ粉末の螺旋状部に取り込まれて、大きく塊状に固化せず分散して流状化し、内臓の粘膜に付着したり、または内臓内に滞留する。
【0028】
前記人体の内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留している炭化状粉末食品中の炭化にんにく粉末から遠赤外線が放射され、該遠赤外線の作用により、前記付着または滞留している人体の内臓部分を加温し、人体内部から体温を上げることができる。
【0029】
更に、前記炭化状粉末食品中の炭化にんにく粉末は、微細孔を多数有する多孔質で、活性炭と同一の作用を有するため、体内に飲食物と共に取り込まれた放射性ヨウ素、セシウム等の人体にとって極めて危険な人工の放射性物質を吸着することができる。なお、活性炭が前記放射性物質を吸着する作用を有することは、前記東北大震災後に発行された新聞に多数報道されていて、広く一般に知られている。
【0030】
なお、前記記載の炭化状粉末食品は、低温乾留して炭化したにんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末を混合したものであるが、前記炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末の外に、更に遠赤外線放射特性を有する角閃石の粉末を混合して炭化状粉末食品とすることもできる。前記角閃石を混合した炭化状粉末食品を飲食すると、更に遠赤外線放射率が高くなり、人体の体温上昇効果を上げることができる。
【0031】
すなわち、本発明において使用する天然放射性鉱物である角閃石は、岩手県遠野市に埋蔵されている花崗斑岩の一種である。前記角閃石の効果については、既に多くの特許公報に開示されていると共に、その他の文献、並びにインターネットのウエブサイトに掲載されて広く知られている。
【0032】
そして、前記角閃石の生産者である岩手県遠野市所在の株式会社古代石器が、岩手県工業技術センターに該角閃石の定量分析を依頼したころ、前記角閃石はシリカ60重量%、酸化アルミニウム17重量%、酸化第二鉄17重量%、酸化チタン0.7重量%、酸化カルシウム6.2重量%、酸化マグネシウム2.7重量%、酸化ナトリウム3.3重量%、酸化カリウム1.6重量%等を含んでいるという分析結果が得られた
【0033】
更に、前記株式会社古代石器は、食品衛生法に基づく角閃石の定量分析を前記岩手県工業技術センターに依頼したころ、下記の表2に示す定量分析結果が得られた。そして、表2の定量分析結果により、角閃石は食品衛生法上問題がないことが確認できた。
【0034】
【表2】

【0035】
また更に、前記株式会社古代石器は、前記角閃石の遠赤外線放射率の測定を長野県工業試験場に依頼したところ、生体に良好な作用を及ぼすという4〜15μmの波長範囲内の遠赤外線放射率が、90%以上であるという測定結果が得られ、本発明方法の素材として採用する前記角閃石は遠赤外線放射率が高いことが立証されている。
【0036】
そして、多数のインターネットのウエブサイトにおいて、前記角閃石が低線量の放射線を放射する旨記載されているので、この事実を確認するため、前記株式会社古代石器が、茨城県つくば市所在の財団法人放射線計測協会へ、角閃石のδ線量当量率の測定を依頼したところ、δ線量当量率が0.07μSv/hという測定結果が得られた。なお、この測定数値は、バックグラウンド(角閃石のないδ線量当量率が0.06μSv/h)を含んでおり、従って、前記δ線量当量率が0.07μSv/hの数値は、人体に全く悪い影響を及ぼすような数値ではなく、人体にとって安全な極めて低線量の放射線を放射していることが確認することができた。
【0037】
本発明者は、前記角閃石が極めて低線量の放射線を放射しているという測定結果から、該角閃石が低線量の放射線を放射するのは、特開2004−121685号公報の記載、並びに多数のインターネットのウエブサイトの記載から、前記角閃石にはカリウム40が含有されており、該カリウム40から低線量の放射線が放射されていると判断した。
【0038】
なお、前記特開2004−121685号に開示された鉱物は、石英斑岩である旨記載されているが、本願発明の角閃石が属する花崗斑岩の中で、特に斑晶の少ないものが石英斑岩と云われているので、両者は同一性状を有する鉱物であると判断できる。
【0039】
前記特開2004−121685号公報中に、カリウム40は、ウラン、トリウムのように取扱いに危険性がある放射性物質ではなく、低放射能で法規制のない安全な物質である旨記載されていることからも、本発明で採用する角閃石は、低線量の放射線を放射するカリウム40を含有するものの、極めて安全な天然放射性鉱物であるということができる。
【0040】
そして、前記カリウム40を含有している角閃石は、該カリウム40によって角閃石を組成するNa、Ca、Mg、Kが励起されて活性化され、遠赤外線放射効果を高めることができる。
【0041】
前記のような作用および効果を有する角閃石粉末を、前記炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末の外に混合して炭化状粉末食品とすることにより、前記炭化状粉末食品中の炭化にんにく粉末からの遠赤外線放射が、前記角閃石の励起作用で遠赤外線放射効果が更に高まると共に、該角閃石自体からの遠赤外線放射で、人体の内部から加温して体温を上昇させるのである。
【0042】
前記炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末の外に角閃石粉末を混合する混合比率は、特に限定する必要はないが、好ましくは、炭化にんにく粉末30〜50重量%、スピルリナ粉末30〜40重量%、牡蠣殻粉末15〜20重量%、角閃石粉末5〜20重量%とすることが推奨される。なお、角閃石粉末は、飲食するため、できるだけ粒径を小さくする必要があり、特に限定する必要はないが、好ましくは200μm以下の粉末とすることが推奨される。
【0043】
なお、前記炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末の外に角閃石粉末を混合して製造された炭化状粉末食品の作用および効果は、角閃石微粉末を混合していない炭化状粉末食品とほぼ同一であるので、詳細な説明を省略する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
にんにくを低温乾留法により蒸黒焼きにした後、粉砕して粉末にした炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末および牡蠣殻粉末を混合して成ることを特徴とする炭化状粉末食品。
【請求項2】
にんにくを低温乾留法により蒸黒焼きにした後、粉砕して粉末にした炭化にんにく粉末、スピルリナ粉末、牡蠣殻粉末および角閃石粉末を混合して成ることを特徴とする炭化状粉末食品。