説明

炭素ナノチューブが含有されたネオプレンの製造方法

【課題】炭素ナノチューブが含有されたクロロプレンの製造方法を提供する。
【解決手段】重さが軽くて引張強度が強い炭素ナノチューブをクロロプレンに含み、断熱効果が優れた真空ガラス玉を含有することによって、伸長性と保温性に優れただけではなく、陰イオン及び遠赤外線が放出されるクロロプレンの製造方法である。上記炭素ナノチューブが含有されたクロロプレンの製造方法によって生産されたクロロプレンのファブリックによると、炭素ナノチューブが完璧に分散されるため、柔軟性がよく丈夫である。陰イオンと遠赤外線が放出されるだけではなく、保温性が優れている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素ナノチューブが含有されたネオプレンの製造方法に関し、更に詳しくは、重さが軽くて引張強度が強い炭素ナノチューブをネオプレンに含めて、断熱効果に優れた真空ガラス玉を含有することによって、伸長性と保温性に優れるだけではなく、陰イオン及び遠赤外線が放出されるネオプレンの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近頃の産業が発達し環境汚染が高ずることによって陰イオンに対する関心が高めている。これは大気中の陰イオンが多くなると人体の生理作用が活発になり、人体の自然治癒力である免疫力が向上されるだけではなく細胞の活動を活性させるなどの効果があるためである。
【0003】
また、遠赤外線に対する関心も多くなっている。遠赤外線は、肌深く浸透して筋肉痛や関節痛などに温熱効果を有することで、関心が集中されている。
【0004】
最近には、高弾力素材であるネオプレン(Neoplene)が開発された。前記ネオプレンは、通常産業界でネオプレンゴム(CR)って言い、塩基性コムであり塩化性分子を含む。前記ネオプレンは、接着性は優れるが長く放置されると凝固される結晶性ゴムであり、アルカリ性ゴムである。ネオプレンに異なる成分らをともに含めて多様な機能を有する機能性組成物が開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のネオプレン組成物は以下のような問題点があった。
(1)製品に製造された時、柔軟性が落ち、安く裂ける。
(2)単純な組成物でいかなる機能性を付与することができない。
(3)断熱と耐久性に優れてない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するために、本発明はクロロプリン(合成ゴム)100重量%当り炭素ナノチューブ1〜3重量%、トルエン31〜42重量%、界面活性剤2〜4重量%をともに混合して材料を準備する準備ステップと、
前記材料をセラミックボウルとともに攪拌機に入れて6〜7時間高速攪拌する分散ステップと、
前記分散ステップ後にクロロプリン100重量%当り真空ガラス玉5〜8重量%、陰イオン及び遠赤外線粉末3〜5重量%を混合した部材料を準備する部材料準備ステップと、
前記部材料を分散ステップの攪拌機に入れて3〜5時間低速及び高速に攪拌する再分散ステップと、
前記再分散ステップ後の材料をドライチェンバーで10〜12時間放置させトルエンを蒸発させるトルエン蒸発ステップと、
前記蒸発ステップ後の材料を2本ロールでクロロプリントともに均一に分布する混合ステップと、
前記混合ステップ後に3〜4時間熟成した後に発泡する発泡ステップから構成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の炭素ナノチューブが含有されたネオプレンの製造方法によって生産されたネオプレンは以下のような効果が発生する。
(1)炭素ナノチューブが完璧に分散されるため、柔軟性がよく丈夫である。
(2)陰イオンと遠赤外線が放出され、炭素ナノチューブが2次にかけて完璧に分散され製品全体に均一に分布される。
(3)真空ガラス玉により保温性がよく、均一に分散されるため製品全体的に信頼性がよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の好ましい実施形態による炭素ナノチューブが含有されたネオプレンの製造方法のフローチャートである。
【図2】本発明の好ましい実施形態による炭素ナノチューブが含有されたネオプレンの製造方法の電子顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、クロロプリン(合成ゴム)100重量%当り炭素ナノチューブ1〜3重量%、トルエン31〜42重量%、界面活性剤2〜4重量%をともに混合させ材料を準備する準備ステップ10と、
前記材料をセラミックボウルとともに攪拌機に入れて6〜7時間高速攪拌する分散ステップ20と、
前記分散ステップ20の後、クロロプリン100重量%当り真空ガラス玉5〜8重量%、陰イオン及び遠赤外線粉末3〜5重量%を混合させた部材料を準備する部材料準備ステップ30と、
前記部材料を分散ステップ20の攪拌機に入れて3〜5時間低速及び高速に攪拌する再分散ステップ40と、
前記再分散ステップ40後の材料をドライチェンバーで10〜12時間放置してトルエンを蒸発させるトルエン蒸発ステップ50と、
前記トルエン蒸発ステップ50後の材料を2本ロールでクロロプリントともに均一に分布させる合成ステップ60と、
前記合成ステップ後に、3〜4時間熟成した後に発泡する発泡ステップ70から構成されることを特徴とする。
【0010】
前記準備ステップ10では、クロロプリン100重量%当り炭素ナノチューブ1〜3重量%、トルエン31〜42重量%、界面活性剤2重量%を混合させ材料を準備する。
前記トルエンが31重量%より少ない場合には、分散の際に発生する多量の熱のため製品性が落ち、42重量%より多い場合には、同様に分散されるに分散時間がもっとかかる。
【0011】
前記界面活性剤は、陽イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤が共存しているものを用いるが、一般的に用いられるキッチン用洗剤が適当である。
【0012】
前記分散ステップ20の攪拌機は、内部に超高速(3000〜4000rpm)で回転する円盤形攪拌羽が形成されるが、前記攪拌機に分散に役立つセラミックボウル(1mm以下)を全体材料の重量から10%を入れる。
前記分散ステップ20では、円盤形攪拌羽を3000〜4000rpmで回転させながら6〜7時間攪拌する。
前記分散ステップ20で6時間未満にする場合には、分散が完全にできず、7時間以上にする場合には、再分散ステップ40を考慮して攪拌は行わない。
前記分散ステップ20を経ると界面活性剤が炭素ナノチューブの表面をコーティングさせ互いに凝らないようそれぞれ分散される。
【0013】
前記部材料準備ステップ30は、真空ガラス玉5〜8重量%と陰イオン及び遠赤外線粉末3〜5重量%を混合して準備する。
前記陰イオン及び遠赤外線粉末は希土類天然石の粉を用いる。
【0014】
前記再分散ステップ40は、分散ステップ20が終了した攪拌機に部材料を入れて低速及び高速で交替に攪拌するステップである。
前記再分散ステップ40の低速は、800〜1000rpmから2200〜2500rpmで10分単位に交替に変換して攪拌する。
前記再分散ステップ40で速度を調節することは、炭素ナノチューブを覆う界面活性剤を壊すことなく、陰イオン及び遠赤外線粉末が界面活性剤により覆うことができるようにするためである。
【0015】
前記トルエン蒸発ステップ50は、65〜85℃に維持されるドライチェンバーの内部に放置してトルエンを完全に蒸発させるステップである。
【0016】
前記混合ステップ60は、トルエン10〜15重量%残っている材料にトルエン40重量%当りクロロプリン100重量%を入れた後、2本ロール(機械的分散装置)で攪拌し、常温から3日間熟成するステップである。
【0017】
前記発泡ステップ70は、従来のスポンジの製作する方法と同様に発泡することで、トルエンに完全に蒸発された状態から作業をすることになる。
【0018】
前記のようにトルエンにより炭素ナノチューブがクロロプリンの内部に完全に分散されているため、炭素ナノチューブによる引張強度、引裂く強度、圧縮永久減る率などの機械的強度の増加がゴム組成物の全体的に分布される。
【0019】
また、再分散ステップで含んだ陰イオン及び遠赤外線粉末により遠赤外線と陰イオンが放出される。
【0020】
図2は本発明の好ましい実施形態によりネオプレンのファブリックの試片を電子顕微鏡で撮影した写真であり、炭素ナノチューブ、陰イオン及び遠赤外線粉末及び炭素ナノチューブがゴム組成物の全体に均一に分布されたことがわかる。
【0021】
前記のように炭素ナノチューブが分布されるものは、トルエンによって界面活性剤が炭素ナノチューブの表面を均一にコーティングしてくれて、炭素ナノチューブ間の引力を落とす結果を招くため分散が可能になる。
【0022】
本発明は添付された図面を参照して好ましい実施形態を中心に記述されたが、当業者であれば、このような記載から後述する特許請求範囲により包括される本発明の範囲を外れずに多様な変更が可能であることは明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロロプリン(合成ゴム)100重量%当り炭素ナノチューブ1〜3重量%、トルエン31〜42重量%、界面活性剤2〜4重量%をともに混合させ材料を準備する準備ステップ10と、
前記材料をセラミックボウルとともに攪拌機に入れて6〜7時間高速攪拌する分散ステップ20と、
前記分散ステップ20後にクロロプリン100重量%当り真空ガラス玉5〜8重量%、陰イオン及び遠赤外線粉末3〜5重量%を混合した部材料を準備する部材料準備ステップ30と、
前記部材料を分散ステップ20の攪拌機に入れて3〜5時間低速及び高速攪拌する再分散ステップ40と、
前記再分散ステップ後の材料をドライチェンバーで10〜12時間放置しトルエンを蒸発させるトルエン蒸発ステップ50と、
前記トルエン蒸発ステップ50後の材料を2本ロールでクロロプリントとともに均一に分布させる合成ステップ60と
前記合成ステップ後に3〜4時間熟成した後に発泡する発泡ステップ70から構成されることを特徴とする炭素ナノチューブが含有されたネオプレンの製造方法。
【請求項2】
前記再分散ステップ40の低速は、800〜1000rpmから2200〜2500rpmに回転することを10分単位に交替に攪拌することを特徴する請求項1に記載の炭素ナノチューブが含有されたネオプレンの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−62391(P2012−62391A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206967(P2010−206967)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(510248730)
【Fターム(参考)】