説明

無線スイッチングアプリケーション

無線照明システムは照明負荷を収納している密閉体を含む。前記密閉体は前記密閉体の内部にアクセスするために移動可能なパネルを有し、前記パネルは閉鎖位置と少なくとも一つの開放位置とを有する。前記システムは、閉鎖位置へのパネルの動き、又は閉鎖位置からのパネルの動きによって無線信号を送信するために作動される自己作動スイッチをも備える。受信器は、自己作動スイッチからの信号に応じて電力供給部に照明負荷を選択的に接続するのを操作可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の説明)
本願は、2007年8月5日に提出された米国仮出願番号60/954,007の優先権を主張する。
【0002】
本願は、無線スイッチングコンセプトに関し、さらに詳しくは、自己作動(self-energizing)でもある無線スイッチ用アプリケーション(適用、応用)に関する。
【0003】
台所のような部屋は、様々な物を収納するために用いられるキャビネット、引き出し、及びパントリーのような密閉体(enclosure)を備えている。これらの密閉体のいくつかは照明を用いるが、照明をオン及びオフするには、手動で密閉体にアクセスすることに加え、手動でスイッチを作動することを要求している。
【発明の概要】
【0004】
無線照明システムは、照明負荷を含む密閉体を備える。密閉体は、密閉体の内部にアクセスするために移動可能なパネルを有し、そのパネルはひとつの閉鎖位置と少なくともひとつの開放位置を持つ。無線照明システムは、前記パネルの閉鎖位置への又は閉鎖位置からの動きによって無線信号を伝送するために作動される自己作動スイッチをも備える。受信機は、前記自己作動スイッチからの信号に応じて照明負荷を電力供給部に選択的に接続するために動作される。
【0005】
本発明のこれらの及び他の特徴は、以下の明細書及び、以下に簡単に説明される図面から正しく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】一具体例の無線スイッチングアプリケーションを概略的に示す図である。
【図1a】図1の自己作動スイッチの拡大図である。
【図2】台所の複数の無線スイッチングアプリケーションを概略的に示す図である。
【図3a】第1の自己作動ヒンジスイッチの第1の外観を概略的に示す図である。
【図3b】図3aの前記自己作動ヒンジスイッチの第2の外観を概略的に示す図である。
【図4a】第2の自己作動ヒンジスイッチの第1の外観を概略的に示す図である。
【図4b】図4aの前記自己作動ヒンジスイッチの第2の外観を概略的に示す図である。
【図5a】閉鎖位置における図2の引き出しスイッチを概略的に示す図である。
【図5b】開放位置における引き出しスイッチを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、一具体例の無線スイッチングアプリケーション(適用、応用)10を概略的に示す図である。自己作動スイッチ12は、プログラマブル受信器14と無線での通信を可能としている。一具体例にあって、無線通信は、高周波(”RF”)を通して行われる。図1aの拡大概略図に示されるように、スイッチ12はエネルギーハーベスター13及び無線信号の送信を操作可能とする送信器15を備える。エネルギーハーベスター13は、スイッチを操作する人、又は光電池のような外部源からのエネルギーを取り入れることを操作可能とする。この明細書を通して、語句「自己作動スイッチ」は、外部源からのエネルギーを取り入れるための操作を可能とするスイッチに関する。一具体例にあって、前記自己作動スイッチは、無電池型である。他の具現化例にあって、スイッチ12は上部12a及び下部12bを有し、さらに、上部12aが押されると、前記スイッチ12はオン信号を送り、下部12bが押されると、前記スイッチ12はオフ信号を送る。受信器14は照明負荷16a,16bを電力供給部20に、スイッチ12からの信号に応じて選択的に接続するように操作可能とされる。例えば、受信器14は負荷16a及び16bを、スイッチ12からの信号に応じて、個別に又は一緒に、オン又はオフするように個別にプログラムされる。
【0008】
自己作動スイッチの一例は、EnOceanの製品番号PTM250が使用可能であり、さらに受信器の一例はEnOceanの製品番号PCM130Cが使用可能である。図1に示す受信器14はマルチチャンネル受信器であるが、受信器14は単一チャンネル受信器であり、さらに二つ以上のアイテムに結合できることが理解できる。マルチプル受信器はスイッチングアプリケーション10内にて用いられることも理解できる。
【0009】
図2は、台所20内の複数の無線スイッチングアプリケーションを概略的に示す。台所20は、複数のキャビネット22a,22b,22cを有し、さらに各キャビネットは、付随するパネル23a,23b,23cを有する。パネル23a,23b,23cは、付随されるキャビネット内の収納物にアクセスできるように移動可能である。各キャビネットは、また少なくとも一つの自己作動するヒンジスイッチ24a,24b,24cをも備える。冷蔵庫25用の冷蔵庫扉26は、自己作動するヒンジスイッチ24dを備え、さらにパントリー27用の扉28は自己作動するヒンジスイッチ24eを備える。台所は、引き出し密閉体30及び、引き出し密閉体30内に移動可能な引き出し32をさらに備える。引き出し30は、自己作動する引き出しスイッチ34を備える。複数のスイッチ24a-eは、無線信号を受信器36に送信するように全て操作可能である。
【0010】
受信器36は、キャビネット照明39、引き出し照明40、天井照明42、及びパントリー照明46に電気的に接続され、さらに照明38,40,42,及び46をスイッチ24a-e,34からの信号に応じて電力供給部44に選択的に接続するように操作可能である。各キャビネット22a,22b,22c,扉26,28,及び引き出し32は、開放及び閉鎖位置を有する。例えば、キャビネット22aを用いて説明すると、パネル23aを閉鎖位置から開放することは、無線信号を受信器36に送信するためにヒンジスイッチ24aを作動させる。受信器36は、信号を処理するためにソフトウェアを用い、さらにその信号に応じてキャビネット照明39を選択的にオンする。パネル23aが閉鎖されると、ヒンジスイッチ24aは作動され、さらに信号が受信器36に送信され、それによってキャビネット照明39がオフされる。もちろん、受信器36は、前記信号に応じて他の動作を実行するためにプログラムされてもよい。キャビネット22b及び22cは、同様の様式にて動作するので、受信器は開放位置に応じて照明をオンにし、閉鎖位置に応じて照明をオフにする。
【0011】
パントリー扉28が開放すると、スイッチ24eは信号を受信器36に送信し、さらに受信器36はパントリー照明46をオンする。パントリー扉28が閉鎖すると、スイッチ24eは信号を受信器36に送信し、さらに受信器36はパントリー照明46をオフする。さらに、引き出し32が開放すると、スイッチ34は信号を受信器36に送信し、受信器36は引き出し照明40をオンする。引き出し32が閉鎖すると、スイッチ34は信号を受信器36に送信し、受信器36は引き出し照明40をオフする。図2の具体例は、変更も可能であるので、パントリー照明46は、アティック、屋根裏部屋、又は家の他の部分の照明に置き換えられる。同様に、冷蔵庫扉26を開放することは、ヒンジスイッチ24dに信号を受信器36へ送信させる。受信器36は、そののち、信号を処理するためにソフトウェアを用いることができ、さらに天井照明42をオンするためのように、通知を発行することもできる。
【0012】
他の具体例にあっては、キャビネット扉23aのようなヒンジ扉は、部分的にのみ閉鎖される、すると、受信器36は、ヒンジスイッチ24aのようなヒンジスイッチからの信号に応じて、音、照明のフラッシュ、照明のオン、又は照明のオフのような、通知を発行する。
【0013】
自己作動スイッチは、ヒンジスイッチを形成するためにヒンジ内に形成されるので、ヒンジの動きは、受信器36のような受信器に無線信号を送信するためのヒンジスイッチを可能とするようにエネルギーを得るために用いられる。図3aは、具体例であるキャビネット用の自己作動スイッチ24aの第1の外観を概略的に表している。スイッチ24aは、エネルギーハーベスター100a及びこのエネルギーハーベスター100aに結合されるスプリング102aを備える。ヒンジスイッチ24aが開放されると、図2の受信器36のような、受信器に信号を送信するためにヒンジスイッチ24aが用いる電流を発生するためにエネルギーハーベスター100aを作動させるべく、スプリング102aは解放される。ヒンジスイッチ24aが閉鎖されると、受信器36へ信号を選択的に送信できる、ヒンジスイッチ24aへ電力を供給するためにエネルギーハーベスター100aを作動させるべく、スプリング102aは圧縮される。図3bは具体的なヒンジスイッチ24aの第2の外観を概略的に表す。
【0014】
図4aは、扉用自己作動ヒンジスイッチ24eの第1の外観を概略的に表している。ヒンジスイッチ24eは、エネルギーハーベスター100b及びこのエネルギーハーベスター100bに接続されるスプリング102bを備える。ヒンジスイッチ24eは、ピン104を中心に回転する。ヒンジスイッチ24eが開放されると、ヒンジスイッチ24eが図2の受信器36のような受信器に信号を送信するために用いる電流を発生するためにエネルギーハーベスター100bを作動するべく、スプリング102bは解放される。ヒンジスイッチ24eが閉鎖されると、受信器36に他の信号を送信するためにエネルギーハーベスター100を作動させるべく、スプリング102bが圧縮される。図4bは具体的なスイッチ24eの第2の外観を概略的に表す。他の例にあって、エネルギーハーベスター100bはピン104内に形成される。そのような具体例にあって、既存のヒンジは、ヒンジ内のピンを単純に置き換えることによってヒンジスイッチ内に改造されることができる。図3a,3b,4a及び4bの概略的な表示は具体例のみであること、他の複数のヒンジスイッチが用いられることが理解される。
【0015】
図5aは、閉鎖位置における図2の引き出しスイッチ34を概略的に示す。引き出しスイッチ240は、エネルギーハーベスター100c、移動可能なアーム110、及びスプリング114を備える。引き出し32は、拡張部112を備える。引き出し32が閉鎖位置にあると、拡張部112は移動可能アーム110を引っ込んだ位置に保つ。図5bは、開放位置における引き出しスイッチ34を概略的に表示する。引き出し32が開放されると、エネルギーハーベスター100cを作動するスプリング114が解放される。同様に、引き出し32が閉鎖されると、拡張部110はエネルギーハーベスター100cを作動するスプリング114を圧縮する。エネルギーハーベスター100cが作動されると、エネルギーハーベスター100cは引き出しスイッチ34が図2の受信器36のような、受信器に信号を送信するために用いるエネルギーを取り入れる。上述したように、受信器36は、引き出し32が開放されると、照明40をオンするようにプログラムされ、さらに引き出し32が閉鎖されると照明40をオフするようにプログラムされる。
【0016】
本発明の好ましい具現化例を開示したが、当業者は本発明の範囲内である程度の改良が行われることを理解できる。そのために、以下の請求項は本発明の範囲及び内容を判断するために検証される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明負荷を囲んでいる密閉体であり、前記密閉体は密閉体の内部にアクセスするためのパネルを有し、前記パネルは閉鎖位置と少なくとも一つの開放位置とを有し、
前記閉鎖位置へ又は前記閉鎖位置からのパネルの動きによって無線信号を送信するために作動される自己作動型スイッチと、
前記自己作動スイッチからの信号に応じて電力供給部に照明負荷を選択的に結合するために操作可能な受信器と
を備える無線照明システム。
【請求項2】
前記密閉体はキャビネットであり、前記パネルはキャビネット扉であり、さらに前記自己作動型スイッチは前記キャビネット扉のヒンジに結合され、さらにキャビネット扉を開放又は閉鎖することによって作動されることを特徴とする請求項1記載の無線照明システム。
【請求項3】
前記密閉体は冷蔵庫であり、前記パネルは冷蔵庫扉であり、さらに前記自己作動スイッチは前記冷蔵庫扉のヒンジに結合され、さらに前記冷蔵庫扉の開放又は閉鎖によって作動される請求項1記載の無線照明システム。
【請求項4】
前記密閉体はパントリーに相当し、前記パネルはパントリー扉に相当し、前記自己作動スイッチは前記パントリー扉のヒンジに相当し、さらに前記パントリー扉の開放又は閉鎖によって作動される請求項1記載の無線照明システム。
【請求項5】
前記密閉体はクロセットであり、前記パネルはクロセット扉であり、前記自己作動スイッチは前記クロセット扉のヒンジに接続され、さらに前記クロセット扉の開放又は閉鎖によって作動される請求項1記載の無線照明システム。
【請求項6】
前記密閉体は引き出し密閉体であり、前記パネルは前記引き出し密閉体内で移動可能な引き出しであり、前記自己作動スイッチは引き出し密閉体内に配置され、さらに前記引き出しを開放又は閉鎖することによって作動される請求項1記載の無線照明システム。
【請求項7】
前記密閉体はクロールスペースであり、前記パネルはクロールスペース扉であり、前記自己作動スイッチは前記クロールスペースの扉のヒンジに結合され、さらに前記クロールスペース扉を開放又は閉鎖することによって作動される請求項1記載の無線照明システム。
【請求項8】
前記密閉体は屋根裏部屋であり、前記パネルは屋根裏部屋のアクセス扉であり、前記自己作動スイッチは前記屋根裏部屋のアクセスパネルのヒンジに結合され、さらに前記屋根裏部屋アクセスパネルを開放すること又は閉鎖することによって作動される請求項1記載の無線照明システム。

【図1】
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【図1a】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【公表番号】特表2010−536153(P2010−536153A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520065(P2010−520065)
【出願日】平成20年7月22日(2008.7.22)
【国際出願番号】PCT/US2008/070699
【国際公開番号】WO2009/020756
【国際公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(503322205)マスコ コーポレイション (8)
【Fターム(参考)】