説明

無線伝送器

【課題】小型化が図れ、設置の自由度が向上できる無線伝送器を実現する。
【解決手段】圧力検出カプセル部に取付けられた筒状の変換器ケースと、この変換器ケース内に設けられ測定値を表示する表示部と、前記変換器ケースの一方の平面に設けられ前記表示部の表示を視認する透明板とを具備する無線伝送器において、前記透明板の前記表示部側の面に一面が接する透明フィルムアンテナを具備したことを特徴とする無線伝送器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線伝送器に関するものである。
更に詳述すれば、小型化が図れ、設置の自由度が向上される無線伝送器を提供することにある。
【背景技術】
【0002】
図3は従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
図3において、アンテナ取り付け穴2は、変換器本体1の周面に設けられている。
45°エルボ型継手3は、アンテナ取り付け穴2に一端が取り付けられている。
即ち、45°エルボ型継手3は、変換器本体1にねじこまれる構造である。
アンテナカバー4は、45°エルボ型継ぎ手3の他端に、一端が取り付けられ、無線通信用のアンテナ(図示せず)を内蔵している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−078835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような装置においては、以下の問題点がある。
本体ハウジング部分からアンテナ部分が突き出ている形態となっているため、全体の外形が大きくなる欠点を有している。
本体ハウジング部分からアンテナ部分が突き出ている形態となっているため、設置できる場所に制約が生じる。
【0005】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、小型化が図れ、設置の自由度が向上できる無線伝送器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような課題を達成するために、本発明では、請求項1の無線伝送器においては、
圧力検出カプセル部に取付けられた筒状の変換器ケースと、この変換器ケース内に設けられ測定値を表示する表示部と、前記変換器ケースの一方の平面に設けられ前記表示部の表示を視認する透明板とを具備する無線伝送器において、前記透明板の前記表示部側の面に一面が接する透明フィルムアンテナを具備したことを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項2の無線伝送器においては、請求項1記載の無線伝送器において、
前記透明板は、ガラス板が用いられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の請求項1によれば、次のような効果がある。
本体ハウジングの外形からアンテナが突き出ることがなくなり、伝送器外形の小型化が図れる無線伝送器が得られる。
アンテナが突き出る外形状の制約から従来設置できなかった場所への設置も可能となり、設置の自由度が向上される無線伝送器が得られる。
【0009】
本発明の請求項2によれば、次のような効果がある。
前記透明板は、ガラス板が用いられたので、透明性による視認性と、ある程度の強度、例えば、耐圧防爆機器としての強度が確保できる無線伝送器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施例の要部構成説明図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図、図2は図1の側面図である。
図において、図3と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図3との相違部分のみ説明する。
【0012】
図において、
変換器ケース11は、アンプ基板12、無線基板13、表示基板(図示せず)、および電池(図示せず)を格納している。劣悪な環境に設置されることを想定し、材料は金属が用いられている。
15は、圧力検出部である。
【0013】
なお、Aは電源接続口である。
16は、変換器ケース11に取付けられたカバーである。
カバー16には、透明板17が組み込まれている。この場合は、ガラスが用いられている。
18は、変換器ケース11内に設けられ、測定値を表示する表示部で、ガラス17を透過して外部から視認することが出来る。
【0014】
19は、透明フィルムアンテナで、ガラス17の表示部18側の面に一面が接し、無線基板13に電気的に接続されている。透明フィルムアンテナ19の無線基板13への接続は、表示部18を経由しても構わない。
透明フィルムアンテナ19をガラス17の内器側に位置させることで、無線は、ガラス17を透過し外部との無線通信を確立することができる。
【0015】
また、透明フィルムアンテナのため、従来どおり、外部から表示部18の測定値を視認することが出来る。
以上の構成により、変換器ケース11から突き出していたアンテナが不要になり、製品外形を小さくすることが出来る。
【0016】
この結果、
本体ハウジングの外形からアンテナが突き出ることがなくなり、伝送器外形の小型化が図れる無線伝送器が得られる。
アンテナが突き出る外形状の制約から、従来設置できなかった場所への設置も可能となり、設置の自由度が向上される無線伝送器が得られる。
【0017】
透明板17は、ガラス板が用いられたので、透明性による視認性と、ある程度の強度、例えば、耐圧防爆機器としての強度が確保できる無線伝送器が得られる。
【0018】
なお、前述の実施例においては、透明フィルムアンテナ19に付いて、ガラス17の表示部18側の面に一面が接し、無線基板13に電気的に接続されていると説明したが、変換器本体11の材料が無線を透過する材料であれば、ガラス17の表示部18側の面に限定せず、効果が期待できる。
【0019】
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。
したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
【符号の説明】
【0020】
1 変換器本体
2 アンテナ取り付け穴
3 45°エルボ型継手
4 アンテナカバー
11 変換器ケース
12 アンプ基板
13 無線基板
15 圧力検出部
16 カバー
17 透明板
18 表示部
19 透明フィルムアンテナ
A 電源接続口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力検出カプセル部に取付けられた筒状の変換器ケースと、
この変換器ケース内に設けられ測定値を表示する表示部と、
前記変換器ケースの一方の平面に設けられ前記表示部の表示を視認する透明板と
を具備する無線伝送器において、
前記透明板の前記表示部側の面に一面が接する透明フィルムアンテナ
を具備したことを特徴とする無線伝送器。
【請求項2】
前記透明板は、ガラス板が用いられたこと
を特徴とする請求項1記載の無線伝送器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−209815(P2012−209815A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74760(P2011−74760)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】