説明

無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置

【課題】無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置を提供する。
【解決手段】上記無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置10は、ハウジング11と、ハウジング11に動作可能に結合されているシャフト18とを含む。長手方向軸がシャフト18を通して規定されている。ハウジング11は、電気外科手術エネルギーの供給源に接続するように適合されている。アプロキシメータアセンブリ12は、シャフト18に同軸的に結合されており、シャフト18を通して、収縮した位置から拡張した位置まで往復するように構成されている細長いロッド16を有する。複数の送達アーム14が、細長いロッド16の遠位端部に動作可能に結合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2011年3月31日に出願した米国仮出願第61/469,898号の利益および優先権を主張する。上記出願の全部の内容が、参照することによって本明細書において援用される。
【0002】
(背景)
(技術分野)
本開示は、無線周波数(RF)ベースの外科手術用インプラント固定装置に関し、より具体的には、組織に隣接して外科手術用インプラントを位置決めし、その後に組織に結合させるための複数の電気的伝導性送達アームを有するアプロキシメータアセンブリを含む無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置に関する。インプラントを組織に接着する、結合の増強および非RFの方法も開示される。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の説明)
ヘルニアは、被膜、例えば、普通は、器官または他の体の構造を含む体腔の壁の欠陥または自然の開口部を通った器官または他の体の構造の異常突起である。例えば、鼡径部のヘルニアは、典型的には、鼡径の壁を通って突起する腸からの軟組織によって引き起こされる。これに反して、腹のヘルニアは、腹壁の弱いスポットに押し通す内部器官によって引き起こされる。
【0004】
ここで、プロテーゼメッシュの使用は、鼡径ヘルニアおよび腹のヘルニアの両方にも、他のタイプのヘルニア、例えば、裂孔ヘルニア、大腿ヘルニア、臍帯ヘルニア、横隔膜ヘルニア等にも対する患者の処置において受け入れられた診療になっている。ヘルニア修復のために内視鏡的にメッシュを適用するために、(例えば、体腔の壁に隣接する)外科手術領域が、典型的に通気される。その後に、外科医は、体腔上にポイントを選択し、そこで、外科医は、メッシュの周辺エッジ、例えば、(長方形のメッシュを仮定すると)メッシュの予想された角が取り付けられることを確信する。ある場合において、メッシュを取り付ける前に、メッシュが、最初に、体の外側からメッシュを押し付けることよって位置に保持され、その一方で、腹腔鏡を通してメッシュを観察し、または、逆には、1つ以上の適切なデバイス、例えば、無外傷性鉗子等の使用を用いてメッシュを上向きに押す。その後は、外科手術メッシュは、従来の縫合技術によって体腔の壁に常に取り付けられ、例えば、縫合され、またはファスナーを用いて粘着される。あいにく、この方法は、欠点を有する。第1、メッシュが動くために、組織にメッシュを正確に一致させるのは、困難である。さらに、間違えて位置決めされたメッシュの修正が困難であり、そして時間がかかる。組織にメッシュを位置決めし、そしてメッシュを締め付けるデバイスに対するニーズがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
本開示は、無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置を提供する。無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置は、ハウジングと、ハウジングに動作可能に結合されているシャフトとを含む。長手方向軸がシャフトを通して規定されている。ハウジングは、電気外科手術エネルギーの供給源に接続するように適合されている。アプロキシメータアセンブリは、シャフトに同軸的に結合されており、シャフトを通して、収縮した位置から拡張した位置まで往復するように構成されている細長いロッドを有する。複数の送達アームが、細長いロッドの遠位端部に動作可能に結合されている。送達アームは、外科手術用インプラントの一部分を解放可能に受け取るように構成されており、送達アームの作動の際に、外科手術用インプラントを組織に融合させるために、電気外科手術エネルギーを外科手術用インプラントに伝送するためのエネルギー供給源に選択的に接続するように構成されている。
【0006】
本開示は、無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置を提供する。無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置は、ハウジングと、ハウジングに動作可能に結合されているシャフトとを含む。長手方向軸がシャフトを通して規定されている。ハウジングは、電気外科手術エネルギーの供給源に接続するように適合されている。ハンドルアセンブリは、接近ストロークを介して移動可能である可動ハンドルを含む。アプロキシメータアセンブリは、シャフトに同軸的に結合されており、可動ハンドルの接近を介して、シャフトを通して、収縮した位置から拡張した位置まで往復するように構成されている細長いロッドを有する。細長いロッドは、細長いロッドの遠位端部に動作可能に結合された複数の圧縮可能、かつ拡張可能な送達アームを含む。複数の送達アームは、外科手術用インプラントの周辺部分を解放可能に受け取るように構成されており、送達アームの作動の際に、外科手術用インプラントを組織に融合させるために、電気外科手術エネルギーを外科手術用インプラントに伝送するためのエネルギー供給源に選択的に接続するように構成されている。追加の実施形態は、RF融合を増大させ、または取り替える。別の実施形態は、バルーンまたは拡張可能なデバイスを取り入れ、バルーンまたは拡張可能なデバイスは、インプラントの位置をさらに制御し、そしてインプラントを組織に押し付けるように展開する。
【0007】
本開示はまた、外科手術用インプラントを組織に取り付ける方法を提供する。方法は、関心のある組織に隣接して外科手術用インプラントを位置決めするための無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置からの外科手術用インプラントを展開することを含む。その後は、外科手術用インプラントが拡張され、その結果、外科手術用インプラントが実質的に張力がかかっている。外科手術用インプラントは、関心のある組織に対して外科手術用インプラントを押すように操作される。そして、外科手術用インプラントを組織に融合させるために、電気外科手術エネルギーが外科手術用インプラントの一部分に提供される。
【0008】
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置であって、該無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置は、
ハウジングと、
アプロキシメータアセンブリと
を含み、
該ハウジングは、該ハウジングに動作可能に結合されたシャフトを有し、該シャフトを通る長手方向軸を規定し、該ハウジングは、電気外科手術エネルギーの供給源に接続するように適合されており、
該アプロキシメータアセンブリは、該シャフトに同軸的に結合されており、該シャフトを通して、収縮した位置から拡張した位置まで往復するように構成されている細長いロッドを有し、該細長いロッドは、該細長いロッドの遠位端部に動作可能に結合された複数の送達アームを含み、該複数の送達アームは、外科手術用インプラントの一部分を解放可能に受け取るように構成されており、該送達アームの作動の際に、該外科手術用インプラントの少なくとも一部分を組織に融合させるために、電気外科手術エネルギーを該外科手術用インプラントの該少なくとも一部分に選択的に伝送するための該エネルギー供給源に接続するように構成されている、無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目2)
各送達アームは、内側導体、外側導体、および該内側導体と該外側導体との間の絶縁材料を有する同軸ケーブルに動作可能に接続する、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目3)
各送達アームは、それぞれの電気的伝導性遠位端部を含み、該電気的伝導性遠位端部は、上記同軸ケーブルの上記内側導体と電気的に連絡する能動電極と、該同軸ケーブルの上記外側導体と電気的に連絡するリターン電極とを有する、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目4)
上記能動電極のうちの少なくとも1つは、組織を貫通するように動作可能である比較的に尖った先端部を含み、上記リターン電極は、該リターン電極上に上記外科手術用インプラントを解放可能に支持するように動作可能である、概して平らな円周状基部を含み、上記絶縁材料は、該能動電極と該リターン電極との間に動作可能に配置されている、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目5)
少なくとも1つのアパーチャは、上記能動電極と上記リターン電極とのうちの1つに規定されている、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目6)
上記少なくとも1つのアパーチャは、実質的に張力のかかった構成で上記外科手術用インプラントを組織に対して位置決めすることを容易にするために、該外科手術用インプラントと該組織との間から空気を抜くように構成された吸着供給源と流体的に連絡する、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目7)
上記少なくとも1つのアパーチャは、上記外科手術用インプラントを組織に結合させることによって引き起こされた羽状の煙を抜くように動作可能である、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目8)
各送達アームは、上記細長いロッドが上記収縮した位置から上記拡張した位置まで動かされるときに、各送達アームが圧縮した状態から拡張した状態まで変化することを可能にする弾性材料から組み立てられている、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目9)
各送達アームは、上記電気的伝導性遠位端部に隣接する、曲がった構成を含む、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目10)
上記弾性材料は、シリコーン、ポリビニル樹脂、ポリエチレン、弾性ポリアセタール、ポリウレタン、弾性ポリアセタール(resilient polycetal)、ポリウレタン、合成ゴム、テフロン(登録商標)、テトラフルオロエチレンフッ化炭素ポリマー、スプリング強化スチール、スプリング強化ステンレススチールおよび形状記憶合金からなる群から選択される、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目11)
上記外科手術用インプラントは、外科手術メッシュである、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目12)
上記外科手術メッシュの周辺部分は、組織の結合を増大させるために、組織への電気外科手術エネルギーの転送を増強させるように構成されている伝導性金属から作られる、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目13)
上記金属は、銀、ニッケル、チタンおよび金からなる群から選択される、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目14)
ハンドルアセンブリをさらに含み、該ハンドルアセンブリは、上記シャフトに対する、上記収縮した位置と上記拡張した位置との間の上記細長いロッドの相対的に往復、かつ同軸の動きをもたらすための、該細長いロッドに動作可能に接続された可動ハンドルと、ユーザーのための把握デバイスとして動作可能である非可動ハンドルとを有する、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目15)
上記シャフトに対する上記長手方向軸の周りに、上記送達アームを含む上記細長いロッドを回転させる回転デバイスをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目16)
上記細長いロッドが上記拡張した位置にあるときに、上記インプラントに圧力を適用するように構成されているバルーンをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目17)
無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置であって、該無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置は、
ハウジングと、
ハンドルアセンブリと、
アプロキシメータアセンブリと
を含み、
該ハウジングは、該ハウジングに動作可能に結合されたシャフトを有し、該シャフトを通して長手方向軸を規定し、該ハウジングは、電気外科手術エネルギーの供給源に接続するように適合されており、
該ハンドルアセンブリは、可動ハンドルを含み、
該アプロキシメータアセンブリは、該シャフトに同軸的に結合されており、該可動ハンドルの接近を介して、該シャフトを通して、収縮した位置から拡張した位置まで往復するように構成されている細長いロッドを有し、該細長いロッドは、該細長いロッドの遠位端部に動作可能に結合された複数の弾性送達アームを含み、該複数の送達アームは、外科手術用インプラントの周辺部分を解放可能に受け取るように構成されており、該送達アームの作動の際に、該外科手術用インプラントの少なくとも一部分を組織に結合させるために、電気外科手術エネルギーを該外科手術用インプラントの該少なくとも一部分に伝送するための該エネルギー供給源に選択的に接続するように構成されている、無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
(項目18)
外科手術用インプラントを組織に取り付けるシステムであって、該システムは、
無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置から該外科手術用インプラントを展開する手段であって、該外科手術用インプラントは、関心のある組織に隣接して位置決めされる、手段と、
該外科手術用インプラントを拡張させる手段であって、その結果、該外科手術用インプラントが実質的に張力がかかっている、手段と、
該外科手術用固定装置を操作する手段であって、該外科手術用インプラントは、関心のある組織に対して押される、手段と、
該外科手術用インプラントを組織に融合させるために、該外科手術用インプラントの少なくとも一部分に電気外科手術エネルギーを提供する手段と
を含む、システム。
(項目19)
上記操作する手段は、上記外科手術用インプラントを組織に融合させることを容易にするために、上記無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置の少なくとも1つの送達アームを用いて組織を突き通す手段を含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目20)
上記外科手術用インプラントの上記少なくとも一部分に電気外科手術エネルギーを提供する手段は、各送達アームの遠位端部上に動作可能に配置された、能動電極およびリターン電極を介して達成される、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目21)
上記外科手術用インプラントを拡張させる手段は、実質的に張力のかかった構成で組織に対して該外科手術用インプラントを位置決めすることを容易にするために、該外科手術用インプラントと該組織との間から空気を抜く手段を含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目22)
上記外科手術用インプラントを拡張させる手段は、バルーンを展開する手段を含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目23)
上記外科手術用固定装置を操作する手段であって、上記外科手術用インプラントが、関心のある組織に対して押される、手段は、バルーンを使用する、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目18A)
外科手術用インプラントを組織に取り付ける方法であって、該方法は、
関心のある組織に隣接して外科手術用インプラントを位置決めするための無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置からの該外科手術用インプラントを展開することと、
該外科手術用インプラントを拡張させることであって、その結果、該外科手術用インプラントが実質的に張力がかかっている、ことと、
関心のある組織に対して該外科手術用インプラントを押すように該外科手術用固定装置を操作することと、
該外科手術用インプラントを組織に結合させるために、該外科手術用インプラントの少なくとも一部分に電気外科手術エネルギーを提供することと
を含む、方法。
(項目19A)
上記操作するステップは、上記外科手術用インプラントを組織に結合させることを容易にするために、上記無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置の少なくとも1つの送達アームを用いて組織を突き通すことを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目20A)
上記外科手術用インプラントの上記少なくとも一部分に電気外科手術エネルギーを提供するステップは、各送達アームの遠位端部上に動作可能に配置された、能動電極およびリターン電極を介して達成される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目21A)
上記外科手術用インプラントを拡張させるステップは、実質的に張力のかかった構成で組織に対して該外科手術用インプラントを位置決めすることを容易にするために、該外科手術用インプラントと該組織との間から空気を抜くステップを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目22A)
上記外科手術用インプラントを拡張させるステップは、バルーンを展開することを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目23A)
関心のある組織に対して上記外科手術用インプラントを押すために、上記外科手術用固定装置を操作するステップは、バルーンを使用する、上記項目のいずれかに記載の方法。
【0009】
(摘要)
無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置が提供され、ハウジングと、ハウジングに動作可能に結合されているシャフトとを含む。長手方向軸がシャフトを通して規定されている。ハウジングは、電気外科手術エネルギーの供給源に接続するように適合されている。アプロキシメータアセンブリは、シャフトに同軸的に結合されており、シャフトを通して、収縮した位置から拡張した位置まで往復するように構成されている細長いロッドを有する。複数の送達アームが、細長いロッドの遠位端部に動作可能に結合されている。送達アームは、外科手術用インプラントの一部分を解放可能に受け取るように構成されており、送達アームの作動の際に、外科手術用インプラントを組織に結合させるために、電気外科手術エネルギーを外科手術用インプラントに伝送するためのエネルギー供給源に選択的に接続するように構成されている。
【0010】
本開示のさまざまな実施形態は、図面を参照して、本明細書の以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本開示の実施形態に従う、アプロキシメータアセンブリを有する無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置の透視図である。
【図2】図2は、拡張された構成における、図1に描かれたアプロキシメータアセンブリの細長いロッドの部分的側面図である。
【図3A】図3Aは、図1に描かれた詳細のエリアの拡大された側面図である。
【図3B】図3Bは、図3Aの線の区間3B−3Bに沿って取られた断面図である。
【図4】図4は、図1に描かれた送達アームの部分的断面図であり、送達アームは、アームに解放可能に固定され、組織内に位置決めされた外科手術用インプラントを有する。
【図5】図5は、本開示の別の実施形態に従うアプロキシメータアセンブリの部分的側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(詳細な説明)
本開示の詳細な実施形態が本明細書において開示され、しかしながら、開示された実施形態は、単にさまざまな形で実施され得る本開示の例である。それゆえに、本明細書に開示された具体的な構造および機能の詳細は、限定としてではなく、単に請求範囲の基礎として、当業者が事実上任意の適宜の詳細な構造において本開示を多様に利用することに対して教示する代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0013】
図1を参照すると、本開示の実施形態に従う無線周波数ベースのメッシュ固定装置10(固定装置10)が示され。図1を参照して、固定装置10は、細長いロッド16の遠位端部32に位置決めされた複数の送達アーム14を有するアプロキシメータアセンブリ12、シャフト18、ハウジング11、ハンドルアセンブリ20、同軸ケーブル22、および送達アーム14に解放可能に結合された外科手術用インプラント24を含む。
【0014】
引き続き図1を参照すると、ハウジング11は、その上に固定装置10の1つ以上の部品、例えば、回転アセンブリ28、同軸ケーブル22、ハンドルアセンブリ20およびシャフト18を支持するように構成されている。ハウジング11の近位端部は、内側導体40、外側導体42および絶縁材料44(例えば、図3Bを参照する)を含む同軸ケーブル22に、1つ以上の適切な結合方法、例えば、プレスばめ、ハブ接続等を介して動作可能に結合する。同軸ケーブル22は、電気外科手術エネルギー「ES」の適切な供給源に結合する。ハウジング11の遠位端部は、シャフト18に動作可能に結合し、かつ支持するように構成されている。
【0015】
シャフト18は、ハウジング11から延在し、概して細長い構成を含む。長手方向軸「A−A」が、シャフト18を通して規定される。シャフト18は、その中に、収縮した位置(示されていない)から拡張した位置(図1および2を参照する)まで細長いロッド16の往復を収容するように構成されている。シャフト18は、適切な結合方法を介してハウジング11に動作可能に結合する近位端部26を含む。シャフト18は、概して、管状構造の形であり、その幅および長さは、行われる外科手術のタイプ、外科手術部位のアクセス性、外科手術用インプラント24の寸法および利用される送達アーム14の大きさに依存する。内視鏡的または腹腔鏡的外科手術手順に対して、シャフト18は、それが外科手術アクセスポート、例えば、トロカールアセンブリ、カニューレ、SILSTMポートまたは他の適切なデバイス内に挿入されることを可能にするように構成されている。
【0016】
ハンドルアセンブリ20は、ハウジング11上に動作可能に支持される。ハンドルアセンブリ20は、シャフト18に対する収縮した位置と拡張した位置との間に細長いロッド16の相対的に往復の同軸的運動をもたらすために、細長いロッド16に動作可能に結合する可動ハンドル30(図1を参照する)を含む。可動ハンドル30は、ユーザーのための把握デバイスとして動作可能である非可動ハンドル33(図1を参照する)に枢軸回転可能に結合される。
【0017】
回転アセンブリ28(図1を参照する)は、組織に隣接して外科手術用インプラント24を位置決めすることを容易にするために、シャフト18に対する長手方向軸「A−A」の周りに、送達アーム14を含む細長いロッド16を回転させるように動作可能である。
【0018】
細長いロッド16は、シャフト18に同軸的に結合され(図2との組み合わせで図1を参照する)、シャフト18を通して拡張した位置から収縮した位置まで往復するように構成されている。細長いロッド16は、任意の適切な材料、ただし、金属、プラスチック、セラミック等に限定されない材料から作られ得る。例示された実施形態において、細長いロッド16は、比較的に弾性プラスチック材料から作られている。ある実施形態において、細長いロッド16またはその一部分は、適切な方法を介して、シャフト18を通して規定された長手方向軸「A−A」の周りに関節運動するように構成され得る。細長いロッド16の関節運動をもたらすために、一特定の実施形態において、細長いロッド16の遠位端部32は、例えば、ニッケルチタン(通常には、当分野において「ニチノール」と呼ばれる)のような形状記憶合金から作られ得る。この場合に、遠位端部32は、非関節の構成(すなわち、オーステナイト相)から関節の構成(すなわち、マルテンサイト相)までに変形するように構成されている。代替的には、細長いロッド16は、機械的方法、例えば、滑車、ケーブル、リンク等を介して関節運動するように構成され得る。細長いロッド16の遠位端部32は、複数の送達アーム14を動作可能に支持するように構成されている。
【0019】
送達アーム14(代表的な図面において4つの送達アームが示される)は、1つ以上の方法、例えば、はんだ、蝋付け、溶接、プレスまたは摩擦ばめ等を介して細長いロッド16の遠位端部32に位置決めされ、動作可能に固定される。例示的な実施形態において、送達アーム14は、組織、例えば、腹壁「AW」の外科手術開口部または傷に隣接して外科手術用インプラント24を位置決めし、そして組織に対して外科手術用インプラント24を押し付けるために、外科手術用インプラント24の周囲部分を解放可能に受け取るように構成されている。組織(例えば、腹壁「AW」、図4を参照する)に隣接して外科手術用インプラント24を位置決めすること、または組織に対してインプラントを押し付けることを容易にするために、各送達アーム14は、概して電気的伝導性遠位端部34に隣接し、近位である、曲がったまたは傾斜した構成を含む。送達アーム14の傾斜したまたは曲がった構成は、ユーザーが体腔の比較的に小さなエリアまたは範囲内に機械的利点を得ることを可能にする。
【0020】
送達アーム14の各送達アームは、組織に対する外科手術用インプラント24の正しい並置を可能にするために、他の送達アームに対して独立的に移動可能である。無外傷性鉗子等のような二次器具は、複数の送達アーム14に対して各送達アームの動きをもたらすように利用され得る。代替的には、1つ以上のステアリング機構または制御機構は、各送達の独立的な動きまたは制御をもたらすために、送達アーム14および/または細長いロッド16と動作可能な結合であり得る。
【0021】
送達アーム14は、各送達アーム14が、細長いロッド16が収縮した位置(明確に示されていない)にあるときの圧縮した状態から、細長いロッド16が拡張した位置(図1および図2を参照する)にある拡張した状態までに変化することを可能にする弾性材料から組み立てられる。実施形態において、送達アーム14は、送達アーム14が圧縮した状態から拡張した状態まで動き、または変化することを可能にするシリコーン、ポリビニル樹脂、ポリエチレン、弾性ポリアセタール、ポリウレタン、合成ゴム、テフロン(登録商標)、テトラフルオロエチレンフッ化炭素ポリマー、スプリング強化スチールおよびスプリング強化ステンレススチール、形状記憶合金または他の適切な材料から組み立てられ得る。代替的には、補完デバイス、機構または構造は、圧縮した状態から拡張した状態まで送達アーム14を動かすことを容易にするために、アプロキシメータアセンブリ12および/または送達アーム14に動作可能に結合され得る。例えば、1つ以上のワイヤ、ケーブルまたは滑車は、圧縮した状態から拡張した状態まで、そして逆の方向に送達アーム14を動かすために、送達アーム14に動作可能に結合され得る。
【0022】
図3Aおよび図3Bを参照すると、送達アーム14は、組織に外科手術用インプラント24を結合させるために、所望の周波数および期間において電気外科手術エネルギーを外科手術用インプラント24に伝送するように構成されている。考えられ得るように、送達アーム14に伝送される電気外科手術の周波数および期間は、外科手術用インプラント24の具体的なタイプ(または外科手術用インプラント24が作られている材料)、具体的な外科手術手順、外科手術用インプラント24が固定するように構成されている組織の具体的なタイプを適応させるために変えられ得る。図3Aおよび3Bを参照すると、送達アーム14の各送達アームは、それぞれの電気的伝導性遠位端部34を含み、遠位端部34は、内側導体40と電気的結合である能動電極36と、外側導体44と電気的結合であるリターン電極38とを有する。例示された実施形態において、能動電極36およびリターン電極38は、二極性構成においてエネルギーを加えることが可能である。代替的には、単一の電極構成が利用され得る。この場合において、リターンパッド(示されていない)が、リターン電極38として機能するように利用され得る。RFエネルギーは、既知の方法によって適用され得、DCから数百KHZまでの周波数を有し得る。典型的な周波数は、472KHZである。
【0023】
引き続き図3Aを参照すると、能動電極36は、組織を貫通するように動作可能であり、電気的活性化の間に組織に対して外科手術用インプラント24のしっかりした配置を容易にするように構成されている比較的に尖ったまたは鋭い先端部の構成を含む。すなわち、能動電極36の尖った先端部は、一時的なアンカーデバイスとして機能し、一時的なアンカーデバイスは、それに覆われた組織に対して比較的に固定の位置に外科手術用インプラント24を維持し、すなわち、外科手術用インプラント24が組織に結合されるときに、外科手術用インプラント24の望ましくない動きを排除する。
【0024】
リターン電極38は、概して、その上に外科手術用インプラント24を解放可能に支持するように動作可能である平らな円周状基部39を含む(図3Aおよび4を参照する)。平らなベース39は、外科手術用インプラント24と組織との間に一致した、かつ均一な結合または合体を達成するために、伝送された電気外科手術エネルギーの比較的に均一な分布を外科手術用インプラント24に提供する。
【0025】
ある場合において、能動電極36および/またはリターン電極38の上に1つ以上の潤滑材料、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を有するそれらの外側表面を提供し、それぞれに能動電極36およびリターン電極38に対する外科手術用インプラント24の黒焦げおよび/またはスティッキングを減少させることが、利点を提供され得る。図3Aおよび3Bを参照すると、絶縁材料44の層は、能動電極36とリターン電極38との間に動作可能に配置されている。
【0026】
再び図1および2を参照すると、外科手術用インプラント24は、撥水剤、通気性積層織物(例えば、登録された商標GORETEX(登録商標)で販売されたタイプ)、プラスチック、および/または生体吸収可能な材料を含み、ただしそれらに限定されない任意の適切なタイプの材料から作られ得る。このような生体吸収可能な材料は、合成ポリマーを含み、むしろより好ましくは、人間または動物の供給源から由来するコラーゲン材料、例えば、無細胞コラーゲン基質を含む。例えば、1つの材料は、豚の真皮であり、次に、材料が、複雑の修復における増強した耐久性のための、自然的に生じたコラーゲナーゼによって、破壊に対して耐久可能、かつ高い弾性を有するように非石炭化HMDIと相互結合される有機および酵素の抽出処理を介して無細胞、かつ不活性に与えられる(例えば、登録された商標PERMACOL(登録商標)で販売された生体吸収可能な材料)。例示された実施形態において、外科手術用インプラント24は、PERMACOL(登録商標)から作られる。外科手術用インプラント24は、さまざまな形状または形式で構成され得る。例えば、外科手術用インプラント24は、平ら、球形、円筒形または巻かれた管状も、また当業者の知識内の任意の他の構成もあり得る埋没可能なシート材料であり得る。加えて、外科手術用インプラント24は、図1および2に示されるメッシュ状のシート、または固体シート(示されていない)であり得る。例示的な目的のために、外科手術用インプラント24は、本明細書において1つ以上の種類のウィーブ構成を含み得るメッシュ材料として開示される。ある場合において、外科手術用インプラント24は、固体シートとメッシュシートとの組み合わせであり得る。例えば、外科手術用インプラント24は、固体内側構成およびメッシュ外側構成を含み得る。代替的には、外科手術用インプラント24は、緊密な網目であるメッシュ内側構成と、緩んだ網目であるメッシュ外側構成とを有し得る。外科手術用インプラント24が、外科手術メッシュとして議論されるが、外科手術用インプラント24は、幅広い種類の構成の実施形態を有する。さらに、用語「外科手術メッシュ」または「メッシュ」の使用が、本発明にいて使用され得る外科手術用インプラントのタイプに限定されることが意図されない。
【0027】
外科手術用インプラント24は、電極36、38に伝送された電気外科手術エネルギーが、外科手術用インプラント24(またはその一部分)を、それに対して位置決めされた組織に結合させるように構成されている。外科手術用インプラント24は、電極36、38へ電気外科手術エネルギーを伝送する間に外科手術用インプラント24の全体が組織に結合し、または外科手術用インプラント24の一部分が組織に結合するように構成され得る。
【0028】
ある実施形態において、電極に隣接する、外科手術用インプラント24の周辺部分25は、組織結合を増大させるように構成されている金属、例えば、銀、ニッケル、チタン、金等を用いて作られ得、またはコーティングされ得る。特に、周辺部分25の周りの金属は、外科手術用インプラント24を組織に結合させることを助けるために、外科手術用インプラント24に電気外科手術エネルギーの均一な分布を提供し、そして外科手術用インプラント24と組織との間により均一、かつ一致した結合または合体を提供するように構成されている。周辺部分25の周りの金属はまた、メッシュおよび組織に対して熱を生成させ、かつ分布させることを支援し得る。金属製のメッシュにおいて熱を生成させる場合に、電極によって適用されたエネルギーは、より高い周波数、例えば13.56MHZである必要があり得る。
【0029】
固定デバイス10の動作は、腹のヘルニアを修復するために、外科手術用インプラント24を組織に取り付ける方法の点から説明される。
【0030】
使用中、関心のある組織に隣接してシャフト18を位置決めするために、シャフト18は、組織の開口部に事前に取り付けられたアクセスポートを通して、すなわち、筋肉層「ML」(図4を参照する)を通して挿入される。
【0031】
細長いロッド16は、最初に、送達アーム14が圧縮した状態にある収縮した位置にある。可動ハンドル30の近位の動きは、ロッド16を収縮した位置から拡張した位置まで(図1および2を参照する)動かす。拡張した位置において、送達アーム14は、圧縮した状態から拡張した状態まで変化し、次に、外科手術用インプラント24を圧縮した状態から拡張した状態まで(図1および2を参照する)動かす。拡張した状態において、図2を参照すると、外科手術用インプラント24は、実質的に張力がかかっている。その後に、送達アーム14は、標的組織に隣接して外科手術用インプラント24を位置決めするように利用され、力は、組織に外科手術用インプラント24を押し付けるように適用される(図4を参照する)。
【0032】
その後に、電気外科手術エネルギーは、電気外科手術エネルギー供給源「ES」から、送達アーム14の能動電極36およびリターン電極38に伝送され、従って、外科手術用インプラント24を組織に結合させるために、外科手術用インプラント24の周辺エッジに伝送される(図4を参照する)。
【0033】
理解され得るように、従来のヘルニア修復方法に典型的に関連付けられた前述の欠点が減少され、そしてまたは排除される。すなわち、外科手術用インプラント24が、実質的に固定的な向きに維持されるが、外科手術用インプラント24は、腹壁「AW」に結合され、従って、取り付けの間に外科手術用インプラント24の動きの可能性が排除されなくも減少される。
【0034】
前文から、そしてさまざまな図面を参照すると、当業者は、ある変更が本開示の範囲から逸脱することなしに本開示にも加えられ得ることを予想する。例えば、組織に隣接して外科手術用インプラント24を位置決めすることを容易にするために、(例示の目的のために、図3Aにおいて仮想線で示される)1つ以上のアパーチャ46は、1つ以上の送達アーム14内に規定され得る。特に、アパーチャ46は、能動電極36上に(またはリターン電極38上に)動作可能に配置され得、外科手術用インプラント24と組織との間の空気を抜くように構成されている吸着または真空供給源「VS」と流体結合であり得る。(また、図3Aにおいて仮想線に示される)1つ以上の導管または管腔47は、アパーチャ46と真空供給源との間の流体結合を提供し得る。この場合において、管腔47は、アパーチャ46から、送達アーム14および細長いロッド16を通して延在し、ホース49または他の適切なデバイスを介して真空供給源「VS」に接続する。理解され得るように、空気が外科手術用インプラント24と組織との間から抜かれるので、外科手術用インプラント24は、組織に「引っ張られ」、または「引かれ」、これは、外科手術用インプラント24を組織に結合させることを容易にし、すなわち、外科手術用インプラント24と組織との間のよりよい結合が達成され得る。
【0035】
組織および外科手術用インプラント24を互いに対して引っ張り、または組織に対して外科手術用インプラント24を維持することを容易にするために、リターン電極38は、概して、カップ状の構成を含み得、すなわち、リターン電極38は、吸着カップとして機能し得る。この場合において、リターン電極38の周辺エッジは、湾曲であり得、またはリターン電極38の周辺の周りに吸着を提供するように構成された他のものであり得る。
【0036】
理解され得るように、外科手術用インプラント24が組織に結合されるときに、羽状の煙が展開され得る。従って、ある実施形態において、アパーチャ46は、外科医に外科手術部位のよりよい視覚化を提供するために、外科手術部位からの羽状の煙を抜くように動作可能であり得る。
【0037】
補完デバイスは、電気外科手術エネルギーは、電気外科手術エネルギーの前または間に、外科手術用インプラント24を組織に押し付けることを容易にするために利用され得る。特に、いくつかの実施形態において、アプロキシメータアセンブリ12は、例えば、バルーン50(図5を参照する)のような拡張可能な部材を含み得、またはそれと動作的結合であり得る。この特定の実施形態において、バルーン50は、細長いロッド16に動作可能に結合され得、バルーン50が拡張した状態にあり、外科手術用インプラント24が組織に結合されるときに、外科手術用インプラント24を組織に押し付けるように構成され得る。この場合において、バルーン50は、1つ以上の流体供給源と流体結合であり得、すなわち、真空供給源はまた、1つ以上の適切な流体、例えば、食塩水、空気、水等をバルーン50に提供するように構成され得る。ある場合において、図5に例示された実施形態のように、所定の閾値温度で外科手術用インプラント24(またはその一部分)を維持することを容易にするために、流体の温度が、規制され得る(例えば、流体が、冷却され得、または加熱され得る)。
【0038】
ある実施形態において、1つ以上のセンサー52(図5を参照する)は、固定アーム14、外科手術用インプラント24および/または外科手術部位を含む固定デバイス10にフィードバックおよび/または関連するデータを提供するために、アプロキシメータアセンブリ12に動作可能に関連付けられ得る。特に、センサー52は、固定アーム14(図5を参照する)のうちの1つ以上に動作可能に結合され得る。センサー52は、例えば、固定アーム14が展開されるか、外科手術用インプラント24が組織に押し付けられるか、温度規制が「オフライン」であるか、または所定の温度が、それぞれ、外科手術用インプラント、組織および/または能動電極36とリターン電極38において達されたかを検出するように構成され得る。この場合において、センサー52は、電気外科手術エネルギー供給源「ES」のマイクロプロセッサ(示されていない)と動作的結合あり得、それに供給された関連のフィードバックおよび/またはデータを処理する。
【0039】
バルーン50は、所望の外科手術効果を達成するために、熱的または電気的伝導性または非伝導性であり得る。例えば、バルーン50の外部表面(またはその一部分)は、その上に配置された1つ以上の伝導性材料を含み得、または伝導性材料で作られ得る。バルーン50の伝導性外部表面は、外科手術用インプラント24が組織に結合されるときに、能動電極36からリターン電極38への直流の流れを容易にするように構成され得る。
【0040】
組織にメッシュを取り付ける方法はまた、アーム14の端部での結合を用いて取り替え、または増大させるようであり得る。機械的方法は、ヘルニア固定のためのタックおよびファスナーの使用を含む。例として、電極36は、分離可能な有刺のファスナーを用いて取り替えられ得る。生物的にかわ、または生体接着剤はまた、生きている生物的組織と合成または生物的材料(例えば、ヘルニアパッチ/メッシュ)との間の接着を提供し得、従って、組織とパッチ/メッシュとの間の取り付けを提供させる。にかわは、アーム14の光ガイドによって化学的または熱的に始動され、UV始動される多重成分(例えば、フィブリンにかわまたはフィブリンシーラント)、単一成分(例えば、シアノアクリレート)かまたは臨床使用に対して適切な他のにかわであり得る。にかわは、アーム14の端部において自動的に分散され得、またはメッシュに事前に適用され得る。
【0041】
本開示のいくつかの実施形態が図面に示されたが、本開示は、当業者が可能にする範囲と同じ広く、明細書は、同様に読まれることが意図されるように、本開示は、図面の実施形態に限定されることが意図されない。それゆえに、上記説明は、限定としてではなく、むしろ単に特定の実施形態の代表的な例として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付した請求項の範囲および精神内の他の変更を予想する。
【符号の説明】
【0042】
10 無線周波数ベースのメッシュ固定装置
11 ハウジング
12 アプロキシメータアセンブリ
14 送達アーム
16 細長いロッド
18 シャフト
20 ハンドルアセンブリ
22 同軸ケーブル
24 外科手術用インプラント
25 周辺部分
26 近位端部
28 回転アセンブリ
30 可動ハンドル
32 遠位端部
33 非可動ハンドル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置であって、該無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置は、
ハウジングと、
アプロキシメータアセンブリと
を含み、
該ハウジングは、該ハウジングに動作可能に結合されたシャフトを有し、該シャフトを通る長手方向軸を規定し、該ハウジングは、電気外科手術エネルギーの供給源に接続するように適合されており、
該アプロキシメータアセンブリは、該シャフトに同軸的に結合されており、該シャフトを通して、収縮した位置から拡張した位置まで往復するように構成されている細長いロッドを有し、該細長いロッドは、該細長いロッドの遠位端部に動作可能に結合された複数の送達アームを含み、該複数の送達アームは、外科手術用インプラントの一部分を解放可能に受け取るように構成されており、該送達アームの作動の際に、該外科手術用インプラントの少なくとも一部分を組織に結合させるために、電気外科手術エネルギーを該外科手術用インプラントの該少なくとも一部分に選択的に伝送するための該エネルギー供給源に接続するように構成されている、無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項2】
各送達アームは、内側導体、外側導体、および該内側導体と該外側導体との間の絶縁材料を有する同軸ケーブルに動作可能に接続する、請求項1に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項3】
各送達アームは、それぞれの電気的伝導性遠位端部を含み、該電気的伝導性遠位端部は、前記同軸ケーブルの前記内側導体と電気的に連絡する能動電極と、該同軸ケーブルの前記外側導体と電気的に連絡するリターン電極とを有する、請求項2に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項4】
前記能動電極のうちの少なくとも1つは、組織を貫通するように動作可能である比較的に尖った先端部を含み、前記リターン電極は、該リターン電極上に前記外科手術用インプラントを解放可能に支持するように動作可能である、概して平らな円周状基部を含み、前記絶縁材料は、該能動電極と該リターン電極との間に動作可能に配置されている、請求項3に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項5】
少なくとも1つのアパーチャは、前記能動電極と前記リターン電極とのうちの1つに規定されている、請求項3に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのアパーチャは、実質的に張力のかかった構成で前記外科手術用インプラントを組織に対して位置決めすることを容易にするために、該外科手術用インプラントと該組織との間から空気を抜くように構成された吸着供給源と流体的に連絡する、請求項5に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのアパーチャは、前記外科手術用インプラントを組織に結合させることによって引き起こされた羽状の煙を抜くように動作可能である、請求項6に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項8】
各送達アームは、前記細長いロッドが前記収縮した位置から前記拡張した位置まで動かされるときに、各送達アームが圧縮した状態から拡張した状態まで変化することを可能にする弾性材料から組み立てられている、請求項1に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項9】
各送達アームは、前記電気的伝導性遠位端部に隣接する、曲がった構成を含む、請求項8に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項10】
前記弾性材料は、シリコーン、ポリビニル樹脂、ポリエチレン、弾性ポリアセタール、ポリウレタン、弾性ポリアセタール(resilient polycetal)、ポリウレタン、合成ゴム、テフロン(登録商標)、テトラフルオロエチレンフッ化炭素ポリマー、スプリング強化スチール、スプリング強化ステンレススチールおよび形状記憶合金からなる群から選択される、請求項8に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項11】
前記外科手術用インプラントは、外科手術メッシュである、請求項1に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項12】
前記外科手術メッシュの周辺部分は、組織の結合を増大させるために、組織への電気外科手術エネルギーの転送を増強させるように構成されている伝導性金属から作られる、請求項11に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項13】
前記金属は、銀、ニッケル、チタンおよび金からなる群から選択される、請求項12に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項14】
ハンドルアセンブリをさらに含み、該ハンドルアセンブリは、前記シャフトに対する、前記収縮した位置と前記拡張した位置との間の前記細長いロッドの相対的に往復、かつ同軸の動きをもたらすための、該細長いロッドに動作可能に接続された可動ハンドルと、ユーザーのための把握デバイスとして動作可能である非可動ハンドルとを有する、請求項1に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項15】
前記シャフトに対する前記長手方向軸の周りに、前記送達アームを含む前記細長いロッドを回転させる回転デバイスをさらに含む、請求項1に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項16】
前記細長いロッドが前記拡張した位置にあるときに、前記インプラントに圧力を適用するように構成されているバルーンをさらに含む、請求項1に記載の無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項17】
無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置であって、該無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置は、
ハウジングと、
ハンドルアセンブリと、
アプロキシメータアセンブリと
を含み、
該ハウジングは、該ハウジングに動作可能に結合されたシャフトを有し、該シャフトを通して長手方向軸を規定し、該ハウジングは、電気外科手術エネルギーの供給源に接続するように適合されており、
該ハンドルアセンブリは、可動ハンドルを含み、
該アプロキシメータアセンブリは、該シャフトに同軸的に結合されており、該可動ハンドルの接近を介して、該シャフトを通して、収縮した位置から拡張した位置まで往復するように構成されている細長いロッドを有し、該細長いロッドは、該細長いロッドの遠位端部に動作可能に結合された複数の弾性送達アームを含み、該複数の送達アームは、外科手術用インプラントの周辺部分を解放可能に受け取るように構成されており、該送達アームの作動の際に、該外科手術用インプラントの少なくとも一部分を組織に結合させるために、電気外科手術エネルギーを該外科手術用インプラントの該少なくとも一部分に伝送するための該エネルギー供給源に選択的に接続するように構成されている、無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置。
【請求項18】
外科手術用インプラントを組織に取り付けるシステムであって、該システムは、
無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置から該外科手術用インプラントを展開する手段であって、該外科手術用インプラントは、関心のある組織に隣接して位置決めされる、手段と、
該外科手術用インプラントを拡張させる手段であって、その結果、該外科手術用インプラントが実質的に張力がかかっている、手段と、
該外科手術用固定装置を操作する手段であって、該外科手術用インプラントは、関心のある組織に対して押される、手段と、
該外科手術用インプラントを組織に融合させるために、該外科手術用インプラントの少なくとも一部分に電気外科手術エネルギーを提供する手段と
を含む、システム。
【請求項19】
前記操作する手段は、前記外科手術用インプラントを組織に融合させることを容易にするために、前記無線周波数ベースの外科手術用インプラント固定装置の少なくとも1つの送達アームを用いて組織を突き通す手段を含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記外科手術用インプラントの前記少なくとも一部分に電気外科手術エネルギーを提供する手段は、各送達アームの遠位端部上に動作可能に配置された、能動電極およびリターン電極を介して達成される、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記外科手術用インプラントを拡張させる手段は、実質的に張力のかかった構成で組織に対して該外科手術用インプラントを位置決めすることを容易にするために、該外科手術用インプラントと該組織との間から空気を抜く手段を含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項22】
前記外科手術用インプラントを拡張させる手段は、バルーンを展開する手段を含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項23】
前記外科手術用固定装置を操作する手段であって、前記外科手術用インプラントが、関心のある組織に対して押される、手段は、バルーンを使用する、請求項18に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−213631(P2012−213631A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−81524(P2012−81524)
【出願日】平成24年3月30日(2012.3.30)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】