照明光路制御用光学シート及びそのシートの製造方法並びにディスプレイ用バックライト・ユニット並びにディスプレイ
【課題】液晶表示装置などのディスプレイの光源からの照明光路制御用に使用される光学シートであって、輝度低下を招くことなく欠陥や光源の影消し性能を兼ね備える光学シートを提供する。
【解決手段】照明光路制御用光学シートの片面で、光源からの入射光が当たる面が、半球状マイクロレンズ32及び、前記半球状マイクロレンズ32より微細な凸形状レンズ34とが混在する表面形状をなし、それぞれの凸面、凸部が、光源側の面に向いてなる光学形状を有することを特徴とする光学シートである。
【解決手段】照明光路制御用光学シートの片面で、光源からの入射光が当たる面が、半球状マイクロレンズ32及び、前記半球状マイクロレンズ32より微細な凸形状レンズ34とが混在する表面形状をなし、それぞれの凸面、凸部が、光源側の面に向いてなる光学形状を有することを特徴とする光学シートである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画素単位での透過/非透過のレンズシートおよびディスプレイ用光学シート、あるいは透明状態/散乱状態に応じて表示パターンが規定される表示素子が配置された液晶パネルを、背面側から照明するバックライトユニット、ディスプレイ装置に用いる光学シート及び光学シートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、TFT型液晶パネルやSTN型液晶パネルを使用した液晶表示装置は、主としてOA分野のカラーノートPC(パーソナルコンピュータ)を中心に商品化されている。
【0003】
このような液晶表示装置においては、液晶パネルの背面側(観察者側)に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照明する方式、いわゆる、バックライト方式が採用されている。
【0004】
この種のバックライト方式に採用されているバックライトユニットとしては、大別して冷陰極管(CCFT)等の光源ランプを、光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板内で多重反射させる「導光板ライトガイド方式」(いわゆる、エッジライト方式)と、導光板を用いない「直下型方式」とがある。
【0005】
導光板ライトガイド方式のバックライトユニットが搭載された液晶表示装置としては、例えば、図9に示すものが一般に知られている。
【0006】
これは、上部に偏光板71,73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に、略長方形板状のPMMA(ポリメチルメタクリレート)やアクリル等の透明な基材からなる導光板79が設置されており、該導光板の上面(光射出側)に拡散フィルム(拡散層)78が設けられている。
【0007】
さらに、この導光板79の下面に、導光板79に導入された光を効率よく上記液晶パネル72方向に均一となるように散乱して反射されるための散乱反射パターン部が印刷などによって設けられる(図示せず)と共に、散乱反射パターン部下方に反射フィルム(反射層)77が設けられている。
【0008】
また、上記導光板79には、側端部に光源ランプ76が取り付けられており、さらに、光源ランプ76の光を効率よく導光板79中に入射させるべく、光源ランプ76の背面側を覆うようにして高反射率のランプリフレクター81が設けられている。
【0009】
上記散乱反射パターン部は、白色である二酸化チタン(TiO2)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混合物を、所定パターン、例えばドットパターンにて印刷し乾燥、形成したものであり、導光板79内に入射した光に指向性を付与し、光射出面側へと導くようになっており、高輝度化を図るための工夫である。
【0010】
さらに、最近では、光利用効率をアップして高輝度化を図るべく、図10に示すように、拡散フィルム78と液晶パネル72との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)74,75を設けることが提案されている。このプリズムフィルム74,75は導光板79の光射出面から射出され、拡散フィルム78で拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。
【0011】
しかしながら、図9に例示した装置では、視野角の制御は、拡散フィルム78の拡散性のみに委ねられており、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
【0012】
さらに、図10に例示したプリズムフィルムを用いる装置では、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
【0013】
一方、直下型方式は、導光板の利用が困難な大型の液晶TVなどの表示装置が用いられている。直下型方式の液晶表示装置としては、図11に例示する装置が一般的に知られている。これにおいては、上部に偏光板71、73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に、蛍光管等からなる光源51から射出され、拡散フィルム82のような光学シートで拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。光源51からの光を効率よく照明光として利用するために、光源51の背面には、リフレター52が配置されている。
【0014】
しかしながら、図11に例示する装置でも、視野角の制御は、拡散フィルム82の拡散性のみに委ねられており、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
【0015】
さらに、プリズムフィルムを用いるものでは、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
【0016】
また光源51間の間隔が広すぎると、画面上に輝度ムラが生じやすく、光源51の数を減らせず、消費電力の増加及びコストの増加を招く原因となっていた。
【0017】
ところで、このような液晶表示装置では、軽量、低消費電力、高輝度、薄型化であることが市場ニーズとして強く要請されており、それに伴い、液晶表示装置に搭載されるバックライトユニットも、軽量、低消費電力、高輝度であることが要求されている。
【0018】
特に、最近、目覚しい発展をみるカラー液晶表示装置においては、液晶パネルのパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、バックライトユニットの輝度向上を図ることが、装置自体の低消費電力を得るために必須となっている。
【0019】
しかしながら、上述したように従来の装置では、高輝度、低消費電力の要請に充分に応えられているとは言いがたく、ユーザからは、低価格、高輝度、高表示品位で、かつ低消費電力の液晶表示装置を実現できるバックライトユニットの開発が待ち望まれている。
【0020】
光学シートに光学的な機能に加え、他の機能を付与する試みとしては特許文献1に示すような例があるが、ロール状に巻き取られた場合に限定され、様々な工程への応用ができるものではない。
【0021】
一方、光学シートの性能向上を目的として、従来使用されてきたプリズム、レンチキュラーレンズ、マイクロレンズ、多角錘の他にも下記特許文献2から5に示すような様々な光学形状の提案があり、今後も新たな形状が増えていくと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】特開2008−203776号公報
【特許文献2】特表2008−515026号公報
【特許文献3】特開2007−003571号公報
【特許文献4】特開2007−304565号公報
【特許文献5】特開2008−102497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
ディスプレイのバックライトに用いる光学シートは、光学性能によってディスプレイの外観、すなわち商品価値に大きな影響を与える。一般的には輝度が高いものが望まれる一方で、微小な欠陥を隠すため、または光源の影を消すために拡散性能も必要とされる。拡散性能は輝度を落とす原因にもなるため、両立は非常に難しい。
【0024】
拡散性能を付与する方法として、拡散材を用いた拡散層を組み合わせる方法や、光学シートの粗面化は広く知られているが、拡散材使用による実質的な製造コストの増加や作製工程の増加が生じてしまう。本発明は略半球状マイクロレンズ及び高精度な精密切削機により微細な凸形状レンズとの組み合わせからなる光学形状を有した金型を作製し、輝度を維持しつつ、欠陥や光源の影を隠蔽する光学シートである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
請求項1の発明は、ディスプレイの照明光路制御に使用される光学シートであって、光源側の面に略半球状マイクロレンズ及び微細な凸形状レンズとの組み合わせからなる光学形状を有した面を持つことを特徴とする光学シートである。
【0026】
すなわち液晶表示装置などのディスプレイの光源からの照明光路制御用に使用される光学シートの、その片面で、光源からの入射光が当たる面で、半球状マイクロレンズ及び、前記半球状マイクロレンズより微細な凸形状レンズとが、それぞれの凸形状部を、光源側の面に向けて混在してなる表面形状を有することを特徴とする照明光路制御用光学シートである。
【0027】
請求項2の発明は、前記微細な凸形状レンズは、光学シート平坦部からの高さが4〜10μmの範囲内で2種類以上の高さを持ち、かつそのレンズの大きさが10〜30μmの範囲内であり、かつそのレンズと光学シート平坦部との接線角度が20〜40°であることを特徴とする請求項1に記載の照明光路制御用光学シートである。
【0028】
請求項3の発明は、前記半球状マイクロレンズの直径の大きさが50〜100μmの範囲内であり、かつそのレンズの入射面に対する面積率が3〜10%の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明光路制御用光学シートである。
【0029】
請求項4の発明は、前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるような表面形状を、平板状の金属金型に設け、その金型を用いて樹脂成形し、請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造することを特徴とする照明光路制御用光学シートの製造方法である。
【0030】
請求項5の発明は、前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるような表面形状を、ロール状の金属金型に設け、その金型を加熱後、成型可能温度以上の連続樹脂フイルムに、加圧し、成形することを特徴
とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造する方法である。
【0031】
請求項6の発明は、前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるような表面形状を、ロール状の金属金型に設け、その金型を、連続樹脂フイルム上にUV硬化樹脂または電子線硬化樹脂を塗布し、その塗布面に、押し当てて上記表面形状を成形することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造する方法である。
【0032】
請求項7の発明は、表示画像を規定する画像表示素子の背面に、光源と、請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを備えることを特徴とするディスプレイ用バックライト・ユニットである。
【0033】
請求項8の発明は、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する液晶表示素子からなる画像表示素子と、光源と、請求項7に記載のバックライト・ユニットを備えることを特徴とするディスプレイである。
【発明の効果】
【0034】
本発明は、光源側の面に向けて、光学シートの片面の表面形状を、半球状マイクロレンズと、それより微細な凸形状レンズを、前記半球状マイクロレンズの表面に沿って覆うように設けた表面形状にすることによって、レンズ効果で光学シート入射面での反射光を減らし、入射光量をあげることが可能になるという効果及び欠陥や光源の影を隠蔽することができるという効果を有するものである。
【0035】
また、本発明は、前記微細な凸形の光学形状が、光学シート平坦部からの高さが4〜10μmの範囲以内で2種種類以上の高さを持ち、また凸形の光学形状の大きさを10〜30μmの範囲内にすることによって、さらに輝度の低下を防ぎつつ、欠陥や光源の影を隠蔽することができる効果を有するものである。
【0036】
光源側の面に向けて、前記微細な凸形状レンズが光学シート平坦部と20〜40°の接線角度の表面形状をもつことによって、さらに、レンズ効果で光学シート入射面での反射光が減り、入射光量をあげることが可能な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の光学シートを使用したバックライト構成例の断面を示す説明図。
【図2】本発明の光学シートを使用したバックライト構成例の断面を示す説明図。
【図3】本発明の光学シート、および光学シートの部分的な拡大を示す図。
【図4】本発明の光学シート、図3のA・A´断面を示す図。
【図5】本発明の光学シートを製作するための成形用金型ロールの説明図。
【図6】本発明の光学シートを製作するための成形用金型ロールの説明図。
【図7】本発明の光学シートを製作するための成形用金型ロールの微細な凸形状レンズ拡大図。
【図8】本発明の光学シートの射出面の例を示す図。
【図9】従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図。
【図10】従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図。
【図11】従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明における光学部品の製造方法について説明する。 まず、本発明に係る光学部品を成形するための型を用意する。型材としては円筒状の金型を用いれば連続シート
状の成型が可能であり、平板状の金型とすればプレス法やインジェクション法などによる板やシートの形成が可能となる。ロール型を採用した場合に連続的な生産が可能であり、パターンの継ぎ目がない型材とする事で、連続パターンのフィルムを得ることが出来るため、切り出しの寸法を調整するだけで多くの画面サイズへの対応が可能となるため生産性が良い。また、平型とした場合には枚葉となるものの、板材への形状転写が容易であり、小ロット多品種への対応に向いている。金型の下地素材は、耐久性やハンドリングを加味し、鉄やSUS、アルミなどを下地とし、形状を形成する表面層として銅や真鍮をメッキするのが一般的である。
【0039】
型の表面層の素材は転写成型できれば特に限定されるものではないが、光学用途に用いる場合にはある程度の平滑性が必要なことから、銅や真鍮を用いるのが一般的である。耐エッチング層は型材の表面に一様に形成するが、コーティング技術を用いて一様な厚さで形成するのが望ましい。具体的にはスプレー方式や転写方式、ディップコートなどが費用対効果の面で採用しやすい。耐エッチング層はエッチング液による腐食に強いものが望ましい。
【0040】
腐食工程におけるエッチング液は金型の下地材との相性によって適宜選定される。また銅材にエッチングを行う場合にはエッチング液に硫酸や塩酸などを添加することで、より良い平滑面を得る事が出来る。断面形状の調整はエッチング工程時の腐食速度のコントロールにより行う。通常のエッチングでは連続的に腐食されるため、その断面形状も連続的に変化するが、スプレーでエッチング液を噴霧するなどしてエッチング液の流れをコントロールすることで所望の断面形状を得られる。形状を形成した型は、耐擦性を考慮し、銅や真鍮の表面にCrメッキやNiメッキを施しても良い。
【0041】
レンズシートは押し出し法もしくはキャスト法、もしくはインジェクション法で製造され、厚みが12μm以上1mm以下のものが使用できる。厚み12μmより下では加工に耐えうる剛性が無く、1mmより上では加工に耐えうる柔軟性がない。
【0042】
またはレンズシートはUV硬化法や電子線硬化法で製造してもよい。厚みムラを低減するためには厳密な厚み管理によるUV硬化処理や電子線硬化処理が必要であり、金型―ニップロール間の密着度を、圧力や弾性材料を用いて向上させる事が可能である。UV硬化法で作成される場合、基材上にUV硬化性や電子線硬化性の樹脂を塗布し、所望の形状の金型を押し当て、その後、UVまたは電子線照射し光学層を得る。基材としては、当該分野でよく知られたPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレンのフィルムなどが使用できる。
【0043】
拡散板や導光板はレンズシートと同様の主となる材質使用することができ、同様に前述した透明粒子を具備して構成されていてもよい。これら主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率が異なるものである必要がある。主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率の差は0.01以上であることが望ましい。屈折率の差がこれより小さいと十分な光散乱性能が得られない。また、その屈折率差は0.5以下でよい。また光学層に入射した光を散乱させながら透過させる必要があるため、前記透明粒子の平均粒径は0.5〜30.0μmであることが望ましい。または、主となる材質中に空気を含む微細な空洞を有した構造をしており、主となる材質と空気の屈折率差で拡散性能を得ても良い。また、表面に反射パターンや幾何学構造が付与されていても良い。
【0044】
本発明のレンズシートとあわせて使用する光源側のレンズシートは、当業界でよく知られた反射型偏光分離シート、拡散シート、プリズムシートなどを適宜使用する。
【0045】
図1、図2は本発明の光学シートを使用したバックライト構成例の断面を示している。
以降、図1および図2の上側を上、下側を下とし、上側に相対している面を表面、下側に相対している面を裏面、と表現する。図1はエッジライト型のバックライト構成例を示している。光源15からの光Kは、導光板5に入射する。その後、導光板5の出射面から拡散シート3、本発明の光学シート1、反射型偏光分離シート2を透過する。最終的に光は反射型偏光分離シート2の射出面からLとして出射される。Lは偏光板21にはさまれた液晶層19に到達する。ここを透過した光はSへと出射し、観察者に視認される。
【0046】
なお、構成例にあげたもののみではなく、適宜光学シートを増減しても良い。図3は直下型のバックライト構成例を示している。光源15からの光Kは、拡散板6に入射する。その後、拡散板6の出射面から本発明の光学シート1へ到達し、最終的に光は光学シート1の射出面からLとして出射される。Lは偏光板21にはさまれた液晶層19に到達する。ここを透過した光はSへと出射し、観察者に視認される。なお、構成例にあげたもののみではなく、適宜光学シートを増減しても良い。
【0047】
図3(a)(b)は本発明の光学シート、および光学シートの部分的な拡大を示す図である。図3(b)に示すように、光学シート1は所定のバックライトに組み込めるようサイズや形状が調整されている。
【0048】
この光学シート1の入射面の一部を拡大してみると、図3(b)に示すようにマイクロレンズ32及び微細な凸形状レンズを有する面34との組み合わせにより、表面形状が構成されている。マイクロレンズ32は入射面の耐擦性を向上させるためにある。また、マイクロレンズ及び光学シート平坦部との接線角度が20〜40°の微細な凸形状レンズ34が入射面に設けられているため、レンズ効果で入射面での反射光が減り、光学シートに入射する光量をあげることが出来る。
【0049】
なお、レンズ効果を発揮するのはマイクロレンズ及び微細な凸形状レンズの傾斜した側面部となっている。光学シート1は厚みを有し、図では厚み部分を基材31として示してある。31aは光学シート1の入射面である。これら光学シート1を構成する基材31、マイクロレンズ32、シリンドリカルレンズもしくはプリズム33は異種素材で作られていても良いし、同一素材で作られていても良い。
【0050】
マイクロレンズ32の直径は製造が容易な点から50μmから100μmが好適である。マイクロレンズ32の配列は規則的でも、不規則的でも良い。マイクロレンズの入射面に対する面積率は3から10%が好適である。3%より小さいと入射面の耐擦性が低下し、10%より大きいと射出面から目立って見えるため、外観上好ましくない。
【0051】
図3(b)に示す光学シート1の裏面にはマイクロレンズ及び高さの異なる微細な凸形状34を有している。図4に図3(b)のA−A’断面図を示す。本発明では、微細な凸形状により隠蔽性能を維持しつつ、マイクロレンズ32及び光学シート平坦部との接線角度θが20〜40°の微細な凸形状レンズにより、レンズ効果で入射面での反射光を減らし、光学シートに入射する光量をあげることが出来る。
【0052】
微細な凸形状レンズと光学シート平坦部との接線角度θは前記範囲以外では製造が困難である。微細な凸形状レンズはマイクロレンズと重なって配置してもよい。微細な凸形状レンズの光学シート平坦部からの高さをhとすると、本発明はh4.0〜10.0μmが好適である。4.0μmより小さいと製造が困難であり、また隠蔽性能が発揮されず、10μmより大きいとマイクロレンズと重なった部分で点欠陥のように見えてしまう。微細な凸形状レンズの高さhは前記範囲以内で2種類以上の組み合わせからなる。なお、hの測定は、平坦部にて行うのが簡便である。
【0053】
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
【実施例1】
【0054】
まず、マイクロレンズ形状の金型版を製造する方法として図5に示すようにスプレー方式により金型版基材上に耐エッチング層22に対してレーザービームを照射し、レーザービーム照射部分で生じるアブレーションにより耐エッチング層に開口部21を形成する。耐エッチング層に形成された開口部を通して金型版基材を所望の時間、エッチング工程を行う。耐エッチング層を除去し、100μmの径を持つマイクロレンズを有する円筒形の成形用型金型20(シリンダーの周長600mm、有効面長1100mm)を製作した。
【0055】
次に図6に示すように金型20を高精度な精密切削機にセットし、表面にランダムに微細な凸形状レンズを有する面34を加工した。前記微細な凸形状レンズの例を図7に示す。図7に挙げたようなレンズ形状例は加工も容易に作製でき、加工形状は半円状に限定されるものではない。
【0056】
前記微細な凸形状レンズにおける金型平坦部との接線角度θはX方向の大きさ、高さhによって決定される。X及びhは精密切削機において任意に設定できる。Y方向の大きさは精密切削機にセットするダイヤモンドバイトの先端形状及び高さhによって決まる。前記微細な凸形状レンズの位置座標はランダムに設定し、加工を行った。
【0057】
微細な凸形状レンズ高さhは2種類以上の組み合わせからなるため、精密切削機にて2回以上異なる高さhを設定し加工を行った。実施例1において微細な凸形状レンズの高さhを4≦h≦10μm、大きさXを10≦X≦30μmと設定した場合、微細な凸形状レンズと金型平坦部との接線角度θは20≦θ≦40°と決まる。
【0058】
光学シートの入射面側の金型ロールとして、マイクロレンズ形状及び微細な凸形状レンズを加工した前記金型を使用し、また、射出面側の金型ロールとして図8(c)に示すプリズムが直交して彫刻されているものを準備した。金型表面に彫刻されている半球状のマイクロレンズの面積率は4%であり、射出面側のプリズムはいずれも頂角90°であり、彫刻のピッチは22μm及び66μmである。
【0059】
前記金型ロールを押出し機に近接して配置した。熱可塑性ポリカーボネート樹脂シートを溶融し、上記押出し機により成型し、当該シートが冷却、硬化する前に上記金型ロールによって成形して、表面形状を有する押出シートを得た。厚みは320μmとした。熱可塑性ポリカーボネートは帝人化成(株)のM1201を使用した。また、比較のために平滑面のシート(No.0)及び平滑面のシートを粗面化したシート(No.1)を準備した。すべての押出シートは730mm×310mmの真四角に切り取り評価に使用した。
【0060】
得られた光学シートをディスプレイに組み込み、白画面を表示し、トプコン製SR−3Aで画面の法線方向、50cmの距離から中心の輝度を測定した。バックライトの構成は帝人化成製拡散板65HLWと光学シートとした。隠蔽性の評価は直下型バックライトを使用し、光源の隠蔽性の評価で行った。輝度測定と同様の構成で光学シートをディスプレイに組み込み、白画面を表示して目視観察した。目視評価は個人差があるため、被験者3名以上で実施した。結果を表1に示す。
【実施例2】
【0061】
マイクロレンズの径のみを120μmに変更し、実施例1と同様の光学シートを作成、同様の評価を実施した結果を表1に示す。
【0062】
以下に、本発明の比較例について説明する。
【0063】
<比較例1>光学シートの入射面側にマイクロレンズ及び微細な凸形状レンズを設けることなく、光学シートの射出面側のみに図8(c)に示すプリズムが直交して彫刻されている光学シートを作成し、比較例1とした。なお、射出面側のプリズムの頂角、ピッチは実施例1と同様である。比較例1について実施例1と同様の評価を実施した結果を表1に示す。
【0064】
<比較例2>光学シートの入射面側にマイクロレンズを設けず、微細な凸形状レンズのみを設け、光学シートの射出面側のみに図8(c)に示すプリズムが直交して彫刻されている光学シートを作成し、比較例2とした。なお、射出面側のプリズムの頂角、ピッチは実施例1と同様である。比較例2について実施例1と同様の評価を実施した結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
(評価結果)表1より微細な凸形状レンズを設けた光学シートにおいては隠蔽性が得られることがわかった。ただし、マイクロレンズを設けない光学シートにおいては輝度の低下が見られ、マイクロレンズの径が120μmになるとざらつきムラとして射出面より視認された。以上より、好適な条件で成型した略半球状マイクロレンズ及び微細な凸形状レンズとの組み合わせからなる光学シートは輝度低下を招くことなく、欠陥や光源の影の隠蔽性能を保つことが分かった。実施例では最も単純な比較のためバックライトの構成は帝人化成製拡散板65HLWと光学シートとしたが、本発明の光学シートは他の光学シートと合わせて用いても、その性能が損なわれることは無い。
【符号の説明】
【0067】
1 光学シート
2 反射型偏光分離シート
3 拡散シート
5 導光板
6 拡散板
10 光学部材
15 光源
17 反射板
19 液晶層
21 偏光板
25 成形用金型ロール
26 微細な凹凸形状を有する面
27 マイクロレンズ面
31 基材
31a 入射面
32 マイクロレンズ
33 シリンドリカルレンズもしくはプリズム
34 粗面化部分
K 光源からの光
L 光学部材からの出射光
S ディスプレイの視認方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、画素単位での透過/非透過のレンズシートおよびディスプレイ用光学シート、あるいは透明状態/散乱状態に応じて表示パターンが規定される表示素子が配置された液晶パネルを、背面側から照明するバックライトユニット、ディスプレイ装置に用いる光学シート及び光学シートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、TFT型液晶パネルやSTN型液晶パネルを使用した液晶表示装置は、主としてOA分野のカラーノートPC(パーソナルコンピュータ)を中心に商品化されている。
【0003】
このような液晶表示装置においては、液晶パネルの背面側(観察者側)に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照明する方式、いわゆる、バックライト方式が採用されている。
【0004】
この種のバックライト方式に採用されているバックライトユニットとしては、大別して冷陰極管(CCFT)等の光源ランプを、光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板内で多重反射させる「導光板ライトガイド方式」(いわゆる、エッジライト方式)と、導光板を用いない「直下型方式」とがある。
【0005】
導光板ライトガイド方式のバックライトユニットが搭載された液晶表示装置としては、例えば、図9に示すものが一般に知られている。
【0006】
これは、上部に偏光板71,73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に、略長方形板状のPMMA(ポリメチルメタクリレート)やアクリル等の透明な基材からなる導光板79が設置されており、該導光板の上面(光射出側)に拡散フィルム(拡散層)78が設けられている。
【0007】
さらに、この導光板79の下面に、導光板79に導入された光を効率よく上記液晶パネル72方向に均一となるように散乱して反射されるための散乱反射パターン部が印刷などによって設けられる(図示せず)と共に、散乱反射パターン部下方に反射フィルム(反射層)77が設けられている。
【0008】
また、上記導光板79には、側端部に光源ランプ76が取り付けられており、さらに、光源ランプ76の光を効率よく導光板79中に入射させるべく、光源ランプ76の背面側を覆うようにして高反射率のランプリフレクター81が設けられている。
【0009】
上記散乱反射パターン部は、白色である二酸化チタン(TiO2)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混合物を、所定パターン、例えばドットパターンにて印刷し乾燥、形成したものであり、導光板79内に入射した光に指向性を付与し、光射出面側へと導くようになっており、高輝度化を図るための工夫である。
【0010】
さらに、最近では、光利用効率をアップして高輝度化を図るべく、図10に示すように、拡散フィルム78と液晶パネル72との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)74,75を設けることが提案されている。このプリズムフィルム74,75は導光板79の光射出面から射出され、拡散フィルム78で拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。
【0011】
しかしながら、図9に例示した装置では、視野角の制御は、拡散フィルム78の拡散性のみに委ねられており、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
【0012】
さらに、図10に例示したプリズムフィルムを用いる装置では、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
【0013】
一方、直下型方式は、導光板の利用が困難な大型の液晶TVなどの表示装置が用いられている。直下型方式の液晶表示装置としては、図11に例示する装置が一般的に知られている。これにおいては、上部に偏光板71、73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に、蛍光管等からなる光源51から射出され、拡散フィルム82のような光学シートで拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。光源51からの光を効率よく照明光として利用するために、光源51の背面には、リフレター52が配置されている。
【0014】
しかしながら、図11に例示する装置でも、視野角の制御は、拡散フィルム82の拡散性のみに委ねられており、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
【0015】
さらに、プリズムフィルムを用いるものでは、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
【0016】
また光源51間の間隔が広すぎると、画面上に輝度ムラが生じやすく、光源51の数を減らせず、消費電力の増加及びコストの増加を招く原因となっていた。
【0017】
ところで、このような液晶表示装置では、軽量、低消費電力、高輝度、薄型化であることが市場ニーズとして強く要請されており、それに伴い、液晶表示装置に搭載されるバックライトユニットも、軽量、低消費電力、高輝度であることが要求されている。
【0018】
特に、最近、目覚しい発展をみるカラー液晶表示装置においては、液晶パネルのパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、バックライトユニットの輝度向上を図ることが、装置自体の低消費電力を得るために必須となっている。
【0019】
しかしながら、上述したように従来の装置では、高輝度、低消費電力の要請に充分に応えられているとは言いがたく、ユーザからは、低価格、高輝度、高表示品位で、かつ低消費電力の液晶表示装置を実現できるバックライトユニットの開発が待ち望まれている。
【0020】
光学シートに光学的な機能に加え、他の機能を付与する試みとしては特許文献1に示すような例があるが、ロール状に巻き取られた場合に限定され、様々な工程への応用ができるものではない。
【0021】
一方、光学シートの性能向上を目的として、従来使用されてきたプリズム、レンチキュラーレンズ、マイクロレンズ、多角錘の他にも下記特許文献2から5に示すような様々な光学形状の提案があり、今後も新たな形状が増えていくと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】特開2008−203776号公報
【特許文献2】特表2008−515026号公報
【特許文献3】特開2007−003571号公報
【特許文献4】特開2007−304565号公報
【特許文献5】特開2008−102497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
ディスプレイのバックライトに用いる光学シートは、光学性能によってディスプレイの外観、すなわち商品価値に大きな影響を与える。一般的には輝度が高いものが望まれる一方で、微小な欠陥を隠すため、または光源の影を消すために拡散性能も必要とされる。拡散性能は輝度を落とす原因にもなるため、両立は非常に難しい。
【0024】
拡散性能を付与する方法として、拡散材を用いた拡散層を組み合わせる方法や、光学シートの粗面化は広く知られているが、拡散材使用による実質的な製造コストの増加や作製工程の増加が生じてしまう。本発明は略半球状マイクロレンズ及び高精度な精密切削機により微細な凸形状レンズとの組み合わせからなる光学形状を有した金型を作製し、輝度を維持しつつ、欠陥や光源の影を隠蔽する光学シートである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
請求項1の発明は、ディスプレイの照明光路制御に使用される光学シートであって、光源側の面に略半球状マイクロレンズ及び微細な凸形状レンズとの組み合わせからなる光学形状を有した面を持つことを特徴とする光学シートである。
【0026】
すなわち液晶表示装置などのディスプレイの光源からの照明光路制御用に使用される光学シートの、その片面で、光源からの入射光が当たる面で、半球状マイクロレンズ及び、前記半球状マイクロレンズより微細な凸形状レンズとが、それぞれの凸形状部を、光源側の面に向けて混在してなる表面形状を有することを特徴とする照明光路制御用光学シートである。
【0027】
請求項2の発明は、前記微細な凸形状レンズは、光学シート平坦部からの高さが4〜10μmの範囲内で2種類以上の高さを持ち、かつそのレンズの大きさが10〜30μmの範囲内であり、かつそのレンズと光学シート平坦部との接線角度が20〜40°であることを特徴とする請求項1に記載の照明光路制御用光学シートである。
【0028】
請求項3の発明は、前記半球状マイクロレンズの直径の大きさが50〜100μmの範囲内であり、かつそのレンズの入射面に対する面積率が3〜10%の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明光路制御用光学シートである。
【0029】
請求項4の発明は、前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるような表面形状を、平板状の金属金型に設け、その金型を用いて樹脂成形し、請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造することを特徴とする照明光路制御用光学シートの製造方法である。
【0030】
請求項5の発明は、前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるような表面形状を、ロール状の金属金型に設け、その金型を加熱後、成型可能温度以上の連続樹脂フイルムに、加圧し、成形することを特徴
とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造する方法である。
【0031】
請求項6の発明は、前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるような表面形状を、ロール状の金属金型に設け、その金型を、連続樹脂フイルム上にUV硬化樹脂または電子線硬化樹脂を塗布し、その塗布面に、押し当てて上記表面形状を成形することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造する方法である。
【0032】
請求項7の発明は、表示画像を規定する画像表示素子の背面に、光源と、請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを備えることを特徴とするディスプレイ用バックライト・ユニットである。
【0033】
請求項8の発明は、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する液晶表示素子からなる画像表示素子と、光源と、請求項7に記載のバックライト・ユニットを備えることを特徴とするディスプレイである。
【発明の効果】
【0034】
本発明は、光源側の面に向けて、光学シートの片面の表面形状を、半球状マイクロレンズと、それより微細な凸形状レンズを、前記半球状マイクロレンズの表面に沿って覆うように設けた表面形状にすることによって、レンズ効果で光学シート入射面での反射光を減らし、入射光量をあげることが可能になるという効果及び欠陥や光源の影を隠蔽することができるという効果を有するものである。
【0035】
また、本発明は、前記微細な凸形の光学形状が、光学シート平坦部からの高さが4〜10μmの範囲以内で2種種類以上の高さを持ち、また凸形の光学形状の大きさを10〜30μmの範囲内にすることによって、さらに輝度の低下を防ぎつつ、欠陥や光源の影を隠蔽することができる効果を有するものである。
【0036】
光源側の面に向けて、前記微細な凸形状レンズが光学シート平坦部と20〜40°の接線角度の表面形状をもつことによって、さらに、レンズ効果で光学シート入射面での反射光が減り、入射光量をあげることが可能な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の光学シートを使用したバックライト構成例の断面を示す説明図。
【図2】本発明の光学シートを使用したバックライト構成例の断面を示す説明図。
【図3】本発明の光学シート、および光学シートの部分的な拡大を示す図。
【図4】本発明の光学シート、図3のA・A´断面を示す図。
【図5】本発明の光学シートを製作するための成形用金型ロールの説明図。
【図6】本発明の光学シートを製作するための成形用金型ロールの説明図。
【図7】本発明の光学シートを製作するための成形用金型ロールの微細な凸形状レンズ拡大図。
【図8】本発明の光学シートの射出面の例を示す図。
【図9】従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図。
【図10】従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図。
【図11】従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明における光学部品の製造方法について説明する。 まず、本発明に係る光学部品を成形するための型を用意する。型材としては円筒状の金型を用いれば連続シート
状の成型が可能であり、平板状の金型とすればプレス法やインジェクション法などによる板やシートの形成が可能となる。ロール型を採用した場合に連続的な生産が可能であり、パターンの継ぎ目がない型材とする事で、連続パターンのフィルムを得ることが出来るため、切り出しの寸法を調整するだけで多くの画面サイズへの対応が可能となるため生産性が良い。また、平型とした場合には枚葉となるものの、板材への形状転写が容易であり、小ロット多品種への対応に向いている。金型の下地素材は、耐久性やハンドリングを加味し、鉄やSUS、アルミなどを下地とし、形状を形成する表面層として銅や真鍮をメッキするのが一般的である。
【0039】
型の表面層の素材は転写成型できれば特に限定されるものではないが、光学用途に用いる場合にはある程度の平滑性が必要なことから、銅や真鍮を用いるのが一般的である。耐エッチング層は型材の表面に一様に形成するが、コーティング技術を用いて一様な厚さで形成するのが望ましい。具体的にはスプレー方式や転写方式、ディップコートなどが費用対効果の面で採用しやすい。耐エッチング層はエッチング液による腐食に強いものが望ましい。
【0040】
腐食工程におけるエッチング液は金型の下地材との相性によって適宜選定される。また銅材にエッチングを行う場合にはエッチング液に硫酸や塩酸などを添加することで、より良い平滑面を得る事が出来る。断面形状の調整はエッチング工程時の腐食速度のコントロールにより行う。通常のエッチングでは連続的に腐食されるため、その断面形状も連続的に変化するが、スプレーでエッチング液を噴霧するなどしてエッチング液の流れをコントロールすることで所望の断面形状を得られる。形状を形成した型は、耐擦性を考慮し、銅や真鍮の表面にCrメッキやNiメッキを施しても良い。
【0041】
レンズシートは押し出し法もしくはキャスト法、もしくはインジェクション法で製造され、厚みが12μm以上1mm以下のものが使用できる。厚み12μmより下では加工に耐えうる剛性が無く、1mmより上では加工に耐えうる柔軟性がない。
【0042】
またはレンズシートはUV硬化法や電子線硬化法で製造してもよい。厚みムラを低減するためには厳密な厚み管理によるUV硬化処理や電子線硬化処理が必要であり、金型―ニップロール間の密着度を、圧力や弾性材料を用いて向上させる事が可能である。UV硬化法で作成される場合、基材上にUV硬化性や電子線硬化性の樹脂を塗布し、所望の形状の金型を押し当て、その後、UVまたは電子線照射し光学層を得る。基材としては、当該分野でよく知られたPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレンのフィルムなどが使用できる。
【0043】
拡散板や導光板はレンズシートと同様の主となる材質使用することができ、同様に前述した透明粒子を具備して構成されていてもよい。これら主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率が異なるものである必要がある。主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率の差は0.01以上であることが望ましい。屈折率の差がこれより小さいと十分な光散乱性能が得られない。また、その屈折率差は0.5以下でよい。また光学層に入射した光を散乱させながら透過させる必要があるため、前記透明粒子の平均粒径は0.5〜30.0μmであることが望ましい。または、主となる材質中に空気を含む微細な空洞を有した構造をしており、主となる材質と空気の屈折率差で拡散性能を得ても良い。また、表面に反射パターンや幾何学構造が付与されていても良い。
【0044】
本発明のレンズシートとあわせて使用する光源側のレンズシートは、当業界でよく知られた反射型偏光分離シート、拡散シート、プリズムシートなどを適宜使用する。
【0045】
図1、図2は本発明の光学シートを使用したバックライト構成例の断面を示している。
以降、図1および図2の上側を上、下側を下とし、上側に相対している面を表面、下側に相対している面を裏面、と表現する。図1はエッジライト型のバックライト構成例を示している。光源15からの光Kは、導光板5に入射する。その後、導光板5の出射面から拡散シート3、本発明の光学シート1、反射型偏光分離シート2を透過する。最終的に光は反射型偏光分離シート2の射出面からLとして出射される。Lは偏光板21にはさまれた液晶層19に到達する。ここを透過した光はSへと出射し、観察者に視認される。
【0046】
なお、構成例にあげたもののみではなく、適宜光学シートを増減しても良い。図3は直下型のバックライト構成例を示している。光源15からの光Kは、拡散板6に入射する。その後、拡散板6の出射面から本発明の光学シート1へ到達し、最終的に光は光学シート1の射出面からLとして出射される。Lは偏光板21にはさまれた液晶層19に到達する。ここを透過した光はSへと出射し、観察者に視認される。なお、構成例にあげたもののみではなく、適宜光学シートを増減しても良い。
【0047】
図3(a)(b)は本発明の光学シート、および光学シートの部分的な拡大を示す図である。図3(b)に示すように、光学シート1は所定のバックライトに組み込めるようサイズや形状が調整されている。
【0048】
この光学シート1の入射面の一部を拡大してみると、図3(b)に示すようにマイクロレンズ32及び微細な凸形状レンズを有する面34との組み合わせにより、表面形状が構成されている。マイクロレンズ32は入射面の耐擦性を向上させるためにある。また、マイクロレンズ及び光学シート平坦部との接線角度が20〜40°の微細な凸形状レンズ34が入射面に設けられているため、レンズ効果で入射面での反射光が減り、光学シートに入射する光量をあげることが出来る。
【0049】
なお、レンズ効果を発揮するのはマイクロレンズ及び微細な凸形状レンズの傾斜した側面部となっている。光学シート1は厚みを有し、図では厚み部分を基材31として示してある。31aは光学シート1の入射面である。これら光学シート1を構成する基材31、マイクロレンズ32、シリンドリカルレンズもしくはプリズム33は異種素材で作られていても良いし、同一素材で作られていても良い。
【0050】
マイクロレンズ32の直径は製造が容易な点から50μmから100μmが好適である。マイクロレンズ32の配列は規則的でも、不規則的でも良い。マイクロレンズの入射面に対する面積率は3から10%が好適である。3%より小さいと入射面の耐擦性が低下し、10%より大きいと射出面から目立って見えるため、外観上好ましくない。
【0051】
図3(b)に示す光学シート1の裏面にはマイクロレンズ及び高さの異なる微細な凸形状34を有している。図4に図3(b)のA−A’断面図を示す。本発明では、微細な凸形状により隠蔽性能を維持しつつ、マイクロレンズ32及び光学シート平坦部との接線角度θが20〜40°の微細な凸形状レンズにより、レンズ効果で入射面での反射光を減らし、光学シートに入射する光量をあげることが出来る。
【0052】
微細な凸形状レンズと光学シート平坦部との接線角度θは前記範囲以外では製造が困難である。微細な凸形状レンズはマイクロレンズと重なって配置してもよい。微細な凸形状レンズの光学シート平坦部からの高さをhとすると、本発明はh4.0〜10.0μmが好適である。4.0μmより小さいと製造が困難であり、また隠蔽性能が発揮されず、10μmより大きいとマイクロレンズと重なった部分で点欠陥のように見えてしまう。微細な凸形状レンズの高さhは前記範囲以内で2種類以上の組み合わせからなる。なお、hの測定は、平坦部にて行うのが簡便である。
【0053】
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
【実施例1】
【0054】
まず、マイクロレンズ形状の金型版を製造する方法として図5に示すようにスプレー方式により金型版基材上に耐エッチング層22に対してレーザービームを照射し、レーザービーム照射部分で生じるアブレーションにより耐エッチング層に開口部21を形成する。耐エッチング層に形成された開口部を通して金型版基材を所望の時間、エッチング工程を行う。耐エッチング層を除去し、100μmの径を持つマイクロレンズを有する円筒形の成形用型金型20(シリンダーの周長600mm、有効面長1100mm)を製作した。
【0055】
次に図6に示すように金型20を高精度な精密切削機にセットし、表面にランダムに微細な凸形状レンズを有する面34を加工した。前記微細な凸形状レンズの例を図7に示す。図7に挙げたようなレンズ形状例は加工も容易に作製でき、加工形状は半円状に限定されるものではない。
【0056】
前記微細な凸形状レンズにおける金型平坦部との接線角度θはX方向の大きさ、高さhによって決定される。X及びhは精密切削機において任意に設定できる。Y方向の大きさは精密切削機にセットするダイヤモンドバイトの先端形状及び高さhによって決まる。前記微細な凸形状レンズの位置座標はランダムに設定し、加工を行った。
【0057】
微細な凸形状レンズ高さhは2種類以上の組み合わせからなるため、精密切削機にて2回以上異なる高さhを設定し加工を行った。実施例1において微細な凸形状レンズの高さhを4≦h≦10μm、大きさXを10≦X≦30μmと設定した場合、微細な凸形状レンズと金型平坦部との接線角度θは20≦θ≦40°と決まる。
【0058】
光学シートの入射面側の金型ロールとして、マイクロレンズ形状及び微細な凸形状レンズを加工した前記金型を使用し、また、射出面側の金型ロールとして図8(c)に示すプリズムが直交して彫刻されているものを準備した。金型表面に彫刻されている半球状のマイクロレンズの面積率は4%であり、射出面側のプリズムはいずれも頂角90°であり、彫刻のピッチは22μm及び66μmである。
【0059】
前記金型ロールを押出し機に近接して配置した。熱可塑性ポリカーボネート樹脂シートを溶融し、上記押出し機により成型し、当該シートが冷却、硬化する前に上記金型ロールによって成形して、表面形状を有する押出シートを得た。厚みは320μmとした。熱可塑性ポリカーボネートは帝人化成(株)のM1201を使用した。また、比較のために平滑面のシート(No.0)及び平滑面のシートを粗面化したシート(No.1)を準備した。すべての押出シートは730mm×310mmの真四角に切り取り評価に使用した。
【0060】
得られた光学シートをディスプレイに組み込み、白画面を表示し、トプコン製SR−3Aで画面の法線方向、50cmの距離から中心の輝度を測定した。バックライトの構成は帝人化成製拡散板65HLWと光学シートとした。隠蔽性の評価は直下型バックライトを使用し、光源の隠蔽性の評価で行った。輝度測定と同様の構成で光学シートをディスプレイに組み込み、白画面を表示して目視観察した。目視評価は個人差があるため、被験者3名以上で実施した。結果を表1に示す。
【実施例2】
【0061】
マイクロレンズの径のみを120μmに変更し、実施例1と同様の光学シートを作成、同様の評価を実施した結果を表1に示す。
【0062】
以下に、本発明の比較例について説明する。
【0063】
<比較例1>光学シートの入射面側にマイクロレンズ及び微細な凸形状レンズを設けることなく、光学シートの射出面側のみに図8(c)に示すプリズムが直交して彫刻されている光学シートを作成し、比較例1とした。なお、射出面側のプリズムの頂角、ピッチは実施例1と同様である。比較例1について実施例1と同様の評価を実施した結果を表1に示す。
【0064】
<比較例2>光学シートの入射面側にマイクロレンズを設けず、微細な凸形状レンズのみを設け、光学シートの射出面側のみに図8(c)に示すプリズムが直交して彫刻されている光学シートを作成し、比較例2とした。なお、射出面側のプリズムの頂角、ピッチは実施例1と同様である。比較例2について実施例1と同様の評価を実施した結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
(評価結果)表1より微細な凸形状レンズを設けた光学シートにおいては隠蔽性が得られることがわかった。ただし、マイクロレンズを設けない光学シートにおいては輝度の低下が見られ、マイクロレンズの径が120μmになるとざらつきムラとして射出面より視認された。以上より、好適な条件で成型した略半球状マイクロレンズ及び微細な凸形状レンズとの組み合わせからなる光学シートは輝度低下を招くことなく、欠陥や光源の影の隠蔽性能を保つことが分かった。実施例では最も単純な比較のためバックライトの構成は帝人化成製拡散板65HLWと光学シートとしたが、本発明の光学シートは他の光学シートと合わせて用いても、その性能が損なわれることは無い。
【符号の説明】
【0067】
1 光学シート
2 反射型偏光分離シート
3 拡散シート
5 導光板
6 拡散板
10 光学部材
15 光源
17 反射板
19 液晶層
21 偏光板
25 成形用金型ロール
26 微細な凹凸形状を有する面
27 マイクロレンズ面
31 基材
31a 入射面
32 マイクロレンズ
33 シリンドリカルレンズもしくはプリズム
34 粗面化部分
K 光源からの光
L 光学部材からの出射光
S ディスプレイの視認方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイの光源からの照明光路制御用に使用される光学シートであって、その片面で、光源からの入射光が当たる面で、半球状マイクロレンズ及び、前記半球状マイクロレンズより微細な凸形状レンズとが、それぞれの凸形状部を、光源側の面に向けて混在してなる表面形状を有することを特徴とする照明光路制御用光学シート。
【請求項2】
前記微細な凸形状レンズは、光学シート平坦部からの高さが4〜10μmの範囲内で2種類以上の高さを持ち、かつそのレンズの大きさが10〜30μmの範囲内であり、かつそのレンズと光学シート平坦部との接線角度が20〜40°であることを特徴とする請求項1に記載の照明光路制御用光学シート。
【請求項3】
前記半球状マイクロレンズの直径の大きさが50〜100μmの範囲内であり、かつそのレンズの入射面に対する面積率が3〜10%の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明光路制御用光学シート。
【請求項4】
前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるような表面形状を、平板状の金属金型に設け、その金型を用いて樹脂成形して請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造することを特徴とする照明光路制御用光学シートの製造方法。
【請求項5】
前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるような表面形状を、ロール状の金属金型に設け、その金型を加熱後、成型可能温度以上に加熱された連続樹脂フイルムに、加圧し、成形することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造する方法。
【請求項6】
前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるように、ロール状の金属金型に設け、その金型を、連続樹脂フイルム上にUV硬化樹脂または電子線硬化樹脂を塗布した塗布面に、押し当ててその凸形状部を有する表面形状を成形することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造する方法。
【請求項7】
表示画像を規定する画像表示素子の背面に、光源と、請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを備えることを特徴とするディスプレイ用バックライト・ユニット。
【請求項8】
画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する液晶表示素子からなる画像表示素子と、光源と、請求項7に記載のバックライト・ユニットを備えることを特徴とするディスプレイ。
【請求項1】
ディスプレイの光源からの照明光路制御用に使用される光学シートであって、その片面で、光源からの入射光が当たる面で、半球状マイクロレンズ及び、前記半球状マイクロレンズより微細な凸形状レンズとが、それぞれの凸形状部を、光源側の面に向けて混在してなる表面形状を有することを特徴とする照明光路制御用光学シート。
【請求項2】
前記微細な凸形状レンズは、光学シート平坦部からの高さが4〜10μmの範囲内で2種類以上の高さを持ち、かつそのレンズの大きさが10〜30μmの範囲内であり、かつそのレンズと光学シート平坦部との接線角度が20〜40°であることを特徴とする請求項1に記載の照明光路制御用光学シート。
【請求項3】
前記半球状マイクロレンズの直径の大きさが50〜100μmの範囲内であり、かつそのレンズの入射面に対する面積率が3〜10%の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明光路制御用光学シート。
【請求項4】
前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるような表面形状を、平板状の金属金型に設け、その金型を用いて樹脂成形して請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造することを特徴とする照明光路制御用光学シートの製造方法。
【請求項5】
前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるような表面形状を、ロール状の金属金型に設け、その金型を加熱後、成型可能温度以上に加熱された連続樹脂フイルムに、加圧し、成形することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造する方法。
【請求項6】
前記半球状マイクロレンズや前記微細な凸形状レンズの形状を、その凸形状部が、反対の凹形状部となるように、ロール状の金属金型に設け、その金型を、連続樹脂フイルム上にUV硬化樹脂または電子線硬化樹脂を塗布した塗布面に、押し当ててその凸形状部を有する表面形状を成形することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを製造する方法。
【請求項7】
表示画像を規定する画像表示素子の背面に、光源と、請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の照明光路制御用光学シートを備えることを特徴とするディスプレイ用バックライト・ユニット。
【請求項8】
画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する液晶表示素子からなる画像表示素子と、光源と、請求項7に記載のバックライト・ユニットを備えることを特徴とするディスプレイ。
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図7】
【図6】
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【図11】
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【図2】
【図3】
【図4】
【図7】
【公開番号】特開2012−203094(P2012−203094A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65955(P2011−65955)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
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