説明

照明制御システム

【課題】人の操作を必要とすることなく照明の制御を容易に行うことのできる照明制御システムを提供することを目的とする。
【解決手段】照明制御システムは、第1信号を無線通信により送信するタグと、前記第1信号が受信されると、有線接続された複数の照明機器それぞれを識別する照明識別子のうち1つ以上の照明識別子から構成され、且つ前記タグと関連付けられた一の集合から制御すべき照明機器を特定し、特定された照明機器に対して点灯に係る第2信号を送信するタグリーダとから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明機器の制御を行うシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ビルのフロアの一区画(エリア)が利用される場合、その利用者は、例えば壁面に備えられた照明スイッチを操作して、利用するエリア内の照明機器を点灯させている。このような操作では、複数のスイッチを操作することで、利用するエリアの複数の照明機器の点灯を制御する場合がある。
そこで、特許文献1では、予めグルーピングされた照明機器(例えば、エリア毎にグルーピングされた照明機器)に対して、タッチパネル上の1回の点灯操作により、複数のスイッチを操作することなく点灯・消灯を制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−243478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、照明スイッチの操作にしろ、特許文献1に開示されているタッチパネル上の操作にしろ、人の操作が必要であるので、利用者はその操作が煩わしいと感じるときがある。例えば、あるエリアを利用したい人物が、両手に荷物を抱えている場合である。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、人の操作を必要とすることなく照明の制御を容易に行うことのできる照明制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、照明制御システムであって、第1信号を無線で送信する第1送信手段を備えるタグと、前記第1信号を受信すると、有線接続された複数の照明機器それぞれを識別する照明識別子のうち、前記タグと関連付けられた照明識別子から制御すべき照明機器を特定する特定手段、及び特定された照明機器に点灯に係る第2信号を送信する第2送信手段を備えるタグリーダとから構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
この構成によると、照明制御システムは、タグリーダにおいて第1信号を受信すると、受信した第1信号を送信したタグと関連付けられた照明器具に点灯に係る制御を行う。これにより、照明制御システムは、照明機器の制御を人の操作を介することなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】照明制御システム1の概要を示す図である。
【図2】タグリーダ10aの構成を示すブロック図である。
【図3】タグ20aの構成を示すブロック図である。
【図4】照明情報テーブル232のデータ構造の一例を示す図である。
【図5】照明制御処理の概要を示す流れ図である。
【図6】登録処理の概要を示す流れ図である。
【図7】通常モード時におけるタグ20aの処理を示す流れ図である。
【図8】登録モード時におけるタグ20aの処理を示す流れ図である。
【図9】登録モード時におけるタグリーダ10aの処理を示す流れ図である。
【図10】タグ間における複写処理を示す流れ図である。
【図11】タグリーダ1010の構成を示すブロック図である。
【図12】照明情報テーブル1171のデータ構造の一例を示す図である。
【図13】タグ1020の構成を示すブロック図である。
【図14】通常モード時におけるタグリーダ1010の処理を示す流れ図である。
【図15】登録モード時におけるタグ1020の処理を示す流れ図である。
【図16】登録モード時におけるタグリーダ1010の処理を示す流れ図である。
【図17】タグリーダ間における複写処理を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態である照明制御システム1について、図面を参照しながら説明する。
1.第1の実施の形態
1.1 概要
実施の形態に係る照明制御システム1は、図1に示すように、タグリーダ(以下、「TR」ともいう。)10a、10bと、タグ20a〜20dと、照明機器30a〜30jと、制御監視装置40a、40bとから構成されている。
【0009】
本実施の形態においては、TR10a及び制御監視装置40aは照明機器30a〜30eと、TR10b及び制御監視装置40bは照明機器30f〜30jと有線接続されている。
照明制御システム1は、照明機器の照明制御を行う通常モードと、タグと当該タグで制御すべき照明機器とを関連付ける登録モードとを有している。
【0010】
以下、通常モードと登録モードとに分けて、照明制御システム1の概要について説明する。
(1)通常モード時
通常モード時では、照明制御システム1は、フロア2内のエリアA、Bにおいて、エリアに存在するタグとタグリーダとの通信により、当該エリアに存在する照明機器の点灯に係る制御を行う。ここで、点灯に係る制御とは、例えば、照明機器の電源をオンにする制御である。
【0011】
TR10a、10bそれぞれは、エリア内に存在するタグと通信を行うために、一定の周期(T0)毎に、LF(LowFrequency)帯(135kHz帯)の一周波数を用いて起動信号を発報している。この起動信号には、当該起動信号を発報したリーダ識別子が含まれている。ここで、リーダ識別子とはTRを識別するためのものであり、例えば、MACアドレス(Media Access Control address)である。
【0012】
TR10a、10bそれぞれは、当該TRが発報した起動信号を受信したタグから、起動信号に対する応答を示す応答信号を受信する。ここで、応答信号には、受信した起動信号に含まれるリーダ識別子と、点灯制御する1つ以上の照明機器それぞれを識別する照明識別子とが含まれている。
TR10a、10bそれぞれは、受信した応答信号に含まれるリーダ識別子を基に当該応答信号が自身宛のものであるか否かを判断する。自身宛であると判断する場合において、各TR10a、10bは、応答信号に含まれる1つ以上の照明識別子に対応する照明機器の点灯に係る制御を行う。
【0013】
タグ20a〜20dは、リーダ識別子と、当該識別子で識別されるTRで制御される1つ以上の照明機器の照明識別子とを対応付けて記憶している。タグ20a〜20dは、あるエリアにて当該エリアに存在するTRから起動信号を受信すると、受信した起動信号に含まれるリーダ識別子と対応付けたれた照明識別子が存在する場合に、当該リーダ識別子と、当該リーダ識別子と対応付けられた全ての照明識別子とを含む応答信号を送信する。
【0014】
(2)登録モード時
制御監視装置40a、40bそれぞれは、接続された各照明機器のうち1つ以上の照明機器からなる複数の組み合わせ(集合)を予め記憶している。
登録モード時において、制御監視装置40a、40bそれぞれは、前記複数の組み合わせ毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御する。
【0015】
タグ20a〜20dそれぞれは、ある組み合わせにおいて点灯がされるよう制御されている間に、登録を示す登録信号を送信する。ここで、登録信号には、当該登録信号を送信したタグを識別するためのタグ識別子が含まれている。
TR10a、10bは、登録信号を受信すると、その時点で点灯している全ての照明機器を識別する照明識別子を特定し、リーダ識別子とともに登録信号の送信元であるタグへ送信する。
【0016】
タグ20a〜20dは、点灯している全ての照明機器の照明識別子及びリーダ識別子を受信すると、受信した照明識別子と、リーダ識別子とを対応付けて記憶する。
なお、タグ20a〜20dそれぞれは、応答信号及び登録信号を送信する場合には、UHF(UltraHigh Frequency)帯(400MHz帯)の一周波数を用いるものとする。
【0017】
以上により、通常モード及び登録モード時における照明制御システム1の概要の説明を終える。
以下、各装置の詳細について説明する。
1.2 タグリーダ(TR)10a、10b
タグリーダ10a、10bの構成要素は同じであるので、ここでは、タグリーダ10aの構成要素について説明する。
【0018】
タグリーダ10aは、図2に示すように、I/F(InterFace)部110と、操作部130と、LF帯送受信部140と、小電力受信部(UHF帯受信部)150と、制御部180とから構成される。
(1)I/F部110
I/F部110は、照明機器30a〜30e及び制御監視装置40aと予め定められた通信規格(例えばRS−485規格)に従って通信を実行する機能を有する。具体的には、I/F部110は、照明機器30a〜30e及び制御監視装置40aから送信されてくる信号を制御部180に伝達する機能と、制御部180から伝達されてきた照明の点灯に係る制御信号を照明機器30a〜30eに送信する機能と、制御部180から伝達されてきた照明識別子の取得に係る取得指示信号を制御監視装置40aに送信する機能とを有する。
【0019】
(2)LF帯送受信部140
LF帯送受信部140は、タグ20a〜20dと通信を実行するものであり、制御部180から伝達された起動信号及び照明識別信号を変調して、LF帯でLFアンテナ141を介して送信する機能を有している。また、LF帯送受信部140は、LF帯で送信されてきた信号を受信して制御部180に伝達する機能とも有している。
【0020】
ここで、照明識別信号には、1つ以上の照明識別子と送信先のタグを示すタグ識別子とを含んでいる。
(3)小電力受信部150
小電力受信部150は、タグ20a〜20dからの信号をUHF帯でUHFアンテナ151を介して受信し、受信した信号を復調して制御部180に伝達する機能を有する。
【0021】
具体的には、タグ20a〜20dから送信された応答信号及び登録信号を受信し、受信した応答信号及び登録信号を復調して制御部180へ伝達する。
(4)操作部130
操作部130は、ユーザの操作により、登録モードと通常モードとの切替の指示を受け付ける。
【0022】
操作部130は、通常モードから登録モードへの切替の指示を受け付けると、通常モードから登録モードへの切替を指示する第1切替指示を制御部180へ通知する。
操作部130は、登録モードから通常モードへの切替の指示を受け付けると、登録モードから通常モードへの切替を指示する第2切替指示を制御部180へ通知する。
(5)制御部180
制御部180は、予め記憶されているプログラムを実行することによりタグリーダ10aの各部を制御する機能を有する。
【0023】
制御部180は、図2に示すように、モード切替部181、照明制御部182及び登録処理部183を含んでいる。
(5−1)モード切替部181
モード切替部181は、操作部130から第1切替指示を受け取ると、登録処理部183の機能を有効と、照明制御部182の機能を無効となるよう制御する。具体的には、モード切替部181は、第1切替指示を受け取ると、登録処理部183へ電力が供給され、照明制御部182へ電力が供給されないよう制御する。
【0024】
モード切替部181は、操作部130から第2切替指示を受け取ると、登録処理部183の機能を無効と、照明制御部182の機能を有効となるよう制御する。具体的には、モード切替部181は、第2切替指示を受け取ると、照明制御部182へ電力が供給され、登録処理部183へ電力が供給されないよう制御する。
また、モード切替部181は、予め定められた期間において、操作部130から受け取った第1切替指示及び第2切替指示を、LF帯送受信部140を介して送信する。
【0025】
(5−2)照明制御部182
照明制御部182は、通常モードに動作するものである。
照明制御部182は、所定の周期T0毎に1回、起動信号が発報されるようLF帯送受信部140の動作を制御する。
照明制御部182は、小電力受信部150で自身宛の応答信号が受信されると、受信した応答信号に含まれる全ての照明識別子を取得する。
【0026】
照明制御部182は、制御信号を、取得した照明識別子それぞれに対応する照明機器へI/F部110を介して送信する。
ここで、自身宛の応答信号であるかの判断は、応答信号に含まれるリーダ識別子が、自身が保持するリーダ識別子と同一である否かに基づいて行うことができる。
(5−3)登録処理部183
登録処理部183は、登録モード時に動作するものである。
【0027】
登録処理部183は、登録モード時において、照明制御部182と同様に、所定の周期T0毎に1回、起動信号が発報されるようLF帯送受信部140の動作を制御する。
登録処理部183は、小電力受信部150で自身宛の登録信号が受信されると、受信した登録信号が自身宛の場合に、現時点で点灯している全ての照明機器それぞれの照明識別子を、制御監視装置40aへ問い合わせる。そして、登録処理部183は、制御監視装置40aから現時点で点灯している全ての照明機器それぞれの照明識別子を取得する。
【0028】
登録処理部183は、取得した照明識別子と、受信した登録信号に含まれるタグ識別子とを含む照明識別信号が送信されるようLF帯送受信部140の動作を制御する。
ここで、自身宛の登録信号であるかの判断は、登録信号に含まれるリーダ識別子が、自身が保持するリーダ識別子と同一である否かに基づいて行うことができる。
1.3 タグ20a〜20d
タグ20a〜20dの構成要素は同じであるので、タグ20aについてのみ説明する。
【0029】
タグ20aは、図3に示すように、LF帯送受信部210、小電力送受信部(UHF帯送受信部)220、メモリ230、ボタン240、通知部250、電池260及び制御部270から構成されている。
(1)LF帯送受信部210
LF帯送受信部210は、LFアンテナ211を介して、タグリーダ10a及び10bからの起動信号、第1切替指示及び第2切替指示を受信して、受信した起動信号、第1切替指示及び第2切替指示を復調して制御部270に伝達する機能を有する。また、LF帯送受信部210は、制御部270から伝達されてきた信号を変調してLFアンテナ211を介して送信する機能をも有する。
【0030】
(2)小電力送受信部220
小電力送受信部220は、制御部270から伝達されてきた応答信号、登録信号及び複写信号を変調してUHFアンテナ221を介して送信する機能を有する。また、小電力送受信部220は、UHFアンテナ221を介して受信した複写信号を復調して制御部270へ伝達する機能を有する。なお、複写信号については、後述する。
【0031】
(3)メモリ230
メモリ230は、自身に割り当てられたタグ識別子231及び照明情報テーブル232を記憶している。
照明情報テーブル232は、図4に示すように、リーダ識別子と照明識別子とを対応付けた組を複数個記憶するための領域を有している。
【0032】
ここでは、タグ20aが登録信号を送信した送信先のTRのリーダ識別子と、当該送信先のTRから送信された全ての照明識別子(登録信号の送信時に点灯していた全ての照明機器の照明識別子)とが対応付けられて、照明情報テーブル232へ登録される。
(4)ボタン240
ボタン240は、ユーザからの操作を受け付けるボタンであり、ユーザの押下を受け付けた場合に、その旨を制御部270に伝達する機能を有する。
【0033】
(5)通知部250
通知部250は、TR10aの化粧パネルに備えられたLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)あるいはLCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)を用いて、タグ識別子の登録に係る情報をユーザに通知する機能を有する。
【0034】
(6)電池260
電池260は、UHF帯で応答信号を送信するための電力を小電力送受信部220と制御部270に供給する機能を有する。
(7)制御部270
制御部270は、タグ20aの各部を制御する機能を有する。制御部270は、図3に示すように、モード切替部271、照明制御部272、登録処理部273及び複写部274を有している。
【0035】
(7−1)モード切替部271
モード切替部271は、タグ20aにおける通常モードと登録モードとの切替を行うものである。
モード切替部271は、TR10a及び10bから第1切替信号を受信すると、登録処理部273の機能を有効と、照明制御部272の機能を無効となるよう制御する。具体的には、モード切替部271は、第1切替指示が受信されると、登録処理部273へ電力が供給され、照明制御部272へ電力が供給されないよう制御する。
【0036】
モード切替部271は、TR10a及び10bから第2切替信号を受信すると、登録処理部273の機能を無効と、照明制御部272の機能を有効となるよう制御する。具体的には、モード切替部271は、第2切替指示が受信されると、照明制御部272へ電力が供給され、登録処理部273へ電力が供給されないよう制御する。
(7−2)照明制御部272
照明制御部272は、通常モード時における通信に係る制御を行うものである。
【0037】
照明制御部272は、通常モード時において、LF帯送受信部210から伝達されてきた起動信号に含まれるリーダ識別子が、照明情報テーブル232に保持されているか否かを判断する。
保持されていると判断する場合には、照明制御部272は、当該リーダ識別子に対応付けられた全ての照明識別子を照明情報テーブル232から取得する。照明制御部272は、取得した全ての照明識別子と、当該リーダ識別子とを含む応答信号を小電力送受信部220を介して送信する。
【0038】
保持されていないと判断する場合には、照明制御部272は、処理は行わない。
(7−3)登録処理部273
登録処理部273は、登録モード時における通信に係る制御を行うものである。
登録処理部273は、登録モード時において、LF帯送受信部210から伝達されてきた起動信号に含まれるリーダ識別子を一時的に保持する。
【0039】
登録処理部273は、ユーザによるボタン240の操作により登録を行う旨の指示を受け付けると、自身のタグ識別子231と、一時的に記憶しているリーダ識別子とを含む登録信号を小電力送受信部220を介して送信する。なお、本実施の形態においては、ユーザは、登録の指示を行う場合には、所望する照明の制御を行っているTRの近くで行うものとする。
【0040】
登録処理部273は、登録信号の送信先であるTRから照明識別信号を受信すると、当該照明識別信号に含まれる全ての照明識別子と、一時的に記憶しているリーダ識別子とを対応付けて照明情報テーブル232へ書き込む(登録する)。
(7−4)複写部274
複写部274は、自身が保持している照明情報テーブル232の内容を、他のタグへコピーする制御を行うものである。
【0041】
複写部274は、ユーザによるボタン240の操作によりコピー(複写)を行う旨の指示を受け付けると、照明情報テーブル232で保持されている内容(リーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組)をメモリ230から取得する。
複写部274は、取得した照明情報テーブル232で保持されている内容を含む複写信号を、小電力送受信部220を介して送信する。
【0042】
また、複写部274は、他のタグから複写信号を受信すると、受信した複写信号に含まれる内容(リーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組)をメモリ230の照明情報テーブル232へ書き込む。
1.4 動作
(1)照明制御時の動作概要
ここでは、タグリーダ(TR)10a、タグ20a及び照明機器30aを用いて、照明制御システム1の通常モード時における照明制御の動作概要について、図5に示す流れ図を用いて説明する。
【0043】
タグリーダ10aは、通常モード時において、周期T0内に1回、起動信号を発報する(ステップS5)。
タグ20aは、起動信号を受信すると、受信した起動信号に含まれるリーダ識別子が登録されている場合には、当該リーダ識別子に対応付けられた全ての照明識別子を含む応答信号を、UHF帯でタグリーダ10aへ送信する(ステップS10)。
【0044】
タグリーダ10aは、タグ20aから応答信号を受信した後、当該応答信号に含まれる照明識別子それぞれに対応する照明機器(図5では、照明機器30a)へ制御信号を送信する(ステップS15)。このとき、照明機器30aにおいては、点灯に係る制御がなされる。
(2)登録時の動作概要
ここでは、タグリーダ10a、タグ20a及び照明機器30aを用いて、照明制御システム1の通常モード時における登録処理の動作概要について、図6に示す流れ図を用いて説明する。
【0045】
タグリーダ10aは、登録モード時において周期T0内に1回、起動信号を発報する(ステップS50)。
タグ20aは、起動信号を受信すると、受信した起動信号に含まれるリーダ識別子を一時的に記憶し、ユーザから登録指示を受け付けると(ステップS60)、登録信号をTR10aへ送信する(ステップS55)。
【0046】
タグリーダ10aは、タグ20aから登録信号を受信すると、その時点で、点灯している全ての照明機器それぞれの照明識別子を含む照明識別信号をタグ20aへ送信する(ステップS60)。
(3)通常モード時のタグの動作について
ここでは、タグ20aの通常モード時に起動信号を受信した場合のタグ側の動作について、図7で示す流れ図を用いて説明する。
【0047】
制御部270の照明制御部272は、LF帯送受信部210で起動信号を受信したか否かを判断する(ステップS100)。
起動信号を受信したと判断する場合には(ステップS100における「Yes」)、照明制御部272は、受信された起動信号に含まれるリーダ識別子が、照明情報テーブル232に保持されているか否かを判断する(ステップS105)。
【0048】
起動信号を受信していないと判断する場合(ステップS100における「No」)、及び受信されたリーダ識別子が照明情報テーブル232に保持されていないと判断する場合(ステップS105のおける「No」)、処理はステップS100へ戻る。
照明制御部272で受信したリーダ識別子が保持されていると判断される場合には(ステップS105における「Yes」)、照明制御部272は、当該リーダ識別子に対応付けられた全ての照明識別子を取得する(ステップS110)。
【0049】
照明制御部272は、取得した全ての照明識別子と、受信したリーダ識別子とを含む応答信号を送信する(ステップS115)。
(4)登録モード時のタグの動作について
ここでは、タグ20aの登録モード時の動作について図8で示す流れ図を用いて説明する。
【0050】
登録処理部273は、登録モード時において、受信した起動信号に含まれるリーダ識別子を一時的に保持すると、ユーザによるボタン240の操作により登録指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS150)。
登録指示を受け付けたと判断する場合(ステップS150における「Yes」)、登録処理部273は、自身のタグ識別子231と、一時的に記憶しているリーダ識別子とを含む登録信号を小電力送受信部220を介して送信する(ステップS155)。
【0051】
登録処理部273は、登録信号の送信先であるTRから照明識別信号を受信すると(ステップS160)、当該照明識別信号に含まれる全ての照明識別子と、一時的に記憶しているリーダ識別子とを対応付けて照明情報テーブル232へ登録する(ステップS165)。
(5)登録モード時のタグリーダの動作について
ここでは、TR10aの登録モード時の動作について図9で示す流れ図を用いて説明する。
【0052】
登録処理部183は、登録モード時において、所定の周期T0毎に1回、起動信号が発報されるようLF帯送受信部140の動作を制御している際に、小電力受信部150で自身宛の登録信号を受信したか否かを判断する(ステップS200)。
自身宛の登録信号を受信していないと判断する場合(ステップS200における「No」)、処理はステップS200へ戻る。
【0053】
自身宛の登録信号を受信したと判断する場合(ステップS200における「Yes」)、登録処理部183は、現時点で点灯している全ての照明機器それぞれの照明識別子を、制御監視装置40aから取得する(ステップS205)。
登録処理部183は、取得した全ての照明識別子と、受信した登録信号に含まれるタグ識別子とを含む照明識別信号をLF帯送受信部140を介して送信する(ステップS210)。
【0054】
(6)複写処理
ここでは、タグ20aと20bと間における複写について、図10に示す流れ図を用いて説明する。なお、タグ20aの構成要素とタグ20bの構成要素とを区別するため、説明の便宜上、タグ20bの構成要素の符号の末尾に“b”を付与する。
タグ20aの複写部274は、ユーザによるボタン240の操作により複写指示を受け付けると(ステップS250)、照明情報テーブル232で保持されている内容(リーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組)をメモリ230から取得する(ステップS255)。
【0055】
複写部274は、取得した照明情報テーブル232で保持されている内容とを含む複写信号を、小電力送受信部220を介して送信する(ステップS260)。
タグ20bの複写部274bは、タグ20aから送信された複写信号を受信すると(ステップS265)、受信した複写信号に含まれる内容(リーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組)をメモリ230bの照明情報テーブル232bへ登録する(ステップS270)。
【0056】
2.第2の実施の形態
ここでは、第1の実施の形態における照明制御システム1の変形例について説明する。
上記第1の実施の形態では、制御を所望する照明識別子をタグが記憶していたが、本第2の実施の形態では、制御を所望する照明識別子をタグリーダ側で記憶する点が異なる。
以下、機能について詳細に説明するが、TR及びタグとも第1の実施の形態と同様の機能である構成要素については、同一の符号を付し、ここでの説明は省略する。
【0057】
ここでは、本第2の実施の形態に係るタグリーダ1010、及びタグ1020について、第1の実施の形態にて示したタグとの相違点を中心に説明する。
なお、本第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、通常モードと登録モードがあるものとする。これらモード時の概要は、第1の実施の形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0058】
2.1 各信号について
ここでは、TR1010とタグ1020との間で送受信される信号について説明する。
通常モードにおいては、TR1010から第1の実施の形態と同様の起動信号が送信される。そして、起動信号を受信したタグ1020からは、第1の実施の形態とは異なる応答信号が送信される。本実施の形態における応答信号には、宛先を示すためのリーダ識別子と、送信元を示すためのタグ識別子とが含まれる。
【0059】
登録モード時においては、TR1010から第1の実施の形態と同様の起動信号が送信される。そして、起動信号を受信したタグ1020からも、第1の実施の形態と同様の登録信号が送信される。
2.2 タグリーダ1010
タグリーダ1010は、図11に示すように、I/F(InterFace)部110と、操作部130と、LF帯送受信部140と、小電力送受信部(UHF帯送受信部)1150と、記憶部1170と、制御部1180とから構成される。
【0060】
I/F(InterFace)部110と、操作部130と、LF帯送受信部140と、小電力受信部(UHF帯受信部)150とについては、第1の実施の形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(1)記憶部1170
記憶部1170は、図11に示すように、照明情報テーブル1171を記憶している。
【0061】
照明情報テーブル232は、図12に示すように、タグ識別子と照明識別子とを対応付けた組を複数個記憶するための領域を有している。
ここでは、登録信号を送信したタグのタグ識別子と、登録信号の受信時に点灯していた全ての照明機器の照明識別子とが対応付けられて、照明情報テーブル232へ登録される。
【0062】
(2)制御部1180
制御部1180は、予め記憶されているプログラムを実行することによりタグリーダ1010の各部を制御する機能を有する。
制御部1180は、図11に示すように、モード切替部181、照明制御部1182、登録処理部1183及び複写部1184を含んでいる。
【0063】
(2−1)モード切替部1181
モード切替部1181は、第1の実施の形態で示すモード切替部181と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(2−2)照明制御部1182
照明制御部1182は、通常モードに動作するものである。
【0064】
照明制御部1182は、所定の周期T0毎に1回、起動信号が発報されるようLF帯送受信部140の動作を制御する。
照明制御部1182は、小電力受信部150で自身宛の応答信号が受信されると、受信した応答信号に含まれるタグ識別子を取得する。
照明制御部1182は、取得したタグ識別子が照明情報テーブル1171に含まれているか否かを判断する。
【0065】
取得したタグ識別子が照明情報テーブル1171に含まれていると判断する場合には、照明制御部1182は、当該タグ識別子に対応する全ての照明識別子を照明情報テーブル1171から取得する。照明制御部1182は、制御信号を、取得した全ての照明識別子それぞれに対応する照明機器へI/F部110を介して送信する。
取得したタグ識別子が照明情報テーブル1171に含まれていないと判断する場合には、照明制御部1182は、照明制御に係る処理は行わない。
【0066】
(2−3)登録処理部1183
登録処理部1183は、登録モード時に動作するものである。
登録処理部1183は、登録モード時において、照明制御部1182と同様に、所定の周期T0毎に1回、起動信号が発報されるようLF帯送受信部140の動作を制御する。
登録処理部1183は、小電力受信部150で自身宛の登録信号が受信されると、受信した登録信号が自身宛の場合に、現時点で点灯している全ての照明機器それぞれの照明識別子を、制御監視装置40aへ問い合わせる。そして、登録処理部1183は、制御監視装置40aから現時点で点灯している全ての照明機器それぞれの照明識別子を取得する。
【0067】
登録処理部1183は、取得した照明識別子と、受信した登録信号に含まれるタグ識別子とを対応付けて、照明情報テーブル1171へ書き込む(登録する)。
(2−4)複写部1184
複写部1184は、自身が保持している照明情報テーブル1171の内容を、他のタグリーダへコピーする制御を行うものである。
【0068】
複写部1184は、ユーザによる操作部130の操作によりコピー(複写)を行う旨の指示を受け付けると、照明情報テーブル1171で保持されている内容(リーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組)を記憶部1170から取得する。
複写部1184は、取得した照明情報テーブル1171で保持されている内容とを含む複写信号を、小電力送受信部1150を介して送信する。
【0069】
また、複写部1184は、他のタグリーダから複写信号を受信すると、受信した複写信号に含まれる内容(リーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組)を記憶部1170の照明情報テーブル1171へ書き込む。
(3)小電力送受信部1150
小電力送受信部1150は、タグ1020からの信号をUHF帯でUHFアンテナ151を介して受信し、受信した信号を復調して制御部1180に伝達する機能を有する。具体的には、タグ1020から送信された応答信号及び登録信号を受信し、受信した応答信号及び登録信号を復調して制御部1180へ伝達する。
【0070】
また、小電力送受信部1150は、UHFアンテナ221を介して受信した複写信号を復調して制御部270へ伝達する機能を有する。さらに、小電力送受信部1150は、複写信号を変調してUHFアンテナ221を介して送信する機能を有する。
2.3 タグの構成
本第2の実施の形態に係るタグ1020は、図13に示すように、LF帯送受信部210、小電力送信部(UHF帯送信部)1220、メモリ1230、ボタン240、通知部250、電池260及び制御部1270から構成されている。
【0071】
(1)小電力送信部1220
小電力送信部1220は、第1の実施の形態で示す小電力送受信部220のうち受信機能のみを有するものである。具体的には、小電力送信部1220は、制御部1270から伝達されてきた応答信号及び登録信号を変調してUHFアンテナ221を介して送信する。
【0072】
(2)メモリ1230
メモリ1230は、第1の実施の形態と同様のタグ識別子231を有している。
(3)制御部1270
制御部1270は、タグ1020の各部を制御する機能を有する。制御部1270は、図13に示すように、モード切替部1271、照明制御部1272及び登録処理部1273から構成されている。
【0073】
(3−1)モード切替部1271
モード切替部1271は、第1の実施の形態で示すモード切替部271と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(3−2)照明制御部1272
照明制御部1272は、通常モード時における通信に係る制御を行うものである。
【0074】
照明制御部1272は、通常モード時において、LF帯送受信部210から伝達されてきた起動信号に含まれるリーダ識別子を取得する。
照明制御部1272は、取得したリーダ識別子と、タグ識別子231とを含む応答信号を小電力送信部1220を介して送信する。
(1−3)登録処理部1273
登録処理部1273は、登録モード時における通信に係る制御を行うものである。
【0075】
登録処理部1273は、登録モード時において、LF帯送受信部210から伝達されてきた起動信号に含まれるリーダ識別子を一時的に保持する。
登録処理部1273は、ユーザによるボタン240の操作により登録を行う旨の指示を受け付けると、自身のタグ識別子231と、一時的に記憶しているリーダ識別子とを含む登録信号を小電力送信部1220を介して送信する。なお、本実施の形態においては、ユーザは、登録の指示を行う場合には、所望する照明の制御を行っているTRの近くで行うものとする。
【0076】
2.2 動作
ここでは、タグリーダ1010及びタグ1020の動作について説明する。
(1)照明制御時の動作概要
ここでは、通常モード時における照明制御の動作概要について説明する。
第2の実施の形態における照明制御の処理概念は、第1の実施の形態の図5に示す流れ図と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0077】
(2)登録時の動作概要
本第2の実施の形態における登録時の処理概要は、図6で示すステップS50、S55を実行、つまり起動信号と登録信号の送受信がなされる。
(3)通常モード時のタグリーダ1010の動作について
ここでは、通常モード時に、応答信号を受信したタグリーダ1010の動作について、図14で示す流れ図を用いて説明する。
【0078】
制御部1180の照明制御部1182は、小電力送受信部1150で応答信号を受信したか否かを判断する(ステップS300)。
応答信号を受信したと判断する場合には(ステップS300における「Yes」)、照明制御部1182は、受信された応答信号に含まれるタグ識別子が、照明情報テーブル1171に保持されているか否かを判断する(ステップS305)。
【0079】
応答信号を受信していないと判断する場合(ステップS300における「No」)、及び受信されたリーダ識別子が照明情報テーブル1171に保持されていないと判断する場合(ステップS305のおける「No」)、処理はステップS300へ戻る。
照明制御部1182で受信したタグ識別子が保持されていると判断される場合には(ステップS305における「Yes」)、照明制御部1182は、当該タグ識別子に対応付けられた全ての照明識別子を取得する(ステップS310)。
【0080】
照明制御部1182は、取得した全ての照明識別子それぞれが示す照明機器に制御信号を送信する(ステップS315)。
(4)登録モード時のタグ1020の動作について
ここでは、タグ1020の登録モード時の動作について図15で示す流れ図を用いて説明する。
【0081】
登録処理部1273は、登録モード時において、受信した起動信号に含まれるリーダ識別子を一時的に保持すると、ユーザによるボタン240の操作により登録指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS350)。
登録指示を受け付けたと判断する場合(ステップS350における「Yes」)、登録処理部1273は、自身のタグ識別子231と、一時的に記憶しているリーダ識別子とを含む登録信号を小電力送受信部220を介して送信する(ステップS355)。
【0082】
(5)登録モード時のタグリーダ1010の動作について
ここでは、TR1010の登録モード時の動作について図16で示す流れ図を用いて説明する。
登録処理部1183は、登録モード時において、所定の周期T0毎に1回、起動信号が発報されるようLF帯送受信部140の動作を制御している際に、小電力送受信部1150で自身宛の登録信号を受信したか否かを判断する(ステップS400)。
【0083】
自身宛の登録信号を受信していないと判断する場合(ステップS400における「No」)、処理はステップS400へ戻る。
自身宛の登録信号を受信したと判断する場合(ステップS400における「Yes」)、登録処理部1183は、受信した登録信号に含まれるタグ識別子を一時的に記憶するとともに、現時点で点灯している全ての照明機器それぞれの照明識別子を、制御監視装置40aから取得する(ステップS405)。
【0084】
登録処理部1183は、取得した照明識別子と、一時的に記憶しているタグ識別子とを対応付けて照明情報テーブル1171へ登録する(ステップS410)。
(6)複写処理
ここでは、タグリーダ1010と他のタグリーダと間における複写について、図17に示す流れ図を用いて説明する。
【0085】
タグリーダ1010の複写部1184は、ユーザによる操作部130の操作により複写指示を受け付けると(ステップS450)、照明情報テーブル1171で保持されている内容(リーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組)を記憶部1170から取得する(ステップS455)。
複写部1184は、取得した照明情報テーブル1171で保持されている内容を含む複写信号を、小電力送受信部1150を介して送信する(ステップS460)。
【0086】
他のタグリーダの複写部は、タグリーダ1010から送信された複写信号を受信すると(ステップS465)、受信した複写信号に含まれる内容(リーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組)を記憶部1170の照明情報テーブルへ登録する(ステップS470)。
3.変形例
上記第1及び第2の実施の形態において、本発明の実施の手法について説明してきたが、本発明の実施形態がこれらに限られないことは勿論である。以下、上記実施形態以外に本発明として含まれる各種の変形例について説明する。
【0087】
(1)上記各実施の形態において、制御監視装置40a、40bが、接続された各照明機器のうち1つ以上の照明機器からなる複数の組み合わせを予め記憶しているとしたが、これに限定されない。
タグリーダ10a、10bが、複数の組み合わせを予め記憶しておき、登録モード時においては、タグリーダ10a、10bが、記憶している複数の組み合わせ毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御してもよい。
【0088】
(2)上記各実施の形態において、制御監視装置40a、40bが、登録モード時において、予め記憶している、複数の集合(組み合わせ)毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御したが、これに限定されない。
制御監視装置40a、40bは、接続されている照明機器毎に、順次点灯及び消灯を繰り返すよう制御してもよい。この場合、例えば、タグ20aのユーザは、制御を所望する一の照明機器が点灯している間に、タグ20aのボタン240を操作して登録指示を行う。ユーザは、この登録指示を、制御を所望する照明機器毎に、当該照明機器が点灯している間に行う。
【0089】
または、制御監視装置40a、40bが、接続されている照明機器毎に、順次点灯及び消灯を繰り返すよう制御する代わりに、タグリーダ10a、10bが当該制御を行ってもよい。
(3)上記第1の実施の形態において、2つのタグ間での複写処理を無線通信で行ったが、これに限定されない。
【0090】
2つのタグをケーブルで接続して複写処理を有線通信で行ってもよいし、他の記録媒体や、装置を介在させて複写処理を行ってもよい。
装置を介在させて行う場合には、例えば、タグリーダ10aを用いる。
この場合、複写元であるタグ20aは、複写信号をタグリーダ10aへ、UHF帯で送信する。タグリーダ10aは、複写信号を受信すると、当該複写信号に含まれるリーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組を取得する。タグリーダ10aは、取得したリーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組を含む配信信号を、LF帯で送信する。そして、複写先である他のタグは、配信信号を受信すると、当該配信信号に含まれるリーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組を照明情報テーブルへ登録する。
【0091】
(4)上記第2の実施の形態において、2つのタグリーダ間での複写処理を無線通信で行ったが、これに限定されない。
2つのタグリーダをケーブルで接続して複写処理を有線通信で行ってもよいし、他の記録媒体や、装置を介在させて複写処理を行ってもよい。
装置を介在させて行う場合には、例えば、タグ20aを用いる。
【0092】
この場合、複写元であるタグリーダ10aは、複写信号をタグ20aへ、LF帯で送信する。タグ20aは、複写信号を受信すると、当該複写信号に含まれるリーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組を取得する。タグ20aは、取得したリーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組を含む配信信号を、UHF帯で送信する。そして、複写先である他のタグリーダは、配信信号を受信すると、当該配信信号に含まれるリーダ識別子と照明識別子とからなる全ての組を照明情報テーブルへ登録する。
【0093】
(5)上記第1の実施の形態では、タグリーダ10a、10bは、タグから登録信号を受信した場合に、当該登録信号の送信元のタグを宛先として照明識別信号を送信したが、これに限定されない。
タグリーダ10a、10bは、タグから登録信号を受信する代わりに、以下のように、照明識別信号の送信を制御してもよい。
【0094】
タグリーダ10a、10bは、1つ以上の照明機器から構成される複数の集合(組み合わせ)毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御している間に、点灯中の全ての照明機器に係る照明識別信号を定期的にLF帯で送信する。
この場合、タグ側では(例えば、タグ10a)、照明識別信号を受信すると、当該照明識別信号に含まれるリーダ識別子と、点灯中の全ての照明機器それぞれに対する照明識別子とを対応付けて、照明情報テーブル232へ登録する。
【0095】
(6)上記第2の実施の形態では、タグリーダ10a、10bは、タグから登録信号を受信した場合に、受信した登録信号に含まれるタグ識別子と、受信時点で点灯中の全ての照明識別子とを対応付けたが、これに限定されない。
登録モード時において、タグリーダとタグとの間で、起動信号及び応答信号を送受信し合うことで、タグ識別子と、照明識別子とを対応付けてもよい。ここで、登録モード時における応答信号には、リーダ識別子と、タグ識別子とが含まれている。
【0096】
この場合、例えば、タグリーダ10aは、タグ20aから自身宛の応答信号を受信すると、受信した時点で、点灯中の全ての照明識別子を特定し、特定した照明識別子と、受信した応答信号に含まれるタグ識別子とを対応付けて、照明情報テーブル1171へ登録する。
(7)上記実施の形態において、点灯に係る制御として、電源をオンにする制御を一例として挙げたが、これに限定されない。
【0097】
例えば、タグリーダは、ある一定期間の間(例えば、5分間)、受信した応答信号に含まれるタグ識別子のうち、認証情報テーブルに含まれるタグ識別子と一致した件数をカウントしておき、カウントした値に応じて照明の照度を調整する(調光する)よう制御してもよい。なお、本発明における点灯に係る制御の概念には、調光するよう制御することも含める。
【0098】
また、ある一定期間の間、応答信号を全く受信しない場合においては、タグリーダは、照明の消灯に係る制御信号を送信してもよい。
(8)上記各実施の形態において、タグリーダ10aは、タグから登録信号を受信すると、現時点で点灯している全ての照明機器それぞれに対する照明識別子を制御監視装置40aから取得したが、これに限定されない。
【0099】
照明識別子は、点灯時において、制御監視装置40aからタグリーダ10aへ予め通知されていてもよい。
または、照明機器30a〜30eは予め自身の照明識別子を記憶しており、タグリーダ10aは、登録信号を受信すると、現在点灯している全ての照明機器それぞれから当該照明機器の照明識別子を取得してもよい。
【0100】
(9)上記第2の実施の形態において、タグリーダ10aが複写処理を行う場合、複写信号をUHF帯で送信している。つまり、複写処理においては、UHF帯で通信可能な範囲に存在する他のタグリーダが複写先としている。しかしながら、これに限定されない。
複写処理において、複写先のタグリーダの指定を受け付け、受け付けたタグリーダを宛先とする複写信号を送信してもよい。ここで、複写先のタグリーダの指定は、例えば、複写先のタグリーダのリーダ識別子を指定することである。
【0101】
(10)上記各実施の形態において、複写処理では、照明情報テーブルに保持されている内容全てを複写の対象としたが、これに限定されない。
照明情報テーブルに保持されている内容の一部を複写の対象としてもよい。
(11)上記各実施の形態において、起動信号はLF帯で、応答信号及び登録信号はUHF帯でそれぞれ送受信されるとしたが、これに限定されない。
【0102】
起動信号、応答信号及び登録信号は同じ周波数帯(例えば、LF帯)で送受信されてもよい。
また、タグ間での複写処理において、タグリーダが介在する場合には、複写元のタグからタグリーダへ複写信号を送信する場合には、LF帯で送信してもよい。
また、タグリーダ間での複写処理においても、複写信号をLF帯で送信受信してもよい。
【0103】
(12)上記実施の形態において、通常モードと登録モードの切り替えは、タグリーダの操作部による操作で行われるとしたが、これに限定されない。
(12−1)タグの操作により、モードの切り替えを行ってもよい。
この場合、タグは、通常モードから登録モードへの切替指示を受け付けると、通常モードから登録モードへの切替を指示する第1切替指示を、UHF帯でタグリーダへ送信する。このとき、タグは、登録処理部273の機能を有効と、照明制御部272の機能を無効となるよう制御する。
【0104】
また、タグは、登録モードから通常モードへの切替の指示を受け付けると、登録モードから通常モードへの切替を指示する第2切替指示を制御部180へ通知する。このとき、タグは、登録処理部273の機能を無効と、照明制御部272の機能を有効となるよう制御する。
タグリーダは、第1切替指示を受信すると、登録処理部183の機能を有効と、照明制御部182の機能を無効となるよう制御する。また、タグリーダは、予め定められた時間の間、第1切替指示を他のタグが受信するよう、LF帯で送信する。このとき、他のタグは、第1切替指示を受け取ると、登録処理部273の機能を有効と、照明制御部272の機能を無効となるよう制御する。
【0105】
タグリーダは、第2切替指示を受信すると、登録処理部183の機能を無効と、照明制御部182の機能を有効となるよう制御する。また、タグリーダは、予め定められた時間の間、第2切替指示を他のタグが受信するよう、LF帯で送信する。このとき、他のタグは、第2切替指示を受け取ると、登録処理部273の機能を無効と、照明制御部272の機能を有効となるよう制御する。
【0106】
なお、タグリーダにより制御監視装置に対する制御は、上記実施の形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(12−2)制御監視装置若しくは他の装置がモードの切り替えを行ってもよい。
例えば、制御監視装置が行う場合には、第1切替指示及び第2切替指示をタグリーダへ送信する。タグリーダは、第1切替指示及び第2切替指示を受信すると、上記実施の形態と同様に、第1切替指示及び第2切替指示を、予め定められた時間の間、LF帯で送信する。
【0107】
なお、タグにおいては、上記実施の形態と同様の動作であるので、ここでの説明は省略する。
(13)上記の実施の形態において、リーダ識別子の一例としてMACアドレスを挙げたが、これに限定されない。
リーダ識別子は、TRを識別するためのものであればよい。例えば、他の例として、IPアドレスや、予め一意に割り当てられたIDである。
【0108】
また、タグ識別子においても同様に、タグを識別するためのものであればよい。例えば、MACアドレス、IPアドレスや、予め一意に割り当てられたIDである。
また、照明識別子においても同様に、照明機器を識別するためのものであればよい。例えば、MACアドレス、IPアドレスや、予め一意に割り当てられたIDである。
(14)上記実施の形態において、登録指示はボタンから行うものとしたが、これに限定されない。
【0109】
音声により登録指示を受け付けてもよい。つまり、タグは、登録指示を受け付けることのできる機構であれば、どのような機構であってもよい。
(15)上記の実施の形態で説明した手法は装置や集積回路で実現されてもよい。また、上記の手法の手順を記述したプログラムをメモリに記憶しておき、CPU(Central Processing Unit)などがメモリからプログラムを読み出して、読み出したプログラムを実行することによって、上記の手法が実現されるようにしてもよい。
【0110】
(16)上記の実施の形態で説明した手法の手順を記述したプログラムを記録媒体に格納して、頒布するようにしてもよい。
(17)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
(18)本発明における特定手段による特定とは、第1の実施の形態における照明制御部182が応答信号に含まれる全ての照明識別子を取得する概念と、第2の実施の形態における照明制御部1182が応答信号に含まれるタグ識別子に対応する全ての照明識別子を照明情報テーブル1171から取得する概念とを含むものである。
【0111】
また、本発明における関連付けとは、第1の実施の形態における登録処理部273による照明識別子の照明情報テーブル232への登録の概念と、第2の実施の形態における登録処理部1183による照明識別子の照明情報テーブル1171への登録の概念を含むものである。
また、本発明における第1信号とは、第1及び第2の実施の形態における応答信号に相当する。さらに、本発明における第2信号とは、第1及び第2の実施の形態における制御信号に相当する。
【0112】
4.補足
(1)本発明の一実施態様である、照明制御システムは、第1信号を無線で送信する第1送信手段を備えるタグと、前記第1信号を受信すると、有線接続された複数の照明機器それぞれを識別する照明識別子のうち、前記タグと関連付けられた照明識別子から制御すべき照明機器を特定する特定手段、及び特定された照明機器に点灯に係る第2信号を送信する第2送信手段を備えるタグリーダとから構成されることを特徴とする。
【0113】
この構成によると、照明制御システムは、タグリーダにおいて第1信号を受信すると、受信した第1信号を送信したタグと関連付けられた照明器具に点灯に係る制御を行う。これにより、照明制御システムは、照明機器の制御を人の操作を介することなく行うことができる。
(2)ここで、前記照明制御システムには、照明機器の点灯に係る制御を行う通常モードと、タグに対して関連付けを行う登録モードとがあり、前記複数の照明機器は、前記登録モードにおいて、当該複数の照明機器のうち1つ以上の照明機器からなる集合毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御され、前記タグリーダは、さらに、一の集合について点灯がされるよう制御されている間に、前記タグからの指示により、当該一の集合を構成する照明機器の照明識別子と前記タグとの間における関連付けに係る処理を行う処理手段を備えるとしてもよい。
【0114】
または、前記照明制御システムには、照明機器の点灯に係る制御を行う通常モードと、タグに対して関連付けを行う登録モードとがあり、前記照明制御システムは、さらに、前記複数の照明機器は、前記登録モードにおいて前記照明機器毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御され、前記タグリーダは、さらに、前記照明機器が点灯されるよう制御されている間に、前記タグからの指示がある度に、前記指示を受け付けた時点で点灯している照明機器と、当該タグとの関連付けに係る処理を行う処理手段を備えるとしてもよい。
【0115】
これらの構成によると、通常モードにおいてタグの所有者が所望する照明機器の制御を行うために、登録モードにおいて、所有者が制御を所望する照明機器が点灯している間に、タグが指示することにより、当該タグと点灯中の照明機器との関連付けが行われる。これにより、タグの所有者は、接続されたタグリーダや所望する照明機器のアドレス管理を行わなくても、通常モードで制御を所望する照明機器に対する照明識別子のタグへの登録を容易に行うことができる。また、登録モードで照明機器との関連付けが行われることで、タグの所有者は、通常モード時において関連付けがなされた照明機器の制御を行うことができるようになる。
【0116】
(3)ここで、前記タグは、ユーザから関連付けを行う旨の関連付け指示を受け付ける受付手段を備え、前記送信手段は、さらに、前記関連付け指示を前記タグリーダへ送信し、前記処理手段は、前記関連付け指示が受信されると、前記関連付けに係る処理を行うとしてもよい。
この構成によると、タグリーダは、タグからの指示により関連付けに係る処理を行うタイミングを知るので、タグの所有者が制御を所望する照明機器の照明識別子との関連付けを確実に行うことができる。つまり、タグリーダは、誤った関連付けを防止し、さらには、通常モード時における誤った照明制御をも防止することができる。
【0117】
(4)ここで、前記処理手段は、前記関連付け指示を送信したタグへ、前記一の集合を構成する照明識別子を送信することで、前記関連付けに係る処理を行い、前記タグは、さらに、記憶手段と、前記タグリーダから前記照明識別子を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記照明識別子を前記記憶手段へ登録する登録手段とを備え、前記第1信号には、前記記憶手段で記憶されている全ての照明識別子を含み、前記特定手段による特定とは、前記第1信号に含まれる照明識別子の取得である としてもよい。
【0118】
この構成によると、タグは、記憶手段に照明識別子を登録することで、当該タグの所有者が制御を所望する照明機器との関連付けを行うことができる。例えば、複数のタグが存在する場合、ある一の装置で関連付けを管理すると、タグ毎に関連付けを管理する必要があり、その管理は煩雑なものとなる可能性がある。そこで、この構成によると、タグ自身が、関連付けされた照明識別子を記憶するのでその管理は、タグ自身が行うこととなり、その管理は、ある一の装置で全てのタグについて管理する場合に比べて容易なものとなる。
【0119】
(5)ここで、前記タグは、さらに、他のタグへ前記記憶手段で記憶されている照明識別子を複写する複写指示を受け付ける受付手段と、前記複写指示が受け付けられると、前記記憶手段で記憶されている全ての照明識別子又は一部の照明識別子を前記他のタグへ複写する複写手段とを備えるとしてもよい。
この構成によると、タグは自身が記憶している全ての照明識別子又は一部の照明識別子を他のタグへ複写する。これにより、照明制御システムにおいて、他のタグに対する照明識別子の登録を容易に行うことができる。
【0120】
(6)ここで、前記タグは、さらに、他のタグへ前記記憶手段で記憶されている照明識別子を複写する指示を受け付ける受付手段とを備え、前記送信手段は、さらに、前記指示を受け付けると、前記記憶手段で記憶されている全ての照明識別子又は一部の識別子を含む複写情報を前記タグリーダへ送信し、前記タグリーダは、さらに、前記複写情報を受信する受信手段と、前記複写情報が受信されると、前記他のタグへ前記複写情報に含まれる前記照明識別子を複写する複写手段とを備えるとしてもよい。
【0121】
この構成によると、タグは、自身が記憶している全ての照明識別子又は一部の照明識別子を、タグリーダを介して他のタグへ複写する。これにより、照明制御システムは、他のタグに対する照明識別子の登録を容易に行うことができる。
(7)ここで、前記タグリーダは、さらに、記憶手段を備え、前記処理手段は、前記関連付け指示を送信したタグを識別するタグ識別子と、当該関連付け指示を受け付けた時点で点灯している照明機器の集合を構成する照明識別子とを対応付けて、前記記憶手段へ書き込むことで、前記関連付けに係る処理を行い、前記第1信号には、前記タグのタグ識別子を含み、前記特定手段による特定とは、前記第1信号に含まれるタグ識別子と対応付けられた照明識別子を前記記憶手段から取得することであるとしてもよい。
【0122】
この構成によると、タグリーダは、記憶手段にタグ識別子と照明識別子とを対応付けて記憶することで、タグの所有者が制御を所望する照明機器と当該タグとの関連付けを行うことができる。これにより、タグが複数存在する場合、タグリーダにて照明機器と関連付けされたタグを一元管理することで、制御すべきタグと制御すべきでないタグ(管理されていないタグ)とを明確に区別することができる。つまり、通常モードにおいて、登録されているタグからの第1信号を受信した場合にのみ関連付けされた照明機器の制御を行うことができる。
【0123】
(8)ここで、前記タグリーダは、さらに、他のタグリーダへ、前記記憶手段で記憶されているタグ識別子と、当該タグ識別子と対応付けられた照明識別子とからなる組を複写する複写指示を受け付ける受付手段と、前記複写指示が受け付けられると、前記関連付け情報を前記他のタグリーダへ複写する複写手段を備えるとしてもよい。
この構成によると、タグリーダは自身が記憶している全ての照明識別子又は一部の照明識別子を他のタグリーダへ複写する。これにより、照明制御システムにおいて、他のタグリーダに対する照明識別子の登録を容易に行うことができる。
【0124】
(9)ここで、前記照明制御システムには、照明機器の点灯に係る制御を行う通常モードと、タグに対して関連付けを行う登録モードとがあり、前記照明制御システムは、さらに、前記複数の照明機器と接続され、前記登録モードにおいて、当該複数の照明機器のうち1つ以上の照明機器からなる集合毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御する制御装置を備え、前記タグリーダは、さらに、前記登録モードにおいて、前記制御装置による制御で一の集合について点灯がなされている間に、前記一の集合を構成する照明機器の照明識別子を無線通信により送信する送信手段を備え、前記タグは、さらに、記憶手段と、前記タグリーダの前記送信手段から送信された前記照明識別子を受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記照明識別子を前記記憶手段へ登録する登録手段とを備え、前記関連付けとは、前記登録手段における登録であり、前記第1信号には、前記記憶手段で記憶されている全ての照明識別子を含み、前記特定手段による特定とは、前記第1信号に含まれる照明識別子の取得であるとしてもよい。
【0125】
または、前記照明制御システムには、照明機器の点灯に係る制御を行う通常モードと、タグに対して関連付けを行う登録モードとがあり、前記照明制御システムは、さらに、前記複数の照明機器と接続され、前記登録モードにおいて、前記複数の照明機器毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御する制御装置を備え、前記タグリーダは、さらに、前記登録モードにおいて、前記制御装置が前記複数の照明機器毎に順次点灯及び消灯を繰り返す度に、点灯されている照明機器を識別する照明識別子を無線通信により送信する送信手段を備え、前記タグは、さらに、記憶手段と、前記タグリーダの前記送信手段から送信された前記照明識別子を受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記照明識別子を前記記憶手段へ登録する登録手段とを備え、前記第1信号には、前記記憶手段で記憶されている全ての照明識別子を含み、前記特定手段による特定とは、前記前記信号に含まれる照明識別子の取得であるとしてもよい。
【0126】
この構成によると、タグリーダは、照明機器の集合毎に、当該集合において点灯がなされている間に、当該集合を構成する照明機器それぞれを識別する照明識別子を無線通信により送信している。タグの所有者は、制御を所望する集合において点灯がなされている間に、タグリーダの無線通信の範囲内にタグを配置させることで、当該タグの所有者が制御を所望する照明機器との関連付けを行うことができる。
【符号の説明】
【0127】
1 照明制御システム
2 フロア
10a、10b タグリーダ(TR)
20a〜20d タグ
30a〜30j 照明機器
110 I/F部
130 操作部
140 LF帯送受信部
141 LFアンテナ
150 小電力受信部
151 UHFアンテナ
180 制御部
181 モード切替部
182 照明制御部
183 登録処理部
210 LF帯送受信部
211 LFアンテナ
220 小電力送受信部
221 UHFアンテナ
230 メモリ
231 タグ識別子
232 照明情報テーブル
240 ボタン
250 通知部
260 電池
270 制御部
271 モード切替部
272 照明制御部
273 登録処理部
274 複写部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1信号を無線で送信する第1送信手段を備えるタグと、
前記第1信号を受信すると、有線接続された複数の照明機器それぞれを識別する照明識別子のうち、前記タグと関連付けられた照明識別子から制御すべき照明機器を特定する特定手段、及び特定された照明機器に点灯に係る第2信号を送信する第2送信手段を備えるタグリーダとから構成される
ことを特徴とする照明制御システム。
【請求項2】
前記照明制御システムには、
照明機器の点灯に係る制御を行う通常モードと、タグに対して関連付けを行う登録モードとがあり、
前記複数の照明機器は、前記登録モードにおいて、当該複数の照明機器のうち1つ以上の照明機器からなる集合毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御され、
前記タグリーダは、さらに、
一の集合について点灯がされるよう制御されている間に、前記タグからの指示により、当該一の集合を構成する照明機器の照明識別子と前記タグとの間における関連付けに係る処理を行う処理手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項3】
前記照明制御システムには、
照明機器の点灯に係る制御を行う通常モードと、タグに対して関連付けを行う登録モードとがあり、
前記照明制御システムは、さらに、
前記複数の照明機器は、前記登録モードにおいて前記照明機器毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御され、
前記タグリーダは、さらに、
前記照明機器が点灯されるよう制御されている間に、前記タグからの指示がある度に、前記指示を受け付けた時点で点灯している照明機器と、当該タグとの関連付けに係る処理を行う処理手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項4】
前記タグは、
ユーザから関連付けを行う旨の関連付け指示を受け付ける受付手段を備え、
前記送信手段は、さらに、前記関連付け指示を前記タグリーダへ送信し、
前記処理手段は、前記関連付け指示が受信されると、前記関連付けに係る処理を行う
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の照明制御システム。
【請求項5】
前記処理手段は、
前記関連付け指示を送信したタグへ、前記一の集合を構成する照明識別子を送信することで、前記関連付けに係る処理を行い、
前記タグは、さらに、
記憶手段と、
前記タグリーダから前記照明識別子を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記照明識別子を前記記憶手段へ登録する登録手段とを備え、
前記第1信号には、前記記憶手段で記憶されている全ての照明識別子を含み、
前記特定手段による特定とは、前記第1信号に含まれる照明識別子の取得である
ことを特徴とする請求項4に記載の照明制御システム。
【請求項6】
前記タグは、さらに、
他のタグへ前記記憶手段で記憶されている照明識別子を複写する複写指示を受け付ける受付手段と、
前記複写指示が受け付けられると、前記記憶手段で記憶されている全ての照明識別子又は一部の照明識別子を前記他のタグへ複写する複写手段とを備える
ことを特徴とする請求項5に記載の照明制御システム。
【請求項7】
前記タグは、さらに、
他のタグへ前記記憶手段で記憶されている照明識別子を複写する指示を受け付ける受付手段とを備え、
前記送信手段は、さらに、
前記指示を受け付けると、前記記憶手段で記憶されている全ての照明識別子又は一部の識別子を含む複写情報を前記タグリーダへ送信し、
前記タグリーダは、さらに、
前記複写情報を受信する受信手段と、
前記複写情報が受信されると、前記他のタグへ前記複写情報に含まれる前記照明識別子を複写する複写手段とを備える
ことを特徴とする請求項5に記載の照明制御システム。
【請求項8】
前記タグリーダは、さらに、
記憶手段を備え、
前記処理手段は、
前記関連付け指示を送信したタグを識別するタグ識別子と、当該関連付け指示を受け付けた時点で点灯している照明機器の集合を構成する照明識別子とを対応付けて、前記記憶手段へ書き込むことで、前記関連付けに係る処理を行い、
前記第1信号には、前記タグのタグ識別子を含み、
前記特定手段による特定とは、前記第1信号に含まれるタグ識別子と対応付けられた照明識別子を前記記憶手段から取得することである
ことを特徴とする請求項4に記載の照明制御システム。
【請求項9】
前記タグリーダは、さらに、
他のタグリーダへ、前記記憶手段で記憶されているタグ識別子と、当該タグ識別子と対応付けられた照明識別子とからなる組を複写する複写指示を受け付ける受付手段と、
前記複写指示が受け付けられると、前記関連付け情報を前記他のタグリーダへ複写する複写手段を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の照明制御システム。
【請求項10】
前記照明制御システムには、
照明機器の点灯に係る制御を行う通常モードと、タグに対して関連付けを行う登録モードとがあり、
前記照明制御システムは、さらに、
前記複数の照明機器と接続され、前記登録モードにおいて、当該複数の照明機器のうち1つ以上の照明機器からなる集合毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御する制御装置を備え、
前記タグリーダは、さらに、
前記登録モードにおいて、前記制御装置による制御で一の集合について点灯がなされている間に、前記一の集合を構成する照明機器の照明識別子を無線通信により送信する送信手段を備え、
前記タグは、さらに、
記憶手段と、
前記タグリーダの前記送信手段から送信された前記照明識別子を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記照明識別子を前記記憶手段へ登録する登録手段とを備え、
前記関連付けとは、前記登録手段における登録であり、
前記第1信号には、前記記憶手段で記憶されている全ての照明識別子を含み、
前記特定手段による特定とは、前記第1信号に含まれる照明識別子の取得である
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項11】
前記照明制御システムには、
照明機器の点灯に係る制御を行う通常モードと、タグに対して関連付けを行う登録モードとがあり、
前記照明制御システムは、さらに、
前記複数の照明機器と接続され、前記登録モードにおいて、前記複数の照明機器毎に点灯及び消灯を繰り返すよう制御する制御装置を備え、
前記タグリーダは、さらに、
前記登録モードにおいて、
前記制御装置が前記複数の照明機器毎に順次点灯及び消灯を繰り返す度に、点灯されている照明機器を識別する照明識別子を無線通信により送信する送信手段を備え、
前記タグは、さらに、
記憶手段と、
前記タグリーダの前記送信手段から送信された前記照明識別子を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記照明識別子を前記記憶手段へ登録する登録手段とを備え、
前記第1信号には、前記記憶手段で記憶されている全ての照明識別子を含み、
前記特定手段による特定とは、前記前記信号に含まれる照明識別子の取得である
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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