説明

照明制御装置

【課題】 表示灯の視認性が改善された照明制御装置を提供する。
【解決手段】 照明制御装置1は、ハウジング4と、ハウジング4に収納及び保持された表示灯151とを備える。ハウジング4は、表示灯151の光を通過させる窓部150を有する。窓部150は、透光性を有する材料で構成され、表示灯151の光を拡散させる。窓部150における拡散で、表示灯151の光を視認可能な立体角が広くなるから、窓部150が貫通穴とされる場合に比べて表示灯151の視認性が改善される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、照明器具を制御する照明制御装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。この種の照明制御装置として、図6に示すように、壁面等に固定されるハウジング4と、ハウジング4に収納されて何らかの表示に用いられる表示灯151とを備えるものがある。表示灯151によって表示される情報としては、例えば、電源のオンオフや、接続された照明器具の動作状態などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2992383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハウジング4には、表示灯151の光を通すための貫通穴153が設けられる。しかしながら、上記の場合、表示灯151の光を視認可能な立体角が比較的に狭くなってしまう。さらに、例えば図6のように表示灯151の位置が貫通穴153の中心に対して下方にずれていた場合には、矢印A2で示すように出射する表示灯151の光が、貫通穴153よりも下側に位置する人Mにとって視認しにくかった。
【0005】
本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、表示灯の視認性が改善された照明制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の照明制御装置は、ハウジングと、前記ハウジングに収納及び保持された表示灯とを備え、前記ハウジングは、前記表示灯の光を通過させる窓部を有し、前記窓部は、透光性を有する材料で構成され前記表示灯の光を拡散させることを特徴とする。
【0007】
上記の照明制御装置において、前記窓部が凹凸を有していてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、窓部が貫通穴からなる場合のように表示灯の光が拡散されない場合に比べ、表示灯の光を視認可能な立体角が大きくなるから、表示灯の視認性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態の要部を示す断面図である。
【図2】同上の使用形態の一例を示す説明図である。
【図3】同上を示すブロック図である。
【図4】同上を示す分解斜視図である。
【図5】同上を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【図6】従来例の要部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
図2に示すように、本実施形態の照明制御装置1は、複数個の照明器具21に、それぞれ信号線22を介して接続して用いられる。
【0012】
各照明器具21は、信号線22を介して入力された制御信号に応じた光出力で電気的な光源(図示せず)を点灯させるものであり、接続された信号線22毎に制御される。上記のような照明器具21は周知技術で実現可能であるので、詳細な図示並びに説明は省略する。
【0013】
また、照明制御装置1は、信号線22を介してリレー23に接続されることで、リレー23を制御することも可能となっている。上記のリレー23は、電源ACから負荷Z(例えば看板灯)への給電路に挿入され、信号線22を介して入力された駆動信号に応じて負荷Zへの給電をオンオフする、いわゆる電磁リレーである。上記のようなリレー23は周知技術で実現可能であるので、詳細な図示並びに説明は省略する。
【0014】
照明制御装置1は、図3に示すように、信号線22を介して各照明器具21(図3では1個のみ図示)に接続される照明接続部11と、信号線22を介してリレー23に接続されるリレー接続部12と、照明接続部11とリレー接続部12とをそれぞれ制御する制御部13とを備える。
【0015】
照明接続部11は、例えば制御部13の制御に従って制御信号を生成する電子回路である。制御信号は例えば指示する光出力に応じたオンデューティの矩形波(いわゆるPWM信号)である。また、リレー接続部12は、例えば制御部13の制御に従って駆動信号を生成する電子回路である。上記のような照明接続部11やリレー接続部12は周知技術で実現可能であるので、詳細な図示並びに説明は省略する。また、制御部13は例えばマイコンと適宜のメモリとで実現することができる。
【0016】
さらに、照明制御装置1は、操作入力を受け付ける操作部14と、各種の表示を行う表示部15とを備える。操作部14は例えば複数個の押釦スイッチを用いて実現することができる。また、表示部15は、複数個の表示灯151(図1参照)と、液晶パネル152と、これらを制御部13の制御に従って駆動する駆動回路とを有する。表示灯151としては例えば、レンズが一体化された、いわゆる砲弾型の発光ダイオードが用いられる。表示灯151によって表示される情報としては、例えば、電源のオンオフや、接続された照明器具21の動作状態などがある。制御部13は、操作部14に受け付けられた操作入力や、予め記憶されたプログラムに応じて、照明制御部11やリレー接続部12や表示部15を制御する。
【0017】
次に、機械的な構造について説明する。照明制御装置1は、図4に示すように、壁面31に設けられた埋込穴30に、スイッチボックス32を用いて埋込配設される。
【0018】
照明制御装置1は、スイッチボックス32内に挿入される直方体形状の本体部41と、本体部41においてスイッチボックス32外に露出する面(以下、「前面」と呼ぶ。)に沿って本体部41の全周に突出しスイッチボックス32の前端にねじ止めされる鍔部42とを有するハウジング4を備える。図3に示した各部はハウジング4の本体部41に収納および保持される。照明制御装置1に接続された信号線22等は、スイッチボックス32の側面に設けられた引出穴320を通じて引き出され、壁面31を構成する壁材と造営材(図示せず)との間に設けられた配線スペース内に引き回される。
【0019】
また、ハウジング4には、図5に示すように前方から見て鍔部42を覆って見栄えを改善するカバー5が被着される。カバー5をハウジング4に結合させる手段としては、嵌合や凹凸係合といった周知の手段を用いることができる。以下、上下左右は図5(a)を基準として説明する。すなわち、ハウジング4の前面の長手方向を左右方向と呼ぶ。
【0020】
ハウジング4の本体部41においてスイッチボックス32の内面に向けられる面である後面の上端に設けられた平坦な部位には、それぞれ信号線22が接続される2個の端子台6が固定されている。各端子台6にはそれぞれ複数個のねじ端子が設けられていて、一方(例えば左側)の端子台6には照明器具21からの信号線22が接続され、他方(例えば右側)の端子台6にはリレー23からの信号線22が接続される。また、ハウジング4の本体部41の後面において、右端部には、例えば圧着端子からなり接地線(図示せず)が接続される接地端子43が設けられている。
【0021】
ここで、図1に示すように、ハウジング4において表示灯151の前側(図1での右側)には、表示灯151の光を通過させる窓部150が設けられている。本実施形態において、窓部150は、透光性を有する材料(例えばアクリル樹脂)で構成され、表示灯151の光を拡散させる。上記のような窓部150は、窓部150を乳白色の材料で構成することで実現してもよいし、透明な材料からなる窓部150の表面に微細な凹凸を設ける(つまり粗面化する)ことで実現してもよい。また、上記のような窓部150をハウジング4に設ける手段としては、ハウジング4に設けられた貫通穴153を閉塞する別部品として構成された窓部150を接着や嵌合といった適宜の方法で固定してもよいし、2色成型を用いてもよい。
【0022】
上記構成によれば、図6の場合のように表示灯151の光が拡散されない場合に比べ、表示灯151の光を視認可能な立体角が大きくなるから、例えば図1のように表示灯151の位置が窓部150の中心よりも下側にずれているような場合であっても矢印A1で示すように下方の人Mにも表示灯151の光が到達しうるといったように、表示灯151の視認性が改善される。
【0023】
なお、図1の例では窓部150は両面凸レンズ形状となっているが、片面又は両面を平面又は凹面としてもよい。
【符号の説明】
【0024】
1 照明制御装置
4 ハウジング
150 窓部
151 表示灯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、前記ハウジングに収納及び保持された表示灯とを備え、
前記ハウジングは、前記表示灯の光を通過させる窓部を有し、
前記窓部は、透光性を有する材料で構成され前記表示灯の光を拡散させることを特徴とする照明制御装置。
【請求項2】
前記窓部が凹凸を有することを特徴とする請求項1記載の照明制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−88668(P2013−88668A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229948(P2011−229948)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】