説明

照明器具の落下防止装置

【課題】施工環境に影響されることなく設置でき、施工作業も容易にできる照明器具の落下防止装置を提供する。
【解決手段】照明器具20を取り付けるべき場所に設けられた被取付部11と、照明器具20に設けられ、被取付部11に取り付けられる取付部12と、被取付部11に取り付けられた取付部12を支持する第1支持部13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具の落下防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物等にアンカーボルトによって設置される照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−38083号公報(請求項1、段落0018、0019、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年では、照明器具の落下防止のために、ワイヤーを併用して照明器具を設置することが進められている。しかし、照明器具を設置する場所に、ワイヤーの固定場所がない場合には、照明器具を設置できない等、施工環境に影響されるという問題があった。また、ワイヤーの長さが様々で、施工が煩雑になるという問題があった。
【0005】
本発明は、照明器具を施工環境に影響されることなく設置でき、施工も容易にできる照明器具の落下防止装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、照明器具を取り付けるべき場所に設けられた被取付部と、前記照明器具に設けられ、前記被取付部に取り付けられる取付部と、前記被取付部に取り付けられ、前記取付部を支持する支持部と、を備える。
【0007】
ここで、前記被取付部は棒状に形成され、前記支持部は前記被取付部に対する上下位置を変更可能に取り付けられている。
【0008】
また、前記被取付部は建築躯体に設けられ、前記取付部には、前記被取付部を挿通させる貫通孔が設けられている。
【0009】
また、前記照明器具と前記取付部とは連結部によって連結され、前記連結部は、前記被取付部より前記照明器具の中心部寄りに設けられている。
【0010】
また、前記被取付部は一対設けられ、前記取付部は、前記一対の前記被取付部間の中心に対して左右対称となるように取り付けられている。
【0011】
また、前記取付部は、外周縁が上方に向かって突出するように形成されている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、施工環境に影響されることなく設置でき、設置作業も容易にできる照明器具の落下防止装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る実施形態の照明器具の落下防止装置を示す図
【図2】実施形態の被取付部を示す斜視図
【図3】実施形態の取付部を示す斜視図
【図4】図3のA−A断面図
【図5】実施形態の被取付部に対する取付部の取付要領を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る実施形態の照明器具の落下防止装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る実施形態の照明器具の落下防止装置10を示す。この照明器具の落下防止装置10は、照明器具20を取り付けるべき場所に設けられた被取付部11を備えている。また、照明器具の落下防止装置10は、照明器具20に設けられ、被取付部11に取り付けられる取付部12と、被取付部11に取り付けられた取付部12を支持する第1支持部13とを備えている。更に、この照明器具の落下防止装置10は、照明器具20を支持する第2支持部14を備えている。
【0015】
次に、上記各構成要素について説明する。照明器具20は、一般的なものを例示できる。被取付部11は、図2に示すように、棒状に形成されている。ここでは、被取付部11は、アンカーボルトが使用されている。この被取付部11は適宜な間隔をあけて一対設けられ、並列配置されている。
【0016】
被取付部11は、照明器具20を取り付けるべき場所、ここでは、建築躯体21に、下方に向けて取り付けられている。被取付部11には、第1支持部13が上下移動自在にねじ込まれている。
【0017】
図1の取付部12は、照明器具20の上面の中央部に設けられた連結部15を介して照明器具20の上部に連結されている。照明器具20の発光部22は、建築躯体21に設けられた天井仕上材3の孔24から下方に向けて露呈されている。
【0018】
取付部12は、図3に示すように、四角形の皿状に形成されている。取付部12には、その中心点16に対して左右対称となる一対の貫通孔17,17が設けられている。図4に示すように、取付部12における外周縁18は、上方に向かって突出するように、ほぼ直角に折り曲げられている。
【0019】
図5に示すように、照明器具20は、取付部12の貫通孔17に被取付部11が挿通されている。そして、第1支持部13の上下位置を調整することにより、取付部12が第1支持部13によって支持されている。これにより、取付部12および照明器具20が、被取付部11に適切な高さとなるように取り付けられる。
【0020】
本実施形態の照明器具の落下防止装置10によれば、建築躯体21に取り付けられた被取付部11に、取付部12を介して照明器具20が取り付けられ、第1支持部13によって取付部12が支持される。従って、従来のように、照明器具20を設置しようとする場所、ここでは建築躯体21に、ワイヤーを固定する場所がない場合でも、施工環境に影響されることなく、照明器具20を設置できる。また、従来のように、ワイヤーの長さを調節する等の作業をする必要がなく、施工が容易になる。
【0021】
また、被取付部11は棒状に形成され、第1支持部13は被取付部11に対する上下位置を変更可能に取り付けられているため、照明器具20の設置高さを簡単に調節できる。
【0022】
また、被取付部11は建築躯体21に設けられ、取付部12には、被取付部11を貫通させる貫通孔17が設けられているので、被取付部11を貫通孔17に挿通させるだけで、取付部12を被取付部11に簡単に取り付けできる。
【0023】
また、照明器具20と取付部12とを連結する連結部15は、被取付部11より照明器具20の中心部寄りに設けられているため、取付部12を被取付部11に取り付ける際に、連結部15が取り付け作業の邪魔になることがない。
【0024】
また、被取付部11は一対設けられ、取付部12は、一対の被取付部11間の中心に対して左右対称となるように取り付けられているため、照明器具20をバランスよく設置できる。
【0025】
また、取付部12は、外周縁18が上方に向かって突出するように形成されているため、取付部12の上に溜まった埃が落下するのを抑制できる。
【符号の説明】
【0026】
10 照明器具の落下防止装置
11 被取付部
12 取付部
13 第1支持部(支持部)
15 連結部
17 貫通孔
18 外周縁
20 照明器具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具を取り付けるべき場所に設けられた被取付部と、
前記照明器具に設けられ、前記被取付部に取り付けられる取付部と、
前記被取付部に取り付けられ、前記取付部を支持する支持部と、
を備える照明器具の落下防止装置。
【請求項2】
請求項1に記載の照明器具の落下防止装置において、
前記被取付部は棒状に形成され、前記支持部は前記被取付部に対する上下位置を変更可能に取り付けられている照明器具の落下防止装置。
【請求項3】
請求項2に記載の照明器具の落下防止装置において、
前記被取付部は建築躯体に設けられ、前記取付部には、前記被取付部を挿通させる貫通孔が設けられている照明器具の落下防止装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載の照明器具の落下防止装置において、
前記照明器具と前記取付部とは連結部によって連結され、前記連結部は、前記被取付部より前記照明器具の中心部寄りに設けられている照明器具の落下防止装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1項に記載の照明器具の落下防止装置において、
前記被取付部は一対設けられ、前記取付部は、前記一対の前記被取付部間の中心に対して左右対称となるように取り付けられている照明器具の落下防止装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1項に記載の照明器具の落下防止装置において、
前記取付部は、外周縁が上方に向かって突出するように形成されている照明器具の落下防止装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate